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2019/03/23

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  • ● はだかで馬に乗るごとく : 学習院輔仁会音楽部管弦楽団 第65回定期コンサート

    日時 2026年4月17日(日)14:00~会場 東京芸術劇場コンサートホール(池袋)曲目マーラー: 花の章ドヴォルザーク: 序曲「謝肉祭」リスト: 交響詩「マゼッパ」ブラームス: 交響曲第4番指揮:平石 章人 和田一樹&豊島オケのブラームス1番で感動できなかったのが悔し

  • ● 原子マグロは買いません 映画:『億万長者』(市川崑監督)

    1954年青年俳優クラブ制作83分、白黒 政治家と官僚の汚職、原水爆問題、悲惨な貧困家庭など、50年代当時の日本をからりとしたタッチで描くブラックコメディ。 安部公房が脚本にクレジットされていて驚いたが、ウィキによれば、実際には安部の書いた脚本は採用されず、市川

  • ● 眼には眼を!? 映画:『シンプル・アクシデント 偶然』(ジャファル・パナヒ監督)

    2025年フランス・イラン・ルクセンブルク合作103分 カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞したサスペンススリラー。 前評判が高いのが気になって、ヒューマントラストシネマ有楽町にて鑑賞。 土曜夕方の回で5割くらい入っていた。 結論から言えば、「確かに面白いけれど

  • ● なんなら、奈良32(奈良大学通信教育日乗) 日本史の復習

    文化財学購読Ⅱのスクーリングで藤原京の広大な跡地に立った時、「こりゃあ、日本史をやり直さないといかん」と痛感した。 古代史における藤原京の占める比重が、知らないうちに爆上がりしていた。藤原京跡右手に耳成山を望む 考えてみれば、40年以上前の大学入試で日本

  • ● 伊藤若冲「動植綵絵」 PART2 @トーハク

    前回の15幅に続き、残り15幅を観に行った。 大型連休中とは言え、平日だったので、ゆっくり観ることができた。東京国立博物館 表慶館 今回は外国人客が目立った。そもそも、いまの若冲人気の立役者は、日本人ではなく、アメリカの美術収集家ジョー・D・プライス(1929ー2

  • ● ALTAがない! :豊島区管弦楽団 第101回定期演奏会

    日時 2026年5月6日(水)14:00~会場 新宿文化センター大ホール曲目ヨハネス・ブラームス: 『悲劇的序曲 作品81』エドワード・エルガー: 独創主題による変奏曲(エニグマ変奏曲)ヨハネス・ブラームス: 交響曲第1番 ハ短調 作品68〈アンコール〉 エドワード・エルガ

  • ● 牧歌的ミステリー 本:『死はすぐそばに』(アンソニー・ホロヴィッツ著)

    2024年創元推理文庫山田蘭・邦訳 ホーソーン&ホロヴィッツのH2コンビによるミステリー第5弾。 第4弾『ナイフをひねれば』まで読んで、肝心の探偵役ホーソーンの魅力にかげりを感じ、コンビの関係性も愉快に思えなくなっていたので、第5弾に手を出すか迷った。 が

  • ● 本:『人類学者が教える性の授業』(奥野克巳著)

    2025年ハヤカワ新書 早川書房が新書参入したのを本書ではじめて知った。 2023年6月に創刊し、すでに60冊以上出ているようだ。 著者の奥野については、『人類学者K ロスト・イン・ザ・フォレスト』(亜紀書房)でそのユニークな存在を知った。 本書は、2019年に立教大学で

  • ● CUTEな偉人 講演会:『9条という希望~中村哲のしごと』

    日比谷図書文書館日時 2026年4月29日(水、祝)14:30~会場 日比谷図書文書館・地下ホール演者 西谷文和(ジャーナリスト)、山岡淳一郎(ノンフィクション作家)主催 デモクラシータイムズ 日比谷図書館に本を返しに行った時、館内の掲示で数時間後にこの講演会あるを

  • ● 映画界のゴッドファザー 映画:『メガロポリス』(フランシス・フォード・コッポラ監督)

    2024年アメリカ138分 監督名を見て、目を疑った。 フランシス・フォード・コッポラ? 『ゴッドファザー』(1972)、『アメリカングラフティ』(1973)、『地獄の黙示録』(1979)、『アウトサイダー』(1983)、『タッカー』(1988)など、映画史に残る傑作を立て続けに発

  • ● 若冲・永徳・運慶・隠れキリシタン@トーハク

    皇居三の丸尚蔵館は、皇室で代々受け継がれてきた絵画・書・工芸品・歴史資料などを収蔵する美術館。 今秋リニューアルオープンする。 そのプレイベントとして、現在、トーハク(東京国立博物館)表慶館にて、高精細複製された伊藤若冲『動植綵絵』と狩野永徳『唐獅子図

  • ● 理想の相方 映画:『コンパニオン』(ドリュー・ハンコック監督)

    2025年アメリカ97分 レンタルショップのサスペンスコーナーに置いてあったので、サスペンスとは分かっていた。 が、どういった内容か、まったく知らなかった。 人里離れた湖水の豪華なペンションに友人6人が集まる冒頭から、「13金」的なスプラッタホラーを予想した。

  • ● 本:『三島由紀夫という存在』(野坂昭如&石原慎太郎著)

