灯を消せば家を包んでいる音のあっていつしか降り出した雨灯を消せば家を包んでいる音のあっていつしか降り出した雨歌う風・・・894千葉甫
灯を消せば家を包んでいる音のあっていつしか降り出した雨灯を消せば家を包んでいる音のあっていつしか降り出した雨歌う風・・・894千葉甫
信号の青を待ちつつ街路樹の花水木の花満開を見る信号の青を待ちつつ街路樹の花水木の花満開を見る歌う風・・・893千葉甫
滑らかに身を翻し去る燕今日はすっかり初夏の風滑らかに身を翻し去る燕今日はすっかり初夏の風歌う風・・・892千葉甫
在りし日の思い出語る母の齢すでに越えたる兄と妹在りし日の思い出語る母の齢すでに超えたる兄と妹歌う風・・・891千葉甫
年齢から来るものなのかこの怯みやれば出来ると判っていても年齢から来るものなのかこの怯みやれば出来ると判っていても歌う風・・・890千葉甫
コンビニの弁当売場に冷麺の目立ち始めて夏は近づくコンビニの弁当売場に冷麺の目立ち始めて夏は近づく歌う風・・・889千葉甫
ネットでの情報もろに信じ込む庶民多くて危ない未来ネットでの情報もろに信じ込む庶民多くて危ない未来歌う風・・・888千葉甫
ミステリー映画終ればこの夜の静けさ沁みて背中が寒いミステリー映画終ればこの夜の静けさ沁みて背中が寒い歌う風・・・887千葉甫
行うか行わないか決めかねている間にデッドラインは迫る行うか行わないか決めかねている間にデッドラインは迫る歌う風・・・886千葉甫
入ることの無くて通過の脇道に今日は桜の花咲くを見る入ることの無くて通過の脇道に今日は桜の花咲くを見る歌う風・・・885千葉甫
伐採と決められている雑木の枝に若葉の輝き初める伐採と決められている雑木の枝に若葉の輝き初める歌う風・・・884千葉甫
わが家の前の通りの一本の桜は花の色帯びてくるわが家の前の通りの一本の桜は花の色帯びてくる歌う風・・・883千葉甫
休日に駐車のくるまを見るけれど人のにおいの無い白い家休日に駐車のくるまを見るけれど人のにおいの無い白い家歌う風・・・882千葉甫
ここ以外に置いた所の無い筈のものが消失して二日経つここ以外に置いた所の無い筈のものが消失して二日経つ歌う風・・・881千葉甫
無意識に聞いていたのは電気ファン・ヒーターの音夜は更けつつ無意識に聞いていたのは電気ファン・ヒーターの音夜は更けつつ歌う風・・・880千葉甫
焦点の合わないところの弾むもの見つめていれば飛び立つ雀焦点の合わないところの弾むもの見つめていれば飛び立つ雀歌う風・・・879千葉甫
実行の前に情報溜めすぎてかえってことのぎくしゃくとする実行の前に情報溜めすぎてかえってことのぎくしゃくとする歌う風・・・878千葉甫
思い出す度に寂しむ亡き人と夢では時々諍いもする思い出す度に寂しむ亡き人と夢では時々諍いもする歌う風・・・877千葉甫
真夜中に痛んでいた歯のあったのを思い出しつつ噛む朝のパン真夜中に痛んでいた歯のあったのを思い出しつつ噛む朝のパン歌う風・・・376千葉甫
曲がり角折れて出会った春風と呼ぶには硬い感触の風曲がり角折れて出会った春風と呼ぶには硬い感触の風歌う風・・・875千葉甫
手に取れるところへ置いていたものを整頓されて見当たらなくなる手に取れるところへ置いていたものを整頓されて見当たらなくなる歌う風・・・874千葉甫
こんなときに思わなくてもよいことの出てきてさっぱり寝付けない夜こんなときに思わなくてもよいことの出てきてさっぱり寝付けない夜歌う風・・・873千葉甫
チェックする度に配達中の文字そろそろ夜の十時の迫るチェックする度に配達中の文字そろそろ夜の十時の迫る歌う風・・・872千葉甫
