chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
ときめ句ノスタルジッ句昭和親父の温故知新 https://blog.goo.ne.jp/siroikokoro

俳句を毎日いくつか詠んでいます。昭和の匂いをぷんぷんさせた越中ふんどし親父です。

コーヒーよ、おまえだけが頼りだ。わが友、コーヒーよ。春になったらポットに詰めて遠出をしよう。

春ともし
フォロー
住所
未設定
出身
未設定
ブログ村参加

2019/03/04

arrow_drop_down
  • 水仙

    初めての一人暮しや水仙花東京に憧れ出でて水仙花陽の僅か入る三畳や水仙花もう半世紀近く経ちますね。19の時でした。つい昨日のことのように思い出します。西武新宿線の上井草だったか下井草だったか、とりあえずは親友の四畳半のアパートに転がり込みました。水仙を活けたる大衆食堂細長き一輪挿しや水仙花訃報聴き水仙見つめ居たりけり水仙の香や捲る心の栞水仙の匂ひのしたる和尚かなはいはいと手を上ぐ子や水仙の芽水仙

  • 春近し

    春近し小さき水色咲き初むるそちこちに見慣れぬ鳥や春近し叢の色やはらかく春近し膨らみはじむ枝先や春近しイヌフグリは早春の季語ですが、何年か前に正月にもう咲いてるのを見たことがあります。これも温暖化で、一月から咲き初めるようになってしまったのでしょうか。イヌフグリと入れると季重なりになるので「小さき水色」としました。イヌフグリを想像してもらえるんじゃないかと思って。(*´艸`*)今日は季重なりにならないように、言葉を組み合わせました。早起きのコーヒーの香や春隣春近し

  • 冬夕焼

    人のごと並ぶ埴輪や冬夕焼どこへ行ったか野良猫よ冬夕焼まうすぐ抜けるトンネルや冬夕焼キリストの晩餐の絵や冬夕焼荘厳な雲のステージ冬夕焼宝石の生まるるやうな冬夕焼火星へと移住計画冬夕焼冬は空気が冷たく澄んでるからか、秋とはまた違い、一段と透明感のある夕焼けを見ることが多いですね。夕焼けの光にふと、火星移住計画が浮かびました。何年か後に飛び立つ予定でしたか。失敗は許されない片道切符。SF映画のようです。が、現実です。冬夕焼

  • 侘助を活けたる部屋の凛とせし

    侘助やしあんくれーると云ふ喫茶侘助やむかし聴ひてたモダンジャズ京都のどこにあったか思い出せないのですが。若い頃の思い出です。京都には素敵な喫茶店がたくさんありますね。侘助や日課なる老いの繰り言侘助を一輪活けて張る空気侘助や雨の一日部屋の中ダンディーな老マスターや白侘助障子閉め白侘助とコーヒーと侘助は昔から惹かれていました。好きな花のひとつです。今日の写真は侘助かどうか自信ないですね。最期のは見るからに違います。八重の白椿です。白侘助を写したのが無かったものだから。イメージです。侘助を活けたる部屋の凛とせし

  • 新聞を切り抜く祖母や実南天

    黒ずんでしまふものあり実南天実南天つぶに日の暮れ残りけり揺れてゐる南天の実やかくれんぼ園児らの忍者ごっこや実南天南天の実の萎みたるポッケかな「ゆうびん」と金歯の親し実南天郵便屋さんのバイクや実南天子供の頃、オートバイで村から村へ郵便配達をしてた、もう定年近いおじさんの笑顔に金歯がありました。後に中学生になって、分校から一緒になったクラスメイトのお父さんだと知りました。灯もつけず祖母奥の間に実南天実南天ひそと静もる村社午後の日の傾き早し実南天下駄の音と鍵開くる音や実南天このところずっとしばらく出かけていません。写真は過去に写したものばかりです。風邪も流行ってるからおとなしく春まで引きこもっていようかな。新聞を切り抜く祖母や実南天

  • 枯芙蓉

    パンとコーヒーの朝餉や枯芙蓉帯結び粋な老婆や枯芙蓉古き良きパリのかをりや枯芙蓉シャンソンの小窓ひらけば枯芙蓉バルバラに耳をかぢられ枯芙蓉枯れるとは軽くなること枯芙蓉枯芙蓉いのち尽きても終らなひ何もかも忘れし母や枯芙蓉枯芙蓉

