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2018/06/30

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  • 猪名川下流の魚たち1(「生きている猪名川改訂版」より

    猪名川下流の魚たち1(「生きている猪名川改訂版」より猪名川の下流は都市部を流れる都市河川です。川幅も広くなり河川敷は運動公園などに利用されている部分もあります。水の流れも緩やかになり、瀬や淵があります。5月といえば端午の節句。こどもの日です。江戸時代に庶民の間に広まった風習の一つに端午の節句に男の子の成長を祝って揚げれらる鯉のぼりがあります。『健やかな成長と立身出世を願う』という意味でこいのぼりを揚げるという、日本独自のものです。こいのぼりの歌で「やねよりたかいこいのぼり/おおきいまごいはおとうさん/ちいさいひごいはこどもたち/・・・」と歌われるように、黒の鯉はお父さん、赤の鯉はお母さん、青の鯉は子どもと、鯉のぼりを家族と考えるようになったのは明治時代以降だそうです。鯉のぼりの由来武家政治のころ、男児の成...猪名川下流の魚たち1(「生きている猪名川改訂版」より

  • 猪名川中下流の魚たち4(「生きている猪名川改訂版」より

    猪名川中下流の魚たち4(「生きている猪名川改訂版」より中下流域は水温が高く、餌やすみかが豊富にあるため、様々な魚がすんでいます。スジシマドジョウ中型種(ドジョウ科)全長約7cm。口ひげが3対あり、体の横に黒褐色の縦線があるのが特徴です。また、尾の付け根上部に目立つ黒斑点が1つあります。流れのあるところを好み、砂礫の底にすんでいます。雑食性でユスリカ幼虫などの底生動物などを好んで食べています。タモロコ(コイ科)全長10cm。口ひげが1対あります。川や池、用水路などの浅いところにすんでいます。雑食性で、水草、石についた藻、プランクトン、底にすむ小動物など何でも食べます。ヤリタナゴ(コイ科)全長約10cm。口ひげが1対あり、繁殖期のオスのしりびれの先は赤くなります。雑食性で、水中の小動物や石に付いた藻などを食べ...猪名川中下流の魚たち4(「生きている猪名川改訂版」より

  • 海老江干潟で野鳥観察会(ナチュラリストクラブ2008)

    海老江干潟で野鳥観察会(ナチュラリストクラブ2008)淀川の海老江干潟は多くの野鳥が見られる場所です。春秋の渡りのシーズンには長距離を渡る干潟の鳥シギやチドリのなかまが採餌に飛来します。大阪湾に流入する淀川には、海老江干潟、十三干潟などの小さな干潟が点在しています。2004年に福島区海老江で実験干潟が造成されました。造成の方法は海老江干潟より上流にある柴島干潟の削った土砂を埋めて作られました。その後、シギ・チドリ類やカモ類など多くの野鳥が観察されるようになりました。人工的に作られた干潟が成功した例です。2008年5月に行った観察会の記録です。海老江干潟で野鳥観察会(ナチュラリストクラブ2008)

  • ライントランセクト法 里山林を調べてみると

    ライントランセクト法里山林を調べてみるとライントランセクト法とは、森林とか草原などの植物の社会を一本の線か帯で切り取り、その断面(だんめん)、いわゆる構造を図で表して見る方法です。森林の場合、一番高い木の並んだところを第1層(高木層)と呼びます。低くなるにつれ、第2層(亜高木層)、第3層(低木層)、第4層(林床)などと呼びます。高木層を二層に分ける場合もあります。これを階層構造といいますが、階層が多いほど豊かな林とも言えます。また、そこに出現する種(植物の種類)が多いほど豊かな林とも言えます。三田市上深田の里山の断面図です。第1層はコナラカスミザクラコバノトネリコ(アオダモ)第2層はタカノツメネジキウリカエデミヤマガマズミ第3層はヒサカキアラカシコバノミツバツツジヤブツバキツクバネウツギヤマウルシモチツツ...ライントランセクト法里山林を調べてみると

  • 子どもの本がおもしろい㊳ うねゆたかの田んぼの絵本(全5巻)

