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  • 『イカゲーム』その2

    あっという間に観てしまう気がする・・・。 ネタバレしますのでご注意を。 怖ろしいビー玉遊びのパート。 これはほんとうに怖ろしいエピソードだった。 韓国作品は特に年上とか友情とか兄弟愛とかを大事にするものなのだからこの設定はきついはず。(いやどこでもきついけど) 自分的には特に「兄貴」と慕う外国人を騙して勝つチョ・サンウの卑怯さは辛いものがある。 しかし地獄絵図を描くのが大好きな韓国コンテンツとしては腕の見せ所ではあるのだよな。 ところでチャン・ドクス、見てすぐ「ホリエモンそっくり」と思ったのだけどやはり多くの人がそう思ったみたいでおかしい。 太々しいとこまで同じだけど太々しいとあの顔になるのか…

  • 『イカゲーム』ファン・ドンヒョク

    話題になった本作、観たい気持ちはなかったのだけど次の鑑賞が見つからなかったので仕方なく観始めたのですが想像以上にというかまったく的外れに面白い(鑑賞中です) そりゃあれだけ騒がれたのだから面白かろうけど。 ネタバレしますのでご注意を。 日本作品の『カイジ』とか他のあれこれのパクリとかでも騒がれていたけどパクったからと言って面白いドラマができるわけじゃない。 私は『カイジ』や他のあれこれを観た読んだわけじゃないけど金儲けのために命懸けのゲームをやるというのはよくあるアイディアじゃないんだろうか。 私的にはむしろ『Xファイル』のチャイナタウンのエピソードを思い出しました。ゲームで体の一部を売るとい…

  • 『ドント・ルック・アップ』アダム・マッケイ

    文句なしに面白かったです。 政府首脳やマスメディアの反応及び対処は我が国でも同等の疑念がわくところではありますね。 とはいえ現在の科学力と国際関係を考えれば本作の主人公たちが望んだ「なにか」は生まれたのでありましょうか。多少の誤差はあれ人間たちは結局ドタバタの中で死んでいくしかない気もします。 なので結局は本作の主人公たちがとった選択しかあり得ない気もします。 しかし「我々は最後の最後まで戦う」というのがアメリカ流儀だったのがここにきてなんとなく日本的というのがダメなら東洋的な「なるようにしかならない」「余計なことはしない」という方向へいったのが面白くもあります。 本作はむしろ日本人ならあっさ…

  • 『クイーンズ・ギャンビット』その3

    ずるいずるいこんなん絶対感動するやん。『スラムダンク』なみに感動するやん(観てないけどたぶんそう) ネタバレしますのでご注意を。 すっかりはまって鑑賞終了しました。全7話。正直言ってもう少し観ていたかった。 最初は少し高飛車すぎないかと思っていた(チェスだけに)ベスの話が進むほどに彼女が成長するほどに魅入られてしまった。 天才すぎるほどの天才だけど愛情の縁は薄くて最も好きになった男性は(たぶん)ゲイで恋人関係にはなれなかった。 関係を持てた男たちともいつしか別れてしまった。 でもベスがチェス界の最高峰たるソ連のチェス王ボルコフとの決戦の時、ベスの思い人であるタウンズが記者として目の前に現れる。…

  • 『クイーンズ・ギャンビット』その2

    おもしろいなあ。ここまで面白く思えるとは想像もしてなかった。 ベスの魅力にはまってしまいました。 天才少女というジャンルの作品は数えきれないほど存在するのでしょうがここまで女性としての生き方に深く入り込んでいくことはなかったのではないでしょうか。 まだよくわかってはいませんがこの物語が完全なフィクションだというのも逆に驚きでした。なんとなく誰かかつていた女性チェスプレイヤーがモデルになっていると思い込んでいたのですがウォルター・テヴィスという小説家の手によるものでした。 失礼ながらテヴィスという小説家の名前さえ知らなかったのですが彼はあの『ハスラー』の原作者でもある上に『地球に落ちてきた男』の…

  • 『クイーンズ・ギャンビット』

    『ブレイキング・バッド』あまりに男性ドラマだったからか女性主人公のドラマを選択した、とはいえ結局女性は彼女ひとり(と養母)だけであとは男の世界ではあるけどな。 ネタバレしますのでご注意を。 またもやコンテンツ探しに苦慮するかと思いきや案外早く次の作品を見つけられてよかった。1960年代アメリカ、女性は主婦になるのが当たり前で若い娘たちは良き夫になる男を探すのが日常な世界観。ヒロインのエリザベスは両親を失って孤児院に入る。そこで雑用係をしている初老の男からチェスを学んで面白さに没頭していく。 やがてある夫婦に引き取られるが夫はすでに妻に幻滅していて出張を繰り返しそのまま離婚を妻に言い渡す。 残さ…

  • 『エルカミーノ:ブレイキング・バッド ムービー』

    『ブレイキング・バッド』の続編でジェシー・ピンクマンを主人公にした映画版。 ネタバレしますのでご注意を。 何故これが本編ではなく続編なのかというのはジェシーが主人公になってしまったからだけでなくこれまで言っていた「因果応報」がこの映画版には効いていないからではないかと思ったりする。 というかもちろんそう意味ではなくドラマシリーズが終わってその後を作る提案がされた時そこには「因果応報」を当てはめなかったのだ。ここからは俺たちの物語だと。 ま適当に言ってますが。 にしてもとにかくジェシーはこれまでウォルターの対比としての「善人」少なくとも「良い心を持ち続ける悪人」という表現がされていたが本作ではそ…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その17

    シーズン5#16鑑賞完了しました。 つまり第5シーズンは再々鑑賞しました。 ねたばれしますのでご注意を。 とても良い終わり方でした。 以前も日本的な要素が多く出てくるなと思っていたのですがそれ以上に東洋的思想が核になっているドラマでした。 もちろん悪い奴には見合った制裁を、というのは至極アタリマエの題材なので東洋思想とすぐには結びつかないし終わりに「自業自得さ」という歌が流れるので「そう思うよな」としか考えなかったのですが観返すうちにやはりこれは「因果応報」という意識が強い作品だと感じました。 日本の作品でキリスト教にまつわる設定にすることがよくありますがそれは単なる言葉やアイテムの場合が多い…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その16

    シーズン5#4まで鑑賞。 ネタバレしますのでご注意を。 怖ろしいパートです。 エゴとプライドの塊ウォルター。 ついにジェシーを殺せと麻薬組織に依頼する。 ウォルターの良心のリミッターともいうべきジェシーを殺せと命令いや思った時ウォルターはもう人間ではなくなったんだろう。 とはいえウォルターがジェシーを本気で信頼していたことがあったのだろうかとも言えるしそれを言うならウォルターが妻スカイラーを本当に愛していたのかそして家族を本当に愛していたのかなんてもうわからない。 そしてウォルターは目の前で義弟のハンクを組織に殺されて慟哭する。 口の中が真っ黒になったウォルターの顔が怖ろしい。 この顔をどこか…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その15

    シーズン5#11まで鑑賞。 マリーってなんだろう。 ネタバレするのでご注意を。 よくある女性像のひとつといってしまうと今のコンプラ的には差別表現なのだろうけど。 それに「よくある」とだけいうのも違っている気がするがそれでも一つの女性的なキャラなのは確かなのだ。 #11で二組の夫婦の話し合いが行われる。その時マリーはウォルターに「死ねばいい」と告げる。煩いほど世話を焼く彼女だが本当に迷惑だと感じたら「死んでしまえばいい」と思ってしまうのだ。 このドラマのキャラクターは悪人の戯画化であるウォルター。 良き心を持つ悪党ピンクマン、悪の道を歩き続ける真っ当な男マイク、詐欺師的弁護士ソウルが中心にいるが…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その14

    最終章シーズン5も半ば。 世界が壊れていく。 日本語吹き替えで観ているのだがジェシーがウォルターのことを「先生」と呼ぶたびに胸が痛む。 ネタバレしますのでご注意を。 そして私にとって一番いやな場面。ウォルターがマイクを撃ち殺す場面。 とはいえマイクもまた悪人であるには違いない。因果応報。このドラマでは自業自得と言っているけどやはり私には「因果応報」という言葉がぴんとくる。 この製作者がどういう思想なのか知らないけど凄く仏教的なものを感じてしまう。 だから日本人にも人気が出ているのでは、とさえ思ったりする。 ちらりと仏教について検索してみればますますその思いが強くなった。 ブッダはすべての人と付…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その13

    先日再鑑賞したシーズン5に到達しました。再々鑑賞ですが今度も記憶はすでに怪しい。 つまりまた楽しめます。 ネタバレしますのでご注意を。 なんといっても一番の悔いはマイクがウォルターと組む決定をしたことだな。 もちろんそれは部下たちに金を工面してあげたい一心だったからで他に方法もなく仕方なかったのだけど。 (マイクが好きなのでつい愚痴る) そしてスカイラー。こうして観ていくとホントに突然壊れた感あるな。 でも理解できる。すごく頭が良くて能力のある人の上良識ある人間なのだ。 ウォルターは頭が良く能力があるが良識がない。 壊れてしまうのが当たり前なのだ。 でもドラマだと特殊な人間が出てくるものなので…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その12

