Aさんが言う。「僕の話は極論に聞こえるけど事実なんだ」。Bさんは突っ込む。「その言い方をする人は必ず極論を言うのさ」。こんなやりとりは何を意味するか。Aさんは、Bさんの見識が狭いから理解しないだろうと予想し、前置きで釘を刺したと考えられます。Bさんは理解できないトンデモ話を多く聞かされた過去があり、どうせ君も極論を言うのでしょと釘を刺しました。つまりAさんの予想どおりBさんの見識が狭かったから、B...
芸術がわからない原因自体を探る研究。美術が難しい症候群を解きほぐす試み。アートを敬遠する日本人を理解者に変える。
極論を嫌う者は極論に倒されゆく【現実は意外に極端に変化するもの】
Aさんが言う。「僕の話は極論に聞こえるけど事実なんだ」。Bさんは突っ込む。「その言い方をする人は必ず極論を言うのさ」。こんなやりとりは何を意味するか。Aさんは、Bさんの見識が狭いから理解しないだろうと予想し、前置きで釘を刺したと考えられます。Bさんは理解できないトンデモ話を多く聞かされた過去があり、どうせ君も極論を言うのでしょと釘を刺しました。つまりAさんの予想どおりBさんの見識が狭かったから、B...
国力と美術の関係にお金と版画の関係【なかなかまとまらない話題】
日本のよくある論調では、国力とは国が持つお金の多い少ないですが、これは無意味な指標です。なぜなら、自国通貨は政府が必要なだけ発行でき、今の十倍や百倍に刷り足すのも簡単。国家は無料でお金を欲しいだけ刷れて、お金に困る道理がありません。ならばなぜ、お金を多く用意できる国と、少なくしか用意できない国があるのか。簡単です。「欲しいだけ刷れる」の「欲しいだけ」がカギです。お金が欲しい理由は買いたいものがある...
財務省解体デモの報道が的を射ない理由【現に失われた36年が続く】
当ブログでは芸術を理解する焦点とツボを解説しますが、芸術一辺倒でなく世事も含めて話題にします。そして「財務省解体デモ」の報道内容がわかりにくい問題。芸術を語る時と似て、焦点があいまいだし言葉が滑ってしまっています。チンプンカンプンな報道。財務省を解体する目的は、財務省内の「歳出」と「歳入」の部門を分けることです。両方を含むから国債発行と税収を等しくする短絡思考で、国の経済成長が常にゼロになる。企業...
SDGsは多様性を否定する強い軸【ファッション商戦より強い誘導】
SDGsという略語の和訳は「持続可能な開発目標」で、二酸化炭素地球温暖化説が典型です。世界はこの方向へ全員が向きたまえいう宣言ですが、資本家や資産家、経済学者を集めた国際会議で決められます。要は1パーセントの富裕層が決めた、世界を支配する設計図です。ファッション業界の「この春はパステルカラーが流行りそう」「次の秋はアースカラーとモノトーンです」と似て、予言を装う誘導。SDGsの中には迷惑なものもあり、ジェ...
版画の価値とお金の価値は近似的【出版側にとって発行物は宝でない】
「美術の価値」という概念は、実に多くの話題を生みました。「価値」は抽象語で意味が複数あるから、一人一人が異なる意味で使いやすく、よくすれ違います。同じように「お金の価値」も、言葉説明を詳しくしないと互いに意味が通じないことが多い。お金で考えると金銭欲がじゃまするから、鉄道切符で考えるとわかりやすい。新幹線の9700円の切符は、発行するJR社側からみると9700円の宝ではない。道を歩くJR職員がJRの未使用切符を...
ゴッホもアートフェアに絵を出し続けていた【民主主義と言論の自由】
「言論の自由がなくなると、民主主義は成り立たない」。アメリカ政権入りした民間人イーロン・マスク氏も、日本を憂えて言いました。このトートロジー的なわかりきった標語に、全ての答があります。民主主義を壊したい派が、言論の自由を狭める案を出してきます。1980年代以降の新自由主義とグローバリズムは、上級国民と下級市民の格差を拡大して、上が下を支配し、賃下げして搾取するセオリーです。早くから明文化されています。...
資本主義はもう限界に来た世界共通の誤認【語句の定義から間違っている】
世界中でよく見かける間違った議論のひとつが、「資本主義はもう限界に来ている」です。このフレーズの何が間違いかは「語句定義の自己流解釈」です。多くのケースで、資本主義の「資本」はお金を指すのだと誤解されています。お金という資本を投じる経済だとして。資本主義の資本は、道路や電線を指します。主に社会インフラを指す。公的だから、国の政府がバックグラウンドに立つわけです。その推進力は自国通貨の発行です。言い...
ロシアウクライナ戦争のキーパーソン【トランプとゼレンスキーの口論】
ウクライナのゼレンスキー大統領とアメリカのトランプ大統領の奇妙な口論を、50分全編と訳文で調べました。トランプ氏の穏やかなねぎらいの言葉に対して、ゼレンスキー氏はプーチン氏への非難で割って入り、会議を壊した流れです。停戦合意をさせなかった印象。日本のテレビ報道内容は、切り取り映像イメージによる印象操作です。富裕層の言うことを聞かないトランプは、富裕層が出資するテレビ局の敵だから当然そうなる。また別に...
増税すれば景気は落ちる正論が出始めた今【財務省解体デモがブーム】
「増税すれば景気は落ちる」の言い方が、ネットによくみられるように変わりました。この正論は奇妙で、何ともねじれた感のある表現です。なぜならどの国の政府も、景気を冷やしたい時に増税するから。増税の主目的は景気下げなのに、副作用みたいに言うのが奇妙。国の財源は国債であり、公金と呼びます。税金は財源ではない。政府の支払いに使う資金づくりで税金を集めたりしない。なぜそうなのかは、今言いました。国の財源は国債...
財務省解体の全国デモは貧困促進策の転換点【何が罪かはズレたまま】
財務省解体デモはもう全国に広がり、国民の正義感以上に危機感が漂います。沈黙中の民放テレビの一部が報道しました。『失われた10年』はもう36年目で、無限の増税で国民を貧困化させ、少子化急伸で人口減を進め続けた主犯は財務省だったと、国民は察しました。著者はフランス革命と関連づけて本にしましたが、圧政もいつかは滅ぶ摂理でしょう。財務省が総理大臣をあやつり国をとことん破壊した平成は、令和に入って転換点が近づい...
正しい知識を持たない国民は殺される時代【そんな馬鹿なと言いたいが】
2024年11月の衆議院選挙の後に「重税が経済衰退の直接原因だった」「103万円の壁で増税カルト宗教の存在を知った」と言う動画がどっと増えました。次の結論がひんぱんに聞かれます。「国民に正しい知識が必要だ」「無知でも幸福になれた時代はもう終わった」。国民が無知だと、国の政府から攻撃され危害を受ける時代の到来です。これ、もちろん新自由主義の思想の骨子でもあり、「強者が弱者を搾取する自由、人権侵害を合法とする...
仮定の質問に答えないと何も進まない現実【国内向けの論破法を海外で】
日米トップ会談(2025年2月7日)の模様で、テレビ放送などオールドメティアがある部分をカットしたと、ネットで話題に。それがラストのやりとり。記者の一人が総理にこうたずねました。「アメリカが日本に関税をかけると、日本は報復関税をかけますか」。総理はこう答えました。「仮定の質問には答えられません」。トランプ大統領はイヤホンを外し、アメリカの記者団を向いて「彼はわかった人だ」と三度言い、非常に怒った表情で会...
日銀の金利上げで経済は悪化【経済学の教科書は昔から内容が間違い】
日本銀行(ニッポンギンコウ)の金利を上げる宣言は、間違った政策であり、日本経済は悪化します。そしてテレビ報道の経済学者の説明も、ほぼ全てが間違った論評です。なぜそうなるかは、芸術と似ています。経済学には昔からインフレの説明に誤謬、瑕疵があるからです。著者は「芸術の特徴は表現の裂け目である」と結論しました。が一般論では「芸術の特徴は細かく器用な作り」でしょう。定義がおかしいから美術鑑賞する人々は、新...
上下水道の老朽化を国民は軽く見すぎ【財源不足という芝居にご注意】
全国の水道局で水道の修理が行き届かない理由も、財務省内の出世競争の人事評価である増税と関係があります。国が通貨発行して県市町村へ仕送りする「地方交付税交付金」を、国の金庫の一万円札が残り少ないとして減額し続けました。ふるさと納税はそのカモフラージュ。そこにレントシーキングがからみ、フランスを追われた水道企業から、日本の水道を渡すよう要求されています。それで国債発行を止めて水道運営を困窮させて、民営...
アメリカファーストに混線した新自由主義の亡霊【日本の二つの自滅】
最近、日本を変える話題で、少しまとめるのが難しい話に挑戦中です。やや年輩の方はご存じでしょうが、米経営コンサルのビジネスパーソンがマスコミで人気沸騰し、日本を変えようと激しく主張しました。その方向へ行った日本は激しく経済衰退し、昨年で35年失ったのです。それがアメリカとどう関係があるかといえば、実は他国からアメリカへ留学した学生は全員が「アメリカ最高、自国はサイテーだ」と言い出す人格に変わるという。...
日本で待望される優秀人材が転落の起点【米国型の新自由主義が惰性】
日本に必要な人材を求める論には、ロクな結末がないと感じています。一例がカルロス・ゴーン氏だったわけで、確かにニッサン自動車の株価は上がりましたが、クビ切りで人件費を削減したコストカット中心で、薄情なよそ者の大ナタという新自由主義らしいマネーゲームでした。ついで絶対に軽視できないのが、緊縮財政と消費税増税、さらに103万円の壁を上げずに放置した年々のステルス増税です。国策として賃下げが続いています。非...
