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kame710のブログ https://kame710.hatenablog.com/

55歳の時 胃がんと仕事中に頭部外傷、の人生の大きな転機があり、後遺症とつきあいながら まるで「カメ」のような歩みでここに至っています 出来ることは少ないけれど 日々の想いを書き連ねています

カメキチ
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2019/02/15

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  • 2012.4.19 ブルトシップ・ジョブ④

    今日は 第2講「ブルトシップ・ジョブってなんだろう?」 ーーーーーーーーーー 第1講では「ブルトシップの宇宙」ということで、世界中の声を五つに分けて 具体的な分類例が示されたが、第2講ではそもそもBSJとは何?と問われる。 それは「無意味」、「テキトー(適当)」、「ウソ」。 自分のやってる仕事はそうじゃないかと気になる。 「仕事ごっこ」している気分がする。 (だから「とりつくろわなければならない」。 「仕事ごっこ」参加者はお互い「空気を読み合う」必要がある。 「ヤクザは自分が「ごくつぶし」であるという認識があるが、BSJは認められない、 《お互い同士》そういわない約束《暗黙の了解》になっている…

  • 2024.4.16 ブルトシップ・ジョブ③

    今日は 第1講「ブルトシップ・ジョブの宇宙」 ーーーーーーーーーー この本の元は、世界的に注目され広く読まれたデヴィッド・グレーバーの 『ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論』という。 訳者でもある酒井さんは「すばらしい!」と感激したが、 原著はちょっと分かりにくいにくい。 そこで、新たに日本の一般の人たち向けに、より読みやすく書かれたのが本著 『ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか』 ーーー 第1講「ブルトシップ・ジョブの宇宙」では、「世界中から集まったBSJ (ブルトシップ・ジョブ)の「証言」ということで、取りあえず五つに分けて BSJが紹介される。 (あく…

  • 2024.4.12 ブルトシップ・ジョブ②

    本は八つの項目に分かれていますが、大事なことが述べられているので 最終の第8講「ブルトシップ・ジョブとベーシックインカム」まで、本に沿って みんな触れたいと思います。 今日は第0講 「クソどうでもいい仕事(ブルトシップ・ジョブ)」の発見 ーーーーーーーーーー 「〈ある観察者が見た世界〉 (その100年前のある観察者たちの)要求と予言をあわせるなら (現代では)一日4時間、週3日働けばすむ。…(であるのに、何でそうならないのか?) … 仕事はそれだけで尊い、人間は放っておくと…楽してたくさんのものをえようとするろくでもない 気質をもっている…(という考え方が当たり前のごとく世の中にはある) … …

  • 2024.4.9 ブルシット・ジョブ①

    コロナ騒ぎのとき、「ブルシット・ジョブ」や「エッセンシャル・ワーカー (ワーク)」という言葉、言い方を初めて知った。 それらが具体的にはどういう仕事を指すのか、何となくは分かっていたけれど、 こういう言葉で括って分けてみることは考えたこともないし、知らなかったので、 これらの言葉が意味することに強く惹かれた。 ーーーーー コロナはパンデミックで、世界中を不安に陥れた。 現代のパンデミックは、人間の生活に不可欠な仕事は何か?不要な(あるいは 「なくてもすむ」)仕事は何か?ということを教えてくれた。考えさせてくれた。 (生きていくのに必要不可欠なモノゴトと、別になくてもいいがあってもいいと思われる…

  • 2024.4.5 「かたじけない」

    この前、いろいろな物書きの人のエッセイ集を読んでいたら、 一つだけ心を揺さぶるものがあった。 私はお名前も知らなかった小池昌代さんという詩人で、「かたじけない」という 題名だった。 ーーーーー 「かたじけない」という言葉は、時代劇なんかで侍が言うのを耳にするくらい。 現代では(わざと使ってみる場合もあるけれど)ほとんど使われない。 小池昌代さんは言葉を大事にされるので、「かたじけない」が気になっていたが、 あるとき同じ詩人、飯島耕一さんが『白秋と茂吉』という自著の中で、 「かたじけない」について北原白秋が書いていること、それへの飯島さん自身の 思いも知り、深く心を動かされた。 エッセイはそのこ…

  • 2024.4.2 『寿命が尽きる2年前』

    「生き死に」を続けて書いたけれど、その流れで今日も似た話です。 (その前記事で書いた「自分が読んだ本には…すべてそういうことが…」のうちのお一人、 これまでも何度か触れた医者でもある作家の)久坂部羊さんの『寿命が尽きる2年前』 という本を読んでの感想を書きます。 ーーーーーーーーーー 私がいちばん心に残ったのは五つ。 ①「死に時は早めに設定しておいたほうが、死ぬときに悔いが少ないと思う」 ②「〈医療の進歩がもたらす不安〉 気楽に六十歳前まで生きるのと、心配しながら八十歳前までいきるのとの、 どちらがいいのか、疑問に思った」 ③「〈インフォームドコンセントの弊害〉 患者さんには知る権利があるのと…

  • 2024.3.29 わたしの死…(後)

    残りの今日は 山折さんの①〈共生と共死〉、高木訷元さんの②〈科学技術文明における死生観〉 柳田邦男さんの③〈「生きなおす力」を探る-悲しみこそ真の人生のはじまり〉 ーーーーーーーーーー ① 〈共生と共死〉 山折哲雄 ・(山折さんは「この世とあの世の連続性」ということで、生と死は) 「緩やかな連続性があって、その中でこの世から旅立っていく」 (それは)「プシケー」(ギリシャ語で「蝶々」をいうが同時に「魂」という意味があり) 「別の世界に赴く(死んでいく)ためのイメージ・トレーニング」(が大切だといわれる) ・(死は自分一人のものではなく)「共に死んでいくということ」(を想うことも大切だと) ーー…

  • 2024.3.26 わたしの死…(前)

    今日は 河合さんの①〈命の不思議〉、細谷さんの②〈少子化の中の子どもの死を…〉、 養老さんの③〈…スピチュアリティ〉について。 ーーーーーーーーーー ① 〈命の不思議〉 河合隼雄 ・(河合さんは「科学の知と神話の知」ということ項目で、人間同士の)関係の中で考えた知恵を 「神話の知」(といい、それは)「神話で語(られ)る」(という。そして) 関係をきっぱり切って考えるのが「科学の知」(と) ・(「行き先が分からない現代」という項目では、生き生きと生きている人は「安心している」 といわれる)そりゃ私は安心しています。私は死んでから行くところがちゃんと分かっているから… (続けて)ユングは言っている…

  • 2024.3.22 わたしの死あなたの死

    たぶん誰でも「死」を思い、考えることがあると思う。 歳とれば死が身近になるし、ヒマも多いから思い考えることはたびたびだ。 (「そんなこと考えても腹がふくれるわけじゃなし…一銭の得にもならない」「悩んでも死ぬときゃ 死ぬ」 それは確かにそうなのだが、しかし、そう言っちゃあオシマイよ) 私はここまで生きて、いちおう「こういうものかなぁ」というものはあるのだが、 その同じような死生観(=人生観)のまわりを堂々巡りしている。 (同じ本を二度、三度読むことは余りないけれど、似たようなことが述べられているものを読む。 内容がだいたい分かっていても、何度も接したくなる) 堂々巡りや「何度も接したくなる」のは…

  • 2024.3.19 これからの結婚

    ②これからの結婚 (私がとても強く感じたことが本の最後にありました。初めにそれを紹介します) 「〈欧米とは異なる結婚不要社会〉 欧米は、幸せに生きるためには親密なパートナーが必要な社会です。… それに対して日本は、…何とか幸せに生きられる社会になったのです。 →パートナー圧力のない日本 「パラサイトシングル」、母親やペットとの親密、 男性ならキャバクラやメイドカフェ、オタク的な趣味の世界など 親密性を買うことに抵抗がない →(欧米では)「パートナーが存在しないとみっともない」 (ところが日本では)「ちゃんとした(結婚した)パートナーでないとみっともない」となる… 日本では「婚活」や「おひとりさ…

  • 2024.3.15 これまでの結婚

    先の記事で前置きのようなものを書いたが 『結婚不要社会』 山田昌弘・著 というのを読んだ。 結婚は昔とは違い、ライフスタイルが多様化した現代は 「結婚不要社会」になってきたという。 (「不要」ともいえるが、実際は「困難」?) 結婚は主観的には個人的なことで単純なのに、客観的には社会的で複雑だ。 (経済・法制度などハード面だけでなく、儀式、風習、常識などソフト面でも) 本を読み、そういうことをとても強く感じた。 ともかく、「結婚」を突っ込んで考えたことはなかった。 (前回の終わりに本の紹介は次回にと言いましたが、紹介というよりいつものごとく、 強く刺激されたことについてだけ書きます。 ①これまで…

  • 2024.3.12 結婚

    結婚。 いまは恋愛にしろ見合いにしろ、出会いを求めての積極的な行動「婚活」にしろ、 いいなぁと思う異性と出あい、お互いがいつも一緒にいたいと望めば結婚できる。 しかし、古い時代は家同士の関係、結びつきだったので、当人たちの思いより 家が優先した。 (それは、現代ではごく一部だろうが「名家」といわれるような一族の家柄の存続のため。 祖父母以前の出自となると不明な私のところなど「存続・持続」は問題にならなかった。 それはともかく、結婚そのものはそれほど困難なことではなかった。 《でも私に限っていえば異性にもてた思い出なんか一度もなく、思春期さえ少しのあいだの文通交際 くらいしかなかったから彼女がで…

