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ラクーンバスーンリード研究所 http://blog.livedoor.jp/bassoon_biebrich/

ほぼ毎日リードを作っているか、調整しているか、あるいはリードに悩んでいるアマチュアバスーン(ファゴット)奏者が、ほぼ毎日日記を更新しています。

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2020/02/07

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  • コントラ用メーキングマシンを使ってみたら…

    リーズンスタッフのメーキングマシン(Tip Profiler)は、「コントラバスーン交換セット」のパーツを追加で購入すると、”簡単に”トランスフォームできるとなっています。随分以前のことですが、このマシンを購入する時に故山上和宏(ヤマカズ)先生よりアドバイスをいた

  • 大人のおさらい会 2025

    毎年2月の恒例行事となっていた、〈管楽器専門店ダク 特別企画〉大人のおさらい会が2025年は5月27日に開かれました。プロの「先生方」が、6人出てきてさながらお弟子さんの「発表会」のように演奏するという異様な演奏会です。 実は先日の日曜日にY氏の代役で山梨県へ巡

  • リード作りは、応力との対話が大事だと思っています。

    応力って何だ? 私も良くわかっているわけではありませんが、ある物体に何か力を加えるとその力に抗って物体が元に戻ろうとする力のことのようです。バスーンのリードメーキングでは、フォーミングをする時に激しく実感します。 フォーミングは、リードのシャフト(チュ

  • 急に暑くなってきて、ピッチ上がって、ちょっと慌てました。

    今度の日曜日にシューベルトのオクテットを演奏するので、仕上げの練習をしています。冒頭の全開放のF(F3)は、ピッチの要を司るので神経を使います。練習している間中、チューナをそばに置いていて、全音域にわたってピッチが高めになっていることに気が付きました。 リ

  • バスーンのリード作る時にナイフを使うけど、どうもナイフ本来の使い方じゃないような気がしている

    いわゆる「リードナイフ」と言われているナイフは、片刃(諸刃ではない)の片刃(両刃ではない)カタチをしています。典型的な和包丁の刃を四角く厚くした形状なので、本来の使い方は「切る」「削ぎ切り」なのだと思います。 もちろん”本来”の使い方をすることもあるで

  • リードのコンディションについて考えてみた。

    リードは使うとコンディションが変わります。吹きやすくなる場合もあり、吹きにくくなることもあります。このリードの変化について考えてみたいと思います。リードの変化は大別すると、二種類あると思います。ひとつは長期的な変化でもう一つは短期的、あるいは短周期的な

  • モーツアルト 交響曲第31番 二長調 K.297 「パリ」

    モーツアルトが約35年の短い生涯に完成させた交響曲は41曲ですが、その内短調の作品は2曲だけでどちらもト短調です。反対に二長調の作品は11曲にも上ります。有名なところでは、31番「パリ」K.297、35番「ハフナー」K.320と38番「プラハ」K.504です。これらの三曲はいずれ

  • チャイコフスキー 交響曲第5番 ホ短調 作品64

    なかなか思い出深いこの曲を演奏する機会がまだあるとは思いませんでしたが、2025年4月29日にチャンスは巡ってきました。 初めてこの曲を演奏したのは1979年3月で、高校オケ2年の時の定期演奏会でした。セカンド・バスーンを担当し、丸一年この曲に取組んでいましたが、難

  • ハイドン 交響曲第99番 変ホ長調 Hob. I-99

    フランツ・ヨーゼフ・ハイドン(1732-1809)は、1761年にエステルハージ家に副楽長として雇われました。当主パウル・アントン公は1762年に亡くなり、それ以降は弟のニコラウス・ヨーゼフ公に仕えました。1766年には前任者の死去により楽長に昇格しました。1790年にニコラ

  • モーツアルト 交響曲第38番 ニ長調 K.504

    モーツアルトは35年強の短い生涯に完成させた交響曲は41曲ですが、その内短調の作品は2曲だけでどちらもト短調です。反対に二長調の作品は11曲にも上ります。有名なところでは、31番「パリ」K.297、35番「ハフナー」K.320とこの38番「プラハ」K.504です。この三曲はいずれ

  • カラー(襟)の作り方について考えてみました。

    リードのカラーは、振動面の根本にあるシャフト部との段差のことで、ショルダー(肩)とも呼ばれます。現代のドイツ式バスーンリード特有の加工です。もちろんドイツ式であってもカラーのないリードもあります。 ドイツ式でもフランス式でも19世紀初頭では、リードにカラ

