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ヒナフキンの縄文ノート https://hinafkin.hatenablog.com/

 スサノオ・大国主建国論から縄文時代に関心を持っており、全国各地のまちづくり計画の仕事をしてきたこともあり、主に宗教論・母系制社会論・産業論・建築論・言語論・航海論・日本民族起源論などから縄文社会を解明したいと考えています。 

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2020/01/06

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  • 189 ハラリ氏の新たな嘘話『サピエンス全史』を批判する(加筆・修正版)

    「188 ハラリ氏の嘘話『サピエンス全史』批判」は口頭での報告用なので、以下、読者向けに加筆・修正しました。 アメリカに敗戦するまで他民族に征服・支配されることのなかったわが国は、新旧石器時代(日本では旧石器・縄文時代)の文化・文明が現代まで色濃く継承されており、しかも世界に類のない緻密な縄文時代研究と博物館、復元施設、市民体験活動などがあり、一神教以前の全世界の歴史解明を先導する役割を担うべきと考えます。 ユダヤ・キリスト・イスラム教などの終末思想・優生思想・選民思想に基づく一神教をハラリ氏は「嘘話」とした点を私は高く評価し、宗教戦争をなくすことに繋がることを期待したのでしたが、読んでみると…

  • 188 ハラリ氏の新たな嘘話『サピエンス全史』批判

    3月13日、縄文社会研究会・東京の顧問・尾島俊雄早大名誉教授の研究室でユヴァル・ノア・ハラリ氏の『サピエンス全史』などの翻訳者柴田裕之氏を招いての学習会があり、私は縄文ノート130~139の「『サピエンス全史』批判」1~5(220331~0523)の要点をまとめたレジュメと、182「人類進化を支えた食べもの」、186「『海人族縄文文明』の世界遺産登録へ」(231204)を報告しました。 他民族に征服されることのなかったわが国は、新旧石器時代(日本では旧石器・縄文時代)の文化・文明が現代まで継承されており、しかも世界に類のない緻密な縄文時代研究と博物館・復元施設、市民体験活動などがあり、一神教以…

  • 187 「まさひろドーイ」からの焼畑・縄文語・天皇家考

    今回は気分転換の息抜きに、イオンモールで瓶踊りの「まさひろドーイ」の載った面白い泡盛を見つけたので紹介し、焼畑農耕と琉球弁・本土弁、天皇家のルーツについて付言します。 私の名前は「昌弘」なので、沖縄に行った時には比嘉酒造(現まさひろ酒造:3代目の名前から)の写真の大きな壺入りの古酒「まさひろ」(2000年仕込み)を買い、子どもたちも土産には「まさひろ」を買ってきてくれていましたが、他にも名前に引かれて「海人(うみんちゅ)」や「島唄(しまうた)」もよく買っています。 まさか埼玉で「まさひろ」に出会えるとは思わなかったのですが、沖縄紹介の旅番組などで気になっていた瓶踊りのイラストが気に入り直ちに購…

  • 186 「海人族縄文文明」の世界遺産登録へ

    5000~4000年前のイギリス・アイルランドの「西のストーンサークル文明」に対し「東のウッドサークル文明」を示す6000~2000年前頃の真脇遺跡のある能登町は、能登半島地震で大きな被害を受けました。 過疎・高齢化が進み、老朽化した多くの家屋が倒壊し、道路・水道・電気などインフラが破壊された今こそ、4000年続いた縄文海人族の歴史を世界遺産として登録をめざし、海人族である日本人の長い歴史ある定住地の1つのシンボルとして、そして全世界から人類史に関心のある人々を引き付ける観光地として復興を進めて欲しいと願っています。 世界最古の2.3万年前頃の沖縄県南城市のサキタリ洞窟遺跡の貝製の釣り針や全国…

  • 縄文ノート185 「184 乳児からみた人類進化と子育て家族形成」補足

    「縄文ノート184 乳児からみた人類進化と子育て家族形成」(240124)では、2004年に書いた「動物進化を追体験する子どもの遊び」をさらに発展させ、0歳児の孫に教えられて「人類進化を追体験している乳幼児の成長」論をまとめました。 「二足歩行→手機能向上(狩猟具作成・獲物運搬)・言葉誕生(狩猟の共同作業)→頭脳肥大(肉食)」というまことしやかな「オス主導の二足歩行進化説」「狩猟・肉食進化説」が欧米だけでなく日本でもまかり通ってきていますが、乳幼児の発達を見ていると順序は違います。 「知能発達条件の確保(おっぱいの糖質・DHA増大)→知能発達(観察・理解・記憶)→真似による手機能向上(道具使用…

  • 「邪馬台国ノート54 『神武東征』は『若御毛沼(わかみけぬ)東進』」の紹介

    Seesaaブログに「邪馬台国ノート54 『神武東征』は『若御毛沼(わかみけぬ)東進』」をアップしましたので紹介します。http://yamataikokutanteidan.seesaa.net/ 笠沙天皇家3代の始祖ニニギの「天下り」なるものは、筑紫日向(ちくしのひな:旧甘木市の蜷城(ひなしろ))の高台・高天原の卑弥呼(霊御子=大霊留女=アマテル)の死後の後継者争いで女王派(壹与派)に敗れた男王派のニニギが女王派の国々を避け、険しい九州山地を薩摩半島南西端までの逃避行であることはすでに明らかにしました。 続く笠沙天皇家4代目の若御毛沼(ワカミケヌ)3兄弟の皇国史観のいうところの「神武東征」…

  • 「邪馬台国ノート53 『7里程』『2日程』条件から邪馬台国論争に決着を!」の紹介

    Seesaaブログに「邪馬台国ノート53 『7里程』『2日程』条件から邪馬台国論争に決着を!」をアップしましたので紹介します。http://yamataikokutanteidan.seesaa.net/ 魏書東夷伝倭人条には、「自郡至女王国万二千余里」「東南陸行五百里到伊都国」「東南至奴国百里」「東行至不彌国百里」「参問倭地・・・周旋可五千余里」「女王国東渡海千余里 復有国」「侏儒国在其南・・・去女王四千余里」の7つの「陸行里程」と「南至投馬国水行二十日」「南至邪馬壹国 女王之所都 水行十日陸行一月」の2つの「水行日程」があります。その全てを合理的に見たす場所が邪馬壹国の位置になります。 末…

  • 「邪馬台国ノート52 『旧百余国』から『邪馬台論』は始めるべき」の紹介

    Seesaaブログに「邪馬台国ノート52 『旧百余国』から『邪馬台論』は始めるべき」をアップしましたので紹介します。http://yamataikokutanteidan.seesaa.net/ 邪馬台国論争は未だに「所在地論争」として決着がついておらず、卑弥呼の王都も墓も未発見ですが、いずれ九州説・畿内説の論争に関わっている歴史学者・考古学者の一方は頑迷な「古代史偽造者」の烙印を押されることになることを免れません。 それ以上の大きな問題は、魏書東夷伝倭人条が冒頭で「倭人在帶方東南大海之中・・・舊百餘國・・・今使譯所通三十國」(倭人は帯方東南、大海の中に在り・・・旧百余国・・・今、使訳通ずる所…

  • 縄文ノート184 乳児からみた人類進化と子育て家族形成

    サルからヒトへの進化について、私は子どもの誕生から成長の過程を辿って推定するという方法論を考えています。 現役時代に木登り遊びのボランティア活動をやっていたとき、なぜ子どもが木登りが好きなのか、穴掘りが好きなのかなどについて、私は「動物進化を追体験する子どもの遊び」という仮説から考察したことがあったのですが、人類進化についても同じ方法で考察してみました。 1 子どもの遊びからみた人類進化 「縄文ノート87 人類進化図の5つの間違い」210723→0801」)で私は次のように書きました。 2004年には「動物進化を追体験する子どもの遊び」(日本子ども学会チャイルド・サイエンス 懸賞エッセイの奨励…

  • 182 八ヶ岳高原の女神・石棒・巨木拝殿・黒曜石・土器鍋食・散村文明

    2015年に群馬県片品村で「日本中央縄文遺跡群の世界遺産登録」を提案して以来、私は世界へ「縄文文化」「縄文文明」をアピールすることを提案してきましたが、さらに踏み込んで考えたいと思います。 1 「縄文文明を世界遺産へ」の提案 これまで「縄文芸術」「縄文宗教」「縄文食」「縄文建築」「縄文交易」「縄文社会」「縄文文明」「世界遺産登録」について考察を進め、次のような小論を書いてきました。なお、「(縄文〇〇)」は本ブログ番号です。 1-1 縄文芸術論 181215→201223(縄文14・31) 大阪万博のシンボル「太陽」「お祭り広場」と縄文 210205(縄文52) 縄文芸術・模様・シンボル・絵文字…

  • FB邪馬台国探究会「20 「邪馬台国畿内説」は成立するか?」の紹介

    「石器―土器(土器鍋)―鉄器(鉄先鋤)」時代区分説の私は、縄文社会解明にはスサノオ・大国主建国から遡るべきと考え、海人族の交易・交流・文化、糖質・DHA食(イモ・マメ・穀類・魚介食)、縄文農耕の延長としての鉄先鋤による水利水田稲作、巨木建築、八百万神の霊(ひ)・霊継(ひつぎ)宗教、神名火山(神那霊山)・神籬(霊洩木)信仰、妻問夫招婚の母系制社会など、縄文社会の解明を続けてきました。 私はスサノオ・大国主フェイスブックの邪馬台国探究会で、「『卑弥呼王都=高天原』は甘木(天城)高台―地名・人名分析からの邪馬台国論」を連載してきましたが、「20 『邪馬台国畿内説』は成立するか?」を昨日アップしました…

  • 「スサノオ・大国主ノート149 NHK『出雲大社 八雲たつ神々の里』から古出雲大社復元と世界遺産登録を考える」の紹介

    Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「スサノオ・大国主ノート149 NHK『出雲大社 八雲たつ神々の里』から古出雲大社復元と世界遺産登録を考える」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 11月20日のNHKBSプレミアム『出雲大社 八雲たつ神々の里』を見たことをきっかけに、これまで書いてきたものを「出雲大社本殿は『直階段』か、心御柱(神籬=霊洩木)を中心とした『廻り階段』か?」「古出雲大社本殿は現在地にあったか?」「出雲大社本殿は『高床式建物』の延長か、『縄文巨木建築』の伝統か?」「縄文からの巨木建築は『雪の重み対策』か、『神名火山(…