  • 自転車のパンク修理や日脚伸ぶ

    日脚伸ぶ雲に梢の語るごとあんぱんを割った匂ひや日脚伸ぶコーラスの聴こゆる窓や日脚伸ぶ毛繕ひしたるのらねこ日脚伸ぶ振り向けば猫も振り向き日脚伸ぶ日脚伸び寄り道したる花屋かな日脚伸ぶ気取った指で紅茶飲む日脚伸ぶこんなところに在りし本児を抱けば涎つけられ日脚伸ぶ日脚伸ぶ夕に出くはす医の白衣点滴に透くる夕日や日脚伸ぶ梢のやはらかき色や日脚伸ぶ日脚伸ぶ長くなりたる立話日脚伸ぶ結んでみたる女帯日暮まで遊具の子らや日脚伸ぶ自転車のパンク修理や日脚伸ぶ

  • 日を仰ぎ春の便りを仰ぎけり

    探梅の身の引き締まる空気かなまだ温し背のおにぎりや梅探る梅探り来て一つ若返りけり息切るるほどに歩きて梅探す探梅や唐子の遊ぶ声を聴く探梅や吾は仙人となりゆく不思議なる模様の雲や梅探る探梅や唐子の遊ぶ大絵皿からこからこ磁器から出でよ梅探る探梅や咲きたるやうな君の頬日を仰ぎ春の便りを仰ぎけり

  • 冬の雨

    誰もゐず遊具しづもる冬の雨冬の雨マリオネットの切れし糸フェンスに落葉のゆうびん冬の雨冬の雨波紋小さきアスファルト移動する神経痛や冬の雨晩酌のアテは缶詰冬の雨診察に出かける靴に冬の雨冬の雨

  • 春を待つ

    春待つや電車をひとひ見て過ごす目で追ひし電車過ぎ去り春を待つ待春や古墳に登り見晴るかす草は地に木は枝先に春を待つ放尿の穴開く土や春を待つ春を待つ

  • 冬の芽

    天仰ぎ冬芽ひたすら待つ美学アンテナの先っぽなるや冬木の芽青空をタンタンと撃て冬木の芽冬の芽の秘むる宇宙の鼓動かな冬芽は交信し合ってゐるのです冬木の芽ひとつにみな小さき命米粒ほどと言へど上向く冬芽雨風にりんりん太れ冬木の芽桜冬芽ぬくめてやりたき手のごと赤青白黒さまざま冬木の芽絡まりしまま蔓の冬芽の気まま冬の芽や雨を吸ふ素焼の埴輪冬の芽

  • 寒蜆

    砂吐かす錆びし包丁寒蜆がらがらとがしがし洗ふ寒蜆白濁となりゆき煮立つ寒蜆精の香にも似し煮立つ香や寒蜆鍋いっぱいに炊きし寒蜆かな頑なに閉じしものあり寒蜆汁吸ふて身もみな食ぶる寒蜆朝夕に三日続くや寒蜆赤だしとすましと変へて寒蜆深酒の仕上にすする寒蜆呑兵衛も身体気遣ひ寒蜆すすりつつ思はず「ああ」と寒蜆寒蜆

  • 嫁が君

    対面す惚けたる母と嫁が君カタコトと厨住まひの嫁が君連れて来い大黒様を嫁が君嫁が君

  • 牡蠣

    牡蠣炒め少し縮んでぷっくらこ車窓に海の広がり牡蠣弁当熱々の衣さっくり牡蠣フライタルタル派ソース派もめる牡蠣フライサンプル見て決む牡蠣フライ定食旅の足とむる焼牡蠣大船渡真っ黒にしっかり抜きし牡蠣のあく下処理の水にひらひら泳ぐ牡蠣下処理を終へたる牡蠣の艶めかし活力の亜鉛ミネラル牡蠣を食ぶ老いたれば明日の元気に牡蠣を喰ふ呑兵衛のすする小鉢の酢牡蠣かな牡蠣

  • 冬深し

    冬深し沈む夕日が乱舞する冬深しジオラマのごと電車過ぐかき混ぜるコーヒーの渦冬深し一日を部屋で過ごすや冬深し一杯のコーヒーつつむ深む冬のら猫にしばらく会わず冬深むひんやりと触れぬバーベル冬深し冬深みときめく心埋もれけり我がこころ耕す夢や冬深し飛行機雲つつむ黒雲冬深む冬深し