あらかじめ決めたとおりに推移して今日は寂しい一日だったあらかじめ決めたとおりに推移して今日は寂しい一日だった歌う風・・・871千葉甫
あの時に放った言葉が折々に戻ってきては私を責めるあの時に放った言葉が折々に戻ってきては私を責める歌う風・・・870千葉甫
そのうちにと思い続けて実行に至らず過ぎる時間の速さそのうちにと思い続けて実行に至らず過ぎる時間の速さ歌う風・・・869千葉甫
久々に出会った匂いの映像は脳裏に出たが名が出て来ない久々に出会った匂いの映像は脳裏に出たが名が出て来ない歌う風・・・868千葉甫
あのときに無かった返事が現れる迷惑メールに埋もれていたあのときに無かった返事が現れる迷惑メールに埋もれていた歌う風・・・867千葉甫
祭日は国旗を立てるこの家に住む人の顔未だに知らず祭日は国旗を立てるこの家に住む人の顔未だに知らず歌う風・・・866千葉甫
今は亡き幼馴染のこの頃は子供の姿で夢に出てくる今は亡き幼馴染のこの頃は子供の姿で夢に出てくる歌う風・・・865千葉甫
一頻り雪が降ったり陽が差してきたりの今日の忙しい天気一頻り雪が降ったり陽が差してきたりの今日の忙しい天気歌う風・・・864千葉甫
不透明ガラスの窓の外にある塀に積もった雪光る今朝不透明ガラスの窓の外にある塀に積もった雪光る今朝歌う風・・・863千葉甫
麗らかな陽ざしだけれど会う風は春には遠い冷たさを持つ麗らかな陽ざしだけれど会う風は春には遠い冷たさを持つ歌う風・・・862千葉甫
卓上に置かれた眼鏡に映る灯の眼に似て私へ来ている視線卓上に置かれた眼鏡に映る灯の眼に似て私へ来ている視線歌う風・・・861千葉甫
覚悟していた程は冷え込みを感じない今日を得した思いに過ごす覚悟していた程は冷えこみを感じない今日を得した思いに過ごす歌う風・・・860千葉甫
背後から来て側を過ぎて行く近づく音の無かった車背後から来て側を過ぎて行く近づく音の無かった車歌う風・・・859千葉甫
この夜更け障子の紙の破れ目の開いて告げている隙間風この夜更け障子の紙の破れ目の開いて告げている隙間風歌う風・・・858千葉甫
容赦なく裸の枝に弾かれて音立てている降る雪の粒容赦なく裸の枝に弾かれて音立てている降る雪の粒歌う風・・・856千葉甫
街路樹の根方の花壇は一本の草さえ無くて冬真っ盛り街路樹の根方の花壇は一本の草さえ無くて冬真っ盛り歌う風・・・856千葉甫
新しい年もさっさと過ぎて行く明日は早くも二月一日新しい年もさっさと過ぎて行く明日は早くも二月一日歌う風・・・855千葉甫
ビニールの袋に密閉されていて匂わぬ蜜柑が並ぶ陳列ビニールの袋に密閉されていて匂わぬ蜜柑が並ぶ陳列歌う風・・・854千葉甫
食事後も空腹感を残しておく次の食事を楽しむために食事後も空腹感を残しておく次の食事を楽しむために歌う風・・・853千葉甫
予定した時間までには終らせただけで余裕の残らない今日予定した時間までには終らせただけで余裕の残らない今日歌う風・・・852千葉甫
冷え込みの身に沁む今朝は血圧の数字が上がっている覿面に冷え込みの身に沁む今朝は血圧の数字が上がっている覿面に歌う風・・・851千葉甫
年齢の増えた一日目の今日の速やかにゆく加速度ついて年齢の増えた一日目の今日の速やかにゆく加速度ついて歌う風・・・850千葉甫
一晩で積もった雪のそのままの白さ保って日が暮れてくる一晩で積もった雪のそのままの白さ保って日が暮れてくる歌う風・・・849千葉甫
血圧の数字の出ない解放感血圧計の電池の切れて血圧の数字の出ない解放感血圧計の電池の切れて歌う風・・・848千葉甫
ハーモニカにふっと出てくるレコードで子どもの頃に聴いていた歌ハーモニカにふっと出てくるレコードで子どもの頃に聴いていた歌歌う風・・・847千葉甫