  • 縄文ノート182 人類進化を支えた食べもの

    「関係論文を全て読む→新仮説を立てる→検証する(調査・実験など)」という一般的な科学者の方法に対し、工学部では「現実の問題→問題解決の仮説→検証(実験・調査)」という方法をとることも多いように思います。いくつかの条件を組み合わせた仮説実験をやって最適解を求めるという方法です。 私は現役時代、プランナー(計画家)として限られた1年という期間で分析・予測を行い、市町村・都府県の総合計画や各分野(産業・都市・環境・福祉・教育文化・行財政・住民活動)の「10年・5年計画」を立ててきましたが、どちらかというと後者の方法であったと思います。 まずはいくつかの資料から大まかな仮説を立て、そこから関係資料読み…

  • 「邪馬台国ノート49 フェイスブック『卑弥呼王都=高天原』は甘木(天城)高台」の紹介

    縄文論を一休みして、邪馬台国論の修正を行っています。 Seesaaブログ「ヒナフキンの邪馬台国ノート」において、『邪馬台国ノート49 「卑弥呼王都=高天原」は甘木(天城)高台―地名・人名分析からの邪馬台国論』を2023年4月3日にアップしましたが、友人との議論のために加筆・修正し、フェイスブックのグループ「邪馬台国探究会」において雛元昌弘名で11月20日より毎日、1節ずつアップしています。 「陸行水行呼子起点説」「正使陸行・副使水行説」、「奴国=野芥、不彌国=須久岡本遺跡説」、「消えた南陸行至邪馬壹国六百里説」、「卑弥呼(霊御子)の王都(高天原)甘木高台説」、「海の一大国(いのおおくに)に対す…

  • 181 縄文石棒と世界の性器信仰

    縄文文化・文明を論じる際、世界の中で「日本独自の縄文文化文明」という特殊性を強調する視点でみるか、それとも「アフリカ・アジア文化・文明を継承した縄文文化文明」という普遍的な視点でみるか、どちらの仮説で検証していくのかで分析結果は大きく異なってくると考えます。 私は若狭の鳥浜貝塚(12000~5000年前)でみつかったヒョウタンの原産地が次女が青年海外協力隊員として赴任していたニジェール川流域であったという偶然から「縄文人・縄文文化アフリカ起源説」を考えるようになりました。 そして建築学科の先輩の映画『ブワナトシの歌』の主人公片寄俊彦さんから聞いたことや、山岳部・探検部のメンバーたちからアフリカ…

  • 180 阿久遺跡の調査の動き

    一昨日だったかのフェイスブック「八ヶ岳jomon楽会」で中村耕作さんの下記のような講演会が報告されており、「『はてなブログ:ヒナフキンの縄文ノート50・104・105・106・154・160・166』で書いていますが、縄文巨木文明と神山天神信仰を示す蓼科山を向いた巨木神殿群の復元と阿久遺跡の国営公園化(立石・石列の復元)、日本中央部縄文遺跡群の世界遺産登録を是非、進めていただきたいと思います。 縄文社会研究会・東京代表 雛元昌弘」というエールを送りました。 9月に縄文社会研究会・東京と地元の団体・学芸員の皆さんと「日本中央部縄文遺跡群の世界遺産登録」について交流会を計画していましたが、私が別件…

  • 179 「ギガファイル便」での2つの資料公開

    9月16日の「縄文ノート178 『西アフリカ文明』の地からやってきたY染色体D型日本列島人」から、別件で忙しくなり、おまけに10月7日からのパレスチナ紛争にブログを書き、1カ月半も休んでしまいました。 「仮説検証型」でいろいろ考えてきたことを確かめるため、この間、世界の女神信仰や縄文食について和食関係の本、イネのルーツなど植物遺伝学の佐藤洋一郎氏の著作、霊長類・人類学の伊谷純一郎らの著作を読んできましたが、いずれ「西アフリカ熱帯雨林人類誕生説」「半身浴直立歩行・手機能発達説」「糖質・DHA食(いも魚介食)・母子おしゃべり頭脳発達説」「米・雑穀食文化・もち食文化西アフリカ起源説」「粉食文化東アフ…

  • 90 西アフリカで「命(DNA)の祭典」「人類誕生の祭典(マザーランド・フェスティバル、バースランド・フェスティバル)」を

    この1カ月近く、ウクライナ情勢を毎日ネットで確認していましたがこのブログを書く時間はなく、西アフリカでの人類誕生から日本列島にやってくるまでのY染色体D型人の歴史について「はてなブログ:ヒナフキンの縄文ノート」に「178 『西アフリカ文明』の地からやってきたY染色体D型日本列島人」としてまとめていました。 ただ、A4で47ページ、42824字で「はてなブログ」では容量オーバーで掲載できませんでしたので、gooブログブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に4つに分割してアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 「縄文ノート177 約5000年前のスペ…

  • 「縄文ノート178 『西アフリカ文明』の地からやってきたY染色体D型日本列島人」のお知らせ

    A4で47ページ、42824字、図50、表11。写真多数があり、この「はてなブログ」では容量オーバーで掲載できませんでしたので、GOOブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に4つに分割してアップしましたのでご覧ください。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 世界の女神信仰をまとめようと関係本を読み漁っていたのですが、1カ月かかって先に縄文人の誕生地についてまとめることにしました。 「縄文ノート177 約5000年前のスペイン女王が示すアフリカ・西欧西岸人類拡散説」を書き、その延長で縄文ヒョウタンの原産地のニジェール川流域に4000~3000年前の世界文化遺産の…

  • 177 約5000年前のスペイン女王が示すアフリカ・西欧西岸人類拡散説

    7月10日、ナショナルジオグラフィックから「約5000年前の権力者は女性だった、定説覆す発見、スペイン―考古学の革命的手法『プロテオミクス』で判明、他の研究でも活躍」という大変興味深いメールがナショジオから送られてきました。また、研究会メンバーの下平さんからも、YAHOO!ニュースでも同様の記事が掲載されているとの連絡をいただきました。 ―https://news.yahoo.co.jp/articles/6bbd09cf671e6da17c3b00405fea46ba28facb62?page=3 「縄文ノート69 丸と四角の文明論(竪穴式住居とストーンサークル)」(210415)の表1にお…

  • 縄文ノート176 世界の母系社会

    講演資料「縄文は母系制社会だった~『日本中央部縄文遺跡群』の世界遺産登録を考える」では、方法論として垂直軸(歴史軸)と水平軸(世界の民俗軸:女神信仰と母系制)の両方から縄文母系制社会を明らかしようとしましたが、後者の「世界の母系制社会」「世界の女神信仰」の資料づくりは間に合いませんでした。 母系制が今も世界に残っていると初めて私が知ったのは、学生時代に探検部の友人たちから「ブータンには夜這い・妻問婚が残っている」と性的興味をひく話や顔がよく似ており、服装が左前の和服と同じで、数字が日本語とそっくりなどと聞き、何かのきっかけで中尾佐助氏(植物学者、照葉樹林文化論の提唱者)の本を読んでからでした。…

  • 縄文ノート175 女偏が示す中国母系制社会

    7月19日の縄文社会研究会・東京の公開講座の講演資料「縄文は母系制社会だった~『日本中央部縄文遺跡群』の世界遺産登録を考える」では、「漢字が示す母系制社会」として、「姓、地、女・男、卑・卑弥呼、魏・鬼・倭」字を紹介しました。 「縄文ノート90 エジプト・メソポタミア・インダス・中国文明の母系制」(210822)では次のように書きましたので、具体的な説明は省きます。「縄文ノート148 『』字からの中国母系社会論」(220827)でも詳しく分析していますので、参考いただければと思います。 鬼神(祖先霊)信仰の中国人が大事にする「姓」は「女+生」であり、周王朝が姫氏であり、周の諸侯であった「魏」は「…

  • 縄文ノート174 縄文社会研究会・東京:公開講座『縄文は母系制社会であった』報告

    はてなブログの「縄文ノート174 縄文社会研究会・東京:公開講座『縄文は母系制社会であった』報告」を転載します。https://hinafkin.hatenablog.com/ 7月19日、縄文社会研究会・東京の公開講座(神田:サロンド冨山房Folio)では、尾島俊雄早大名誉教授(都市環境工学)の「八ヶ岳山麓の縄文社会」の講演に続き、私は「縄文は母系制社会だった~『日本中央部縄文遺跡群』の世界遺産登録を考える」の講演を行いました。 ウクライナ戦争を契機として、「縄文ノート172 女と男の『共同体・食・家族・民主主義・自由・平和・宗教』」(7月8日)において、私は「民主主義・平和・宗教」には男の…

  • 縄文ノート173 「原始、女は太陽」か、「原始、女は霊(ひ)を産む神」か

    平塚らいてうは女性文芸誌『青鞜』の創刊号で「原始、女は太陽だった」と女性の権利獲得・解放を象徴するインパクトのある提案を行い、共に女性史研究・女性運動を進めた高群逸枝もまた太陽神・天照大御神(本居宣長:あまてらすおおみかみ、筆者:あまてるおおみかみ)を始祖神として認めています。 皇国史観の絶対主義天皇制の支配のもとで、女性の権利を主張するためにアマテル信仰を逆手にとった苦し紛れの選択ともいえますが、結果として「世界を照らすアマテル太陽神」信仰の皇国史観に同調し、女性たちを「聖戦」の侵略戦争に駆り立てる役割を果たしたのです。しかしながら、高群逸枝の「母系制」「婚姻史」研究の成果は「神話時代」以降…

