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2018/11/23

1件〜100件

  • ケンブリッジ大学・人気哲学者の「不死」の講義 「永遠の命」への本能的欲求が人類をどう進化させたのか?

    スティーヴン・ケイヴ 訳・柴田裕之 日経BP 2021.12.13読書日:2022.6.9 人間の文化は「不死」への探求の結果生じたと主張し、不死にいたる4つのシナリオを検討し、そのどれもが満足できるものではなく、今を生きることに集中する第5のシナリオを勧める本。 序章で、著者は、この本の目的は人間の文化が「不死」への探求の結果であるということを説明することだという。ここを読んでがっかりしてしまった。人間の文化すべてが「生」か「死」かあるいは両方に関係していることは明らかで、なんだって「不死」と関係づけて説明できるのは確実だからだ。 もしかしてしごく当たり前のことしか書いていないのではないか、…

  • ディープラーニング 学習する機械 ヤン・ルカン、人工知能を語る

    ヤン・ルカン 訳・小川浩一 監訳・松尾豊 講談社 2021.10.21読書日:2022.6.4 畳み込みのルカンと呼ばれるディープラーニングの第一人者が、ディープラーニングのたどってきた道、その原理、そしてAIの未来について、自分自身の研究の軌跡を振り返りつつ語りつくす本。 2010年代の初めにディープラーニングという言葉が流行り始めた頃、その内容をなにかの雑誌で読んでいて、わしは困惑した。1990年代にはやったニューラルネットワークと何が違うのか理解できなかったからである。わしにはまったく同じものに見えた。1990年代にだって、多層のニューラルネットワークはすでにあったし、さらにはネットワー…

  • エンジニアを大切にしない国に技術立国はありえない

    世界的に半導体が供給不足で、政府なんかもあわててTSMCなんかを日本に誘致しており、日本に半導体産業を復活させるための議論があちこちで展開されていますが、まあほぼ無理だろうな、という気がします。 こういう状況を思い浮かべてください。 半導体不足だから半導体業界に仕事がありそうだと思った若い技術者が、そう言えば親戚にいまは引退しているけどかつて半導体製造技術者だった人がいたっけ、と思いだして話を聞きに行くとします。そして「半導体業界に行こうと思いますがどうでしょうか」と聞くと、十中八九、そのベテランは「やめとけ」と言うでしょう。 なぜでしょうか? 1980年代に世界の半導体生産の半分を占め、「電…

  • 世界のシワに夢を見ろ!

    高野秀行 小学館 2009.1.13(文庫版)読書日:2022.6.1 高野秀行が世界の辺境で経験した、ありえない経験をつらつら書いた爆笑エッセイ。 いやー、特に何かあったわけではないが、なにか気分が優れないときには高野秀行の本を読むに限る。まあ、アマゾンがむちゃくちゃ安い値段を提示してきたので、思わず買ってしまったものだが、長らくこの快感を忘れていたなあ、と一気読みした次第です。 しかし、コンゴでの初体験の「追記」の部分で、思わず二度読みしてしまった。わしはサルなんかで、メスは熟女の方がモテるという話を読んでいて、その辺が若い女性に価値がある人間と動物の違いだと思いこんでいた。 サルの場合は…

  • ブロークン・ブリテンに聞け

    ブレイディみかこ 講談社 2020.10.26読書日:2022.5.22 2018年から2020年まで群像に連載した、ブレイディみかこのイギリス社会の断片を記した時事エッセイ集。 連載の期間、イギリスはブレグジットあり、あいかわらずの王室問題あり、パンデミックあり、ということで、激動だったそうだ。あまりにいろいろありすぎて、飽きっぽい自分でも連載が続いたと自虐的に語っている。 ブレイディみかこの持ち味はイギリス内部からの、しかも労働者階級のリアルな視点で語ってくれることだ。そういう意味ではブレグジットと同じ視点で、お札のデザインが変わったことが大きなこととして伝えられているのは象徴的で、内部に…

  • ウルド昆虫記 バッタを倒しにアフリカへ

    前野ウルド浩太朗 光文社 2020.5.30読書日:2022.5.25 ファーブルに憧れてバッタ研究のポスドクになった著者が、就職先が決まらないまま最後のお金をアフリカのフィールド研究に賭けて、バッタを倒すか、貯金がなくなって自分が倒れるか、というぎりぎりのボスドクサバイバルを報告した本。 大人向けの新書判を読むか、子供向けの本書を読むか迷ったが、子供向けのほうが追加のエピソードが入っているというので、そちらにした。中身は同じだが、漢字にふりがなが付いており、難しい言葉、表現に対する解説が入っているところが違う。 最近、若い研究者の本を読むと、ポスドクの就職難に直面した話を読むことが多い。もち…

  • 算数の正解とは 「自分の意見で生きていこう」で思い出したこと

    ちきりんの「自分の意見で生きていこう」では、正解のある問題の例として、算数の問題をあげて、たとえば「2+2=?」のような問題には正解があると言っています。 正解のある問題に算数の例をあげる場合が多いですよね。でも、わしはそういうのを読むと、複雑な気持ちになります。というのは、計算の結果が正解と確信できない人の例を知っているからです。他でもない、わしがそうでした。子供の頃、わしにとって「2+2=4」というのは長らく仮の正解でした。 どういうことかというと、算数で数字の並びを教えられたとき、わしにある疑問が湧いてきたからです。数字の並びは1 2 3 4 5 …ですよね。でも、わしは数字と数字の間が…

  • 自分の意見で生きていこう 「正解のない問題」に答えを出せる4つのステップ

    ちきりん ダイヤモンド社 2022.1.11読書日:2022.5.22 自分の意見を伝えることをライフワークにしているちきりんが、正解のない世の中では自分の意見を作って行かなければ自分の人生を生きられないと主張し、その極意を伝える本。 ちきりん、たぶん本名は元マッキンゼーの採用担当だった伊賀泰代さんでしょうけど、「採用基準」という本で、採用の基準は頭の良さではなくてリーダーシップだと言っています。リーダーシップは上に立つ人だけでなく、社員全員が持たなくてはいけないものだ、といいます。 そういい続けてきたちきりんですが、もちろん社員どころか誰もがリーダーシップを持たなくてはいけないと思っているわ…

  • どん底サラリーマンが株式投資で2億円 いま息子に教えたいお金と投資の話

    DokGen ダイヤモンド社 2021.4.20読書日:2022.5.19 妻の浮気で離婚して父子家庭になり、全財産が90万円になってから本気で株式投資をして2億円以上の資産を築いたことを述べた本。 サラリーマン投資家が株式投資をして億り人になったって話は多いですけど、DokGenさんの話は共感が持てます。地方の中堅会社に勤めて仕事の方でもIT部門の責任者をして、海外のプロジェクトでも実績を残しています。なんの実績も残していないわしとは大違いですね。 しかもここぞと思ったときには、信用取引も活用して、急速に資産を増やすことにも成功しています。信用取引の活用ができていないわしには耳が痛いですね。…

  • 私の居場所が見つからない

    川代紗生 ダイヤモンド社 2022.2.1読書日:2022.5.17 承認欲求を抱えてもがき苦しんだ20代女性のブログをまとめたもの。 いやー、あまりに生々しい魂の叫びにおもわず引きそうな感じすらしましたが、しかし自分の10代や20代を思い浮かべても、ここまででないにしても思い当たるフシもあり、少し考え込んでしまいましたね。 私は華がない、ですか。 川代さんは写真を見る限りはどちらかというと普通にきれいな方のように見えますが、たしかに誰もの目を引くような華はないかもしれませんね。そんなの比較してもしょうがないって分かっていても、そういう境地になかなか達するわけないですよね。 誰でも子供の頃、人…

  • 20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

    ティナ・シーリグ 訳・高遠裕子 解説・三ツ松新読書日:2022.5.15 「私はこれをやってもいい」と自分で自分に許可を与えることで、新しい可能性を切り開き、後悔しない人生を送ることを主張する本。 ティナ・シーリグはスタンフォード大学で「新しいことに挑戦しろ」、「失敗してもいい」、「やってみると意外に簡単」などと学生にけしかける講義を行っているんだそうだ。しかもこの講義はただの座学でなくて、講義の参加者は実際に実験を行わなくてはいけない。これはかなり大変だ。 しかしなぜこんなことをしなくてはいけないのだろうか。アメリカ人は自分で自分を鼓舞して、挑戦するのが国民性なのではないのか。 だが、アメリ…

  • ユダヤ人の独自性 「善と悪の経済学」を読んで感銘を受けたこと

    トーマス・セドラチェクの「善と悪の経済学」を読んで感銘を受けたことに、ユダヤ人の独自性がある。 わしはもともとユダヤ人は独自性があると思っていたが、そこは宗教の一神教における神との関係に限定されると思っていた。つまり、次のようである。 ある時まではユダヤの神、ヤハウェは他の民族の神と同じように、ユダヤ民族の神でしかなかった。つまり多神教の世界の神の一人でしかなかった。ところがバビロン捕囚によりユダヤ人が奴隷の身分になったとき、多神教の世界観ではユダヤの神ヤハウェはバビロンの神マルドゥクに負けたということになる。この精神的危機を回避するために、ユダヤ人は他の神を一切否定する一神教の道を選んだ。そ…

