chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
狩場宅郎
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2019/06/16

arrow_drop_down
  • 策略

    神武天皇の自伝 25 わたしはヤソタケルのもとへ使者を送った。 「我々は決してあなた様に反抗する気はございません。あなた様に仕えたいと思い、日向から出向いてきたのでございます。 その証にあなた様を宴にお招きしたいと思います。ぜひ、兵士の皆さまもそろってお越しくださいませ」 もちろん、これはわたしの策略である。 そして、ヤソタケルはまんまとその策略にはまってしまった。ヤソタケルはいい気になって兵士を引き連れて、饗応のためにわたしが建てた殿を訪れたのである。 わたしは自ら出迎えて、ヤソタケルと兵士たちを招き入れた。 ヤソタケルと兵士たちはいい気になって我々が用意した酒に酔い、料理に舌鼓を打っている…

  • 忍坂にて・・

    神武天皇の自伝 24 宇陀でエウカシを誅殺したわたしは、オトウカシも味方につけて、皇軍を率いてさらに大和を目指す。 そして忍坂(おしさか)までたどり着いた。ここは大和の平原の西の端だ。ここを越えればいよいよ大和である。 この忍坂はヤソタケルが支配しているという。そして斥候に出ていた兵士から情報が入ってきた。 「ヤソタケルは我々が進軍してきているという情報を察知していて、迎え撃つべく軍勢を整えています!」 そこでわたしはミチノオミとオオクメに命じ、ヤソタケルを討つための準備を整えさせた。 ところが、ここで熊野からついてきた国つ神たちが進言する。 「ヤソタケルの軍は、とても獰猛で残虐非道、そしてそ…

  • 宴の席で

    神武天皇の自伝 23 エウカシは自分が仕掛けた罠にはまって死んでしまった。 オトウカシは改めてわたしに恭順の意を表した。そして今度は本当に我々を歓迎する宴を開いてくれたのである。 オトウカシはわたしだけでなく、側近や従者、兵士たちも招いてくれた。そして宴は盛大に行われた。 みな、久しぶりの宴席で、盛り上がっていた。 この宴の席で、わたしは立ち上がり、兵士たちの前で歌を詠んだのだった。 鶴の罠 宇陀の狩場に 張り待てば 罠にかかった 大くじら 古妻が おかずが欲しいと いうならば 少し分けよう ソバの実削り 新妻が おかずが欲しいと いうならば たっぷり上げよう クリをちぎって ほら見てみろよ …

  • エウカシの末路

    神武天皇の自伝 22 わたしはミチノオミとオオクメを伴ってエウカシのもとへ出向いて行った。 エウカシは新しく造った宮の前で待っていた。わたしを見ると、満面の笑みで出迎える。 「ようこそ、天の御子様、よくいらっしゃいました。さあ、宮の中では宴の準備ができて居ります。さあ、どうぞ、お入りくださいませ」 エウカシはわたしを手招きする。 しかし、すでに彼の弟オトウカシの進言により、その偽りの笑顔の裏に隠されたたくらみはすでに分かっていた。 わたしはそれ以上、前には出なかった。 変わって出てきたのは、護衛についてきたミチノオミとオオクメだった。 二人は剣を抜き、エウカシに突き付けて言った。 「お前が作っ…

  • オトウカシが訪ねてくる

    神武天皇の自伝 21 わたしはミチノオミとオオクメを伴い、エウカシ・オトウカシの兄弟の屋敷に出向こうとしている時だった。 兄弟の弟、オトウカシが我々の陣を訪ねてきたのである。 「オトウカシ、どうした?わたしは今からそなたの屋敷を訪ねていくところだったのだが・・」 わたしの問いに、オトウカシが答える。 「はい、実はこれは策略なのです。兄のエウカシは、天の御子を罠にはめようと待ち構えているのです」 「なに・・・そうか・・・八咫烏を射るような奴がこんなに素直に恭順するものかとは思っていたが、やはりな・・・ そなたの兄、エウカシは、何をたくらんでいるのだ?」 「はい、兄は使いの烏を追い返した後、天の御…