    2025年中央公論新社 三島由紀夫生誕100周年を記念して出版された一冊。 三島と親交のあった2人の後輩作家によるエッセイ6編と、2つの対談が収録されている。 いま、それぞれの文章の発表された時期とその時の2人の年齢を時系列で並べると、次のようになる。1970年12月 石

  • ● 特攻隊映画の傑作 映画:『雲ながるる果てに』(家城巳代治監督)

    1953年新世紀映画&重宗プロ101分、白黒 ベストセラーになった同名の手記をもとに、学徒出陣の特攻隊員たちの最後の日々を描いた戦争映画。 家城巳代治(いえき みよじ)は、美空ひばり主演『悲しき口笛』でもっとも知られる監督である。 天皇とお国のためにすべてを犠牲

  • ● フライングブラボーのない午後 : 新交響楽団第273回演奏会

    日時 2026年4月12日(日) 14:00~会場 東京芸術劇場 コンサートホール指揮 中田 延亮曲目J. S. バッハ(ウェーベルン編)/6声のリチェルカーレシェーンベルク/浄められた夜 弦楽合奏版メンデルスゾーン/交響曲 第5番 ニ短調「宗教改革」J. S. バッハ(シェーンベルク

  • ● ろくでもない、すばらしき 映画:『背徳の罠 死者のメッセージ』(ジャド・テイラー監督)

    1987年アメリカ95分 トミー・リー・ジョーンズと言っても、ピンとこない人は多いと思う。 BOSSコーヒーのCMに出てくる宇宙人ジョーンズである。 彼が39歳のときの作品である。 トミーの役はカトリックの神父ジョセフ。 治安のあまり良くない下町の教会に配属されて1

  • ● 本:『棺一基 大道寺将司全句集』

    2012年太田出版春光や 房壁にある 罅(ひび)二本差し入れの 甘夏薫る 人屋かな凍蝶(いてちょう)や 監獄の壁 越えられず 上の俳句からどんな詠み手を想像するだろうか? 「房」は独居房、「人屋」は牢獄のこと。 すなわち、詠み手は囚人である。 これは、刑務所

  • ● なんなら、奈良31(奈良大学通信教育日乗) 祝!卒論提出資格

    3月中旬に受けた「文化財修復学」のスクーリングと「考古学概論」の試験結果が届いた。 どちらも無事合格、ホッとした。 とくに、「考古学概論」はなかなか苦労したので、これで手を離れると思うと、胸の土層から遺物が取り除かれる思い(笑) なにより重要なのは、こ

  • ● ポーランド暗黒SF 映画:『ゴーレム』(ピョトル・シュルキン監督)

    1979年ポーランド93分、白黒 イメージフォーラム上映中のポーランド暗黒SF《文明の終焉4部作》。 『宇宙戦争 次の世紀』(1981)が衝撃的だったので、ふたたび足を運んだ。 日曜日だったが、数えられるくらいの入りだった。シアター・イメージフォーラム ゴーレムとは

  • ● ハイFの衝撃 : METライブビューイング V.ベッリーニ作曲オペラ『清教徒』

    メトロポリタン歌劇場(ニューヨーク)上演日 2026年1月10日会場 メトロポリタン歌劇場(ニューヨーク)キャストエルヴィーラ: リセット・オロペーサ(ソプラノ)アルトゥーロ: ローレンス・ブラウンリー(テノール)リッカルド : リカルド・ホセ・リベラ(バスバリ

  • ● きれいはきたない、きたないはきれい 映画:『サブスタンス』(コラリー・ファルジャ監督)

    2024年フランス、アメリカ、イギリス制作142分 凄まじくもおぞましい映画である。 生理的な衝撃はちょっとたとえようがない。 観終わってからウィキで調べ、女性監督の手によるものと知って、納得がいった。 昨今、ジェンダーの違いをもって何かを語るのはリスキーだとは

  • ● 本:『カクレキリシタンの実像 日本人のキリスト教理解と受容』(宮崎賢太郎著)

    2014年吉川弘文館 隠れキリシタンと聞いてソルティの脳裏に思い浮かぶイメージは、次の2つである。 まず、遠藤周作著『沈黙』とマーティン・スコセッシ監督によるその映画化。 すなわち、徳川幕府の禁教政策下における迫害・殉教・潜伏のシリアスなイメージ。 外国から

  • ● 映画:『サッパルー!街を騒がす幽霊が元カノだった件』(ティティ・シーヌアン監督)

    2023年タイ125分 サッパルー(สปั เหร่อ)とはタイ語で「葬儀屋」の意。 貞子系ホラー+ゆるコメディ+VFX恋愛スピリチュアル+『おくりびと』系人生ドラマ=ウミウシ映画といった感じ。 タイでは2023年の興行収入ランキング1位、日本円で30億円越えの大ヒットを

  • ● ヤンチャな青春のつけ 本:『テロリストのパラソル』(藤原伊織著)

    1995年講談社1998年文庫化 第41回江戸川乱歩賞、第114回直木賞に輝いた快挙作。 今のところ同じ一つの作品で両賞を獲った作家はいない。 それだけの価値ある、書き手の実力のほどを感じさせる小説である。 なにより面白い。 冒頭の新宿中央公園での爆弾テロで読む者を物