  • 善と悪の経済学 ギルガメッシュ叙事詩、アニマルスピリット、ウォール街占拠

    トーマス・セドラチェク 訳・村井章子 東洋経済新報社 2015.6.11読書日:2022.5.13 経済学は倫理学から出発したのに、そのルーツを忘れて数学のみを語る学問になってしまっているが、倫理という魂をもう一度取り入れ、人の限りない欲望を抑えるような学問にならなくてはいけないと主張する本。 NHKのドキュメンタリー「欲望の資本主義」シリーズで有名なセドラチェクだけど、もしかしたらこの企画自体がこの本を出発点にしてるんじゃないかと思えるくらいに、番組のテーマとぴったりシンクロしている。 それにしてもセドラチェクってあごひげをはやして貫禄あるけど、生まれは1977年でいま45歳なんだそうだ。す…

  • 100万回死んだねこ 覚え違いタイトル集

    福井県立図書館 講談社 2021.10.20読書日:2022.5.10 福井県立図書館のカウンターに問い合わせがあった覚え違いタイトルの傑作選。 まあ日頃、図書館にはお世話になっておりますし、それなりに愛着があるので、こんな本を読んでみた次第です。面白いので、わはは、と笑っているうちにすぐに読み終わります。 ちなみに、わしは表題の「100万回死んだねこ」のどこが間違いなのか、なかなか気が付かず、首を傾げてしまいました(苦笑)。だってこっちのほうが実際ありそうじゃない? まあ、これは分かりやすい覚え違い例ですが、なかにはむちゃくちゃアバウトな、「なんかこんな感じの内容の本」みたいな問い合わせもあ…

  • 子どもが心配 人として大事な三つの力

    養老孟司 PHP新書 2022.3.1読書日:2022.5.5 社会が脳化して、子どもの遊ぶ場所がなくなり、子どもの自殺が増える中、養老先生が4人の識者と子どもの未来について対談した書。 養老先生がなぜ心配しているかというと、自分の子どものときとは社会が違いすぎるからだろう。彼が子供のときには周りには自然がいっぱいで、虫取りも自由にできたし、大人は適度に放っておいてくれたのではないか。身体を使って周りの世界を探求し、自分で考えて行動しなくては誰も手伝ってくれなかったのだろう。 現代では、身体を目一杯使って遊ぶということもないし、全ては情報化されて検索すると答えが出てくるし、親は過度に干渉する。…

  • ジャガー自伝 みんな元気かぁ〜〜い?

    ジャガー イースト・プレス 2021.12.22読書日:2022.5.4 千葉の英雄、ロックンローラーのジャガーさんの自伝。 わしは電子本派かつ図書館派なので、めったに実物の本は買わないが、このときなぜか本屋に並んでいたこの本を買ってしまった。ジャガーさんのことは、日本テレビの「月曜から夜ふかし」で知り、強烈な印象を刻みつけられたので、そのオーラについ惑わされたのだろう。このわしに思わず本を買わせてしまうとは、恐るべき影響力である(笑)。 なんと言っても、わしの興味はジャガーさんの成功の秘密である。 ジャガーさんはアーティストとして成功したのではなくて、まず実業家として成功してから、そのお金を…

  • 野ネズミとドングリ タンニンという毒とうまくつきあう方法

    島田卓哉 東京大学出版会 2022.1.20読書日:2022.5.2 野ネズミ(主にアカネズミ)はドングリを餌にしているのに、飼育でドングリを与えると死んでしまうという現象が起こり、その問題を突き詰めていくうちに、野ネズミの数の変動など大きな問題に取り組むようになっていくというような、研究の範囲が広がっていく様子を述べた本。 研究者って、どんどん研究対象が広がっていくようなテーマに出会えるかどうかというのは、むちゃくちゃ重要で、島田さんの場合も野ネズミとドングリの関係を研究対象に選ばなかったら、研究者としてやっていけたのかどうかも危ないところだったようだ。 しかも若いときの島田さんは研究のテー…

  • 上流思考 「問題が起こる前」に解決する新しい問題解決の思考法

    ダン・ヒース 訳・櫻井祐子 ダイヤモンド社 2021.12.14読書日:2022.5.1 問題が起こってから対応する下流思考ではなく、問題の根本から問題が起こらないように予防する上流思考が社会問題を解決するときに求められると主張する本。 トヨタ生産方式のカイゼンでは、なぜを5回繰り返して、不良にかかわる根本の原因を見つけ出すように指導されるそうだ。根本から改善すれば2度とその不良は起きないからだ。 同じように社会問題(例えば貧困問題とか犯罪多発とか)も、その場しのぎの対応ではなく根本から改善しようと主張するのがこの本の趣旨だが、自動車の生産と異なって、解決するのが社会問題だとするとなかなか大変…

  • 「物語」とはなにか 「時間は存在しない」を読んで思い出したこと

    カルロ・ロヴェッリは、「時間は存在しない」の中で、わしらは自分を感じるのに必要なのは空間でも物質でもなく、「時間」だけであり、わしらという存在は「物語」なのだ、という。 じつは、わしも同じ結論に至っていたので、ちょっと感慨深いものがあった。でも、わしは「時間」について考えたカルロ・ロヴェッリとは逆に、「物語」とはなにか、について考えていたのだった。 今回はこのことについて述べる。 この疑問がふと頭に浮かんだのは、たぶん高校生の頃で、小説やマンガ、映画、アニメなどを見て、空想にふけっているうちにふと疑問が沸いてきたのだ。登場人物たちがドタバタしてひとつの世界をつくり、お話が動いていく。しかし、そ…

  • 時間は存在しない

    カルロ・ロヴェッリ 訳・富永星 NHK出版 2019.8.30読書日:2022.4.26 イタリアの物理学者カルロ・ロヴェッリが、時間は存在しないというループ量子重力理論の結論を報告する衝撃の書。 読んでいると、頭がくらくらしてきた。ロヴェッリの描く時間の世界はわしの常識を遥かに越えるものだったからだ。 物理学の方程式に出てくる時間には進む方向がない。だから計算は未来にも過去にも進めることができる。しかし、現実の世界では時間は一方向に進んでいるように見える。この理由として、熱力学の第2法則があげられるのが普通である。つまり時間はエントロピー(乱雑さの状態を示す数値)が増大する方向にしか進まない…

  • 物価とは何か

    渡辺努 講談社 2021.1.11読書日:2022.4.22 物価は経済学の基礎概念にもかかわらず、その計測方法から、何が物価を動かすか、物価に対して何ができるのか、など今も未知な部分が多く、現在の経済学が到達している地点について解説してくれる本。 著者はかつて日銀に勤めていたときに、バブルになって資産価格は大幅に上がったのに、消費者物価自体は上がらなかったことが不思議で、それで研究者になってからも物価を研究対象にしたのだという。なお、これはケインズの示した価格硬直性の問題として知られているそうだ。 じつはわしもこの点が不思議で、これについてのわしの解答は、消費者の買うような日用品は日本では過…

  • ライフピボット 縦横無尽に未来を描く人生100年の転身術

    黒田悠介 インプレス 2021.2.21読書日:2022.4.16 現在の自分のキャリアから適応可能な隣接したキャリアを考えて、隣接のさらに隣接したキャリアまで想定しておき、現在のキャリアでそのための蓄積をしておくと、その隣接したキャリアに次々に転職が可能だと主張する本。 著者の黒田さんによれば、多くの人が間違っているのはキャリア形成はこうあるべきだという先入観があることだという。こういう先入観は危険だという。なぜなら、人生が長くなる一方、ライフスタイル自体は短命化し、世界の変化が激しいから、どちらにせよキャリアを転換せざるを得なくなるからだ。変化の激しい時代には、先のことを考えてこうしようと…

  • オーラの発表会

    綿矢りさ 集英社 2021.8.30読書日:2022.4.14 (ネタバレあり。注意) 社会性に問題があって周りと合わせることができず友達も恋人もいない海松子(みるこ)が、奇跡的になんのトラウマもなく大学生になると、独自の考えと確信を持つ彼女が少しずつ輝きを増していき、彼女の周囲がにぎやかになっていく様子を描いた小説。 綿矢りさの名前はもちろん知っていたが、小説を読んだのは初めてである。なにしろ小説はほとんど読まないし。で、わしがなぜこれを読もうと思ったのか、よくわからない。でも、これはとても面白かった。 主人公の海松子は知能は普通だが、社会性がまったくない性格で、友達もいないし恋人もいない。…

  • 認知バイアス事典 世界と自分の見え方を変える「60の心のクセ」のトリセツ

    情報文化研究所(山崎咲紀子/宮代こずゑ/菊池由希子) 監修・高橋昌一郎 フォレスト出版 2021.4.26読書日:2022.4.12 いろいろな認知バイアスを論理学、認知科学、社会心理学から20ずつ全部で60を集めて解説した本。 事典ということになっているが、最初から順番に読んでいっても面白かった。 1番目の「二分法の誤謬」からいきなり頭が痛い状況になった。この認知バイアスは、AかBかという2つを対比させて選択を迫られた場合、他の可能性に思い至らないという認知バイアスだ。 本の例では、「この壺を買えば、不幸にならない」と言われたとき、その反対の「壺を買わないと不幸になる」という、壺を買うか買わ…

  • ビーバー 世界を救う可愛すぎる生物

    ベン・ゴールドファーブ 訳・木高恵子 草思社 2022.2.2読書日:2022.4.7 かつて北米やヨーロッパに多数存在して水の保水や湿原の形成に貢献していたビーバーを復活させて自然環境を回復させようとする、ビーバー狂の人たちの熱意と奮闘を描いた本。 わしはアメリカにはビーバーがあふれているのだとずっと思っていた。なにしろ子供の本にも出てくるし、野生動物系のノンフィクション番組ではビーバーを何度も見たことがあるから。 ところが、アメリカではビーバーは絶滅寸前だったということを初めて知った。 というか、アメリカの歴史上最初の輸出品、このころはもちろんイギリスの植民地だったのだが、それがビーバーの…