  • シューベルト 八重奏曲(オクテット) ヘ長調 D803

    ベートーベンのセプテット(七重奏曲)に触発されて、シューベルトが作曲したという説もありますが、クラリネットの名手トロイヤー伯爵(Count Ferdinand Trpyer 1780 - 1851)がシューベルトに委嘱して作曲されたということになっています。 トロイヤー伯爵はベートーベ

  • Les Vents Fraçnais - Gilbert Audin (レ・ヴァン・フランセを聴いて)

    先日文京シビックホールにて久しぶりにレ・ヴァン・フランセの演奏を聴きました。ジルベール・オダンの生音を聴いたのは10年振りくらいだったような気がします。素晴らしい演奏をすることは予め保証されていて、実際に素晴らしい演奏をしたのです。 何だか当たり前ではな

  • なんだかコントラのリードを作ることが楽しくなってきた!

    今年もコントラバスーンが大活躍する予定なのですが、リードはちょっとお悩み中でした。先日ちょとした閃きがあって、それに沿って手持ちのリードを再調整したところ、まずまずの結果となりました。(緑の糸の2本) それは、スクレーピングによってピッチを調整するとい

  • 音響的にドライというかデッドなスタジオは辛い

    過日、IKE・Bizとしま産業振興プラザで木管十重奏の代奏で練習に参加しました。かつての「勤労福祉会館」を大幅改修したとのことで、チョット見は新築のようでした。ここの5階にある第一音楽室で木管十重奏の練習があり、代奏で行ってきました。 始めての場所で、自分以外

  • 東京の冬は、なぜ高密度材には厳しいのか?わかったような気がする!

    個人的な好みで言えば、高密度材が好きです。高密度といってもケーンのどの段階で測定するかで密度の測定値は測定するヒトによって変わります。(1) 四つ割りケーンGeorg Riegerは丸材を4つ割りにした段階で、ガウジングする前に測定することを推奨しています。そのためRie

  • なぜ循環呼吸が上手くできないのか判ったような気が…

    久しぶりに歯医者に掛かった。先週臼歯の一部が欠けてしまい、食べ物のカスが溜まりやすくなり、食後の歯磨きが大変なことになったので、仕方なくです。治療をしてもらえば何と言うことはなく、処置だけなら5分程度であっけなく終わり、快適になりました。 歯科医を遠ざ

  • チューニングはいつ?

    オーケストラで合奏を始める時にチューニングをします。各自が事前にA=440とかA=442など予め決まっている、そのオーケストラのピッチに合わせておけば済むような気がします。それでもオーボエ奏者にAの音を吹いてもらい、コンサートマスターがA線をそれに合わせます。 そ

  • LAVORO 2024FW 測定終了!

    昨年秋に仕入れたLAVOROの丸材3kgを1kgずつ加工・測定をしてきましたが、ようやくカマボコ材まで漕ぎつけました。そして密度と硬度の測定も終了です。結果は上の写真の通りです。トータルで481枚とういう結果は大満足と言えます。 プレミアム用が189枚、ゴールド用が292

  • 新兵器を使ってみた

    既報の通り、新たに米国製のBeveling Toolを導入したので、実際に使ってみました。まず紙やすりを押さえている棒がちょっと太いので、もう少し下というか奥で押さえたいと思い、日本の竹ひごに付け替えました。 ところが、ケーンを持つ右手の人差指がその棒に当たって痛い

  • LAVORO2024 FW 3㎏の最終硬度測定が終了しました。結果は↓

    昨年秋に仕入れた3kgの丸材の加工及び硬度測定が終了しました。3㎏の丸材は1kg入りの箱が3つ連結されて送られてきたので、ひと箱ずつ加工・測定をしています。第一ロットと第二ロットは密度の測定も終わっているので、残るは第三ロットの密度測定です。 同じ1㎏の丸材でも

  • リード作りの新兵器登場!

    新兵器は画像のようなティッシュの箱でなく、ティッシュの空き箱に入れて送られてきたBEVELING TOOL with SANDING CHANNELです。 これはリードのフォーミング前に行うBeveling(面取り)作業を素早く、簡単に、正確にしてくれる便利グッズです。製作・販売はクリストファ

  • チョンボ、チョンボ、大錯和!