  • 屋敷を訪ねる

    神武天皇の自伝 20 わたしはエウカシ・オトウカシの屋敷を攻撃すべく進軍の準備をしている最中だった。その時、一人の使者がわたしの陣を訪ねてきたのだ。 使者はエウカシ・オトウカシの兄弟からだった。 「先ほどは天の御子の使者ともあろうものに、大変無礼な真似をしてしまいました。どうかお許しください。みたこともない大きな烏がいきなり人語をしゃべったので、気が動転して矢で射ってしまったのです。後から大変な過ちを犯したことに気が付きました。 お詫びのしるしに、宮を建てて歓迎の宴を準備をしております。どうぞ、我々が建てた宮にお越しくださいませ」 使者は口上を述べると帰っていった。 う~ん・・・歓迎するといわ…

  • 八咫烏の遣い

    神武天皇の自伝 19 皇軍は八咫烏に導かれ、途中味方を増やしながら進軍していき、宇陀に入っていった。 味方に加わったこの土地の者の話によると、宇陀はエウカシ・オトウカシの兄弟が支配する土地であるという。 「エウカシ・オトウカシの兄弟は他者の干渉をとても嫌います。おそらく天の御子が使者を送り恭順を求めても、従うことはないでしょう。下手したらその使者を斬ってしまうかもしれません。」 と彼らは進言する。 「う~む、そうか・・・使者を送ることも危険なのか・・・どうしたものか・・・」 その時、わたしは空を舞っている八咫烏(やたがらす)が目に留まった。 よし、空を飛べる八咫烏なら危険は少ないだろう。八咫烏…

  • 八咫烏とゆかいな仲間たち

    神武天皇の自伝 18 タカクラジは、続けて夢の話をする。 「アマテラス大御神に続いてタカミムスビの大神がおっしゃいました・・・」 その話によると・・・ ここから先、荒ぶる神が多いので、このまま進んではいけない。これから天より八咫烏(やたのからす)を遣わす。八咫烏が先導するので、そのあとからついてゆくがよい・・・ とのことだった。 ほどなく東の空より、三本足の大きな烏が下りてきた。高天原から遣わされてきた八咫烏だ。 我が皇軍は、八咫烏に導かれて行軍していった。 そんな時、吉野川で、竹籠の罠を使って漁をしている男がいた。わたしはなぜか興味を惹かれ、その男に名を訪ねた。 「わたくしはこの国の国つ神で…

  • タカクラジが見た夢

    神武天皇の自伝 17 タカクラジの持ってきてくれた剣のおかげで、我が皇軍は息を吹き返し荒ぶる神も退けられた。 「タカクラジ、ありがとう。助かったよ。でも、どうやって、この剣を手に入れたんだい?それに、アマテラス大御神の使いって、どういうことだ?」 「はい、夢を見たのです」 そしてタカクラジは、自分が見た夢について話し出した。 そこは、高天原の神殿だった。 アマテラス大御神が、タケミカヅチを召し出して 「日本の国では今国が乱れて、わたしの御子たちが大変な苦労をしています。この日本の国はそなたが平定した国です。 タケミカヅチ、もう一度日本に下って、わたしの御子たちに力を貸してあげてください」 と命…

  • 剣を受け取る

    神武天皇の自伝 16 ・・・・・・・・・・ ・・・いったい、どうしたというのだ・・・・ ・・・・そうだ・・・わたしは熊に襲われ、兵士もろとも気を失ったんだった・・・ ・・・・と・・・すると・・・ 「え、こうして寝ている場合じゃないぞ!!」 わたしは飛び起きた。そこには・・・ 一人の男が立っていた。 その男は、私が気が付いたのを見ると、膝まづき、ひと振りの剣を捧げ持って私に差し出した。 「・・・なんだ、そなたは・・・?」 わたしが問いかけると 「はい、わたくしは熊野のタカクラジと申します。アマテラス大御神の使いで、この剣を天の御子にお届けに参りました」 「なに?アマテラス大御神の使いだと・・・?…