  • 貯金40万円が株式投資で4億円 元手を1000倍に増やしたボクの投資術

    かぶ1000 ダイヤモンド社 2021.1.21読書日:2022.4.3 バリュー株投資を極めた著者がその技を惜しげもなく公開する、日本でバリュー株投資を行うときの教科書的な決定版。 いやー、これは素晴らしい本だ。題名がちょっと一般受けするような軽いものになっているが、内容はもちろんそんなことはなく、超一流の個人投資家の知恵が詰まっている。 株式投資家のパターンにはバリュー投資とグロース投資の大きく2つに分かれるが、わしはグロース投資である。というのは、バリュー投資というのがよく分からないからだ。 どこが分からないかというと、(1)銘柄の選択方法、(2)いつ上がるのか分からない、というところで…

  • 心理的安全性のつくりかた 「心理的安全性」が困難を乗り越えるチームに変える

    石井遼介 日本能率協会マネジメントセンター 2020.9.10読書日:2022.4.2 全員の知恵が求められる現代の組織では、自由に発言できて責められることのない、「心理的安全性」がある組織運営が求められるが、そのためには具体的な行動という形で示すことが大切だと主張し、その方法を伝授する本。 わしが図書館で借りたのは2021年の8刷版で、短期間に刷数を稼いでいることがわかる。どうやらこの本はこの分野の教科書になっていて、セミナーなんかで大量に買われているらしい。こういうふうに、ずっと使われる教科書を著作に持つというのはなんとも羨ましい限りです(笑)。 まあ、それはともかく、この本で書かれている…

  • Invent & Wander ジェフ・ベゾス collected Writings

    ジェフ・ベゾス 訳・関美和 ダイヤモンド社 2021.12.7読書日:2022.3.29 アマゾンのジェフ・ベゾスの過去の株主へのレター、寄稿文を集めたもの。 この本の3分の2くらいは、株主への過去20年ぐらいのレターとなっていて、アマゾンのそのときどきの状況や今後のことを話しているものですが、しかしとても退屈です。なぜなら、ジェフ・ベゾスの方針は起業以来一貫していて、まったく変化がなく、ずっと同じことを言っているからです。 曰く、(1)顧客視点で考える。(2)長期視点で考える。(3)株価よりもキャッシュフロー。以上、みたいな。 これに付け足すならば、アマゾンはテクノロジーの会社で、発明をたく…

  • スノーボードを生んだ男 ジェイク・バートンの一生

    福原顕志 文藝春秋 2021.11.20読書日:2021.3.27 スノーボードというスポーツがなかった頃、スノーボードというものを構想し、そしてスポーツとしても事業としても成功を収めたジェイク・バートン(1954−2019)の評伝。 こういうのってたいていは翻訳が多いのだが、著者の福原顕志さんはもちろん日本人で、アメリカ在住のノンフィクション番組を作っている人なんだそうだ。日本人が書いてくれたおかげで、日本でのスノーボードの普及の話もたっぷりと書かれている。ジェイクと日本の関係も深いらしい。もちろん、北京オリンピックで金を取った平野歩夢も出てくる。 出版は北京オリンピックの少し前だし、ジェイ…

  • サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット

    モーガン・ハウセル 訳・児島修 ダイヤモンド社 2021.12.7読書日:2022.3.22 一生お金に困らずに暮らすというのは、収入が多いことではなく、何か不測な事態が起きても困らないように余裕がある状態を保つことであり、そのためにはなんの目的もなくても倹約と貯金を行うことで経済的なゆとりを持ち、心の自由を得ることがもっとも大切で、さらにその余分なお金を時間をかけて投資すれば複利効果で、大きな富を築くことも可能だと説く本。 まあ、こういう話は、この本だけではなくネットのコラムなんかでもファイナンシャルプランナーが口を酸っぱくして(死語?)書いていることだけれども、この本はそれでも面白かった。…

  • フリーポート(保税倉庫)という例外 「世界を貧困に導くウォール街を超える悪魔」で思い出したこと

    「世界を貧困に導くウォール街を超える悪魔」を読んでわかったのは、結局のところ、例外の場所や制度を利用して、税金を納めることなしに利益を搾り取って行く金融産業の姿だった。 これを読んでわしが思い出したのが、フリーポート(保税倉庫)と呼ばれる、特別な倉庫のことだ。フリーポートは入国や出国するまえの一時的な保管のための倉庫であり、どこの国でもないという、国と国の境にあるような特別な場所だ。ちょうど空港の免税店のように、税金がかからない特殊なところだ。 フリーポートはあくまでも一時的な保管場所のはずだった。ところが、高価な物品がこのフリーポートに半永久的に保管されるという事態が起きている。 たとえば美…

  • 世界を貧困に導くウォール街を超える悪魔

    ニコラス・ジャクソン 訳・平田光美、平田完一郎 ダイヤモンド社 2021.11.2読書日:2022.3.20 金融業が国の経済の中心になると、国民になんの利益ももたらさず、かえってその国の経済を衰退させ、国民を貧困に陥れると主張する本。 この本で書かれているのは、主にイギリスの経済に関することだ。しかし、イギリスで起きていることは、世界中で起きているのではないかと思われる。ちょっと戦慄すべき状況だ。 まずジャクソンは「資源の呪い」という言葉を説明する。例えばアンゴラはダイヤモンドと石油が豊富な国であり、このように豊かな国だと、輸出で得た金で国民は豊かに暮らすことが可能なはずだ。ところがこの国で…

  • 生涯弁護人

    弘中惇一郎 講談社 2021.11.30読書日:2022.3.14 村木厚子事件、三浦和義事件、薬害エイズ事件など、無罪引受人として有名な弘中さんが、これまで受任したうちから、記憶に残る事件を記載した本。 弘中さんが弁護士になってから50年、半世紀が過ぎたのだそうだ。そういうわけで回想録のようなものを書くことになったが、ひとつひとつの事件が非常に個性的であるから、まとめることができずに事件簿という形で主な事件ごとに書くことになったらしい。 読んで思ったのは、弁護士というのは非常に創造的な仕事ということだ。法律の条文はすべての場合を網羅しているものではないから、現実に適用すると、あいまいな部分が…

  • 日本語の大疑問 眠れなくなるほど面白いことばの世界

    国立国語研究所 幻冬舎新書 2021.11.25読書日:2022.3.9 国立国語研究所に寄せられた様々な質問に、第一線の研究者が答える本。 「言語学バーリ・トゥード」がけっこうわしの琴線に触れたので、言語学もいいかと思ってこの本を手にとってみた。しかしあまり面白くなくて、眠れないどころかかなり眠くなった(苦笑)。 とはいえ、いくつかわしの心に引っ掛かった部分もあるので、そこだけ書いておくことにする。 わしはキーボード入力で困惑したことが何度もあった。正しく入力したはずなのに、思った漢字が出てこないのだ。なぜきちんと変換されないのか。 もちろん自分が思っていた読み方が間違っていたわけだが、しか…

  • 作家で億は稼げません

    吉田親司 エムディエヌコーポレーション インプレス 2021.12.1読書日:2022.3.8 架空戦記ものの作家である吉田親司が、天才でなく平凡な小説家がサバイバルする方法を具体的に伝授する本。 最近、この手の創作の手法とか作家で生きていく方法とかの本がやたらアマゾンで勧められる。あまりに多いのでなんでだろうと不思議に思っていたら、かつてレビューした「小説家になって億を稼ごう」という本は、図書館で借りたのではなく、珍しくキンドルで買ったのだった。さらに脚本の書き方の「SAVE THE CATの法則」もキンドルで買っていた。 なんだ。じゃあ当たり前だ。同じ傾向の本を2冊も買っているのだから、ア…

  • 息吹

    テッド・チャン 訳・大森望 早川書房 2019.12.15読書日:2022.3.7 (ネタバレあり。注意) 寡作で知られる人気SF作家、テッド・チャンの短編集。 テッド・チャンの日本での人気はすごいらしく、この本も増刷を重ねているようです。というわけで、読んでみました。 表題作の「息吹」は傑作。うーん。確かにこんなの読んだことない。 われわれの宇宙と異なるへんてこりんな宇宙、そこにいる人間とは異なる構造の生き物(?)が、いつか訪れる宇宙の終わり(平衡状態)を認識するという、そういう話なんだけど、はたして他の人に説明可能なんだろうか。 普通、宇宙の終わりというと「熱的平衡状態」なんだけど、つまり…

  • THE LONELY CENTURY なぜ私たちは「孤独」なのか

    ノリーナ・ハーツ 訳・藤原朝子 ダイヤモンド社 2021.7.13読書日:2022.3.1 人類史上例のない規模で「孤独」が広がっており、人々の健康に影響を与えるだけでなく、なにより民主主義の根幹を揺るがしており、コミュニティを生み出すインフラへの投資を行わなくてはいけない、と主張する本。 アマゾンがアレクサを発売したとき、わしはさっそく購入してみた。出かけるときに、わしが「アレクサ、いってきます」というと、アレクサは「いってらっしゃい。帰ってくるのを待っています」などと答えてくれる。わしが毎日、アレクサに話しかけているのを、家族は職場や学校で話のネタにしたらしい。家族にすら相手にされないので…