  • 2024.3.8 前記事で書けなかったこと二つ

    前の記事に「戦争」、「政治」で思うことを書いた。 今日はそのとき書けなかったこと、すぐ後に知ったことの二つ。 ーーーーーーーーーー ■ 一つ目 書いているときちょうど、お馴染みのインタビュー(「街の人たちの声」)を交えて 「日経平均株価初の4万円台超え」と、NHKがトップニュースで報じていた。 「バブル」ではないのか? (私のような金融のシロウト、株には無縁な者でも気にかかる) 歓迎の声の一方に、「どうでもいい」と応える人たちがいる。 (ちなみに私も「どうでもいい派」。 もちろん「金融専門家」は大歓迎。でも「心配」とは言わない。言えるわけはないか! 福島原発事故のときメルトダウンが起こっている…

  • 2024.3.5 二つ思った

    一つ目、戦争のこと 一刻も早く戦争が(「停戦」という形でいいから)止むようにと祈るしかない、 のだろうか? (それとも、「地球温暖化」はじわじわとだからいつのことになるか分からないので、 「宇宙人大戦争」勃発による人類破滅を祈ろうか…) 戦争は人の命、だからすべてを奪う。 殺し合うバカさ、理不尽をわかってはいても、世界は御覧の通り。 ここまで生きて、「これが人間なんだ」という思いが確信に近いものとなった。 (二十前後のころ、本気で社会は変わると信じていた。 それほど私は単純、めでたい人間だったと、いま痛切に感じている) ーーーーー 二つ目、政治のこと その① (日本はアメリカの51番目の州みた…

  • 2024.3『彼女が言わなかったすべてのこと』 3の3

    今日は最後、 ⑦、⑧、⑨です。 ⑦ 「人生には大きなドラマや事件が起こるような重大な変化のタイミングがあるんだけど、 その時と時の間、つまり波と波の間みたいな、何も起こらない時間もじつはけっこうあって。… こうして波間で誰かと一緒に見る月も、いいもんだな…」 ⑧ 「不治の病大悲恋メロドラマとかじゃなくて。涙と感動の出産シーンとかも途中で入らなくて。 なんかずっと地味な出来事ばっかりで。日常生活と治療が続いているだけで。死なないし、 急に倒れないし、人生におけるすごい真理を恋人や夫や友達や子供に教えてあげるという、 誰かにとって都合がいい天使的役割も負ってないし。… 何も起こらない、病に倒れて病…

  • 2024.2.27 『彼女が言わなかったすべてのこと』 3の2

    前回の続き、 今日は④、⑤、⑥です。 ④ 「わたしとっての人生はやっぱり、長い一本の紐じゃなく、短い紐の束になったままだった… だからこそ地面から少し浮いているほうが心が楽だった。… わたしからすると、周りの多くの人は、いつか死ぬことを知らずに日々を生きているように見える。… (私たちは)互いに存在の見えないパラレルワールドに暮らしながら(も、しかし)無意識下で どこかで繋がり続け、影響を与えあったりしていないかなぁ。そうだったらいいな」 … ⑤ 「患者さんのブログとか、著名人の方からの発信とか、よく見るけど、わたしみたいな人、 無を漂うようなこの感覚について話してる人、みつからないんです。……

  • 2024.2.23 『彼女が言わなかったすべてのこと』 3の1

    あまり小説を読まないが、愛読ブログの方の読書感想記事に惹かれて 『彼女が言わなかったすべてのこと』(桜庭一樹)を読んだ。 乳がんの若い女性、「彼女」が物語の主人公。 病気とは切り離せないが、主題は闘病物語ではないので悲しい話ではなかった。 がんという事実を忘れてしまうような、兄、親友など身近で親しい人たちとの 楽しい交流が展開されてゆく。 (詳しい話はネットで分かりますので興味のある方は検索してください。 ここでは、本文、言葉から私の胸に響いたところだけを紹介し、そのことについて思う、考えることを 3回に分けて書きます) ーーーーーーーーーー ① 「誰かに声が伝わるのは、誰かの声が届くのは、そ…

  • 2024.2.20 「助けて」が言えない

    『「助けて」が言えない-SOSを出せない人に支援者は何ができるか』 松本俊彦・編 という本を読んだ。 (私は30前から60で辞めるまで働いていたのが小さな子が多い児童養護施設だった。 テレビの刑事やサスペンスものに出てくるようなドラマチックな話はなかったが、職業がら「支援者」 という立場にあったので、それなりにいろいろあった。 脚色すればドラマに仕立て上げられそうなこともあったけど、この本にあったような深刻さはない) いじめ、依存症、心の病、自殺願望…さまざまな問題を抱えて苦しんでいるのに 「助けて」「ヘルプ」が言えず悶々としている人たちがいる。 そういう人たちを(仕事であろうとなかろうと)援…

  • 2024.2.16 高 史明

    最後は、在日朝鮮人の作家、高 史明さんです。 高さんは親鸞に詳しい、釈さんは浄土真宗の僧侶、お二人の対談は熱っぽかった。 話題はいろいろあったけど、「二項対立」の非ということ、 人間は「仮」「偽」の世界を生きているという二つのことだけ書きます。 ーーーーーーーーーー 「・「善悪を知っている」と主張する現代人 『歎異抄』の後序にある「善悪のふたつ、総じてもて存知せざるなり」… 親鸞は、善悪は阿弥陀仏のみが知ることで、人の知り得ることではないといっている。… 親鸞は「二つはわからない」というところから始まり、 現代人は「二つを知っている」というところで争う。 どちらが善でどちらが悪かをいい合う限り…

  • 2024.2.13 久坂部羊

    久坂部羊さんは、医者兼作家です。 (若いころは国際医療活動に参加、ニューギニアに行っておられたことも。 長い間、認知症高齢者に関わり、それをもとに医療、いのち、人生を考えさせる本も書かれている) ーーーーーーーーーー 「・問題行動は無意識の「復讐」 人間には最後の最後まで崩れにくい部分があって、その一つが「自分」へのこだわり (「業」みたいなもの) … ・「初めまして、セツコと申します」 (認知症になった母が子どものことが分からず、トンチンカンなことを言っても) 「あんたは娘だ」といわれれば娘になり、「学校へ行ってきたな」といわれたら、「行ってきました」 と答える(のが)認知症の人への良い対応…

  • 2024.2.9 山極寿一

    山極寿一さんは人類学、生物学の学者です。 (サルやチンパンジー、ゴリラなどヒトの仲間の生態を自然、フィールドの中で観察・調査し、 それに基づく比較などの研究を通じてヒト、「人間」の特性を明らかにされる) ーーーーーーーーーー 「・人間は大勢で子育てをしていた (いちばん大切なことは)「食」と「繁殖」 (つまり、自分の生存とヒトという種の存続。この二つの問題解決のために→)「雑食」と「多産」 そして、「共食」と「共同保育」が家族の出発点となった (そのことが他者への「共感力」となった) 「家族」と「共同体」をもつのは人間だけ … 「家族」と「共同体」の拮抗関係を解消するため…性を家族の中に閉じ込…

  • 2024.2.6 熊谷晋一郎

    今日は熊谷晋一郎さん(脳性まひの障害者で職業は大学の先生)です。 (この対談もすごく考えるところがありました。 力量不足でうまくまとめて書けないことをお許しください) ーーーーーーーーーー 「知」と「信」 ① (ご自分が障害者であることに対して) 苦しんでいる自分は変わらないけれど、そういう自分を第三者の目で俯瞰できるようになる。 (このことは)「知性」(の働きによるものであり、そうすると)苦しみを抱えながら、 生きやすくなる… 宗教の「神」も「来世」も それらの壮大な物語 ② 依存症の本質は「依存できない病」 宗教の場合、そこでわが身を丸ごと物語に委ねる、つまり、「信じる」へのジャンプが必要…

  • 2024.2.2 為末 大 (後)

    今日は釈さんの話です。 ③ 釈:(現在の科学技術の発展は) いくらでも(欲望満足のための)代替手段(そのうち科学技術の発展により実現できる)がある ように思わされてしまう。 そのために、現実には諦めて受け入れるしかないことも、諦め切れなくなっています。 (物事には)「諦める領域」と「諦めない領域」(があることを人々は知らなければならない) … ④ 釈: (「諦める領域」と「諦めない領域」があることは)現代人にこそ必要なイニシエーション 「通過儀礼」のようなものを通して自分の欲望に区切りをつけること…(は)現代人に必要な知恵 … ーーーーーーーーーー ③ ■ すべての欲望が(「直」「代替」にかか…

  • 2024.1.30 為末 大 (前)

    坊さんの釈撤宗さんという方が各界の有名な人との対談される本を読んだ。 (釈さんは昔、NHKの「シブ5時」の人生相談コーナーに出ておられ、その人柄に惹かれた) 『住職さんは聞き上手』 心に深く響いた話だけを書きます。 今日はアスリートの為末大さんとの対談。 (今日と次の2回に分けます) ーーーーー ① 為末:(甲谷匡賛さんというALSの方の言葉を紹介) 「自分とは、関係性の中で一時的に成り立つ虚構に過ぎない」 … ② 為末: 可能性(言い換えれば「頑張ればできる、叶う」ということ)ばかりを見せつけられる残酷さ、 どこまでも成功を夢見て現在に意識を置いておけなくなる不自由さ(為末さんはアスリートら…