    子どもの本がおもしろい㊳うねゆたかの田んぼの絵本(全5巻)宇根豊・作/小林敏也・絵定価:揃14,850円/各2.970円(税込)ISBNコード:9784540201011発行:2021/3出版:農山漁村文化協会(農文協)判型/頁数:AB各36ページ第1巻田んぼの四季なぜ赤とんぼは人間に寄ってくるの?第2巻田んぼの動物足あとにオタマジャクシが集まるのは?第3巻田んぼの植物草刈りしないといけないのはなぜ?第4巻田んぼの環境土に石ころがないのはなぜ?第5巻田んぼの文化なぜ正月はやってくるの?農文協の編集室から「全国の小学校で行われている、田植えや稲刈りの体験。でも稲作にかかわる四季の仕事のもつ意味や、それを田んぼやその周辺の動植物や環境とつなげて考えることはあまり多くありません。この絵本では農家(お百姓)と子ど...子どもの本がおもしろい㊳うねゆたかの田んぼの絵本(全5巻)

  • 猪名川中下流の魚たち3(「生きている猪名川改訂版」より

    猪名川中下流の魚たち3(「生きている猪名川改訂版」より中下流域は水温が高く、餌やすみかが豊富にあるため、様々な魚がすんでいます。イトモロコ(コイ科)体長約10cm。コウライモロコとよく似ていますが、側線上のウロコが縦に長いことと、ひし形の黒斑があるのが特徴です。コウライモロコ(コイ科)体長約12cm。イトモロコより下流側の流れがおだやかな砂礫底に群れています。雑食性で水生昆虫や石に付いた藻などを食べています。コウライニゴイ(コイ科)全長約50cm。口ひげが1対あります。コイとよく似ていますが、体がスマートで、特に顔が細長く口が下を向いているので区別できます。流れのゆるやかな場所の底にすんでいます。雑食性で水生昆虫、石についた藻、小魚などを食べます。コウライニゴイとニゴイは上からは見分けがつきにくく、下唇に...猪名川中下流の魚たち3(「生きている猪名川改訂版」より

  • 猪名川中下流の魚たち2(「生きている猪名川改訂版」より

    猪名川中下流の魚たち3(「生きている猪名川改訂版」より猪名川下流は平野部、都市部を流れる都市河川です。近年、時間経過とともに猪名川下流では陸の部分と川の流れの部分が固定化していまい、小石の川原が少なくなってしまいました。そのため、水域と陸の部分が増水のときには浸水の状態になるように工事がおこなわれました。本来の自然の持つ力を活用して環境の多様性を期待する礫河原再生事業がそれです。この工事でこれまで河川敷で大きくなったヤナギなどの木が伐採され、川原の環境が一変し、陸上の生き物に大きな変化がありました。河原の環境と水辺の環境が今後どのように変化するのかは、継続観察していく必要があります。また、猪名川(直轄管理区間)には8基の井堰・床固があります。大井井堰(藻川)、三ヶ井井堰、高木井堰、久代北台井堰、池田床固に...猪名川中下流の魚たち2(「生きている猪名川改訂版」より

  • 里山と里地里山 4月下旬の里地

    里地里山4月下旬里地の畦でめだつ黄色い花今年の花の動きは例年になく早い。しかし、農作業は農業暦にしたがって行われる。4月下旬になると里地の田んぼでは田植えの準備にはいる。まず、水路掃除がはじまる。いよいよ田んぼの準備の最初の一歩。水路掃除では、田に水を引き入れるのスムーズにするためですが、秋からたまった落ち葉や泥のかきだしをします。崩れている部分はなおして、田植えの水が順調にためることができるように作業がすすみます。田おこしが始まるまでの間、田や畦の植物がみられるのはもう少し。畦の草刈りがおわり、田に水がはるといよいよ田植えです。最近は田植えも5月上旬からはじまります。今、畦や田では、シロツメグサやハルジオンの白い花がさいていますが、白い花よりも黄色い花のほうが目立ちます。黄色い花はみんなタンポポとおもっ...里山と里地里山4月下旬の里地

  • 猪名川中下流の魚たち(「生きている猪名川改訂版」より

    猪名川中下流の魚たち(「生きている猪名川改訂版」より山間部から盆地にでると猪名川の流れが緩やかになります。周りの山々からの土砂がたい積して谷底平野ができます。流れが緩やかになると砂地の場所ができます。カマツカやニゴイは砂地の好きな魚類の仲間です。カマツカ(コイ科)体長約20cm。平らなおなかをしています。口ひげが1対あり、唇のまわりに小さな突起があります。砂や小石が混じる川底に住んでいます。雑食性で砂とともに水生昆虫などを吸い込み、えらあなより砂をはきだします。ニゴイ(コイ科)体約50cm。コイと似ているのでこの名前が付きましたが、コイよりスマートで、顔が長く、口が下を向いています。また、口ひげは1対です。流れの緩やかな砂地を好みます。雑食性で、水生昆虫や石についた藻などをたべます。ムギツク体長約10cm...猪名川中下流の魚たち(「生きている猪名川改訂版」より