  • ● なんなら、奈良30(奈良大学通信教育日乗) 大和古道の旅人

    2泊3日のスクーリングを終えたあと、天理にある奈良健康ランドに泊まった。 入館料大人2200円のところ、60歳以上と学生は1320円である!(深夜料金は別途1650円) 受付で嬉々として学生証を提示したけれど、あとから気づいたがシニアでよかった(笑) これまでこの

  • ● ここにはドラマがある : NHK制作『大地の子』(山崎豊子原作)

    TV放送 1995年11月11日~1996年3月20日(計11回)DVD 全6枚(11時間14分)制作 NHKエンタープライズ21原作 山崎豊子脚本 岡崎栄 山崎豊子の原作が『月刊 文藝春秋』に連載されたのは、1987年(昭和62年)5月~1991年(平成3年)4月。 戦後40年以上経って本作は書か

  • ● キュートな神たち2 :静嘉堂@丸の内

    静嘉堂@丸の内「たたかう仏像」展を再訪した。 3月22日(日)の閉幕間近であった上に、この展覧会の模様がテレビで放送されたらしく、平日午前中にも関わらず混んでいた。 今回は、前回出展されていなかった十二神将像の残り、子神像と丑神像を観るのが目的だったので、

  • ● おお、人間よ : 東京楽友協会交響楽団 第120回定期演奏会

     日時 2026年3月21日(土)会場 ミューザ川崎シンフォニーホール曲目 マーラー: 交響曲第3番 ニ短調 アルト独唱: 手嶋眞佐子指揮: 森口真司女声合唱: 手嶋眞佐子とマーラー3番を歌う会児童合唱: ゆりがおか児童合唱団ミューザ川崎 本年2回目のマーラー3番。

  • ● 桜井のハリウッド

    スクーリング翌日は休みをとって、寺社めぐりするのが恒例となっている。 月曜日なのでどこも空いていて、ゆっくり見物することができる。(ただし博物館系は定休日である) 今回は、聖林寺の十一面観音菩薩像と安倍文珠院の快慶作・渡海文殊群像を拝観することにした。

  • ● なんなら、奈良29 (奈良大学通信教育日乗) 膠(にかわ)の復権

    冬季最後のスクーリングの申込〆切り直前に、考古学概論レポートの合格通知が届いた これで学科試験を受けることができる。 それは嬉しいのだが、懸念が一つあった。 本年4月から学科試験の出題範囲が5題から10題に増えるので、答案作成および暗記に使う労力が倍増す

  • ● 京博と秀吉と耳塚と

    これまで何度も京都に行きながら、京都国立博物館には行ったことがなかった。 京都そのものが一つの大きな博物館&美術館みたいなものなので、あえて行く気にならなかったのが主たる理由である。 例えてみれば、アフリカの草原のど真ん中に作った動物園のようなもので、

  • ● 「春眠暁を覚えず」のわけ

    ここ最近、朝眠くて仕方ない。 目覚ましは二度寝・三度寝のためにある――といった呈で、起きるのがつらい。 唐の詩人孟浩然(もうこうねん、689-740)はホント良く詠ったものである。春眠不覚暁(しゅんみんあかつきをおぼえず)処処聞啼鳥(しょしょていちょうをきく)

  • ● 2周め、行ってみよう! :『巡礼者は秩父を目指す!』展(埼玉県立川の博物館)

    今年午歳は秩父巡礼にとって12年に1度の特別な年。 普段は非公開の各札所の御本尊(観音像)が一斉にご開帳されるのだ。(3/18~11/30) それに合わせて、いろいろなイベントも打たれるようで、すでに賑わいが感じられる。 埼玉県寄居町にある県立・川の博物館(かわは

  • ● 本:『人類学者K ロスト・イン・ザ・フォレスト』(奥野克巳著)

    2023年亜紀書房 こんな人がいたんだあ~。 ――というのが一番の感想。 Kこと奥野克巳は1962年生まれというから、ソルティとほぼ同世代である。 プロフィールによると、20歳の時にメキシコの先住民テペワノの村に滞在、バングラディッシュで上座部仏教の僧侶になり、ト

  • ● 続・とがなくて死す 本:『猿丸幻視行』(井沢元彦著)

    1980年講談社2007年講談社文庫(新装版) 本書を借りたのは、2月の奈良大学のスクーリングに行く前であった。 江戸川乱歩賞受賞作で、百人一首の歌人のひとりである猿丸太夫をテーマとした歴史ミステリーという事前知識しかなかった。 猿丸大夫は、 奥山に 紅葉ふみ分

  • ● 火星人襲来! 映画:『宇宙戦争 次の世紀』(ピョトル・シュルキン監督)

    1981年ポーランド97分 ソルティの映画鑑賞歴も40年以上になるが、この監督の名前はついぞ聞いたことなかった。 ピョトル・シュルキン(1950-2018)は、1970年代末~80年代にかけて社会主義体制下のポーランドで映画を撮っていた監督である。 彼の作品は本国では一時上映禁

  • ● 本:『日本仏教のこころ』(渡辺照宏著)

    1970年筑摩書房2025年ちくま学芸文庫 奥付に2025年発行とあったので新刊と思って買ったら、復刊本だった。 1970年と言えば半世紀以上前。 大阪万博が開かれ、三島由紀夫事件があった年である。 その頃の日本の仏教界はどんなだったろう? 都心郊外のサラリーマン家庭