ロサンゼルスの山火事でセレブ豪邸がまとめて焼失【自己責任論社会】
1月7日から起きたロサンゼルスの山火事には、一人は放火犯がいて逮捕済みらしい。ありきたりに解釈するなら、新自由主義とグローバリズムで格差を極大化して、まばゆく輝くセレブの街に対し強いルサンチマンを抱いた反社会行動、という文脈が考えられます。そもそもロサンゼルス市は、地理的条件に無理が多い街づくりが昔から指摘されていて、干ばつと地震にやられやすいという。そこに防火対策の不備や、市のサービス削減とコスト...
最後の財政緊縮で英仏独が政権崩壊した【人類をワナにはめた勝利者】
昭和の末期から増えてきた本が「日本のここがダメなのだ」の企画書です。「団体行動がダメ」「年功序列がダメ」「意思決定の遅さがダメ」「格差の小ささがダメ」「国民の過保護がダメ」「一億総中流ダメ」。読者が一斉に納得し賛同した時が、日本が大転落するスタート。それらは「新自由主義とグローバリズム」思想への転換であり、「うまい運営の国」をつぶして回る乗っ取りのセオリーでした。個人主義、能力主義、スピード、格差...
『楽興の時』シューベルトのハッピーエンド【悲喜劇の同時進行アート】
シューベルト『楽興の時』(Moments Musicaux、モマン・ムジコー)第三番は、最初の二小節で耳を吸い付け離さないピアノ曲です。特徴は短調でメランコリックに入り、途中から長調に転じて明るく開けていく展開です。シューベルトには、壮大とは逆の内向的な曲が多い。短調で始まり長調に転調し、または最後の和音で長調にひっくり返してハッピーエンドで終える曲は、人生を感じさせるからか。英プログレッシブロックのピンク・フロ...
危機一髪の動物を人が助ける動画の安心【人と交流する不思議な物語】
ネットのYouTube動画で動物の映像が楽しい。社会問題よりアクセス数が二ケタも多い。アニマル・レスキューのシリーズがあり、アザラシやウミガメを捕らえて、体にからまった釣り糸や漁網を除去し、傷を消毒して放す。公的活動や私人の記録です。陸上動物版もあるのですが、作業者がてこずる動物は決まっています。犬、猫、馬などは人間が自分を助けて解放してくれる推測がはたらくのか、身をまかせて待つことが多い。野生の動物で...
協調性と同調圧力を織り込み済みの日本【平成ブラック時代を終了に】
あと5日で「失われた10年」が36年目。平成の日本の経済衰退は偶発ではない。この40年ほどに出回った日本批判は、全部が間違っていた疑いがあります。疑うべき日本批判の例が、「日本人の協調性が同調圧力となってイノベーションを妨げている」です。考え方が浅い。この日本批判に沿った「個人主義」「格差拡大」「選民思想」は、平成時代の国産イノベーションを逆に妨げてきました。悪質な標語の典型が「自己責任」「能力主義」で...
日本に対策が不要の問題が多い【少子化急進と闇バイトは同一の原因】
闇バイトとは、クライアントがネット求人した、特殊詐欺や強盗殺人のワーカー業務です。これに、本格的な対策を講じる意味はありません。なぜならあと2週間で36年目に入る「失われた10年」や「人類史上最長のデフレ不況」が、犯罪ブームの原因だから。犯人たちは遊ぶ金ではなく、生活費が欲しいのです。財務省が27年続けた緊縮財政と消費税増税を改めさせて、積極財政を始める意思が国民にできしだい、まとめて解消に向かいます。...
ストップ!!ひばり君!がわからない欧米知識人【日本の性錯綜漫画】
江口寿史氏の漫画『ストップ!!ひばり君!』のアニメ作品が、海外で性同一性障害に曲解され、トランスジェンダーへと改変されたという。この国内外ギャップは、ジェンダーの交錯の表現では、日本文化の方がはるかに先進的で幅が広いから起きます。『リボンの騎士』をはじめ、性が逆になっている漫画アニメ作品は意外に多い。その軸線は、女性の男装、男性の女装です。訳ありで余儀なくそうされたシナリオも多いような。だから当人...
悪い時代の人気者は時代を悪くしている人【当たり前でも気づかない】
今は日本の政治経済が壊れている時間帯だから、みんなが支持する大物は日本を壊してきた犯人なわけです。この当たり前の理屈に気づかず、今の人気者に改善をお願いするミスはなぜ起きるのか。何しろアメリカでは、大統領が変わると役人も変えるのに。日本だと「有名な大物は正しいから大物なり」の判断になるでしょう。この日本の常識を悪用するのが新自由主義です。新自由主義の「自由」とは、資本家が庶民を搾取する法律を国に命...
世界中のテレビが嘘ばかり伝える問題【本当を書くSNS攻撃に熱心】
マイクロソフト社がWindows95の日本版を発売した1995年11月23日には、ネットブラウザ『インターネットエクスプローラー』は別売りでした。直後にビル・ゲイツ氏は出版し、インターネットで世界が激変する未来を語りました。すぐにOEM版にIEを付属させました。著者は最近、仕事仲間に「テレビの情報は嘘ばかりだね」と言ったら、「たとえばどんな嘘か」とたずねられました。テレビが本当を伝えているつもりに感じました。嘘の一例は...
魔法使いが税金は財源でない理由を説明する【通貨発行権はガチ魔法】
魔法使いは普通の人間にはない超能力を持ち、魔法で物品を出せます。出す物品を、魔法使いが他人から買ったり、借りたり、譲り受ける必要はない。これが「税金は財源でない」の理由です。政府は通貨発行権という魔法の権限を持つから、お金を調達する必要がありません。国が国内市場へと投下する公金は、政府の魔法たる通貨発行権で出した政府貨幣こと国庫短期証券です。そのお金は通貨発行電子ネットワークを通し、日銀当座預金と...
アメリカ初の女性大統領が来年に登場の予定【女性定義のブーメラン】
アメリカ初の女性大統領は、2024年11月の大統領選でもかないませんでした。ところが、2025年に登場することになったというニュースが届きました。その女性大統領の姓名は、ドナルド・トランプだという。いったい、どういうことなのか。初の女性大統領を目指した民主党のヒラリー・クリントン氏は僅差で、カマラ・ハリス氏は大差で、ともに男性のドナルド・トランプ氏に敗れています。彼女らの大きな敗因のひとつが、民主党のグロー...
日本のアニメ作品を規制する国連勧告とは【女性差別を撲滅する名目】
国連が日本にアニメ作品の規制を勧告し、「女性戦士が活躍するアニメが問題」「女性差別があるから国際的に法規制すべき」と言う。世界の反応は「女性抑圧は日本は世界一小さい国だろ」「差別大国には黙り、差別小国に厳しいのは変だ」「国際連合は公的機関なのに」。SNSのフォーラムに寄せられた、欧米の日本アニメファンの声らしい。いわく「女性が襲われる犯罪は、世界にくらべて日本は少ない」「女性への激しい抑圧は、日本は...
米トランプ大統領返り咲きでグローバリズムは曲がり角か【移民難民】
大方の予想どおり、トランプ氏は大統領に当選して返り咲き、暗殺された日本の総理に似て、断続的に二度就任します。リベラルに反対のトランプ大統領の目立つ公約は、反グローバリズムです。際限のない移民難民を止めて、前からいるアメリカ庶民の暮らしを守る。1979年就任の英サッチャー首相は米レーガン大統領を巻き込みつつ、新自由主義とグローバリズムを推進しました。1970年頃の中東オイルショックによる物価高騰を、ポンドの...
能力が低い労働者の排除に熱心なご意見番たち【新自由主義の広まり】
日本で延々と続く議論に「働きの悪い労働者を切りたい」があります。ところが、働きの悪い労働者の定義は、給与報酬などの所得が低い者を指すという。賃下げが目的の緊縮財政で大企業を儲けさせる中で、論理が悪循環してギャグのごとき。「政府は財政支出(通貨を追加発行して支払う)し、国民一人あたりの所得を増やせ」が、現代の国家財政の本質論です。なのに間違った方法「いらない人を排除せよ」に終始する理由は何か。根底に...
本や雑誌が売れないのは増税続きのせい【内容を批判しても話は脱線】
平成になって、大正時代からの老舗雑誌や、昭和に一世を風びした話題の雑誌たちが、次々と休刊しました。廃刊なので出版社の一角の編集部は解散して、歴史的な資料は廃棄されます。休刊ラッシュが起きた時の論壇は、出版社や編集部の力不足を指摘するのが常でした。「違う違う」と著者は折あらば言って回りました。新自由主義に則った国策「緊縮財政と消費税増税」による通貨削減で、国民は賃下げされており、節約で買い物を減らし...
財源を探す間違いで経済衰退した【日本以外の財源は通貨の追加発行】
アメリカ大統領選挙で共和党と民主党とも話題にせず、一方の日本では今の衆議院選挙でも最大級のテーマとは何か。「財源はあるか」です。アメリカはなぜ財源を議論しないか。現代国には財源の概念が不要で、自国通貨を追加発行した増分で予算執行するからです。これを「管理通貨制度」と呼び、世界がこの方式に全面転換したのは、1973年の「金本位制の廃止」でした。金本位制とは、政府が所有する純金の総額まで紙幣を発行できる仕...
AT車の暴走で荒れ狂う世界中の地面【人間工学の無視が肥大した】
YouTubeに次々出てくる世界の交通事故を見ると、車が意味不明の疾走を始め、案の定衝突してクラッシュする映像が多い。特に目立つのが、駐車場などの狭いスペースでぐーんと加速してドカンとやる映像です。他国でも、AT車のペダル踏み間違いは多いとわかります。著者は大学3年の車通学から34年間に3台のMT車を乗り継いだのですが、ペダルを踏み迷った瞬間が一度ありました。速度を40キロに上げた次の瞬間に、次にさらにギアを上げ...