  • 172 女と男の『共同体・食・家族・民主主義・自由・平和・宗教』

    「戦争なき縄文1万5千年」の歴史とウクライナ戦争から、「縄文ノート164 生活者の女と戦士の男の『民主主義・平和・宗教』」(230413)を書きましたが、母系制社会論をまとめていくうちに、さらに拡張して「共同体・食・家族・自由」について付け加え、下のような表にまとめました。 普段、なにげなく使ってる「共同体・食・家族・民主主義・自由・平和・宗教」などの言葉も、紀元前13世紀頃にカナンの地を征服したイスラエル人により紀元前5~4世紀頃に成立したヘブライ語聖書(旧約聖書)の影響を受ける前と後では、母系制社会から父系制社会への転換にともない、その意味するところは大きく異なるのではないか、と私は考えて…

  • 171 公開講座「縄文は母系制社会であった」のお知らせ

    6月14日には上田市に先輩を訪ねたあと茅野市駅前のビジネスホテルに泊まり、15日はレンタカーを借りて井戸尻遺跡の現地を見たあと、富士見町、茅野市、原村の友人や博物館などを訪ね、学芸員などと意見交換を行ってきました。 その後、下記の公開講座の準備と母系制社会論の整理、日本中央部縄文遺跡群の世界遺産登録へ向けての課題の整理、高群逸枝氏の著書・関係本読み、アマゾンキンドル本の『奥の奥読み奥の細道』の修正などに追われ、1か月近くブログを中断していましたが、7月19日の縄文社会研究会・東京の公開講座「縄文は母系制社会であった」をお知らせしたいと思います。先着30人の小さな会ですが、参加ご希望の方はメール…

  • 170 スサノオ・大国主建国論からの妻問夫招婚の母系制社会論

    妻問夫招婚の縄文母系制社会論について、私は記紀や風土記に書かれた大和朝廷に先立つスサノオ・大国主一族の建国から出発しました。 まず、その経過を振り返りながら、縄文母系制社会の妻問夫招婚がスサノオ・大国主の百余国の「委奴国」から大和朝廷さらには鎌倉時代まで続いていることを明らかにしたいと思います。 1.『スサノオ・大国主の日国(ひなのくに)―霊(ひ)の国の古代史―』より 『スサノオ・大国主の日国(ひなのくに)―霊(ひ)の国の古代史―』(梓書院)や「『古事記』が指し示すスサノオ・大国主建国王朝」(『季刊 日本主義』18号2012年6月)などにおいて、スサノオ・大国主7代の建国について、特に大国主が…

  • 縄文ノート169 東西ストーンサークル文明:「ストーンヘンジ」と「阿久(あきゅう)・阿久尻(あきゅうじり)遺跡」

    不思議なことに、ユーラシア大陸の西端のイングランド島と東端の日本列島に、ほぼ同じ時期にストーンサークル文明がおこっています。しかも、どちらにも石器・巨石文明の前に木器・巨木文明があったことが明らかとなっています。 世界から160万人/年の観光客を集めるイギリスのストーンヘンジに対し、西のストーンサークル文明はやっと北海道・北東北縄文遺跡群が世界遺産登録されたところです。 私は「縄文ノート49 『日本中央縄文文明』の世界遺産登録をめざして」から「166 日本中央部縄文文明世界遺産登録への研究課題」などで、何度か長野県の阿久(あきゅう)・阿久尻(あきゅうじり)遺跡を取り上げてきましたが、「東のスト…

  • 168 「縄文の今日的意義」「何と対峙しうるのか」「縄文の世界性」

    国際縄文学協会の成立前から関わってきたライターのA氏から会いたいとの電話があり「縄文の今日的意義」「何と対峙しうるのか」「縄文の世界性」について質問を受けたので、10日、レジュメをバタバタと作成して喫茶店で話しました。 関連する「縄文ノート」を加筆し、内容を少し修正して紹介します。 1.「縄文の今日的意義」 ① 考古学者による縄文研究史の区分は知りませんが、一般人に大きな影響を与えた「縄文ブーム」が何次になるのか、ざっと私見を述べたいと思います。 第1次の「縄文ブーム」はまぎれもなく1952年の岡本太郎氏の「縄文芸術」の評価であり、大阪万博での「太陽の塔」(原題は「生命の樹」)などもあって広く…

  • 縄文ノート167 「三隅・三角・夷隅・大隅・大住」「隈本・熊本・球磨郡」考

    1 「三隅・三角・夷隅・大隅・大住」考 昔、山口県の三隅町(現長門市)の総合計画などの仕事をしたことがありますが、長門市と萩市に挟まれた日本海に面したこの町は「三角」や「隅」というような地形ではありませんでした。シベリアシリーズやブリキ人形などで有名な香月泰男画伯の美術館がある町ですが、「隅」地名がそぐわないのは気になっていました。 その他、「三角町」は大矢野町(現上天草市)に仕事で熊本空港から通った時にその手前にあった町(現宇城市)であり、「みすみちょう」は他に「大阪府大東市三住町」「神奈川県茅ヶ崎市美住町」「東京都東村山市美住町」などがあり、「すみ」には「隅、角、住」の漢字が当てられていま…

  • 166 日本中央部縄文文明世界遺産登録への研究課題

    日本中央部縄文文明を世界にアピールするためには、これまでの各地域・各分野の取り組みを世界的にアピールできるようまとめあげることが必要であり、私の仮説検証型の提案などについてもさらに掘り下げる必要があります。 縄文社会研究会・東京としても、さらに各遺跡・各分野の研究者・市民との交流を深めたいと考えます。 1.日本中央部のこれまでの主な縄文研究・市民活動 ⑴ 長野県 ① 考古学:諏訪考古学3巨人(1930年からの尖石・与助尾根遺跡発掘の宮坂英弌(ふさかず)、1953年からの尖石・与助尾根遺跡、井戸尻遺跡発掘の藤森栄一、1955年からの鷹山黒耀石原産地遺跡群発掘の児玉司農武(しのぶ))、1984年か…

  • 165 縄文社会研究会・東京 第4・5回例会報告

    2020年8月に八ヶ岳合宿を行って以来、コロナ感染もあってメールでのやりとりになって会は長らく休止状態でしたが、事務局担当の山岸修さんが昨年末に亡くなられたため、今後の取り組みをどうするか主なメンバーで相談を行いました。 縄文社会の文化・文明が現代社会に続いているという上田篤会長の問題提起に始まり、熱帯雨林での女・子ども進化論、ヒョウタンを持ったアフリカからの縄文人移動論(海上ルート説と草原ルート説)、海人(あま)・山人(やまと)縄文人論、縄文語(倭語)ルーツ論、イモ・マメ・穀類縄文農耕論、糖質・魚介縄文食論、縄文・弥生連続論(縄文社会の内発的発展論)、霊(ひ)信仰論(神山天神信仰論=神名火山…

  • 164 生活者の女と戦士の男の「民主主義・平和・宗教」

    別テーマのまとめに1週間ほど集中していましたが、今回は縄文時代の母系制社会から、現代の民主主義と平和、宗教について考えてみました。 1 男女平等後進国「日本」 世界「男女平等(ジェンダーギャップ)ランキング2022」(196か国中146か国集計:ロシアはデータなし)によると、女性の賃金格差、管理職比率、政治参加などの評価が低い日本は116位で、G7では最下位、韓国99位、中国102位よりも下位であり、アフリカ・中東諸国の仲間の後進国です。 27位のアメリカの仲間(子分)として「先進国」「大国」「民主主義国」のふりをしても、実態では日本はアフリカ・中東諸国の仲間ではないでしょうか? 1964年に…

  • 「邪馬台国ノート49 『卑弥呼王都=高天原』は甘木(天城)高台―地名・人名分析からの邪馬台国論」の紹介

    Seesaaブログ「ヒナフキンの邪馬台国ノート」に「49 『卑弥呼王都=高天原』は甘木(天城)高台―地名・人名分析からの邪馬台国論」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 古代史の話をする機会があり、資料として『邪馬台国探偵団~卑弥呼の墓を掘ろう~』(アマゾンキンドル本)からピックアップした「邪馬台国ノート45 『正使陸行・副使水行』の邪馬台国甘木高台説(200206)」後の分析を加筆・修正したレジュメを作成しました。 母系制社会の縄文時代から、米鉄交易によるスサノオ・大国主の委奴国(ふぃな=いな・ひなの国)建国の延長上に筑紫大国主王朝の卑弥呼の女王…

  • 「スサノオ・大国主ノート147 出雲大社を中心とする『八百万神信仰』の世界遺産登録へ」の紹介

    Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「スサノオ・大国主ノート147 出雲大社を中心とする『八百万神信仰』の世界遺産登録へ」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 建築学科同期の出雲の建築家・馬庭昇君と出雲の世界遺産登録運動を進めたかったのですが彼が急死し、2018年に書いたレジュメを、写真・図を載せて加筆・修正してブログにアップしました。 霊(ひ)(祖先霊:琉球・南インド・チベット・東南アジア・匈奴などではピー・ピャー・ピュー・ヒュン)と霊継(ひつぎ)(DNA=命のリレー)を大事にし、全ての死者を神として祀る大国主の八百万神(やおよろ…

  • 縄文ノート162 古代出雲大社復元に取り組んだ馬庭稔君逝く

    同窓会の案内の続きかと思ったメールで、同期生の馬庭稔君が3月16日に急逝されたことを知りました。なんとも悲しく、残念でたまりません。 2020年春には出雲に行き、スサノオ・大国主建国論や八百万神信仰の世界遺産登録などを話し合いたいと新年に入って約束していたのですがコロナでダメになり、そのままで過ごしてしまったことが悔やまれます。 馬庭君は建築史を専攻して京都・出雲・東京に設計事務所を開き、住吉大社造を始めとする神社・寺社建築や宗教施設、公共施設などの設計で多くの功績を残し、出雲の古代史では京大建築学科同期生では一番詳しいと自負し、出雲では高齢者福祉施設や保育所を経営する郷土愛にあふれる方でした…