  • ● とがなくて死す :御霊神社と相国寺

    スクーリングを終えた翌月曜日、新幹線発車時刻までの京都見物を楽しんだ。 前から気になっていた御霊神社と、伊藤若冲の絵を多数所蔵していることで知られる臨済宗相国寺に行った。11:00 JR京都駅 11:20 地下鉄烏丸線・鞍馬口駅11:30 御霊神社、応仁の乱勃発地12:00

  • ● なんなら、奈良28(奈良大学通信教育日乗) ナント大きな平城宮

    今回は、金土日の3日間を使って開催されるスクーリングを2週連続で受けた。 つまり、中4日(月~木)のフリーデーを挟む丸々10日間を奈良で過ごした。 一つの町でのこれだけ長い滞在(在住でなく)は、20代末のイタリア旅行のローマ1ヶ月滞在以来だった。 近鉄奈良

  • ● マオ観音との再会

    半年前に奈良国立博物館・仏像館で出会い、一目惚れした平安時代の十一面観音菩薩立像。 黒檀のように滑らかで光沢ある肌と細くくびれたウエスト、現役時代の浅田真央に似たあどけなさの残るたおやかな顔立ち。 勝手に「マオ観音」と名づけた。 再会の喜びを胸にいそ

  • ● サイクリング平城京(法華寺・西大寺・平城宮跡・奈良大学博物館)

    京都市内観光にレンタサイクルはとっても便利――は立証済みであるが、奈良市内観光もまたレンタサイクルは大いに威力を発揮する。 JR奈良駅を中心におおむね半径4kmの円の中に、主要な観光名所――春日大社、東大寺、興福寺、正倉院、奈良国立博物館、新薬師寺、元興寺、

  • ● 本:『大仏師運慶 工房と発願主そして「写実」とは』(塩澤寛樹著)

    2020年講談社 昨今の仏像ブームを牽引するトップランナーが運慶であることは言うまでもない。 昨秋トーハク(東京国立博物館)で開催された『興福寺北円堂展』はたった7体の仏像の展示にもかかわらず、約80日の会期で入場者30万人を超えたというし、主要作品22体を集めた20

  • ● 中将姫と白鳳三天王 :當麻寺から二上山へ(517m)

    當麻寺(たいまでら)は当麻寺とも書く。 奈良時代の継子いじめ譚のヒロインである中将姫で有名なお寺で、本堂の本尊は、出家して尼になった中将姫が一夜にして織り上げたという極楽浄土を描いた曼荼羅である。 もっとも現物は非公開であり、現在厨子に納められて参拝者

  • ● 完全犯罪ミステリーのジレンマ 本:『青の炎』(貴志祐介著)

    1999年角川文庫 犯人の正体や動機やトリックが最初から読者に知らされている、いわゆる倒叙型ミステリーである。 この手のミステリーの一番のスリルは、完全犯罪と思われたものが、警察や探偵の粘り強い捜査によって少しずつ突き崩されていくところにある。 典型的な作品

  • ● なんなら、奈良27(奈良大学通信教育日乗) アスカは怖い

    ――と言っても、エヴァンゲリオンのアスカ・ラングレーではない。 日本国家誕生の地とも言われる飛鳥盆地である。 スクーリング第4弾「考古学特殊講義」では、飛鳥時代の遺跡をめぐって日本誕生の過程を考古する旅であった。甘樫丘(あまがしのおか)から望む飛鳥盆地大

  • ● 本:『十三階段』(高野和明著)

    2001年講談社 第47回江戸川乱歩賞受賞作。 山崎努×反町隆史共演で映画化されたらしい(ソルティ未見) 昔、『十三階段のマキ』という志穂美悦子主演の東映アクション映画(1975)があった。 小学生だったソルティは、「なんで十三階段なんだろう?」と、不思議に思っ

  • ● 本:『仏教モダニズムの遺産 アナガーリカ・ダルマパーラとナショナリズム』(杉本良男著)

    2021年風響社 エヴェン・トンプソン著『仏教は科学なのか 私が仏教徒ではない理由』で批判されていたモダニズム仏教の起源が、植民地時代のミャンマーやスリランカなどのテラワーダ仏教国にあるというので、気になって検索してたら本書に当たった。 著者は、1950年生まれの

  • ● 衝撃の70秒 映画:『黒の牛』(蔦哲一朗監督)

    2024年日本、台湾、アメリカ114分、白黒&カラー 禅の十牛図がモチーフになっている。十牛図(じゅうぎゅうず)は、悟りにいたる10の段階を10枚の図と詩で表したもの。「真の自己」が牛の姿で表されているため十牛図といい、真の自己を求める自己は牧人(牧者)の姿で表され

  • ● なんなら、奈良26(奈良大学通信教育日乗) 日本考古学発祥の地

    横浜から東京方面に向かうJR京浜東北線が大森駅を発車してすぐ左手に、「大森貝塚」と書かれた大きな石碑が現れる。 20代の学生の頃からずっと車窓から見かけていた光景なのに、一度も行ったことがなかった。 大森貝塚は、アメリカから来日した動物学者エドワード・モー

  • ● 日本の僧侶第1号は誰? 本:『日本仏教史入門』(松尾剛次著)