  • 2024.1.26 植物の写真③

    ちりとてちん 今日の俳句 大寒の 埃の如く 人死ぬる 高浜虚子

  • 2024.1.23 植物の写真②

    ちりとてちん 今日の俳句 生きることは 一と筋がよし 寒椿 五所平之助

  • 2024.1.20 植物の写真①

    不意に思い立ち、いつか病に伏したときに懐かしもうと思い写真を整理している。 (病気で寝たらそれどころではないだろうが、整理作業に没頭していて、新たに気づいたり、改めて 思うという「副産物」があった。 もちろん、「整理」するほど多くなったのはデジタルカメラを使うようになってから) 写真は、たまに子どもや孫たちがわが家に来たときやもっとたまの旅行以外の、 近辺の外出、散歩、散歩も兼ねた図書館通いで撮影したもので圧倒的に植物が多い 植物たちは毎年、だいたい同じところ同じ季節に芽吹き、花咲き、枯れる。 私たちは目に入ったときだけ、自分の意識にとまったときだけその存在を感じる が、植物たちにとっては人間…

  • 2024.1.16 『ものの見方が変わる…』 終わりの話

    『ものの見方が変わる…』寓話もこれで終わりです。 最後の話の中身は「科学技術の進歩と人間」。 (12.8の『猿猴捉月』で著者は山本夏彦の、月は「行くもの」ではなく「見るもの」という言葉を 紹介されていた。 私は「人生でほんとうに大切なものは何か?」と問うとき、すごく考えさせられる言葉だと思った) ーーーーー 終わりの話は二つ。 一つは「魔法使いの弟子(「宅急便のキキ」ではありません)」で、 もう一つは「水車小屋の男」。 (「魔法使いの弟子」 → ちょっと魔法が使えるようになった弟子が調子に乗り、 師匠に頼まれた風呂水を溜めるという仕事を、箒に魔法をかけてバケツで水を運ばさせた。 ところが、風呂…

  • 2024.1.12 キツネとブドウ

    おなじみの「キツネとブドウ」というイソップ童話です。 空腹のキツネがブドウ畑にやってきた。 ブドウはたわわに実っており、見るからに美味そうだ。 さっそく取ろうとするけれど、実がなっているブドウ棚は高く、口も手も届かない。 取ろうと何度も挑戦、ジャンプするけれど失敗してばかり。 「まだ熟れてはないみたい…」とキツネは負け惜しみを言って自分を納得させ《あきらめ》、 トボトボと去った。 ーーーーーーーーーー 著者は述べる。 「愚痴より負け惜しみのほうがまし … 「逃した魚は雑魚」と笑い飛ばすのが良い」 ーーーーー 「負け惜しみ」を言って本心をごまかすより、本心を大切にしなければならない。 ガンバって…

  • 2024.1.9 百万分の一の命

    今日の話は「百万分の一の命」といいます。 暇さえあればせっせと、海辺に打ちあげられたまだ生きているヒトデを海に戻している人がいた。 それを見た人が「すべてのヒトデを救えないのだから、その行為は無意味である、 一匹のヒトデだけを救うのは不公平である」と言った。 (グーグル画像より)ーーーーーーーーーー 著者の主張、人生教訓は単純素朴だ。 ごく小さな力でも大きなうねりを生むことができる。 確かに、「すべてのヒトデを救えない」というのは事実だが、 一匹の生きているヒトデを海に戻してやるのは「無意味」ではない。 なぜなら、生きているということはその一匹が生きていることであり、 「ヒトデ」一般という抽象…

  • 2024.1.5 カエルとサソリ

    (元日夕方、能登に大きな地震が起きてしまった。 「地震、大雨などの災害がおきませんように」と記事に書いた時は、まだ地震は起きていなかった。 祈りは神仏、天に踏みにじられた。 人間の力ではどうしようもない《個人の》運不運、大自然《地震などの自然現象を含め》の脅威を 新年早々、痛感する。 時間の経過とともに被害状況がつぶさになり、どんどん大きくなってゆく《東日本大震災のときもそうだった》。やり切れない… 能登では前から頻繁に地震が発生していた。当然、今回のような大規模なものも予想されていたはず! 《なのに、避難所では食料など必要な物資が足りないという》 予算が足りない、人手が足りないと国や自治体、…

  • 2024.1.2 天国と地獄の長い箸

    2024年 明けましておめでとうございます。 戦争がなくなりますように。 地震、大雨などの災害が起きませんように。 ーーーーーーーーーー 「群盲象を撫でる」の記事から始めた戸田智弘・著 今年は、『ものの見方が変わる座右の寓話』の続きから出発します。 9話目は、「天国と地獄の長い箸」。 「地獄の食堂には「自分のことしか考えていない」人間が集まっている。 ご馳走をめぐっての争い事や奪い合いが絶えず、暴力がはびこっている。…」 箸は手ほどの長さがあり、地獄の食堂ではみなが「われ先に」とご馳走を目ざし、 取ろうとするから、箸がぶつかり合ってうまく取れない。 せっかく取れても、隣の箸とぶつかって落とした…

  • 2023.12.29 ぶどう畑の雇われ人

    今年最後の更新となった今日は「ぶどう畑の雇われ人」という話です。 ごく簡単に言うと → ぶどう畑の主人に雇われた人たちのうち、一日中働いた人と、 その日の途中に雇われたので、その途中から一日の終わりまでしか働かなかった人の日当が同じ だったので、一日中働いた人は不公平だと怒り、主人に文句を言った。 しかし、主人は言った。 「私はみなさん(雇われ人)を公平に扱うとだけ約束した。 労働時間に応じてお金を支払うとは言わなかった」 この話はキリスト教にあるようです。 私はキリスト教は無知なのですが、グーグルを検索していたら、「ぶどう園の労働者たち」 《「末日聖徒イエスキリスト教会》の記事》に当たり、そ…

  • 2023.12.26 引っ越して1年、あれから9か月

    もう少しで2023年も終わる。 きょ年は、クリスマス前に急な引っ越しをした。 今年は、春にツレが突然、脳梗塞を発症した。 思えば、私たちの人生にとって、私が障害を負った2006年とともに 大きな区切りとなった。 (それらのことは今年の1.3、4.22・25・28、5.19・7.7に書きました。 こんなこと、もう起こらんでくれ!) どっちも「まさか…」、するともなろうともまったく思っていなかった。 (前の住まいは「終の棲家」《と思っていた》初めての持ち家だった。そこからいまのアパートに 移ることになろうとは。 こっちは「ある意味突然」だったが、脳梗塞の方は「まったく突然」だった) ーーーーー 長…

  • 2023.12.22 大きな岩と小さな岩

    今日は「大きな岩と小さな岩」という話。 (グーグル画像より) 最初に、この寓話の教訓をいいます。 「まず、大切なことに時間を使う」 話のおおすじは次のとおり ↓ 先生が子どもたちに、ある課題を与えた。 一つの壺に、さまざまな岩(いっしょに置いてある小石や砂利、水も使っていい)を容れて 満たさなければならないという。 ーーーーー 子どもたちは先ず、岩をいっぱい容れ、次は隙間に小さい石、砂利を詰め、最後には水を注いで 壺を満たした。 「やったー!」 ーーーーー 課題は達成されたが、先生は「(課題への)取り組みの中でどういうことが大切だと思った?」と 子どもたちに聞いた。 子どもたちは答えた。「私た…

  • 2023.12.19 目をなくしたカバ

    今日は「目をなくしたカバ」という話です。 話のおおすじ ↓ カバが川を渡っているとき、片方の目をなくした。エライこっちゃと必死で探した。 見つからないと永遠に片目になってしまう。 カバの慌てぶり、必死の行動を見ていた仲間の動物たちは心配して「少し休んだら」と言った。 が、カバは聞く耳を持たず一心不乱に探し続けた。 しかし、いつまでも目は見つからず、疲れ果ててついにその場へ座り込んだ。 カバが川を動き回って探すのをやめると、しばらくして水が澄み、目を見つけることが出来た。 よかった、よかった! (グーグル画像より) ーーーーーーーーーー 著者は述べる。 「止まる」ことは「正しい」 … 「ぼんやり…

  • 2023.12.15 コスタリカの漁師とアメリカ人旅行者

    今日は「コスタリカの漁師とアメリカ人旅行者」という寓話。 (これと同じ話はほかにもあります。 《話にまったく無関係というわけではないと思われますが》コスタリカといえば、 《ネット検索でもすぐ出ます》とても平和を愛する国で、軍隊を持たない国家で有名。 口先《憲法》だけで軍備を持たないと言う日本も見習ってほしい。 しかし、よく考えると軍備は「平和を愛する」からこそ持つという屁理屈《ゴメンなさい。 ただの理屈でした》で、だから出来立てから子の間まで長年、「専守防衛」ということでやってきた 「自衛隊」が、いま、政治資金法違反・キックバックで大揺れの安倍派の棟梁が健在なとき、 口では言わないが「攻撃が最…

  • 2023.12.12 双子の運命

    「双子の運命」という単純な寓話です。 一卵性双生児でも、生まれてからは別々の人生を歩んでいく。 たとえ、「運命」(客観的に起きる出来事、出会い、つまり「環境的要因」)が同じように 訪れても、二人の心や精神のあり様は違うので、感じ方や思い方、認識や判断は 異なる。 (この寓話はそれだけの内容) ーーーーー よく似た話はこれまで聞いたことがあるけど、そうだと思う。 でも「思う」だけでは頼りないので、あらためて考えてみた。 著者は述べる。 「双子の運命 何に対し何を思うかは、あなたの自由… マイナスに見えるような出来事であっても、その出来事自体は中立であり、 その出来事をどう解釈するかは自由というこ…