帰宅するわが家の屋根の天辺の一羽の鴉に見下ろされつつ帰宅するわが家の屋根の天辺の一羽の鴉に見下ろされつつ歌う風・・・846千葉甫
パソコンに視覚集中聴覚は鳴るかも知れぬドアホンへ向けてパソコンに視覚集中聴覚は鳴るかも知れぬドアホンへ向けて歌う風・・・845千葉甫
十三年前から見ている置時計最初の日から五分進めて十三年前から見ている置時計最初の日から五分進めて歌う風・・・844千葉甫
三十分寝過ごしをしたその付けが尾を引き続けている事々に三十分寝過ごしをしたその付けが尾を引き続けている事々に歌う風・・・843千葉甫
何となくあった違和感靴下を裏返しに履いていたのに気づく何となくあった違和感靴下を裏返しに履いていたのに気づく歌う風・・・842千葉甫
年賀状仕舞いの予告の無いままに今年は三枚少なくなった年賀状仕舞いの予告の無いままに今年は三枚少なくなった歌う風・・・841千葉甫
年賀状仕舞いの予告の無いままに今年は三枚少なくなった年賀状仕舞いの予告の無いままに今年は三枚少なくなった歌う風・・・841千葉甫
購ってきた博多雑煮を食べながらつくづく偲ぶおふくろの味購ってきた博多雑煮を食べながらつくづく偲ぶおふくろの味歌う風・・・840千葉甫
快い緊張感は思い出となり淡々と来る大晦日快い緊張感は思い出となり淡々と来る大晦日歌う風・・・839千葉甫
忘れないように記しておいたメモ何処へ置いたか探し続ける忘れないように記しておいたメモ何処へ置いたか探し続ける歌う風・・・838千葉甫
声出して自らに問い声出して答えて次第に見えてくるもの声出して自らに問い声出して答えて次第に見えてくるもの歌う風・・・837千葉甫
宅配の今日の弁当彩の良くて気づいたクリスマスイヴ宅配の今日の弁当彩の良くて気づいたクリスマスイヴ歌う風・・・836千葉甫
近づいた私に構わず路傍から弾んで出て来た雀のよぎる近づいた私に構わず路傍から弾んで出て来た雀のよぎる歌う風・・・835千葉甫
俄雨去った頭上の雲の無い空から名残のぱらつきの来る俄雨去った頭上の雲の無い空から名残のぱらつきの来る歌う風・・・834千葉甫
朝の窓開ければ今日も鮮やかな紅葉を見せる遠見の桜朝の窓開ければ今日も鮮やかな紅葉を見せる遠見の桜歌う風・・・833千葉甫
街路樹の紅い落葉の散らばった通りを抜ける風と私と街路樹の紅い落葉の散らばった通りを抜ける風と私と歌う風・・・832千葉甫
案内に記してあった目印の青い看板探し続ける案内に記してあった目印の青い看板探し続ける歌う風・・・831千葉甫
魅せられて聴く歌声は三十年以上も前の録音と知る魅せられて聴く歌声は三十年以上も前の録音と知る歌う風・・・830千葉甫
湯に浸り眼閉じればうたた寝のすぐに出てくる齢となったか湯に浸り眼閉じればうたた寝のすぐに出てくる齢となったか歌う風・・・829千葉甫
目に止めて滑らす視線に電線の先の先まで並ぶ鴉ら目に止めて滑らす視線に電線の先の先まで並ぶ鴉ら歌う風・・・828千葉甫
暗いまま時計の告げている朝を起き出すいくらか寝過ごしをして暗いまま時計の告げている朝を起き出すいくらか寝過ごしをして歌う風・・・827千葉甫
街路樹の落葉と風が過ぎて行く信号の無い横断歩道街路樹の落葉と風が過ぎて行く信号の無い横断歩道歌う風・・・826千葉甫
真夜中に近い時間を間近から急発進のバイクの響き真夜中に近い時間を間近から急発進のバイクの響き歌う風・・・825千葉甫
一寸の間目を閉じていた筈なのが時計に過ぎている一時間一寸の間目を閉じていた筈なのが時計に過ぎている一時間歌う風・・・824千葉甫