    いゃ~歳は取りたくないものですねぇ。昨年10月頂いた注文を忘れていました。さぁ多変だぁ。2~3本で良いから大至急でとのこと。日曜日夜に指摘されました。いつものは歩留まりを考えて5本の注文に対して6本仕掛かります。 しかーし、2~3のために2~3本仕掛かる

  • LAVORO 2024 FW 2/3 測定終了

    本日Heinrichで密度測定をしたので、取り急ぎ結果発表。前回のロットより「使える」ケーンが多いので嬉しい。昨年まで密度70以上、硬度18以上を条件に選定していましたが、2024FWより硬度の下限を19に緩和することにしました。但し、硬度19の材料にはリニアエンハ

  • 悲しい知らせが続きます。今度は指揮者の秋山和慶先生が引退発表。

    秋山先生は、まさに日本を代表する世界的指揮者の筆頭だと思います。秋山先生のタクトで演奏したことはありませんでしたが、演奏は何回も拝聴しました。どの演奏も「何も足さない、何も引かない」と言ったら良いのでしょうか、楽譜に忠実というか音楽に忠実な演奏だったと

  • ピアニスト・作曲家の藤井一興先生がお亡くなりになりました。

    カリカチュアで描かれる「天才芸術家」、「天才音楽家」、「天才博士」は「誇張」された人物画となりますが、近所で暮らすモノにとって藤井先生は、カリカチュアそのものでした。黒っぽい長袖の服にヴィヴァルディのような髪型で、挙動は不審者のように見えたからです。

  • ドボルザーク 管楽セレナーデニ短調作品44

    いわゆるドボルザークの「管セレ」を演奏しました。記憶が確かであれば全曲を演奏するのは今回が4回目になりますが、これまでセカンドを2回、コントラを1回だったと思うので、今回初めてファーストを演奏することになりました。 実は高校一年生の時の文化祭で初めて「

  • LAVORO2024 FW 2/3 最終硬度測定結果

    昨年末から持ち越してしまった注文と、予め1月納期に計画した注文を合わせて大量注文にあくせくしています。その一方で、昨年秋に輸入したケーンの加工・測定を進めていて「研究所」はてんてこ舞いです。注文をいただいても材料がなければリードを作れないので、どちらも

  • 2025年最初に完成したリードは、コントラバスーン用。やはり…

    現在50本以上の並ファゴ用リードのバックオーダーを抱え、悪戦苦闘していますが、新年最初に完成してしまったのは、自分用のコントラバスーン用リードになりました。 写真にあるように3月23日の演奏会で使う予定のリードで、もちろんリハーサルでも個人練習でも今年

  • LAVORO FW2024 3/3 プレガウジング後の硬度測定その3終了!

    昨年秋に輸入をした3KgのLAVORO 丸材、最後の1Kg分のプレガウジングと硬度測定が終了しました。結果は以下の通りとなりました。 硬度 1/3 2/3        3/3       10        0          0           1       12        0       

  • LAVORO FW2024 2/3 プレガウジング後の硬度測定その2終了!

    FW2024第二ロットの1kgのプレガウジング、およびプレガウジング時の硬度測定が終わりました。結果は以下の通りとなりました。第一ロットと比較できるように併記してみました。  硬度 1/3 2/3 13        0          1 14        1         

  • LAVORO2024FW1/3 測定終了

    2024年秋に輸入した丸材3Kgのうち、最初の1Kg分がカマボコまでの加工を終えました。そして最終的な密度と硬度の測定も終了しました。結果は以下の通りです。 この結果147枚が合格として収穫されました。前回が3Kgで436枚の収穫でしたので総数としてはちょっと上回りました

  • 刃物は大事だけど…

    リード作りには様々な刃物を使うのですが、もっとも大事な刃物は「リードナイフ」です。ケーンがリードのカタチになったあと、振動面を削る時に使います。オーソドックスなリード専用ナイフ2本の他に肥後守を3本使っています。 替え刃式のリード専用ナイフもありますが

  • ディファクトスタンダード(de facto standard)について

    ディファクトスタンダートという言葉は良く耳にします。国際規格や標準化団体が決めた規格ではなく、市場によって選ばれた事実上の標準規格と言った意味です。ディファクトスタンダードは、必ずしも技術的優位性によって勝ち残った規格とは限らず、市場原理によって単によ

  • リードは噛む?噛まない?プレスの問題は深い

    これは結構奥が深いテーマです。結論からすれば、なるべく噛まない方が良いけど、まったく噛まないわけではないと、考えています。 ひとつは、リードの構造と機能の関係です。リードの振動面を先端・真ん中・根元と三分割して説明されることがありますが、スキナーは縦に

  • リードの量産は辛いのです。

    リードを自分用に数本作るだけであれば、筆者はリード作りは楽しいと感じます。ところがひと月に数十本も作るとなると話は変わってきます。これは性格・気質が関係することなのでしょうが、同じような作業を何十回も黙々と、ひたすら繰り返すのは苦手です。 飽きてしまう

  • 「完成リード」の調整法…あるのかなぁ。

    リードの調整法について尋ねられることがありますが、完成リードの調整は正直言ってよくわかりません。自分以外のヒトが作ったリードは、そのヒトのコンセプトで出来ているので、少なくともそのコンセプトが想像できたり、理解できないと手の施しようがないと感じてしまい

  • 2024年の出演演奏会を振り返ると

    先日12月22日(日)に同窓会的演奏会を最後に2024年の演奏会がすべて終了しました。今年も多くの演奏機会をいただき、ありがとうございました。お声がけをいただいた団体、演奏会の企画・運営をして下さった方々、ご来場いただいたお客様、ご指導をいただいた先生方、一緒

  • 持て倦ねている材料・硬度19と20、どうする?

