「N/A」年森瑛今年、第127回文學界新人賞受賞作で、芥川賞候補にもなった作品。タイトルのN/Aは、小説の中には出てこなかったが、エクセルで計算式を書き間違えたときなどに表示されることでおなじみの #N/A だと思う。該当する解がありません、ということ。何かを検索してそれにあてはまる答えはここにはないです、ということ。主人公は、そして誰もが、そういうふうに何かの言葉を検索して出てくる解や、数式で導かれる...
『石の来歴』 奥泉光奥泉先生の本は「桑潟教授の」シリーズしか読んだことがなかった。作品によって作風がすごく違うとは聞いていたけど、『石の来歴』を読んでみてびっくりした。クワコーのユーモラスなおもしろさとはぜんぜんちがうが、めちゃくちゃおもしろいやないか!最初のほうはなんかよくわからず、陰気な話なのかなぁと思いながら読み進め、眠くなった。翌日、少し戻ってから読み進めると、眠いどころか背筋がぞくぞくす...
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