    2022年平凡社新書 以前、末木文美士(すえきふみひこ)著『日本仏教史』を面白く読んだ。 別の研究者による別の視点からの、最新の研究成果を取り入れた仏教史を知りたいと思い、本書を手に取った。 著者は日本中世史、宗教社会学を専門とする学者で、2019年3月まで山形

  • ● 映画:『白昼の通り魔』(大島渚監督)

    1966年松竹99分、白黒 原作は『ひかりごけ』の武田泰淳。 昭和32年に関西で実際に起こった婦女連続暴行殺人事件をモデルとしている。 いわゆるシリアルキラーである。 この殺人犯の異常性は、死んだ女や意識を失った女を犯すことに欲情を催すところ。 つまり、ネクロフ

  • ● 松竹130年伝説的珍品 映画:『夜叉ヶ池』(篠田正浩監督)

    1979年松竹2021年4Kデジタルリマスター版公開120分 池袋・新文芸坐でかかっているのを知って、仕事帰りに鑑賞。 泉鏡花原作&坂東玉三郎主演のこの作品を観ていなかったのは不覚であった。 ――と思ったら、観ていないのも不思議でなかった。 この映画、79年に公開され、

  • ● なんなら、奈良25(奈良大学通信教育日乗) 現説デビュー

    現説――すなわち遺跡の現地説明会ってのに参加してみたいなあと思って、ネットで探していたら、「北青山三丁目遺跡」現地説明会が開催されるのを知った。 地図を見たら、表参道駅から徒歩5分というアクセスの良さ。 1/24(土)の午前2回、午後2回の計4回、各40分の説明

  • ● 映画:『クレヨンしんちゃん ガチンコ!逆襲のロボとーちゃん』(髙橋渉監督)

    2014年日本97分、アニメ原作 臼井儀人脚本 中島かずき 原恵一が監督した『嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』(2001)と『嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』(2002)は、クレヨンしんちゃん映画シリーズの2大傑作としてつとに知られている。 その後の作品を作るスタッ

  • ● 本:『写楽殺人事件』(高橋克彦著)

    1983年講談社 第29回江戸川乱歩賞受賞作。 江戸時代の浮世絵師・写楽の正体を追求する若手研究者の周りで起こる連続不審死。 自殺か他殺か、それとも単なる事故死か? 名誉と権威をめぐる学界のドロドロを背景に、浮世絵に憑りつかれた男たちの暗躍が描かれる。 昨年のN

  • ● 優しい雨だれ、あるいはリスペクト for MAO & YUTAKA :ニューイヤーコンサート2026

    日時 2026年1月18日(日)15:00~会場 埼玉会館・大ホール曲目チャイコフスキー:歌劇 『エフゲニ・オネーギン』より“ポロネーズ”チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ長調 op.23ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調 op.18アンコール:尾崎豊 『I LOVE YOU』ピ

  • ● ここでは時間が御馳走 映画:『お坊さまと鉄砲』(パオ・チョニン・ドルジ監督)

    2023年ブータン、フランス、アメリカ、台湾112分 『ブータン 山の教室』でデビューした監督の2作目。 前作同様、ブータンの地方村の自然に囲まれたのどかな風景と、昔ながらの落ち着いた暮らしぶりが描かれている。 いいなあ~。 ソルティは還暦を過ぎた今、海外旅行には

  • ● なんなら、奈良24(奈良大学通信教育日乗) 豊臣兄弟の手柄?

    昨年12月半ばに受けた書誌学の試験結果が郵送されてきた。 無事、合格(80点)。 ほっとした。 事前に提示されている5つの設題のうち、当日出題されたのは「初印本と後印本の区別の方法について述べよ(出題番号9)」だった。 もちろん、ソルティは5つの設題すべてにつ

  • ● 映画:『けものがいる』(ベルトラン・ボネロ監督)

    2025年フランス・カナダ146分 原題は La bete フランス語で「獣」の意。 ヘンリー・ジェイムズの『密林の獣(The Beast In The Jungle)』という小説が元ネタだというが、原作とはまったく別物と考えていいだろう。 本作はいろいろな映画を思い起こさせる。 一番近いの

  • ● もしもチェロが弾けたなら : 新交響楽団 第272回演奏会

    日時: 2026年1月12日(月)14:30~会場: 東京芸術劇場コンサートホール曲目:坂田 晃一: 管弦楽のための「詩篇」― “Don’t Stop Talking About Them”―世界初演マーラー : 交響曲 第3番 ニ短調 アルト: 池田 香織指揮: 矢崎 彦太郎女声合唱: 東京アルカイク・レ

  • ● キュートな神たち :静嘉堂@丸の内「たたかう仏像」展

    JR東京駅丸の内南口から徒歩5分、皇居のお濠に面した明治生命館1階に静嘉堂(せいかどう)@丸の内はある。 三菱2代目社長岩崎彌之助と4代目社長岩崎小彌太の親子によって創設・拡充された文庫美術館で、国宝7件、重要文化財84件を含む約6500件の東洋古美術品と約20万冊の

  • ● 本:『仏教は科学なのか 私が仏教徒ではない理由』(エヴァン・トンプソン著)

    2020年原著刊行2024年Evolving(藤田一照+下西風澄・監訳、護山真也・訳) 本書は、欧米の仏教シーンで主流となっている仏教モダニズムに対する批判書である。 仏教モダニズムとはなにか?仏教モダニズムは特に西洋において支配的な仏教の流れで、伝統的なアジア仏教の形