  • 縄文ノート161 絵文字・記号・シンボルー『謎の記号 祖先からのメッセージ』から

    縄文土器の表面の造形について、「縄文ノート22 縄文社会研究会八ヶ岳合宿報告」において「9.『縄文Emoji(絵文字)説』」として、日本発の「Emoji(絵文字)」が今や世界標準となっていることから、線画による絵物語や浮世絵・劇画・アニメ文化が縄文時代から続く「象形文字の前段階の絵文字」の伝統を受け継いでいるのではないか、との仮説を提起しました。 その後、「縄文ノート52 縄文芸術・模様・シンボル・絵文字について」において、芸術・模様・シンボル・絵文字の整理・定義を行い、大谷幸一氏の「幾何学図形説」、岡本太郎氏(芸術家)・梅原猛氏(哲学者)らの「渦巻文説」、大島直行氏(考古学者)の「月・蛇デザ…

  • 縄文ノート161 「海人族旧石器・縄文遺跡群」の世界遺産登録メモ

    「日本中央部縄文遺跡群」は、採集栽培・漁労・狩猟の土器鍋食による、豊かで平和な1万数千年の妻問夫招婚による霊(ひ)信仰の母系制定住社会を示しており、その文化は現代まで色濃く引き継がれているとして、世界遺産として新規登録申請の提案を行いました。しかしながら、すっぽりと抜け落ちているテーマがあり、新たに「海人族旧石器・縄文遺跡群」の世界遺産登録申請にむけてメモしました。 表1は「世界遺産登録ランキング2021」で、世界各国の先史時代の文化遺産について詳しい分析はまだ行っていませんが、旧新石器時代(日本では石器・土器時代)から古代国家形成(日本ではスサノオ・大国主建国)にかけての母族社会(母系制社会…

  • 縄文ノート160 「日本中央部縄文遺跡群」の世界遺産登録へ向けて

    「日本中央部縄文遺跡群」は、採集栽培・漁労・狩猟の土器鍋食による、豊かで平和な1万数千年の妻問夫招婚による霊(ひ)信仰の母系制定住社会を示しており、その文化は現代まで色濃く引き継がれている。 この「日本中央部縄文遺跡群」は世界の新石器時代(土器時代)の普遍的な文明・文化の解明に寄与するとともに、持続的発展可能な平和世界に向けて「顕著な普遍的価値」を示す世界遺産として登録運動を提案したい。 1.世界遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」への追加登録か新規登録か? 世界遺産として「顕著な普遍的価値(Outstanding Universal Value)」の評価基準のうち、(ⅰ)(ⅵ)や(ⅲ)(ⅴ)の…

  • 縄文ノート159 縄文1万5千年から戦争のない世界へ

    多くの尊い犠牲者を出しているウクライナ戦争の先にどのような未来が描けるのか、「戦争なき1万5千年の縄文社会」をもとに「戦争なき平和」な未来を想像してみました。 Imagine all the people 想像してごらん みんなが Living life in peace 平和に生きていると マルクスは「原始共産社会」を理想とし、一神教をマルクス主義に置き換えた男中心の私有財産の争奪戦(階級闘争・戦争)による共産社会を目指しましたが、「戦争による平和」な未来の実現など可能でしょうか? 私有財産だけに着目した「原始共産社会」像からではなく、縄文1万5千年の社会史から未来を想像(夢想・妄想?)して…

  • 「スサノオ・大国主建国論7 イヤナミ・イヤナギの神生み」の紹介

    gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「スサノオ・大国主建国論7 イヤナミ・イヤナギの神生み」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina この国の古代史は、天皇を神とした戦前の皇国史観と戦後の反天皇制の反皇国史観の2重の誤りに満ちています。 古事記はイヤナミ(伊邪那美)・イヤナギ(伊邪那岐)の国生みに続いて、イヤナミ17神の神生み、速秋津日子・速秋津比売の8神、大山津見神・野椎神の8神の神生みと、病んだイヤナミの反吐・屎・尿からの3神、イヤナミの死をもたらしたカグツチ(火之迦具土)をイヤナギが切った血・死体からの16神の神生み、イヤナギの黄…

  • 縄文ノート158 ピラミッド人工神山説:吉野作治氏のピラミッド太陽塔説批判

    TBSの12月4日の「ピラミッドの真実!5000年の封印を破る鍵は太陽の船と科学とツタンカーメン」をやっと見ました。 果敢にエジプトで発掘を続けた吉村作治早大名誉教授は昔から大好きな学者ですが、氏のピラミッド説には「半分賛成、半分批判」であり、ここに紹介しておきたいと思います。 1.ピラミッドは王墓か人工の神山(神名火山:神那霊山)か? これまでピラミッドは王墓と考えられてきましたが、吉野氏はギザにあるクフ王の大ピラミッドについてクフ王は埋葬されていないという説であり、この点については私も同じです。 吉野氏は、地下へ向けての通路は地下墓をつくろうとしたが岩盤に当たって掘れなかったため、墓の工事…

  • 「スサノオ・大国主ノート145 岡野眞氏論文と『引橋長一町』『出雲大社故地』」の紹介

    Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「スサノオ・大国主ノート145 岡野眞氏論文と『引橋長一町』『出雲大社故地』」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina ブログ・ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート「33 『神籬(ひもろぎ)・神殿・神塔・楼観』考」「130 『古代出雲大社』は外階段か内階段(廻り階段・スロープ)か?」、ヒナフキンの縄文ノート「33 『神籬(ひもろぎ)・神殿・神塔・楼観』考」「106 阿久尻遺跡の方形柱列建築の復元へ」などで、私は古出雲大社の「引橋長一町」が直階段(階:きざはし)ではなく「高橋・浮橋(桟橋・浮桟橋)」である…

  • 縄文ノート157 中ツ原遺跡の8本柱巨木拝殿は天狗岳を向いている

    これまで茅野市の中ツ原遺跡の巨木8本柱痕の建物を神山天神信仰の巨木拝殿(楼観)とし、信仰対象の神名火山(神那霊山)を蓼科山として書いてきましたが間違っており、八ヶ岳連峰の天狗岳に変更したいと思います。 <中ツ原遺跡の神名火山(神那霊山)について書いたブログ> 縄文ノート23 2020八ヶ岳合宿報告 200808→1210 縄文ノート33 「神籬(ひもろぎ)・神殿・神塔・楼観」考 200801→1226 縄文ノート35 蓼科山を神名火山(神那霊山)とする天神信仰 200808→1228 縄文ノート50 縄文6本・8本巨木柱建築から上古出雲大社 200207→210203 縄文ノート96 女神調査…

  • 縄文ノート156 山岸修さん(縄文社会研究会・東京 事務局長)逝く

    昨年の12月19日、縄文社会研究会・東京の事務局長の山岸修さんがALSの治験入院中に肺炎で亡くなりました。 2011年のことですが、ネットで検索して国際縄文学協会共催の「原発問題を考える」の今井一氏の「国民投票」の講演を聞きに行ったのですが、なんと、京大工学部建築学科西山研究室の大先輩の上田篤氏(当時、助教授)の講演が同時に行われたのです。そこで石飛仁氏(出雲古代史研究家・劇作家・演出家)の講演チラシ「縄文出雲古代序説―オオクニヌシは縄文最後の大王だった」を受けとって聞きにいき、かつて『現代の眼』編集長であった山岸修さんに40年ぶりに出会い、2013年から私は上田さん主宰の縄文社会研究会に共に…

  • 2023年 賀春

    明けましておめでとうございます。 戦争と気候大変動、新興感染症、巨大地震、バブル崩壊、格差拡大・固定化などの時代を迎え、どう新たな世界を切り開くのか、スサノオ・大国主建国論、縄文社会論、さらには人類起源論から考え続けています。 そもそもの出発点は「ヒョウタンから縄文人」でした。若狭の鳥浜貝塚(12000~5000年前)や青森の三内丸山遺跡(約6000~4000年前)から発見されたヒョウタンの原産地が、次女が青年海外協力隊員として赴任していたアフリカ西部のニジェール川流域であることから、私の人類史の探究は始まりました。 Y染色体C型から分岐したD・E型人のうちのD型縄文人に近いE型人がニジェール…

  • 「スサノオ・大国主建国論6 壱岐・対馬の海人族の国生み神話」の紹介

    gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「スサノオ・大国主建国論6 壱岐・対馬の海人族の国生み神話」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 古事記は「高天原(たかまがはら)」での「別天神(ことあまつかみ)五柱」「神世七代」から始まっていますが、前回の「別天神(ことあまつかみ)五柱」「神世七代」に続き、その最後の伊邪那岐(いやなぎ)・伊邪那美(いやなみ)(以下、イヤナギ・イヤナミと表記)のオノゴロ島への「天降り」、「14の島生み」について分析しました。 この「オノゴロ島」については、淡路島北岸の淡路市「絵島説」(本居宣長)、淡路島南の南あわ…

  • 縄文ノート155 素晴ら怪しい縄文論:COOL JAPAN~発掘!かっこいいニッポン〜『縄文〜Jomon~』」

    スサノオ・大国主建国論に集中しており、やっと「COOL JAPAN~発掘!かっこいいニッポン~」の9月24日「縄文 〜Jomon」の録画を見ることができました。 各国の人たちが縄文をどうとらえているかに興味があったのですが、学校でイタリアではローマから、アメリカでは航海時代から、ニュージーランドでは先住民族マオリ族が1300年ころポリネシアに来た時から、ナイジェリアでは背景が複雑でおよそ10年歴史教育をしなかったなど、旧石器・新石器(日本だと縄文時代)の歴史については教えられていないことは予想通りでした。 世界で日本がもっとも研究と国民の理解が進んでおり、世界史解明に貢献すべきことが改めて確認…

  • 「スサノオ・大国主建国論5 天神五柱・神世七代の高天原」の紹介

    gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「スサノオ・大国主建国論5 天神五柱・神世七代の高天原」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 古事記は「高天原(たかまがはら)」での「別天神(ことあまつかみ)五柱」「神世七代」から始まっています。 「高天原(たかまがはら)」については、天上の国とする本居宣長らの皇国史観(天皇神の国史観)、「高天原」を8世紀の創作神話とする反皇国史観、高天原を地上の場所とする3つの歴史観に分かれており、古事記のまっとうな解釈から地上のどこにあたのか、検討しました。 高天原地上説では古くは奈良県御所市高天説(金剛山=…