ソリテアで過ぎている夜の窓の外何かを引きずる音過ぎて行くソリテアで過ぎている夜の窓の外何かを引きずる音過ぎて行く歌う風・・・823千葉甫
輝いていた紅葉は枯葉色帯びて風行くハナミズキ通り輝いていた紅葉は枯葉色帯びて風行くハナミズキ通り歌う風・・・822千葉甫
ゆるやかな雷鳴一度だけあって静かに更けてゆく雨の夜ゆるやかな雷鳴一度だけあって静かに更けてゆく雨の夜歌う風・・・821千葉甫
コンピューター閉じた夜更けを雨を踏む車のタイヤの音過ぎて行くコンピューター閉じた夜更けを雨を踏む車のタイヤの音過ぎて行く歌う風・・・820千葉甫
目をやって思わず声の出てしまう見事な紅葉のハナミズキの木目をやって思わず声の出てしまう見事な紅葉のハナミズキの木歌う風・・・819千葉甫
瞬きのような影あり太陽と私の間を横切ったのは?瞬きのような影あり太陽と私の間を横切ったのは?歌う風・・・818千葉甫
外からの降る雨の音聞いているただそれだけのひとりの時間外からの降る雨の音聞いているただそれだけのひとりの時間歌う風・・・817千葉甫
ゴキブリの走りは未だに素早くて立冬過ぎの日曜の夜ゴキブリの走りは未だに素早くて立冬過ぎの日曜の夜歌う風・・・816千葉甫
潰すほど時間に余裕の無い齢となってはいても今日も潰した潰すほど時間に余裕の無い齢となってはいても今日も潰した歌う風・・・815千葉甫
顎にやる指先ひやりと冷えていて一気に秋の深まった今日顎にやる指先ひやりと冷えていて一気に秋の深まった今日歌う風・・・814千葉甫
だんだんにマウスをクリックする音が耳につき始めて夜は更けるだんだんにマウスをクリックする音が耳につき始めて夜は更ける歌う風・・・813千葉甫
更けてゆく今夜は背中が寒くなる昨日の夜は汗ばんでいた更けてゆく今夜は背中が寒くなる昨日の夜は汗ばんでいた歌う風・・・812千葉甫
路上低く鴉の過ぎる人通り車の通り絶えた隙間を路上低く鴉の過ぎる人通り車の通り絶えた隙間を歌う風・・・811千葉甫
夜は冷えて目覚めるたびに一つづつ電気シーツの目盛りを上げる夜は冷えて目覚めるたびに一つづつ電気シーツの目盛りを上げる歌う風・・・810千葉甫
窓外に今日は雀の声の来て去るまでを聞くマウスを止めて窓外に今日は雀の声の来て去るまでを聞くマウスを止めて歌う風・・・809千葉甫
メモ帳の置いた机に見当たらず机の下を覗いてみてもメモ帳の置いた机に見当たらず机の下を覗いてみても歌う風・・・808千葉甫
固まって私を見つめていたヤモリ視線の合うや一途に逃げる固まって私を見つめていたヤモリ視線の合うや一途に逃げる歌う風・・・807千葉甫
どの家も静まりかえっている真昼靴音低く人ひとり行くどの家も静まりかえっている真昼靴音低く人ひとり行く歌う風・・・806千葉甫
食前の一錠服んだか取り出して残るを数える食事半ばに食前の一錠服んだか取り出して残るを数える食事半ばに歌う風・・・805千葉甫
二筋の淡い雲ある空高く今日の陽ざしはめっきりと秋二筋の淡い雲ある空高く今日の陽ざしはめっきりと秋歌う風・・・804千葉甫
記憶から出てくるままにハーモニカ吹きつつやがて曲名も出る記憶から出てくるままにハーモニカ吹きつつやがて曲名も出る歌う風・・・803千葉甫
変換に慣れてしまって画数の少ない字さえ書くを途惑う変換に慣れてしまって画数の少ない字さえ書くを途惑う歌う風・・・802千葉甫
目が覚めて朝はまだかと灯を点けて目をやる時計は三時半過ぎ目が覚めて朝はまだかと灯を点けて目をやる時計は三時半過ぎ歌う風・・・801千葉甫
汗ばんだ地球の半回転して今朝はいささか涼しすぎる風が来る汗ばんだ地球の半回転して今朝はいささか涼しすぎる風が来る歌う風・・・800千葉甫