  • 猪名川中下流の魚たち(「生きている猪名川改訂版」より

    猪名川中下流の魚たち(「生きている猪名川改訂版」より山間部から盆地にでると猪名川の流れが緩やかになります。周りの山々からの土砂がたい積して谷底平野ができます。流れが緩やかになると砂地の場所ができます。カマツカやニゴイは砂地の好きな魚類の仲間です。カマツカ(コイ科)体長約20cm。平らなおなかをしています。口ひげが1対あり、唇のまわりに小さな突起があります。砂や小石が混じる川底に住んでいます。雑食性で砂とともに水生昆虫などを吸い込み、えらあなより砂をはきだします。ニゴイ(コイ科)体約50cm。コイと似ているのでこの名前が付きましたが、コイよりスマートで、顔が長く、口が下を向いています。また、口ひげは1対です。流れの緩やかな砂地を好みます。雑食性で、水生昆虫や石についた藻などをたべます。ムギツク体長約10cm...猪名川中下流の魚たち(「生きている猪名川改訂版」より

  • 猪名川上中流の魚(生きている猪名川改訂版より)

    猪名川上流中流の魚たち(「生きている猪名川改訂版」より山間部から盆地にでると猪名川の流れが緩やかになります。周りの山々からの土砂がたい積して谷底平野ができます。谷底平野は、猪名川では数か所あり、渓谷でつながっています。アカザ(ギギ科)水のきれいな上流中流域に生息します。体長約10cm。一見ナマズのこどものようにみえますが、口ひげが4対8本あるのと、体の色が淡い褐色をしていることで見分けがつきます。夏でも水温が低い場所をこのみます。昼間は市の下に身を潜め、夜になるとえさを求めて石の間をぬうように泳ぎます。肉食で、おもに水生昆虫などをたべます。背びれと胸鰭にとげがあり、不用意に触れると刺されることがあります。兵庫県ランク:地域限定貴重種;環境省ランク:VUギギ(ギギ科)体長15cm。河川の中流域に生息していま...猪名川上中流の魚(生きている猪名川改訂版より)

  • 猪名川上流の魚(生きている猪名川改訂版より)

    猪名川上流の魚(生きている猪名川改訂版より)「河川水辺の国勢調査」は河川を環境という観点からとらえた定期的、継続的、統一的な河川に関する基礎情報の収集整備のための調査のことです。全国109の一級水系の直轄区間の河川(河川版)でおこなっている。その調査で猪名川の魚類を一覧にしたもの。その調査は定点を基本にして継続的に行われているので経年変化を記録をみることができます。定点観測ですので、すべての生き物が網羅さているわけではありませんが、不足を補う意味でも当会では、流域のすみずみまで調査して「生きている猪名川」にまとめました。「生きている猪名川」は増補版、改訂版と3冊を出版しました。今回はその3冊から魚類の紹介です。猪名川の上流域にすむ魚たち上流域は淵と瀬が連続するだけの単純な構造で、冷たい水を好む魚がすんでい...猪名川上流の魚(生きている猪名川改訂版より)

  • ウワミズザクラとイヌザクラ

    ウワミズザクラ今年の山の花の咲く時期ははやいフジの花も目にするようになり、ウワミズザクラも、ゴールデンウイーク前後に満開なのだが、10日ほどはやい。サクラのなかまとしてこれまでの生きているシリーズで紹介していたが、DNAの分類がすすみ、ウワミズザクラもウワミズザクラ属になりました。これまでは、ウメ、モモ、サクラはすべてサクラ属としてひとまとめになっていました。しかし最近では、DNA解析による分類によって、従来のサクラ属は、スモモ属、サクラ属(狭義)、バクチノキ属、ウワミズザクラ属の4つに分かれてしまいました。花が数個さいており、葉腋の芽が2個ならスモモ属、1個ならサクラ属、ウワミズザクラのようにブラシのような花が付き、落葉ならウワミズザクラ属、常緑ならバクチノキ属と別れました。ウワミズザクラはブラシのよう...ウワミズザクラとイヌザクラ