  • 熊との遭遇

    神武天皇の自伝 15 嵐に流されて上陸した皇軍は、陸路、大和を目指していく。 しかしそれは険しい山道だった。これまで艦船を自由に操ってきた我々は、今までとは全く違った苦しい道のりを進んでいた。 時には背の高い草をかき分け、時には切り立った崖沿いにわずかな足場を頼りに進み・・・ そして、熊野の村に至った時だった。 「なんだ、あれは!」 「熊だ!大きいぞ!!」 兵士たちが叫ぶ。 そう、草むらからのそっと出てきたのは、見上げるように巨大な熊だった。 熊は、ゆっくりと近づいてくる。 兵士たちは矢をつがえ、熊を追い払おうとした。その時だった! どさっ 何かが倒れる音がした。振り向くと、今立って弓を構えて…

  • 嵐に遭遇

    神武天皇の自伝 14 熊野の神邑(みわむら)を出港してしばらくのことだった。 それまで順調な航海が続いていたが、にわかに雲行きが怪しくなり始めた。空の色が暗くなったかと思うと、風が吹き始め、だんだん強くなる。雨も降り始めた。 そして見る見るうちに暴風が吹き荒れるようになった!! 吹き荒れる雨と風で、艦隊は大混乱になった!!船はまるで風に吹かれる木の葉のように、暴風と波に押し流されていく!! 「急げ!早く陸に向かうんだ!!」 しかし艦隊はどんどん沖に流されていく!このままでははるか海のかなたで遭難してしまう!! 「帆をたため!急げ!!」 わたしは命令を出した。しかし船員から 「駄目です!風が強す…

  • 神に祈る

    神武天皇の自伝 13 名草村でナグサトベを誅殺した後、わたしは艦隊を出港させて、紀国の沿岸を南に進んでいた。 紀国の南端を越えて、今度は沿岸に沿って針路を北にとり、狭野(さの)にいったん上陸した。そこでいったん休憩を取り、さらに艦隊を進める。 わたしは部下の手前、表面は力強く振舞っていた。部下たちはわたしを信頼してついてきてくれている。 しかし、内心では、兄イツセを亡くした不安と心細さはなかなか打ち払えなかった。わたしはそんな浮かない気持ちのまま、航海を進めていた。 そして熊野の神邑(みわむら)に上陸した。ここで補給のため、しばらく滞在することにした。ここの村人は皇軍に好意的で、補給は好調に進…

  • ナグサトベの攻撃

    神武天皇の自伝 12 兄イツセを亡くしたわたしは、竃山にイツセを葬った後、軍勢を率いて港に停泊している艦船に戻っていた。 そこへ、見回りの兵士が駆けつけてきた。 「イワレさま!また軍勢が攻めてきてます!」 「なんだと?!」 一体、どこの軍が攻めてきているのだ・・・従者や兵士たちに動揺が走る。 続けて斥候に出ていた兵士から報告が入ってきた。 「攻めてきているのは、名草村のナグサトベと思われます」 「ナグサトベ、だと?」 「はい、名草村を束ねている女です!どうやらナガスネビコの息がかかっていて、ひと手柄立てようと襲ってきたものと思われます」 「イワレさま・・・」 従者らは不安な顔で私を見つめる。 …

  • イツセを葬る

    神武天皇の自伝 11 「ああ、わたしはあんな卑しい奴の手傷を受けて死ぬのか!!」 それっきりだった・・・その雄たけびを最後に、兄イツセは息をしなくなってしまった・・・ 「兄上~~!!」 わたしは混乱していた。イツセとの、生前の記憶が頭をめぐる・・・ ・・ああ、兄イツセは死んだ・・・これは現実なんだ・・・ イツセの遺体は紀国(きのくに)の竃山(かまやま)に葬った。 わたしは脱力感に襲われていた。 ・・・これまで、日本の国を力強く引っ張ってきた兄・・・わたしは兄を補佐しつつ、兄の明晰な頭脳、的確な判断力、熱意ある行動力に感嘆してきた。 ・・・ああ、その兄はもういない。わたしは、どうすれば・・・ ・…