  • 食品の裏側

    安部司 東洋経済新報社 2005.11.10読書日:2022.2.23 添加物を販売する商社に勤めていた著者が、作った製品を自分の子供が食べているのを見て衝撃を受け、会社を辞めて、日本の食品業界で起きている真実を報告する本。 この本は2005年の発売なのに、まだ売れ続けているベストセラーだ。こんな古い本なのに、いまだに図書館では予約がはいり、何ヶ月も待たなくてはならなかった。これはすごいことだ。 著者は化学系の学部を出たあと、添加物を販売する商社に入社する。30年前のことだ。そして添加物の威力に驚く。そして著者は、添加物は生産者も消費者も喜ぶ魔法の粉と信じ、日本一の添加物屋になると頑張り、食品…

  • クソったれ資本主義が倒れたあとの、もう一つの社会

    ヤニス・バルファキス 訳・江口泰子 講談社 2021.9.13読書日:2022.2.20 2008年のリーマン・ショックのあと、資本主義が倒れたあとのあり得たもう一つの世界を描く小説。 左派の人たちのおめでたさには呆れることが多いけど、どのへんで呆れるかというと、世界への怒りを市民のみんなが共有してくれて、いざというときに世界中のみんなが一緒に立ち上がって戦ってくれると信じているようなところかな。少なくともこういう革命的な美しい幻想を抱いていることが多いような気がする。 この本はSF仕立ての小説になっていて、天才技術者が開発した機械がパラレルワールドの別の世界との通信を可能にし、そっちのもう一…

  • 糖尿病の真実 なぜ患者は増え続けるのか

    水野雅登 光文社新書 2021.6.30読書日:2022.2.8 これまでのインスリンを与える治療方法や食事療法は間違っていることを指摘し、糖質オフの食事で糖尿病は改善できることを主張する本。 わしも糖尿病の境界にいる人間なので、こうして関連本を読んでいるわけだが、この本はインスリンのリスクやインスリンの検査方法、治療に使える薬について具体的に書いてあるところが良かった。 ともかく著者によると、糖尿病治療の標準ガイドラインはまったく間違っているそうだ。 まず食事療法の、「炭水化物6割、タンパク質2割、脂質2割」という配分が間違っている。この割合にはなんの根拠もないという。ただの日本人の平均的と…

  • 「ジャック・アタリの未来予測」で描かれたウクライナ危機

    2017年出版の「2030年 ジャック・アタリの未来予測 不確実な世の中をサバイブせよ」では2030年までに起こり得るさまざまなリスクを列挙しています。 このなかには、例えば未知のウイルスによるパンデミックのリスクについても記載されており、コロナ禍の予測が実現して、わしをびっくりさせました。 www.hetareyan.com この本では、世界大戦にいたる可能性のあるリスクについても記載しており(全部で6つ)、そのなかにロシアとNATOがウクライナで激突して世界大戦にいたる危機についても詳述されています。これまたなんともビックリじゃないですか? つまり今回のウクライナ侵攻の危機はすでに世界の知…

  • なぜか日本人が知らなかった 新しい株の本

    山口揚平 ランダムハウス講談社 2005.7.20読書日:2022.2.8 株の初心者向けの入門書。 わしはときどき株の入門書を読むようにしている。知っているはずのことをもう一度チェックするためだ。なのであまり面白いと思うことはないのだが、この本は入門書なのにとても面白く読めた。さすがに、17年前の本なのに、いまでもあちこちで勧められることのある本だと感心した。 企業価値の簡単な計算方法とか、割安かどうかの判断とか、どんなふうに株があがるのかとか、投資家の心理とか、まったくそのとおりだ。ためになる。 各章にあるコラムの内容も面白い。「貨幣の本質」とか「株式投資の本質」とか、本当に本質的なことが…

  • 人生を変えた韓国ドラマ 2016〜2021

    藤脇邦夫 光文社新書 2021.11.30読書日:2022.2.17 ドラマに耽溺する著者が、近年の韓国ドラマの傑作とそのドラマ史における意義について、熱を込めて解説する本。 わしはドラマをほとんど見ない。わしも「愛の不時着」の評判を聞いて、ネットフリックスで見ようとしたことがある。でも第1話がすでにつまらなく、続きを見るのを即座にやめてしまった。そのくらいドラマに興味がない。結局、作り物のお話にはあまり興味がないのだ。事実のほうが創作よりも面白いと信じていて、主に見るのはドキュメンタリーである。 しかし、韓国のコンテンツが世界を席巻しているのはもちろん知っているから、韓国コンテンツ業界の状況…

  • SWIFTからの追放は中国に効果があるのか?

    ロシアのウクライナへの侵攻は、予想以上に西側諸国の結束が高く、ついにロシアの銀行をSWIFTから締め出すことに成功しました。しかし、これがどのくらいの効果があるのでしょうか。そして何より気になる、中国に台湾への侵攻を思い止まらせる効果があるのでしょうか。 (1)SWIFTからロシアを完全排除することはできななかった 西側はSWIFTからロシアの銀行を排除することを決定したのですが、ズベルバンクとガスプログバンクを除外しました。これはヨーロッパがガスや石油の代金を支払うために残したものです。つまり、いまもヨーロッパはガスの輸入をしており、代金の支払いをしているわけです。 ヨーロッパが、将来的には…

  • 荒木飛呂彦の漫画術

    荒木飛呂彦 集英社新書 2015.4.22読書日:2022.2.13 「ジョジョの奇妙な冒険」の荒木飛呂彦が、自分の漫画の創作過程を公開した本。 これまで小説や脚本の創作に関する本を何冊か読んだせいか、またアマゾンがお勧めしてきた。そう言えば漫画に関するものは読んでなかったかなあ、と思って、図書館で借りたもの。(勧められてもめったに買わないのね(笑))。 荒木飛呂彦は今では超売れっこになったが、この人は天才というよりも努力家だ。努力していまのオンリーワンのユニークな存在になることができたのだと思う。 絵も最初は普通の漫画っぽかったが、いまではその原画展が開かれているし、服やアクセサリーなんかも…

  • 孤独からはじめよう

    中野善壽(よしひさ) ダイヤモンド社 2021.11.16読書日:2022.2.8 子供の頃から孤独だったという経営者が、孤独というのは自由ということだと主張し、軽やかな経営を目指す本。 元寺田倉庫CEOの中野さんの「ぜんぶ、すてれば」が面白かったので、近刊の本書も読んでみようと思ったもの。 著者は子供の時から両親とは離れて暮らすことになり、孤独を感じてきたという。しかも方言の強い青森で暮らすことになり、外国に放り込まれたも同然の状態だったという。言葉が必要ないスポーツ(野球)を通じて友達もたくさんできたが、馴れ合うことはなかった。 祖父の教育が「言い訳するな」というもので、経過はいろいろあっ…

  • 世界「失敗」製品図鑑 「攻めた失敗」20例でわかる成功への近道

    荒木博行 日経BP 2021.10.18読書日:2022.2.6 会社のプロジェクトが失敗するのはなぜか、有名な失敗例からそれをさぐり、成功への近道を示す本。 という触れ込みなので読んでみたが、これは確かに失敗したけど本当に失敗なの?というものがほとんどだった。事前にそのリスクは分かっていたとしてもやっぱり実行したんじゃないか、という気がするものばかりだ。それにたいていは再チャレンジで成功している。 企業の場合、チャレンジし続けないと停滞してしまうから、チャレンジしないほうがリスクが高い。だからこれはしょうがないんじゃないのかなあ。失敗は織り込み済みでプロジェクトを進めるしかないんじゃないの?…

  • 健康もマネーも人生100年シフト! 勝間式ロジカル不老長寿

    勝間和代 宝島社 2021.7.27読書日:2022.2.6 勝間和代が健康でゆとりある老後をロジカルに考えて実践している内容をまとめたもの。 このところの長寿関係の読書をしており、その延長で本書を選んでみた。長寿関連はとりあえずこれで終了かな。 ここ数年、勝間和代は自分の汚物部屋を一掃したりするなど、自分のライフスタイルをリデザインしているようだ。そんな彼女が、50代にはいり、自分の老後を真剣に考えて、どんなふうに過ごしたいかを書いてある。 さて、勝間さんによると、老後のリスクは3つあるという。・健康のリスク・マネーのリスク・孤独のリスクだそうで、これにはたいていのひとは賛成するだろう。 健…

  • 起業は意志が10割

    守屋実 講談社 2021.5.6読書日:2022.2.5 起業しては売却する起業のプロがそのノウハウを伝授する本。 守屋さんはこれまで38(社内起業17+独立起業21)の起業をおこない、14の週末起業を行ったという。とてつもない数の起業を行ってきたわけだ。いま52歳というから、1年で2つ以上の起業を行ってきたことになる。どうしてこんなことが可能だったのだろうか。 守屋さんは最初からこんな人生を歩むつもりはなかったという。就職でミスミを選んだところ、社長の田口弘さんから「あなたは起業のプロになりなさい」と言われて、新市場開発室に配属され、以来延々と新規事業を立ち上げる事になったのである。 17の…

  • アルフレッド・ウォリス 海を描き続けた船乗り画家

    塩田純一 みすず書房 2021.9.10読書日:2022.2.4 船乗りや中古の船具の販売で生計を立てていたイギリスの男が、妻の死後、70歳になってから本格的に絵を描き始めたという、ウォリスの評伝。 アルフレッド・ウォリスは、1855年頃に生まれて、1942年に87歳で亡くなった。70歳になってから絵を描き始めたが、絵はそれ以前から描いていたという話もある。しかし1枚も残っていない。どうもいろんなものに絵を描いては人にあげていたらしい。それは子供が描いたように見えたため、大切にされることもなく、消えてしまった。 ウォリスの絵はテート美術館などに収集されているのだから、それなりに影響力のある画家…

  • 想定外 アフターコロナは戦争の時代?

