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ブログタイトル
古事記の話
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https://kojikinohanasi.hatenablog.com/
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古事記を小説風に書き直してみました。
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155回 / 365日(平均3.0回/週)

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狩場宅郎さん
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古事記の話

狩場宅郎さんの新着記事

1件〜30件

  • サルタビコ、伊勢に帰る

    ニニギの自伝 9 わたしは高千穂の宮で、日本の国の統治に乗り出した。 ところで、わたしをくしふる嶽まで導いてきてくれたサルタビコだが、高千穂の宮でもしばらくわたしのそばに仕えていた。 何しろ、日本の国の統治を任されたとはいえ、降りてきてからは何もかもわからないことだらけであった。そんな折、日本の国つ神であり、日本の国の事情をよく知るサルタビコは頼りになる存在であった。 わたしは日本の国の統治を行う上で、サルタビコを重用していたのである。 しかしそんな折のこと、サルタビコがわたしの前に進み出て申し出た。 「ニニギさま、わたくしは、ニニギさまが降臨する際の案内役として仕えてまいりました。しかし、そ…

  • 高千穂に宮を置く

    ニニギの自伝 8 わたしは天つ神として、日本の統治を行うために、高千穂のくしふる嶽に降臨した。 しかしここから先は、われわれにとって未知の領域だ。この先、どんな危険が待っているかわからない。 日本の民にとっては、我々が彼らの国を奪った侵略者に見えているかもしれない・・・ ここからはオシヒとクメの護衛の下に進むことにした。二神とも武神としての名が高く、われわれの兵士を束ねている信頼の高い神である。 オシヒとクメは石のように固い矢入れを背負い、太刀を構え、弓を手に取り、矢を脇にはさみ、われわれの先頭にたって進んでいった。 そしてくしふる嶽を降りて進軍し、開けた平地に出てきた。わたしは、この地で宣言…

  • 日本の地を踏む

    こうして我々は、高天原を離れていった。 案内役のサルタビコを先導に、八重に重なる雲をかき分けて、天の浮橋を渡って日本に向かい降りていく。 ・・どのくらい進んだだろうか、天の浮島で立ち止まる。そこに立ち、後ろを振り返ると、すでに高天原は雲の彼方にかすんでいた。 前を見ると、これも雲のはるか彼方に、日本の国の山々がかすんでいる。 わたしは身が引き締まる思いだった。 そうだ、わたしは最高神の祖母アマテラスから、この日本の国の支配を任されたのだ・・・日本をより豊かな国にするためにも、気を引き締めて統治してゆかねば・・ 我々は進んでいった。 「ニニギさま、あれが目指す、筑紫の高千穂のくしふる嶽でございま…

  • くしふる嶽へ向かう

    ウズメは高天原に向かって昇ってくる神の正体を確かめるべく、天の浮橋を降りていった。 一刻後、ウズメは戻ってきて報告した。 「ニニギさま、昇ってきたのは、サルタビコという国つ神でした。ニニギさまが日本に降臨されると聞いて、道案内をするために昇ってきたそうです」 「そうか・・・悪い心はもってなかったのだな」 「はい、そのようには見受けられませんでした」 そこで、わたしはそのサルタビコを私の前に通させた。 配下の神に連れられて、サルタビコは私の前に進み出た。 「ニニギさま、サルタビコと申します。天の御子が日本に降臨されると聞いて、道案内のために昇ってまいりました」 そのサルタビコの容貌・・・顔からは…

  • ウズメに命じる

    わたしが高天原から地上の日本に降りようとしていた時だった。日本から、上は高天原を、下は日本を照らしながら昇ってくる神が見えたのだ・・ この予期せぬ事態に緊張が走る。われわれは「何事か」と動揺した。 まさか、日本の神が反乱を起こしているのではあるまいか・・ それまで日本の国は出雲のオオクニヌシが支配していた。オオクニヌシは日本の国を豊かな国土に作り上げ、民からはとても慕われていたそうだ。君臣が心を一つにして、日本の国は強くまとまっていたという。 その日本に祖母アマテラス大御神が使者タケミカヅチを派遣し、オオクニヌシとの交渉の結果、日本の統治権はオオクニヌシからアマテラス大御神に譲渡されそうだ。 …