ボクシングで女性の定義を変えたい者は誰【世界を改革させたい圧力】
パリ五輪のあらゆる場面で、世界中から不公平、不公正、差別的だという批判が集まりました。誰を勝たそうとするか、誰を勝たせまいとするかが、あちこちに仕掛けられており、ネットでも世界中から批判され、不評だった東京五輪が対外的にはまともだったと見直されたほど。著者は当面、国際政治の動きと経済イデオロギーによる国家破壊を調べてきて、フランスは「新自由主義」と「グローバリズム」を続けていると感じます。フランス...
ジャパンハンドラーと公募コンテスト展【上にまかせて僕は従うだけ】
日本の闇は難しい話でなく、ジャパンハンドラーの語で代表されます。日本の民主制をキャンセルして利権をゲットする圧力団体が、国の上位に常に詰めている実態です。「失われた35年」と呼ぶ平成日本のデフレ不況と貧困化は、外圧が関与した国策だとまでは割と知られます。著者は美術の上位に君臨する「国の景気」に着目し、日本の姿を改変させたがる外圧にも触れてきました。日本国民の性格がいちいち悪い方に出る傾向も指摘しまし...
男女間のモラハラの他責思考と協調性排除【新自由主義的な風潮か】
職場での人権侵害パワハラの家庭版や男女版が、モラルハラスメントと呼ぶ新しい概念だそう。モラハラの特徴は人格否定を含む言葉攻撃だそう。昭和のやりとり「おまえは俺の給料で食えてるんだろ」に対して、「その給料じゃお隣より小さい車しか買えないわ」がモラハラ合戦。「言ってる意味わかる?」「図をかこうか?」も質問を装ったモラハラ発言とされ、「なるほどね」という声が多い。ただし異論の余地がありすぎます。大事な話...
政党の派閥をなくす日本国の危険な後退【ナチス化する時代の空気】
悪い状態の国で国民が好感を持つ政策は、当然ながら悪化させる方向であるのが歴史の必然です。今日本で国会議員の派閥をなくす最悪の変更を、本当にかなえようとする国民もそう。政党の中に分派をつくらせないようにし、全体を一色に統一するすっきりしたやり方です。派閥の役割を簡単にたとえると、一人の人間の中に複数の感情や論理が同居している状態です。たとえば日本製の兵器を他国に販売して、物づくりが得意な面を多角化し...
味方が敵に回る物語の不思議なおもしろさ【現実は大勢亡くなる悲劇】
日本のテレビSFシリーズ『ウルトラマン』だけでなく、アメリカ番組『宇宙大作戦』『ナイトライダー』にもあった回が、主人公が敵になるパターンでした。いつもの正義の人が悪にあやつられ、味方を襲う回。これは現実の何を表し、何を訴えるつもりだろうか、と。話題沸騰の自民党総裁選の候補者にも、日本の労働者の賃金を下落させ経済衰退を進め、大資本家に富を集める「新自由主義」の命を受けた者が当確だとされ笑いのタネです。...
芸術はどこにでもあるのですという言い方【キャラ弁と美術絵画】
「芸術はどこにでもある」という言い方。「暮らしの中に美術を」として、絵や彫刻を身近に置く街づくりに飛躍しがちです。著者の「芸術は暮らしの中にある」は意味が全く違います。一例は、東日本大震災後の海外での日本支援で注目されたキャラクター弁当です。キャラ弁作りの母たちは、絵や彫刻の制作と同じことをやっています。キャラ弁に多いモチーフが人や動物の顔で、もちろん抽象的に略され、漫画と同じシンプルな図案です。...
芸術という語を考案したのは切手の図柄にある西周【おもしろ日本語】
切手に関心がある方なら、日本文化人シリーズ切手の中に、飛びぬけて値打ちの高い一枚を覚えていますね。額面が銭単位まである10円切手の『西周』(にしあまね、1829~1897)さんです。19世紀の翻訳家で、和製漢語『芸術』の作者です。日本語Wikipediaでは、「理性」「科学」「技術」「心理学」「意識」「知識」「概念」「帰納」「演繹」「定義」「命題」「分解」と、哲学や科学の訳語を考案した人です。無形で目に見えないものを...
タトゥーは美術的に見えなくて損な表現【これもグローバリズム】
「日本人はタトゥーを嫌って偏見を持つが、アメリカにならって自分の体に自由に絵をかこう」。しかし銭湯やスポーツジムの軟化は難しい。理由は古来の入れ墨が、そもそも周囲に嫌わせ偏見の目で見させる目的だったからです。偏見をなくす意識は論理矛盾し、無理な相談です。実際に当のアメリカですら、タトゥーを入れた青年たちは親に言えずに隠したり、言ったら大泣きで怒られたり、消そうとして親が病院に相談するなど散々らしい...
パリ五輪フランスはなぜ悪いもてなしになる【グローバリズムが支配】
パリ五輪に対して世界中から不公平だ、不公正だ、差別的だという批判が集まりました。誰を勝たそうとするか、誰を勝たせまいとするかが、あちこちに仕掛けられており、ネットでも世界中から批判され、良くなかった東京五輪がはるかにまともだったとひるがえすほど。著者は当面、国際政治の動きと経済イデオロギーによる国家破壊を調べてきて、フランスは「新自由主義」と「グローバリズム」を続けていると感じます。フランス国民自...
移民増加政策は常に賃下げに成功し失敗する【抑圧される日本の男性】
先進国が移民難民を増やす目的は、1979年のサッチャー首相が推した「新自由主義」と「グローバリズム」の賃下げです。英国病と呼ぶ誤診が発端で。ところが日本の移民政策は、移民の人たちに日本へ行きたくない意識が生まれて黄信号らしい。理由は賃金が低すぎるから。労使関係を企業優先に変えるため、労働者の弱体化と格差拡大を狙い、労働人口をだぶつかせて人材を価格破壊させる目的です。日本でも男性の賃金を下げて結婚できな...
陰謀説や陰謀論を全て否定する者の役割【世は陰謀だらけなんだけど】
「世の中には裏があり、何者かの工作に皆は気づかずだまされている」という耳寄りなホット情報が陰謀説や陰謀論と呼ばれるもの。「陰謀論を信じる者は、幼稚で浅はかな人だ」と唱えるユーチューバーに、読者ファンがとても多い。ただ、その割り切り方には無理があります。読者コメントを見た著者の感想は、「みんなは工作にだまされすぎ」。ありふれた陰謀論の典型は、スポーツの八百長試合の疑惑です。国政で代表的なのが、欧州の...
日本円を削減する国策で事件が続く夏【棄民する国際的な論文がある】
夏休みの日本に続いた事件は、どれも共通した原因です。日本にずっと横たわっているその原因は、国民からは見えにくい。すぐ忘れられそうな事件のひとつが、モラハラ夫からのがれた22歳の妻が、生活保護申請を拒否され自殺した報道。日本あるある。もうひとつが、東京から伊豆諸島へ向かうジェットフォイル(昔で言う水中翼船)がオイル漏れで航行不能になった事件。そして若い未婚女性が避妊手術を受けようにも、日本では条件が厳...
日本のオーディオ業界が絶滅の危機に【緊縮と増税とは別の原因】
著者の絵は「音楽的な作られ方だ」とよく言われます。確かに小学校の終わり頃から、音楽への関心が非常に広がりました。心が広くて寛容だからではなく、オーディオ機器、いわゆるステレオへの興味が同時並行していたからです。スピーカーが鳴るメカに関心が大きかった。日本でオーディオが絶滅の危機にあるとされる理由は、緊縮財政と増税で通貨削減して、国民の可処分所得(要するに趣味や遊興にあてる金)が激減したからです。し...
国民がよく働くメリットはやっぱり誤解される【マクロ経済とは】
昭和末期から新自由主義とグローバリズムで国家改変が進み、緊縮財政で所得減も続きました。「労働は負け組の罰ゲーム」と言い放つ口八丁が、カリスマご意見番として大ウケした時代でした。労働を馬鹿にする時代が続きますが、彼らの論はミクロ経済に限られています。国全体で考えるマクロ経済では、国民がよく働くと物やサービスが多くつくられ、種類も豊富になり、生産力が高まります。国産品を皆が買いまくっても品薄になりにく...
『冒険者たち』音楽のフランソワ・ド・ルーベ【深海で遭難する動画】
少し前になぜかYouTubeのおすすめ動画に「世界の深海ダイバー事故」「世界の洞窟遭難事故」が現れ、行くと「おすすめに出たので来た」の声がコメント欄に並んでいました。深海も洞窟の水没部も各国ダイバーから人気と同時に、地獄が近い危険な冒険だと知る動画です。危険な理由のひとつが「十分な用心」の無効化です。深海からの上昇が速いと後遺障害「減圧症」(潜水病)が起きるし、それとは別に30メートル以上潜ると「窒素酔い...
日銀が金利を下げるせいで円安が続くのだ【と言う壮大なデマに注意】
日本で声高に言われる経済評論や政策批判に、正しい発言はほぼない。1970年代までのケインズ主義(インフレ好況指向)を、1980年代から新自由主義(デフレ不況指向)へ変えた流れさえもが伏せられており、国内は延々と烏合の衆状態です。芸術とちょっぴり似るのかも。日本経済の教条主義をたとえるなら「母が子に母乳を50cc飲ませると、子は母に51ccを返して母を黒字にしないと母は破綻する」です。お金は政府が発行して国民に供給...