  • 京都府久美浜湾で海岸の植物

    京都府久美浜、小天橋の砂州の植物京都府の単語半島の付け根に位置する久美浜湾の北側には湾をふたをするように砂州が続いています。久美浜湾の広さは約7.1km2、最大の水深は20.6mで、汽水性の潟湖です。久美浜湾からは水戸口とよばれる人工水路日本海とつながっており、そこから船を海に出します。人工水路を作ったのは、1913年といいます。海岸からは砂がたまって出た砂州のようですが、砂の下には礫層があり、段丘になっています。段丘崖のうえに砂が海岸から風に乗って運ばれて、砂丘のようになっています。海岸の周辺にはクロマツやニセアカシアなどの植林地があり、畑や果樹園を砂から守っています。固定された砂丘地は農地に変えられ、サツマイモやメロン野菜などの栽培や、果樹園では梨やぶどうを育てる砂丘農業がおこなわれています。久美浜湾...京都府久美浜湾で海岸の植物

  • 栗柄の分水界 (生きている由良川より)

    栗柄分水界由良川の6つの分水界があるといいましたが、そのつづきです。分水界があるのは栗柄峠という場所にあります。県道春日栗柄線は、つづれ坂の連続でしたが現在は道路が整備され解消されています。その峠を上がりきった場所に分水界の看板があります。峠の上は田畑の広がる盆地となっています。ここが分水界であることは、この標識がなければたぶんわからないでしょう。昔この場所は峠より西に急坂を下れば春日に、南になだらかに下れば篠山へ、北にあがれば京丹波へ向かう文字通りの交通の要衝になっていた場所でした。栗柄は三方を山に囲まれ、栗柄集落を境とし、つづみ峠に源を発する宮田川(加古川水系)と、無名峠(杉ヶ谷)に源を発する杉ヶ谷川が同じ谷内でわずか150m余りの幅をおいて平行に流れています。宮田川は、篠山川~加古川を経て瀬戸内海に...栗柄の分水界(生きている由良川より)

  • 資料を読むー「自然とともに」第37号(兵庫県環境政策課林務課)

    資料を読む「自然とともに」第37号平成9年3月28日発行—兵庫県一環境政策課•林務課〒650神戸市中央区下山手通5丁目10番1号「自然とともに」は兵庫県環境政策課林務課の会報誌。兵庫県のレッドデータの内容の一部が、ナチュラルウオッチャーの会員に配布されていた冊子に掲載された。この37号を最後にこの冊子は、ひょうご環境創造協会のほうに移管することになるが、兵庫県からは最後の号になる。県のレッドデータブックは平成7年3月に「兵庫の貴重な自然(兵庫県版レッドデータブック)」として出版された。先に「自然とともに」第33号がそのレッドデータを紹介したのが最初で、今回はその続き。広報紙は一度読むとそのままゴミ箱行きになることが多い。大事な事柄があっても薄いのでそのままどこかに消えてしまうのが普通だが、いろいろな内容の...資料を読むー「自然とともに」第37号(兵庫県環境政策課林務課)

  • 石生(いそう)の分水界

    石生(いそう)の分水界本州の中央分水界で最も低い分水界です。標高約95mの中央分水界です。一方は由良川に流れ日本海へ、もう一方は加古川にながれ瀬戸内海へと流れます。近畿の地形は太平洋プレートとフィリピン海プレートの二つのプレート運動に影響を受けています。とくに二つのプレートの力で丹波地域は東西方向に、山地と低地が交互に連なる「うねり構造」をしています。現在、由良川と加古川の流域は低地になっています。50万年ほど前の加古川は、現在の由良川の下流公庄付近まで広がっていました。それで、京都府の福知山盆地あたりが由良川との分水界になっていたと考えられています。50万~60万年前に六甲山地の隆起が激しくなり、氷上地域は周りに比べて低地となっていきます。そのため氷上や福知山は盆地となり湖や湿地となりました。そして、福...石生(いそう)の分水界