  • 「スサノオ・大国主ノート144 『じんざい→ぜんざい』はズーズー弁から?」の紹介

    日テレの「遠くへ行きたい」11月6日、『「羽田美智子の島根旅!電車運転に挑戦&奥出雲でキノコ採り」』の録画を見ていたら、神在月で振る舞われていた「ぜんざい」は昔は「神在餅(じんざいもち)」とよばれ、ズーズー弁で「じ」が「ず」になり「ずんざい」と発音し、さらに「ぜんざい」になった、という説明がされていました。 このズーズー弁由来説に対し、私はGooブログ「倭語論15 古日本語は『3母音』か『5母音』か?」(200218)などで明らかにしましたが、古日本語は「あいういぇうぉ」5母音であり琉球弁は「あいういう」母音が残り、本土弁は「あいうえお」母音に変わりますが、出雲弁にも「あいういう」5母音が残り…

  • 「『スサノオ・大国主建国論1・2』の修正」の紹介

    Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「『スサノオ・大国主建国論1・2』の修正」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 本ブログの「縄文論」とは直接には関係しませんが、縄文社会の霊(ひ)の神名火山(神那霊山)信仰や女神信仰、木の文明がスサノオ・大国主建国につながり、さらに邪馬台国の女王・卑弥呼(霊(ひ)御子)に繋がっているという歴史全体を俯瞰していただければ幸いです。 三雲・井原遺跡、今宿五郎江・大塚遺跡、板付遺跡、那珂遺跡で環濠城(集落)の発掘が進んでおり、『邪馬台国探偵団~卑弥呼の墓を掘ろう~』(アマゾンキンドル本)の元図も修正する…

  • 「スサノオ・大国主ノート143 纏向遺跡は大国主一族の祭祀拠点」の紹介

    Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「スサノオ・大国主ノート143 纏向遺跡は大国主一族の祭祀拠点」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina Seesaaブログ「ヒナフキンの邪馬台国ノート」に「邪馬台国ノート44 纏向の大型建物は『卑弥呼の宮殿』か『大国主一族の建物』か」(200128)を掲載していましたのが、Gooブログ「スサノオ・大国主ノート141 出雲大社の故地を推理する」(221027)において、スサノオ・大国主一族の施設配置などについて新たな発見があり、また死者の霊(ひ)が神那霊山(神名火山)から天に昇り、降りてくるという神山…

  • 「スサノオ・大国主建国論3 記紀伝承・神話の真偽判断の方法」の紹介

    gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「スサノオ・大国主建国論4 古事記神話(伝承)の構成」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 「日本神話(記紀神話)」(筆者説:スサノオ・大国主建国史)についての私の元々の知識は、小中高の歴史と高校の宮崎修学旅行(高千穂峡・霧島えびの高原・鵜戸神宮)、大学1年の出雲大社旅行によるもので、出雲での「イヤナギ・イヤナミの天下り」「国生み(教師たちが好きだったイヤナギの余ったところでイヤナミの足らないところを塞ぐという話)」「スサノオの八岐大蛇(やまたのおろち)退治」「国引き」「因幡の白兎」「大国主の国譲…

  • 「スサノオ・大国主ノート142 綾子踊のルーツは出雲の阿国の『ややこ踊り』」の紹介

    Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「スサノオ・大国主ノート142 綾子踊のルーツは出雲の阿国の『ややこ踊り』」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 11月1日の東京新聞夕刊は綾子踊などの「『風流踊』無形文化遺産登録へ」という記事を「ジブリパーク」の記事の隣に載せていました。 風流踊(ふりゅうおどり)は「中世芸能のひとつで、鉦・太鼓・笛など囃しものの器楽演奏や小歌に合わせて様々な衣装を着た人びとが群舞する踊り」(ウィキペディア)で、男女・身分入れ替わりの「仮装踊り・仮装行列」であり「日本のカーニバル・ハロウィン」といってよいものです…

  • 「スサノオ・大国主ノート141 出雲大社の故地を推理する」の紹介

    Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「スサノオ・大国主ノート141 出雲大社の故地を推理する」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 私は2007年2月に出雲大社、2013年9月には島根県立古代出雲歴史博物館を見学して、次に記す2つの疑問を持っていました。建築史の授業にはほとんど出られなかった建築学生でしたが、仕事ではプランナーとして施設立地や都市計画に携わってきた経験からの疑問です。 <出雲大社建築計画の2つの疑問> 疑問1 出雲大社が神名火山(神那霊山)である八雲山を向いていない。 疑問2 長い直階段は横風に対して構造的に弱い。建…

  • 縄文ノート154 縄文建築から出雲大社へ:玉井哲雄著『日本建築の歴史』批判

    私がいつも利用しているさいたま市中央区の与野図書館では、毎月、テーマを決めて本を集めたコーナーがあり、帰りにたまたま目についた2冊、玉井哲雄千葉大名誉教授(東大卒)の『日本建築の歴史』(河出書房新社;ふくろうの本)とイギリス・ハル大学客員教授ローランド・エノス著の『「木」から辿る人類史』(NHK出版)を借りてきました。 今、スサノオ・大国主建国論のまとめに集中しなければならないですが、返却期限がきているのでざっと目を通しましたが、「アッと驚く為五郎」(古ッ!!!)でした。 縄文・古代史や宗教論・文明論にも関わりますので、玉井氏建築説の批判をメモしておきたいと考えます。 1.建築=宗教建築起源説…

  • 「スサノオ・大国主建国論3 記紀伝承・神話の真偽判断の方法」の紹介

    gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「スサノオ・大国主建国論3 記紀伝承・神話の真偽判断の方法」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 7月5日に「神話探偵団135 記紀神話の9つの真偽判断基準」としてアップしたものを、「スサノオ・大国主建国論」に組み込むために、加筆・スリム化修正しました。 刑事裁判での自白の真偽判断の基準は、「客観的証拠との整合性」「経験則からみた合理性」「不自然な変遷のない首尾一貫性」などですが、記紀伝承・神話の真偽判断についても、判定基準から検討する必要があると考えます。 前著の『スサノオ・大国主の日国(ひなの…

  • スサノオ・大国主建国論2 私の古代史遍歴

    gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「スサノオ・大国主建国論2 私の古代史遍歴」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 「スサノオ・大国主建国論」をまとめるにあたり、全体を俯瞰するために、私がこれまでいろんな人や本との出会いで考えてきたスサノオ・大国主建国論の経過をざっと紹介しました。 縄文社会からスサノオ・大国主建国は連続した内発的発展であると私は考えており、縄文社会論とも密接に関係しますので、ここでも紹介しておきたいと思います。 スサノオ・大国主建国論2 私の古代史遍歴 「スサノオ・大国主建国論」の全体を俯瞰するために、私がこれま…

  • 「スサノオ・大国主建国論1 はじめに」の紹介

    gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「スサノオ・大国主建国論1 はじめに」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 『スサノオ・大国主の日国(ひなのくに)―霊(ひ)の国の古代史―』(梓書院)を書いた時には、まだ記紀神話の全体的な分析はできておらず、その後に『邪馬台国探偵団~卑弥呼の墓を掘ろう~』(アマゾンキンドル本)や雑誌、4つのブログで書いてきた「スサノオ・大国主建国論」関係の小論を年内目標にまとめるにあたり、下書きを連載していきたいと思います。 前川喜平氏が10月2日の東京新聞の「本音のコラム」欄に書いていましたが、先日の安倍元首相…

  • 縄文ノート153 倭語(縄文語)論の整理と課題

    へそ曲がりの私は、小学校の時に「大和」を「やまと」と読むと習い、「嘘だろう」と信用しませんでした。私には「おおわ」としか読めないからです。「飛鳥(とぶとり)」を「あすか」、「春日(はるひ)」を「かすが」と読むというのもとうてい納得できませんでした。 中学校に入って英語を習い、「the(ザ)」と「theater(シアター)」「then(ゼン)」「thank you(サンキュー)」「this(ジス)」などにローマ字のような音韻表記法則があるに違いないと考えに考えたのですがその法則を見つけることができず、「英語は難しい、わからん」と1学期は完全に落ちこぼれてしまいました。友達から「覚えりゃいいんだ」…

  • 縄文ノート152 朝鮮ルート、黒潮ルートか、シベリアルート、長江ルートか?

    3万数千年前頃からの旧石器人と1万数千年前からの縄文人(土器人:新石器人)はどこからきたのか、そもそも同じDNAグループなのか、それとも様々なDNAグループが何次にもわたってやってきたのか、まだ未解明の点が多く残されています。しかも、発掘されている旧石器人、縄文人のDNAはあまりにも少ないというデータ限界があります。 日本列島へのルートとしては、陸続きであった頃にナウマンゾウなどの大型動物を追ってやってきた朝鮮半島ルート説やヤシの実の漂着からの黒潮ルート説を子どもの頃には習いましたが、Gm遺伝子や細石刃文化からのシベリアルート説や照葉樹林文化や稲作からの長江ルート説なども出てきており、複数ルー…

  • 「縄文ノート152 朝鮮半島ルートか黒潮ルート、オホーツクルート、長江ルートか?」についてDNAデータ見直しや図表作成などに時間を取られており、その前に、忘備メモとして「母族社会論」を先にアップします。 1週間前、別々の友人と話す機会に、これまで書いてきた縄文ノートから、「食べ物からの人類史・日本史」と「女・子どもからの人類進化論」をリストアップしたのですが、これまで「氏族社会」と書いてきたものを「母族社会」に書き換えるべきと考えるようになりました。 縄文ノート「148 『地・姓・委・奴・卑』字からの母系社会論」「149 『委奴国』をどう読むか?」などで、中国の甲骨文字時代の「地=土+女性器」…

  • 縄文ノート150 人類・イネ科と恐竜の起源はアフリカ(パンゲア大陸)

    6日のナショジオ・メール(ナショナル ジオグラフィック日本版 ngj@nikkeibp.co.jp)には恐竜の面白い記事が紹介されていたことに今日になって気付きましたので、書きかけの「朝鮮半島ルートか黒潮ルート、オホーツクルート、長江ルートか?」より先に書いておきたいと思います。 次女が青年海外交流隊員としてアフリカ西部のニジェールに赴任し、若狭の鳥浜貝塚や青森の三内丸山の縄文遺跡から発見されたヒョウタンの原産地がニジェール川流域であり、アフリカイネやタロイモ(里芋)あることも知り、「主語-目的語-動詞」言語族の縄文人のアフリカ起源地に関心を持つようになりました。 そして、日本人のDNAに多い…

  • 縄文ノート149 「委奴国」をどう読むか?