    世界が壊れていく。精神も崩れていく。 ネタバレしますのでご注意を。 凄いな。 話によるとジェシーはシーズン1の終わりには死なせる予定だったという。 だけどジェシーがあまりに良くてウォルターの対比として生き延びさせたらしいのだ。 だけどここまでくると(いやもっと早くだけど)すでに主人公はジェシーになってしまっている。 勿論見どころは最低の悪党ウォルターの悪あがきであるのは確かなのだけど知性の無いジェシーはその誠実さだけで世の中を渡っていく。 『チェンソーマン』でデンジが頭が悪いのに一途というだけで生きているのと同じだ。 加速していく。 あるいは蟻地獄に入り込んでまだ大丈夫と思っているうちにもうす…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その11

    シーズン4も#9まできました。 このグダグダずぶずぶ感がなんとも言えない。 ネタバレしますのでご注意を。 スカイラーとの夫婦喧嘩はすっかり終わって共犯者になってしまった代わりに今度はハンクから絡まれ始める。 といってももちろんウォルターに疑惑を持ったわけじゃなくガスに目をつけてきたのだ。とはいえDEAとしては彼を白と考えておりまったくの個人プレイではあるのだが。 ウォルターはハンクに足代わりとして使われてしまうがむしろ捜査が見えるのはウォルターにとっては対処しやすくもあるのだった。 この辺の頭脳戦は確かに面白い。 そこにスカイラーの間抜けな元上司。息抜き。 そしてウォルターではなくジェシーのほ…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その10

    世界がぐだぐだになってきた。登場人物が皆腐っていく。 ネタバレしますのでご注意を。 ウォルターはもう完全にイカレていて何のために動いているのかよくわからない。 スカイラーは非常に女性的というべきか、夫の正体を知って腹をくくり積極的にウォルターを保護しようと努力していく。愛情というのではないが。 ハンクは事故で歩けなくなったことでマリーにつらく当たる。 マリーはハンクを励まそうと懸命だがそれがかえって彼を苛立たせ暴言を吐かせてしまうことになる。 強いストレスを感じたマリーはまたもや万引きをして警察に逮捕されてしまう。 しかしハンクにはもう駆け付ける足も気持ちもない。 ジェシーも度重なる身内の死と…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その9

    世界が大きく変わっていく。ついにシーズン4に入りました。 ネタバレしますのでご注意を。 スカイラーはすっかりウォルターがアウトローである存在として認知して対処し始める。 ウォルターとしては「良き夫」として存在したいので本来ならば受け入れがたいがあきらめるしかない。 ガスが作った完璧なラボで従業員として勤務する。ただしガスが助手として用意した化学者のゲイルがウォルターは気に入らない。十分な科学知識を持ち従順な助手の彼よりも常に反抗的で考えが足りないジェシーのほうがなぜか必要なのだ。 もちろんウォルターのような家父長男にはジェシーのダメさ加減が逆に心地よいのだ。 そして仕事よりも愛情を優先するジェ…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その7

    シーズン3#10あたりまで鑑賞。 ネタバレしますのでご注意を。 このあたりはやや中だるみだろうか。 とはいってもそこに何らかの意味があるのがこのドラマだったりはしますが。 ガスと手を組み互いをパートナーとして認めることになったジェシーとウォルター。整った設備でブルーメスを作ることになったがラボに紛れ込んだ一匹の蝿がウォルターを苦しめる。 作業を中断してウォルターはジェシーと蠅を抹殺しようと格闘する。 からかうように蠅は逃げ回りふたりはあがく。そのうちふたりは思い出話を始めてウォルターは「ジェーンが死んだ夜」の話を始める。もう少しで彼はジェシーに「ジェーンを見殺しにしたこと」を話してしまいそうだ…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その7

    マジで再鑑賞してよかった。すっかり何もかも忘れていたと痛感しました。 ネタバレしますのでご注意を。 確かにこのドラマを一回観ただけで理解していたと思うのがおかしかったです。 上がったり下がったり。 死ぬと言われ生き延び金が必要と言われて犯罪で金を稼ぐがその金は要らないと言われる。 家族のために犯罪者となり家族のために犯罪を辞めようとするがもう取り返しはつかない。 なによりも一度犯罪の興奮を覚えてしまったウォルターは元の何の刺激もない生活には戻れない。このドラマではメスという強い依存性のある麻薬が題材になっているが主人公ウォルターにとっては「犯罪」が何よりも強い依存性のある麻薬なのだ。 登場人物…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その6

    シーズン3にはいりました。 ネタバレしますのでご注意を。 シーズン2の終わりにマイク登場。やっぱりマイク好きだなあ。 かっこいい。 ジェシーはジェーンとやり直すといいつつまたもやクスリをやってしまう。そこへ入り込んできたウォルターは目の前でジェーンが吐しゃ物で息を詰まらすのを見る。 ウォルターはそれがどういうことになるか理解できながら何もしなかった。 ジェーンという娘がジェシーを操り自分から引き離してしまうのを危惧していたからだ。 助けることができたのにウォルターは彼女を見殺しにしたのだ。 そして何食わぬ顔で嘆き悲しむジェシーを励ました。 その後とんでもない事故が起きる。 なんとウォルターの住…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その5

    シーズン2も終わり近く。 ネタバレしますのでご注意を。 ウォルターは着実に嫌な人間になっていく。 突然切れて怒りだす。 新しい湯沸かし器を設置するまではよかったけど床が腐っているのを発見して床下のカビを撲滅しようとし家族から嫌な目で見られる。(しかしこれ私も同じようなとこある) ガンが寛解と告げられ足を洗うことを決意するもそれは全治ではないので手術を勧められ再び金儲けが必要となる。 とはいえそれはウォルターが選んだ道でもあるのだ。 そしてスカイラーが突然産気づくがこの時もウォルターはメスを金に換える必要に迫られスカイラーのメールを無視して闇の仕事を選択する。 つまり「家族のため」と言いながら家…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その4

    シーズン2も半ば。 ネタバレしますのでご注意を。 嘘をつき続けるウォルターに嫌気をさしたスカイラーは自分自身も「勝手に生きよう」と自由に動き始める。 家族奉仕をしようとするウォルターを無視して元の職場に復帰する。そこにはかつてスカイラーと〝なにか”があったらしい社長がいる。既婚者だった彼が離婚して独身になっていた。 大きなおなかを抱えているスカイラーだがその男性は彼女に今も好意を持っている様子でありスカイラーもまんざらではないと見える。 麻薬製造と販売に本腰を入れていくウォルターは家族に迷惑をかけたくない、財産を残してあげたいという思いだ。 まあそれが口実にすぎないことはやがてわかる。 ここで…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その3

    シーズン2に突入。 あっさり怖ろしい世界へと突き進む。 当たり前だよね。麻薬とそれを大量に売りさばくために大物麻薬組織とつながったのならもう普通の生活などできるわけもなく。 ネタバレしますのでご注意を。 既にネタバレだったのか。 この段階ではまだ小悪党のジェシーと小市民のウォルターという構図は保たれている。 しかし嘘をつくウォルターという存在が確立していく。嘘の上に嘘を重ねていくしかない。 ほんとサラマンカ一族が怖い。 このあたりアメリカ人製作者がいかにメキシコ麻薬組織に恐怖を抱いているかもしくは悪の権化に仕立てようとしてる気はする。 かつては共産主義ソ連でありさらにナチスだったけど今は南米麻…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度 その2

    再鑑賞すると本当に物語が見えて面白い。 ネタバレしますのでご注意を。 地獄へと突き進む『ブレイキングバッド』も最初の頃はほのぼのしている。 というのはおかしいいけど。 しがない高校化学教師のウォルター・ホワイトは発癌し経済的に困窮する。しかしかつて共同経営者だった友人夫婦からの援助を拒みメタンフェタミンを精製することで大金を稼ぎ始める。 相棒は以前ウォルターの生徒だったジェシー・ピンクマン。 最初の頃のウォルターは気が弱く周囲の人たちから軽んじられている。とはいえ彼は非常にプライドが高くそのためもあってすぐに嘘をつく癖があるのだ。こうした彼の特性が犯罪へと進ませていく。 そうした布石があちこち…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン1からもう一度

    シーズン5の最後まで再鑑賞しました。その前が気になってシーズン4・3の最初を観てみたのですがやっぱりますます気になって結局シーズン1から観なおすことにしました。 そりゃそうだよねえ。 ネタバレしますのでご注意を。 最凶のシーズン5を観てから1を観るとウォルターのあまりの違いに驚く。全くの別人だ。 凶悪犯になる前のウォルターは堅物で気が弱くて奥さんのスカイラーの尻に敷かれ息子のフリンにからかわれている。 金がないために洗車場(後で買い取る店だね)でバイトして罵られ高校では生徒に軽んじられてバイト先でその生徒の車を洗う羽目になる。勿論爆笑される。 ウォルターとジェシーの出会いも確認。 テンポよく進…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン5 その3

    なんだろねこのおもしろさ。 ずーっと嫌な話しかないんだけど。 面白くない人生こそが尊いってことかな。 ネタバレしますのでご注意を。『ベター・コール・ソウル』についても。 ほんとに覚えてないんだけど時々「あっここ知ってる」ってなるんでやっぱりちゃんと観てたみたいです。 しかしこの内容を覚えてないっていうのはどういうことなんだろうか。 よほどぼーっと観ていたのかそれともあまりの怖ろしさに記憶から消してしまったのか。 大金山積みの強烈なインパクトで終わりかと思ったらジェシーが地下牢(?)から脱出する場面でも蘇りました。あそこはハラハラしますからね。 主人公のウォルターが完全な悪党(言葉悪く言えばクソ…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン5 その2

