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  • 若い死者たち/アラン・マッケル=作

    初出『ポエトリー・マーケット』誌 1965年 9月号 マーヴィンがティムと撲り合いを始めたそばから だれかの帽子がまわって来た かれらの情婦、デイジーだ 見物料を払えということだった 莫迦らしいからわたしはでていって おもてのポーチで夜を聴くことにした どうしてだれもが愛と憎しみの区別がつかないのかを考えながら リード線に集る虫のような心でみんなことを考えていた 二月の夜、だれもいないところで みんなことを考えていた だれかがいるところではてめえのことしかないのにもかかわらず やがて撲り合いが終わったらしくみんながわたしを呼びにきた 新しい酒がだされ、そいつを平らげるかで賭けをした 「おれたち…

  • すべては無意味/アラン・マッケル=作

    初出『パーシー・アカデミー』誌 1963年 12月号 クウォーター・パークの酒場でめずらしく呑んでいた かれは室でしか呑まない男だった もう若くない顔で時折 笑うそぶりを見せる その口もとは 神経がやられたようにゆがんでさえいた かれはいった、「すべては無意味なのかも知れない」と そしてつけ足した、「ぼくの父がいったように」 最後に話の目的を明かした「もし金にならなければ」 職探しにあぶれ、 救済支援も打ち切られ、 せっかくの長篇小説もモノにならなかったという、 そして長い電話すえに父にそう宣告されたとのことらしい クォーツ・ヒルの職安通りで かれと最後に遇ったのは10月の第2木曜日だったとお…

  • SETSUNA

    むかし精神病院で知り合って、 そのまま好きになった女 がいたんだ きのうの夜だ かの女からもらった、アイマスクと耳栓、 『そんなとき、深呼吸』という本を棄てた かの女とはもう7年、 かかわりがない 画集と写真集を送ったけど、 応答なし きらわれた いつものようにきらわれた かの女はもう50だ 10も上の女によくもおかぼれしたもんだ やさしくされるとつけあがる男 おれはおれをなだめようと 清掃婦がやって来るまえに***********脱ぐ。 そんなとき、深呼吸 作者:伊藤真聰 真如苑教学部 Amazon ナマケモノ哲学 がんばりすぎない、が人生にはちょうどいい 作者:ジェニファー マッカートニー…

  • noteにて連載記事を始めた

    note.com note.com きのうからnoteにて『生活保護とアル中詩人』という連載を始めた。炎上するようなものがおれにも書けるだろうかとおもって書いている。しかし炎上するひとたちってのはほとんどじぶんの言葉に無自覚で、想像力のない人間が多い。おれはあまりにも自覚的で、想像力がありすぎる。そしてどんなことをいったって波風が発たない。 どうしたものか、ひとを怒らせる才能がないのだろう。10年ぐらいなら、それなりに尖ったものが書けたかも知れないが、いまではなにごとにも落ち着いてしまっている。たとえば金がないとか、食糧が足りないとか、まったく見慣れた状況なので、それについてまずおれ自身が怒っ…

  • 働かないでいる才能が欲しい

    ★ 愛されやすい男になりたい この3年ぐらい仕事はしてない 最後は港湾労働で、 宿酔いがバレて 首だった ふつうのひとができることができないから、 ふつうのひとができないことをやってる 作品をつくったり、本にまとめたり、 今月は電気料金でかつかつ せっかく入った金で 酒を呑んでしまったんだ 悔やんでもしょうがない いまはまた抗酒剤を嚥んでる とある人物をまねてペイペイ乞食もやってみる とにかく食糧危機がわが身にふりかかる https://qr.paypay.ne.jp/p2p01_ZBqGlCJf おれにはいまのところ、明確なファンがいない あるのはケースワーカーと支援センター担当者、作業所の…

  • Watch out for alcohol

    土曜日にとある人から「詩集発刊のお祝い」として¥5,000頂いた ちょうど抗酒剤を切らしてしまったときだったので ¥3,000ほど酒で蕩尽 残った金で映画『箱男』のパンフレットと、舞台挨拶付きのチケットを買った 映画を観るのは2度めだった そのときもたいへん酔ってしまって、 なにを観たものか頭に残らなかった きょうだか、あしたには森先生から歌集の代金で¥3,000入るのだが、 1冊発注して、残りで食糧を買うのにも少ない まったく心細い きのうは少しギターを鳴らした ライン録音をやってはみたものの、ノイズがひどい ピックアップを交換したほうがいいのか? 曲は2番のBメロを消して、間奏を消したのに…

  • おれの徒然〈25〉「ギターとフィギュアと映画と私」篇

    * 電気料金のえらい値上げで¥12,000も吹っ飛んでしまった。電気料金予想では今月分も¥8,500はいくそうだ。もっと節約が要る。金を垂れ流しにするようなマネはしたくない。でも実際もカラケツだった。Squier by Fender Affinity Series Stratocasterを中古で買い、 S.H.フィギュアーツ「シン・仮面ライダー/本郷猛」を買い、映画『箱男』を観たからだ。食糧をダイエット目的で減らしたぶん、遊んでしまった。 1年と8ヶ月ぶりのギターはなかなか馴れるまでにかかりそうだ。おれは16歳からずっとストラトタイプのギターしか弾いたことがない。これで4本めだ。¥21,80…

  • 歌集『世界樹の断面』、販売開始

    www.seichoku.com * ……というわけで、2冊めの歌集をだしました。書き溜めた歌をぜんぶ没にして、夏をテーマに書き下ろしです。たぶん、生きているうちにだすのは2冊だけかなと漠然とおもっています。あとは歌誌のためにつくるだけです。未刊行歌集というものを寺山に倣ってつくろうとしてましたが、2段組で200頁ぐらいあるので持て余しています。いまのところ歌誌以外のことは白紙。 * 序文/森忠明 『古今和歌集』に、ただ一首収められた酒井人眞という男が、それだけで千年以上も名を残していることが羨ましくてならない。この『世界樹の断面』にも、ただ一首、〈暗黒理力〉の渾融によって千年は残りそうなのが…

  • チャップブック詩集〈4〉『A Psyco killer Without Agony』販売開始。

    Mitzho"mumpan" Nakata / Uncollected Poems : 2022 to 2024"A Psyco killer Without Agony" / ChapBook : 4 ampp-027a missing person's press 夢のスケッチ 2 睡眠 4 error code:721 6 真夜中と半分 8 検査 10 おれが愛に気づいたとき、その愛がおれに語ったこと 11 窓をあける 14 黒犬の眼球 16 ブコウスキーの朗読 17 性典 20 クール誕生 22 レミング 24 リチャード氏の埋葬に寄せる余興 26 週明け 29 花祭り 30 金魚 3…

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