  • 鼻水

    鼻水の子や落つ寸前にすすり鼻水の垂れてはすするゲームの子水洟や抱へて拭ふ猫の鼻水洟に気づかず猪口の漢かな水洟をすすり弦楽二重奏水洟や本を捲るにちょいとつけ水洟のちょいと切手に便利かな厳格な教師も水洟すすりけり説教に膝に垂れてるみづっぱなみづっぱな説教の師の拭いてやり鼻水

  • 蝋梅

    蝋梅の幾百千の豆灯り蝋梅に昔々を辿りけり蝋梅に触るれば爪の染むやうな蝋梅を握ればクシャと砕くるか蝋梅や削る色鉛筆の芯蝋梅や駄菓子屋の瓶に黄の飴蝋梅や紅茶ゆらめき静もりぬ蝋梅のくっきり映ゆる青い空蝋梅やコツコツ杖を響かせて蝋梅を嗅げば生まるる明日かな蝋梅

  • 冬満月

    ゆったりと老いてゆきたし冬満月この満月は先日の満月ではありません。昨年暮れのです。色が見た通りには写りませんでした。先日のはブレまくりました。雲に隠れたり。これが春や秋なら風情があるのでしょうが、冬の雲に透けた満月は何だか不気味でした。「オオオーン」と思わず吠えたくなるような。読みふけし未明童話や冬満月重たげに山を離るる冬満月冬満月切りゆくホットケーキかな外骨といふ漢のゐし冬満月冬満月

  • 葱も冬の季語なんですね。前に「根深汁」で詠んだのに。葱と根深と言葉が違うので気がつかなかったのでしょう。みそ汁に牛丼に載す刻み葱刻みゆく葱の香りのエネルギーラーメンに山盛り載せる刻み葱彩の葱の青と黄たまご焼き葱なくて味の締まらぬ料理かな買って来た一把の葱を使ひきる引き立てる葱は料理の名脇役葱の根のどこか頼もし張り具合刻みつつ葱をねぎらふ駄洒落かな厨窓すてぬ葱の根鉢に伸ぶ葱

  • 冬薔薇

    白は孤独な色よ冬の白薔薇耀きながら果つや冬の白薔薇澄み渡る青空や冬の白薔薇恋の火種のごとく冬の紅薔薇胸奥にときめきありて冬薔薇冬薔薇

  • 冬のたんぽぽと冬の蝶

    ふたつ頬よせるごと冬のたんぽぽひと際に冬のたんぽぽ日を集めたんぽぽは春の季語ですが、今や一年中見られます。真冬に咲き始めるものもあるのです。冬のたんぽぽは春にない詩情があります。ゆるぎなき「冬のたんぽぽ」だと思います。たんぽぽと語るごとくに冬の黄蝶風に飛ぶ紙屑のごと冬の蝶冬蝶の息絶へてをり朝の路冬蝶や思ひ出はみな美しく冬蝶や迷子のごとく五十年晩年は帰る郷なく冬の蝶冬のたんぽぽと冬の蝶

  • 北風

    ボール蹴る子や北風も蹴り飛ばせ北風にまっしぐらに駆けゆく子ら北風に限界突破ボール蹴る「限界突破」はもちろん、氷川きよしの歌からの引用です。北風に子らはボールを蹴り遊ぶ裸木と子らは成長ともにする北風に明日のために123北風に終りし恋の飛んでゆく北風に当ててやらうか恋の熱北風に着物の裾の大捲れ北風

  • 晩三吉

    武骨でも優しき漢や晩三吉ひょいと来てぬっとくれたる晩三吉ごつごつも晩三吉の瑞々し晩三吉

  • 初鳩

    初鳩とベンチのおじさんたちかな一斉に初鳩とびて輪をかきぬ初鳩に平和であれと仰ぐかな初鳩よ吾も歩くやマイペース初鳩のちょっと思案をする仕草初鳩よ鳴け鳴けククルククパロマ初鳩

  • 初みくじ

    陽を受くる松に結ぶや初神籤新年の試しに神籤引きにけり初みくじ陽さす松葉に結びけり初みくじ

  • 病院の窓から拝む初日かな

    焼鳥の二串付きし入院食病院の窓から拝む初日かな

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、春ともしさんをフォローしませんか?

ハンドル名
春ともしさん
ブログタイトル
ときめ句ノスタルジッ句昭和親父の温故知新
フォロー
ときめ句ノスタルジッ句昭和親父の温故知新

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用