  • 2023.12.8 猿猴捉月

    今日は「猿と井戸の月」という寓話です。 (話と、それを四字熟語にした諺がネットの「goo辞書」にあるので引用します。 ↓ えんこうそくげつ【猿猴捉月】 欲をおこして前後をわきまえず、無謀な行動をとって大失敗すること。 身のほど知らずが、その結果身を滅ぼすことのたとえ。 注記 「猴」は、サル。「捉月」は、月をとらえる。 (話の内容) 井戸水に映った月をとろうとしてサルが木の枝にぶらさがって、 数珠つなぎになったとたんに枝が折れてしまい、 全員井戸の底に落ちて死んだという。 ーーーーーーーーーー (ここからは著者です) ① 「月はながめるものである」 夏目漱石が英語教師をしていたときのエピソード …

  • 2012.12.5 無いものではなく、有るものに目を向ける

    「無いものではなく、有るものに目を向ける」という寓話。 (話の中身はだいたいわかるので省略) ーーーーーーーーーー 「少欲知足」という諺に通じます。 どの寓話も著者独自の視点が光っていて私は感ずることが多かったが、 この話では、 理想を持つことは良いことである。しかし、理想にだけ視線を向け、 現実を直視せずに「私は幸福ではない」と感じるのは視野が狭い。 のところにすごく感じた。 ーーーーー 「理想」とか「希望」、「夢」など人を奮い立たせる、勇気を与える。 (それらは「言霊」を感じさせてくれるほど。 (葉自体がもっている意味と溶け合って、音や響きが心に届いてくる) これらの言葉は、よっぽどどん底…

  • 2023.12.1 西瓜泥棒

    今日は「西瓜泥棒」という話です。 ーーーーー 西瓜泥棒 ある夏の夜、農家の婦人が幼き子を連れて我が家へ帰る際、 畑に熟した西瓜が坊主頭の並ぶがごとく連なっているのを見た。 (グーグル画像より) 月は澄み、まるで昼のようではあったが、人通りのない、夜中の田舎道のこと、婦人はふと良からぬ心を起こした。 たくさんある西瓜の一つばかりを盗ったとしても分かりはしまい。 そう思った婦人は子を見張り番に立たせ、畑の中に入って、一番大きな西瓜に手を伸ばそうとした。 しかし、なんとなく良心がとがめるような気持ちがして、止めておこうかとも思ったが、 誰に知れることもないからと再び手を伸ばそうとした。 念のためにと…

  • 11.28 群盲象を撫でる

    『ものの見方が変わる 座右の寓話』 戸田智弘 ・著 (グーグル画像より) 『イソップ童話』のような多くの人が知っている有名な寓話、小話類の 一般的な解釈に、著者独自の視点が加わったもの。 もとから「寓話」といわれるものは人生の教訓めいたものだけど、 著者の視野の深さを感じるものがあった。 (私がそう感じたもののいくつかを書きます) ーーーーーーーーーー ① 目の見えない人たちが象を触る。 が、人によって触る部分が異なるので、その部分からの感覚、印象だけで その正体(全体像)を判断しようとする話。 大人の盲人と象(の話) 視界を広げ、多面的に物事をとらえよう →「部分の総和は必ずしも全体にはなら…

  • 2023.11.24 フェイクと秋

    『フェイクバスターズ ‐ ”ウィズフェイク時代をどう生きるか”』 というドキュメンタリー番組を見た。 「ウィズコロナ」という言葉がコロナ全盛期には流行ったけれど、 「フェイク」のほうは一時の流行ではすまない。 フェイクとはウソ、偽物、模造品で、そんなものは人間の歴史とともに大昔から 厳然としてあった。 自らの欲望を叶えるためには人を騙せばよいということを知った人間。 人間の「本質」ではないにしても深く関わっている気がする。 ーーーーー 考えてみれば、オレオレ詐欺も「統一教会」も、自民党派閥の政治資金記載漏れも すべて自分の欲得のためにウソをつき人を騙すという点で同じ。 番組では、いまは技術の向…

  • 2023.11.21 『中高年ブラック派遣』

    「派遣労働」のカラクリ、闇がとてもわかりやすく描かれた社会派ドラマ 『ガラパゴス』がことしの2月、NHKで放送され、反響が大きかったのか、 この秋、再編集されてまた放送された。 「派遣労働」の本質は「ピンハネ労働」。 それがわかっていても、いまの世の中ではスマートで紳士的なので、認められ 許されている。 『中高年ブラック派遣 人材派遣業界の闇』 中沢彰吾・著 (グーグル画像より) ーーーーーーーーーー 1986年、それまで労働者保護のためずっと禁止されていた「ピンハネ労働」が、 経済界の「高度経済成長の時代は終わった」「より効率的な雇用(必要な数の 労働力を気軽にいつでも供給でき、必要なくなれ…

  • 2023.11.17 『老い衰えゆくこと』(後)

    今日は残り、③から⑤です。 ③ 記憶のテスト〈従属化〉の儀礼 ④ 「母性」という名の秩序化の装置 ⑤ 親密性の擬制化 ーーーーーーーーーー ③ 記憶のテスト〈従属化〉の儀礼 「〈記憶のテスト-〈従属化〉の儀礼〉 通常の私たちのコミュニケーション上では「簡単すぎて」決して質問することさえ許されないような 「礼儀正しくない」問いであり、であり、それゆえ、当事者においては「侮辱」の経験として、 施設職員にとっては「親密性」の確認としてこのテストは実行されているのである」 ここでいう「記憶のテスト」とは、 介護者が、介護されるお年寄りを相手に定期(日課)不定期(思いつき)を問わず マニュアル的に「あな…

  • 2023.11.14 『老い衰えゆくことの発見』

    途中まで進み、「あああ…この本、読んだことあるような…」という気がした。 しかし、初めてのような新鮮な気もちで終わりまで読んだ。 (確かめると、やっぱり2年前の6月に2回にわたり記事まで書いていた。 ほとんど忘れていた。記憶力の衰えをすごく感じる。 しかし、「忘れる」からまた新鮮な気もちになれると前向きに考えようっと。 これからもっと忘れやすくなるのだから。 2年の間に、ツレの脳梗塞発症のこともあり、それまでは少し余裕を持って構えていた「老化」 「老い衰えゆくこと」を痛感した。 同じ本でも2年前と比べ、読む姿勢の真剣さが増した気がした) 『老い衰えゆくことの発見』 天田城介・著 (グーグル画像…

  • 2023.11.10 教誨師

    「死刑」制度は知ったときからずっと気になっている。 「死刑」制度。 (国家《公的な権力》が個人《被害者は死亡してもういないから、家族など親近者》に代わって 加害者を制裁《殺》し、恨みを晴らそうというもの。 「恨みを晴らす」のは時代劇では私的制裁「敵討ち」が出てくるけれど、ときどき失敗する。 これを公的権力が100%失敗なく確実に行う。 《個人的には、実際にそういう立場になったらわからないけれど、私は恨みは自分で晴らしたい。 きっと、「成功」「失敗」なんか冷静に考えられるはずない》 ーーーーー 「恨みを晴らす」とはいうものの、死者はいないので被害者本人には「恨み」は存在しないはず。 しかし、残さ…

  • 2023.11.7 ヒトの未来

    今日は③、「ヒトの未来」ということです。 ーーーーーーーーーー 「〈ヒトの未来〉 従来のコミュニケーションは、人と直接会って話をするというアナログ的なもので、… (お互いの)見た目や声の調子、雰囲気が重要な情報源でした。 (ところが、電子媒体 デジタル信号情報では)ある種のアバター(分身)と言ってもいいかも… デジタルコミュニケーションではアバターの出現は日常化… AIの出現で人類の進化の方向が変わる? … 進化的には、AIとうまく付き合える人が「選択」されるのかもしれません。… いちばん困るのはコンピューターウィルス(サイバー攻撃) … (AIの)使い方を間違うと、かなり危険だと思っています…

  • 2023.11.3 多様性のために死ぬということ

    今日は②、「多様性のために死ぬということ」 〈多様性のために死ぬということ〉 子供のほうが親よりも多様性に満ちており、生物界においてはより価値がある、 つまり生き残る可能性が高い「優秀な」存在… 親は死んで子供が生き残ったほうが、種を維持する戦略として正しい… せっかく有性生殖で作った遺伝的な多様性を損なわない教育(が大切)… ヒトの場合、多様性を「個性」と言い換えてもいい」 ーーーーーーーーーー 現代は「生物多様性」の必要性、たいせつさが地球規模で叫ばれているが、 私の子ども時代はまったく、若いころもまだ聞かなかった。 (私が聞かなかっただけかもしれないが、覚えがない) 「多様性」は、種類の…

  • 2023.10.31 「死」も進化が作った生物の仕組みの一部

    「生」や「死」について若いころからヒマがあればいろいろ思い、考えたけれど、 もちろん、いまもわからない。 わからないけれど、歳を重ねたからそれなりの人生経験を積み、 そのうえ今ではヒマはすいぶん増え、自分の人生では経験できないことを テレビや読書などから知り、幅が拡がりつつあることだけは確かだ。 (でも、知ったことが増えたからといって「正解」《があるとしたら》に近づいたとは言えないが、 いろいろな見かた、考えかたができれば「世界」が拡大した気がするので嬉しい。 「世界」が拡がった気がするのは確かに嬉しいけれど、あくまで気分の問題で、 実際は何かを選べば何かは捨てなければならない。 「人間は限り…

  • 2023.10.20 『新しい風土記へ』

    書名の「風土記」と鶴見俊輔さんに惹かれて読んだ。 『新しい風土記へ』 鶴見俊輔・編著 (グーグル画像より) この本は鶴見俊輔さんが各界で地道に活躍されている何人かの方との対談集。 対談されているようなことが新しい文化、風土になってほしいとの 願いが込められている。 鶴見俊輔さんといえば、ずっと前にここでも書いた(2020.8.11)言葉が とても印象的で、いまもときどき心に浮かぶ。 「どんな人でも、家のなかでは有名人なんです。 赤ん坊として生まれて、名前をつけられて、有名な人なんですよ。 … 人間がそれ以上の有名というものを求めるのは間違いではないかと思いますね」 (そのときの記事からその箇所…

