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めちゃエモ文学館 https://mechaemo-bungakukan.com/

「昔の時代の作品でも、今風に読み解けばこんなに面白い!」がコンセプトの、主に日本近代文学作品を紹介・解説する文学ブログです。とはいっても堅苦しいのは一切ナシ、2人のかわいい女の子キャラクターとともに、文学作品を楽しくゆるく読んでみましょう!

澪まろ
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2019/04/24

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  • 夏目漱石「夢十夜」の第三夜を徹底解説!忘れていた罪と子供の正体

    夏目漱石の「夢十夜」第三夜について紹介。「自分」が背負う盲目の子供。奇妙な言動を繰り返す子供に導かれ、たどり着いた杉の根で「自分」が思い出したこととは?この記事では、「夢十夜」第三夜のあらすじや見どころについて詳しく解説しています。「自分」の罪や盲目の子供の正体について、じっくり読み解いていきましょう。

  • 小川未明「赤い蝋燭と人魚」を徹底解説!人間のエゴと人魚の悲しみの行方

    小川未明の「赤い蝋燭と人魚」について解説。人間のエゴイズムと人魚のピュアな心の対比が克明に描かれた、物悲しい童話です。この記事では、「赤い蝋燭と人魚」のあらすじや見どころについて詳しく紹介しています。人間の利己的な部分や、人魚の悲しみ、切なさについて、丁寧に読み解いていきましょう。

  • 宮西達也「おまえ うまそうだな」を解説!血の繋がらない恐竜の親子が育んだ絆

    宮西達也著の「おまえ うまそうだな」という絵本について紹介しています。あらすじや見どころについて詳しく解説。

  • 雨粒ハミング ~「おじさんのかさ」

    こんにちは! 関東では今日(6/7)、とうとう梅雨入りが発表されましたね。 というわけで今日は、雨がテーマの短いお話を書いてみました。 文中で紹介している「おじさんのかさ」という絵本、一度は読んだことあるよ!という方も多いかもしれませんね。 それでは、ごゆるりとお楽しみください! 雨粒ハミング 嫌な予感は、していた。 昼休みの時点で空にはどんよりと厚い雲が立ち込めていたし、五限目の数学の時間には雲はますますどす黒くなり、まだ午後の二時頃だというのに、辺りはすっかり薄暗くなっていたから。 そして、六限目の現代文が始まると、とうとう曇天からはぽつぽつと雨の雫が落ち始めてきてしまった。 「最悪だ……」 昇降口で不機嫌にひとりごちる蜜柑の目の前では、傘を持たない彼女をあざ笑うように、ざあざあと雨が降っている。 帰りのホームルームで、気象情報を見た担任が、関東も梅雨入りしたのだと話していた。 雨は嫌いだ。 濡れるのも不快だし、暗いのも気分が落ちるし、傘を持つのは面倒だ。いいことなんか一つもない。 ケースも何も着けていない、丸裸のスマートフォンを取り出すと、蜜柑はこの雨がいつまで降り続くのかを確認した。 どうやらまだまだ止みそうにない。 鋭く舌を打ち、もう濡れて帰るか、と覚悟を決めたその時だった。 「あら、蜜柑ちゃん」 後ろから、のほほんと能天気な声が聞こえた。 振り向かなくとも、誰かは分かる。 この学園で、蜜柑のことを「蜜柑ちゃん」などと気安く呼ぶのは、一人しかいないのだから。 「……お前かよ。水曜日以外は会いたくなかったぜ」 「まぁ、いきなり辛辣だわ! お友達に向かってひどすぎるわ」 「誰が友達だよ」 呆れたように息を吐く蜜柑の隣に、ぷんぷんと頬を膨らませた純子が並んだ。 外は憂鬱な天気だというのに、純子はいたっていつも通りで、ご機嫌斜めな様子もない。 ツンと顔を背けた蜜柑を、不思議そうな面持ちで純子が覗き込む。 「どうしたの? こんなところで立ち往生して」 「別に。お前には関係ね……」 「はっ……! 外は雨、昇降口で棒立ち、手には傘がない……これらの状況証拠から察するに、蜜柑ちゃん、傘を忘れたのね!!」 「声がでけー! んな分かりきったことでいちいち大げさに探偵ごっこしてんじゃねーぞ!」

