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  • 睡眠中に見た「夢」を映像として残せる?『バルバラ異界』ですね!

    先日Twitterで「頭の中の光景の映像化」という文言を見かけました。 nazology.net この技術が当たり前に使用できるにはあとどのくらいかかるかわかりませんが私がすぐ思い出したのは萩尾望都『バルバラ異界』です。 この世界は2052年ころになっています。ここでは「最新式ドキュメント社の脳内イメージングスキャナー」というものが登場してわりと当たり前に人物の脳内を映像化してしまいます。ということは萩尾氏は2050年にはこの技術がかなり高度になっていくのではないかと考えておられるようです。 というと寿命的に私は体験できるかどうかという感じです。 まあそこまでいかなくても着々と開発されていく予…

  • 『推しの子』アニメ

    7話まで鑑賞。 ネタバレしますのでご注意を。 原作未読です。 6・7話リアリティショーエピソードがまじで現実の事件とカブってしまいいまだ渦の中にありますね。 いまのところそれでアニメ自粛などにはならないようなのでちょっと安堵しています。 そもそも本作は10代の少年少女いわば子どもをメインの売り物にする日本の芸能界とそれを楽しんでいる大衆をぶん殴りに来た作品だと認識しています。 なので何の悶着なしにはいないだろうなと思ってはいましたがそれは芸能界からのほうだと考えてきてまさかアイドル側からの攻撃とは考えませんでした。 というか多くの方が言われている通りそちら側から抗議が出るよう焚きつけがあったの…

  • 『黒い画集 ある遭難』杉江敏男

    松本清張原作なので観たかった作品です。 正直言って名作映画ではないのでしょうけどミステリー映画として楽しめました。 ネタバレしますのでご注意を。 少し前に山岳もの登山ものを鑑賞したいと思いながら結局これと言うものに当たらないまま終わったのですが私はどうやら単なる山岳ものではなくこういうのを期待してたのだと気づきました。単なる登山ものではなくミステリーが欲しかったのです。 現在ならもっと映像に様々な技術が使われるでしょうがモノクロの地道な撮影がむしろ心地よくもあります。 本作でまたひとつ興味深い知識を得ました。「プロバビリティーの犯罪」というものです。 これは直接手を下さずに死へと導く犯罪手法と…

  • 『浮雲』成瀬巳喜男

    ほぼ見ない感じの映画ですが自分も少しは大人にならないといけないと思って鑑賞する決意をしました。 冒頭観ていると以前観た記憶が出てきたのですがたぶん少しだけ観て止めたのだと思われます。 屈指の名作でありあの小津安二郎監督をして「俺にできない」と言わしめた作品とされています。 ダメダメな屑男とそのクズにしがみつかないと生きられない愚かな女のだるい物語を観続けることになります。確かにこれを「良きもの」と感じる感受性は昔はまったく持ち合わせてはいなかったし今も好きとは言えないのですが少しだけ何故他の多くの人がこの作品を良いと感じるのかを考えられるようになった気はします。 ネタバレしますのでご注意を。 …

  • 『犬王』湯浅政明

    アマプラにて再鑑賞です。 とても好きな作品です。 他の方のレビューを見ると否定意見が多くその意味合いも納得できたりもするので困るのですが、その上でも良いなと思ってしまう派です。 なんといっても時代が似ている上に演じる毎に身体を取り戻してしまう、というのはどうしたって『どろろ』と重なってしまう。しかもその原因が父親の呪いだったというのまで同じだとすると。 私は『どろろ』好きなので普通ならばそこだけで一蹴してしまいそうだけど。 とはいえ「父親の呪い」と言うやつは現実非常に多いものなのではないだろうか。 『どろろ』では武士として本作ではクリエイターもしくはアーティストとして。 湯浅監督はもしかしたら…