  • 山笑う コナラとクヌギ

    山笑うコナラとクヌギの花春の山の草木が一斉に芽吹きはじめた。例年より1週間以上早い。周辺の雑木林のコナラ、銀色の新芽から新しい葉を出したとおもったら、さっそく雄花をさかせています。クヌギもコナラの葉に比べて大きい葉をひろげると、コナラよりおおきな雄花をたらしています。コナラやクヌギは秋のドングリの時は注目される木々ですが、春はスルーされることが多いようです。コナラの雄花は黄緑色をして垂れ下がって咲いています。雌花は、茶色っぽい色をしています。コナラは伐採すると容易に萌芽するので、かつては薪炭材や水田の緑肥として重要な樹種でした。里山でも貴重な木でしたが、利用されずにどんどん大きくなっています。現在はシイタケ栽培のほだ木として利用される程度になっています。クヌギも同じような状況です。台場クヌギ川西市の黒川は...山笑うコナラとクヌギ

  • 動く大地 谷中分水界と河川争奪(生きている由良川より)

    谷中分水界と河川争奪(生きている由良川より)山に雨が降ると、稜線を境として、雨水は互いに反対方向に流れていきます。雨水が集まると川の源流となります。その先の稜線の反対側にも、別の源流があります。稜線を境として、それぞれの源流は別の川の始まりとなるのです。それぞれ別々の川の始まりが接する点を分水界といいます。また、分水界が山脈である場合には、分水嶺(ぶんすいりょう)と呼びます。降った雨が、太平洋側と日本海側とを分かつ分水界を、中央分水界といいます。一般的に、中央分水界の標高は1,000m~3,000mあり、本州の背骨になる山脈が分水界となっています。分水界はたいてい高い山々の尾根にあります。中央分水界は日本列島の北から南までつながっているので、この線を境に気候はもちろん、動物、植物の生態も特徴的なものになっ...動く大地谷中分水界と河川争奪(生きている由良川より)

  • 土喰って虫喰って口渋い ツバメ

    ツバメ「土喰って虫喰って口渋い(つちくってむしくってくちしぶい)」ツバメのさえずりを、人間の言葉に当てはめると「「土喰って虫喰って口渋い(つちくってむしくってくちしぶい)」という言い方をします。(聞きなし)ウグイスを「ホーホケキョ」というのと同じです。ツバメはオスメス同色ですが、見分け方は尾が長いのがオスです。ツバメが春になるとあらわれるのはどうして?ツバメは3月から5月頃に空をすいすい飛び回るのを見かけるようになります。ツバメは冬の間、フィリピンや台湾、マレー半島やオーストラリアにいて、春になると、日本にやって来る渡り鳥です。どうして、春になると日本にやってくる理由は、エサと産卵のためです。夏の熱帯地域では日本などの温帯のほうがツバメにとってはトンボ、ハエ、蚊、蝶、蛾、またはこれらの幼虫などのエサを捕ま...土喰って虫喰って口渋いツバメ

  • 黄砂がやってきた

    黄砂がやってきた黄砂は韓国でも「今年最悪」警戒レベルを格上げ2023/04/12/12:11(テレ朝ニュース)―視界が黄色休校を呼びかけー最悪レベル中国の「黄砂」日本に飛来東京で観測なら4月として16年ぶり2023/01/12/9:34(テレ朝ニュース)と黄砂に関するニュースが飛び交っています。ここ兵庫県三田市でも午前中に降った雨が上がり、午後5時ごろは天気が回復。しかし、青空より、遠くぼけた様子が観測されました。予想図でも三田市もすっぽりはいっているので、このカスミは黄砂です。今回の黄砂はゴビ砂漠からの土壌・鉱物粒子が風に乗ってやってきました。海洋へも降下して、海洋表層のプランクトンへのミネラル分の供給をおこない、プランクトンが増えて海洋の生き物にも影響を与えている良い面もあるのですが健康被害が心配され...黄砂がやってきた

  • モンシロチョウとスジグロシロチョウ このごろ事情

    モンシロチョウとスジグロシロチョウのこのごろの事情多くの学校では入学式が終わり、いよいよ学習に力がはいります。小学校3年理科では、5月に昆虫の体について学習します。多くの教科書で、昆虫の体で取り上げる昆虫はモンシロチョウ。それで、苦労するのが5月になって、モンシロチョウの幼虫青虫を集めること。今の間に、花壇にキャベツの苗を3株ほど植えておくと、モンシロチョウが産卵にやってくるので、青虫の観察にまにあいます。昆虫と植物の関係を勉強するのに、野外での観察は必須ですが、最近はタブレットで画像を見て終わりにすることができるので、虫の嫌いな先生にとっては便利なツールになっていまいました。さて、図鑑などでは「モンシロチョウは人家近くに多いのに対し、スジグロシロチョウは山地に多い傾向がある。」とあります。モンシロチョウ...モンシロチョウとスジグロシロチョウこのごろ事情