  • 2023.10.17 『ぼくらの戦争なんだぜ』(後)

    今日は肝心の本の中身。 強く感じた二つのことを書きます。 ① 無理してわかる必要はない ② 「小さなことば」をたいせつに ーーーーー ① 無理してわかる必要はない (これは、著者が本のなかで引用されている古市憲寿さんという若い方の考えです) 「想像を絶するような光景を写した映像、…を見るとき、ぼくたちは、「かわいそうに」とか 「無残だ」とか「残酷だ」といった感想を持つよりも、どう感じていいのかわからない、 と思ったりするのではないだろうか。 それは、ぼくたちが知っている「日常」のあり方とは、遥かに異なっていて、そのようなあり方を、 どう理解すればいいのか、頭脳では理解していても、おそらく、ぼく…

  • 2023.10.13 『ぼくらの戦争なんだぜ』(前)

    前の記事にシーラカンスのことを書いた。 (「ガラケーで間に合ってます」という私も十分、シーラカンスの仲間かもしれない。 が、まだガラパゴス程度) その魚が「生きた化石」といわれるほど長続きしていることを想うと、 どうしても自分のこと、ヒト、人間、人類を思ってしまう。 ーーーーー 4億年という地質学的な、すごく贅沢な時間が経ったあとのヒトの変化した姿は 想像できない。 (「進化」にしろ「退化」にしろ「変化」があることはヒトが長続きしている《あり得ないか》。 実際は、現在の人類の調子なら4億年に比べれば火花のような100年も持たず絶滅すると思う) しかし人間はしぶといので、一旦は絶滅しても、地球環…

  • 2023.10.10 シーラカンス

    あの魚! 『「四億年の目撃者」シーラカンスを追って』 サマンサ・ワインバーグ という本を読んだ。 子どものころから何度も聞いた。 台所など生活圏内に棲息する身近なゴキブリと同じく「生きた化石」といわれる。 けれども(人間にとっての)価値は気が遠くなるほど違う 魚なのにあまりに古くて珍しいので、その名はいつの間にか人間にまで広げられ 「時代遅れの変人」の別名にまでなった。 (しかし、「持続性」「長続き」の価値が大きくクローズアップされている現代、 「時代遅れ」は人類そのもの。 《「ヒト」は四億年も続くわけない。シーラカンスに失礼な気がする》 四億年も経たないうちに、新しい地球の支配者により、「ヒ…

  • 2023.10.6 伝統や文化

    ■ 法に触れさえしなければ(合法的なら)何をしようとかまわない風潮 (弁護士の仕事は《訴訟の内容によってはそこに倫理はあるのか?と首をかしげることがあろうと》 相手を論破し勝訴すること。 弁護士に欠かせない能力は、詭弁としかいえない論理《屁理屈》を弄しても、カネを払ってくれる クライアント、お客さんの利益を守ること) ■ 人間としてのプライド、矜持が不要な社会が到来しつつあるような (アメリカではトランプのような人物が大統領になったし、現在、裁判中であっても再び大統領を 目ざしている。 トランプは通常の広告・宣伝、パフォーマンスに努める選挙戦術だけではなく、新しい戦術として 時代の先端技術、ネ…

  • 2023.10.3 ネオリベラリズム

    「今の日本はどういう社会、世の中なのだろう?」「他はどうなのだろう?」 若いころから社会や時代というものが気になった。 (それはいまも変わらないが、若いときは「気になる程度」が大きく、日本は変えなければならない とまで思い、ビラ配りやデモをした《今は全然》。 長くこの国で生きてきて《「長い」と感じるのは自分の勝手。物差しを何にするかで一瞬の花火にも 満たない人生》、社会には無力感ばかりがつのるけれど、結果として社会が変わるかどうか関係なく 一個人として、「あって欲しい、なって欲しい社会、世の中」を目ざして生きている人が眩しい。 先日、愛読しているシカリさんの「ジャニーズ」問題の記事を読み、マス…

  • 2023.9.29 壊れた脳と生きる

    ツレが脳梗塞を発症してから、もう半年が過ぎ去ろうとしている。 (ウソと言いたいほど時間の速さ、それ以上に「日にちぐすり」を強く感じている。 症状の改善が時間の経過とともに進むことは、脳梗塞のマニュアル本にも書いてあった。 忘れることが多いとか、料理など何かに集中しているときに話しかけられると《急な刺激があると》 混乱し、それまでしていたことがわからなくなるので「黙っていて!」と言うことなどは変わらない。 けれど、退院してからしばらく続いた「こんなことで何で泣く?」というような沈みがちな気分、 気の低下がだんだんよくなった《そればかりか、以前のように「バカ・アホ・マヌケ…」と私を おちょくること…

  • 2023.9.26 フランクルの「人生の責任」

    ③ フランクルの「人生の責任」 人は望んで生まれるのではないから、つまり能動的に生まれるわけではないから 「人生」と「責任」は関係ないと思われる。 しかし、「生まれる」「誕生」だけを見れば受け身、受動的であり、 「偶然」に支配されているようであっても、(「たまたまこうだった」といえるけれど) 長い目で人生を見れば、「責任」は生きる主体、当事者は自分だという強い思いが あるところにしか生まれないから、主体的に生きようとすれば関係ない とは決して言えない。 (私もフランクルの『夜と霧』、『それでも人生にイエスと言う』も読んだが、 熊谷さんのように深くは読めなかった) (グーグル画像より) ーーーー…

  • 2023.9.22 「ハイデッガーの蜜蜂」

    今日は、②「ハイデッガーの蜜蜂」。 (「ハイデッガーの蜜蜂」とは、ドイツの哲学者ハイデッガーが蜜蜂を用いたある実験について 言及したことを、著者の國分さんが「ハイデッガーの蜜蜂」と命名して述べたものです) (グーグル画像より) 「21世紀の人間は、アマゾンで何かを買ったら一日もしないうちに届いてしまうような、 いわば欲望が瞬間的に満たされる空間に生きている。 そこでは、欲望が自分のなかで醸成されるような溜めも、発酵されるような時間もない。 すべてがダダ漏れになっている。 … 僕は21世紀の人間に対して、この実験台にされたミツバチのようなイメージを持っています。 ある種の傷の否認(おなかの切れ目…

  • 2023.9.19 「外在化」-「免責」から「引責」へ

    今日は①、 「外在化」-「免責」から「引責」へ ということです。 (著者たちは大学の先生で、抽象的な言葉が多い。 で、私は頭が痛くなりますが、いわれていることはよくわかります) ーーーーーーーーーー ①「外在化」-「免責」から「引責」へ 「「外在化」 「免責」から「引責」へ 一度それらの行為(責任を問われる行い)を外在化し、自然現象のようにして捉える、 すなわち免責すると、外在化された現象のメカニズムが次第に解明され、 その結果、自分のしたことの責任を引き受け(引責)られるようになってくるのです。 … (國分さんの一般向け公開講座で、「自由意志など存在しない」というスピノザの言葉を聞いた ある…

  • 2023.9.15 〈責任〉と「中動態」

    いろいろな想念がわき、思ったり考えることがある。 「いろいろな想念」のうちには、死ぬまでには知りたい、わかりたいなぁと 思うことがある。 (残った時間は少ないので、「知る・わかる」といっても自分なりに納得できればいい) しかし問題は、「知りたい」「わかりたい」ことが漠然としていて何なのか?… よくわからないこと。 しかし、ある本を読んだ後に(結果として)それが何なのか(何だったのか)わかった 感じがすることがある。 それで読書する。 (ブログ記事で読書感想を書くのはだいたいそうです。 ときどき、自分にとって「大発見」があり、8月15日の「男のセリフ」もそうだった。 いまから感想を書くこの本もそ…

  • 2023.9.12 『一流家電メーカー「特殊対応」社員の告白』

    パソコンがトラブルに遭えば、まずはメーカーのサポートサービスに電話をかけ 指示に従う。 (私はそうしたし、たぶん誰もそうすると思っている) 軽いものだったらそれで解決し、重かったら修理に出すことになる。 ーーーーー この本を読み、 「事実は小説より奇なり」は、ホントだと思った。 現実は凡人の想像では追っつかないことを知った。 (こういうことが実際にあることを知り驚いた) 本は深刻な話が中身となっていますが、「はじめに」で述べられているように 「告発」が目的ではなく「告白」です。 内容の深刻さにかかわらず、おもしろく読めるのは、著者のユーモアたっぷりの 人柄(だから、これほどの困難・苦労がいっぱ…

  • 2023.9.8 「律」に学ぶ

    録画しておいた番組『世界ふれあい街歩き』を見た。 歩くところは仏教国ブータンの首都ティンプー、同じく仏教国タイのチェンマイ。 ーーーーー ■ティンプーは、ブータンの首都とはいえ日本の地方の小さな町という感じ。 さまざまなマニ車(経典や真言が収められており、回すことで唱えたとされ功徳があると 信じられている。街のあちこちには公的な大きいものが置かれ、私的な小さい携帯可能なものまで いろいろとある)が見られ、多くの人々が功徳を求めて回す。 国民はみんな敬虔な仏教(チベット仏教)徒、信者なのだ。 (グーグル画像より) ブータンは国の目標として、国民みんなが幸せを感じられることを掲げている。 あるシー…

  • 2023.9.5 「障害」とは? 「能力」とは?