    記録上確かなこの国の建国は、「建武中元二年(注:紀元57年)倭奴國奉貢朝賀」(3~5世紀の後漢書)と記録され、博多湾入口の志賀島で発見された「漢委奴国王」の金印に記された百余国の連合国家の「委奴国・倭奴国」に遡ります。そして、記紀は「葦原中国」「豊葦原水穂国」の建国者はスサノオ・大国主一族であるとはっきりと記しています。 私はこの中日の記録から「其国本亦以男子為王 住七八十年」の男王がスサノオ・大国主7代であり、卑弥呼(霊御子)の「鬼道」(祖先霊信仰)はこのスサノオ・大国主の霊(ひ)を祀る宗教であることを解明してきました。ただ「委奴国・倭奴国」をどう読むかについては、最初は「ひなの国」と読み、…

  • 縄文ノート148 「地・姓・委・奴・卑」字からの中国母系社会論

    古事記冒頭が「天地初めて発(はな)れる時」から始まっているように、「天と地」は中国人にとっても日本人にとっても世界の基本的な2つの構成要素でした。 現代人的合理性だと「宇宙と地球」となるのでしょうが、目に見える範囲で「天と地」と考えるのは古代人的合理的にかなっています。 この「地」についていつものように漢字分解を行ってみると「地=土+也(女性器)」であり、中国人は「地」は「土+女性器」と考え、倭人は「土からなる」と解釈していたようです。 人類の文明史の解明において、私は今や世界標準となった、縄文人から続く日本の「Emoji(絵文字)」と中国人の象形文字である漢字分解による分析は、世界の氏族・部…

  • 縄文ノート147 『ちむどんどん』からの古日本語(縄文語)解明へ

    「NHK連続テレビ小説や大河ドラマは視聴率が低い地域を舞台地とする」と誰かが言っていましたが、そもそも忙しくて時間もなくほとんど見ていませんでしたが、まちづくりの仕事で気になるところとか、縁のある土地などを偶然のきっかけでたまに見ることがあります。 最初に気になったのは和歌山の林業がでてくる「ほんまもん」をチラッとみて、次は湯布院のまちづくりで興味のあった「風のハルカ」、次は島根と京都がでてくる「だんだん」、川越が舞台となった「つばさ」、水木しげるさんに興味があった「ゲゲゲの女房」、好きな尾道・大阪が舞台の「てっぱん」、中島みゆきさんの歌と仕事で通った余市がでてくる「マッサン」、郷里の岡山と太…

  • 「帆人の古代史メモ114」の図7の修正

    ライブドアブログ「帆人の古代史メモ」に「114 『和をもって貴し』は『倭をもって貴し』である」の図7を修正しました。http://blog.livedoor.jp/hohito 倭語論・倭人ルーツ論に関わる重要な論点の図7の古日本語の「あ、い、う、いえ、いお」5母音が、琉球では「あ、い、う、い、う」、本土では「あ、い、う、え、お」になったとした図の最後の文字などが、コピーの際に欠けていました。ワード図のコピー作業は油断できません。 これまで、琉球弁は本土弁が変化した方言とされてきましたが、私は共通の古日本語から、琉球弁と本土弁に分かれたと考えてきており、今回、チベット東部からきたとされる雲南省…

  • 「帆人の古代史メモ114 『和をもって貴し』は『倭をもって貴し』である」の紹介

    ライブドアブログ「帆人の古代史メモ」に「114 『和をもって貴し』は『倭をもって貴し』である」をアップしました。http://blog.livedoor.jp/hohito 縄文論とは直接には関わりありませんが、「9.『委・倭人』のルーツはどこか?」では、雲南の「イ(夷・倭)族(烏蕃、ロロ族:1200万人)」とわが国の「委・倭(い)人」との関係を整理していますので、参考にしていただければ幸いです。 聖徳太子についての各説を極論的にまとめると、右派は「日出処天子致書日沒処天子」と「新羅侵攻」に着目して独立・武闘派であると主張し、左派リベラルは反天皇制から「聖徳太子架空説」を唱えるか、「和を以て貴…

  • 「神話探偵団139 史聖・太安万侶の古事記からの建国史」の紹介

    Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「神話探偵団139 史聖・太安万侶の古事記からの建国史」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 私のスサノオ・大国主建国論は、古事記(ふるのことふみ)を中心に置き、日本書紀・風土記・万葉集、魏書東夷伝倭人条・後漢書・三国史記新羅本紀などの文献、神社伝承や民間伝承、地名、物証(農耕痕跡・石器・玉器・青銅器・墓等)などを総合的に検討してきましたから、古事記の評価が何よりも重要となります。 これまで「古事記偽書説」「記紀神話8世紀創作説」「太安万侶非実在説」など、シュリーマン以前の19世紀のヘーゲル左派の…

  • 「NoWar45 元寇(蒙古襲来)とウクライナ」の紹介

    楽天ブログ「NoWar2022」に「45 元寇(蒙古襲来)とウクライナ」をアップしました。https://plaza.rakuten.co.jp/nowar2022/ プーツァーリ・プーターリンのロシア帝国のウクライナ侵攻に対し、「ロシアとウクライナはもともと同一民族」「ウクライナは和平(降伏)を選ぶべきであった」などの意見が見られますが、日本の3つの侵略戦争と元寇(蒙古襲来)の歴史から、モンゴルの攻撃・支配を受けた歴史を持つウクライナの戦争を考えてみましたので紹介します。 本ブログの「縄文論」とは直接は関係しませんが、世界史と日本史の繋がりを考える参考にしていだければと思います。 雛元昌弘

  • 縄文ノート146 日本人似の外国人

    楽天ブログ「NoWar2022 44ブリヤート人・キルギス人とウクライナ戦争」では、モンゴルに接しているロシア連邦ブリヤート共和国の若者や中国に接しているキルギス共和国からの「移民」の若者を高給で契約軍人としてウクライナ戦線に送り出し、ロシア人よりも高い割合で死者を出しているという6月30日のNHKの「国際報道2022 北欧2国のNATO加盟をトルコが移転支持」を紹介しました。―「https://plaza.rakuten.co.jp/nowar2022」参照 すでに何度も書きましたが、ブリヤート人には日本人に一番多いY染色体D型がみられ、NHKスペシャル「日本人 はるかな旅⑴ マンモスハンタ…

  • 「神話探偵団138 『神武東征』についてー若御毛沼命の河内湖通過時期」の紹介

    Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「神話探偵団138 『神武東征』についてー若御毛沼命の河内湖通過時期」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina もともとFC2ブログ「霊(ひ)の国の古事記論54 若御毛沼命の河内湖通過(「神武東征」)時期について」(2014.10.19)にアップしていたのですが、当時、忙しかったのか、図を掲載しないままになっていました。 この論点は、スサノオ・大国主建国、邪馬台国九州説・畿内説、天皇家建国にとって欠かせないテーマであり、FC2ブログ「霊(ひ)の国の古事記論」で再掲するとともに、Gooブログ「ヒナフキン…

  • 「神話探偵団137 建国・国・文明・国家」の紹介

    Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「神話探偵団137 建国・国・文明・国家」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina スサノオ・大国主建国論をまとめる以上、「建国」や「国」「文明」「国家」の定義について、まず検討しておく必要があります。私はよく「趣味は古代史です」などと言ってきましたが、「古代はいつからなのか」と質問されるとどう答えようか面倒だなと思っていたこともあり、ここで整理しておきたいと考えました。 古代国家論では、キリスト教を思想的ベースにした西欧史学は、マルクスを含めて大きな誤りを犯しており、人々を統合した「古代宗教」の分析…

  • 縄文ノート145 「もちづき(望月)」考

    「縄文ノート142 もち食のルーツは西アフリカ」に追加して、長野県佐久市の望月町などの地名や知人の名字にも見られる「望月」について考えてみたいと思います。 望月(ぼうげつ、もちづき)は「満月」の異称とされていますが、「望」は呉音・宋音「モウ」・漢音「ボウ」、訓読み「のぞ-む」であり、「もち」と読むことはできませんから、本来は「餅のように丸い餅月」であったと考えます。 親鸞の文書を研究されていた古田武彦氏さんや国語学者の大野晋さんから「漢字は明治まではいろんな字を当て字(宛て字)としていた」と教えられましたが、意味から見て「餅月」がふさわしい当て字であるにもかかわらず、誰かが風流に「望月」の当て…

  • 「神話探偵団136 私の方法論―最少矛盾仮説、仮説検証、総合的判断」の紹介

    Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「神話探偵団136 私の方法論―最少矛盾仮説、仮説検証、総合的判断」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 建国史・縄文社会・人類史の探究ではあまり意識しないままに「各分野の調査・分析・研究の整理・分析・追加調査・再現実験」を行うとともに、「総合的仮説」を構築し、「追加調査・分析・統計的解析・再現実験による仮説検証」を行い、「総合的判断による最少矛盾仮説の採用」というやり方をとってきました。 これは、私の市町村・都府県・国の各種(総合計画・産業・都市・インフラ・防災・福祉・教育・文化・行財政・施設・…

  • 「神話探偵団135 記紀神話の9つの真偽判断基準」の紹介

    Gooブログ「ヒナフキンのスサノオ・大国主ノート」に「神話探偵団135 記紀神話の9つの真偽判断基準」をアップしました。https://blog.goo.ne.jp/konanhina 「縄文社会論→日本列島人起源論→人類起源論」に集中するようになったため、スサノオ・大国主建国論に取り組んできたGooブログの「神話探偵団」は、200413「神話探偵団132 播磨国風土記からみたスサノオ・大国主の国づくり―槍と鋤、丹」、200416「神話探偵団133 『大国主王墓』を捜す」、210204「神話探偵団134 縄文6本・8本巨木柱建築から上古出雲大社へ」から1年あまり中断していました。 『スサノオ・…