  • ヒバリ 天に歌う

    ヒバリ麦畑に巣をつくり、空高く舞い上がって一日中のどかにさえずる。昔は田んぼに米の収穫が終わると麦を植える。二毛作の様子がよくみられました。日本の麦が見られなくなったのは海外から安い小麦がはいってくるとだんだん作られなり、麦踏も過去のことばになっています。背の低い草地が、なくなってきたので、近年ではヒバリなどの草地性の野鳥も減少しているといいます。阪神間や播磨地域の、広い下流の河川敷では草刈りを定期的にするので、そのような場所ではふつうにみられます。春はヒバリにとって繁殖期です。オスは、メスを呼ぶために、空に舞い上がり、ホバリングをしながら「フィチフィチフィチ/ピージョルピーチョフチョフチョフ/ピージュルジュル…」とさえずります。滞空時間は20秒から1分ぐらいで、長いときには20分間もさえずり続けるといわ...ヒバリ天に歌う

  • 胞子で増える植物(3) スギゴケのなかま

    スギゴケのなかま苔庭のコケに使われて有名なのはスギゴケのなかま。スギゴケのなかま、蘚類に所属する種は、約13000種が記録されている(Magill2010)という。そのなかで、猪名川流域でみられるスギゴケのなかまを紹介する。(「生きている猪名川」旧版による)コダマゴケ樹の幹にかたまって生育しています。よくまわりを見ると、他の種類のコケも見られます。乾燥に耐える性質を持ったコケたちです。ハイゴケ日当たりのよい地上にマット状になります。芝地の間にもよく見られます。枕の詰め物に利用されたこともあり、属名は「睡眠」を意味しています。ヒジキゴケ日当たりのよい乾いた岩上によく見られます。コケはじめじめしたところを好むようにおもいますが、耐乾性を持った種類も多くあります。ギンゴケ日当たりのよい地上や岩上、コンクリート上...胞子で増える植物(3)スギゴケのなかま

  • 今日の滋賀県「海津」のサクラ

    ナチュラリストクラブ2023年度第1回「海津大崎の桜を見ながらハイキング」報告海津大崎は、琵琶湖八景「暁霧・海津大崎の岩礁」としても知られる景勝地です。今回は「日本のさくら名所100選」にも選ばれている海津大崎の桜を見に行きます。★日時:4月9日(日)10:00~15:00★集合場所:JR湖西線マキノ駅10:00★持ち物:弁当・水筒・その他必要なものJrのマキノ駅の到着が9時27分だったので、十分余裕でみなさん集合日曜日マキノ駅は6つぐらいの大小の団体でごった返していました。さて今日のサクラは先月、下見のころの写真とくらべてみていただくと、桜は残念でしたが成果はナチュラリストクラブのホームページで(報告は来週初めになると思います)https://barmam.sakura.ne.jp/naturalist...今日の滋賀県「海津」のサクラ

  • 胞子で増える植物 ゼニゴケのなかま

    胞子でふえる植物(2)ゼニゴケのなかま今回はコケのなかまの紹介ゼニゴケのなかまは理科の教科書に、苔類の代表として掲載されている。人家の近く、特に家の北側など、やや湿った場所にみられるコケ。コケのなかま小さな緑もこの地域では200種類ぐらい見られます。1ミリにもみたない小型の種類から、10センチ以上になる大型のものまで小気候の環境下で様々な生育形態をしています。河川の下流部の開けたところは氾濫原として表土がかき回されるので短期に生育を繰り返す種類が多く見られます。中上流域になると、大小さまざまな岩が点在し、大きな樹木が育たない、開けた日照の厳しい環境下になりますが、そのなかでも耐乾性を持った種類がみられます。最上流域となると、谷も狭まり、空中湿度も高く、一般的なコケによい生育環境となり多くの種類が生育してい...胞子で増える植物ゼニゴケのなかま

  • 胞子で増える植物!?(菌類)