  • 準備は整った

    こうしてわたしは日本の統治者として、高天原から地上へ降りることになった。 アマテラス大御神から日本の統治者に任ぜられたことに、わたしはまたとない栄誉を感じていた。その一方でわたしに一国の統治ができるのか、大きな不安があった。 そんなわたしの気持ちを知ってか知らずか、アマテラス大御神は、わたしに随伴する多くの神々を一緒に日本に降臨させてくれることになった。 アメノコヤネ、フトタマ、ウズメ、イシコリドメ、タマノオヤ。この五神が「五伴緒(いつとものお)」としてわたしに従って下りることになった。 さらにオモイカネ・タヂカラオ・アメノイワトワケもわたしに従って下りることになった。 いずれもはるかな昔、ア…

  • 天降を拝命する

    わたしは祖母のアマテラス大御神から、日本の統治者として日本に降りるよう命じられた。 「え・・・わたしが・・・」 わたしは戸惑った。おもわず、そばに控えていた父のオシホミミのほうを振り向く。 オシホミミは言った 「ニニギ!わたしは日本の統治者としてお前を指名し、アマテラス大御神に申し上げたのだ。日本を統治するのは年老いたわたしよりも、まだ若いニニギがふさわしい。わたしに変わってニニギを降臨させるように、と。 ニニギ、お前なら日本の国を立派に統治することができるだろう!!」 続いてアマテラス大御神も言われた 「日本の国は葦が豊かに茂り、永遠に稲穂が実る豊かで美しい国です。この国はそなたが治めるのに…

  • 日本に降りていきなさい

    わたしはある日、祖母アマテラス大御神に呼び出された。 わたしなんかに何の用だろう・・・とにかくアマテラス大御神の神殿に赴いた。 そこには祖母アマテラス大御神と、父のオシホミミが待っていた。 わたしは二人の前に進み出た・・・ アマテラス大御神は祖母とはいえ、世界の最高神である。私は極度に緊張していた。 すると、アマテラス大御神がおもむろに口を開いた。 「ニニギ、待ってました。そなたはこれから日本の支配者として、日本に降りていきなさい」 「・・・ええっ・・・」 わたしはいきなりのアマテラス大御神の命令に、言葉を失った・・ それまで日本の国の統治はオオクニヌシが行っていた。しかし祖母アマテラス大御神…

  • ニニギの自伝 プロローグ

    わたしの名はニニギ。高天原に生まれた神だ。と言っても今、日本に降りて日向の地にいる。 神なのだが、わたしには寿命というものができてしまった。その寿命ももう尽きようとしている。 寿命が尽きる前に、わたしの不思議な生涯をこうして書き記しておきたいと思う。 わたしは高天原で生まれた。 父はオシホミミ、日本の最高神アマテラス大御神の子だ。アマテラス大御神とスサノオの大神とのうけいで生まれた5人の男神の長男だという。 すなわちアマテラスはわたしの祖母になる。 母はトヨアキツシヒメ。造化三神の一人、タカミムスビの娘である。 わたしは高天原で、父母に愛情を注がれて伸び伸びと育っていった。そんな数え年17歳に…

  • オオクニヌシよ!!

    とにかく、逃げたオオナムヂとスセリヒメを追いかけねば!! わたしは髪の毛に結び付いた柱をほどこうとしたが、からまってなかなかほどけない・・・えい!面倒な! わたしは十束の剣(とつかのつるぎ)を手に取ると、それで柱ごと髪の毛を切った。そして柱を外し終わると、すぐに二人を追いかけた。 しかしおそかった・・・ わたしが追いかけて、逃げる二人の姿が見えたとき、すでに彼らは黄泉比良坂を駆け上がり、日本の国に入ろうとしていたのだ・・・日本に入られてしまったら、もうわたしは追いかけてはいけない・・・もう追いつけない・・・ ・・・その時、わたしは二人に対する負の感情・・・怒りやくやしさというものが、急速に消え…

  • 逃げ出した!!