ジャンプするまでを見つめる何十年ぶりに目にした緑のバッタジャンプするまでを見つめる何十年ぶりに目にした緑のバッタ歌う風・・・799千葉甫
足の裏乾いて滑りやすくなる今朝は突然涼しくなって足の裏乾いて滑りやすくなる今朝は突然涼しくなって歌う風・・・798千葉甫
相変わらず暑さの続いているけれど葉の色づいて目立つ街路樹相変わらず暑さの続いているけれど葉の色づいて目立つ街路樹歌う風・・・797千葉甫
冷房の空気から出て仰ぐ空に今日は漸く鱗雲見る冷房の空気から出て仰ぐ空に今日は漸く鱗雲見る歌う風・・・796千葉甫
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灯を消せば家を包んでいる音のあっていつしか降り出した雨灯を消せば家を包んでいる音のあっていつしか降り出した雨歌う風・・・894千葉甫
信号の青を待ちつつ街路樹の花水木の花満開を見る信号の青を待ちつつ街路樹の花水木の花満開を見る歌う風・・・893千葉甫
滑らかに身を翻し去る燕今日はすっかり初夏の風滑らかに身を翻し去る燕今日はすっかり初夏の風歌う風・・・892千葉甫
在りし日の思い出語る母の齢すでに越えたる兄と妹在りし日の思い出語る母の齢すでに超えたる兄と妹歌う風・・・891千葉甫
年齢から来るものなのかこの怯みやれば出来ると判っていても年齢から来るものなのかこの怯みやれば出来ると判っていても歌う風・・・890千葉甫
コンビニの弁当売場に冷麺の目立ち始めて夏は近づくコンビニの弁当売場に冷麺の目立ち始めて夏は近づく歌う風・・・889千葉甫
ネットでの情報もろに信じ込む庶民多くて危ない未来ネットでの情報もろに信じ込む庶民多くて危ない未来歌う風・・・888千葉甫
ミステリー映画終ればこの夜の静けさ沁みて背中が寒いミステリー映画終ればこの夜の静けさ沁みて背中が寒い歌う風・・・887千葉甫
行うか行わないか決めかねている間にデッドラインは迫る行うか行わないか決めかねている間にデッドラインは迫る歌う風・・・886千葉甫
入ることの無くて通過の脇道に今日は桜の花咲くを見る入ることの無くて通過の脇道に今日は桜の花咲くを見る歌う風・・・885千葉甫
伐採と決められている雑木の枝に若葉の輝き初める伐採と決められている雑木の枝に若葉の輝き初める歌う風・・・884千葉甫
わが家の前の通りの一本の桜は花の色帯びてくるわが家の前の通りの一本の桜は花の色帯びてくる歌う風・・・883千葉甫
休日に駐車のくるまを見るけれど人のにおいの無い白い家休日に駐車のくるまを見るけれど人のにおいの無い白い家歌う風・・・882千葉甫
ここ以外に置いた所の無い筈のものが消失して二日経つここ以外に置いた所の無い筈のものが消失して二日経つ歌う風・・・881千葉甫
無意識に聞いていたのは電気ファン・ヒーターの音夜は更けつつ無意識に聞いていたのは電気ファン・ヒーターの音夜は更けつつ歌う風・・・880千葉甫
焦点の合わないところの弾むもの見つめていれば飛び立つ雀焦点の合わないところの弾むもの見つめていれば飛び立つ雀歌う風・・・879千葉甫
実行の前に情報溜めすぎてかえってことのぎくしゃくとする実行の前に情報溜めすぎてかえってことのぎくしゃくとする歌う風・・・878千葉甫
思い出す度に寂しむ亡き人と夢では時々諍いもする思い出す度に寂しむ亡き人と夢では時々諍いもする歌う風・・・877千葉甫
真夜中に痛んでいた歯のあったのを思い出しつつ噛む朝のパン真夜中に痛んでいた歯のあったのを思い出しつつ噛む朝のパン歌う風・・・376千葉甫
曲がり角折れて出会った春風と呼ぶには硬い感触の風曲がり角折れて出会った春風と呼ぶには硬い感触の風歌う風・・・875千葉甫