  • https://mechaemo-bungakukan.com/482-2/

    こんにちは! 関東では今日(6/7)、とうとう梅雨入りが発表されましたね。 というわけで今日は、雨がテーマの短いお話を書いてみました。 嫌な予感は、していた。 昼休みの時点で空にはどんよりと厚い雲が立ち込めていたし、五限目の数学の時間には雲はますますどす黒くなり、まだ午後の二時頃だというのに、辺りはすっかり薄暗くなっていたから。 そして、六限目の現代文が始まると、とうとう曇天からはぽつぽつと雨の雫が落ち始めてきてしまった。 「最悪だ……」 昇降口で不機嫌にひとりごちる蜜柑の目の前では、傘を持たない彼女をあざ笑うように、ざあざあと雨が降っている。 帰りのホームルームで、気象情報を見た担任が、関東も梅雨入りしたのだと話していた。 雨は嫌いだ。 濡れるのも不快だし、暗いのも気分が落ちるし、傘を持つのは面倒だ。いいことなんか一つもない。 ケースも何も着けていない、丸裸のスマートフォンを取り出すと、蜜柑はこの雨がいつまで降り続くのかを確認した。 どうやらまだまだ止みそうにない。 鋭く舌を打ち、もう濡れて帰るか、と覚悟を決めたその時だった。 「あら、蜜柑ちゃん」 後ろから、のほほんと能天気な声が聞こえた。 振り向かなくとも、誰かは分かる。 この学園で、蜜柑のことを「蜜柑ちゃん」などと気安く呼ぶのは、一人しかいないのだから。 「……お前かよ。水曜日以外は会いたくなかったぜ」 「まぁ、いきなり辛辣だわ! お友達に向かってひどすぎるわ」 「誰が友達だよ」 呆れたように息を吐く蜜柑の隣に、ぷんぷんと頬を膨らませた純子が並んだ。 外は憂鬱な天気だというのに、純子はいたっていつも通りで、ご機嫌斜めな様子もない。 ツンと顔を背けた蜜柑を、不思議そうな面持ちで純子が覗き込む。 「どうしたの? こんなところで立ち往生して」 「別に。お前には関係ね……」 「はっ……! 外は雨、昇降口で棒立ち、手には傘がない……これらの状況証拠から察するに、蜜柑ちゃん、傘を忘れたのね!!」 「声がでけー! んな分かりきったことでいちいち大げさに探偵ごっこしてんじゃねーぞ!」 学園内ではもっぱら不良だと噂され、周囲から勝手に恐れられている蜜柑に怒鳴られても、純子は一切臆することもなく、にっこりと微笑んだ。 「なら、私の傘に入っていくといいわ。駅まで送っていってあげる」

  • 坂口安吾「夜長姫と耳男」について徹底解説!サイコパスな姫に魅入られた青年の運命は?

    坂口安吾の小説、「夜長姫と耳男」について紹介します。あらすじや見どころまで詳しく解説。夜長姫の危険な魅力と、そんな彼女に魅入られた耳男の運命についてじっくり読み解いていきましょう。

  • 谷川俊太郎の詩「きみ」を解説!同性の友達に恋をした少年のうた

    谷川俊太郎の詩、「きみ」について紹介します。「きみ」の見どころを詳しく解説。「ぼく」の「きみ」への切ない想いを、一緒に読み解いていきましょう。

  • 中原中也の詩「湖上」について解説!夜の舟に乗り込む恋人たち

    中原中也の詩集、「在りし日の歌」に収録されている、「湖上」という詩について紹介します。見どころを読み解き、詩の雰囲気を楽しんでみましょう。

  • 泉鏡花「外科室」を徹底解説!身分違いの恋と一途すぎる愛

    泉鏡花の「外科室」という短編小説について紹介します。「外科室」のあらすじや見どころなどを詳しく解説。高峰と夫人の知られざる愛の物語について読み解いていきましょう。

  • 夏目漱石「夢十夜」の第一夜を徹底解説!百合の花と百年目の愛

    夏目漱石が書いた短編小説、「夢十夜」の第一夜を解説します。あらすじから見どころに至るまで詳しく紹介。このお話のテーマである「愛」についても掘り下げて考えてみましょう。

  • 安房直子「きつねの窓」を解説!猟師に夢を見せたきつねの思惑とは?

    安房直子さんが書かれた「きつねの窓」という絵本について紹介します。あらすじや見どころを詳しく解説!