    胞子でふえる植物(菌類)菌類にまつわる10の秘密、最新研究で明らかにヘレン・ブリッグス、BBCニュース(2018年9月13日)報告書「StateoftheWorld'sFungi(世界の菌類の状態)」の紹介だ。「菌界は地球生命にとって欠かせない存在」であると報告している。食用きのこや、ペニシリンを作り出すカビも菌類。菌ちゃん農法の植物が水や栄養素を土壌から吸い上げる手伝いを利用してことから無肥料で農業をおこなう実践も菌類。血中コレステロールを下げたり臓器移植を可能にしたりする薬になることがわかってきた。今回は「生きている猪名川(旧版)より」胞子で増える植物菌類から菌類は植物でも動物でもない第3の生物ということになってきていますが生物の世界は、界、門、綱、目、科、属、種の階級を設けて分類しています。現在知ら...胞子で増える植物!?(菌類)

  • 春の山菜

    春の山菜里山での作業で、冬に草刈りをした場所をみるとワラビがでていた。例年より2週間ほど早い。今年の暖かさは、半端じゃないなと思う。武庫川のサクラを見に行くときにすでにコゴミが大きくなっていたので早いなと思っていたが、ワラビまで里山での山菜はフキノトウ、ツクシ、ノカンゾウが終わればワラビ、そしてセリ、ヤマウド、タラ、筍と続く。山菜は、食べるときには“あく抜き”をします。「これ食べれるん?!」と家にもってかえるのはよいのですが、あく抜きを忘れると大変なことに。そのままだと、“えぐ味み”、“しぶ味”、“にが味”などの強つよい風味の“あく”でおいしくないといことになります。おいしく食べるためには「あく」を取とり除のぞくことが必要です(これを「あく抜き」といいます)。昔の人はこれらを食べる方法を知っていました。あ...春の山菜

  • 竹のなかま

    タケノコ3月から5月にかけて旬の「たけのこ」はモウソウチクのたけのこです。タケノコは竹の地下茎から出る若芽の部分をいいます。タケのなかまタケには節があります。枝の出ていない節の部分をよく見ると、タケによって違いがあることに気づきます。節をもとに竹の見分け方を紹介します。ハチクやマダケでは節が2本の環で出来ています。ハチクでは枝の第一節目をきると、つまっています。マダケでは空洞があります。ハチクは誤って「破竹」と書かれることがありますが、本当は表面が少し白い粉をつけたように白いことから「淡竹」と書くのが正しい名です。茶道で使う茶筅(ちゃせん)はこのハチクで作ります。また、ハチクのタケノコは苦味が無く食べやすく市場などにも出回ります。また、マダケは曲がりにくいので旗ざおなどに用いらてきました。タケの多くは中国...竹のなかま

  • コバノミツバツツジ 春を代表する花

    春を代表する花−コバノミツバツツジコバノミツバツツジ武庫川流域で見られる里山の花で春先、雑木林のなかで鮮やかな赤紫色の花が目に付きます。葉が出る前に花が咲くので目立ちます。コバノミツバツツジです。コバノミツバツツジで有名なのが武庫川下流の西宮市の広田神社。神社のコバノミツバツツジが昭和44年兵庫県指定天然記念物に指定されました。神社の敷地内に約2万株が群落を形成しているそうです。「おじいさんは山へしばかりに・・・」関西ではしばは、「コバノミツバツツジ」「山に柴刈り」の意味がわかない人も多いかと、ガス電気のない昔、煮炊き用の木を集めに山に取りに行くことを「柴刈り」といいます。最近の子どもは、ゴルフ場の芝を刈ると思っている話をきいて笑いましたが。岐阜県から中国地方にかけてみられるコバノミツバツツジです。兵庫県...コバノミツバツツジ春を代表する花

  • 春の花スプリングエフェメラル「ノウルシ」

    ノウルシ(トウダイグサ科)「生きている淀川」で紹介したノウルシ。最近自生地が少なくなり、淀川右岸鵜殿に春だけ見られる植物(春植物)です。花時には苞が黄色くなるので、花が咲いたように見えます。結実するころ、周りのヨシが成長するので、それにあわせて夏になると地上部が枯れてしまい、翌早春まで地下の根茎で過ごします。(スプリングエフェメラルといいます。)ノウルシは苞が花のように見え、花弁や萼片はありません。外花弁に見える部分は杯状花序(はいじょうかじょ)の基部にある総苞葉・苞葉になります。さて、兵庫県では三田市、西脇市、加東市、多可町、たつの市、丹波市でみられる貴重種です。武庫川では上流の日出坂付近でみられます。土手焼きのあとの川原で見られます。葉や茎を傷つけると出る白い乳液がでるのが漆の汁に似ている出のノウルシ...春の花スプリングエフェメラル「ノウルシ」