    ぐわわ~~ん!! 突如、大きな音がひびいた・・・ ・・・そうだ、わたしはオオナムヂに頭のシラミ・・・いや、ムカデを取ってもらっている最中に眠り込んでしまっていた・・・それにしてもなんだ?この大きな音は?! わたしはすぐに、ガバッと跳ね起きた。次の瞬間だった・・・ がらがら!! どっしゃ~~ん!! 大音響とともに、わたしの宮殿が崩れ落ちてきたのだ!いったい何が起きたのだ?! わたしは訳が分からなかった。 宮殿の崩壊とともにに舞い上がった砂煙が落ち着いてきたとき・・・わたしは気づいた・・・! わたしの髪の毛に、宮殿の柱が結ばれていることを・・・ ・・・寝ている間にわたしの髪は宮殿の柱に結び付けられ…

  • シラミをとれ!

    焼け野原から戻った我々は、宮殿の広間に入って行った。 広間に入るなり、わたしはゴロンと横になった。 向こうの壁のほうを向いてから、オオナムヂに背中越しに言った。 「ああ、オオナムヂ!頭がかゆくてたまらん!頭のシラミをとってくれ!!」 「はい、かしこまりました」 オオナムヂは素直にわたしの後ろにしゃがみ込むと、みずらに結ったわたしの髪をほどき、長い髪をかき分けた・・・ ・・・すると、オオナムヂの手がそこで止まったようだ・・・まあ無理もない。 わたしの髪にわいているのは、実はシラミではなく、猛毒を持ったムカデなのだ。 さあ、このムカデをどうするか・・・オオナムヂの力を見せてもらおう。 すると、背後…

  • 焼け野からオオナムヂが

    まだ煙がくすぶる焼け野原の向こうから、ゆっくりと人影が近づいてくる・・・オオナムヂだ。 この大火の中を乗り切ったわけか・・さすがだ。 しかしどうやって、この猛火を逃れたのだろうか・・ オオナムヂはゆっくり近づいてきた。その身体、やけどひとつしていない。 そばに来たオオナムヂは、わたしより前に娘のスセリヒメのほうを見つめていた。スセリヒメは喜びにあふれた顔でオオナムヂを見つめ返す。 ・・・こいつら・・・ そしておもむろにオオナムヂわたしのほうを向くと、一本の矢を差し出した。私が拾ってこいと命じた鏑矢(かぶらや)だ・・こいつ、猛火から生還しただけでなく、きちんと命令通り矢を持ち帰ってきたとは・・・…

  • 火に巻かれたオオナムヂは・・・

    オオナムヂを野原の真ん中に誘い出し、周囲に火矢を放った。枯れ草は勢い良く燃え上がり、四方は火の壁となってオオナムヂに迫ってくる。さあ、この難局をオオナムヂはどうやって抜け出すか・・・楽しみだ・・・ 翌朝 スセリヒメがわたしのもとに来て言った 「父上・・・昨夜からオオナムヂ様さまが見当たりません。ご存じありませんか? スセリヒメは不安そうなそぶりでそわそわしている。わたしはオオナムヂとスセリヒメが恋に落ちていることを知っている。そりゃ姿が見えないとなれば心配だろう。 そして、スセリヒメは昨日のことは知らない。 わたしはスセリヒメに、昨日からのことを話して聞かせた。 スセリヒメは聞いているうちに、…

  • 火!!

    さて、オオナムヂを蜂と百足の室屋に閉じ込めた翌朝、また昨夜と同じようにスセリヒメにオオナムヂを迎えに行かせた。 「スサノオ様、おはようございます。おかげさまで、昨夜もゆっくり眠れました」 オオナムヂは元気よく挨拶する。それはそうだろう、スセリヒメが渡したひれのおかげで体を横たえて眠ることができたのだから・・・ その日の午後である。わたしはオオナムヂを連れ出した。 わたしはオオナムヂを野原に連れて行った。そこには見渡す限り、一面の枯れ草が地平線まで広がっている。 わたしは弓矢を取り出すと、弓に鏑矢をつがえて射った。鏑矢というのは戦いの開始の合図などに使う矢で、大きな音を立てて飛ぶが殺傷能力はない…

