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2019/07/19

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  • 書評:石田リンネ著、『十三歳の誕生日、皇后になりました。7』(ビーズログ文庫)

    『十三歳の誕生日、皇后になりました。7』は、赤奏国がお正月を迎える時期に占いが流行り出し、占いで「こうするとよい」と言われたことを仕事に持ち込んで、国宝の剣が失われたり、同じく国宝の赤い宝石が見分けがつかなくなったりというトラブルが発生し、その調査に幼い皇后・李杏が任される、というストーリーです。事件は起きてますが、人の命が脅かされるような危険なものではなく、市井の人々が占いにお金を出せるほど国の復興が進み、それゆえの新しい問題という位置づけで、全体的に見るとほのぼのとした流れです。皇帝・暁月が「ちょうどよかったから」という適当さで選んだはずの李杏にますますほだされて行くところがほっこりしますね。一途で努力家の彼女の今後の成長が楽しみですが、物語としてはこのままだとやや平坦過ぎるので、きっとそのうちとんで...書評:石田リンネ著、『十三歳の誕生日、皇后になりました。7』(ビーズログ文庫)

  • 書評:雪村花菜著、『紅霞後宮物語 第十四幕』(富士見L文庫)

    『紅霞後宮物語』はこの巻で本当に完結しました。第十三幕から7年後、関小玉が皇后に返り咲くところから物語が始まります。とはいえ、新たに事が起こるのではなく、紅霞後宮物語を閉じるためだけに書かれた多くの断片的なエピソードで構成されています。小玉は市井の人々に「ばあさん」と呼ばれて親しまれ、文林とも和やかな関係を育み、帝姫・令月を養育するという日常の中、文林の病が悪化し、やがて崩御。小玉が慈しみ育てた皇太子・鴻が即位し、小玉は文林のいない後宮で何の役にも立てないことを自覚して、後宮を出て庶民に戻る。文林の死んだことになっている長男のその後。隣国の實と康の世代交代。などなど。最後の「残照」の章ではさらに時代が下り、辰がついに滅びる。少々長すぎるエピローグという感じで盛り上がりに欠けていました。関小玉の影が薄すぎる...書評:雪村花菜著、『紅霞後宮物語第十四幕』(富士見L文庫)

  • 書評:北原 保雄著/編、『問題な日本語―どこがおかしい?何がおかしい?』(大修館書店)

    へんな日本語にも理由(わけ)がある!「ご注文は以上でよろしかったでしょうか」「こちら和風セットになります」「全然いい」などの“問題な日本語”を取りあげ、それがどのような理由で生まれてきたか、どのように使えばよいかを、日本語の達人、『明鏡国語辞典』の編者・編集委員がわかりやすく解説。という商品説明の本書『問題な日本語―どこがおかしい?何がおかしい?』は2004年12月に刊行された本で、実は続編があり、「その4」まであります。さらに番外編として『かなり役立つ日本語ドリル―問題な日本語番外』が2冊出版されています。私はYouTubeチャンネル「ゆる言語学ラジオ」で紹介されていたので、Amazonポイントを消化すべくとりあえず本書だけを買いました。昔とは違って、今は世界中の発信がタイムリーに入手できます。それで、...書評:北原保雄著/編、『問題な日本語―どこがおかしい?何がおかしい?』(大修館書店)

  • 書評:三上延著、『ビブリア古書堂の事件手帖 II ~扉子と不思議な客人たち~』(メディアワークス文庫)

    『ビブリア古書堂の事件手帖』の第1巻が発行されてから10年を記念して書かれた本書『扉子と不思議な客人たち』は同シリーズの10冊目となるそうです。この巻は、探偵小説3大奇作の1つと言われる夢野久作の『ダグラ・マグラ』をめぐる物語です。古書店・虚貝堂の跡取り息子・杉尾泰明の死により遺された約千冊の蔵書。これは、法的には高校生の息子・樋口恭一郎が相続することになっているが、虚貝堂店主・杉尾正臣がこれを全て売り払うという。恭一郎の母・佳穂は、これを阻止しようとビブリア古書堂に相談し、栞子と大輔は虚貝堂店主も出店する即売会場で説得を試みるが、即売会ではいくつものトラブルが待ち受けていた。曲者の栞子の母・千恵子が陰で糸を引いている気配もあります。目次プロローグ・五日前初日・映画パンフレット『怪獣島の決戦ゴジラの息子』...書評:三上延著、『ビブリア古書堂の事件手帖II~扉子と不思議な客人たち~』(メディアワークス文庫)

  • 書評:三上延著、『ビブリア古書堂の事件手帖II ~扉子と空白の時~』 (メディアワークス文庫)

    栞子と大輔の娘・扉子が活躍するシリーズ第2弾『ビブリア古書堂の事件手帖II~扉子と空白の時~』は、ますます母の栞子にそっくりになって来る扉子が急に祖母に呼び出され、父・大輔の付けていた事件手帖のうち、2012年と2021年の横溝正史の『雪割草』に関わるものを持って来て欲しいと頼まれ、それを持って馴染みのブックカフェに行くところから始まります。本編の第一話~第三話はその事件手帖に書かれている内容で、扉子が祖母・篠川千恵子を待ちつつそれを読んでいる設定です。プロローグ第一話横溝正史『雪割草』I第二話横溝正史『獄門島』第三話横溝正史『雪割草』IIエピローグ第一話の時は2012年。まるで横溝正史の金田一耕助シリーズに出てきそうな元華族の上島家で、横溝正史の幻の作品と言われる『雪割草』が盗まれたと身内の中で騒ぎにな...書評:三上延著、『ビブリア古書堂の事件手帖II~扉子と空白の時~』(メディアワークス文庫)

  • 書評:宮田登著、『民俗学』(講談社学術文庫)

    宮田登著、『民俗学』(2019)は、民俗学とは何か、日本における民俗学の成り立ちから現在に至るまでの研究の発展や変遷、民俗学的に重要な「常民(性)」「ハレ」「ケ」「ケガレ」などの概念の説明など、非常に示唆に富んだ入門書です。装丁や構成が現代的な意味で分かりやすくなっているわけではないので、その辺りは「学術文庫」であるところを考慮して大目に見る必要があるかと思います。つまり、手っ取り早く読める本ではありません。目次まえがき1民俗学の成立と発達2日本民俗学の先達たち3常民と常民性4ハレとケとゲガレ5ムラとイエ6稲作と畑作7山民と海民8女性と子供9老人の文化10交際と贈答11盆と正月12カミとヒト13妖怪と幽霊14仏教と民俗15都市の民俗先日一気読みした『準教授・高槻彰良の推察』シリーズの高槻淳教授の専門分野は...書評:宮田登著、『民俗学』(講談社学術文庫)

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