  • 『演劇2』想田和弘

    2まで観たらつまらないかもと思っていたのですが、こちらのほうが面白かった、というのは想田監督ドキュメンタリー前にも同じこと書いた。 1より2が面白いというのは凄いことではないか。 特に本作はほんと人々が話しているのを延々観ている感じなのに面白い。 1で面白かったけど平田氏演劇を実際に観たいとは思わなかったと書いたけど2を観ていると「演劇を観たい」というのではなく「演劇をやりたい」と思うようになるのではないかと思い始めました。 特に日本人は自分をさらけ出すのが苦手な種族で自分自身もそうだけど演劇という表現方法で声を出すとか体を動かすとか感情を出していくとか対話を行うとかをやっていくのは必要なのか…

  • 『演劇1』想田和弘

    演出家平田オリザ氏のドキュメンタリーと知って鑑賞。 この記事を書くためにスタッフを見て監督がこの前から感心していた想田和弘氏と解って驚きました。そうだったのかーどうりで面白かったのですね。 ネタバレしますのでご注意を。 演劇も映画も好きなわりには(といっても演劇はわずかしか鑑賞していませんが)ほとんど知識がないのでこれから少しずつ勉強していきたいと思い立っての一作目でした。 映像の始めあたりで平田氏が 「演劇はイメージをみんなで共有すること」 というくだりがあります。 長縄跳びを幾人かでしていく演技をするのですが「縄」自体はない。 ふたりが「見えない=無い」長縄を回していくとその間に幾人かが「…

  • 『復讐するは我にあり』今村昌平

    凄い映画であるのは確かなんだけどこれをどう書いたらいいのか、わからずしばらく迷ってしまいました。 他の方のレビューを見ていくうちに自分がなにを書きたいのか少しわかったような気がしました。 ネタバレしますのでご注意を。 いったいこの映画はなにを描きたかったのか。 というのはすべての映画感想での主題になるはずです。 本作は実際にあった連続殺人事件の犯人西口彰を作家・佐木隆三氏が榎津巌という名の男として構築したものをさらに再構築したものとして観なければならないでしょう。 あらすじとしてはもともとの西口の殺人履歴を追っているのでしょうがこの映画の焦点がそこにあるわけではないのは明確です。 鑑賞者は先に…

  • 『別れる決心』パク・チャヌク

    こういう映画、私に理解できるかなと思ったけど観ていくうちに凄く良い映画だと感じました。私も少し大人になれたのか。 ネタバレしますのでご注意を。 デキる刑事であり不満の無い夫婦生活を送っている男ヘジュンはある事件で知り合った異国の女性ソレに次第にはまり込んでいく。 一見生真面目で温厚なヘジュンだけど妻からも「あなたは殺人や暴力がないと生きていけない」と言われている。心の奥底で平凡な生活ではない何かを求めている。 妻の言いつけをよく守り料理上手なヘジュン。妻の故郷に住むことを受け入れ後輩の面倒見もいい。 中国から来た女ソレは韓国語がたどたどしい。 大きな目長い髪で魅惑的な女性だ。 そして彼女が夫を…

  • 『愛と闇の物語』ナタリー・ポートマン

    ナタリー・ポートマンが監督・脚本・主演を務めた作品。才能に驚く。 しかし仕方ないとはいえこの配役はここまで美人ではない方が良かったのではないだろうか。 あまりの美貌に見惚れはするけど納得しがたくもある。 ネタバレしますのでご注意を。 華美な化粧や衣装無しで美女なのだから仕方ないねえ。 その分夫氏が個性的な顔立ちでバランスを取ってくれてとても良かったと思います。 以前はユダヤ人を題材にした映画をよく観ていたと思うのですが昨今反ナチス映画に違和感を覚えるようになって意識的に観れなくなってしまいました。本作も「イスラエル映画」と知った時は避けてしまったのですがポートマン見たさに鑑賞始めついつい最後ま…

  • 『レディ・マクベス』ウィリアム・オルドロイド

    これは良い映画を観てしまいました。選択してよかった。 ネタバレしますのでご注意を。 19世紀後半のイギリス。17歳のキャサリンは富裕な商家に嫁ぐことになる。 そこには花嫁に触れることもしないが横暴で冷酷な夫と厳格で無慈悲な義父がいた。 夫は家に寄り付かずキャサリンは放置されたままだが外出は禁じられ義父からは夫に従属しろと命じられるのみ。 主人から彼女の監視を命じられている使用人のアナとも上手く関係がつなげない。 そのアナをレイプしようとしていた馬丁のセバスチャンから迫られたことを機にキャサリンは彼に夢中になってしまう。 夫の不在の中で彼女は義父を毒殺しさらに帰宅して彼女の不倫をなじる夫を撲殺す…