全てを他人のせいにする人は小学校教育の影響?【この話のカラクリ】
日本の大人が何かと他人のせいにする原因は、学校教育が間違っていたからだと言われます。実際は社会教育が大きい。新自由主義の「自助」「自己責任」「身を斬る」の掟と関係があるとみるのが、ケインズ主義の昭和時代から今までを見てきた著者の実感です。「全てを他人のせいにする」新現象は、新自由主義に乗じて相手の自責にする場合もあれば、荒れた社会風潮に感化された、自己愛的な居直りもあるでしょう。ケインズ主義から新...
能力主義や成果主義に変えると日本は空回り【国民性を見誤った時代】
人は皆ある時「能力や成果と報酬が比例する」シビアな世界に関心を持ちます。「能力給制度」「成果主義」へのあこがれ。日本でも日銀総裁が1988年にバブルを崩壊させた頃から意識され始め、緊縮財政と消費税増税の1997年以降に企業たちは能力給方式に転向しました。昭和の悪が「協調重視」「年功序列」「終身雇用」なのは、平成世代の認識なのでしょう。その昭和とは一見正反対にみえる能力給制度や成果主義へ変えて、日本経済は冷...
増税や公共料金値上げが間違いである理由【正解をすぐに言うべき時代】
先日のブログ記事で「国費を国民が負担する真っ赤な嘘」に触れましたが、「国民が負担しないなら、誰が負担するんだ?」と疑問がわいた方もいるかも。現代は遠回しやほのめかし、読者に考えさせたり調べさせるやり方が、あまり通用しないスピード時代です。だからこそ著者は、芸術の意味を何となくぼかしたまま放置しないやり方です。「芸術の特徴は表現の裂け目」「相反する要素を含んだ作品が芸術性を発揮する」と、こまめに言葉...
6月になると徴税や公共料金の請求が始まりますが、世界で日本だけが増税と料金値上げを繰り返している原因は、お金の意味や機能で大きい勘違いを続けているからです。なぜ勘違いが激しいかは、学校教育で嘘を教え続けてきたからです。「財源論」と呼ばれる嘘を。日本人だけは「国費は国民が負担する」真っ赤な嘘にまみれ、取りつく島もない状態です。「ええっ、国民以外に誰が負担するの」の声が飛び交うくらいに勘違いは強固であ...
戦争のスポンサーはどう儲ける?【自国通貨の発行はおもしろ錬金術】
戦争には必ずスポンサーがいます。資金提供者。出資者。出資者は戦争当事者にお金を貸して、勝っても負けても返済の金利でがっつり儲ける構造。戦争誘発業はイベント企画の範疇にあり、意図的に仕組む者が陰にいるとの説も昔からあります。どこまで細かい企画を立てるかはわかりませんが、戦争する双方の陣営に同じ者が出資していることも知られます。誰の出資か知られた戦争もあり、たとえば江戸幕府と戦う日本人クーデター学生へ...
お金を使うやつはバカとあなどる風潮【使った額が経済成長分なのに】
国の経済政策である「財政」の議論を聞くと、お金は使えばなくなるという間違った前提で語る者が多い。むしろ大半がそれ。「お金を大事にとっておかないで使ってしまうせいで、日本人は貧乏なのだ」の訴えに国民は納得して腑に落ちた様子。正論だとたたえて。お金を使えば他人の所得となって移動するだけで、地球上から失われたりしません。しかし日本では「皆がお金は使いまくれば国が破綻しても当然だろ」「バカの物欲が国を亡ぼ...
自由という魔法にひそむ社会崩壊現象【新自由主義とグローバリズム】
「私は魔法使い、君の願いをひとつだけかなえてやる」と言われたら、「お金をくれ」が浮かぶ人が多いはず。お金で自由が手に入る。しかしある人は「政府と同じ通貨発行権をくれ」を思いつくでしょう。これなら、お金を使い切っても底をつく破産が永久に来ない。実は正解があります。著者の初見は赤塚不二夫の漫画『天才バカボン』のパパの願いでした。「わしがずっと魔法を使えるようにしてくれ」。その願いはかなえられ、話が続き...
日本の報道の自由は世界70位と振るわず【検閲の一般化と途上国化】
「報道の自由」の世界順位で、最新の日本は70位だという。海外報道がタブーを破ったジャニーズ問題も関係はあるでしょう。マスコミ各社がワンパターンに陥るのは、スポンサーの意向だからです。スポンサーは超大企業や外資系が中心で、新自由主義とグローバリズムの立場です。なのに視聴者が納得するのは、美術のあの現象も共通するのでしょう。「正解はひとつであり、正解だけを知りたい」「色々な意見があると、どれが正しいのか...
家庭の主婦にお金を理解させる論法は【芸術よりてごわい人類の難題】
日本人は「お金は使えばなくなる」と思っています。美術のためにお金を使った時も、やっぱり減ってしまう。そこでお金を一切使わないようにすれば、良い社会に向かうのだと信じています。ところが実際は逆に社会は滅びます。「お金を使えばなくなる」の信念は、お金を石油になぞらえています。石油は発火させて燃焼させることが多く、石油と異なる物体に化学変化して大気へ逃げます。このイメージでお金をみて考えている人が多い。...
日本の地名に託された先祖のメッセージ【平成デフレの災害引き寄せ】
商戦の都合で国民の生命財産が失われる現象として、テレビでも特集があったのが「地名変更」でした。現代感覚に照らして住所の特に町名が古くさいと嫌って、しゃれた名称に変える流行が問題です。ご先祖からのメッセージが消えて、不幸に落ちる不吉な行動です。昔の地名にはマイナス面の特質を表す漢字を入れて、子孫たちの生存をおびやかす災害を防ごうとしてきたらしい。古人は「今だけ、金だけ、自分だけ」でなく、不都合な真実...
表面的と内容的は常に誤解され対立し断絶する【抽象思考の限界】
人間同士は常に対立して闘っていますが、一人の中で生じる闘いもあります。「表面的」と「内容的」の対立もひとつ。自分が注目する着眼点を、表面的なものから内容的なものへと変えた時に、人生のターニングポイントが訪れやすい。ラジオドラマの物語構成には定型パターンがあり、「表面的な現象で騒動が起き、ラストに内容が明らかになり、人同士の関係が修復される」が多い。理解し合えない騒動は、映画やドラマの大きいモチーフ...
ブランドのラベル効果と品質体感は混じる【価値の分別は意外に困難】
「ブランドにもの申す」論が世に出回りますが、著者は「ブランド論にもの申す」に関心がありました。というのは、ブランド語りで起きがちなのが、ネームバリューと品質を分けて感じ取る難しさです。二つは混じり合って受け取られるからです。高級ブランドの信用は二面あります。「性能が裏づけたブランド信用」と「ネームが裏づけたブランド信用」です。ところが二つを分けて考えることは、人間の心理学的には全く困難です。なぜな...
モナリザ症候群の説明がわかりにくい原因【へたな文章が連鎖する謎】
最近「モナリザ症候群」という言葉を初めて知りました。太っている人があまり多く食べていないつもりなのに、やせない現象を言うらしい。レオナルド・ダ・ヴィンチ『モナリザ』の絵のモデルだったジョコンダさんに、少食でも太る傾向があったのかと思ったら、そうじゃない。
人工知能AIが描く絵に米特許庁は著作権を認めず【独占禁止の意味】
「創作物はいずれ枯渇する、何をつくっても誰かがやったものばかり」という説は現実に起きていると、著者は著書で触れました。米国特許庁が出した「人工知能AIが描いた絵画には、著作権を与えない」の判断は正しいと著者は考えています。「でもAIが描いた絵にも創造的なものはあり、著作物として認めてよいのでは」と思っている人は、やはり考えている範囲が狭いのです。この問題は音楽でよくわかります。今の音楽は西洋の12音階方...
バブルがはじけた原因は芸術よりは簡単なはず【ジュリアナ東京伝説】
最近、バブルがはじけるのが近いとの記事を見ます。Yahooニュースに港区の大規模ディスコ『ジュリアナ東京』なき近辺で、再開発が活発化している報も。部分的なバブルは毎日はじけているから、言うが勝ちかもしれません。NFTアートバブルもそんなひとつでした。日本のバブル経済は1987~1992年の5年間が中心で、発端は『五カ国プラザ合意』でした。高度成長を果たした日本を円高に変え、他国が輸出で日本を打倒するもくろみ。その...
ジグソー『スカイハイ』をアルバムで聴く【格闘技でも大人気の名曲】
香港とオーストラリア合作の映画『THE MAN FROM HONG KONG』のテーマ曲が、ロックバンドのジグソー(英)『スカイハイ』。香港映画『片腕ドラゴン』(1972)の主演ジミー・ウォング(台湾)が、刑事として敵のビルへ乗り込む伏線が、冒頭のハンググライダー。乗り込まれる組織の親分は英国映画『女王陛下の007』で、ジェームズ・ボンド役を一度きりで辞任したジョージ・レーゼンビー(豪)。イギリスや米ハリウッド映画と違う雰囲...
悪い時代のヒーローは時代を悪くした犯人さ【四月馬鹿とは言わずに】
何度か論じてきましたが、悪い時代のヒーローたちは、時代を悪くしている犯人なのです。そのヒーローたちに「時代を良くしてください」と頼み込んで活躍の場を与えると、より悪い時代へとどんどん変えていくに決まっています。しかも国民は思考でつまずきます。「時代を悪く変えたいやつなんていない」と思考してしまう。実はいるのです。たとえば消費税を上げれば、誰にとっても生活費が高コストになります。「だから上げたい者な...
高齢者が集団自決すれば日本は経済成長する【反論する善人も勘違い】
勘違いしている人に、勘違いだと教えるのは、実際にはかなり難しい。理由は主に三つあります。ひとつは、人間は保守的で惰性的で、勘違いにフリクションがかかる点。二つめは、外部からの洗脳が発端の場合、容易に解けないカルト宗教のパターンに陥る脳の限界です。まだあります。もし自分の勘違いを認めてしまうと、一貫しない自分の立場がない。勘違いで築いた地位や収入を失いたくない自己愛の心理。メンツと利害も理解を妨げる...