  • ● アニメ開拓宣言 映画:『AKIRA』(大友克洋監督)

    1988年日本124分、アニメ 1月3日にNHK教育で放映されたものを録画視聴。 20代の時にリアルタイムで劇場で観たような気もするのだが、内容をまったく覚えていなかった。 ソルティはアニメ映画がそれほど好きでなかったし、バイクや戦車や戦闘機などメカニックにも興

  • ● DA・I・KI・CHI ! 高尾山薬王院初詣

    恒例の高尾山薬王院初詣。 今年は世間一般が仕事始めとなる5日(月)に出かけた。 ソルティは基本テーラワーダ仏教徒なので、日本の大乗仏教しかも密教である 真言宗は関係ないのだが、年の初めに高尾山の清新な空気に触れて、生きとし生けるものの幸福を、多くの参拝者

  • ● 本:『「あの戦争」は何だったのか』(辻田真佐憲著)

    2025年講談社現代新書 著者は1984年生まれの評論家・近現代史研究家。 今年42歳だ。 自分より年下の人間が、ITや競馬について語っていたり、ファッションや映画について蘊蓄を垂れていたり、古代史や仏教史について本を書いていたとしても、別に何とも思わないのに、昭和

  • ● 本年も仏像三昧 本:『ミズノ先生の仏像のみかた』(水野敬三郎著)

    2019年講談社 先日、半蔵門ミュージアムに行ったときに購入した本。 水野敬三郎(1932- )は、美術史学者にして日本の仏像研究の第一人者。半蔵門ミュージアム館長を2019年3月まで務めていた。(現在、名誉館長) ソルティが目下学んでいる奈良大学通信教育の美術史概論

  • ● 2025年映画ベストテン

    今年は50本の映画を観た。 昨年は61本、一昨年は77本。 どんどん減っていく。 一番大きな理由は、昨年10月から奈良大学通信教育学部に入学したことだろう。 空いている時間のかなりの部分が、勉強に費やされるようになった。 齢を取って、寝るのが早くなったことも大

  • ● ウクライナ国立歌劇場管弦楽団・合唱団『第九&運命』

    日時: 2025年12月29日(月)13:30~会場: 東京オペラシティ コンサートホールソリスト: ソプラノ テチアナ・ガニナ メゾソプラノ アンジェリーナ・シ ヴィチカ テノール ドミトロ・クジミン バス セルゲイ・マゲラ指揮: ミコラ・ジャジューラ

  • ● 長澤まさみの猛演 映画:『MOTHERマザー』(大森立嗣監督)

    2020年日本126分 2014年3月に埼玉県川口市で起きた17歳の少年による祖父母殺害事件、そして同事件を取材した毎日新聞記者山寺香が書いた『誰もボクを見ていない なぜ17歳の少年は、祖父母を殺害したのか』をもとに作られた作品。 ソルティは同事件を覚えておらず、山寺の本

  • ● 映画:『アメリ』(ジャン=ピエール・ジュネ監督)

    2001年フランス122分 子供時代の育ちのせいで人とのコミュニケーションが苦手になってしまったフランス人女性アメリ。 もちろん、恋愛もうまくいかず、性体験はあれど本当の恋は知らない。 そんな昨今どこにでもいるような不器用な女性が、平凡な日々の中で楽しみを

  • ● Maiden をめぐる考察、あるいはメラニーの覚醒 本:『静寂の叫び』(ジェフリー・ディーヴァー著)

    1995年原著刊行1997年邦訳刊行2000年ハヤカワミステリー文庫(飛田野裕子・訳)原題:A Maiden’s Grave 現代アメリカの代表的なミステリー作家ジェフリー・ディーヴァー。 もっとも有名な作品は、デンゼル・ワシントン、アンジェリーナ・ジョリー共演で映画化された『ボー

  • ● キラキラネームとシベリウス : 東京学芸大学管弦楽団 第60回定期演奏会

    日時: 2025年12月20日(土)16時~会場: さいたま市文化センター大ホール曲目:A. ドヴォルザーク: 序曲「謝肉祭」 作品92P. チャイコフスキー: イタリア奇想曲 作品45J. シベリウス: 交響曲第2番 ニ長調 作品43アンコール シベリウス: 組曲『カレリア』より「行進曲

  • ● 1089(トウハク)舞台裏ツアーに行く

    東京国立博物館(東博=1089)では、不定期で『文化財を未来につなぐ・博物館舞台裏ツアー』を行っている。 本館の第17室(保存と修理)から始まり、普段職員しか入れない本館地下通路を通って中庭に出て、法隆寺宝物館の裏手にある管理棟を職員が案内してくれる。

  • ● ドキュメンタリー映画:『日本鬼子 リーベンクイズ』(松井稔監督)

    2000年日本160分副題:日中15年戦争・元皇軍兵士の告白 映画館 Strangerの黒沢清特集に行ったとき、ロビーに置いてあったチラシで本作の上映を知った。 前から気になっていた作品であるが、観る機会がなかった。 上映されたのは渋谷のイメージフォーラム。 1週間限定の

  • ● 映画:『ミッション・クレオパトラ』(アラン・シャバ監督)