  • 『選挙』想田和弘

    続けて想田和弘監督ドキュメンタリー作品鑑賞。 なんの政治経歴も意志もない40歳男性が突然川崎市議会議員補欠選挙に自民党公認候補として選挙活動する様を観察していく。 いわゆる落下傘候補の彼のおたおたと奮闘する姿が映し出される。 なんかもうすべて泣けてくる。 なにもかもが形式だけで成り立っていて中身がない。 ネタバレしますのでご注意を。 本作のキーワードにもなっている「妻と言ってはいけない。家内と呼べ」 妻というと夫と平等のように聞こえるから家内と言って一歩下がってる感を出さねばいけないのだ。 「家内です。おっかないけど」と言って笑いを誘わねばならないらしい。 すべてがこの流儀で進められていくのだ…

  • 『精神0』想田和弘

    『精神』のその後。長年精神を病む患者さんに人生を捧げてきた山本昌知医師が80歳を過ぎて引退を決意する。 前回の「その後」まで観なくてもいいかなと思ったのですがこれは絶対観てよかった。 これまでドキュメンタリーで様々な人々が取り上げられてきた時その人自身が面白い時ほどその周囲の人には目が向けられなかったかもしれない。 山本医師は心病む人たちを救うために人生を費やしたが妻の芳子さんは夫を支えるために人生を費やしたのではないでしょうか。 ネタバレしますのでご注意を。 芳子さんはどうやら認知症であるらしい。 夫妻は中学の同級生からの間柄という。つまり同い年なのだが芳子さんのほうが体も頭脳も早く年老いて…

  • 『精神』想田和弘

    アマプラでなんとなく見つけなんとなく観始める。 ただただ映し続けていく感じ。観察映画というらしい。 精神科診療所「こらーる岡山」の医師・山本昌知氏と患者さんたちそしてそこで働く人たちの姿・声を撮り続けていく。 ネタバレしますのでご注意を。 やはり誰もが一番衝撃を受けてしまうのは我が子を虐待死させてしまった女性の告白ではないでしょうか。 インタビューを受けて女性は自分の過去をよどみなく話し続けていきます。結婚し出産したけど子育てが上手くいかなかったのに頼れる人がなく苦しかったことそして赤ん坊を死なせたことを淡々と話していく様子は今まで観たどんな映画より怖ろしい。 子供が死んだのはお前のせいと言わ…

  • 『A2』完全版 森達也

    『A』のその後。 なんだろうこのごたごた感は。つまり世の中はごたごたしている、っていう話ですか。 あの恐ろしい事件を起こした教団と彼らを追い出そうとする住民たち。 しかし争っている間に奇妙な友情(?)みたいなものが生まれてくる。 いきりまくっている右翼団体と警察のごたごた。 そして相変わらずごたごたと散らかっている。 掃除をまったくしてない感はその通りのようで途中初めて拭き掃除をする場面が出てくるのだがなんと森氏が「初めて床を拭いているのを見た」と言うのだ。 長い時間接近していた森氏が初めて見たとは。掃除って修行の初歩の初歩みたいなものだと思っていたのだがこの宗教はまったく違うようだ。 とりあ…

  • 『A』森達也

    オウム真理教について知ることも考えることも辛いのだけど鑑賞しました。 1995・6年ごろが撮影された時期、ですね。 あの恐ろしい事件後首脳部が抜けた教団をまとめている男性・荒木浩氏は純朴そうにしか見えないのが奇妙でもあります。 そして彼らに群がる報道陣や警察の強硬な態度は「悪を懲らしめる正義の味方」からくるものなのだろう。 ちょうど半ばで警察の男性たちが荒木氏とその連れを尋問する場面があります。連行目的だったのが上手くいかず一人の警官が荒木氏の連れを追いかけるようにして引き倒し自らも倒れ「いたた。怪我をした」と言い放ち「警官に対しての暴行だ。公務執行妨害だ」として荒木氏たちを連行する。 経緯を…