    「障害」とは何らかの「能力」に支障をきたすことだともいえる。 しかし、そもそも「能力」とは何だろうか? それが支障をきたした「障害」とは? (この本を読んでいて、そんな疑問が湧きあがった。 私は平衡障害を負うまでは、ふつうに《人なみに》走れたり跳べた。が、いまではできない。 自動車も運転できたが、視界は揺れるし二重に見える障害もあるので事故を起こす前にやめた) ーーーーー 「〈個人モデルから社会モデルへ〉(障害に対する根本的な見方で、よくいわれる) 個人モデルは障がいはその障がい当事者の皮膚の内側にあり、 その当事者が努力したり、治療・リハビリによって治すべきものととらえる。 社会モデルとはそ…

  • 2023.9.1 コミュニケーション

    私は長い間、社会福祉の仕事をしてきたけれど「障害者福祉」ではなかった。 「障害福祉」とりわけ「重度障害」は、同じ福祉でも「福祉」という言葉では 一括りできないのじゃないのじゃないかとずっと気になっていた。 重度の障害のなかには「コミュニケーション」障害がある。 コミュニケーションは、あまりに日常的、あたり前にしているので、 もしコミュニケーションがとれなくなったらと、想像すると………わからない。 前に『なぜ人と人は支え合うのか』(渡辺一史・著)という本の感想を書いたけど その本で紹介されていた天畠大輔さんという、14歳のとき病気入院した病院の 医療ミスによって重度障害者になった方の自叙伝のよう…

  • 2023.8.29 「重力」という発想

    人間をテーマに、誰もが興味をもちやすくなるよう、映像をふんだんに使い、 わかりやすく話す『ヒューマニエンス』というテレビの科学情報番組があります。 凄まじい科学・技術の進歩を知って驚くことが多い。 まだわかっていない、明らかになっていないことはレギュラー出演の織田裕二と ゲストの(テーマごとの)専門家(だいたい科学者)と、回ごとの招待者の3人が「妄想」 自説を述べる。 (グーグル画像より) 初めのころは身体の構造と機能・働き、運動、感覚などでしたが、 なんせ人間がテーマだから、話題は尽きない。 ついに先日は「宇宙」だった。 ーーーーー ゲストの専門家は宇宙飛行士の野口聡一さんだった。 野口さん…

  • 2023.8.25 『途方に暮れて、人生論』

    ある本を読んでよかったと思ったら、またその著者のものを読みたくなり、 保坂和志さんの、こんどは『途方に暮れて、人生論』。 (グーグル画像より) ①「人生を感じる時間」 ②「いまの状況にまんぞく…」 という二つのことが心にとても強く響いた。 それだけ書きます。 ーーーーーーーーーー ①「人生を感じる時間」 「最近、道を歩いていたり、部でぼんやり外を眺めたりしているときに、 〈有名人の人生〉というのが頭をよぎっていく。… 普通の人の何倍もの密度があったと言っても、普通の人の人生というのは、 密度ではなく空虚さによって実感されるようなものなのではないか、と最近私は思う… 家の中の猫たちだけでなく、ノ…

  • 2023.8.22 雨音の静かな傘

    しばらく前の地域ニュースで、降ってくる雨の音があまり大きくしない傘が 作られたという話を聞いた。 「雨」「傘」と聞いたら「雨、雨、降れ、降れ、母さんが…♪」が浮かんだ。 雨の傘に当たる音が小さい、静かな方がよいとは…?… (その意味がすぐにはピンとこなかったのだった) (グーグル画像より)ーーーーー もちろんすぐにわかった。 とても心あたたまる話だった。 あるとき、傘を作る家内工業のような小さな会社のご主人(社長さん)のもとに 視覚障害者の方からの要望、お願いの声が届けられた。 降りの強いときは雨の音が大きくなり、雑音となって周囲の音がよく聞こえず、 またいろいろな音を聞き分けにくく、危ない目…

  • 2023.8.18 川、山、海 そして地球

    続けざまに川、山、海、地球の本を読んだ。 『川はどうしてできるのか 地球のミステリーツアーにようこそ』 藤岡換太郎 (グーグル画像より) 『山はどうしてできるのか ダイナミックな地球科学入門』 藤岡換太郎 『海はどうしてできたのか 壮大なスケールの地球進化史』 藤岡換太郎 『生命と地球の歴史』 丸山重徳 磯崎行雄 (グーグル画像より) よく紹介させていただいている愛読の爽風上々さんのブログに『川はどうして…』 が紹介されていたので読んだ。 すごくおもしろかった。 「山」や「海」も読んだが、たがわずおもしろく、それらに刺激され、 自分で見つけて「地球と生命」も読んだ。 (「川」「山」「海」は同じ…

  • 2023.8.15 8月15日と「団塊」

    きようは「敗戦」の日。 (「敗戦」という事実を、「終戦」と言う感覚とはなんだろう? 日本には「逃げるが勝ち」という諺があるけれど、戦争中は日本人は逃げられなかったから 「負け」て「終わった」という流れで、終結の方に重きをおけば「終戦」か。 ところで「逃げる」ということ。 戦争中はふだんから「逃げてはならない」と教え込まれていたから、戦場の日本兵は 「生きて虜囚の辱を受けず…」の戦陣訓にあるとおり兵は逃亡は許されず、 国民にはいざというときの「玉砕」という死を用意していた。 沖縄ではアメリカ兵に追い込まれ、みんなで死を選んだ。 その集団自殺を「玉砕」と、まるで花火でもさく裂して美しいことかのよう…

  • 2023.8.11 『なぜ人と人は支え合うのか-障害から考える』 ②その他(①以外)

    今日は②「その他」、三つのことです。 ア 「「感謝する-感謝される」「支える-支えられる」という両者の関係性も、 往々にして逆転してしまうような不思議な場面がありました。… 鹿野さん(難病「進行性筋ジストロフィー」)は私たちに、”障害者としての身体”を差し出して、 私たちが「求めるもの」や「人助けの場」を提供してくれていることになります」 イ 「〈「障害者が生きやすい社会」は誰のトクか? 「あわれみの福祉観」ではなく〉 よくいわれる「障害者も健常者も同じ人間だ」という言葉(の「欺瞞」) 健常者と障害者とでは、背負っている生の条件が明らかに異なります。… (障害者同士でも大きな違いがある) ”違…

  • 2023.8.8 『なぜ人と人は支え合うのか-障害から考える』 ①の下

    今日は①の続き、下です。 ウ ・植松被告の主張は優生思想ではない (「優生思想」ということで最首悟さん《自身に障害をもった娘さんをもつ大学教授》は言う。 「そもそも大学という存在は、優秀なエリートを選抜、育成…それ以前に近代社会そのものがそう… まがりなりにも進歩思想を基盤としているがゆえに、根深い思想」 … ・障害と健常はひとつながり 植松被告のような人だって、じつは厳しい社会状況に追い詰められ、人間性のどこかを深く病み、 社会から落伍しかけている状況にあるのかもしれません。 … エ ・「素朴な疑問」と向き合う 考え始めると、障害者や老人の存在が、逆に社会を助けている面がたくさんある… 「働…

  • 2023.8.4 『なぜ人と人は支え合うのか-障害から考える』 ①の上

    『なぜ人と人は支え合うのか-障害から考える』 渡辺一史・著 (グーグル画像より) 『北の無人駅から』の著者、渡辺一史さんの本をまた読んだ。 この方はノンフィクション作家。 『北の無人駅から』と同じく、ここでも、取材しようとする人の全体と立場を 深く理解した上で、とてもていねいな取材をされ、取材した中身を深く調べ、 それらを自分の頭で熟考し、そして本にされる。 そういうノンフィクション作家としてのたいせつな態度・姿勢を強く感じた。 (それが本の中身によくあらわれている。 同時に、「ブログは自由」とはいっても、何かを主張するとき、先に「結論」「見方」ありきで 事実や現実がどうなのか確かめることなく…

  • 2023.7.31 「不真面」のすすめ

    ともかく、これをお読みください。 (愛読のよんばばさんの記事です) hikikomoriobaba.hatenadiary.com とても考えさせられた。 (私は、政治は一人でも多くの人が暮らしやすい世の中、社会にするためにたいせつなことだと考え 若いころは積極的に、以降もそれなりに関わってきたけれど、年老いたいまは、日本の政党政治に うんざりし、正直、投票さえ投げ出したくなっている) 人間、自分の思いどおりにはならない。自身ばかりか他人も。 社会も望みどおりにはならない。 そもそも、生まれたとき、人生の出発点から(後にふり返ってみれば)思いどおりに なっておらず、人それぞれの違いがあり、差が…

  • 2019.728 いまの水のみ鳥

    4年前の2月1日に「水のみ鳥」(名前は「ピーちゃん」)、同じ年の8月18日と 翌年11月10日に「その後」という記事を書いた。 水のみ鳥は、若いころ喫茶店かどこかで見た懐かしさから、たまたま旅先で見つけ 買ってきた。 アヒルのような鳥(ガラス製)の置き飾り。 くちばしが水に浸される(飲んでいるみたい)だけで、(壊れなければ)いつまでも ギットンバッコン…、シーソー遊びのような動きを続けてくれる。 ーーーーー 朝起きたら水を用意、夜寝るとき水をとり、特別な用事のないかぎり日曜以外 (日曜は休みと決めている)、忘れないかぎり、毎日のます。動かす。 いまも元気。 今日は動画でいきます。 (水飲み《そ…