    ラクーンでは、プレミアムは密度75以上、ゴールドは密度70以上75未満に設定しています。硬度はプレミアムもゴールドも18(柔らかい)以上12(硬い)以下に設定しています。しかし一般に市販されているリード材は硬度20未満(数字は20より大きい)もの多く含

  • ケーンを組む前に裏側を紙やすりでキレイにする意味が繋がった!

    昔、師匠からリードを組む前にケーンの裏側を紙やすりでキレイにしなさいと習いました。ケーンがリードになってしまうと、裏側はキレイに仕上げられないからという理由だったと思います。もちろんその通りだと思い、その通りにしています。 他方、リードの仕上げをする時

  • LAVORO FW2024 1/3 プレガウジング後の硬度測定その1終了!

    Lavoro社はグズグズしていて、一番美味しい、そして一番お高い直径24 -25 mm の丸材はWEB Shop に載っていませんでした。そりゃー皆さん24 -25 mm が欲しいわけで、他の直径の丸材の在庫をいくら値下げしても早々には捌けないわけです。 これらが捌けないことには会社とし

  • リードがダメならどんな名人も奴隷 by カール・アルメンレーダー

    2024年11月から読み始めた、Christin Schillinger, イサカ大学准教授の「Bassoon Reed Making, A Pedagogic , History」。「リード教本」の歴史をまとめたものですが、リード教本を17世紀から時系列で考察することによって多角的に「リード作り」を考える機会を提供してい

  • マシンの刃は研ぎたてよりも少し鈍った方が良いの?

    マシンの刃は研ぎたてよりも少し鈍った方が良いという説があります。実際のところどうなのかいつも考えながら作業をしていますが、少し思い当たることがあったので備忘として残しておきます。 結論から言えば、ケーンが充分に湿っている時は、刃は研ぎたてよりも少しだけ

  • 気持ちの良い週末

    土曜日は朝早くから横浜で室内楽の練習。こちらは毎回メンバーの半分くらいが初顔合わせとなるので、どんなメンバーが集まるのか楽しみでもあり、不安も少しはあります。練習は3-4回しかないので毎回メンバーは揃っているし、参加費が格安なのも魅力。 まずはクロンマー

  • 原書講読 2024年11月

    International Double Reed Society(IDRS)の季刊誌を読んでいたら「これは読まなければ…」的な本が1冊出てきたので、Amazonでポチリました。11月5日に発注したところ、お届け予定が11月18日-12月1日となりました。アメリカの本屋ですがAmazon Primeで送料0zero円は魅力

  • 座奏、立奏、椅子

    半世紀も前のことになりますが、バスーンを始めた頃は日常的にシートストラップを使って座奏でした。オーケストラでも室内楽でも椅子に腰かけてシートストラップを使っていて何も不自由はありませんでした。これは人前でソナタとかコンチェルトを演奏する機会がなかったと

  • イーゼル考

    45年以上昔、にAKミュージック(現JDR)で黒檀製のイーゼルを買いました。確か2,000円くらいして、こんな棒一本にしては物凄く高かったと感じました。買った理由はリードを作るために「持つべき道具」リストに入っていたからです。 当時はシェイパーなど持っていなかった

  • 例のマンドレルを使ってみた。

    Olaf Bade モデルのマンドレルを使ってプッペ(ドイツ語でPuppe, 蛹の意味、英語ではReed Blank)を5本作ってみました。 1-2時間水に浸けておいたGPS(ガウジング済、プロファイリング済、シェイピング済のカマボコ型)ケーンを慎重に二つ折りにし、第一ワイヤーを掛け、

  • マンドレル色々

    加茂先生のマンドレルへのこだわりから、マンドレルについて書き進めていたので、引き出しに入っているマンドレルを取り出して並べてみました。上の写真にあるマンドレルを左側から1~8と番号を割り当ててみます。 バスーンのリードを作る時、マンドレルを2つの目的で