  • ひれ

    その夜、わたしはオオナムヂを「蜂と百足の室屋」に閉じ込めた。その時、宮殿の外に出ていくスセリヒメの姿が目に留まった。いったいどこに行くのだ? わたしはスセリヒメに気づかれないよう気を付けながらあとをつけた。 スセリヒメは、オオナムヂを閉じ込めた室屋の前までやってきた。なんだ?何をする気だ? スセリヒメは室屋に開けられた、明り取りの窓から中をのぞき込んでるようだ。そしてオオナムヂに向かって何か話してるようだ・・・一体何のつもりだ?・・・ すると、スセリヒメはオオナムヂに一枚の布を手渡した。あれは・・・! ・・・蜂と百足除けの「ひれ」、だ・・・あれを振ると、蜂も百足も攻撃をやめて退散してしまう・・…

  • スセリヒメが外に

    さて、オオナムヂを蛇の室屋に閉じ込めた、翌朝。 さあ、オオナムヂどんな顔をして起きてくるだろうか、まあ奴のことだから死ぬことはなかろうが、蛇に囲まれて一睡もできなかっただろう・・・ 「おーい、スセリ!オオナムヂをここに連れてきなさい」 一刻後、スセリヒメに連れられてオオナムヂが入ってきた。 「スサノオ様!おはようございます!」 ・・・なんだ?嫌に元気いいな・・・ 「おう、オオナムヂ!!どうだ、客間は?いい部屋だったろう!!」 「はい、スサノオ様!おかげでゆっくり眠れました。ありがとうございました」 ・・・わたしは、じっとオオナムヂを見つめた。 顔色はよく、つやつやしている。 皮肉で行ってるよう…

  • 客間に閉じ込める

    わたしはオオナムヂを宮殿の一室に案内し、扉を開けると 「ここがお前が寝る部屋だ、入れ」 と言った。 「はい、ありがとうございます」 オオナムヂは素直に部屋の中に入って行った。 オオナムヂが部屋に入った後・・・ わたしは扉に外から閂をかけた。これでオオナムヂは部屋から外には出られない。 ふふ・・・オオナムヂは今頃、どんな顔しているだろうか・・・ 明日の朝が楽しみだ・・・ じつは、オオナムヂを閉じ込めた部屋は「蛇の室屋」なのだ。 その部屋の床には何百匹もの無数の蛇が這いまわっている。中には猛毒を持つ毒蛇も多数混じっている。 さあ、オオナムヂは、この蛇たちの洗礼を、どう乗り切るだろうか・・・ まあ彼…

  • オオナムヂを客間に

    オオナムヂは、出雲の国からこの根の国に来た事情を話してくれた。 彼はわたしとクシナダヒメの子孫、6代目に当たる。彼には大勢の異母兄がいて、兄弟たちの末っ子だったそうだ。 異母兄たちは、因幡のヤガミヒメのもとに求婚に向かったそうだ。しかしヤガミヒメは末っ子のオオナムヂを婿として選び、これをねたんだ異母兄たちに殺されようとされた。 そして木の国に住むオオヤビコのすすめで、根の国のわたしのもとに逃げてきたという。 どうやらオオナムヂは、自分の持つとてつもない霊力に全く気が付いていないらしい。その力を発揮できれば異母兄など簡単に蹴散らせるだろうし、その気になれば日本全土も支配できるだろうに・・・ さて…

  • アシハラシコオ

    オオナムヂという若い神が、根の国のわたしのもとに訪ねてきた。 わたしは一目で見抜いた。そいつが普通ではない、とんでもないやつであることを・・・ この若い神は、とてつもない霊力を持っている。その気になれば日本を支配することも簡単にできるだろう。そんな神が、なぜこんな根の国のわたしのもとを訪ねてきたのだ・・・ それに、娘のスセリヒメの様子もおかしい。オオナムヂも平然とはしているが、スセリヒメのほうを意識している・・・ ・・・こいつら、恋に落ちているな・・・ わたしは、オオナムヂに向かって言った 「・・・お前、アシハラシコオだな・・・」 「え?・・・それはどういう意味ですか?」 オオナムヂは戸惑った…