    2002年フランス104分、フランス語 フランス製の古代エジプト映画でモニカ・ベルッチがクレオパトラを演じる。 ――というだけで本作の奇天烈さは察しがつくものだが、そこにフランスを代表するコメディ俳優クリスチャン・クラヴィエと、かつてはフランスを代表した名優ジェ

  • ● 1984を回避するために 本:『デジタル・デモクラシー』(内田聖子著)

    2024年地平社 こうしてブログを綴ってはいるものの、ITには疎いソルティ。 ツイッターもとい「X」はやっているが、ほぼブログへの呼び込みになっている。 LINE、フェイスブック、インスタグラム、ユーチューブには興味ない。 昨今、パソコンやスマホからでないと、コンサ

  • ● Stranger 初体験 映画:『Chime チャイム』(黒沢清監督)

    2024年日本45分 都営新宿線の菊川駅から地上に上がると、大きな交差点が目の前にある。 一角を占める大阪王将の黄色い看板が目立つ。 そこで腹ごなししてから、横断歩道を渡った3軒目に映画館 Strangerはある。 50席程度のミニシアターであるが、ハイセンスなLINE UPが光

  • ● なんなら、奈良23(奈良大学通信教育日乗) 再提出2発目

    高市内閣が成立してからというもの、ソルティは鬱っぽい。 むろん、戦前(大日本帝国)の日本にどんどん逆戻りしていく気配が増して、軍靴の響きが近づいていると感じるからである。 高市早苗がああいう人なのは先刻承知なので今さら驚く話でもない。 ショックなのは

  • ● ゾンビ卒業宣言 映画:『28年後...』(ダニー・ボイル監督)

    2025年イギリス115分 人間を狂暴化させるウイルスが発生してから28年後の英国を描くサバイバル・ゾンビホラー。 『28日後...』(2002)、『28週後...』(2007)に続く3作目である。 前2作は観ていない。 ゾンビ映画興隆の着火点にして金字塔となったジョージ・A・

  • ● 都会のオアシス : 半蔵門ミュージアムで仏像三昧

    こんなにアクセスの良い場所に、こんなに快適で清潔な施設があって、こんなに素晴らしい仏像や仏画が並んでいて、心地よいシートで映像も観ることができて、落ち着いたラウンジで1杯150円でカフェも飲めて、仏像に関する良質の図書やポストカードも購入できて、スタッフは

  • ● 北風と太陽 映画:『教皇選挙 Conclave』(エドワード・ベルガー監督)

    2024年アメリカ、イギリス120分 野心まみれのカトリック狸オヤジたちのドロドロした権力争いが、コンクラーヴェという古臭いしきたりのうちに描かれているのだろう――という先入観からスルーしていた。 ずいぶん評判が高いのでレンタルしたところ、予想を超える出来栄えで

  • ● CWA賞の信頼度 本:『天使の鬱屈』(アンドリュー・テイラー著)

    2000年原著刊行2006年講談社(訳・越前敏弥) ソルティが次に読む海外ミステリーを選ぶ基準の一つは、CWA賞受賞である。 これはイギリスの推理作家協会(The Crime Writers' Association)によって、その年にイギリスで出版された推理小説の中から選ばれる。 過去には、ル

  • ● 柄本明の背後霊 映画:『ある男』(石川慶監督)

    2022年日本121分 3年以上ともに暮らし子供までこさえた夫・谷口大祐が、事故で亡くなった。 葬儀後にはじめて会った夫の兄は、仏壇の遺影を見て、「これは弟ではない」と言う。 妻・谷口里枝は、知り合いの弁護士に調査を依頼し、夫が谷口大祐に成りすましていたことを知

  • ● 異界からの帰還 絵本:『龍潭譚』(作・泉鏡花、絵・中川学)

    2011年私家版発行2023年国書刊行会 京都三条河原にある古刹瑞泉寺の住職にしてイラストレーター、中川学の絵本デビュー作。 これに続いて、やはり泉鏡花原作の『化鳥』、『朱日記』、『榲桲(まるめろ)に目鼻のつく話』を絵本化している。 切り絵のように美しく、影絵の

  • ● 仁王像とポアロの共通点 本:『ガンダーラ美術にみる ブッダの生涯』(栗田功著)

    2006年二玄社 昭和歌謡で育った人間にしてみれば、ガンダーラと言えば堺正章主演『西遊記』であり、ゴダイゴが歌った主題歌である。 They say it was in India.(それはインドにあると言う)という歌詞(山上路夫、奈良橋陽子作詞)の一部から、ずっとインドのどこかを指す

  • ● 映画:『ベイビー・ガール』(ハリナ・ライン監督)

    2024年アメリカ114分 1967年生まれのニコール・キッドマンは御年58。 それでこのトンでもない役を引き受けて、完璧にこなしちゃうんだから! 日本でこの役をやれる女優がはたしているだろうか? ニコールと同世代の女優達――沢口靖子、高島礼子、山口智子、薬師丸ひろ子

  • ● 運慶行列、あるいは四天王像の秘密(東京国立博物館)

    11/16(日)放送のNHK日曜美術館で、東博開催中の『運慶 祈りの空間 興福寺北円堂』展が取り上げられたので、平日の午前中でも結構混むだろうなあと予想していた。 開館10分前に到着したら、正門前にはチケットを事前購入している60名近くがすでに並んでいた。 その最後

  • ● この電話回線は2時間後に停止します 映画:『ジェリーの災難』(ロー・チェン監督)