  • マンドレルのこと

    関内詣で新堂さんと話題になったのが加茂先生。今回の来日中に昭和音大でリード講習会が開かれたらしいといううわさ話。実際に講習会に出ていないので推測の域は出ませんが、講習会前夜に師匠と加茂先生が会食され、その場に同席していたのでその講習会の「目玉」=マンド

  • 運命の赤い糸ではないのですが、大事な赤い糸のこと

    某月某日、4カ月振りに関内詣でをしました。前回は真夏の調整だったので最近は「漏れ」を実感していました。あと「ん週間」の辛抱と言い聞かせていたので、調整後は本当にスッキリしました。冬対策は色々ありますが、やはりジョイントのゆるみ対策です。 これまでは、白

  • 悲報!タケダバスーン営業終了

    タケダバスーンが2024年11月15日を以て営業を終了するとのアナウンスがあり、バスーン界隈では激震として広まっています。https://www.takeda-bassoon.com/archives/1465 代表の竹田雄彦先生は、私の師匠であり、ミュンヒェン留学から帰国され東フィルに入団されたころか

  • リード作りの自動化について考えてみると…(2)

    プッペの先端を切り開いたらすぐに使える状態を目指した猛者とは、アメリカのハーツバーグ(Norman Herzberg 1916 - 2007)です。第一次大戦後ベルリンフィル首席からロサンジェルスフィル首席になったモーリッツ(Frederich Moritz)の二人の高弟のうちのひとりです。 ワ

  • リード作りの自動化について考えてみると…(1)

    リード作りは難しくはないけど、かったるく辛いとは、加茂先生がふと漏らした言葉。コツコツと同じ作業を何回も正確に繰り返す作業は、ヒトによっては向き不向きもあるでしょうが、時に辛く感じることもあるというか、いつも感じます。 何回も正確に繰り返すことは人間よ

  • 「ペルシャの市場にて」を自ら演奏することになるとは…

    50年以上むかし、公立小学校の児童だったころ、学校の校内放送で初めて聴いた曲です。曲の前後には放送部員が「次は、ケテルビー作曲『ペルシャの市場にて』をお送りします。」とか、「ただ今の曲はケテルビー作曲『ペルシャの市場にて』でした。」などとアナウンスしてい

  • ロートレック展に行った友人からお土産として絵葉書をいただいた!

    いただいた絵葉書は、Les Vieilles Histoires... Pour toi !(昔の物語フォー・ユー)というリトグラフです。モデルは、パリオペラ座のバソン奏者であったデジレ・ディオー(Désiré Hippolyte Dihau 1833 - 1909)です。 同時代のバソン奏者の中で彼の名前が突出して有名

  • KAMOリードの秘密?

    一昨年の秋に”ん十年”振りに加茂さんにお会いしたときから実は色々なことを教えて頂いできました。実際にはもっと昔からお聴きかせいただいていたことかも知れません。 それは、「僕は世界に3本しかない特別なマンドレルを使っている。これを使うとリーマーを殆ど使わ

  • Tracking まとめ

    丸材は、10月24日に東京に到着して、その日のうちに通関手続きへ。そして翌25日11:16に通関手続きを終了して、新木場にあるFedExのデポへ輸送。12:39にはデポに到着し、翌朝の10月26日8:59に都内の弊研究所に到着。 輸入消費税1,900円+通関手数料1,000円はFedExが立て替

  • Tracking その2

    10月24日の14:25にリード材を積んだ飛行機が東京(羽田ゕ成田は不明)に着いた様ですが、パリのシャルルドゴールを飛び立ったフライトは中国の広州でワンストップしたようです。いわゆる「南回り」だったようです。 南回りと聞いて思い浮かぶのは、生まれて初めて欧州に渡

  • Trackingしてみたら…

    まずトルコのアンカラ県にあるエティメスグートというところで、10月21日午後3時くらいに集荷された様です。そして午後4時前ににはアンカラ県の県庁所在地にあたるイェニマハレにある貨物ターミナルで積み替えられた様です。その後ペンディックというところに向かおうとし

  • リードは鋭意製作中です!

    バックオーダーが溜まってしまい、多くの方々にお待たせをして申し訳ないという気持ちでいっぱいです。もちろん気持ちだけでなく、リードを鋭意製作しており、出来上がったところから納品していますので、今しばらくお待ちいただきたくお願いいたします。 リード製作は1

  • リード製作の進捗管理を始めてみると…

    リード製作の工程を書き出してみました。丸材からカマボコ型ケーンまでは、まとめて作業をするバッチ処理をします。カマボコ型ケーン(皮付き)から完成リードまでは6枚(本)ずつのロット処理にしています。 丸材(選定)⇒四つ割り(選定)⇒プレガウジング(選定)⇒

  • 革砥は凄い!