  • イツセの雄たけび

    神武天皇の自伝 10 ナガスネビコの軍勢に奇襲を受けた我々は、命からがら船に戻り、艦隊を出港させた。 この戦いで兄イツセは腕に敵軍の矢を受けていた。 「兄上、しっかり」 わたしは矢を抜き、イツセの傷の手当てをするが、しかし出血が多い。大丈夫だろうか・・・ わたしは吉備の高島宮での占いが頭をよぎった・・・まさか「不幸と困難」とはこのことだったのか・・・ その時、苦しい息の下からイツセが言った 「イワレ・・・艦隊を南に回せ・・・」 「兄上・・・」 「いいか、イワレ、よく聞け・・・我々は日の御子だ。しかし、日が昇る東に向かって戦ってしまった。これがよくなかったんだ・・・だから、わたしは卑しい奴の痛手…

  • 白肩津に上陸するが・・

    神武天皇の自伝 9 こうしてサオネツヒコの案内で、潮の流れのはやい速吸門を艦隊は無事に通り抜けていった。 艦隊はさらに東に進み、浪速の岬から河内の湖に入っていった。艦隊は河内の湖の奥、白肩津に停泊した。 ここからは陸路となる。我々はここから東側の山脈を越えたところに広大な大和平野があると聞いていた。 我々はその平野に宮を構え、これからの日本統治の礎を築く計画だった。 白肩津に上陸した我々は、そこに陣を張った。そしてこれからの進軍に備えて体制を整えていた時だった。 斥候に出ていた兵士が、血相を変えて飛び込んできた。 「大変です!大軍が攻めてきています!!」 「なんだと!」 我々は臨戦態勢を整える…

  • 亀に乗った男

    神武天皇の自伝 8 我々は高島宮を出港し、東に向かっていた。 風は順調、追い風の乗って艦隊は進んでいた。 そんなあるとき・・・ 「イツセさま、イワレさま、あれをご覧ください」 従者が船の進む先を指さす。その指した指の先には・・・ 大きな亀がいた・・・ いや、亀だけではない!亀の背に人が乗っている! 亀に乗って、釣りをしていたのだ! 我々はあっけにとられてその姿を見ていた。 そうこうしているうち、艦隊はその亀に乗った人の近くまで近づいてきた。 すると、兄イツセが呼びかけた 「おい、そなたは、この国のものか?」 「はい、さようでございます」 その人は答えた。 「そうか。ここまでは穏やかな航海が続い…

  • 吉備に滞在

    神武天皇の自伝 7 我々の艦隊は安芸の国を出港し、瀬戸内海を西に進んでいた。 そして吉備の国に至り、ここに上陸した。 われわれはここでも歓迎を受け、吉備の国人が用意してくれた高島宮に滞在することになった。 我々が宮に入った翌日、この地の長老が我々のもとを訪ねてきて歓迎の意を表してくれた。その夜は歓迎の宴を開いてくれ、我々一行はいい気持ちで盛り上がっていた。 そんな中、兄イツセが言った 「これまで航海は順調に進んできたが、これからどうなるだろうな・・・うまくいくといいが・・」 これに答えてこの地の長老が言う 「では、これからの旅の安全に備えて占ってみてはいかがでしょうか」 「ほう、占いか・・・ど…

  • 安芸に滞在

    神武天皇の自伝 6 岡田宮を出港した艦隊は、瀬戸内海を西へ西へと進んでいく。 そして安芸の国に入った。補給のため、我々は安芸の国に上陸した。 そこは深い森だった・・・既に一日も終わろうとしていて日も暮れかけ、あたりは薄暗くなっている。 薄暗い中、森の中で我々が今夜を過ごす陣を張ろうとしていた時だった。ふとわたしの前に人影が現れた。 いきなり現れたその人影に向かってわたしは思わず訪ねた「そなたは誰だ?!」 すると、その人影が答えた。 「わたくしはこの地を支配するアキツヒコでございます。天の御子が日向からお出ましになると聞き、お迎えに上がりました。 どうぞ、仮宮を用意してございます。お越しください…