ことも無く一日が行く次に為す予定の一つを今日も忘れてことも無く一日が行く次に為す予定の一つを今日も忘れて歌う風・・・716千葉甫
この道の一つの桜の花終えてその他の木々の中に埋もれるこの道の一つの桜の花終えてその他の木々の中に埋もれる歌う風・・・715千葉甫
似通ったこの日この日を生きている食べることさえ定型化して似通ったこの日この日を生きている食べることさえ定型化して歌う風・・・714千葉甫
ぎこちなくなった時間の救われるタイミングよく電話の鳴ってごこちなくなった時間の救われるタイミングよく電話の鳴って歌う風・・・713千葉甫
一本の雑木の枝の新緑の日に日に迫る窓の下から一本の雑木の枝の新緑の日に日に迫る窓の下から歌う風・・・712千葉甫
ここからは見えないところの桜から漂って来た花びら一つここからはみえないところの桜から漂って来た花びら一つ歌う風・・・711千葉甫
?呼ばれたように覚えて彼は立ち止まり、あたりを見回した。見覚えのない住宅街の通りだった。人影は無い。なぜ、ここを歩いているのだろう?それに、ここへ来た記憶もなかった。再び、声を聞いて振り返った。塀の上に座った猫が彼を見つめていた。見覚えのある猫だった。少年時代に居た飼い猫のトムを思わせた。「トム?」呼んでみた。「あぁ」猫が答えた。そのときドアが開いて出てきた人に眼をやった彼は、衝撃に身が凍りついた。その人は逝ってほぼ三年になる彼の父親と瓜二つだった。その人も、顔に驚きの色を浮かべて、「一夫か!もう、こちら彼岸へ来たのか。えらく早いじゃないか!」掌奇譚Homecoming千葉甫
鳴るたびに近づいていた雷鳴の遠退き始める雨は上がるか鳴るたびに近づいていた雷鳴の遠退き始める雨は上がるか歌う風・・・710千葉甫
薄暗い時間のままに昼が来てまた降り出した雨の聞こえる薄暗い時間のままに昼が来てまた降り出した雨の聞こえる歌う風・・・709千葉甫
過去からの声だったのか未来から来た声だったか呼ばれて覚める過去からの声だったのか未来から来た声だったか呼ばれて覚める歌う風・・・708千葉甫
ポケットを裏返しても出てこない確かに入れた筈だけれどもポケットを裏返しても出てこない確かに入れた筈だけれども歌う風・・・707千葉甫
来る風の躊躇うようにカーテンの静止するとき揺れているとき来る風の躊躇うようにカーテンの静止するとき揺れているとき歌う風・・・706千葉甫
ソリテアの挫折の続く今度こそ今度こそはと向きになりゆくソリテアの挫折の続く今度こそ今度こそはと向きになりゆく歌う風・・・705千葉甫
春の陽の輝く髪を右左揺らして私の前を行く人春の陽の輝く髪を右左揺らして私の前を行く人歌う風・・・704千葉甫
眠れないまま聞いている耳鳴りに加わっている新しい音眠れないまま聞いている耳鳴りに加わっている新しい音歌う風・・・703千葉甫
夢に来てランチを共にした人は十年前まで接していた人夢に来てランチを共にした人は十年前まで接していた人歌う風・・・702千葉甫
行く夜の時間に眼をやりもう一章読みたいところでページを閉ざす行く夜の時間に眼をやりもう一章読みたいところでページを閉ざす歌う風・・・701千葉甫
麗らかな陽ざしであるが会う風は冬の名残の感触を持つ麗らかな陽ざしであるが会う風は冬の名残の感触を持つ歌う風・・・700千葉甫
五年目の来るコンピューター未使用の内蔵ソフトの沢山あって五年目の来るコンピューター未使用の内蔵ソフトの沢山あって歌う風・・・699千葉甫
僅かな間うとうとの来ただけなのに三十分が消え失せている僅かな間うとうとの来ただけなのに三十分が消え失せている歌う風・・・698千葉甫