    先週から今週にかけてはなかなか晴れ間が見えず、リード作りも滞りがちでした。持論ですが、湿気よりも気圧の問題だと考えています。もちろん湿度が高ければ、空間の進む音波の速度にも影響はありますし、特に弦楽器などは明らかに楽器の振動が変わります。 ただリード楽

  • 丸材を発注したけど、価格が暴騰し、更に為替が追い打ちをかける。

    ケーン在庫はまだあるのですが、密度や硬度指定に対応したくてもどうにもならなくなってきたのと、2024年6月頃は¥170/€ だった為替相場が¥160/€ 近辺まで円が強くなってきたので、発注しました。 過去のデータを見ると2020年2月は、丸材1kgの価格が€58で、3kgの場合

  • リードをどこまで仕上げるか?240923

    Facebookで大フィルの久住先生が、示唆に富んだ投稿をされていたのでご紹介します。https://www.facebook.com/reel/1060977942053266 自分に都合よく、独断でまとめてしまうと、リードには2つのタイプがあって、口唇でリードをプレスするタイプと、プレスしない(息の圧

  • 文字とか言葉で伝えるのは本当に難しい。

    まぁ言葉や文字で伝えられる領域を超えたトコロに、絵画、彫刻、音楽などの芸術があるのでしょうから、文字や言葉で伝えられるコトには限りがありますね。巨匠のマスタークラスなんて言葉に残すと極端に言えば、「エスプレシーヴォ」だけになってしまうかもしれません。ま

  • 師匠の教えは後になって解る?解った気になる?

    師匠と弟子は体格が違うこともありますが、まず演奏技術、音楽性、経験などあらゆる面でフェーズが違います。そのため師匠の教えの真髄は、レッスンの場ではすぐに理解できないことがあります、いやすぐに理解できないことだらけでしょう。 弟子がある程度経験を積み、演

  • パリで金メダルを3つも獲った岡選手も「脳みそ」をだましていたらしい。

    とある会社の朝礼で1分間スピーチというものがあります。毎日順番にひとり、お題は自由というもので、その日は元体操選手で現在は服飾デザイナーの方でした。ちょうど岡慎之介選手が体操個人総合で金メダルを獲った翌日でした。 「岡選手、おめでとうございます!」で始

  • カッターナイフはオルファ、日本に生まれてよかった!

    リード作りに欠かせないツールのひとつに「カッターナイフ」があります。オルファの折る刃式カッターナイフです。これにはこだわりがあり、30年以上昔から「特専黒刃」だけを使ってきました。カッターナイフが特に活躍する場面は、シェイピング(型取り)とスコアリング(

  • リード量産はできないけれど、たくさん作ればまた気付きも多く、その意味では生産性が上がっているのかも。

    久しぶりの投稿になりますが、とにかく大量のバックオーダーに追いかけられてブログどころではないのが現状です。大量注文といってもこちらの生産能力が低いのが原因で、月産約30本が一応の限界です。大変ありがたいことに能力オーバーの状況が3か月以上続いているのが現状

  • E3, C#3が下がって困る!

    リード調整法として、「ココを削ればアレが改善」、「こういう時はココを削れ」的なテクニックは広く普及していると思います。リード製作に関する「教科書」にはほゞほゞ掲載されていると思いますし、Christian Davidsonの http://www.canit.se/~chrisdav/reedadj.html を

  • ケーンが丸まる?!

    丸材からリードを作る手順としては、丸材の四つ割り⇒プレガウジング⇒ガウジング⇒(シェイピング*1)⇒プロファイリング⇒(シェイピング*2)⇒フォーミングとなります。それぞれの過程で様々な選別をしますが、もっともクリティカルな選別は丸材の直径、つまりカマボコ

  • ご愛用者から嬉しいお言葉を頂きました!

    今年は年初から厳しいお言葉をいただき、少しだけ心が折れそうになったことは否定しませんが、それによって得たものは少なくなかったのも事実です。特にコントラバスーンのリードについては謎が多く残っていたからです。 理由のひとつは、丸材から作っていないためです。

  • 6曲セットの曲集が多いのは何故だろう。

    バロック時代あたりから6曲セットのソナタ集などが多いと思います。何故なのか?調べたのですがよくわかりません。グレゴリオ暦が1年を12か月、1日を24時間にしたためその約数が好まれているという説もあります。三位一体の3とか東西南北や春夏秋冬の4など。 では6は

  • リード大量生産中です。

    この1週間で、リード15本、コントラ5本を出荷。年産300本体制から考えれば約2倍のペースです。基本的に一週間のうち二日をリード作りに充てているのですが、なかなかまるまる一日をリード作りに割くことも難しいのが現状です。 そこで毎日ではありませんが、曜日に関わら

  • 今日は黒木綾子さんのバスーンリサイタルへ

    演目は事前に知らせていたのが、ファッシュのソナタ、ウェーバーのアンダンテとハンガリー風ロンド、ケックランとサン=サーンスのソナタでした。ドイツのバロックと初期ロマン派、フランスの後期ロマン派と近代という組み合わせで、様式感をどのように演奏し分けるのかとい

  • こんなこともあるもんだ!