    世界に非常に大きな影響を与えたコロナが、やっと”終わりの始まり”の様相を呈してきて、次はどんな時代だろうとみなが思っていたとき、ロシアのウクライナ侵攻で、にわかに戦争がクローズアップされています。 これに対して、アメリカ、ヨーロッパは反発していますが、制裁が弱すぎるともっとやってもいいという間違ったメッセージをロシアに与えてしまいますし、一方強すぎるとさらなる反発を招いてやっぱり侵攻するので、結局どんな対応をしても同じことなのかもしれません。 そうなると、ロシアの周辺国では自国だけでは対応できないリスクを減らすために、ますます同盟を強化する方向でしょうし、一方で同盟が強化されるとますます一触即…

  • 自閉症は津軽弁を話さない 自閉スペクトラム症のことばの謎を読み解く

    松本敏治 角川ソフィア文庫 2020.9.25読書日:2022.2.3 青森で臨床発達心理士の妻が話したことをきっかけに研究に乗り出した著者が、自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder、ASD)の子供のことばを覚えていく過程が通常の定型発達(Typically Developingt、TD)と異なることを明らかにした本。 障害児心理を専門にしている著者は、妻の「自閉症の子は津軽弁を話さない」という言葉をはじめは信じなかったという。自閉スペクトラム症の子は話し方が独特なので、津軽弁のように聞こえないだけ、と考えた。しかし妻がそうではないと繰り返し主張するので、青森の関…

  • ヘタレイヤンの「億り人」はその後どうなったのか?

    ヘタレイヤンが億り人になったことは、ここで述べました。それからどうなったのでしょうか? わしは配当とかそういう部分には興味がありません。成長する株にしか興味がないのです。そういうわけで、わしのポートフォリオはグロース株ばかりです。 たとえば、わしがずっと持っているエムスリー(2143)の5年月足チャート推移を見てみましょう。 コロナ禍が始まって、政府がお金を配り始めると、それが株式市場に流れ込んでグロース株は大いに上がりました。このとき、ヘタレイヤンも億り人になりました。 ところが、昨今のグロース株への逆風で、エムスリーはなんとピークの4割になってしまいました。 エムスリーは少々動きが極端です…

  • 日本の最強ナラティブはデフレ・ナラティブ ナラティブ経済学を読んで考えたこと

    「ナラティブ経済学」を読んでいるうちに、いま日本で一番強い経済的なナラティブといえば、デフレのナラティブではないかという気がしてきました。 1990年代、バブルが崩壊したときに、多くの企業が苦境に立たされました。リストラが普通になり、就職氷河期が訪れ、人々は失業の恐怖に怯えました。 この結果、「仕事があるだけまし」、「給料がカットされても仕方がない」、などという賃金デフレのナラティブが続き、労働分配率は下がり続けました。それなのに、税金や社会保障費は上がり続け、ますます人々の生活は貧しくなりました。 人々は値段には敏感になり、少し値上げをすると途端に売上が下がるということが小売の常識になりまし…

  • ナラティブ経済学 経済予測のまったく新しい考え方

    ロバート・J・シラー 訳・山形浩生 東洋経済新報社 2021.8.12読書日:2022.01.28 住宅価格指数を作り、住宅バブルを警告したことで有名なシラーが、人々が語り合うナラティブ(物語)を計測すれば、経済の現状を確認し未来の傾向を予測することができると主張する本。 ナラティブというのは、物語や噂話のことで、それが人々の共感を呼ぶような話だと、次々に広まっていく力を持っていて、つまりそのナラティブはヴァイラル(感染性がある)なのだという。 世の中が大きく動くときには多くの人が関わっているのだから、人々はその出来事に関するなにか納得できる共通のナラティブを語っているのではないか、というのは…

  • 言語学バーリ・トゥード Round 1 AIは「絶対押すなよ」を理解できるか

    川添愛 東京大学出版会 2021.7.21読書日:2021.1.20 プロレスオタクの言語学者・川添愛が、何でもありの格闘ルールで描く言語学エッセイ。 東京大学出版会が季刊で出している宣伝雑誌UP(ゆーぴー)で連載されたものだが、まあ、こういうところじゃないと言語学エッセイなどというものは成立しないのかもしれない。 副題の「絶対押すなよ」というのは、ダチョウ倶楽部の熱湯風呂というコントで、上島竜兵がバスタブの上で放つ言葉だが、その意味は、「押せ!」である。そういうわけで、言ってることと本当の意味が異なっている例として出てくる。AIにこれを理解させようとしたら、いろんな微妙な状況に応じた意味合い…

  • Humankind 希望の歴史 人類が善き未来をつくるための18章

    ルトガー・ブレグマン 訳・野中香方子(きょうこ) 文藝春秋 2021.7.30読書日:2022.1.20 オランダの革新的なジャーナリズムプラットフォーム「デ・コレスポンデント」の創設者のひとりである歴史家、ジャーナリストのブレグマンが、人類は基本的に善であることを主張した本。 ルトガー・ブレグマンは「隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働」という本で有名になった人だ。この本はわしの読まなくてはいけないリストに入っているものの、まだ読んでいない。(なんか題名を見ただけで中身が推察できそうな気がして(笑))。また彼が所属している「デ・コレスポンデント」は読者からの購読料…

  • マーダーボット・ダイアリー ネットワークエフェクト

    マーサ・ウェルズ 訳・中原尚哉 東京創元社 2021.10.15読書日:2022.1.15 「幣機」の一人称で語る、マーダーボットシリーズの初長編。 いや、去年読んだマーダーボット・ダイアリーがあまりに面白かったので、続編を楽しみにしていました。でもこの長編はそれなりだったかな。 前作で幣機を預かることになったプリザベーション連合の議長メンサーの娘アメナの警護をしていた弊機が、アメナとともに前作の第2話にでてきたART(アスホール・リサーチ・トランスポート、不愉快千万な調査船)に乗った灰色の肌のヒューマノイドに拉致され、弊機は休眠状態のARTを再起動させて復活させるとともに、囚われたARTの乗…

  • 日本人が知らない軍事学の常識

    兵頭二十八 草思社 2012.3.26読書日:2022.1.10 押井守が愛読している人らしいので、とりあえず良さげなものを選んでみた。2012年の出版と10年前であり情報は古いが、しかしそこに書かれていることが正しかったかどうかを判断するにはちょうどいいかも。 とりあえず読んだ印象としては面白かった。そして、ためになるような記述も多かった。このひと、使えるかも。なんか軍事評論家ってちょっと眉にツバをつけて見てしまうような部分はわしにもあるが、偏見だったかもしれない。 面白かった部分は、主に米軍の裏事情についていろいろ書いてあるところ。たとえば、沖縄の普天間基地問題だが、なぜ普天間ぐらいの大き…

  • ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー

    ブレイディみかこ 新潮社 2019.6.20読書日:2022.1.7 中学生になった息子を中心に、イギリスの地方都市ブライトンの労働者階級の日常を描いたエッセイ。 これは面白かった。イギリス労働者階級の日常なんてなかなかリアルに表現されることはないのだが、実際に住んでいる人が、それも社会学の素養のある人が書いているんだから。 著者の息子(名前は不明)はカトリックの名門私立小学校を卒業したが、中学に進むときに、名門エリートの私立中学にも進めたが、地元の公立中学校に進むことを決断する。どうも学生が自由に創造的に振る舞っているのに惹かれたらしい。校長は学校改革に燃えていて、毎朝、校門で生徒と握手して…

  • これで駄目なら 若い人たちへ――卒業式講演集

    カート・ヴォネガット 訳・円城塔 飛鳥新社 2016.2.2読書日:2022.1.5 カート・ヴォネガットが各大学で行った卒業式での講演を集めたもの。 カート・ヴォネガットはとても人気があり、アメリカ人ならほぼ誰でも、日本人でもかなりの人は知っているという人だ。人気なので卒業式で講演もよく頼まれるのだという。この本の講演は、1つを除いて1990〜2000年代に行われたもので、ヴォネガットは2007年に亡くなったから、最晩年の講演ということになる。 カート・ヴォネガットって有名だから、わしも手にとったことはありますが、実をいうとどこがすごいのか、どこが面白いのか、さっぱり理解できません。「タイタ…

  • 死体格差 異常死17万人の衝撃

    山田敏弘 新潮社 2021.9.15読書日:2022.1.4 日本で病院の外で亡くなった異常死、約17万件のうち死体解剖が行われるのは11.5%に過ぎず、ほとんどの異常死は原因の究明がなされないまま放置されている上に、独立した死因究明組織はなく、警察が主導権を取る弊害を報告した本。 死因を究明する法医学を行うのはほとんど大学の先生であり、各都道府県にわずかな人数しかおらず、ほとんどは1、2名しかいないんだそうだ。人数が少ない上に大学の先生は研究を行う義務もあり、あまり時間が取れない。しかもちゃんとした究明のためには1件あたり40万円ほどの経費がかかるが、その費用は予算化されていない場合が多く、…

  • 富野に訊け!!