株価は上がったのに暮らしが落ちるのはなぜ【当たり前の株主資本主義】
日経平均株価が史上最高を記録しました。1989年12月29日に最高価格38957.44円、終値38915.87円でした。以降が「失われた35年」。その日からアメリカ株は14倍に上がったのに、日本株は逆に下がったままで、経済衰退が延々と続きます。若者の過労死が絶えない時代。その日本株も最近4万円台に上がりました。国民の疑問は「株価は高いのに、僕らの暮らしはなぜ悪いままなの?」。この疑問が間違った前提なのです。今の世界を覆う新自...
人間は変わるものか、変わらないものか【格言が矛盾する人生の本質】
「人間は変わろうとすれば、変われるものだよ」と「人間は変わらないものだよ」の二つの言い方が聞こえます。矛盾するように思えますが、そのとおり矛盾しているのです。芸術の運命を追っても、人間は矛盾した生き物だとわかります。舞台芸でもいえます。「僕は人前に出て目立ってはいますが、実は生まれつき引っ込み思案な性格です」という言い方。これつまり、引っ込み思案な性格と、前面に出て社交的にやる行動に、さしたる相関...
紅茶の価格グレードと味わいの不思議な関係【価格6倍の違いは】
著者は家では水道水を飲んできて、飲み物をつくる家庭的な楽しみとは無縁でした。一杯のコーヒーや紅茶を入れたのは、人生の半分をはるか過ぎてからでした。豆の挽き方にこったコーヒーの次は紅茶。一袋4円のティーバッグを大箱で買い続けています。ふと店で気になり、一袋24円の高級な紅茶を買ってみました。素で飲んでみると、何と味がしないのです。どの程度おいしいのかと心が構えたせいか、4円の紅茶と似たような印象です。ま...
物やサービスを買わない理由は隠されてしまう【飲み会と絵画購入】
平成になって飲み会が減った理由と、飲み会を若者が嫌った理由は同じです。緊縮財政と消費税増税による通貨削減で所得が減り、可処分所得が減ったから。生命維持に必要でない出費を減らしたいから。生活費を節約するために、飲み会へ加わらなくなった。しかし「僕は貧困なので飲み会へ参加しません」と言う若者は少ない。「上司とは飲みたくない」と理由をずらす。上司のいない同僚の飲み会もガクンと減ったから、真っ直ぐな告白と...
ガリレオ+センメルヴェイス+ゴッホ【常識人が最も嫌う異端者列伝】
新型コロナのクラスターで封鎖された施設の女性に、センメルヴェイスの話題の前置きでガリレオの語を出した時。「ガリレオってなーに」と質問されて撃沈しました。全員を敵に回す一人ぼっちの人生は、考えてみれば男の子の世界といえるでしょう。ハンガリー人のセンメルヴェイスの名が日本で表に出たのは、コロナ前の2019年でした。消費税が8パーセントの頃で、もう5年近くもたつ。「センメルヴェイス反射」と呼ぶ行動が「税金は財...
結婚相談所で窮する男女の背景は緊縮財政【新自由主義の格差拡大策】
バブルより前からあったアルトマンシステムの現代版が、結婚相談所と呼ぶデータベース式の仲人産業です。入会した29歳男性、55歳男性、28歳女性が異性と見合いし、交際し成婚を目指すTVノンフィクション番組が、ネットで話題になっていました。かなりの話題性。何が話題の中心かは、内申書のスペック重視で相手を選ぶ世知辛さや、男性はエステ通いやメイク、女性は美容整形を受けて挑む、残酷なほどシビアになるお見合いでした。晩...
『セクシー田中さん』テレビ実写ドラマ改変圧の背景【原作乗っ取り】
漫画『セクシー田中さん』の作者が、実写テレビドラマ化で違約の改変を受け、ライバル的な脚本家のSNS発言の後に自殺した件。最初に連想したのは、芸術が苦手な国民性の反映です。著者は昔、女性コミックを持ち主からまとめ借りして読み、細かい心理描写に驚きました。紙の漫画は抽象表現を多用するから、芸術の要素を自然に含みやすい。それでファンやオタクの鑑賞力で受け止められても、テレビ化なら万人受けも必要だろうくらい...
アラフォー女性とクロワッサン症候群【悪い時代のカリスマは極悪人】
考えてみれば、日本が世界から浮いて経済が単独で落ち続ける時代に、落としている犯人は当代の顔役です。当代の売れっ子カリスマ論者や、ベストセラー書がそう。よく売れた書籍は経済衰退させるための指南役でした。悪い時代の人気書籍は、悪書である真理です。一例が著者も読者だった雑誌『クロワッサン』でした。結婚しない女性の生き方を提案し、そのかっこよさで若い女性たちを魅了したのです。今結婚したくてもできない、アラ...
日本の唱歌赤とんぼは和音が劇的【しかもロンドンデリーの歌の類型】
以前から先延ばししていた歌曲の編曲を、最近進めています。山田耕筰(1965没)作曲、三木露風(1964没)作詞の『赤とんぼ』。この曲の魅力は故郷を感じる歌詞なのは間違いないとして、二回上昇するサビのメロディーが決め手だと思えます。「け、こやけーのー」と「て、みたのーはー」で二回高く舞い上がる。このメロディーはパクリとされた騒動があり、シューマン作曲『ピアノと管弦楽のための序奏と協奏的アレグロニ短調作品134...
ChatGPTが学習する文書と画像は盗作か【ネットの著作権問題】
ChatGPTは、人工知能AIが読者の質問に答えるプログラムです。ネット上にある大量の活字、画像、音声をまず「学習」して、知識を整理して待機します。そうして人が文章をつくる時の話のつなげ方や、論理展開の技法をプログラムが備えます。ChatGPTサイトでユーザーが質問すると、瞬時にAIが答えます。しかし根本的な課題がいくつか残っています。ひとつは著作権です。ネットに置いてある著作物は、ピカソ論にしても、若い画学生が描...
デマに目からウロコが落ちて日本沈没【ウソやガセでも感動は生じる】
大勢の日本人が目からウロコとなった言葉は、たぶんこれ。「国も家庭と同じで、収入以上に支出すればお金がなくなって破産する」。それを信じた結果、世界で日本経済だけが「失われた35年」です。読者はもう信じていないでしょう。もちろん国の破産は真っ赤な嘘です。なぜ嘘かは、政府に通貨発行権があるから。家庭に通貨発行権はない。「国がお金を使いすぎれば、金庫の一万円札が減りすぎて底をつく」「金欠で国の台所はおしまい...
人を幸せにする生き方が馬鹿にされる理由【新自由主義では他人は敵】
今の日本では「人を幸せにする」の生き方は失墜し、カリスマご意見番たちも鼻で笑うほど。「助け合いは社会主義だ、ソ連になりたいのか」と忌み嫌います。代わりに「優れた者は残れ、劣った者は滅べ」という弱肉強食の選民思想が大衆の心をとらえ、だからカリスマに君臨。日本の若者に広くみられるのは、助け合いよりも倒し合いすれば、戦いを通して人間の能力が高まって、イノベーションが起きて経済成長する筋書きです。互助と協...
二次大戦で食べ物に飢えた理由を理解する手がかり【お金不足でない】
謹賀新年。今90歳の人は、太平洋戦争(大東亜戦争)の終戦時に12歳の小学6年生でした。そして多くの児童は飢えた体験を持ち、それゆえ食物を大切にする傾向が強い。レストランでSNS掲載用に撮影し、食べずに帰る客の出現は、飢えを知らない後の世代でしょう。ところで今の新世代たちは、二次大戦の後半に日本人が飢えて栄養失調になり、次々餓死した理由と、そのメカニズムを理解できていません。特に理屈一辺倒の人に多いのは「出...
労働の意味が誤解されやすい日本の危機【食べるために働く意味とは】
日本では「食べていくために働く」の意味が誤解されています。食べ物を買うお金づくりが労働だと思っている人が多い。富裕家庭に生まれたら生涯遊んでいても食べていけて、平凡家庭に生まれた罰ゲームとして労働を位置づけるのが、カリスマ論者たちの切り口あるあるです。これはお金の性質を誤認した間違い解釈です。国民が労働する理由は、自分たちの食べ物を作るためです。「食べるために働く」という日本語は一応は正解ですが、...
音楽曲は繰り返し聴いてやっと理解できる【絵画も何度も見ようぜー】
著者は音楽には詳しいつもりで、各種ジャンルのソースをコレクションしています。生涯を通して増やし続ける理由は、探し続けているから。たとえば他人から「この歌手はいいし、このバンドもサイコー」と耳に入れると、「へえ」「ふーん」でその場は終わります。しかし後で必ず調べ、聴いてみることにしています。心がけではなく、ほとんど習性になっていて、力んでなんかいない。他人が注目するものは、注目するだけの内容があるは...
ディープステートの語が日本で理解されない理由【デフレ不況が続く】
ディープステートの存在を信じない心理と、貧困化は相関します。だが最近はディープステートは妄想だと抗弁するなら、いくら何でも意固地すぎるとみる傾きも感じられます。ディープステートは「民間の政商」を指すと徐々に知られてきたからです。「政商はいるけど、ディープステートはいない」だと話が変。ディープステートの語をテレビが嫌い、ありもしない陰謀説だと簡単に言い出す理由は簡単で、ディープステートは番組スポンサ...