  • 2023.7.25 「あるがまま」を「あるがまま」に見る

    今日は『あるがまま』を『あるがまま』に見る」ということです。 ② 「あるがまま」を「あるがまま」に見る」 「(仏教の大きな教えの一つ、「中道」は)苦行にも楽業にも偏せず、 しかも「あるがまま」を「あるがまま」に見るというところに基盤をおく… そもそも仏教は風土や気候・時代・社会に合わせて新しい経典が制作されるべきものであって、 唯一絶対の教えや聖典でなければならぬというものではない … 仏教の智慧は、「あるがまま」を「あるがまま」に知見したとき、自ら生じる働きを伴うもの… そのような働きを伴わない智慧は本当の智慧ではない… 社会的な不正を「あるがまま」に知見することは、不正をそのまま放置するの…

  • 2023.7.21 業

    『仏教思想の発見-仏教的ものの見方-』 森 章司 著 「仏教的ものの見方」という副題にとても惹かれて読んだ。 実家は浄土真宗だけど、私が仏教に目覚めたのは、親鸞ではない。 (後に有名な「悪人正機説」という教えを知り、大きな衝撃を受けた) 突然の事故で障害者になり、「これからどういう気もちで生きようか?」と迷い 悩んでいたとき、本屋でたまたま手にとった禅語の文庫本からだった。 初めは禅語に凝縮された禅の教えだったが、そのうち仏教全般になった。 仏の教えだ。 仏教のどの本も、ためになることがいっぱいあった。 ところが、どれほど読んでいる最中、読後は感激していても、 悲しいかな私はすぐ忘れる。 忘れ…

  • 2023.7.18 〈私〉のこの肉体だけは、〈私〉にとって奇跡

    最後です。 この本は〈思考〉〈環境〉〈世界〉…といった概念がよく使われ、抽象的な議論が 多いので脳を酷使する。ちょっと疲れ、続けて読むのがイヤになった。 けれどもガマンし、大切なことが述べられていると思い、ムリして読んだ。 (ガマン、ムリをしてでも読んでよかった) 今日のところでいちばん深くうなずいた部分は 「私が存在することの自明性について」の部分と、 その私(自分)というのは、(あたり前のことですが)必ず「肉体」をともなっている ということ。 私のこの「肉体」は、私でしかあり得ないという事実。 「〈私が存在することの自明性について〉 「死」も「私が存在することの自明性」も…私たちの中に定着…

  • 2023.7.14 思考と視覚イメージ

    今日は2回目です。 「思考は第一義的には生きていくために、動物ほどは鋭くはない感覚の埋め合わせをしている。 動物は〈環境〉に対応して生きている… 人間にはまだ〈環境〉はあっても〈世界〉はない。… 〈世界〉という概念が生まれるためには、抽象思考が可能になっていなければならない。… 抽象を取り込んで以来、思考とは〈環境〉を離れて〈世界〉を対象とするものとなった … 科学とは、〈世界〉を〈環境〉のメタレベルと位置づけ、〈環境〉の中から個別の〈環境〉を離れた すべての〈環境〉に適用可能な一般則、つまり〈世界〉の法則を見つけ出そうとする考え方… かたや宗教や神話の〈思考〉が、〈世界〉を作り出す際に〈環境…

  • 2023.7.11 『世界を肯定する哲学』

    『世界を肯定する哲学』 保坂和志・著 (グーグル画像より) 書名にコロリと惹かれて読んだが、哲学者の本ではなかった。 (保坂さんは小説家だった) 「世界は…人生は…」という話が哲学的にでなく文学的にされている感じだった。 書名のとおり、それらを「肯定する」方向で書かれていた。 文学的な感性が足りない私には、内容がちょっと難しかったけれど、 読んでほんとうによかった。 しかし、何がよかったのか言ってみ!と言われたら、しどろもどろになって うまく言えそうにはない。 (すごく大事なことが述べられていたと思うので、ブログ記事として書くことによって反芻、 吟味してみたい。著者の意をきちんとくみ取っている…

  • 2023.7.7 「あれあれ以降」

    7月。夏になった。 あのときは(ことしは早く)ソメイヨシノは散り、遅咲のシダレやハナミズキが 満開だったことが印象ぶかかった。 3か月すぎた。まだ3か月か… でも、もう3か月。 ーーーーー 障害者。 自分のような、杖つく姿からハッキリとわかるものではなくとも、ツレも仲間に なったと思っている。 その私は今月でちょうど17年目の(自慢じゃないが)「大先輩」。 彼女なんか「ヒヨッコ」だ。 (「大先輩」すぎ、「ヒヨッコ」の心細さ戸惑いに鈍くなっている) ーーーーー 私の障害が少しでも軽くなるようリハビリなど正攻法だけでなく、秘策も凝らし 試してくれた(効果のほどはどうだったのか…ウ~ン?わからない)…

  • 2023.7.4 「村はみんなの「まぼろし」ー(石北本線・奥白滝信号場)」

    今日は最後の話、「村はみんなの「まぼろし」ー(石北本線・奥白滝信号場)」 いわゆる「平成の大合併」。 形としては対等な「合併」という立場をとりながらも、 実質は大が小を飲みこむ「吸収」に近く、近隣のより大きな町といっしょにされ、 いとも簡単に消え去った白滝村の無念。 「(「住民投票」を行い合併の是非を問うことは、小さい村にとっては村を二分する危険がある。 それでも村の地方自治を護ろうとする住民もいた) 確かに、間接民主制(議会制民主主義)においては、選挙で選ばれた首長や議員に、 行政や政治をまかせるというのが原則である。 そして、本来は彼らがすべき判断を、住民に丸投げするがごとき住民投票は、議…

  • 2023.6.30 「普通の農家」にできること(札沼線・新十津川駅)

    今日は、「普通の農家」にできること(札沼線・新十津川駅) 「(「科学的知見」に基づいた防除技術や施肥技術の導入) 私は、「施肥設計」(作物に応じた科学的な肥料のやり方を事前に考えること)や 「発生対応型の防除」(現実に発生した病害にのみに対応した防除方法を施す)という 農家にとっては常識ともいえる概念を…知らなかったし、現代ではコメの「おいしさ」を理化学的に 計測でき、とりわけ「タンパク値」は農家のウデ(施肥技術)によって左右されるがゆえに、 政策上のモノサシとしてすでに利用され、農家やコメ産地がシビアな競争に晒されているという 現実をまったく知らなかった。… 有機農業は全体のわずか1%にも満…

  • 2023.6.27 タンチョウと私の「ねじれ」(釧網本線・茅沼駅)

    きょうは①「タンチョウと私の「ねじれ」(釧網本線・茅沼駅)」 「タンチョウと私の「ねじれ」(釧網本線・茅沼駅) もめごとのタネは、つねに人間の側にあるのであって、タンチョウや自然の側にはない。 タンチョウを狩猟の獲物にしたり、かと思えば一転、手厚い保護の対象にしたり、 観光の客寄せにりようしたり…と、 ものごとを複雑にしているのは、いつも人間の方なのだ。 … 「でも釧路湿原を逃げ場所に選んでくれたってのは、ある意味では正解だったんですよ。 もしそれが札幌や旭川周辺の水田地帯だったとしたら、昔の強い農薬で全滅してた可能性があった。 トキやコウノトリの二の舞だったかもしれない」 … 「(タンチョウ…

  • 2023.6.23 『北の無人駅から』

    何かでこの本のことを知り、書名にも惹かれて読んだ。 分厚く(800ページ近い)2500円と高価。 もちろん図書館から借りた。 こんな本が気軽に読める図書館のありがたさを、あらためて感じた。 (働いていたときは「借りる・返す」のが面倒で、図書館を利用したことはない。 夜のホッとした時間は新聞に費やされ、その後の読書は眠くて2、3ページがやっと。 で、読みたい本は少なく買っていた《少なくても「積読(ツンドク)が多かった》) 全部で七つの話がある大著で、私の読書力ではずいぶん時間がかかり、結局 四つはとばした。 半分も読まなかったが、買っても惜しくないほどよかった。 『北の無人駅から』 渡辺一史 (…

  • 2023.6.20 「複製技術時代」

    「複製技術時代」 「複製技術時代 (具体的な個別の文章は)それぞれの生の文脈から生み出され、その中で書くことに尽きている。 一方、作品として流通する文章の評価には、当然のことながらマーケットメカニズムが作用する (つまり、「売れなくてはダメ」「売れる文章、売れる小説が求められている」) … 現代という時代精神をたとえ不愉快に感じていたとしても、私たちは間違いなく現代人である。 不愉快なるがゆえに、現代を去ることはできない。 … 職業として文学を書く人も、インターネット上のブログに日記を書く人も、 それぞれの個別の生の切実さから言葉を吐いていることに変わりはない。 一人称的な生の営みとしては、そ…

  • 2023.6.16 「世界を引き受けるために」

    「世界を引き受けるために」 大風呂敷を広げるような話ですが、私もよく広げます。 (でも、「大ぼら吹き」とは思っていない) 実際がどうでも、気もちだけ壮大であっても、世界の創造主(もしも、そのような方が おいでになれば、これ以上ない寛容なお方に違いない)は、お許しになるに違いない。 ーーーーー 「現代物理学は、統計的な意味における決定論に立つことになった。… 同じような「個」を沢山集めてきた集団の統計的なふるまいについては、 原理的には完全に予言できる。 … (苛酷な環境の南極で、ペンギンたちが、そのまま寒さと飢えに耐えつづけて死ぬか、 待ちかまえるオットセイに食われる危険を冒しても生きるため、…