    こりゃ観てないな、と思っていましたがあの場面で「やっぱり観てたわ」と思い知りました。あの場面は強烈ですからね。 ネタバレしますのでご注意を。 あの場面というのはウォルターが妻スカイラーに「ちょっと来て」と言われ貸倉庫に連れていかれ山積みになった札束を見せられる場面です。 そもそも中流家庭生活を送っているウォルターが突然闇稼業で金儲けをしてしまったら金の使い道がないわけです。 第一ウォルター自身がさほど贅沢な生活を望んでいるわけでもなく金のかかる遊びを求めているわけでもない。 とりあえずは不自由なく暮らせる家と生活水準があったわけですから困るわけでもない。もともとは自分自身の癌発覚で家族を困らせ…

  • 『ブレイキング・バッド』シーズン5

    『ブレイキング・バッド』観ていたつもりだったけど『ベター・ソウル・グッドマン』観て自信がなくなり再鑑賞。 というかまじで初鑑賞かもしれない。 しかしそんなことはもうどうでもいい。おもしろい。 もう一回最初から観るかなあ、と今思っています。 さっと観ただけで解るドラマではないよね。 もう一度観たからと言って損はない。 とにかくシーズン5観てから決めよう。

  • 『ベター・コール・ソウル』その17

    途中の感想を書くことができず最後まで鑑賞しました。怒涛の最終章でした。 ネタバレしますのでご注意を。 実を言うとこの最終パートの途中で人生をゲームのように楽しむ人間の喜びを謳いあげた作品だったのかと書こうとしていました。 しかし進行するにつれソウル・グッドマンことジミー・マッギルは袋小路に入り込んでいきます。 頭脳明晰と思えたジミーはどんどん手詰まりになっていき自ら罠にはいりこんでしまうネズミのような存在になってしまった。 モノクローム映像になってしまうのもあって彼は惨めに年を取ってしまったように見える。 結局堅物で嫌な人物に見えたチャックが言っていたことは正しかったのでした。ジミーはどうして…

  • 『ベター・コール・ソウル』ベターその16

    シーズン6#5鑑賞中。 ネタバレしますのでご注意を。 主人公のひとりが結末を迎えました。 まあそうなるしかないということだけど・・・ナチョが死んでしまった。 しかも自殺。 自分の頭を撃ち抜いて。 いやこのメキシコパートマジでスリリングでした。とはいえ嫌なパートだった。ほんと暗黒街とかシンジゲートとか麻薬組織とか嫌いなんですよ。そういう問題じゃないけどね。 一方のキム&ジミーはハワードを追い詰めるというふざけたことをやってますがこれがどういう方向に進むのか。ジミーではなくキムのほうがやる気満々でハワードを茶化そうとしている。 こわいなあ。 ついにハワード業を煮やしてジミーにボクシングで決闘を。最…

  • 『ベター・コール・ソウル』その15

    もう最近ないほどはらはらした。 ネタバレしますのでご注意を。 シーズン6に突入しました。 つまりラロの暗殺に失敗しました。 そしてそれはナチョの危険を意味しています。 そしてキムとジミーの危険が消えていないということでもある。 それはすべてジミー自身が引き起こしたことなのだ。 彼がラロを釈放した。 いったいどうなるんだ。 なのにキム&ジミーはヘンテコな復讐に情熱を燃やしている。 いったいどうなるんだ?

  • 『ベター・コール・ソウル』その14

    驚きの展開です。 ネタバレしますのでご注意を。 シーズン5#8まで鑑賞。 キムとジミーの状況はこんがらがっていく。 キムは事態をよくするために結婚を申し出る。 そのかわり絶対に彼女に対して嘘をつかないと約束させる。 ジミーはその約束を守るが彼はどんどん危険な道を進み続ける。 ジミーの道とサラマンカの道が重なる。 そしてキムの恐れていた事態へとつながっていく。 やっぱり普通に生きたほうがいいんだよ。 生兵法は大怪我の元。 それでもキムは力を尽くしてくれる。

  • 『ベター・コール・ソウル』その13

    まあ最初からきつい展開ではあったんだけどどん底を超えてきつくなっていく。 ネタバレしますのでご注意を。 キムは結局メサ・ヴェルデを手放すのかな。 ジミーはついに「ソウル・グッドマン」となる。 シーズン5#4まで鑑賞。 一番つらいのはマイクだな。孫娘に対してカッとなって声を荒げてしまい嫌われた。一度失った信頼は取り戻せない。 腕っぷしには自信があるが過信してケガを負う。気づいたらなぜかメキシコにいたという。 キムはジミーのペテン才能に嫌気を感じながらもいざとなると期待してしまう。 メサ・ヴェルデが計画する土地に居座り続ける老人。立ち退きを勧めなければならないキムは良心の呵責でジミーに老人側の弁護…

  • 『ベター・コール・ソウル』その12

    いやな感じになってきました。 ネタバレしますのでご注意を。 紆余曲折ながら懸命に進んできたのに嫌~な道に入っていっています。 全面的に。 やはりこれまっすぐに生きることの難しさですね。 ジミーが少しずつ変な兆候を示しだす。 キムはその変化に気づいて矯正したいと思うけど自分自身もそれに引きずられてしまう。 こういう形で人間はおかしくなっていくのだと見せられているようだ。 もちろんまだ私には結果どうなるのかよくわかっていない。『ブレイキングバッド』の記憶がもうないので。 ジミーは良い人だった。でもそれで傷ついてしまったことが彼の心を濁らせてしまっている。キムはその濁りを感じ取っている。 マイクも利…

  • 『ベター・コール・ソウル』その11

    シーズン4#6まで鑑賞。 いやすごいな。上がったり下がったり上手くいったりダメになったりほんとに飽きさせない。 ネタバレしますのでご注意を。 やっぱりキムを好きになってしまうよねえ。 物凄い成功を自分の力で勝ち取ったのにだからこそか人助けをしたいと思う。そうだよなあ。力なき人々を助けたい。 キムのイケメンぶりがきわだつ。 三枚目担当ジミーも楽しい。 このキャラクターは何と言えばいいんだろう。すごく良い人なのに常に悪さを考えている。日本にはほとんどいないキャラクターだよね。悪戯好きな善人?退屈しない人物です。 マイク。こちらもこちらで良い人だけど常に悪事を働いている。 世界はどう進むかわからない…

  • 『ベター・コール・ソウル』その10

    シーズン4#3まで鑑賞。 うわーいつのまにかシーズン4に。あっという間に進んでしまいました。一か月で観終えるのかと不安でしたがなんのこたない。 夢中で没頭して止めたい気も起りませんでしたからね。 ネタバレしますのでご注意を。 本作最大の敵?とも言えるチャックが焼身自殺、という驚きの結末です。 しかも仲違いしたまま。ジミーは仲直りを申し出ましたがそれすらチャックには腹立たしいことでした。まあチャックの気持ちもわかります。 別々の場所で別々に生きていたらこうまでチャックを苦しめることもなかったのに。 とはいえジミーはチャックを見捨てることができずそれゆえ彼を追い詰めてしまった。そして優秀なハワード…

  • 『ベター・コール・ソウル』その9

    はまるってこういうことなのだと実感しています。いやこんなに夢中になってしまうってまだあるんだな。 ネタバレしますのでご注意を。 シーズン3-10まで鑑賞しました。 とんでもないことになってしまった。 優秀すぎるキムがぼんやり運転で事故ってしまったのだ。 というかまあジミーの分まで稼がなきゃと思ってしまったのは間違いないはず。 「メサ・ヴェルデ」以外の案件まで背負って考え事をしながら運転しはっと気づいたら道を外れてしまっていたのだ。 というのはやはりメタファーなのだろうな。 というならチャックが家を壊し始めたのもメタファーか。 そしてナチョも追い詰められていく。 ナチョがヘクターを暗殺しようと毒…

  • 『ベター・コール・ソウル』その8

    シーズン3#7観ています。 せつない・・・。 貧乏暮らし・・・笑える。はh。 調子づいている時はどんどん行けだけど一度落ち込むとほんとドツボにはまっていく。 小金を稼ごうとしてうまくいかずディスカウントして自分をますます苦しめることになるのだよね。 ネタバレしますのでご注意を。 キムはジミーを見捨てられず裁判でチャックと戦う。 ふたりの作戦は危ういながらもチャックを追い込みチャックからジミーをどんなに恨み嫌っていたのかという言葉を引き出す。 ジミーにとっては苦い味わいながら自分の罪を最小限に抑えることができた。 しかしさすがのジミーも今度ばかりはチャックを許すことができなくなった。裁判後チャッ…

  • 『ベター・コール・ソウル』その7

    人生はままならないなあ。 良かれと思ってやったことが悪い方向へ導いてしまう。 どうなんだろう。 これを観ているとそもそもジミーはチャックと離れていればチャックの世話を焼かないでいればとも思います。 しかしジミーはだからこそジミーなのでしょう。心底優しくて人を見捨てては置けない人なのです。 とはいえだからこそチャックはジミーが憎くてしかたない。 皆がジミーの優しさに惹かれているからです。 昔はよくこういう「お人よし」が描かれていました。悪さをしても失敗をしても「お人よし」だからなぜか憎めない、という人物が。 一方チャックは頭脳明晰で仕事ができますが「お人よし」ではない。「正義」の人だが「お人よし…