    リード作っていると色々と事故はつきものです。最悪の事故は2007年の春にカッターナイフで左手人差指を切ってしまったこと。その時は救急外来のある近所の外科病院にタクシーで駆け付け、2針縫ってもらいました。 物理的な痛みもそうですが、日常生活の不自由さが痛かっ

  • リード作りは二律背反と錯覚との闘い!コントラ5本完成!

    リードを作っている時は、「ゾーンに入る」感覚が偶にあります。偶々では困るので、屡々になって欲しいのですが…。それで、このゾーンに入ると、リードを見ているだけでどこをどう削る?調整する?のかわかってしまいます。 5本完成させるために6本仕掛けていましたが

  • 寸暇を惜しんでリード作り。

    寸暇を惜しんでという表現が正しいのかどうかわかりませんが、リード作り以外の用事が多すぎるのでそんな感じになってしまっています。昨日も午後から夜にかけて出かける用事があったので、午前中のわずかな時間に2ロット分のカバーリングをしました。 ゴールドとプレミ

  • 下手なんです。でもだから丁寧に作ってます。

    先日、匠のところでティップ・プロファイラーとプロファイリングマシンの刃を研いで頂いた時のこと、匠がふと「私は不器用で下手なんです。でもだから丁寧に仕事をしている」と漏らしました。普段から「これができるのは私しかいない」などと豪語している匠にしては、意外

  • 大変お待たせしてしまい、申し訳ございません。

    ラクーンバスーンリード、大変ご好評をいただきありがとうござます!もともと少ない生産能力の限界を超える状態が続き、5月末時点で約ひと月分の注残があります。ご注文をいただいた皆様には大変申し訳ないのですが、出来上がり次第順次出荷してまいりますので、今しばら

  • IDRSに季刊誌が届きました。volume 47 0 Number 1 (2024)

    International Double Reed Society の会報というか季刊誌が届きました。このIDRSはInternational といっても殆どアメリカ人のアメリカ人によるアメリカ人の為の協会で、ひとりでも外国人がメンバーになればInternational を名乗る、アメリカ人のエゴというか尊大さがうか

  • リードが爆誕!

    本当にたくさんのご注文を頂いてありがとうございます。4月と5月はこれまでの平均生産数の2倍強のご注文を頂いております。そのため納期が少し後ろにずれ込むことになり、申し訳ない気持ちでいっぱいです。 並ファゴに加え、コントラも生産が滞ってしまっています。リ

  • 理想的な数値

    理想的な数値と言っても人間ドックで算出される尿酸値とか血糖値とかではなく、バスーンのリード材についてです。リード作りの成功のカギの90%は、リード材によるものだという「教え」を実験するべく、4年間にわたって丸材から作って来た途中経過みたいなものです。 リー

  • 西堀健祐ファゴットリサイタル、聴いて来ました!

    リサイタルの概要: 2024年4月29日(祝)汐留ホール 13:30 開場 14:00 開演1)テレマン:12のファンタジーより第5番2)ドゥヴィエンヌ:ファゴット四重奏曲第1番3)モーツアルト:ファゴット四重奏曲第1番 K.285(原曲:フルート四重奏曲 ニ長調)♫休憩♫4)J.S.バ

  • YAMAHAのファゴットがモデルチェンジ?

    何気なく”X"(旧Twitter)を見ていたら、東京音大オーケストラアカデミーの柿崎祐氏のポストに目が留まりました。「リニューアルしたヤマハのファゴットをお迎えしました!」とありました。柿崎氏は楽器を新調されたようですが、そのヤマハが「新モデル」のようです。http

  • 私、失敗しないので…(嘘)

    私、失敗しないので…は、ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」の主人公の決め台詞ですが、ラクーンは失敗することもあります。2つのプレミアム、78+14と78+16を6本ずつカバーリングをしようとした矢先に見つけてしまいました。 フォーミングの最中に振