  • オオナムヂが訪ねてきた

    「父上、お客様だです」 その日、スセリヒメがわたしのところに来て言った。 「なに?客だと?」 わたしは不振に思った。 この根の国には、わたしとスセリヒメしかいないはずだ。それとも、地上の日本から訪ねてきたのか?何のために? 「どんな奴だ?」 「はい、とても立派な神様です」 ・・・どことなく、娘の様子がおかしい。いったい、どうしたというのだ・・・ とにかくそのやってきた客というのを、ここに通させることにした。 ほどなく娘に連れられて、その客というのがやってきた。まだ若い。 そいつはわたしを見ると、元気のいい声で言った 「スサノオさまですね、お初にお目にかかります。わたくしはオオナムヂと申します」…

  • 根の国に移り住む

    私が出雲の国の支配者となり、幾年もの年月が経った。 わたしとクシナダヒメの間には息子のヤジマヌミが生まれていた。そしてわたしはある時、出雲の国の支配をヤジマヌミに譲り、引退したのである。 わたしにはクシナダヒメのほかにも妻がおり、その妻たちとの間にも多くの子がいた。その中の一人、スセリヒメを連れて、わたしは出雲を離れ旅に出たのである。 そして、わたしは根の国に赴いた。そして根の国に宮殿を建て、そこに落ち着いたのである。 根の国とは、日本の地の奥底にある国である。 わたしは、昔から母神のイザナギを慕っていた。わたしにあうことなく、黄泉の国(よみのくに)に行った母・・・会いたかった。そのため父神…

  • 八雲立つ

    おろちはついに、動かなくなった。 わたしは屋敷の戸を開けて言った 「おい、おわったぞ!」 その声にアシナヅチとテナヅチが出てきた。 辺り一面血の海になり、おろちの残骸が小山のように転がっているその光景に息をのむ。 わたしは頭に差した櫛を取ると、それにふっと息を吹きかけた。 櫛は元のクシナダヒメの、美しい姿に戻っていた。 こうして八俣のおろちを倒したわたしは、出雲の民から歓迎を受けて迎えられた。わたしとクシナダヒメは、皆の祝福の中で結婚した。 わたしはクシナダヒメと暮らす新しい宮殿を建てる場所を出雲国に探していた。そして、須賀の地に来た時だった。 そこは青々とした木々に囲まれ、湧きだす水も清く、…

  • おろちを制する

    わたしは腰に差していた十束の剣を抜くと、おろちのひとつの頭めがけて、飛び降りざまに切りつけた!! ぐああーっ!! 天地が揺れるような、おろちの叫び声が響き渡る。 斬られた頭が大量の血を吹き出しながら転がり落ちていく。 おろちはのたうち回り、残った頭の鎌首上げてわたしに反撃しようとする。しかし酒でしこたま酔っている上に、首を突っ込んだ門が邪魔になって、おろちは身動きが取れない。 すべてわたしの計算通りだ! わたしは次々に頭を斬り落としていく。ふたつ、みっつ・・・そして八つの頭をみんな斬り落とした。 よし・・・やったぞ・・・! しかし頭を失っても、まだ尾がのたうち回っていた。これをそのままにしてお…

  • おろちに切りつける!

    八俣のおろちは、その恐ろしい姿で屋敷に近づいてきた。 そして間近に近づいてきた・・ しかし、屋敷の周りはぐるりと垣根でかこまれている。 ぐうぉーっっ!! 突如、おろちは恐ろしい声を上げたかと思うと、その八つの頭を高く持ち上げた。屋敷を囲む垣根に気づいたのだ。おそらく、『こんなもん、踏みつぶしてやれ!』と、考えたに違いない。 勿論、こんなちゃちな垣根でおろちの侵入を防ぐことなどできないことくらい、計算済みだ。 わたしが垣根を作らせた理由は別のところにあるのだ。 八つの鎌首を上げたおろちだったが、そのとき、おろちは酒の匂いに気が付いたのだろう。その赤く光る眼は、門の内側においてある酒樽にとまったよ…

  • おろちが現れた!!