    2023年アメリカ75分 原題 Starring Jerry as Himself 「ジェリーが自らを演じています」 台湾出身のアメリカ人ジェリー・シューが、自らの身に起こった出来事を、自ら脚本化し、自ら演じた再現ドキュメンタリーである。 ロー・チェン監督にとっては、初の長編作品という

  • ● なんなら、奈良22(奈良大学通信教育日乗) 大学生のためのレポート・論文術

    考古学概論のレポートを提出しホッとしているところ。 何を書いたらいいのか分からなかった白紙状態から、テーマを見つけて、構成を考えて、材料を探し、資料を読み込んで、なんとか文章に仕立て、間違いがないか何度も読み返し・・・・。 奈良大学通信教育部行きメール

  • ● 本:『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』(トム・ストッパード著)

    1966年初演(エジンバラ)1969年日本初演2017年ハヤカワ演劇文庫 イーサン・ホーク主演『ハムレット』を観たら、この戯曲が読みたくなった。 作者自身の手で1990年に映画化されたものは、前に観ている。 ローゼンクランツをゲイリー・オールドマンが、ギルデンスターンを

  • ● 名前の出てこない俳優No.1 映画:『あ、春』(相米慎二監督)

    1998年日本100分 神保町シアターで開催中の「藤村志保特集」の一本。 未見であった。 シアターの入口で40代くらいの見知らぬ男に呼び止められた。 「チケット、1000円で買ってくれませんか?」 急な用事ができて鑑賞できなくなったのだと言う。 1000円という額は、ソル

  • ● 映画:『Playground/校庭』(ローラ・ワンデル監督)

    2021年ベルギー72分、フランス語 「小学生の頃が一番楽しかった」 「あの頃に戻りたいなあ」 ――なんて、つい思ったり口にしたりするけれど、よくよく思い出してみれば、実際には日々学校ではいろいろな出来事があって、楽しいことばかりではなかった。 午後の音楽の時

  • ● 本:『新・古代史 グローバルヒストリーで迫る邪馬台国、ヤマト王権』(NHKスペシャル取材班)

    2025年NHK出版新書 現在、NHK教育テレビで『3か月でマスターする古代文明』という教養番組が放送されている。 各回約30分×全12回のシリーズで、以下のようなライナップである。 第1回 衝撃!最古の巨大遺跡 見直される“文明の始まり” 第2回 メソポタミア 都市

  • ● To be or Not to be 映画:『ハムレット』(マイケル・アルメレイダ監督)

    2000年アメリカ映画。112分 原作はもちろんシェークスピアの『ハムレット』。 舞台が中世のデンマークから現代アメリカに置き換えられているのは、DVDパッケージの解説を読んで事前に知っていた。 人物関係やプロットは原作そのままに、設定やセリフを現代風にアレンジ

  • ● 復活の日 : オーケストラ・ラム・スール 第11回演奏会

    日時: 2025年11月3日(月)13:30~会場: すみだトリフォニーホール大ホール曲目: 平林遼: 神秘の存在証明 世界初演マーラー: 交響曲第2番「復活」 ソプラノ: 隠岐 彩夏 メゾソプラノ: 藤田 彩歌指揮: 平林 遼合唱: コール・ラム・スール 本年2度目の復活。

  • ● 令和の「砂の器」 映画:『盤上の向日葵』(熊澤尚人監督)

    2025年日本123分 天才棋士を主人公とするミステリーサスペンス。 原作は柚月裕子の同名小説。 2019年に千葉雄大主演でNHKでドラマ化されたらしい。 知らなかった。 山中で発見された男の白骨死体が胸に抱いていたのは、名工の彫ったこの世に7組しか存在しない将棋の駒

  • ● 焼けた運慶仏 本:『運慶講義』(山本勉著)

    2025年新潮社表紙は円成寺の大日如来像 過去に足を運んだ高野山金剛峰寺、半蔵門ミュージアムに加えて、この一年間だけで、興福寺、東大寺、六波羅蜜寺、超国宝展(奈良国立博物館)、願成就院(伊豆)、瀧山寺(岡崎)、興福寺北円堂展(東京国立博物館)、浄楽寺(逗子)

  • ● 傾聴の効用

    午後のコンサートが終わった後、某駅前のファミレスに寄った。 日曜だったので混んでいたが、店の一角に電源コンセント付おひとりさま専用席があり、一番端っこが空いていた。 店の一番奥にあたる隣りのテーブル席には、妙齢のオバサマ4人が、罪のない無責任なおしゃべり

  • ● 運慶独り占め :神奈川・浄楽寺に行く

    JR逗子駅からバスに乗って、三浦半島の西側を南下すること約30分。 葉山御用邸、長者ヶ崎を過ぎて、右手に大きく迫る相模湾を見送って、三崎に向かう国道が少し内陸に入ったあたりに、浄楽寺はある。 正式名称は金剛山勝長寿院大御堂浄楽寺。 創建は明らかでないが、三

  • ● 毘沙門天の謎

    毘沙門天と聞くと、70年代に地元埼玉で悪名を轟かせた暴走族を思い出す。 当時中学生のソルティは、学校近くを流れる川のコンクリートの橋げたや、田んぼの中に立っているボンカレーの看板に、毒々しい黒ペンキで「毘沙門天」と殴り書きされているのを見た。 文金高島田

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