  • 『ベター・コール・ソウル』その6

    このドラマにはまれるのはやっぱりキムがかっこいいからだろうな。 しょぼいおっさんジミーの良き相棒であり愛する女性であり愛してくれる女性がこんなにステキな女性であるというのは確かにファンタジーだとは思いますが。 ネタバレしますのでご注意を。 最初から充分面白いのだけど進むほどさらに面白くなっていく。 今回面白かったのはやはりチャック。 非常に優秀な男性なのに電磁波アレルギーで隠遁生活に甘んじている。 彼の弱点は弟のジミーだ。優秀な自分とは雲泥の差である愚かな弟にどうしても勝てない、という思いがチャックを苦しめている。 もしジミーが惨めな人生を歩んでいたらチャックは幸福だっただろう。 しかしそうそ…

  • 『ベター・コール・ソウル』その5

    マイク。ハードボイルドオヤジがかっこいい。好きです。 ネタバレしますのでご注意を。 ハードボイルドオヤジもチャラオヤジもどちらも損ばかりして生きていますな。 そしてなぜかチャラオヤジ・ジミーを見捨てずにいるキムの頑張りが一番見ごたえあるパートです。 いや全員まじでハードモードな展開すぎる。 これ見てたら絶対自分はぬるま湯につかっているわと思ってしまうのではなかろうかと。 皆さんにもっと安楽に生活してほしいですわ。 もう少しゆるく生きていってもいいんじゃないかな。なんていってしまえばこのドラマの面白さなくなってしまうけどね。 つまり面白い生活っていうのは過酷なのか。

  • 『ベター・コール・ソウル』その4

    シリーズ1鑑賞完了。 1の最終話壮絶でした。 しかしなんだろう、元気がもらえた気がするw そして第2シーズンに迷わず突入。 情けない男の話から狡賢い男の話へと移り変わっていく。 こういう数学的な脚本は日本では映画ドラマアニメによらずお目にかかれない。 日本人は数学的人間ではないのだろうなと思います。 本作ではジミーの物語とマイクの話が交互に出てきます。マイクストーリーは計算的ではなくて恐怖と人情が芯になっています。怖いのだけどこちらのほうが温かみがある。 その二つが織り込まれていくのが本作の面白さの一つなのだと思います。

  • 『ベター・コール・ソウル』その3

    チャック・マッギル、ジミーのお兄さん。電磁波アレルギーで引きこもり生活を余儀なくされている。 ネタバレしますのでご注意を。 ただただおもしろい。 まあいろんなことを考えますよ。 たとえばちょい前に「自分はヒーローじゃなくて脇役だから」的な言葉を読んでそんなことって?と思いました。まあこれ主人公を演じるのは荷が重いから脇役のほうが気楽的な考えでもあるのかもしれませんがこのドラマを観てわかるのは「たとえヒーローではなくても人は皆脇役ではいられない」ということなんですよね。 脇役なら気楽、かもしれませんが人は皆主役を演じなければならないってことです。 その主役はブラピやシガニー・ウィーバーみたいなか…

  • 『ベター・コール・ソウル』その2

    手前のおっさん、マイケル・"マイク"・エルマントラウト 。向こうの情けない顔の主人公ジミーと真逆に凄みのある風貌でかっこええ。なのに駐車場管理人いったい何者。 ネタバレしますのでご注意を。 おっさんおっさんおっさんのドラマ少し中年女。 こんな登場人物ばかりで面白いドラマが作れてしまう。そして気になって観てしまう。 出てくるエピソードはみんなしょぼいか怖ろしくて目を塞ぎたくなるか。 だけど目を開けて見るしかない。 ジミー、ほんと情けないけど話し相手になってくれる女性がいるのがとんでもない。 こういう男で話し相手になってくれる異性がいるかどうかでまったく心理は変わってくるのではないかと思ってしまい…

  • 『ベター・コール・ソウル』

    ついに鑑賞始めました『ベター・コール・ソウル』 関連ドラマ『ブレイキングバッド』はかなり前ですが鑑賞完了しています(のつもりです)もうすでに詳細は覚えていませんが。 面白くなかったらどうしようかと恐れながら観始めたのですが冒頭数秒で面白いのが解りました。 なんなんだろう。おもしろいかどうかは本当に数秒で解るんですよね。あの映像あの雰囲気間違いないとわかるのです。 というわけで観続けています。 ネタバレしますのでご注意を。 どうしようもないほどかっこ悪いおじさん弁護士、ジミー・マッギル。今だけじゃなくて昔からずっと情けない男のようですが巻き込んでしまった若者たちを見捨てなかったのは感心しました。…

  • 『はだしのゲン』中沢啓治

    初めて読みました。 なぜ今まで読んでいなかったのかというと絵が怖くて手に取れなかったからです。もちろん原爆を題材にしてその恐ろしさを描いた作品ということで怯えたのもあります。 それで生涯避けていたのですが近年になってネットで様々なエピソードをアップされているので少し絵に慣れてきたのもあり最近になって広島市教育委員会が教材から外したというニュースを知ってこれはさすがに見ておかねばならないとついに手に取りました。 ネタバレしますのでご注意を。 読み始めてすぐに思ったのは想像していた恐怖とはかなり違っていたということです。 物語が一つのことを細かく描写するのではなく起きた出来事を次々と追いかけていく…

  • 『火狩りの王』その4

    #7「邂逅」 今期放送アニメがほとんど受け付けなくて予約もどんどん外してしまった中これだけは楽しみにしています。 いったいなにが気に入っていったのか他と何が違うのか自分でもよくわからないのですがとりあえず書き出してみましょう。 アニメにありがちな笑いを誘うギャグがない。これ重要で私が結局『鬼滅の刃』がダメだったのは度々入るギャグが無理だったのでした。アレ抜きの『鬼滅の刃』出してほしい。 全体にシーンとしている。うるさくない。 目が込み入っていない。今風の描きすぎ目が苦手。 ペタンとした背景が良い。 動きすぎないアニメーション。派手な動きがないのがほっとする。 となんだか「~でないのが良い」が並…

  • 『わるいやつら』野村芳太郎

    以前だったら絶対観ない気持ち悪い映画なのですが野村監督シリーズで鑑賞しました。 のつもりだったのですが昭和の見本を描いたような映画として見ごたえありました。 情念と呼ぶのか不気味な男女の愛憎劇が今観ると不思議な感情に思えてなりません。男女のこうした情交は今存在するのでしょうか。 ネタバレしますのでご注意を。 若い頃はこういうおぞましい男女の情交話が気持ち悪くて観ることができませんでした。今でも好きなわけじゃないのですがむしろ今は無くなってしまったように思えて絶滅した何かを見るような気持ちで鑑賞しました。 事あるごとに煙草を咥えライターで火をつけ煙を吸い込む。 男は女と見れば尻や乳房を触りSEX…

  • 『Yuzuru Hanyu ICE STORY 2023 “GIFT” at Tokyo Dome』

    自分が日ごろ選んでいる作品とは大きく違っていたので不思議な感覚でした。 ネタバレしますのでご注意を。 私はSFやミステリーが好きな世界でアイスショーはそういう世界観と波長が合うと思いますがこの作品は羽生結弦氏の私小説的(と思わせる)内容でした。 観客のほぼ全員がそうした虚構の世界よりも羽生結弦自身の心を観たいと思われているのでしょうからこの選択は正しいのかもしれませんが私としてはこの舞台でそれは勿体ない気もします。 というかきっと羽生結弦という人は人生がフュイギュアそのものでその心の中にはそれしかないのかもしれません。 そして観客もそれを見たいと願っているのなら外野が意見する必要はないはずです…

  • 『疑惑』野村芳太郎

    初鑑賞と思っていたら途中で記憶が蘇りました。昔観た時はまったく興味がわかなくてそれで観たことすら忘れていたのですが今回鑑賞でこんなに面白かったのかと呆れました。たぶん子どもだっただけですね。 ネタバレしますのでご注意を。 前回の『事件』とほぼ似たような「いかにも怪しいと思える人物が実は」設定の裁判ものなのですがこちらの方が断然面白くよくできているのではないでしょうか。 やはり野村芳太郎監督は松本清張原作のほうが合っているのかもしれません。 なんといっても悪女鬼塚球磨子=桃井かおりと国選弁護人佐原律子=岩下志麻のやり取りが楽しくてたまらない。こんなに愉快な日本映画は最近まったく観ていない気がしま…

  • 『事件』野村芳太郎

    あまたある映画の中から観たいものを探しても見つからず。何故かこの作品にたどり着いてしまいました。 他の映画は冒頭で飽きて観ることができなかったのになんとなく観てしまいました。 と言っても本作はかつて多数受賞している映画でレビューも良いので当然と言えば当然なのでしょうが。 観ていて楽しかったわけでもなく面白くもなかったのですがなんとなく観てしまった、というの本音です。 思えば野村芳太郎監督という方を今までそれほど考えたことがなかったのですが監督作品としては『張り込み』『ゼロの焦点』『砂の器』『鬼畜』『震える舌』とはっきり言って「嫌な話」ばかり映像化している人に思えます。(ほとんどこれ松本清張です…

  • 『Ⅹファイル』その8

    シーズン1ep24「三角フラスコ」 シーズン1最終回です。 ネタバレしますのでご注意を。 『Ⅹファイル』の本道「地球外生命体」ストーリーです。 変な話ですが私は「地球外生命体」はほとんど興味がありません。『Ⅹファイル』が好きなのにその本道には興味がないっていうのはどうでしょうか。 この回でディープスロートは暗殺されⅩファイルは潰されてしまいます。 が、スカリーはこの回で地球外生命体の存在を信じそしてモルダーは「決してあきらめない」決意をします。 ディープスロートの「誰も信じるな」の警告。 そしてどうしようかなと少し迷ったのですが結局他にこれというのも見つからずシーズン2へ突入しました。 第二シ…