クリスマスツリーの飾りは生け花の技術と同じ【ツリーアレンジメント】
日本初の公的なクリスマスツリーは1886年の横浜だそうで、世界初のクリスマスツリーは1419年らしい。著者は最近ある施設でクリスマスツリーを飾りつけ、生け花の芸術的なやり方を応用しました。生け花の極意のひとつが、アシンメトリーのバランスです。シンメトリーとは、左右対称や等間隔リズムの繰り返しなど、幾何学的な規則性に沿っている意味です。アシンメトリーはその無機質な配置を崩して、規則的なリズムをなくしてバラン...
アリス谷村新司のチャンピオンの論理【防衛戦は後輩に席を譲る儀式】
あらゆる職業人は、自分の責務を業界への貢献と繁栄に広げます。日本国民は特にそうした社会性が強いのかも知れません。日本人温厚説へのカウンター的にスパイト行動が言われますが、堅固な仲間意識の国民性の方が大きい。だから単純な自己責任に変えたら失墜しました。フォークグループのアリスの谷村新司が先日亡くなり、追悼でどの曲がベストかの話題で、『チャンンピオン』が一番との声が多かった。この曲はラブソングでなく、...
富士山の噴火に備えない国民の心理とは【心のマグマが爆発するぜー】
富士山の噴火はそろそろ起きそうだと言われ、研究者たちの定説では、遠い将来でなく近い将来に爆発するという。なのに噴火に備えた政策は皆無に近く、国民も警戒心はほとんどありません。話題に出しても食い付きが悪いし。そうなった理由のひとつは、緊縮財政と消費税増税による通貨削減で、国民は貧困化しデフレ不況の最中です。大勢が食べていくだけで必死になり、国を案ずる気持ちはもうない。自殺回避などが先立ち、結婚せずに...
失われた35年が確定した日本【世界で唯一こじらせたアラフォー国】
戦争の足音以外で日本に迫る脅威は当面は二つ。経済衰退と移民拡大です。経済衰退は新自由主義の策略、移民拡大はグローバリズムの策略です。二つは関係が深く、連携して国家破壊し国の資産を資本家が所有し独占する目的です。あと40日で『失われた30年』が35年目に入り、アラフォー不況が確定した記録更新中の日本で、物価高騰の混乱が続きます。現象を説明すれば、緊縮財政と消費税増税で通貨削減して所得減となり、続いた貧困化...
政府が自国を壊す意味を理解できない日本人【論文に書いてある】
各国政府が故意に自国を壊し解体させていく経済主義の存在を、頭から信じようとしない人が不自然に多い問題が日本にあります。昭和の日本が終身雇用や年功序列を採用し、成果が「ジャパン・アズ・ナンバー・ワン」の経済成長だと知らない世代も増えました。日本人が日本文化をみる時に、悪い部分に期待し、良い部分をけなしているのは、教育の影響です。戦後教育の指針は、日本の植民地化を狙ってきた列強の連合国、すなわち進駐軍...
格差社会を目指す新自由主義との闘い【文化芸術の基盤を守ろう】
日本国が経済成長せず貧困化した原因は、緊縮財政と消費税増税による通貨削減です。皆の所得を年々減らし、物を売れなくさせる政治プログラムです。新自由主義に基づき、故意にわざと意図的に国を売り崩す。それを誰が指図したのか。グローバル資本家たちです。金融界とつながる、産業界の大物がバックにいます。国を故意に貧困に変え、国家丸ごとの時価総額を下げ、国内の資産価値を下落させます。金欠で維持できず吐き出した資産...
日本のGDPはドイツに抜かれ4位へ墜落する予定【国民の認識は逆さま】
昭和時代にアメリカに続きGDPが世界2位の日本は、平成に3位に落ちました。来年、令和6年にドイツに抜かれ4位に落ちるとIMF(国際金融基金)が予言しました。IMFは新自由主義の支持組織でもあり、日本の没落と解体を望む立場である話は今回はやめましょう。日本崩壊願望は、飛鳥時代から築いた日本の資産を、グローバル資本家たちが安く買い取るチャンスです。問題は、日本人の勘違いの妄想が今も続いている点です。GDPが4位に転落...
理想的な好人物の男性を愛せない女性の謎【芸術作品とのアナロジー】
経済ブログで男女愛をテーマに書こうと思った理由は、「新自由主義」「グローバリズム」に染まった日本で、高齢者への愛が国民から消えた現象です。日本の若い男性が草食化したのは事実で、原因は通貨削減による所得減です。エサを減らした動物は繁殖力が下がる。男女愛の停滞のひとつは、男性から告白を受けた女性が、なぜか好きが進まない困惑の相談です。つき合い何カ月もたつのに愛するにはいたらず、関係はすでに進んでいるの...
管理通貨制度50年記念+信用貨幣の時代と版画【日本の貧困化の謎】
「管理通貨制度」は現代の財政手法ですが、この語が知られず理解されにくいのが世界の現状です。特に日本は、これを知らないせいで主要国で唯一の貧困化を、国民が許して飲んだ状態です。「失われた34年」の平成大不況は、管理通貨制度に背いて生じています。管理通貨制度とは政府が信用貨幣と呼ぶ自国の借用証書を発行し、そこに書かれた数字が財源になるという方式です。世界で延々と誤解されていた「お金」の意味を、本来の正し...
洗脳された民意を外圧が溶かす可能性は【情報戦でつぶれた平成日本】
カルト教団のサリン事件で知られたのが、洗脳やマインドコントロールというだまし方です。洗脳された者も自らを正常な人と思っているのが怖い部分。日本人の大半を洗脳した嘘の例が「国費は国民が負担する」「消費税は預り金」で、国民はまだ正常化できません。洗脳だから。海外から「失われた30年」と呼ばれる経済停滞とデフレ不況は、まだ力強く続く。そして国民は現状を強める方を選ぶから洗脳は怖い。日本の伝統や先祖伝来の無...
SNSでの誹謗中傷を法規制する流れ【先進美術館構想とのつながり】
SNSで激しい誹謗中傷の炎上に加わった加害者が、後にネット報道社に動機を語りました。仲間との一体感にゾクゾクする興奮があったそう。皆でリンチするきずな。この犯罪の中心的な原因はネットだと言われますが、著者は平成デフレ不況が主因だと訴えてきました。日本の国策は、国土全体の価値を下げる貧困化です。「なぜそんなことを?」は簡単な話で、世界は1980年から新自由主義とグローバリズムに染まっています。今の日本は忠...
インボイスの嘘を謎解くユーチューバーが増加中【消費税の嘘と複合】
10月に入るとガクンと気温が6度ほども下がり、セミの声も皆無の朝が続きます。予定どおりインボイスが施行され、日本経済は徹底破壊されるシナリオが進みます。インボイスには複数の目的があり、複数税率で業界ごとに優遇冷遇を変える「アメとムチ政策」の準備が大きい。10%への増税時に新聞社を8%にすえ置いた結果、消費税批判がマスコミから消えた懐柔成功も、動機としてあるでしょう。これつまりナチス方式です。そのインボイ...
ナチスに報道機関は親身に味方する理屈【誰も自分が得する側につく】
現代のナチスが現れ育つと、新聞テレビなどの報道機関は、当然ながらナチス側に味方して、ナチスの敵と戦うようになります。なぜそうなるのか。いや、そうではなく、なぜこの説明が皆にとって違和感があり、意にそぐわないかを問いたいところ。ナチスは絶対権力者なのであり、逆らった新聞社や放送局は抑圧され、幹部や家族が投獄されたり不審死などが待ち受けています。絶対権力というものの恐ろしさを、現代人がよくわかっていな...
自己責任を芸術に持ち込んではだめ【新自由主義は文化をつぶす圧力】
かなり前の雑誌だかの議論。日本で強盗殺人ではなく、恨みなどで一人を殺しても懲役12年などになる現実を指して、「12年と引き換えに殺人してもよい意味になる」という意見を見かけました。弁護士は反論して「法律はそういう趣旨ではない」と。著者には弁護士こそが机上の論に思えました。犯罪をやる者は法の趣旨を尊重せずに、しかし法そのものは無視せず、利害の計算が行われると想像できます。例の森友事件の公文書開示請求でも...
現代貨幣理論入門の平易で難しい本【現代芸術理論よりも難しいかも】
著者が常に避けてきた言い方が「僕には理解できません」。非常識な人や物を批判する「全然ダメ」の烙印を押す意図でしょうが、自らの理解不足を暗示してもいます。天動説の信者が、地動説を理解できないまま切り捨てる時も、この言い方だったはず。バツをつける宣告。「俺にはわからないぜ」と言い放ったとたんに、自分の知識や思考力や理解力はそこまでしか届かない、見識の限界を自己申告したかっこう。「それ恥の上塗りでしょ?...
米政府とNASAの宇宙人騒ぎと落語の天狗裁き【結論ありきの思考停止】
落語の『天狗裁き』は、昼寝していた夫が夢などみていないのに、みたはずだと妻が夢の内容を問い詰める噺です。親友から大家さん、町奉行と、彼を問いつめる者がだんだん大物になってエスカレートし、しまいに天狗様の裁きを受けて殺されてしまいます。よく似ているのが、アメリカ政府とNASAとが、アメリカ国民にUFOに関して報告するあれ。政府は宇宙人との交流も通信もやっていなくて、めぼしい情報を持っていません。なのに国民...
武士のイメージが日本で曲げられた原因【進駐軍のWGIPの一環か】
江戸時代の士農工商はおよその区分にすぎず、またがっていた人もいたそうです。武士でありながら、畑で作物をつくり商店で売っていた人だとか。その武士という概念は今では世界で、サムライとして日本文化の象徴のひとつになって人気があります。著者が海外美術展を募集だけしていた頃、サムライがテーマの作品展示がドイツでもありました。絵になるアイテムはやはり日本刀で、それでジャパン・フェスティバルでも日本刀の販売店が...
「ブログリーダー」を活用して、Wakaruartさんをフォローしませんか?