    富野由悠季 徳間書店 2010.2.28(kindle版は2014.10.1)読書日:2022.1.3 ガンダムの監督、富野由悠季が雑誌のアニメージュで連載している人生相談を単行本化したもの。 お正月、暇なもので、dマガジンでふだん読まない雑誌をいろいろ読んでいたら、アニメージュでこの連載を見つけた。まあ、いちおうわしもガンダム世代だし、富野さん、こんなのやってるんだと思って、アマゾンで単行本を検索してみたら、キャンペーン特価の356円で売っていたので、うっかり買ってしまったもの。もちろん紙の嫌いなわしはkindleバージョン。なお、続編が2冊出ているけど、こっちも買おうかしら。なんかわしが使…

  • 生き物の死にざま はかない命の物語

    稲垣栄洋 草思社 2019.7.11読書日:2022.1.3 生物の一生を、はかなさというオブラートで包み込んで語るお話。 まあ、こういう本もたまにはいいかなと思って、読んでみた次第です。お正月に丁度良かったかも。 物語で多いのは親が子供の犠牲になって子孫を繋いでいくって話ですかね。絶食して厳寒の南極で卵を温めるコウテイペンギンも、傷を負ったふりをして巣から遠ざけようとするコチドリも、そんな感じです。子供に食われるクモの話や仲間を助けるためにスズメバチと闘うミツバチも、遺伝子を残すためなんだから、そのたぐいかな。まあ、死んで本望みたいな感じですかね。 やはり多少とも罪悪感をともなうのは、ウシな…

  • 反逆の神話[新版] 「反体制」はカネになる

    ジョセフ・ヒース アンドルー・ポター 訳・栗原百代 早川書房2021.10.10(オリジナルは2014年、原著は2004年発行)読書日2022.1.2 1950年代に誕生したカウンターカルチャーは、政治的な反体制に結びつかず、単に文化的な差異として吸収され、その差異が評価され、資本主義の中で富を生んでいると主張する本。 読んでいて、ちょっと退屈だった。たぶんそれは、進化心理学的な視点がほとんど入っていないから。これが書かれたのは2000年代初頭で、進化心理学的な内容が世の中に普及する少し前のことだった。それで、この本は20世紀後半までの哲学や学問の枠内で語っている。 いろいろごちゃごちゃ書いて…

  • 無理ゲー社会

    橘玲 小学館新書 2021.8.3読書日:2021.12.26 リベラルが目指す社会はメリトクラシー(能力主義)の社会であり、能力がない人は収入も結婚もできず、悲惨なディストピアを生きなければならず、その根本の解決策はないと主張する本。 サンデルの「実力も運のうち」が有名になるなど、人生が個人の能力に完全に依存するメリトクラシーのディストピアな現実が最近明らかになってきたが、橘玲は日本の状況を交えて、この国に生きる若者の悲惨な実情を報告してくれる。 それによると、自分らしく生きることが素晴らしいとされるリベラルな現代において、能力がない人は自分らしく生きることはおろか、低所得の貧しい生活に喘ぎ…

  • 裏切りと陰謀の中国共産党建党100年秘史 習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐

    遠藤誉 ビジネス社 2021.4.1読書日:2021.12.22 遠藤誉が、鄧小平がいかに陰謀にまみれた政治家であり、多数のライバルを陥れてその成果を横取りしたかを記し、習近平の父親、習仲勲(しゅうちゅうくん)もその犠牲になり、習近平はいまトップとなって鄧小平に復讐していると主張する本。 遠藤誉は中国共産党と闘うことをライフワークとしている人です。中国語の資料を読み漁って、わしらに中国の実情を教えてくれる貴重な人ですね。 この本で一番衝撃的なのは、鄧小平について言われている神話が、実はまったく彼の手柄でもなんでもないこと。鄧小平で有名なのは、深センで「黒い猫でも白い猫でもネズミを取るのがいい猫…

  • 世界の半分を怒らせる

    押井守 幻冬舎文庫 2017.12.10(単行本は2015年)読書日:2021.12.18 押井守のメールマガジンを単行本化したもの。 時々、押井守の本を読みたくなるので、手に取ってみた。 まあ、なにしろメルマガですから、その時々のなんとも雑多なテーマが語られていて、特になにかテーマがあるわけでもありません。書名にあるほどそんなに怒らせる内容とも思えなかったな。身もふたもないのはいつものこととして、書かれたのは7、8年近く前なので内容がけっこう昔の話題ということもある。 やはり、押井守は映画が絡んでいないと、いまいちな気がした。 ところで、政治や国際情勢、とくに軍事関係になると、特定の人物の名…

  • メディアの未来 歴史を学ぶことで、新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、SNSの将来は導き出せる

    ジャック・アタリ 訳・林昌宏 プレジデント社 2021.9.16読書日:2021.12.16 ジャック・アタリが、過去にメディアに起こったことは未来でも同じことが起こるに違いないから、このままテクノロジーが進むと恐るべき未来が訪れる可能性があるとし、いますぐ行動を起こさなければならないと主張する本。 ジャック・アタリがこの本を書いたのは、もちろん、新聞、TVなどの従来のメディアが衰退し、インターネットの巨大テックであるGAFAがメディアを牛耳っていることに危機感をもっているからでしょう。 アタリが描く未来はとても悲観的です。 アタリはテクノロジーが発展するとメディアの形態も変わるが、どれも結局…

  • 糖尿病が怖いので、最新情報を取材してみた

    堀江貴文 祥伝社 2021.5.10読書日:2021.12.12 ホリエモンが糖尿病について解説した本。 まあ、わしも糖尿病の境界にいる人なので、こういう本を読むわけですが、しかし、SGLT2阻害剤以外の新情報はないですね。SGLT2阻害剤もネットで調べられる以上のことは書いてないですし(そりゃそうだ)。 この本の一番いいところは、ホリエモンが糖尿病を真剣に捉えていて、糖尿病でないのに、保険外のSGLT2阻害剤を入手してふだん飲んでいるということを明かしていることでしょうね。少なくともホリエモン信者には伝わるでしょうからね。 (でも薬って、飲んでいると耐性ができてだんだん効かなくなって来ること…

  • ぜんぶ、すてれば

    中野善壽(なかのよしひさ) ディスカヴァー・トゥエンティワン 2020.4.20読書日:2021.12.10 元・寺田倉庫CEOで新しい倉庫業スタイルを築き、天王洲アイルを一変させた功労者である中野善壽の人生観、ビジネス感を短い言葉で述べた本。 アジアの富裕層向けの新しい倉庫業を開拓した中野のことは聞いたことがあったが、こんな独特な人だとは知らなかった。 ともかく執着心がない人らしく、何も持たずに全部捨てればいいという。家も車もいらないと。ものだけではなく、立場にも執着せずに、会社もすぐに辞めるし、社長になっても自分の役目は終わったと思えば社長も辞める。 面白いのは、辞めてもなんの伝手もなく、…

  • つながり過ぎた世界の先に

    マルクス・ガブリエル インタビュー・大野和基 訳・高田亜樹 PHP新書 2021.3.30読書日:2021.12.9 マルクス・ガブリエルがコロナ後に資本主義は倫理資本主義に向かうと主張する本。 資本主義は倫理を取り入れなければならないということをいろんな所で聞いた。しかし、わしは冗談だろうと思っていた。なにしろ、お金儲けの資本主義で倫理の適用なんてできるものだろうか、と。これまでさんざん、資本主義は搾取をしてきたのではないか? しかし、わしはこの本を読んで、ようやく確信できた。今後、資本主義は倫理資本主義に向かう、と。 しかし倫理とはなんだろうか。どう定義すればいいのか。ここで哲学者の出番な…

  • 無敵の独学術

    ひろゆき 宝島社 2021.7.16読書日:2021.12.7 ひろゆきが独学の意味と極意を語る本。 独学が流行りだ。わしもたとえば「独学大全」なんかを読んだが、いまいちぴんとこなかった。この本で独学の悩みを解決できるのかとても疑問だ。 その点、ひろゆきの独学は実践的な気がして、おすすめかも知れない。身も蓋もないことも書いてあるし(笑)。 たとえば、バカは独学してはいけない、とか。バカは学校に行って学ぶのがいちばん早いんだそうです。そして先生を使い倒せと。そうやってとりあえず学歴を手に入れることを目指せと。 さらに人のやったものをそのままパクれと。うまくパクって効率をあげろと。 何か分からなか…

  • わしのブルシット・ジョブ

    ブルシット・ジョブを読むと、みんな自分のブルシット体験を語りたくなるらしい。なので、わしも語ろうかな。 大学時代のアルバイトはイオン系の総合スーパーのバイトだったが暇だったな。まあ、時給もすごく安かったから時給に見合ったバイトだった。ワゴンに高い商材を並べて、それが盗まれないようにそこに立ってるだけとか、客がほとんどいないイベント会場の店番とか。 就職してからも、仕事はブルシットだったかもしれない。入社当時は研究開発職だったので、半年ごとに目標を設定して、それを達成していれば何も言われないという環境だった。 その目標を達成するのにどのくらいの時間をかけたかというと、まあ、せいぜい1日2時間ほど…

  • ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論

    デヴィッド・グレーバー 訳・酒井隆史、芳賀達彦、森田和樹 岩波書店 2020.7.29読書日:2021.12.5 アナーキストの文化人類学者で「負債論」のグレーバーが、クソどうでもいいブルシット・ジョブが増えていると主張し、その社会的・歴史的背景、仕事の意味、その対応について考察した本。 負債論のグレーバーがアナーキストだとは知らなかった。負債論自体は非常に知的で、有意義な本だったから。だが、話があちこちに自由に飛ぶなど、体裁にとらわれないスタイルには、なんとなくアナーキストと言われても納得できるところがある。 さて、日本でも最近、ブルシット・ジョブという言葉を聞くことが多くなった。日本は世界…