  • 「好きな日本映画三作品」

    唐突ですが自分にとって「日本映画三選」を考えてみました。 自分で勝手に考えた三選で条件は「日本を表現していて且つ好きな映画」というものです。では早速 1『八甲田山』 2『鬼龍院花子の生涯』 3『犬神家の一族』(1976年版) 1976年から82年までに固まっていますが『犬神家』はほぼその時に観ていますが2と3はまったく観ていなくて最近になって鑑賞しています。 とはいえ製作年が近いのはやはりその頃に日本映画を作る力があったからではないのでしょうか。 もっと名作といわれる黒澤・小津・溝口などを選べなかったのはそれらはあまりにも美しすぎて日本を表現していると自分では思い難いからです。 黒澤映画は特に…

  • 『未知との遭遇』スティーヴン・スピルバーグ

    どうしようもなく『未知との遭遇』を観たくなって鑑賞。 実は公開当初観た時はまったく面白いと思えなくて「何わかっていること(宇宙人はいるってこと)を長々とやってるんだか」と思っていました。 断然『スターウォーズ』派だったし今でもSWは好きですがそれはそれとして今になってやっと『未知との遭遇』の面白さが解ってきたのでした。 ネタバレしますのでご注意を。 まずはなんといっても秀逸導入部。 トリュフォー演じるラコーム博士一行が凄まじい砂埃の中から現れる。場所はメキシコの砂漠。ここでなにかとんでもないことが起きて調査隊がはいったのだ。 なにかが始まる予感である。 ラコーム博士はフランス人でフランス語しか…

  • 『ルパン三世』についてちょっと考える

    私の子供時代に始まっていまだに続く『ルパン三世』シリーズ。 よく言われることが「それぞれの心に〝俺のルパン三世”がいる」だ。 私も同じくで私にとっての『ルパン三世』はシーズン1のみであってそれ以外はまったく認めない。 みんな大好き『カリオストロの城』も作品としてはよくできていると認証するけど『ルパン三世』ではないと断言したい。 何故そんなことが起きてしまうのか。 他の方の〝俺のルパン三世について”は考察のしようもないが〝私のルパン三世について”だけは考えてみたい。 まず私が好きになった『ルパン三世』はアニメシーズン1だった。原作モンキーパンチ氏の作風も好きだけど購読しなかったのを考えるとやはり…

  • 『紳士は金髪がお好き』ハワード・ホークス

    先日鑑賞した『ブロンド』及び彼女のドキュメンタリーで観たくなったのは本作でした。モンローというと必ず『七年目の浮気』の地下鉄風の場面が出てきます。その場面が魅惑的なのを否定はしませんがワイルダー監督のこの作品は人種差別描写が冒頭から続いているため鑑賞する気持ちが削がれてしまいます。 そしてそれ以上にワイルダー監督のテイストがそもそも嫌いなようです。他作品も良いと思ったことがないので。 ホークス監督による本作は露骨なルッキズムと金目当て作品ですがモンロー演じるローレライが無垢にかわいいと思えるだけでなく親友のドロシーが気っぷが良くてかっこいいのでそれで救われてしまいます。 wikiによるとドロシ…

  • 『推しの子』アニメ

    ネットフリックス期間が終わってやっとこれまで溜まってた作品に取り掛かれる。 まずは本作『推しの子』原作は殆ど未読です(つまり少しだけ見た)今のところはアニメを楽しみたくて未読のまま行くつもりですが。 第三話まで鑑賞。 レビューも見ましたが多くの意見通り私も一話から引き込まれてしまいました。 「夢の世界」「憧れの世界」といわれてきた「芸能界」という場所。いやこれまでだって何度もそのおどろおどろしくおぞましい裏の実情は伝えられてきたものの何故か誰もがそれらの告発告白は無視して無いことにしてきたように思われます。 マンガやアニメのような子どもが読む観るコンテンツではそうした闇の部分はあまり語られずに…

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