Aさんが言う。「僕の話は極論に聞こえるけど事実なんだ」。Bさんは突っ込む。「その言い方をする人は必ず極論を言うのさ」。こんなやりとりは何を意味するか。Aさんは、Bさんの見識が狭いから理解しないだろうと予想し、前置きで釘を刺したと考えられます。Bさんは理解できないトンデモ話を多く聞かされた過去があり、どうせ君も極論を言うのでしょと釘を刺しました。つまりAさんの予想どおりBさんの見識が狭かったから、B...
日本のよくある論調では、国力とは国が持つお金の多い少ないですが、これは無意味な指標です。なぜなら、自国通貨は政府が必要なだけ発行でき、今の十倍や百倍に刷り足すのも簡単。国家は無料でお金を欲しいだけ刷れて、お金に困る道理がありません。ならばなぜ、お金を多く用意できる国と、少なくしか用意できない国があるのか。簡単です。「欲しいだけ刷れる」の「欲しいだけ」がカギです。お金が欲しい理由は買いたいものがある...
当ブログでは芸術を理解する焦点とツボを解説しますが、芸術一辺倒でなく世事も含めて話題にします。そして「財務省解体デモ」の報道内容がわかりにくい問題。芸術を語る時と似て、焦点があいまいだし言葉が滑ってしまっています。チンプンカンプンな報道。財務省を解体する目的は、財務省内の「歳出」と「歳入」の部門を分けることです。両方を含むから国債発行と税収を等しくする短絡思考で、国の経済成長が常にゼロになる。企業...
SDGsという略語の和訳は「持続可能な開発目標」で、二酸化炭素地球温暖化説が典型です。世界はこの方向へ全員が向きたまえいう宣言ですが、資本家や資産家、経済学者を集めた国際会議で決められます。要は1パーセントの富裕層が決めた、世界を支配する設計図です。ファッション業界の「この春はパステルカラーが流行りそう」「次の秋はアースカラーとモノトーンです」と似て、予言を装う誘導。SDGsの中には迷惑なものもあり、ジェ...
「美術の価値」という概念は、実に多くの話題を生みました。「価値」は抽象語で意味が複数あるから、一人一人が異なる意味で使いやすく、よくすれ違います。同じように「お金の価値」も、言葉説明を詳しくしないと互いに意味が通じないことが多い。お金で考えると金銭欲がじゃまするから、鉄道切符で考えるとわかりやすい。新幹線の9700円の切符は、発行するJR社側からみると9700円の宝ではない。道を歩くJR職員がJRの未使用切符を...
「言論の自由がなくなると、民主主義は成り立たない」。アメリカ政権入りした民間人イーロン・マスク氏も、日本を憂えて言いました。このトートロジー的なわかりきった標語に、全ての答があります。民主主義を壊したい派が、言論の自由を狭める案を出してきます。1980年代以降の新自由主義とグローバリズムは、上級国民と下級市民の格差を拡大して、上が下を支配し、賃下げして搾取するセオリーです。早くから明文化されています。...
世界中でよく見かける間違った議論のひとつが、「資本主義はもう限界に来ている」です。このフレーズの何が間違いかは「語句定義の自己流解釈」です。多くのケースで、資本主義の「資本」はお金を指すのだと誤解されています。お金という資本を投じる経済だとして。資本主義の資本は、道路や電線を指します。主に社会インフラを指す。公的だから、国の政府がバックグラウンドに立つわけです。その推進力は自国通貨の発行です。言い...
ウクライナのゼレンスキー大統領とアメリカのトランプ大統領の奇妙な口論を、50分全編と訳文で調べました。トランプ氏の穏やかなねぎらいの言葉に対して、ゼレンスキー氏はプーチン氏への非難で割って入り、会議を壊した流れです。停戦合意をさせなかった印象。日本のテレビ報道内容は、切り取り映像イメージによる印象操作です。富裕層の言うことを聞かないトランプは、富裕層が出資するテレビ局の敵だから当然そうなる。また別に...
「増税すれば景気は落ちる」の言い方が、ネットによくみられるように変わりました。この正論は奇妙で、何ともねじれた感のある表現です。なぜならどの国の政府も、景気を冷やしたい時に増税するから。増税の主目的は景気下げなのに、副作用みたいに言うのが奇妙。国の財源は国債であり、公金と呼びます。税金は財源ではない。政府の支払いに使う資金づくりで税金を集めたりしない。なぜそうなのかは、今言いました。国の財源は国債...
財務省解体デモはもう全国に広がり、国民の正義感以上に危機感が漂います。沈黙中の民放テレビの一部が報道しました。『失われた10年』はもう36年目で、無限の増税で国民を貧困化させ、少子化急伸で人口減を進め続けた主犯は財務省だったと、国民は察しました。著者はフランス革命と関連づけて本にしましたが、圧政もいつかは滅ぶ摂理でしょう。財務省が総理大臣をあやつり国をとことん破壊した平成は、令和に入って転換点が近づい...
2024年11月の衆議院選挙の後に「重税が経済衰退の直接原因だった」「103万円の壁で増税カルト宗教の存在を知った」と言う動画がどっと増えました。次の結論がひんぱんに聞かれます。「国民に正しい知識が必要だ」「無知でも幸福になれた時代はもう終わった」。国民が無知だと、国の政府から攻撃され危害を受ける時代の到来です。これ、もちろん新自由主義の思想の骨子でもあり、「強者が弱者を搾取する自由、人権侵害を合法とする...
日米トップ会談(2025年2月7日)の模様で、テレビ放送などオールドメティアがある部分をカットしたと、ネットで話題に。それがラストのやりとり。記者の一人が総理にこうたずねました。「アメリカが日本に関税をかけると、日本は報復関税をかけますか」。総理はこう答えました。「仮定の質問には答えられません」。トランプ大統領はイヤホンを外し、アメリカの記者団を向いて「彼はわかった人だ」と三度言い、非常に怒った表情で会...
日本銀行(ニッポンギンコウ)の金利を上げる宣言は、間違った政策であり、日本経済は悪化します。そしてテレビ報道の経済学者の説明も、ほぼ全てが間違った論評です。なぜそうなるかは、芸術と似ています。経済学には昔からインフレの説明に誤謬、瑕疵があるからです。著者は「芸術の特徴は表現の裂け目である」と結論しました。が一般論では「芸術の特徴は細かく器用な作り」でしょう。定義がおかしいから美術鑑賞する人々は、新...
全国の水道局で水道の修理が行き届かない理由も、財務省内の出世競争の人事評価である増税と関係があります。国が通貨発行して県市町村へ仕送りする「地方交付税交付金」を、国の金庫の一万円札が残り少ないとして減額し続けました。ふるさと納税はそのカモフラージュ。そこにレントシーキングがからみ、フランスを追われた水道企業から、日本の水道を渡すよう要求されています。それで国債発行を止めて水道運営を困窮させて、民営...
最近、日本を変える話題で、少しまとめるのが難しい話に挑戦中です。やや年輩の方はご存じでしょうが、米経営コンサルのビジネスパーソンがマスコミで人気沸騰し、日本を変えようと激しく主張しました。その方向へ行った日本は激しく経済衰退し、昨年で35年失ったのです。それがアメリカとどう関係があるかといえば、実は他国からアメリカへ留学した学生は全員が「アメリカ最高、自国はサイテーだ」と言い出す人格に変わるという。...
日本に必要な人材を求める論には、ロクな結末がないと感じています。一例がカルロス・ゴーン氏だったわけで、確かにニッサン自動車の株価は上がりましたが、クビ切りで人件費を削減したコストカット中心で、薄情なよそ者の大ナタという新自由主義らしいマネーゲームでした。ついで絶対に軽視できないのが、緊縮財政と消費税増税、さらに103万円の壁を上げずに放置した年々のステルス増税です。国策として賃下げが続いています。非...
1月7日から起きたロサンゼルスの山火事には、一人は放火犯がいて逮捕済みらしい。ありきたりに解釈するなら、新自由主義とグローバリズムで格差を極大化して、まばゆく輝くセレブの街に対し強いルサンチマンを抱いた反社会行動、という文脈が考えられます。そもそもロサンゼルス市は、地理的条件に無理が多い街づくりが昔から指摘されていて、干ばつと地震にやられやすいという。そこに防火対策の不備や、市のサービス削減とコスト...
昭和の末期から増えてきた本が「日本のここがダメなのだ」の企画書です。「団体行動がダメ」「年功序列がダメ」「意思決定の遅さがダメ」「格差の小ささがダメ」「国民の過保護がダメ」「一億総中流ダメ」。読者が一斉に納得し賛同した時が、日本が大転落するスタート。それらは「新自由主義とグローバリズム」思想への転換であり、「うまい運営の国」をつぶして回る乗っ取りのセオリーでした。個人主義、能力主義、スピード、格差...
シューベルト『楽興の時』(Moments Musicaux、モマン・ムジコー)第三番は、最初の二小節で耳を吸い付け離さないピアノ曲です。特徴は短調でメランコリックに入り、途中から長調に転じて明るく開けていく展開です。シューベルトには、壮大とは逆の内向的な曲が多い。短調で始まり長調に転調し、または最後の和音で長調にひっくり返してハッピーエンドで終える曲は、人生を感じさせるからか。英プログレッシブロックのピンク・フロ...
ネットのYouTube動画で動物の映像が楽しい。社会問題よりアクセス数が二ケタも多い。アニマル・レスキューのシリーズがあり、アザラシやウミガメを捕らえて、体にからまった釣り糸や漁網を除去し、傷を消毒して放す。公的活動や私人の記録です。陸上動物版もあるのですが、作業者がてこずる動物は決まっています。犬、猫、馬などは人間が自分を助けて解放してくれる推測がはたらくのか、身をまかせて待つことが多い。野生の動物で...