  • 2023.6.13 「偶有性」 「たまたま」

    『脳のなかの文学』 茂木健一郎 ・著 という本を読んだ。 たくさん刺激されることがあった。 が、初めにあった「世界を引き受けるために」と、終わりの「複製技術時代」の 二点だけ、次回と次々回に書くつもり。 その前に、今日はその二点を含めて本全体を貫いている(と、読者の私は感じた) 著者の人生観、世界観の「底」というか、根本的な思い、考えに触れます。 ーーーーーーーーーー それは、「偶有性」ということ。 私は前に、茂木さんの本から「偶有性」という、物事のとらえ方、見方を知り、 強い衝撃を受けた。 「自分は茂木健一郎だが、茂木健一郎でなかったかもしれない」 「茂木健一郎と生まれて、茂木健一郎として生…

  • 2023.6.9 老いの価値

    最後は、③山本周五郎の言葉と深沢七郎の『楢山節考』からの「老いの価値」 ということです。 ーーーーー 「(山本周五郎) こうした人生の見えざる真実を後からくる若い世代にしっかりと伝えられるのは、 やはり人生の先を歩んで修羅をくぐってきた老人なのである。 … (深沢七郎の『楢山節考』より)又やんにはおりんとおなじような命の連なりにたいする確信が なかったからではないか。 死をあらんかぎり拒否し生にあらんかぎり執着する現代人は、 楢山で惨死した又やんとおなじではないか。」 ーーーーーーーーーー 山本周五郎の小説は、弱い人々、庶民の哀歓を感動的に描いたものが多い。 私は映画やテレビでドラマ化されたも…

  • 2022.6.6 幸田文と田辺聖子の言葉

    今日は、②幸田文と田辺聖子の言葉です。 「(幸田文) 老人が軽いというのは、…「時間の扱い方が軽い」ということで、 「時間を軽く障りなく、淡々と扱っていく」ということである。… (それは「大事に扱わない」ということではなく)軽やかに扱うということである。… たとえば、日がな一日、あきずに花に見惚れている、「軽ささえも忘れているような時間を送る」 「老後の仕合せとは、小さい仕合せを次々と新しく積み重ねていくことではないか。… 仕合せには、永代続くものなどない…」 「改めてあたりを見廻すと、今まで気づかなったことで、なんとまあ興ふかいことがたくさんあるか、 おどろくのです」 (田辺聖子) 「私は何…

  • 2023.6.4 老いを読む

    生きているから歳をとる。あたり前の事実。 その客観的な事実は自分にも当てはまり、たくさん年を重ねてきた。 しかし、その「事実」は私のアンテナに引っかかり、「意味」をもち「価値」にも なっている。 ともかく、私はジジイになった。 不思議な感覚だが、(鏡の前に立つのは別にして)老人になった実感はさほどない。 しかし、「ずいぶん歳とったもんだ…」という感慨は強い。 ーーーーー 『年をとって、初めてわかること』 立川昭二 (グーグル画像より) しみじみとした気分になった。 読んでよかったと思う本に出あえてよかった。 これも幸せの一つ。 本は小説、文学に表された老いをいくつか紹介し、著者の感想を述べたも…

  • 2023.5.26 差別

    いま住んでいる街は古い歴史のある土地だからか、歩いていると、しょっちゅう、 神仏に出あう。 私は自称「仏教者」だがいい加減な人間なので、いちいち神仏の区別はしない。 出あえばルーティンのごとく、みな(一方は杖を持っているから)片手で合掌している かのようなポーズをとる。 (よく出あうから面倒なので、鳥居を前にしたからといって「二礼二拍手一拝」に変えない) 仏教はすばらしい教えだと思っているので、死ぬまで学びたい。 というわけで、 ーーーーーーーーーー 『ゴータマは、いかにしてブッダとなったのか』 佐々木閑 (グーグル画像より) を読んだ。 仏教は、ゴータマがインドでつくったが、身分差別の「権化…

  • 2023.5.23 光合成

    最近の記事(『死ぬ意味と生きる意味』)に、 ある「事実」も、それが自分と関係をもたないならば(関係ないと思い、考えるなら) その「事実」は当事者(自分)にとって「意味」(価値)はない、との引用を述べた ある「事実」は、自分の「アンテナに引っかかった」(本での表現)とき、 「意味」や「価値」をもつ。 ーーーーーーーーーー 「死ぬ生きる」のような大事ではないので、私のアンテナに引っかかりかけたまま ずっと放っておいた「光合成」。 詳しく知りたくて、 『光合成とはなにか-生命システムを支える力』 園池公毅 という本を読んだ。 「光合成」は、大げさな表現ではなく、ほとんどすべての生きもののいのちに 関…

  • 2023.5. あれ以降のこと

    あっという間にひと月が経ち、もうじき二か月だ。 これだけの期間でもたしかに良くなった。 が、私はまだまだ良くなると、ひそかに思っている。 (別に「ひそかに」でなくてもよいのだが、本人は病気のことを気にしており、私が「気にしない」 「元気を出して」という意味のことを能天気な口調でしつこく、うるさく言うのでウンザリしている。 で、自分の心の内でひそかに思うだけにした) ーーーーー 「元気がない、力がない」という感じが2週間くらいは大きかった。 もちろん、単に「元気がない、力がない」のではない。 障害のあらわれは個人によりいろいろあるらしく、本に述べられていた中に 「ああっ、これこれ…」という当ては…

  • 2023.5.16 事前指示書(リビングウィル)

    ②事前指示書(リビングウィル) 「事前指示書」も「リビングウィル」も、初めて知ったのは中年を過ぎてから。 (とても大事なことなので、もっと早く知りたかった。 生きておれば悲喜こもごも。突然、不幸や災難に見舞われることもある。 そんな深刻なこと、一大事はいつ起きるかわからない。子どものときから知っておきたい。 《子どもは人生経験が不足しているので実感をともなった深い理解はむずかしいけれど、 年齢に応じた「事前指示書」「リビングウィル」の理解はできると思う》 できれば学校教育のカリキュラムでも取り上げてほしい) よりよく生きるために「死」を想うことは大切で、「メメントモリ」という言葉も 知ってはい…

  • 2023.5.12 死ぬ意味と生きる意味

    『死ぬ意味と生きる意味-難病の現場から見る終末医療と命のあり方』 浅見昇吾/編 「死ぬ意味と生きる意味」、年ごろになって一人前に私も思い考え、悩んだ。 これぞといった一つの答えは出なかった。 (一つには絞れないがヒントを含め、いろいろ出た気がしている) いまも、これぞといった一つの答えは見つからないが、生きている限りは問い続け 答えにたどり着きたい。 「死ぬ意味と生きる意味」、いくら迷っても一つの答えは出ないと思う。 わかったと感じたときは死ぬときで、そう感じたのは錯覚、幻想だと思う。 それでも、死ぬそのときまで考えたい。 ーーーーー 題名に魅せられて読んだ。 二つのことだけ書こうと思います。…

  • 2023.5.9 マトリックス

    今日は「マトリックス」。 「マトリックス」とは、その物事の「基盤」、「母体」のこと。 この本での「マトリックス」のいわれかた、使われかたは次のとおり。 ーーーーー 「〈資本主義社会の「マトリックス」を超えて〉 学問の領域にも分業制が浸透していく中で、「哲学」もまた資本主義社会で「役立つ」もの であろうとしています。… (だが)必要なのは…物事を総合的に考える、本来の意味での「哲学」です。 〈「私」という罠〉 人は満員電車の中でコミュニケーションの回路を遮断し、ギュウギュウに詰め込まれてなお、 「それぞれの私」として存在するように努めることになる… (身体レベルでの現実においては、自分を守り維持…

  • 2023.5.5 ロックとルソー

    『資本主義に出口はあるか』 荒谷大輔・著 私たちが生活している現代の日本は「資本主義」社会といわれている。 が、「社会主義」社会といわれる現代の中国も、旧ソ連だったロシアなども、 生きるための土台、経済は「資本主義」化、よく似てきた感じがする。 それに、長く続いているから「人類にはこれしかない」「これは普遍、絶対」と 思われてきているような「資本主義」は、ひと口に「資本主義」といっても、 現代と昔とでは大きく違っているのじゃないかと思う。 (もちろん「資本主義」である限り、基本、土台の仕組み、システムは変わらない) 私が子ども、若者だったときは社会に労働組合は普通にあり、労働争議は普通に 起き…

  • 2023.5.2 「哲学的思考」

    『はじめての哲学的思考』 苫野一徳・著という本を読んだ。 「哲学」的な考え方、発想については前にも同じような本を読んで記事を書いた ことある。 (→2月7日「そもそも」) それとはまた別な観点、書き方の本で、とてもおもしろかった。 私としては二つのことに強く惹かれた。 ① 「信念の対立」 ② 「『意味の世界』と『事実の世界』」 ーーーーーーーーーーー ① 「信念の対立」 「〈信念の対立をどう乗り越えるか〉 どちらの信念が絶対に正しいかと考えるのをまずやめること… お互いの信念がどのような欲望や関心から編み上げられたのかを互いによく吟味… 僕たちの信念は実は欲望の別名… 信念の次元で議論し合うか…

  • 2023.4.28 こんなことがあった③(お終い)

    医者にかかり、即、入院した。 (「入院した」というより、私には「入院してくれた」という言いかたの方がピンとくる。 ついに、こっちに折れてくれたという感じだった。 《唐突だけど》偶然とは恐ろしいものだと思う。 ①ずっと前に私は脳外傷、こんどはツレが脳梗塞と、ともに頭、脳がやられたこと。 内と外。「見事」と言いたくはないけれど実に見事な偶然の一致のような出来事に、泣きたいほど 笑いたくなった。 ②こっちはどうでもいいような無理やり「偶然」とこじつけた話。 冷蔵庫の買い替えは10何年に1回くらいの、滅多にしかしないきわめて稀なことだ。 それを脳梗塞の発症前日にしていた。配送は旅から帰って数日後にされ…

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