  • 『Ⅹファイル』その7

    シーズン1ep23「ローランド」 ネタバレしますのでご注意を。 大学の掃除夫として働いているローランドはいわゆる知的障碍者なのだが実はどの学者たちよりも優れた頭脳を持つ天才で停滞していたか問題を解決しさらに発展させていく。 この回を観て思い起こすのは『グッドウィルハンティング』ではないだろうか。 自分としては記憶には残っていなかったのだけど『グッドウィルハンティング』が1997年公開本作「ローランド」は1994年放送となっているから『グッドウィル』つまりマット・デイモンと相棒ベン・アフレックがこの番組に影響を受けたことは考えられなくはない。 もちろん『グッドウィルハンティング』の価値はその〝ギ…

  • 『Ⅹファイル』その6

    シーズン1ep18「奇跡の人」 一般批評としては平凡なのかもしれませんが私としてはとても記憶に残った作品でした。 アメリカで宗教というものが社会と密接であるのを教えてくれたからです。今となれば見慣れてきたようにも思えますがたぶんこのドラマで最初に認識したように思えます。 胡散臭いおっさんおばさんではなく容姿の良い若者が信者の病を治し人気者となっているというのが他と違う点でありますがそれはこの若者こそがキリストの再来だという仕掛けになっているからでした。 そういう思わせぶりもアメリカドラマとしてはよくある話のようなのですが私はかなり驚いてしまったのでした。 『Ⅹファイル』のような地元地元に密着し…

  • 『超傑作選 ナンシー関リターンズ』

    実はナンシー関氏の名前は知っていたのですがご存命の時にはまったく読んでおらず亡くなってから少しずつ読んだような次第です。 というのは氏が書かれていた題材がTV業界のことがほとんどなのでその世界にまったく興味のなかった私には無縁のもの、と思い込んでいたのでした。 しかしほぼ同年代(一年違い)の生まれで世相を鋭く批判していた彼女の文章が面白くないわけがなく20~30年の時を経て読んでみるとTV&世間知らずの私でも「そうであったな」と思ってしまうわけです。 中でもいくつか特に「そうだったのか」と唸るものありその一つが 「松田聖子の両手握手」 でした。 「両手握手」で検索してもさすがに 「松田聖子が始…

  • 『Ⅹファイル』その5

    『Ⅹファイル』第一シーズンep17「E.B.E 」 本作の基本ストーリーである地球外生命体Extraterrestrial Biological Entityに本格的に迫った回になります。 ネタバレしますのでご注意を。 モルダーの仲間のようなというかそれ以上の「オタク」たちが登場するのが一番おもしろかったという記憶があります。 そして謎の男ディープ・スロート。 世界は陰謀で作られている。 部屋には盗聴器が仕掛けられいつの間にかペンにも。 もっとも『Ⅹファイル』らしいエピソードを一つ紹介してと言われたらやはりこの回になるのでしょうか。 若干ふくらませば一つの映画分の内容になり得る気がします。 ア…

  • 『Ⅹファイル』その4

    シーズン1ep13「海の彼方に」 スカリーの父親が急逝します。 その時にスカリーは父の幻影を見てしまうのでした。 ネタバレしますのでご注意を。 極めて現実主義のスカリーが霊的な力に引き寄せられ揺れ動いてしまう回です。 今回登場する殺人犯はすでに死刑を言い渡された男ですが強い霊能力を次々と示していきます。それを見たスカリーは彼の力で急逝した父親との接触ができるのかもしれないという禁断の欲求を持ってしまうのです。 今回はモルダーが霊能力男をいんちきだと言い張りスカリーを諭す逆転劇が起こります。しかし知れば知るほどスカリーはその男の力を信じずにはおられません。 男の口添えで事件の真犯人が解り被害者が…

  • 『Ⅹファイル』その3

    『Ⅹファイル』といえば日本では説明に「超常現象を扱った」と出てきます。 「超常現象」は「パラノーマルフェノミナン」と英訳されます。この言葉から連想されるものはオカルト的霊的なものですが『Ⅹファイル』はむしろ現実的に進行していきますし、基本が「妹を宇宙人に誘拐された」なので本筋は「宇宙人」「地球外生命体」であり宇宙もしくは地球外から来た「なにものかとの接触」なのです。 これはオカルトというよりは非常に現実的な事柄に思えます。地球外生命体には私はオカルトを感じないのですが。 『Ⅹファイル』を全部見たわけではないので絶対的な評価はできないのですが本作で最も印象的なのは第一シーズンの第3話「スクィーズ…

  • 『Ⅹファイル』その2

    Ⅹファイル続行中。今これ以上興味を惹くのを見つけきれない。 『Ⅹファイル』の特色は様々にあるでしょうがその一つが「本格的な〝男女”バディもの」だと思います。 この〝男女バディもの”という定義は人によって多少変わるかもしれませんが私にとっては「主人公男女が同じ比率で活躍もしくはホームズ&ワトソンのように役割分担の活躍をするもの」であるのが基本条項でしょう。 『Ⅹファイル』はまさしくその両方を満たしていてスカリーとモルダーの完全な両主役と言っていいでしょう。途中からはさらに変わっていくようですがそこは観ていません。 もしかしたら「男女バディものドラマ」の走りかな?と思って検索したのですがイマイチま…

  • 『Xファイル』クリス・カーター

    唐突に『Xファイル』シーズン1始まりから鑑賞しています。どこまで続くかは未定。 1993年から製作された作品なのでほぼ30年前の作品ですが今のところ現在の感覚とほぼ変わらない気がしています。 (それは私が年を取ってからの時間経過だからでしょうか。20歳の人が観たらどう思うのでしょうか) 特にモルダーとスカリーのキャラ設定はほとんど違和感はなくて今観ても魅力的です。 その後さまざまな超常現象ドラマは作られてきました。そのたびに期待してはみるのですがどうしても『Xファイル』以上もしくは同等に興味をひくものはなかったのではないでしょうか。 モルダーの「宇宙人に妹を誘拐された」という物語全般に繋がる設…

  • 『タミー・フェイの瞳』マイケル・ショウォルター

    主演ジェシカ・チャスティンが本作でアカデミー賞主演女優賞を受賞した、などという記憶はまったく残っていなかったので「いったいなにこれ」という鑑賞でした。 冒頭から主人公が何やらとんでもない事件を起こしたことが表されしかもその人がとんでもなくケバイおばあさん(!)だと示される。 ということはこれは実話なのだろう。いきなりネタバレなのだからたぶん皆が知っている(本国アメリカでは)というのでなければこの始まりはないだろう。 後でやはり本作は実話で実際にアメリカで大人気だったTVタレントだったことが解ります。 それもキリスト教伝道師TVタレントとして一世を風靡した人物だったのでした。 レビューを見ると「…

  • 『キャシアン・アンドー』その6

    この物語を操作しているふたりモン・モスマとルーセン・レイエルです。 モン・モスマを中心にまたルーセンを中心にして物語を作ることもできたはずですがチンピラのキャシアンを中心にしたことが本作の面白さですね。 そしてキャシアンの母マーヴァを主人公にすることもできたように思えます。 『アンドー』は進むほどに面白くなっていく作品です。半ばの牢獄のスリルに満ちた興奮する面白さを経て終盤は悲しみと怒りを引き出していきます。 ネタバレしますのでご注意を。 本作中一般的にもっとも有名俳優フォレスト・ウィテカー演じるソウ・ゲレラとルーセンの接触もあり物語は『スターウォーズ』へと近づいていく。 マーヴァの死を知らさ…

  • 『キャシアン・アンドー』その5

    無事『アンドー』に戻ってまいりました。 いやなに「登山モノ」は逃げるわけではなし興味がなくなったわけではありません、というかこれからは意識して観ることができます。と言っても「登山映画」がそのまま傑作であるのは稀有でもあるとも気づきました。 求めているのはむしろ本作『キャシアン・アンドー』の中にあります。 人間が雪山の中でその力を失い、失いながらもなんとかして逃げ延びようとするようにアンドーもまた力を封じられながらもそこから逃げのびようと奮闘する。その闘志を観たくて映画を観ているのだと感じます。 むしろ・・・再鑑賞の再開で気持ちが萎えるのではと思っていたのですが観始めたら面白さでいきなりすっかり…

  • 『薔薇の名前』ジャン・ジャック・アノー

    「登山モノ」を集中的に観ていくと言っておきながらのいきなりの本作ですがwowow放送でついTV鑑賞してしまって語らずにはおれなくなりました。 とはいえ本作は私にとっては「登山モノ」への憧れと恐怖に通じるものがあります。 それは未知なるものへの憧れと恐怖なのです。 同じように感じられる方は同志であるでしょう。 さて非常に難解と言われる本作です。私はその雰囲気が好きで何度も鑑賞しましてやっと今回何かが解った気がしました。まだ手掛かりほどでしょうが。 本作がとても好きな理由の一つはバスカヴィルのウィリアムと愛弟子アドソがホームズとワトソンの関係を思わせるからでしょう。バスカヴィルと聞けばシャーロキア…