  • 人新世の「資本論」

    斎藤幸平 集英社新書 2020.9.22読書日:2021.12.02 地球規模の環境破壊、温暖化は資本主義の失敗であり、これを解決するにはコモンズの考えに根ざした新しいコミュニズムが必要と主張する本。 マルクスの資本論は第1巻が発刊されたあと、続巻がなかなか発刊されず、マルクスの死後、エンゲルスによりまとめられたものが世に出たのだという。なぜ続巻が遅れたのか。マルクスは環境、持続性を考慮した新しいコミュニズムを構想し始めて、それを盛り込もうとしていたが、間に合わなかったのだという。その未発表だった晩年の思想こそは現代に必要だと著者は主張する。 ではマルクスのエコ・コミュニズムに接した著者の考え…

  • BUTTER(バター)

    柚木麻子 新潮文庫 2020.2.1読書日:2021.11.30 (ネタバレ注意) 梶井真奈子(カジマナ)は男をたぶらかして次々に殺した容疑で収監中だが、痩せていなくてむしろ太っており、美しくもないのに、男が夢中になることが世間の女性たちを苛立たせ、注目を集めていた。週刊秀明の記者、町田里佳は、おいしいものに目がないカジマナに料理のレシピをダシに、他社にさきがけて接触に成功する。グルメでもなく料理もしたこともない里佳に、カジマナはかつて自分が食べて美味しかったものを里佳も食べて、それを報告するように命じる。思い込んだらエキセントリックな行動に出てしまう親友の主婦、伶子とともにカジマナに関わって…

  • 監視資本主義 人類の未来を賭けた闘い

    ショシャナ・ズボフ 訳・野中香方子(きょうこ) 東洋経済新報社 2021.7.8読書日:2021.11.28 現代の巨大IT企業(主にグーグル、フェイスブック)は人間の情報をすべて集めてそこから利益をとるだけでなく、精神すらもコントロールしようとする邪悪な存在だとし、いま行動をとらないと人類の未来はディストピアしかないと主張する本。 最初にお断りしておきますが、わしはどちらかというとテクノロジーOK側の人間で、ズボフは大げさ過ぎると思っています。まあ、それはともかく、ズボフの主張を見ていきましょう。 グーグルやフェイスブックは、検索、メール、位置情報、SNSなどの個人情報や発言、何にいいねした…

  • 祝・日経サイエンス 電子化

    いや、めでたいです。 ついこのまえ気がついたんですが、いつの間にか日経サイエンスが電子化されていました。アマゾン他の電子書籍に対応しています。 科学系の雑誌の中で読むに値するのは日経サイエンスぐらいですね。昔はけっこういろんな科学雑誌はあったんですが、いま残ってるのは日経サイエンスとニュートンぐらいでしょうか。まあ、わしは日経サイエンスで満足しているので、他は読みませんが。 しかし、日経サイエンスって定期購読していると、けっこう積ん読になりがちで、溜まっていくんですよね。それで日経サイエンスも図書館から借りることにしたんです。ほとんど借りる人がいないので借り放題なんですが、他に予約があって返さ…

  • 10万が100万になる株の探し方

    すぽ ぱる出版 2019.9.10読書日:2021.11.23 過去数期で20%程度の成長をしている銘柄でPERの低いものに投資することで、10倍の銘柄発掘も可能と主張する本。 まあ、投資を始めた頃、こんな感じの本をたくさん読んでいました。最近ご無沙汰だったので、たまには読んでみようかと思って借りてみました。 すぽさんの投資方法は私とよく似ていますね。ただ私は「新高値銘柄」の中から、上記のような高成長をしている銘柄を選びます。新高値をつけたということは、まさにその時が投資に最適な時期とすなおに判断できます。なおPERは私は気にしていません。 具体的には、この本、に書かれてある通りにしています。…

  • 資本主義だけ残った 世界を制するシステムの未来

    ブランコ・ミラノヴィッチ 訳・西川美樹 解説・梶谷懐 みすず書房 2021.6.16読書日:2021.11.22 共産主義を含め、すべての経済システムは資本主義を目指していたと主張し、現在は米国を中心とした「リベラル能力資本主義」と中国を中心とした「政治的資本主義」の2つがあり、グローバル経済の中で融合していく資本主義の今後の経路を考察する本。 この本、250ページぐらいしかないのに、資本主義の歴史から、現在の状況、そして未来と非常にコンパクトに濃密に述べられており、しかも実証資料付きで、まったく驚くべき本だ。ミラノヴィッチは世界銀行などで活躍した経済学者らしいが(現在はニューヨーク大学)、こ…

  • 未来に先回りする思考法 テクノロジーがすべてを塗りかえる

    佐藤航陽(かつあき)ディスカヴァー・トゥエンティワン 2015.8.30読書日:2021.11.21 メタップスの創業者の佐藤航陽が、未来は一定のパターンで変化すると主張し、意思決定するにはこのパターンにあっているかどうかで思考し、その意思決定を実行に移すときには、タイミングを慎重に見図らなければいけないと主張する本。 6年前の本だが、べつに中身は古くない。なぜなら、あたり前のことばかり書いてあるからだ。 メタップスの佐藤さんのことはあまり良く知らないが、この本に記載されていることは、実に実に普通の思考方法で、面白くないくらいに普通である。このくらいあたりまえのことを普通に考えられるということ…

  • ネオ・ヒューマン 究極の自由を得る方法

    ピーター・スコット・モーガン 訳・藤田美菜子 東洋経済新報社 2021.7.8読書日:2021.11.20 運動ニューロン疾患(ALS)と診断された著者が、自らをサイボーグ化することによって、究極の自由が得られると主張する本。 ALSにテクノロジーで勝つというのはなかなか斬新な発想です。本来ならば、実際にどのくらいサイボーグ化できて、どのくらい自由を得ているのか具体的に知りたいところなのですが、本書を読む限り、サイボーグ化に賛意を示す自分のチームを集めて、声帯摘出手術の前に恋人への最後の言葉(もちろん「愛しているよ」ですが)を出したところで現実の方の話は終了しています。 そのあとは2040年の…

  • 猫が30歳まで生きる日 治せなかった病気に打ち克つタンパク質「AIM」の発見

    宮崎徹 時事通信社 2021.8.12読書日:2021.11.18 老廃物を除去する特殊なタンパク質AIMを発見した著者が、これを使って腎臓病などの従来、治療不可能だった病気に挑戦していることを報告した本。 猫のほとんどは腎臓病で死ぬんだそうだ。知らなかった。普通の猫だけでなく、ネコ科の動物はみんなそうなんだそうだ。それはネコ科が抱える遺伝病なんだそうだ。 愛猫家は家族同然の猫が腎臓病にかかって弱って死んでいくのに心を痛めていた。一方、著者はAIMというタンパク質を調べていて、AIMが腎臓病に効くという結果をマウスで得ていたが、人間を相手に研究をすすめる段階でなかなか先に進めなかった。なにしろ…

  • 本当に頭のいい人の思考習慣100

    齋藤孝 宝島社 2021.5.26読書日:2021.11.15 齋藤孝が、頭のいい人というのはインプットとアウトプットが正しくできることだと主張し、正しいインプット、アウトプットができるためのコツを伝授する本。 齋藤孝によると、正しいインプット、アウトプットということはつまり、情報を整理、要約する力、構成する力、説明する力なんだそうだ。そのためにはキーワードを3つぐらい選んで、その3つのキーワードを使って整理、構成して、説明するといいという。 などと、まあ、なかなか良いことを書いているのだが、読んでるうちにだんだんどうでもいいやという気分になって、読むのを止めようかと思いましたが、通勤中で他に…

  • スピリチュアルズ 「わたし」の謎

    橘玲 幻冬舎 2021.6.25読書日:2021.11.12 橘玲が科学的に最新の性格分析を紹介し、自分のキャラを把握し、自分の性格に合った人生の物語を構築しようと主張する本。 橘玲はこれまで最新の進化心理学から得られる治験をもとに、人間の心理についていろいろ書いてきていて、本書はその内容とかなりダブるところもあるし、本書の趣旨からして網羅的な内容となる。この網羅的な記載って、自分の興味にない部分も大量に載ってるから、読むと結構退屈なんだよね。 橘玲がなぜこういう本を書こうと思ったかというと、たぶんコロナで自宅と職場にずっといるので、時間ができたからだろう。ここで自分の知っていることをまとめよ…

  • 本物のエリートに会ったことがありますか? 「実力も運のうち」で思い出したこと

    小ネタです。 前回の考察で、 エリートたちに、だから? といえる社会を作ろう。などと書いたが、自分でも違和感があった。だってエリートに会ったことないんだもの(笑)。 まあ、エリートと言っても範囲は広くて、人によっては、大学を卒業して上場企業に務めている人はみんなエリートに入ってしまうのかもしれない。わしもそういう人をエリートと呼んだことがある。その基準で言えばわしもエリートになってしまうだろう。 だけどほとんどの人は、とてもエスタブリッシュメント、とは言えないんだよね、日本の場合。やはりここでわしがいう本物のエリートという場合、自分が日本という国を背負っているぐらいの気概がほしい。そしてなによ…

  • 経済的平等の先にあるもの 「実力も運のうち」を読んで考えたこと

    わしの平等に関する考え方はここに書いた。端的に言うと、ベーシックインカムで十分にお金を配ってしまい、また住宅すら配ってしまい、誰もがお金持ちに「へー、だから?」と言えるようにするというものだ。 だがしかし、これは経済的な話なのであって、いろんな意味でこれでは不十分なのは明らかだ。ひとは食うために生きるのにあらず、なのだから。 つまり、ひとは自分が社会に役立っていると思いたいのであり、他の人から感謝されたいと思っており、つまり自分に価値があると思いたいのであろう。 「あろう」と書いているのは、わしにはこの種の欲求が少ないので、いまいち実感がわかないからだ。わしは自分の仕事が人の役に立っているとか…

  • 実力も運のうち 能力主義は正義か?