  • Raccoon Gold の他に2つのPremium とコントラやり直しが同時進行中で他にもトゥューネマンやクノッヘンハウワーも

    定番のRaccoon Gold は常に作り貯めが必要なので、まずはプッペ貯金を殖やしていますが、完成リードの在庫も枯渇してしまったので完成リードの在庫も作り始めます。その一方で昨年来挑戦しているトゥーネマンとクノッヘンハウワーのプッペにも手を付けなければと、気が急か

  • マウリツィオ・ポリーニが亡くなったとのこと。

    1942年生まれで満82歳ということで、大変残念なのですが、致し方ない年齢なのかとも思います。スポーツ選手は現役を引退すると「評論家」になるケースがしばしばありますが、演奏家は演奏が続けられる限り生涯現役(を目指します)。ポリーニは昨年秋まで公の場で演奏を続

  • いつも褒められているわけでもなく…

    作ったリードを褒められると嬉しいものですが、いつもそう上手く行くとは限りません。ナイスショットは気持ちが良いのですが、なぜ良かったのか判らないことも多いのです。もし判れば常にナイスショットになる筈だからです。 高校一年の時、当時音大に進まれた先輩が練習

  • 嬉しいお便りをいただいた!

    今年は1月までリード作りが激務で、年末年始と匠のところにマシンのメンテナンス(主に刃研ぎ)に行ってましたが、”幸いなこと”に2月は低調でした。”低調”で幸いとはこれ如何にということですが、2月は義父母の体調が”低調”でリード作りどころではなかったのです

  • リードの作り方の解説DVDをお借りした!

    Eric Arbiter の THE of CANE という本を講読したと投稿したところ、Raccoon Bassoon Cane のユーザーでもあるK氏より Abe Weiss の The Art of Bassoon Reed Making というバスーンリードの作り方を懇切丁寧に解説したDVDをお借りすることになりました。 Eric Arbiter は

  • クノッヘンハウワーでシェイピングしたケーンがプッペに!

    お借りしているクノッヘンハウワー型のシェイパーで型取りしたケーンをフォーミングしたところまでは既報の通りですが、ようやくカバーリングまで辿り着けました。こうして眺めてみると、振動面のサイドのラインが先端に向かってドンドン開いているのが判ります。 参考の

  • リードのシェイパーというか、リードのカタチについて考えてみる。

    バスーンリードのカタチはザックリ言うと、振動面:上底15 - 16 mm、下底 8 - 9 mm、高さ 26 - 28 mm の台形とシャフト:横 8 - 9 mm、縦 28 - 30 mm の長方形が組み合わさっていて、シャフトの上辺と振動面の下底が一体的に接しているといえます。特殊なリードでない限り

  • スランプからの脱出となるか。

    何だか最近調子が芳しくありません。とにかくケアレスミスと原因不明の”事故”があって悶々としていました。ガウジング済カマボコ型ケーンを密度や硬度別にストックして、そこから”製作”に入ります。 まずはシェイピングです。120mmサイズのストレートシェイパーに118m

  • 原書講読

    大学の授業で「原書購読」という科目がありました。主に外国語で書かれた「経済原論」や「憲法論」などを1冊まるまる読み合わせをするような授業でした。外国の有名な学者が著した「教科書」を丸ごと読むことで、「いいところ取り」ではなく、その学者の行間も含めたすべ

  • 大人のおさらい会2024

    今年も管楽器専門店ダクの特別企画 大人のおさらい会を聴きに行ってきました。「オーケストラで活躍されている奏者の方々が、まるで"おさらい会"のように一人ずつソロを演奏するという演奏会」で今回が6回目ということでした。 出演者は、東京シティフィル副首席の石井

  • 小澤征爾

    指揮者の小澤征爾が亡くなったとのこと。日本人として最初に世界で活躍した指揮者を失ったことは、世界の音楽界にとって大きな損失と言えます。 名指揮者には長寿の方が多く、指揮者は器楽演奏家より「楽」だから長生きするという皮肉をいうヒトもいますが、長生きしなけ

  • ウォーリーを探せ!じゃないけどFox #2とKnochenhauerの違いって見て判るものですかねぇ。

    ここに7枚のGPSケーンがあります。6枚はFox #2 でシェイピングしたもので、1枚はFox - Knochenhauer でシェイピングしたものです。もちろん見分けは付くと思います。真ん中がKnochenhauerです。まぁFox #2はプロファイリングしたてだったので、色味でも区別はついたと思

  • Knochenhauer Shaper(クノッへンハウワー)

    友人であり顧客でもあるHさんよりFox 社製のストレートシェイパーをお借りしています。何でも某楽器店で80%引きで販売されていたそうで、これがいわゆるKnochenhauer モデルであったというわけです。この楽器店の特価販売のコーナーは具にチェックしていて、Rieger の Thu

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