  • 里地里山の1年 4月上旬③春の里山

    春の里山③小川から春のたより「春の小川はさらさら行くよ/岸のすみれやれんげの花に/すがたやさしく色うつくしく/咲けよ咲けよとささやきながら」(作詞:高野辰之、作曲:岡野貞一)春の小川といえばどちらの川をイメージされるだろうか。最初の川は里山を流れる「小川」川岸にはネコヤナギがあり、川の両側にはアセビやクロモジ、ヒサカキの花が見える。谷にのれんのようにぶらさがって咲いているのはキブシ。もう一つは、4月上旬サクラ並木の武庫川上流部、藍本日出坂付近の川の様子河原には、土手焼きのあとにあざやかな緑と黄色が目に付くノウルシ(花序の下部の苞葉は倒卵形で、あざやかな黄色を呈し、遠くから見ると花弁のように見える。兵庫県Bランク)があった。そして、歌のようにレンゲ、土手には、タチツボスミレやキランソウが、やや湿ったところに...里地里山の1年4月上旬③春の里山

  • 里地里山の1年 4月上旬②ため池から

    春の里山②ため池から春のたより私たちの活動の場所に大小合わせて9枚のため池があります。田んぼで稲を作るのをやめてしまって、現代活用されているのはなし。土手の崩壊をさけるため、ほとんどの池の樋がこわされています。私たちが里山作業をするまえは、日の当たらない暗い池がほとんどでした。しかし、周りのササや低木を切り払い池に日の光をあてることによって、多くの植物や動物がもどってきました。春に見られたため池での生き物たち。2月下旬から池に来てたヒキガエルが生んだ卵がかえっておたまじゃくしがたくさんいました。池の周りでヒキガエルの親がないています。来月になると、1cmほどになって陸に上がってきます。他に水面にはメダカの群れが、冬の間は泥の中で冬眠していたのが、春の光とともに泳ぎだしました。植物ではショウジョウバカマ、ロ...里地里山の1年4月上旬②ため池から

  • 里地里山の1年 4月上旬

    里地里山の1年4月上旬一言でいえば里山は人と自然が共生する場所。人の手が加えることによって維持されてきた雑木林(コナラ林),アカマツ林,竹林,スギ林など里山林を保全していこうと20年近く活動してきました。人々の暮らしと深くかかわってきた里山林でしたが、次第にその林に人の手が入らなくなり、多様な生き物を育む場となってきた里地里山が,荒れたままの山林となり、生物の多様性が失われていきました。里山に手を加え自然との共生の手助けを実践してきました。私たちの活動の場所は、里山林の他に,耕作地(水田,畑),水辺(小川,ため池),人の住む集落があります。この4点セットで里地里山です。里山保全活動にくわえて、畑作活動、水田活動もシステムにいれて里地里山を多様な生き物を生む場所にしていきたいと思っています。春の里山4月はじ...里地里山の1年4月上旬

  • 子どもの本がおもしろい㊲

    子どもの本がおもしろい㊲今回は農業、学校で食育実践、肥料の代わりに野菜ごみをつかって育てるノンフィクション。「菌ちゃん野菜をつくろうよ」あんずゆき文出版社‏:‎佼成出版社;初版(2016/6/20)発売日‏:‎2016/6/20言語‏:‎日本語単行本‏:‎96ページ「虫はまずい野菜につく」退職金使い果たした有機野菜農家がたどり着いた驚愕の答え(2020年)「雑草があれば2カ月で有機野菜作り始められる」常識を覆した土作りの方法とは?(2020年)生ゴミコンポストの作り方|菌ちゃん先生の「生ゴミ漬け物投入法」(2021年)菌ちゃん(吉田俊道さん)に学ぶ自然農法の世界が日本を救う理由(2022年)とネットには山のように菌ちゃん農法があります。この本は、これは子ども向けに書かれたノンフィクション2016年のもの菌...子どもの本がおもしろい㊲

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