  • 『フリーソロ』エリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィ/ ジミー・チン

    まだ『キャシアン・アンドー』再鑑賞終わっていないのですがどうしても我慢できず本作『フリーソロ』鑑賞に切り替えました。 いきなり何?って感じですが(今まであまりこういうことはないのです)実はここんとこ突然YouTubeでゆっくり動画にはまっていて歴史ものなどを観てた間は全然良かったのですがある時ふいに「ゆっくり登山解説」を見てしまったのです。 「登山」? これまで私は「登山」についてほとんど考えたことはなかったのですがもしかしたらものすごく興味があって惹かれていたのではないか?となんと還暦を迎えて初めて思ったのです。 還暦というのは人生が一周したことを意味します。 ここにきて自分が本当に惹かれて…

  • 『キャシアン・アンドー』その4

    やはり再鑑賞すると少しわかってきます。 特に始まりはディエゴを知っていた私もちょい入りにくい感じがしたしエピソードが単調に感じたのですが2度見るとまったくそんなことはなくてメチャクチャ面白くて2度見る退屈はまったくない。一度でこれが味わえた人はすげえな。 とはいえ初鑑賞でわかりにくく感じた人はもう少し進めばそして再鑑賞すればなおのこと面白さが嚙み締めます。 ところでタイトルロールでもある「アンドー」日本人ならどうしても「安藤さん」安東でも安堂でもいいけど日本人名なの?と考えてしまいます。 スターウォーズep4から(つまり最初から)強い日本テイストが感じられるSWだし本作の衣装にもその影響は色濃…

  • 『キャシアン・アンドー』その3

    再鑑賞始めました。 どーせ一二度観なおしたからと言ってすんなり頭に残るわけじゃないのはわかってます。 少しはつかめているでしょうか。 『アンドー』しかし凄い作品です。 私は思いきり『スターウォーズ』世代でep4最高ですが『ローグワン』そして『アンドー』はその次点というかこの作品を作るためにSWは生まれたのではないかとさえ思っています。 確かにSWが生まれなければ『ローグワン』『アンドー』は生まれ得なかったのでしょうがしかし逆に言えばあらゆる作品に『ローグワン』が存在するのではないでしょうか。 物語には常に過去があり歴史がありその物語を生み出す元があるのですから。 『アンドー』はどんな作品からも…

  • 『キャシアン・アンドー』その2

    ついに続きを観ることになりました。 多くの人が絶賛する本作ですが予想以上に面白く久しぶりに手に汗握る感覚を味わいました。 キャシアンを演じるのはディエゴ・ルナ。 彼は私にとってかつてはガエル・ガルシア・ベルナルの友人という位置づけだったのですがまさかここにきてこんな凄いドラマの主演をするとは思いもよりませんでした。 というのは彼自身の才能が足りないのでは無論なく、アメリカメディアで彼はどうしてもメキシコ人という役割しか与えられないのでは、と心配していたからです。 しかし時は移りアメリカ社会も随分変わってきました。白人アメリカンだけが主役ではないのは当たり前になってきたのですね。 そしてこのキャ…

  • 『火狩りの王』その3

    wowowオンデマンドにて#5#6#7鑑賞しました。 ネタバレしますのでご注意を。 前回でも書いたように極めて女性的に物語が進行していきます。 他の方のレビューを見ると思ったとおりに「つまらない。これが宮崎駿だったら最初からアクションシーンで観る者をぐいぐい引きずり込んでくれたはずだ」「アクションシーンがまるで迫力がなく止まった絵になってしまってがっかりする」などといった言葉が並んでいるのですが製作者はまさしくそこを狙っているのだと思っています。 これまで日本のアニメは男性的動的な作品を好み目指し続けてきたと言えます。その代表こそ宮崎駿であり理想のヒロインはナウシカだったのではないでしょうか。…

  • 『肉弾』岡本喜八

    なんと書いていいのか困っています。これは観方を間違えてしまうとまったく違う答えというか真逆の評価をしてしまいそうだからです。 つまり私たちはこの男にそのまま共感してはいけないのですね。 この男は「馬鹿」なんです。 「こう生きてはいけない」という話なのでした。そこが鍵でした。 ネタバレしますのでご注意を。 主人公の若い男は学識はあるのだけどまっすぐで朴訥ともいえる人格です。ここで私たちはこの男に共感し共に歩もうと思ってしまいますがそれは間違いなのです。 この映画はオリバー・ストーンの『7月4日に生まれて』の系譜の元にあるのです。もしかしたらストーン監督は本作も観ているのかもしれません。 この映画…

  • 『弟とアンドロイドと僕』阪本順治

    本作の感想とか考察とかを書けるような能力はないので鑑賞だけで記録は止めておくかと思ったのですがとにかく鑑賞はしました。 ネタバレしますのでご注意を。 他の方のレビューを見ても「難解だ」「わからなかった」の言葉が並ぶのですが同時に幾つかの「でも好き」という感想もあってまさに私もそういう感じでした。 手放しの「まったく好き」ではないけれどこの世界観は心地よくもあります。 前回の『 ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行』でのレビュー中で 永遠に「最高に心地よい映画」を探し続けるのが一番良いのかもしれない。 と書いたのですが本作は心地よい映画を探す中で確実に手に取って観た一つだと言えます。 最…

  • 『 ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行』マーク・カズンズ その2

    何故私たちは映画を観るのだろう。 私は映画に何を求めているのか。 私はたぶん「自分が知らない世界」を知るためなのだろう。 などといえば狭い小さな世界に住んでいる私にとってはほとんどすべてが知らない世界なのだけど。 都会そして田舎、異国の地異国の人々、宇宙人(と思しき者)さらに美男美女でもあるし極悪非道な者を観て恐れおののきたいのかもしれない。 映画の中では古代にも未来にも西洋のお城にもジャングルの奥地にも行くことができる。そしてそこに住む想像もつかない人々の考えを知ることができる。と思える。 そんな装置なのだ。 そしてどの世界を観たいか、どの人々と出会いたいかのボタンは自分で選ぶことができるの…

  • 『 ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行』マーク・カズンズ

    私が観たのはDVDではなくwowowオンデマンドですが。 映画好きなら自分の『ストーリー・オブ・フィルム』を作ってみたくなるのではないでしょうか。 私もそれなりに作れるのではないかと自負しますw しかしこの落ち着いた語り口で次々と素晴らしい映画そしてそれとつながる過去映画や新しい作品を紹介していく思い入れと技術に感心し憧れます。 映画を観続けていくと次第にそれらがつながり一つの世界を作り上げていく。 製作国が違い年代が違いクオリティが違ってもどこかでつながっていくのだ。 それはテーマでもいいしヒーロー・ヒロインの形でもいいしジャンルでもいい。 この映画のように多岐に渡らなくても自分の好きな映画…

  • 『尚食』その9

    鑑賞完了しました。 やはり本作においての初代皇帝が一番好きだったなあ。 所作が素晴らしかった。 『瓔珞<エイラク>』のスタッフキャストが再集結という触れ込みでの本作でした。 この製作陣の作品はとても興味深いのですが最初最高に面白くて中盤から面白さが減っていく、という癖があると思うのです。 本作もその例を守って最初痛快半ばに至って面白さが薄れ終わりはかなり侘しいものとなりました。 それが何故なのかはわかりませんが残念ではあります。 それでもかなり見ごたえあるドラマだったのは確かです。 ドラマの主題だったはずの「美味しい食事」は最後あたりはすっかり消えてしまいました。それはさすがに貫徹すべきだった…

  • 『OVERMANキングゲイナー』富野由悠季 その5

    鑑賞完了しました。 良いなあこの世界観。もっと観ていたかったです。 惜しむらくはやはり長さというか作品回数が圧倒的に足りない。この倍あってもよさそうです。 設定説明も足りないしオーバーマン説明も足りないし主旨も解り難い。 結局はいつもの富野主張。 「馬鹿な大人たちの愚かな行為で子どもたちは苦しむ」ということでしょう。 今回はその子どもの代表である主人公ゲイナーをゲームオタクとして登場させ最初は大人たちの望む戦いに参加したものの途中(というか最後だけど)で迷いが生まれ闇に取り込まれてしまう。 そこから救ってくれたのは人生の先輩と言える男性ゲインの呼びかける声だった。 本作は前回観た『機動戦士ガン…

  • 『OVERMANキングゲイナー』富野由悠季 その4

    後半になってますますわけが分からなくなってきますがそこが良い。 ネタバレしますのでご注意を。 しかし親の代から洗脳されて戦闘人間にされてしまった少女の苦悩から救おうという題材はずっと続いているわけです。 ところでミイヤの劇中歌でふと『竜とそばかすの姫』での劇中歌を思い出しました。 『そばかすの姫』の歌が世界から愛されるというのが私には同意できませんでした(実際まったく売れなかったし)むしろミイヤのようなちょっと不思議な土着的な囃子歌的なもののほうが人の共感を得られる気がします。なんかつい口ずさんでしまいそうじゃないですか。「ほんとうかいほんとうかい」みたいな。 別に物凄い歌唱力が必要とされるわ…

  • 『OVERMANキングゲイナー』富野由悠季その3

    『キングゲイナー』はお姫様もとても良い。三匹も。 ネタバレしますのでご注意を。 このシベリアの旅、実際であれば居心地の良いものではなさそうだけど惹かれてしまうなあ。 富野作品が複雑なのは周知ですが本作の雑多性はなかなか一筋縄ではいかない。そこが面白いのだけども。 楽しくて笑いが多いから誤魔化されてしまうのですが本質はとてもシリアスで難しい。 まずは「移動都市」の内容。もう少し移動都市説明箇所が多いとそこだけでも話題になったと思うのですが勿体ないのですよね。 「エクソダス」の説明も物語の中で少しずつされていくという高度なスタイルなのですがやはりそれだと「この人たちなにやってんの?」とわかりづらい…