  • 江戸川乱歩「日記帳」を徹底解説!暗号の秘密と臆病すぎた恋

    江戸川乱歩の「日記帳」について紹介します。あらすじや暗号の解説、衝撃のラストに至るまで、じっくり見てみましょう。

  • 毛穴撫子シリーズでめちゃくちゃ肌荒れしたので合わない肌質を考えてみた

    「毛穴撫子」シリーズのシートマスク、化粧水、クリームを実際に使ってみた所感です。「毛穴撫子」シリーズをあまり使わない方がいい人の肌質を紹介しています。

  • 太宰治「皮膚と心」を徹底解説!女性心理の描写と慎ましい「愛」のあり方

    太宰治の「皮膚と心」についての紹介です、あらすじや見どころを解説します。

  • 宮沢賢治「眼にて云ふ」を徹底解説!当事者と第三者での捉え方の違い

    宮沢賢治の詩、「眼にて云ふ」について紹介します。本文の意味や、見どころなどを紹介。

  • こんのひとみ「たんぽぽのおかあさん」という絵本がとても泣けるのでオススメ

    こんのひとみ作の「たんぽぽのおかあさん」という絵本についての紹介です。あらすじや見どころを解説します。

  • 草野心平「秋の夜の会話」を徹底解説!会話の意味について紹介

    草野心平の詩、「秋の夜の会話」について紹介します。会話の内容についても詳しく解説。

  • 「めちゃエモ文学館」始めました

    こんにちは!「めちゃエモ文学館」の管理人・澪まろ(@miomaro_blog)です。 ついにスタートいたしました、「めちゃエモ文学館」。 記念すべき1発目の記事は、こちらです。 芥川龍之介の「蜜柑」について、(主に純子が)熱く語っております。 このブログの看板娘、純子と蜜柑も何卒よろしくお願いいたします。 純子と蜜柑の出逢いのお話はコチラから! 私のプロフィールとこのブログの紹介については、こちらのページをご覧くださいませ! さて、この「日記」というカテゴリでは、文字通り私の日記を更新させていただこうかと考えております。 が、ただの日記を更新しても面白くないので、こちらでは日本文学からかなり外れた、読んでも読まなくてもいいような「雑記」を連ねていこうかなと思います。 できれば、読んでいただいた方に何かしら得となるような、意味のある雑記を書いていきたいなと思います。 メインカテゴリの「日本近代文学」ともども、「日記」のほうもどうぞよろしくお願いいたします。 このブログを立ち上げるにあたり、要した作業日は全部で5日間?6日間?といったところでしょうか。 サーバーの契約からドメインの購入、WordPressのインストールにSANGOのインストール、テーマのカスタマイズ……など、めちゃくちゃ大変でした。 正直、ここに時間をかけるくらいなら、インストールから簡単なカスタイマイズまではココナラなんかで依頼しちゃおうかな……などと考えたこともありましたが。 でも結局、「いや、やっぱり自分の拠点となるブログだし、イチから自分で作ろう!」と奮起し、パソコンと向き合いながらしょぼくれた目にキンキンに冷えた目薬を何度も打ち込み、戦ってまいりました。 そう、なんだか「作業した」というよりは、「戦った」という感じに近いものがございます。 格闘してた、WordPressと。 そして勝てた、WordPressに。 私がこの戦いを制すことができたのも、ひとえにめちゃくちゃ分かりやすいマニュアル記事をいくつも用意してくださっていたサルワカさんや、先人のブロガーさま方のおかげです。 皆さま、本当にありがとうございました。

  • 芥川龍之介「蜜柑」を徹底解説!忙しい日々にお疲れのあなたへ

    今回は、芥川龍之介の「蜜柑」というお話について紹介します! 芥川龍之介というと、「羅生門」や「鼻」などの作品が有名ですね。「そういや国語の時間に読んだわ~」という方も多いのではないでしょうか? というわけで今回は、爽やかな読後感が魅力的な「蜜柑」のあらすじや見どころポイント、めちゃエモポイントについて紹介させていただきます! 「蜜柑」のざっくりあらすじ まずは、「蜜柑」のあらすじについて見ていきましょう! 先ほど純子が紹介した通り、「蜜柑」は芥川の体験を描いた作品で、舞台は神奈川県の横須賀駅です! 芥川は当時、神奈川県の横須賀市に勤務していたため、頻繁に横須賀線を利用していたんですね。 「蜜柑」は、いつものように芥川が横須賀線に乗車していた際に起こった出来事について書かれています。結構マジのエッセイです。 私も堅苦しいのは苦手なので、めちゃくちゃざっくり!ライトに!分かりやすく!あらすじを紹介させていただきますね! 「蜜柑」の見どころポイント 一般的に、「蜜柑」の見どころというと、やはり「物語の始まりと終わりで、芥川の気持ちが『陰鬱』から『朗らか』に変化したところ(細やかで丁寧な心理描写)」が挙げられると思います。 確かに、この気持ちの移り変わりを描く技術というのは本当に素晴らしいです! 実際に文章を読んでみると、本当に芥川と一緒に憂鬱な気持ちになったり、少女にイライラしたり、ラストでは晴れやかな気持ちになったりできます。 感情移入のさせ方が非常に巧みで、さすが文豪!といったところです。 が、私的な「蜜柑」の見どころポイントは、「少女にイライラする芥川のものすごくリアルな心理描写」なんですね! 私はこの小娘の下品な顔だちを好まなかつた。それから彼女の服装が不潔なのもやはり不快だつた。最後にその二等と三等との区別さへも弁へない愚鈍な心が腹立たしかつた。だから巻煙草に火をつけた私は、一つにはこの小娘の存在を忘れたいと云ふ心もちもあつて、今度はポツケツトの夕刊を漫然と膝の上へひろげて見た。 出典:芥川龍之介 蜜柑 「顔も下品、服も不潔」と、女の子に対してひどい言い様です。 また、少女の存在に苛立った芥川が、先ほどまでは読む気力がなかった夕刊をここで取り出すというのも、非常にリアルな感じがしますよね。

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