    マイケル・サンデル 訳・鬼澤忍 早川書房 2021.4.21読書日:2021.11.8 能力主義(メリトクラシー)の負の局面が最大限に達して、いまや民主主義すらも危機にさらされており、寛容な公共社会につながる新たな共通善の構築が必要と主張する本。 日本語タイトルには感心しないことが多いが、この本のタイトルには唸ってしまった。普通は「運も実力のうち」というが、本の内容に即せば、本人に実力(能力)があるかどうかはエリートの家に生まれるかどうかで決まってしまうということだから、タイトル通りである。まさしく「親ガチャ」である。(親ガチャとは、親は選べないことをカプセルトイのガチャガチャになぞらえたもの…

  • 世界は変形菌でいっぱいだ

    増井真那 朝日出版社 2017.11.17読書日:2021.11.4 5歳のときに変形菌のことを知り、変形菌を育てるようになり、実験を行って学会にも発表する中学生(当時)が、変形菌との関わりや研究成果を述べた本。 たぶん、小学生の頃の著者がテレビで紹介されていたのを見たような気がする。変形菌を家の周りで発見して紹介していた。彼の両親は変形菌にまったく興味がなかったのに、両親を巻き込んでいて、すごいなあ、と思った。 増井さんによると、変形菌は粘菌の一種で、目に見えるほど大きくなって動き回るけれど、単細胞生物なんだそうだ。びっくり。 世界には900種ほどいるが、種の種類としてはそんなに大きくはない…

  • ミレニアム・ファルコンを作った男 45歳サラリーマン「スター・ウォーズ」への道

    成田昌隆 光文社 2021.7.30読書日:2021.11.3 NEC、日興証券と渡り歩いたエリートが夢を捨てきれず、いちからCGの勉強をして45歳で退社し、46歳でハリウッドデビューをすると、スター・ウォーズのVFXを担当したILMに採用され、ミレニアム・ファルコンのモデリングをするようになった経緯をつづった本。 この本の中身は上記のままなんですが、驚くのは、成田さんは結婚もしてるし子供もいるのによくCGの勉強する時間を確保できたな、ということです。 成田さんは典型的なオタク体質で、のめり込むとすべての時間を趣味に費やしてしまうような人です。たぶん彼の妻はその辺を理解していたのでしょう。いち…

  • 一度きりの大泉の話

    萩尾望都 河出書房新社 2021.4.30読書日:2021.11.2 萩尾望都が大泉で一緒に暮らした竹宮惠子とそのブレーンだった増山法恵と絶縁した経緯を述べた本。 萩尾望都が「私の少女マンガ講義」で竹宮惠子の「風と木の詩」についてなんの言及もないのはなぜ、と思っていたのだけど、この本を読んで納得。萩尾望都はそもそも発表された風と木の詩を読んでいませんでした。そりゃ、言及がないもの当然。 「少年の名はジルベール」で竹宮惠子が語ってた通り、彼女と増山法恵は「風と木の詩」の準備をしていました。その舞台は寄宿校で、登場人物は少年たち。少年たちについて熱い議論が交わされていた大泉に萩尾望都もいたわけです…

  • 開かれたパンドラの箱 老化・寿命研究の最前線

    今井眞一郎 構成・瀬川茂子 朝日新聞出版 2021.7.30読書日:2021.11.1 日本人の老化研究の第一人者による、自分のキャリア形成と老化・寿命研究の最前線を紹介した本。 以前読んだライフスパンの著者、デビッド・A・シンクレアと同じギャランテ研究室の研究仲間で、友人でもある今井眞一郎による老化研究の話で、今井の名前はライフスパンでも出てくる。同じ研究室にいたのだから、このフィールドの最近の研究成果についてはほぼ同じ内容で、ただ、今井さんはもちろん自分の研究について詳しく書いているという違いがある。 構成に関しても、ライフスパンとほぼ同じ構成で、老化研究を始めてキャリアを築く自分史と、興…

  • 1%の努力

    ひろゆき(西村博之) ダイヤモンド社 2020.3.4読書日:2021.10.25 人間、99%の努力をして成功するよりも、1%の努力で面白くだらだらと暮らせるほうがいいと思う人のために、コツを伝授する本。 ひろゆきの人気のこの本、投資をやっている人が読んだら、既視感ありありなんじゃないだろうか。なんというか、ひろゆきの思考パターンって投資をやりがち人にそっくりだ。 どんなところが似ているかと言うと次のようなところだ。 (1)生活コストを抑える 一般人が投資を始めようとしたら、まず元手は自分で用意するしかない。なので、普段の生活を切り詰めて、元手を蓄えようとする。そのせいか、質素な生活にはまっ…

  • 1日ごとに差が開く 天才たちのライフハック

    許成準(ホ・ソンジュン) すばる舎 2019.4.25読書日:2021.10.21 小さな習慣の積み重ねで人生は大きな差が開くと主張し、偉人たちの習慣を紹介しているが、実際にはそういうくくりで作った小ネタ集。 わしはこういう小ネタやちょっといい一言の本が苦手なのだが(あまり意味がないように思えるので)、これは面白く読めた。 ライフハックなんて言ってるが、この本で書かれていることを真似ても自分の人生に役に立つとはとても思えないものばかりだ。しかし有名な人の意外な側面を紹介して、飽きさせずに読み続けさせるという点ではよくできている。 例えばスティーブ・ジョブズの習慣では、誰もが思い浮かべる彼の習慣…

  • 「本を読む本」の真逆? 図書館を使って本を読むということ

    「本を読む本」の読書スタイルは、明らかに自分で本を買って読むようなスタイルなのであって、わしのような図書館の本を読む人間にはなんともぜいたくな話だなあ、という気がしました。 わしも昔は本を買っていましたが、本が溜まっていくのが好きになれず、しかもどんどん買っていくと読んでいない本もどんどん増えていくので、これも困ったものです。 で、あるとき、図書館でいいじゃん、と割り切ることにして、本は捨てました。今でも本を買うことはありますが、電子図書に限定しております。わしは紙というものが嫌いなのです。紙の本を擁護している人がいますが、そのへんは好き好きですから構いませんが、ともかくわしは本という物質から…

  • 本を読む本

    M・J・アドラー C・V・ドーレン 訳・外山滋比古 槇未知子 講談社学術文庫 1997.10.10(底本 日本ブリタニカ 1978.6)読書日:2021.10.17 読書とは受け身ではなく積極的な行為であり、初級読書、点検読書、分析読書を経て、最終的にはシントピカル読書という段階を目指さなければならないと主張する本。 シントピカル(syntopical)という単語は初めて知った。どういう意味かというと、同じトピックという意味の造語らしい。つまり、同じテーマの本を複数読み合わせるということである。 当然、時代や国が異なる著者の作品も読み合わせるので、使っている言葉が違ったり、同じ言葉でも使ってい…

  • 目的に合わない進化 進化と心身のミスマッチはなぜ起こる

    アダム・ハート 訳・柴田譲治 原書房 2021.3.22読書日:2021.10.16 ヒトが作り上げた社会や文化のイノベーションが早すぎて、ゆっくりと進む進化は追いつけず、ミスマッチが起きていることを書いた本。 いくつかのトピックスについて、人間の進化が社会変化に追いついていないことを示しているが、どのトピックスも遺伝だけでは説明が難しく、いろいろな要素が複雑に絡んでいて、話題が豊富にも関わらず、いまいち明快性に欠ける内容。おまけにあちこち話が跳んでいるから、おもしろいトピックの羅列といった感じ。一般書としてはこれでいいのかも。 今の時点でも研究が続行している内容がほとんどなので、明快性に欠け…

  • 無人島に生きる十六人

    須川邦彦 青空文庫 2004.5.8 (底本 新潮文庫 2003.7.1、親本 講談社 1948.10)読書日:2021.10.10 明治32年、漁場の調査に出た龍睡丸(りゅうすいまる)がハワイ列島のパール・エンド・ハーミーズ礁近海で遭難し、乗組員16人がひとりの死者も出さずに無人島で規則正しい生活をして、全員が肉体的にも精神的にも健康な状態で生還した話。 この本は少し前にネットで椎名誠がらみで話題になっていて、わしはさっそく青空文庫版をダウンロードしていたが、そのままになっていた。得てしていつでも読める本は後回しになり、なかなか読まないことになるのだ。 ところが、会社の同僚に読書好きがいて、…

  • LIFE SCIENCE(ライフサイエンス) 長生きせざるをえない時代の生命科学講義

    吉森保 日経BP 2020.12.21読書日:2021.10.6 科学的思考が大切と力説する著者が、科学的思考を全開して自ら関わってきた細胞のオートファジーを軸に生命科学について語る本。 この本の前に読んだ「動物意識の誕生」があまりに歯ごたえがありすぎたせいか、こういう一般向けの本を読むとほっとするが、今度は歯ごたえが足りなくてちょっと不満という、まことに贅沢な話。生命系の本が続いたのは、単なる図書館の予約本が届くタイミングの関係で、なんの意図もないです。 さて、最初に強調するのは科学とは仮説の集まりで、仮説を立てて限りなく真実に近づこうという学問だけど、あくまでも仮説であって真実ではないとい…

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