  • 『OVERMANキングゲイナー』富野由悠季その2

    観ていくほど面白いのですがこのアニメ作品、話題にならなさすぎな気がします。 富野作品で好きなのの一つはキャラの多様性。 老若男女が偏りなく登場するのが落ち着きます。 もちろん富野流の偏見というか「いつものやつ」というのがあるのも好きです。 特におかしいのはいわゆる「イケメンキャラ」がギャグ的に配置されるところ。 上のゲインにしてもやっぱりちょっとかっこよすぎて笑えるんですよね。この感覚が好きです。 そして登場するアスハム君。 なんなんでしょうね。この富野イケメンキャラへのふざけ方w もちろんいつも主人公が好きです。 OPでかっこよく銃を構えるシーンがまったくカッコよくないのが凄く良い。でもフィ…

  • 『OVERMANキングゲイナー』富野由悠季

    バンダイチャンネルで『ZZ』観たので未鑑賞作品を観るべきなのですがどうしても本作を観たくなってちょいと覗こうかと思ったのですがあまりに面白くてもう離れることができなくなってしまいました。 正直言ってガンダムシリーズより面白いような気もします。 ネタバレしますのでご注意を。 最初っからぶっ飛ばしで面白い。こんな突入型には普段逆に醒めてしまうのですが富野アニメだとすんなり入ってしまうのはよほど相性が良いということでしょうか。 素直にゲインがかっこいいしゲイナー可愛い。 なによりOP好きだし姫様も可愛い。 しかも大吹雪からの導入なので現在の大寒波とこれもリンクしてつい共鳴してしまいます。 「イケメン…

  • 『機動戦士ガンダムΖΖ』その8

    『機動戦士ガンダムZZ』全話鑑賞完了。 この調子で行けば確かに『ガンダム』は永久に続けられそうです。なにせ人間たちは未だにニュータイプでもなければ戦争もやめようとはしていないからですね。 ネタバレしますのでご注意を。 なんといってもリィナが助かっていたのは心底ほっとしました。しかも助けたのがセイラさんだったという仕組みはなかなかです。 ZZ「見なくてよい」「黒歴史」と聞いていたのですがそんなことはないと思います。 ただ描かれた内容が戦争の視点でいえばⅠⅡの繰り返しで新しい何かはほとんどなかったのは確かです。 とはいえ権力の無い子どもたち特にZZでは貧しく身寄りもない子どもたち(戦災孤児と言って…

  • 『機動戦士ガンダムΖΖ』その7

    プル・プルツーはさすがにやりすぎ。しかし現実にすでにあるのが悲しい。 ネタバレしますのでご注意を。 完全なガンダムスタイル。戦いながらキャラクターを描いていく。 こうして観ているとやはりハマーンとミネバだけが異常なほどキャラ立ちしてるのが見える。ミネバは思い込みかもだけど。 マシュマーの死。 ガンダムは人がどんどん死んで(殺されて)いくから嫌いだと言われるがZZ観ていて確かにと思ってしまいました。 ストーリーが面白くて引き込まれているとそれを感じにくいけどはまっていないと逆に解りやすいということですね。

  • 『機動戦士ガンダムΖΖ』その6

    ネタバレしますのでご注意を。 第34話からカミーユが再登場してきて急に面白くなってきました。 もしかしたらダブルゼータ始まってすぐにこの道に入ってもよかったというか入った方が盛り上がったのでは?時代の空気があるからよくわからないけれども。 もしかして私はカミーユがとても好きかもしれないw特に苦しんでいるカミーユはとても良い。ひとりで世界を救おうともがく姿が悲しい。 「空が落ちてくる」インパクトのある言葉です。 コロニー落としの中で「これで人口減らしをすることができた」「それは言ってはいけない台詞」というのがあってえげつないなと思いました。 コロナ禍も少子化も政府がいまいち本気にならないのはむし…

  • 『機動戦士ガンダムΖΖ』その5

    第30・31話『青の部隊』ほんとにこのあたり、子供向けに面白いのかなと思いつつなかなか見ごたえあります。 ネタバレしますのでご注意を。 しかしなんといってもキャラクター造形がⅠⅡに比べいまいちなのが辛いところです。 ルー・ルカにしてもグレミーにしてもプルにしても零点じゃないにしてもこれまでのガンダムそして他のガンダムと比べても弱いと感じてしまいます。 ジュドーの男らしさは確かに魅力ありますが主人公としてはやはり古臭いのは否めない。どうしてもアムロとカミーユのふたりの印象が強いので「違うタイプ」ということで無理に作った感があります。 とはいえさすがにまだロラン・セアックの登場には早すぎるのでしょ…

  • 『機動戦士ガンダムΖΖ』その4

    マシュマーほどじゃないけどグレミー・トトもかなりおかしい。しかも名前がもう完全に雑魚クラス。変に美形キャラになってるのが虚しい。 ネタバレしまうのでご注意を。 観続けていると確かにⅠやⅡで感じた物語の新しい感覚が薄れ二番煎じに思えてしまうところはある。特に『泣き虫セシリア』は明らかにⅠにおけるミハル・ラトキエ物語の焼き直しだけど劣化してしまっているのは否めない。 『南海に咲く兄妹愛』は『ククルス・ドアン』の変形判でしょうか。 プルとジュドーの関係はロザミアとカミーユと重なりますがこれは良い方向に進むことを祈ります。 そしてハマーン様の髪形がすぐ元に戻りました。あれはいったいなんだったのか。 も…

  • 『機動戦士ガンダムΖΖ』その3

    16話。ブライトさんもいろいろあったんだ・・・・。 ネタバレしますのでご注意を。 この楽しさはなんというべきか。 このふざけた感じ、嫌いではない。 ガンダムZの続きと思わなければとても面白いです。 (さすがにあのZのすぐ後には観れないだろうて) ファースト世代ですがZZは完全未鑑賞なので。 観てなくてよかった。今観て正解。 しかしブライトさんだけはしっかりとファースト・Zを引き継いでいる感じがします。それがまたとても良いです。ガンダム信奉者がブライトさん好きなのは当然ですね。 ジュドーの妹思いはZでカミーユがロザミアを守り切れなかった後悔から生まれたのだろうなと思う。 しかしその妹がなかなか思…

  • 『機動戦士ガンダムΖΖ』富野由悠季

    『ガンダムシリーズ』ⅠⅡアムロ・カミーユが続けていじけひねくれキャラだったのがⅢのジュドーで男の子らしい前向きキャラになったわけです。 妹思いで生活力があってきっぱりした主人公で作品も今のところ明るく楽し気に進んでいきます。 35年以上も経ってから初めて観てみればなかなか面白いのですがガンダムⅠⅡから続けて観ていたらこれまでとのあまりの違いに戸惑っていたでしょう。 特にゼータはファーストより深刻に暗かったのが反動で明るくというよりギャグに走っている感が強くて笑ってしまいます。 しかしこの笑い感もやはり富野節の一つとは思うのですよね。 思えば『Gレコ』にもそのギャグ感はしっかり続いていたではない…

  • 『機動戦士ガンダムΖΖ』富野由悠季

    ついに観始めました。ダブルゼータ。これだけはなかなか普通に配信されてないのでバンダイチャンネルにて鑑賞です。 もっとヘンテコなアニメかと思っていたら想像以上にちゃんとした作品で驚いています。主人公ジュドーは明るく活動的で「2023年の今」ではほとんどいないタイプだと思われます。 というか戦争孤児そのものといったキャラ設定なので80年代に受けたのかどうか?よくわかりません。性格が明るいのは時代的なものを感じますが。 同時代のアニメを検索すると『聖闘士星矢』『ドラゴンボール』『タッチ』などが並んでいます。私自身はそろそろ気持ちがアニメから離れ始めていて本作『ダブルゼータ』は完全に観ていませんでした…

  • 『火狩りの王』その2

    最近には珍しく続けて再鑑賞しています。 まだよくわからないけど期待してしまっているのかもしれません。 ねたばれしますのでご注意を。 再鑑賞の理由のひとつは昨日も書きましたが本作がきわめて女性的な作品なのではないかと思ったことです。 とはいえ現在のアニメ界の実情で映像作品に関わったメインスタッフを見てもほとんど男性ですから女性作品とは言い難いのかもしれません。なにしろ監督も脚本もキャラデザインも美術監督も編集も音楽も男性なのですから。 原作者が女性だというだけです。 ここで考えてしまうのは以前であればもっとアクション的な構成に変えられていたかもしれない、とも思えます。つまり本作で言えば冒頭でヒロ…

  • 『火狩りの王』西村純二

    原作:日向理恵子 構成/脚本:押井 守 キャラクター原案:山田章博 wowowオリジナルアニメ作品です。日本製でオリジナル作品、と聞くとどういうものか価値が上がるというより逆に「おもしろくないのでは」とつい思ってしまいます。 特にwowowオリジナルはつい先だってそれこそ押井監督の仲間内である神山監督(『攻殻機動隊』において)のオリジナルアニメ『永遠の831』に完全にがっくりさせられたので今回も疑惑を持ってしまうのは仕方ないと思いつつ少し期待していました。 さて私はwowowオンデマンドでの鑑賞で3話まで観ました。 なのでその分のネタバレをしてしまいますのでご注意ください。 内容はまったく知ら…