  • 岡田宮に滞在

    神武天皇の自伝 5 宇佐を出港した我々の艦隊は、そのまま九州の東岸を北上し、筑紫の国に入った。ここは瀬戸内と玄界灘の境にある海上交通の要所である。 我々は休養・補給とともに、東征への足掛かりとしてこの地を抑えておこうと考えていた。 そこは豪族の熊族が支配する土地である。熊族はこれまでも我々には親和的な民族だった。 我々はここに行宮として岡田宮を建て、しばらく滞在していた。 そこに熊族の長老が訪ねてきた。我々に歓迎の意を述べた後 「今年は潮の流れがいつもと違って魚があまりとれていません。このため大したおもてなしはできませんが、お許しください」 という。 兄イツセは 「いや、御苦労。気を使わなくて…

  • 宇佐に上陸

    神武天皇の自伝 4 日向の美々津を出港した我々は、九州の沿岸沿いに北上していった。順調に艦隊は進み、豊国(とよのくに)の宇佐に至った。 我々は補給と休憩のために宇佐の港に入港した。 宇佐の港に入港した我々は大歓迎を受けた。そしてこの土地を支配するウサツヒコ・ウサツヒメの兄妹が、わたしと兄イツセのもとを訪ねてきた。 ウサツヒコは言う。 「天の御子様、ようこそ宇佐の地にいらっしゃいました。天の御子がいらっしゃるという話を聞き、我々は急ぎ歓迎のために、行宮として足一騰宮(あしひとつあがりのみや)を建ててお待ちしておりました。 どうぞ、足一騰宮のほうへお越しくださいませ」 そこでわたしと兄イツセはその…

  • 出港

    神武天皇の自伝 3 その年の10月のある日、わたしと兄イツセの兄弟と、わたしたちの従者側近、それに高千穂宮の軍勢が日向の美々津港に集まった。これから日向から東国に遷都すべく、艦隊を組んで出港し海を東に向かう。 出港の前日、我々は港のそばに航海の神、住吉三神をお祀りし、艦隊の安全を祈った。 そして翌朝・・・ まだ夜が明けやらぬ真夜中だった。この地で雇った水先案内人が、わたしとイツセの寝ている仮宮に飛び込んできた。何事かと思ったが・・・ 水先案内人が言うには、今が風も波も最適で、出港するには今しかないという。それを聞いたわたしとイツセは、すぐに出港することを決めた。すぐに配下のものに命じて出港の準…

  • ゴー・イースト

    神武天皇の自伝 2 その日もわたしは高千穂宮で、兄イツセと政務について話し合っていた。 その時、イツセが言った。 「最近、日本の国で、我々の命令が届かないことが増えてきたな・・・」 わたしは答えていった。 「そうですね・・・東国では高千穂宮の目が届かないことをいいことに豪族がやりたい放題、民が苦しんでいるという話が伝わってきます。」 「うむ・・・そうだな・・・そんな豪族に我々の命令を守らせなければ・・・しかし、どうすればよいか・・・」 「何分、日本の国は広いですもんね・・・日向は日本の西の端だし・・・日本の国の隅々まで命令を伝えるのは無理がありますね・・・」 「イワレ、その通りだ。 ・・・なら…

  • 神武天皇の自伝 プロローグ

    神武天皇の自伝 1 わたしの名はイワレ。日向の国、高千穂宮で生まれた。 わたしの父はウガヤフキアエズ。日の神アマテラスの子孫である。 日向の地に降臨した天孫二ニギから数えて三代目となる。 わたしから見て曽祖父となる二ニギの代から、祖父ホオリ、父ウガヤフキアエズと三代にわたって、高千穂宮から日本の国を統治してきたのである。 わたしの母はタマヨリヒメ。海神の娘だという。 もともとは父ウガヤフキアエズの養育係だったのだが、いつしか愛し合うようになり父が后にしたと聞いている。 祖父ホオリの妃も海神の娘トヨタマヒメで、タマヨリヒメはその妹だという。すなわちタマヨリヒメは父ウガヤフキアエズの夫であり叔母と…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、狩場宅郎さんをフォローしませんか?

ハンドル名
狩場宅郎さん
ブログタイトル
古事記の話
フォロー
古事記の話

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用