  • 縄文ノート144 琉球の黒曜石・ヒスイ・ソバ・ちむどんどん

    琉球の黒曜石・ヒスイ・ソバ・ちむどんどんについての忘備メモです。琉球を起点とした交易と言語から日本列島人起源について考えてみました。 1 琉球の黒曜石 縄文時代に腕輪になる琉球の貝が東北・北海道まで運ばれており、それは双方向の交易であり、黒曜石が琉球に運ばれていた可能性を考えていましたが、確かめていませんでした。 沖縄おもしろ探険隊 シーカウ・アドベンチャーのホームページ:【沖縄で鉱物・パワーストーンを探したい!】 (hi-ho.ne.jp):http://www.cam.hi-ho.ne.jp/seacow/p/blog/44-okinawakoubutsu.htmlを見つけたので、紹介した…

  • 「帆人の古代史メモ112 沖縄復帰50年記念 特別展『琉球』」の紹介

    ライブドアブログ「帆人の古代史メモ」に「112 沖縄復帰50年記念 特別展『琉球』」をアップしました。http://blog.livedoor.jp/hohito 最終日直前の23日、東京国立博物館の「沖縄復帰50年記念 特別展『琉球』」(5月3日~6月26日)を見てきました。「王国時代の歴史資料・工芸作品、国王尚家(しょうけ)に伝わる宝物に加え、考古遺物や民族作品などのさまざまな文化財が一堂に会します」という案内に惹かれてでした。 戦災を免れた琉球王家ゆかりの独特のデザインの漆工芸や衣装や、中国の影響の濃い書画など、初めて目にする豪華な国宝や模造復元は、明・清の朝貢国となり、日本と明・清、朝…

  • 縄文ノート143 「124 『ヒナフキンの縄文ノート』一覧」の修正

    岡本太郎氏は「縄文に帰れ」でしたが、私はさらに遡り「アフリカに帰れ」「イモ・マメ・魚・昆虫食に帰れ」になりつつあります。 ウクライナ戦争と気候変動・アメリカの化石水枯渇が世界的な食料危機を招いてきていますが、森林を破壊してきた農業と砂漠化を進めた過放牧、化石水依存の工業型農業・畜産からの転換とともに、アフリカの森林保護(太陽エネルギー利用への転換)を前提としたイモ・マメ・水田農業の内発的発展とその結果としての人口抑制が喫緊の課題と考えています。 私ははてなブログの「ヒナフキンの縄文ノート」において、ユヴァル・ノア・ハラリ氏の批判から、彼のオリジナルの「嘘話文明進化説」を除くとジャレド・ダイアモ…

  • 縄文ノート124 「ヒナフキンの縄文ノート」一覧 修正

    縄文論・日本列島人起源論・古代史論など日本文明論の取り組みの全体構成図とともに、「ヒナフキンの縄文ノート」の拙論一覧(掲載順とテーマ別)を掲載しました。なお、新説に合わせて旧説の修正はできていませんので、食い違いがある場合には新しい方が現在の私の到達点です。 アフリカでサルからヒトになり、日本列島にやってきて建国にいたるまでの日本文明の全体史として、Y染色体DNAや農産物の起源と拡散、宗教や農耕などの倭音倭語の起源、木器・石器・土器・鉄器技術の継承・創造、焼畑農耕・水辺稲作・水利水田稲作文化、霊(ひ)信仰と地神・海神・水神・山神・天神信仰、家族・氏族・部族社会と国家(常備軍+行政組織)形成の総…

  • 縄文ノート142 もち食のルーツは西アフリカ

    私が「イモもち」に関心を持ったのは、鳥浜・三内丸山縄文遺跡で発掘されたヒョウタンの原産地がニジェール川流域であることを知り、ナイジェリアで「アフリカ水田農法」の指導を行っている若月利之島根大名誉教授から「イボ族(とヨルバ族)の主食はヤムもち(日本の自然薯と同種)で、大鯰と一緒に食べるのが最高の御馳走。古ヤムのモチは日本のつき立てものモチよりさらにおいしい。貝は大きなタニシをエスカルゴ風に食べます。男性の精力増強に極めて有効」という返事をいただいてからでした。―「縄文ノート70 縄文人のアフリカの2つのふるさと」参照 もちが大好きな私としては、「もち食のルーツ」を確かめないわけにはいきません。 …

  • 縄文ノート141 魚介食進化説:「イモ・魚介、ときどき肉食」その2

    私が西欧中心史観の「肉食進化説」を批判するようになったのは、縄文社会研究で「縄文狩猟社会説」と「縄文人ドングリ主食説」に反発したことからでした。 その出発点は、私などの戦後に育った世代の生活実感として、そもそも肉食はめったいないごちそうであり、瀬戸内海の沿岸では毎日のように魚介類を食べていたことや、夏休みに田舎に行くと、1か月の間、毎日網を持って従兄弟と川に行き、時々、海にも行き、キスやハゼを釣り、アサリ・ハマグリ・マテ貝などを獲っていた体験にあります。春には、毎年、親戚一同で潮干狩りに行くなど、川や海の幸は実に豊かだったのです。 別の従兄弟たちとは和舟で艪を漕いで釣りをし、千歳空港でイタオマ…

  • 縄文ノート140補足:Y染色体・ミトコンドリア図の追加

    「縄文ノート140 イモ食進化説―ヤムイモ・タロイモからの人類誕生」(220603)に次の2つの図を追加するとともに、図6からの図番号を入れ替えました。 「肉食・狩猟民史観」「男性中心史観」「ウォークマン史観」「西欧中心史観」の思い込みにより、水・果物・イモ・魚介類などの豊かな熱帯・亜熱帯の「海・海辺の道」ではなく、水や食料の乏しい砂漠地帯や草原地帯での狩りをしながらの人類大移動の思い込みが強いのですが、図9は珍しく「海・海辺の道人類拡散説」をとっています。 また、図9のY染色体遺伝子は男性だけに継承されるのに対し、図10のミトコンドリア遺伝子は女性だけにつたわるのですが、両者はいずれもアフリ…

  • 縄文ノート140 イモ食進化説―ヤムイモ・タロイモからの人類誕生

    ヘブライ大学教授のユヴァル・ノア・ハラリ氏の『サピエンス全史』の「第2部 農業革命」批判を書いていますが、「ユダヤ人によるアラブのイスラエル占領・建国を正当化するための嘘話人類史観」のお粗末なトンデモ説の批判は楽しくもなく、先に私の「アフリカ熱帯雨林人類起源説」「糖質・DHA食進化説」の補強を行いたいと考えます。 私の縄文への取り組みは、次女が青年海外協力隊員として赴任していたニジェールに見事なヒョウタン細工やイネがあることを知り、ヒョウタンの原産地がニジェール川流域であることを確かめ、若狭の鳥浜貝塚(12000~5000年前)の南方系のヤシの実やヒョウタン・リョクトウ・シソ・エゴマ・コウゾ属…

  • 縄文ノート139 『サピエンス全史』批判5 狩猟採集民の「平和と戦争」

    間違いと誤魔化しだらけのハラリ氏の『サピエンス全史』の批判など楽しくもなく、時間と労力の無駄なのですが、始めてしまったので続けざるをえません。 取り組んでいるうちに、「終末思想・絶滅思想・天国再生思想・選民優生思想・男性優位思想」のユダヤ教・キリスト教(ユダヤ教回帰派・旧約聖書派)・イスラム教が滅ぼしてきた全世界の女神信仰・地母神信仰・霊(ひ)信仰などの「未来志向・生類生命尊重・生活文化充実・自然継承・持続可能型農耕」の宗教思想の豊かさを感じずにはおれません。その整理・総合化に集中すべきなのですが・・・ ユヴァル・ノア・ハラリ氏の『サピエンス全史』は「第1章 唯一生き延びた人類種」「第2章 虚…

  • 「帆人の古代史メモ 『琉球論8 天皇家と沖縄を考える―龍宮=琉球説から』」の紹介

    ライブドアブログ「帆人の古代史メモ」に「琉球論8 天皇家と沖縄を考える―龍宮=琉球説から」をアップしました。http://blog.livedoor.jp/hohito/ 縄文社会・文化・文明論とは直接は繋がりませんが、縄文からスサノオ・大国主建国、邪馬壹国(邪馬台国)、天皇家の権力奪取への歴史的な流れとしてみていただければと思います。 5月15日の「沖縄復帰50周年記念式典」において、徳仁天皇は御所からオンライン出席し、「一方で、沖縄には、今なお様々な課題が残されています。今後、若い世代を含め、広く国民の沖縄に対する理解が更に深まることを希望するとともに、今後とも、これまでの人々の思いと努力…

  • 縄文ノート138 縄文人の霊(ひ)宗教と『旧約聖書』

    楽天ブログ「NOWAR2022」の「26 ロシア兵の残虐性は『旧約聖書』ゆずり?」において、縄文人の女神・霊(ひ)信仰とそれを受け継いだ大国主の全ての死者を神として祀る「八百万神」宗教とはあまりにも異なるユダヤ・キリスト・イスラム教の聖典「旧約聖書」について、ウクライナ戦争でのロシア兵の残虐行為から考えてみました。 以下、参考のために転載しておきたいと思います。 なお、本日アップした「27 ユダヤ教聖典の『旧約聖書』と『タルムード』の残虐性」と合わせてご覧になっていただければ幸いです。―記事一覧 NoWar 2022 - 楽天ブログ (rakuten.co.jp) 楽天ブログ「NOWAR2…

  • 縄文ノート137 『サピエンス全史』批判その4 嘘話(フェイク)進化説

    私は「『サピエンス全史』批判その1」でユヴァル・ノア・ハラリ氏の『サピエンス全史』について、「伝説やユダヤ教・キリスト教・イスラム教、イデオロギー(社会主義、人間至上主義)、貨幣信用などを『嘘話(虚構)』と批判し、『嘘話』で形成された集団によって人類が進歩したと勇気ある分析を行い、世界に大きな影響を与えた点は高く評価したいと思います」と述べました。 ただ、「世界に大きな影響を与えた」と書いたのは不正確であり、「嘘話を信じる人たちに大きな影響を与えた」に変更したいと思います。ユダヤ教徒約0.14億人(0.2%)、キリスト教徒約20億人(33.0%)、イスラム教徒約11・9億人(19.6%)の、合…