最近「モナリザ症候群」という言葉を初めて知りました。太っている人があまり多く食べていないつもりなのに、やせない現象を言うらしい。レオナルド・ダ・ヴィンチ『モナリザ』の絵のモデルだったジョコンダさんに、少食でも太る傾向があったのかと思ったら、そうじゃない。
「創作物はいずれ枯渇する、何をつくっても誰かがやったものばかり」という説は現実に起きていると、著者は著書で触れました。米国特許庁が出した「人工知能AIが描いた絵画には、著作権を与えない」の判断は正しいと著者は考えています。「でもAIが描いた絵にも創造的なものはあり、著作物として認めてよいのでは」と思っている人は、やはり考えている範囲が狭いのです。この問題は音楽でよくわかります。今の音楽は西洋の12音階方...
最近、バブルがはじけるのが近いとの記事を見ます。Yahooニュースに港区の大規模ディスコ『ジュリアナ東京』なき近辺で、再開発が活発化している報も。部分的なバブルは毎日はじけているから、言うが勝ちかもしれません。NFTアートバブルもそんなひとつでした。日本のバブル経済は1987~1992年の5年間が中心で、発端は『五カ国プラザ合意』でした。高度成長を果たした日本を円高に変え、他国が輸出で日本を打倒するもくろみ。その...
香港とオーストラリア合作の映画『THE MAN FROM HONG KONG』のテーマ曲が、ロックバンドのジグソー(英)『スカイハイ』。香港映画『片腕ドラゴン』(1972)の主演ジミー・ウォング(台湾)が、刑事として敵のビルへ乗り込む伏線が、冒頭のハンググライダー。乗り込まれる組織の親分は英国映画『女王陛下の007』で、ジェームズ・ボンド役を一度きりで辞任したジョージ・レーゼンビー(豪)。イギリスや米ハリウッド映画と違う雰囲...
何度か論じてきましたが、悪い時代のヒーローたちは、時代を悪くしている犯人なのです。そのヒーローたちに「時代を良くしてください」と頼み込んで活躍の場を与えると、より悪い時代へとどんどん変えていくに決まっています。しかも国民は思考でつまずきます。「時代を悪く変えたいやつなんていない」と思考してしまう。実はいるのです。たとえば消費税を上げれば、誰にとっても生活費が高コストになります。「だから上げたい者な...
勘違いしている人に、勘違いだと教えるのは、実際にはかなり難しい。理由は主に三つあります。ひとつは、人間は保守的で惰性的で、勘違いにフリクションがかかる点。二つめは、外部からの洗脳が発端の場合、容易に解けないカルト宗教のパターンに陥る脳の限界です。まだあります。もし自分の勘違いを認めてしまうと、一貫しない自分の立場がない。勘違いで築いた地位や収入を失いたくない自己愛の心理。メンツと利害も理解を妨げる...
日経平均株価が史上最高を記録しました。1989年12月29日に最高価格38957.44円、終値38915.87円でした。以降が「失われた35年」。その日からアメリカ株は14倍に上がったのに、日本株は逆に下がったままで、経済衰退が延々と続きます。若者の過労死が絶えない時代。その日本株も最近4万円台に上がりました。国民の疑問は「株価は高いのに、僕らの暮らしはなぜ悪いままなの?」。この疑問が間違った前提なのです。今の世界を覆う新自...
「人間は変わろうとすれば、変われるものだよ」と「人間は変わらないものだよ」の二つの言い方が聞こえます。矛盾するように思えますが、そのとおり矛盾しているのです。芸術の運命を追っても、人間は矛盾した生き物だとわかります。舞台芸でもいえます。「僕は人前に出て目立ってはいますが、実は生まれつき引っ込み思案な性格です」という言い方。これつまり、引っ込み思案な性格と、前面に出て社交的にやる行動に、さしたる相関...
著者は家では水道水を飲んできて、飲み物をつくる家庭的な楽しみとは無縁でした。一杯のコーヒーや紅茶を入れたのは、人生の半分をはるか過ぎてからでした。豆の挽き方にこったコーヒーの次は紅茶。一袋4円のティーバッグを大箱で買い続けています。ふと店で気になり、一袋24円の高級な紅茶を買ってみました。素で飲んでみると、何と味がしないのです。どの程度おいしいのかと心が構えたせいか、4円の紅茶と似たような印象です。ま...
平成になって飲み会が減った理由と、飲み会を若者が嫌った理由は同じです。緊縮財政と消費税増税による通貨削減で所得が減り、可処分所得が減ったから。生命維持に必要でない出費を減らしたいから。生活費を節約するために、飲み会へ加わらなくなった。しかし「僕は貧困なので飲み会へ参加しません」と言う若者は少ない。「上司とは飲みたくない」と理由をずらす。上司のいない同僚の飲み会もガクンと減ったから、真っ直ぐな告白と...
新型コロナのクラスターで封鎖された施設の女性に、センメルヴェイスの話題の前置きでガリレオの語を出した時。「ガリレオってなーに」と質問されて撃沈しました。全員を敵に回す一人ぼっちの人生は、考えてみれば男の子の世界といえるでしょう。ハンガリー人のセンメルヴェイスの名が日本で表に出たのは、コロナ前の2019年でした。消費税が8パーセントの頃で、もう5年近くもたつ。「センメルヴェイス反射」と呼ぶ行動が「税金は財...
バブルより前からあったアルトマンシステムの現代版が、結婚相談所と呼ぶデータベース式の仲人産業です。入会した29歳男性、55歳男性、28歳女性が異性と見合いし、交際し成婚を目指すTVノンフィクション番組が、ネットで話題になっていました。かなりの話題性。何が話題の中心かは、内申書のスペック重視で相手を選ぶ世知辛さや、男性はエステ通いやメイク、女性は美容整形を受けて挑む、残酷なほどシビアになるお見合いでした。晩...
漫画『セクシー田中さん』の作者が、実写テレビドラマ化で違約の改変を受け、ライバル的な脚本家のSNS発言の後に自殺した件。最初に連想したのは、芸術が苦手な国民性の反映です。著者は昔、女性コミックを持ち主からまとめ借りして読み、細かい心理描写に驚きました。紙の漫画は抽象表現を多用するから、芸術の要素を自然に含みやすい。それでファンやオタクの鑑賞力で受け止められても、テレビ化なら万人受けも必要だろうくらい...
考えてみれば、日本が世界から浮いて経済が単独で落ち続ける時代に、落としている犯人は当代の顔役です。当代の売れっ子カリスマ論者や、ベストセラー書がそう。よく売れた書籍は経済衰退させるための指南役でした。悪い時代の人気書籍は、悪書である真理です。一例が著者も読者だった雑誌『クロワッサン』でした。結婚しない女性の生き方を提案し、そのかっこよさで若い女性たちを魅了したのです。今結婚したくてもできない、アラ...
以前から先延ばししていた歌曲の編曲を、最近進めています。山田耕筰(1965没)作曲、三木露風(1964没)作詞の『赤とんぼ』。この曲の魅力は故郷を感じる歌詞なのは間違いないとして、二回上昇するサビのメロディーが決め手だと思えます。「け、こやけーのー」と「て、みたのーはー」で二回高く舞い上がる。このメロディーはパクリとされた騒動があり、シューマン作曲『ピアノと管弦楽のための序奏と協奏的アレグロニ短調作品134...
ChatGPTは、人工知能AIが読者の質問に答えるプログラムです。ネット上にある大量の活字、画像、音声をまず「学習」して、知識を整理して待機します。そうして人が文章をつくる時の話のつなげ方や、論理展開の技法をプログラムが備えます。ChatGPTサイトでユーザーが質問すると、瞬時にAIが答えます。しかし根本的な課題がいくつか残っています。ひとつは著作権です。ネットに置いてある著作物は、ピカソ論にしても、若い画学生が描...
大勢の日本人が目からウロコとなった言葉は、たぶんこれ。「国も家庭と同じで、収入以上に支出すればお金がなくなって破産する」。それを信じた結果、世界で日本経済だけが「失われた35年」です。読者はもう信じていないでしょう。もちろん国の破産は真っ赤な嘘です。なぜ嘘かは、政府に通貨発行権があるから。家庭に通貨発行権はない。「国がお金を使いすぎれば、金庫の一万円札が減りすぎて底をつく」「金欠で国の台所はおしまい...
今の日本では「人を幸せにする」の生き方は失墜し、カリスマご意見番たちも鼻で笑うほど。「助け合いは社会主義だ、ソ連になりたいのか」と忌み嫌います。代わりに「優れた者は残れ、劣った者は滅べ」という弱肉強食の選民思想が大衆の心をとらえ、だからカリスマに君臨。日本の若者に広くみられるのは、助け合いよりも倒し合いすれば、戦いを通して人間の能力が高まって、イノベーションが起きて経済成長する筋書きです。互助と協...
謹賀新年。今90歳の人は、太平洋戦争(大東亜戦争)の終戦時に12歳の小学6年生でした。そして多くの児童は飢えた体験を持ち、それゆえ食物を大切にする傾向が強い。レストランでSNS掲載用に撮影し、食べずに帰る客の出現は、飢えを知らない後の世代でしょう。ところで今の新世代たちは、二次大戦の後半に日本人が飢えて栄養失調になり、次々餓死した理由と、そのメカニズムを理解できていません。特に理屈一辺倒の人に多いのは「出...
日本では「食べていくために働く」の意味が誤解されています。食べ物を買うお金づくりが労働だと思っている人が多い。富裕家庭に生まれたら生涯遊んでいても食べていけて、平凡家庭に生まれた罰ゲームとして労働を位置づけるのが、カリスマ論者たちの切り口あるあるです。これはお金の性質を誤認した間違い解釈です。国民が労働する理由は、自分たちの食べ物を作るためです。「食べるために働く」という日本語は一応は正解ですが、...