  • 『カモンカモン』マイク・ミルズ

    ホアキン・フェニックス主演で観始めたのですが今一番気になっている「疑似家族」ものだったので座りなおして鑑賞しました。 かつて家族映画は多くありその中で「仕事をして稼ぐ強い父親・食事を用意し掃除洗濯をする優しい母親・父を尊敬し母の愛情に感謝する子ども」という姿が描かれてきました。 が、その理想の家族像は虚偽でしかないことに気づき始めた人々は家族物語から離れ描いても権威主義の父親・絶望する母親・反抗する子どもたちという姿を表現しました。 家族の姿をまったく描かない、という手法も最近は多くなっていました。 その中で少しずつ新しい形の家族物語が描かれてきています。 その形はもうかつての一組の男女が結婚…

  • 『尚食』その8

    人間は食べなくては生きていけないので食の話は重要なのですよ。 例えば幼児期に読む絵本や童話でも「食べ物」が出てくるお話はどれよりも記憶に残りやすいのではないでしょうか。 日本で人気の『ぐりとぐら』のパンケーキ『白雪姫』の毒リンゴ『ヘンゼルとグレーテル』のお菓子の家などなど。 それが美味しいものでも毒のはいった怖ろしい食べ物でも危険へと誘われる罠であっても食べ物が出てくると俄然興味が出てくるものです。 本作では最初は様々なご馳走として登場し暗殺目的の毒入り食事がありそして飢饉や戦争で追われた民衆への炊き出しが描かれます。ドラマの始まりでも戦い終わった兵士たちへの炊き出しのエピソードがありましたね…

  • 『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』大森立嗣

    ただただ幸せな映画だった。 だってケンタとジュンは相思相愛でずっと一緒に旅をしているだけなんだから幸せ以外のなにものでもない。 ネタバレしますのでご注意を。 正直カヨちゃんはふたりにとってはちょっと邪魔者で、と思っていたら案外早く置いてけぼりにしてしまって結局ふたりきりで旅してるという幸せ感。 これ以上何を望むことがあるの? 大好きな人といられないのなら悲しい映画だけどずっと仲良くいられて幸せなまま終わってのだからこれ以上幸せな物語はないのじゃないかな。 例え二人が別の人生であっても出会えないままだったのなら不幸だし馬鹿でもなんでもいいから好きな人といられるのならそれでいいのだと思う。 おまけ…

  • 『リスペクト』リーズル・トミー

    アレサ・フランクリンの生涯を描いた伝記映画といえる映画作品です。 と言っても私は彼女のことを何も知らなったのですが、それだけに観ていていろいろと衝撃を受けました。 ネタバレしますのでご注意を。 ひとつはもちろんアレサの歌唱力と魅力です。本作を観てYouTubeで本人の歌声を聞いて人々がどんなに酔いしれたかと想像するのも楽しいことでした。 またひとつ美しいものを知りました。 もうひとつは怖ろしいものです。 黒人への人種差別は周知ですがその黒人の中でも女性差別が酷いという事実も聞いてはきました。 しかし単なるフィクションではない本作のような伝記映画で女性に対する男性の考えというのがどんなものだった…

  • 『ドッペルゲンガー』黒沢清

    面白く鑑賞しました。 ドッペルゲンガーというか普通にもう一つの人格と思えました。 女性の方は弟の厳格を見、主人公は自分の欲望からもう一つの人格を出してしまったというわりにストレートな見方でよろしいのではないでしょうか。 主人公は才能はあるのかもしれませんが傲慢な人間です。自分ではそれを押さえているつもりでいるのだけどそうではない。 ほんとうに自分の姿を見ているようで痛い気持ちになりました。いや、才能がある、というのも思い込みのようにも見えますしね。 つまり映画の中でドッペルゲンガーを観ているつもりでいたら自分のドッペルゲンガーを映画の中に観てしまったというわけです。 永作博美演じる女性もなんか…

  • 『水星の魔女』第一期12話まで

    やってくれましたなガンダム『水星の魔女』 ほんわかスレッタぬでここまで引っ張ってきておいての第一期ラストこれ。 いやほんとうこれで第二期まで待たされるとは。 ネタバレしますのでご注意を。 「逃げればひとつ進めばふたつ」 なんだか怖い童謡の一節のようです。 スレッタはどうなってしまったのでしょうか。 そしてどうなってしまうのでしょうか。 ここまでイケイケのミオリネといじけおどおど狸スレッタの対比を見せつけていきなりの逆転劇。 いろいろな小競り合いはありながらもなんとかみんなと仲間になりたい一心で頑張ってきたスレッタ。でもなかなかうまくいかなくてそれがここにきてタガが外れたかのように。 どうなるの…

  • 『尚食』その7

    ほんとうつかみどころのないドラマです。 ヒロイン姚子衿は正直そんなに美女でも可愛いというほどでもないように見えます。この3人でも右側二人が美人さんではないですか。特に皇后はやんわりと優しくて文句なしのように日本人的には思えるのですが中国ヒロインはびしっと仕事ができて「仁義礼智信忠孝悌」を遵守する女性でないと務まらないのですね。 姚子衿はまさしくそのような女性でありその清々しさに皇帝は惚れ込んでいる気がします。 他のふたりは容姿も才能もあるのですがそうした徳に欠けているのです。 よく考えたら母上(皇太后)がびしっとした女性でした。姚子衿とよく似ていますから好きになるのは当然です。 その姚子衿と皇…

  • 『Le Sommet des Dieux/神々の山嶺』パトリック・アンベール

    気になっていたアニメ作品がアマプラで配信始まったので鑑賞しました。 もうこれ私にとっての今年最高アニメ映画では、というのはちょろすぎでしょうか。 フランス製作アニメというのを聞いた時は何故日本製でできなかったのかと思ったのですが鑑賞して考えは変わりました。フランス製作で良かったのではないでしょうか。 日本人がこの手のアニメを作ることはできない、とは言いませんが商業作品にするのは難しい。 ネタバレしますのでご注意を。 そして感想第一はというか観ている間ずっと思っていたのは「絶対登山はしないぞ」ということです。 アニメを観ていてまじで肝が冷えました。恐怖で体を固くしてしまうなんてアニメではなかなか…

  • 劇場版『Gのレコンギスタ V』「死線を越えて」

    やっとラストまで鑑賞できました。 しかし逆にTV版を最初から観なおしたくなったw ネタバレしますのでご注意を。 富野監督によるガンダムの集大成でありつつガンダムへの抗議でもあるのですがやはり大人への憎悪は同じ。 ファーストガンダム世代の私たちにとってファーストガンダムの呪いはあまりにも強すぎる。 岡田斗司夫氏でさえ『ファーストガンダム』しか認めないとか言っているのですが時代によって作品が変わっていくのは当たり前のことです。 本作の主人公ベルリがアムロに対するカウンターなのは勿論作品設定のもろもろがファーストの逆を描いていると思えます。 絵柄自体どこか重みと哀愁のある安彦良和氏のキャラデザインと…

  • 『LAMB ラム』バルディミール・ヨハンソン

    とても面白く良い映画見つけてよかった。 なんとなく迷っていたのですが観始めたら止めることなく観てしまいました。 アマゾンプライムにて鑑賞。 ネタバレしますのでご注意を。 ポスターに写っているマリアという女性が優し気に子羊を抱いている、という図はそれほどキリスト教に詳しくなくても連想できるものです。 場所はアイスランドの牧場、お隣さんなどの姿もなく一組の中年夫婦だけが広大な牧場で羊を飼って暮らしている。 ふたりには娘がいたようなのだが幼い頃に死なせてしまい傷心のまま日々の仕事に追われている。 そんなある日羊たちの出産が続く中に奇妙な姿の子が生まれた。 様々な比喩を含んだ作品で明確な言及がなされる…

  • 『主戦場』ミキ・デザキ

    いきなり『主戦場』の配信が表示され慌てて観てしまいました。 が観始めてすっかり時機を逸してしまった感が心に迫ってきたのは否めませんでした。 この配信もさらに遅れてはますます観客が離れてしまうことを恐れての判断なのでは、と考えます。勿論それは正しい考えでしょう。観る側もできるだけ早く観たほうがまだ批判の気持ちが残っているのではないでしょうか。 とはいえ観る価値のあるドキュメンタリーであるのは間違いありません。 本作中「歴史修正主義者」と称される人々にここまで赤裸々な証言をさせた技量に驚きますし畳みかけるような編集も痛快です。 しかし本作が話題になった頃は本当に彼ら歴史修正主義者が活躍しSNS上も…

  • 『MOTHER マザー』大森立嗣

    若い頃この映画を観ていたらその内容に物凄く賞賛していたのですがすっかり年を取ったのを感じました。 映画の作り方としてはもうすばらしくて大絶賛です。 昨今の日本映画のていたらくがまったくない優れた才能と技術を感じます。 映画の評価としては満点以上の点数を付けます。 やるせない気持ちにさせ問題提議を引き起こさせる威力としても満点です。 しかし年を取った人間としてこの映画を好きだとは言いたくないのです。 それすらもこの映画の凄さだとも思いますが。 例えば昨日観た『犬王』は本作に比べればぬるいのです。(『犬王』のネタバレします) 『犬王』では父が毒親で我が子を犠牲にしてしまうのですが犬王自身がそれを見…

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