  • 縄文ノート136 「銕」字からみた「夷=倭」の製鉄起源

    最初に漢字を習った頃、「林=木+木」「森=木+木+木」という漢字は面白く、偏と旁で漢字を覚えたものです。近くの埼大の中国人留学生に聞いてみても、やはり必ず漢字を分けて意味を考えると言っていました。 従って、「漢字分解」してその字源を考えるというのは、「倭音倭語・呉音漢語・漢音漢語分析」と沖縄に残る「あいういう5母音分析」と合わせて、私の古代史分析では欠かせません。 「縄文ノート132 ピュー人(ミャンマー)とピー・ヒ信仰」で「イ族(夷族)」の先祖の烏蛮(うばん)族について書き、司馬遼太郎氏が中国の雲南を歩いていたことを思い出して『街道をゆく7』を図書館で借りてパラパラとみていたところ、冒頭に「…

  • 135 則天武后・周王朝にみる母系制

    4月8日に録画していたNHK・BSプレミアムの再放送「中国王朝 英雄たちの伝説『権力者たちの素顔 史上唯一の女帝・則天武后』」(2020年初放送)をやっと見ました。 私はスサノオ・大国主建国論、邪馬台国論から縄文社会研究に進み、わが国は母系制社会であったという結論に達し、さらに女性像・女神像と神話、人類誕生の分析から、世界の全古代文明は母系制社会であったとの論証を行いました。 今回、中国の唐時代の武周王朝が母系制社会の世界の最後の女王国であったことがわかりましたので、ユヴァル・ノア・ハラリ氏の『サピエンス全史』批判4の前に、面白い方を先にまとめておきたいと思います。 1 則天武后とは 番組は佐…

  • 縄文ノート134 『サピエンス全史』批判その3 世界征服史観

    前回、私は人類進化について「タカ派・ハト派」の2説を整理して紹介しました。 その表を再掲しますが、「タカ派人類進化史観」のユヴァル・ノア・ハラリ氏の目的が白人・男性・ユダヤキリスト教徒・国際金融資本中心の新たな「グローバル帝国」を作り上げるための嘘話として人類誕生からの『サピエンス全史』を書きあげたことを明らかにしたいと思います。 1 あっと驚く「世界征服地図」 ハラリ氏の思想がどのようなものかは、最初に彼が掲げた「兄弟たちはどうなったか?」の中の図にはっきりと示されています。そのタイトルはなんと「地図1 ホモ・サピエンスによる世界征服」なのです。 ホモ・サピエンスが新天地に拡散したのは「世界…

  • 縄文ノート133 『サピエンス全史』批判2 狩猟・遊牧民族史観

    『サピエンス全史』と名付けているので、ユヴァル・ノア・ハラリ氏が人類誕生について最新の研究を踏まえた新たな提案をしているものと期待したのですが、古くさい教科書的な要約でした。 それも、羊飼いであったユダヤ人のルーツを隠そうとした、世界史については偏った西欧中心主義の偏った歴史書でした。 それも、羊飼いであったユダヤ人のルーツを隠そうとした、世界史については偏った西欧中心主義の偏った歴史書でした。 数回に分けて批判し、私の「女・子ども主導進化説」「熱帯雨林進化説」「おしゃべり・共同子育て・採集進化説」「糖質・DHA(魚介)食進化説」「水中歩行採集(魚介類・両生類・爬虫類)進化説」「穴掘り棒・銛・…

  • 縄文ノート132 ピュー人(ミャンマー)とピー・ヒ信仰

    江戸中期からの父方の先祖の墓には「日向」、提灯には「日南」と書いて「ひな」と名乗っており、明治になって30戸の本家であったため「ひなもと=日本」の名字を届けたところ役場が「雛元」漢字に変えたため一族は憤慨している、というきわめて珍しく、面白い先祖の歴史があり、さらに仕事先の青森県東北町で平安時代とされる「日本中央」の石碑に出合い(青森の中に東北があり、さらに日本中央があるという逆立ちの面白さ!)、私は「ひな」の全国の地名や記紀の研究に入り、多くの「ひ」は「日」ではなく「霊」ではないか、との結論に達しています。 「縄文ノート128 チベットの『ピャー』信仰」では冒頭で次のように書きました。 神々…

  • 縄文ノート131 「仮説ハンター」からの考古学・歴史学

    『サピエンス全史』批判から、少し、横道に逸れます。学生・高校生「ロボコン」のMCであり、「サイエンスZERO」(NHK・Eテレ)のMCであるタレントの小島瑠璃子さんが降板することになった3月27日の録画を昨夜見ましたので、関連して私の思い出を書いていきたいと思います。 ただ、記憶がとみにが衰えており、ひょっとしたら「ガリレオX」(BSフジ)か「コズミックフロント」(NHK-BS)だったかも知れないのですが、「素粒子物理学では全世界で毎日10~20個の仮説が生まれている」という研究者の発言を「こじるり降板」番組で思い出したので、私の印象に残っていたこの発言を紹介しておきたいと思います。若い研究者…

  • 縄文ノート130 『サピエンス全史』批判その1

    ユヴァル・ノア・ハラリ氏の『サピエンス全史』をざっと読みました。 伝説やユダヤ教・キリスト教・イスラム教、イデオロギー(社会主義、人間至上主義)、貨幣信用などを「嘘話(虚構)」と批判し、「嘘話」で形成された集団によって人類が進歩したと勇気ある分析を行い、世界に大きな影響を与えた点は高く評価したいと思います。 しかし、その「嘘話」論は吉本隆明氏の「共同幻想論」(たんに言葉でしか知りませんが)として1970年頃にはそれなりに知られており、とりわけ目新しいものではありませんでした。本来なら吉本氏の影響を受けた人たちが深め、世界最高水準の縄文社会・文化研究や文化人類学などをもとにハラリ氏に先行して世界…

  • 縄文ノート129 「スサノオ・大国主建国論」目次案の修正

    いきなりで恐縮ですが、昨日の「縄文ノート129 『スサノオ・大国主建国論』目次案」を修正しました。 <主な修正点> 1 18節を5章に区分しました。 2 見出しを1行に収まるように短くしました。 3 「神使(海蛇・蛇、鳥、狼、猿、鹿等)が示す神名火山祭祀」「龍蛇・トカゲ龍・龍神・雷神・水神・風神が示す神名火山祭祀」「スサノオ・大国主の追う墓はどこか?」「卑弥呼(霊御子)は筑紫大国主王朝の11代目(アマテル3)」「薩摩半島笠沙・阿多の山人(やまと)と隼人(はやと)」を新たな節としてとして追加しました。

  • 縄文ノート129 「スサノオ・大国主建国論」目次案

    ユヴァル・ノア・ハラリ氏の『サピエンス全史』をざっと読みましたが、相も変わらずの男性中心史観の人類誕生説、肉食・戦争進歩史観、グローバリズ賛美など古くさく、「嘘話(宗教・主義など)共同体論」をユダヤ人として掲げた勇気は高く評価したいと思いますが、思想的には吉本隆明氏の「共同幻想論」(ちゃんと読んだわけではありませんが)が先行しており「ダブルがっかり」でしたが、次回に論じたいと思います。 今回は、これからまとめに入る「スサノオ・大国主建国論」の目次を紹介したいと思います。 縄文社会からのスサノオ・大国主建国史は、日本文明の独自性として、世界にアピールすべきと考えますが、とりあえずは、分量を気にし…

  • 縄文ノート128 チベットの「ピャー」信仰

    何度か紹介しましたが、私は墓に「日向」と書いて「ひな」と読んでいた先祖から「ひな」の研究に入り、「ひ」が「日」ではなく「霊」であり、「ひな=日向=霊那」であるという思いがけない結論にたどり着き、「霊(ひ)=祖先霊」信仰こそが日本人の根本宗教であるとの結論に達しました。そしてスサノオ・大国主建国論に進み、『スサノオ・大国主の日国(ひなこく)―霊(ひ)の国の古代史―』をまとめました。 さらに「筑紫日向橘小門阿波岐原」にあったと記紀に書かれたアマテル(天照)大御神の「高天原」が旧甘木市の蜷城(ひなしろ=日向城)の背後の高台であり、邪馬壹国の卑弥呼の宮殿があった場所であると結論に達し、『邪馬台国探偵団…

  • 縄文ノート127 蛇行剣と阿曽地名からの鉄の伝播ルート考

    またまた縄文社会研究から外れて、製鉄についての補足的小テーマについて忘備メモを書いておきたいと思います。 ずいぶん前に買っていたユヴァル・ノア・ハラリの『サピエンス全史』上下2冊を読んで書くつもりでしたが、ウクライナ戦争で「世界は新たな帝国主義に入った」と暗い気持ちでFBなどを書いており、一気に2冊を読んで評価・批判を行う余裕がありません。 そこで気になっていた「蛇神→龍蛇神→トカゲ龍神→龍神」信仰と蛇行剣、「阿曽・曽」地名から、曽於・大隅(おおすみ=おおくま)・球磨・阿蘇(熊襲)・播磨・諏訪の関係について「縄文ノート125 播磨・吉備・阿蘇からの製鉄・稲作・古墳の起源論」の補足を行っておきた…

  • 縄文ノート126 「レディ・サピエンス」と「女・子ども進化論」

    2021年11月4日のNHKのBSプレミアム:コズミックフロント「レディサピエンス」を録画していましたが、撮りためている録画はHD2台もあり、やっと見ることができたのは新年に入ってからでした。 すぐに書けばよかったのですが、諏訪への製鉄・水利水田稲作の伝来から吉備・播磨の製鉄についての考察を進めていて、手付かずのままになっていました。さらに、2月24日からのロシア軍のウクライナ全面侵攻に反対して「2・26事件」の2月26日からフェイスブックを書き続けていて、縄文ノートは手が付きませんでした。 録画を見直す時間はなく、簡単なメモから「レディ・サピエンス」を紹介し、その「男性中心進化史観」批判を高…

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