    アシナヅチの屋敷は、八つの門がある垣根でぐるりと取り囲まれた。門ごとに強い酒がなみなみ入った酒樽が置かれていた。 「みなさん、ご協力ありがとうございます。まもなく八俣のおろちがやってくるでしょう。みなさんは家に帰り、戸をしっかり締めておいてください」 わたしが村人たちに呼びかけると、村人たちはそれぞれの家に帰って行った。 「さあ、これでよし。アシナヅチさん、テナヅチさん。あとはわたしに任せて、そなたらも家に入って、しっかり戸締りをしておきなさい」 そういうと、わたしは庭に生えている高い木の上に登り、その時を待つことにした。 そして、夕闇が辺りを包んだ・・・ にわかに生暖かい風が吹いてきた。 「…

  • 八俣のおろちに備えて

    「よし、それでは早速、準備に取り掛かろう」 わたしはクシナダヒメのほうを向くと、ひょいと抱き上げた。そしてクシナダヒメの長い髪にふっと息を吹きかけた。 すると、クシナダヒメは竹の櫛に変わった。私はそれを自分の髪に差した。 これでもう安心だ。クシナダヒメはわたしに守られるとともに、わたしはクシナダヒメの力をも得て戦うことができる。 クシナダヒメとわたしは身一つになったのだ。 その様子を見てあっけにとられているアシナヅチとテナヅチにむかって、わたしは言った。 「お酒を集めてください。なるべく強いお酒を、なるべくたくさん」 すぐさまアシナヅチとテナヅチは、村中を回り、酒を集めてきた。 その夜のうちに…

  • クシナダヒメを嫁に

    「そうか、判った。安心して、わたしに任せるがよい! ところで・・・アシナヅチ! クシナダヒメをわたしの嫁にくれないか!!」 八俣のおろちの話を聞いて興奮したわたしは、アシナヅチに申し出た。 アシナヅチははっとわれに返ったように顔を上げ、わたしのほうを見た。テナヅチと、クシナダヒメも、顔を上げてわたしのほうを見つめる。 親子と娘の三人は、不安な表情で私を見つめていた。 アシナヅチが、恐る恐る口を開いた 「あの・・・まだお名前さえもうかがっていないのに・・娘を嫁にと言われましても、なんとも・・・」 わたしはにっこり笑って言った 「ああ、そうだな。わたしはスサノオと申します。今、高天原から降りてきた…

  • 八俣のおろち

    わたしは再びアシナヅチに聞いた 「八俣のおろちだと・・・それはいったい、どんな奴なのだ?」 「・・・はい・・・それは・・・口に出すのも恐ろしいほどで・・・」 そういうと、アシナヅチは涙を拭いて・・・そして続ける。 「八俣のおろちというのは、その身体は一つですが、頭は八つ、尾は八つに分かれており・・・」 「ほう、頭八つに尾が八つか・・・どのくらいの大きさなんだ?」 「はい・・・谷八つ、山八つも簡単に超えてしまうほどでございます」 「なるほどな・・・それで、どんな姿をしているのだ?」 「その目は真っ赤なほおずきのように光り・・・身体には檜や杉が何本も生え、カズラが巻き付いており・・・腹はただれて・…

  • アシナヅチとテナヅチ、クシナダヒメ

    「おい、お前たち・・・どうして泣いている?」 声をかけられた老夫婦と娘は、はっとして顔を上げ、私のほうを振り向いた。 老夫婦は年はとっているが身なりは整っていて上品な顔立ちをしている。また娘もとても美しく、きれいな姿形だった。 しかしその表情は、うつろというか、憔悴というか・・・まったく精気が感じられなかった。 わたしは続けて言った 「いや、驚かせてすまん。お前たちが泣いているのが気になってな・・・お前たち、一体誰だ?」 すると、この家の主人と思われる老人が口を開いた 「・・・は、はい。わたくしは日本の国つ神で、オオヤマツミの子、アシナヅチと申します。妻の名はテナヅチ、娘の名はクシナダヒメと申…

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