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野生生物を調査研究する会活動記録
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2018/06/30

  • 阪神間に残るシイの森

    シイの森西南日本の潜在植生は照葉樹林(常緑広葉樹)、東北日本では落葉広葉樹です。潜在植生とは人間が開発しなかったら成立するであろう植生です。照葉樹林ではシイやカシの木のトングリ主ですが、落葉広葉樹はドングリのの種類はたくさんあります。その昔、西日本では照葉樹林の森を人が生活のため伐採が始まります。そして、人が利用した後に再生してきた森林が誕生します。二次林といいます。二次林も自然林ですが、手つかずの天然林は一部にしか残っていません。宗教的に保護されている場所では潜在植生が残っている場合がります。社寺林です。照葉樹林は西日本を広く覆っているはずですが、社寺林の樹木の種類が何かを調べることによって潜在植生の分布域を調べることができます。照葉樹林を構成する主要樹種であるシイ属(Castanopsis)は東南アジ...阪神間に残るシイの森

  • 猪名川下流の魚たち1(「生きている猪名川改訂版」より

    猪名川下流の魚たち1(「生きている猪名川改訂版」より猪名川の下流は都市部を流れる都市河川です。川幅も広くなり河川敷は運動公園などに利用されている部分もあります。水の流れも緩やかになり、瀬や淵があります。5月といえば端午の節句。こどもの日です。江戸時代に庶民の間に広まった風習の一つに端午の節句に男の子の成長を祝って揚げれらる鯉のぼりがあります。『健やかな成長と立身出世を願う』という意味でこいのぼりを揚げるという、日本独自のものです。こいのぼりの歌で「やねよりたかいこいのぼり/おおきいまごいはおとうさん/ちいさいひごいはこどもたち/・・・」と歌われるように、黒の鯉はお父さん、赤の鯉はお母さん、青の鯉は子どもと、鯉のぼりを家族と考えるようになったのは明治時代以降だそうです。鯉のぼりの由来武家政治のころ、男児の成...猪名川下流の魚たち1(「生きている猪名川改訂版」より

  • 猪名川中下流の魚たち4(「生きている猪名川改訂版」より

    猪名川中下流の魚たち4(「生きている猪名川改訂版」より中下流域は水温が高く、餌やすみかが豊富にあるため、様々な魚がすんでいます。スジシマドジョウ中型種(ドジョウ科)全長約7cm。口ひげが3対あり、体の横に黒褐色の縦線があるのが特徴です。また、尾の付け根上部に目立つ黒斑点が1つあります。流れのあるところを好み、砂礫の底にすんでいます。雑食性でユスリカ幼虫などの底生動物などを好んで食べています。タモロコ(コイ科)全長10cm。口ひげが1対あります。川や池、用水路などの浅いところにすんでいます。雑食性で、水草、石についた藻、プランクトン、底にすむ小動物など何でも食べます。ヤリタナゴ(コイ科)全長約10cm。口ひげが1対あり、繁殖期のオスのしりびれの先は赤くなります。雑食性で、水中の小動物や石に付いた藻などを食べ...猪名川中下流の魚たち4(「生きている猪名川改訂版」より

  • 海老江干潟で野鳥観察会(ナチュラリストクラブ2008)

    海老江干潟で野鳥観察会(ナチュラリストクラブ2008)淀川の海老江干潟は多くの野鳥が見られる場所です。春秋の渡りのシーズンには長距離を渡る干潟の鳥シギやチドリのなかまが採餌に飛来します。大阪湾に流入する淀川には、海老江干潟、十三干潟などの小さな干潟が点在しています。2004年に福島区海老江で実験干潟が造成されました。造成の方法は海老江干潟より上流にある柴島干潟の削った土砂を埋めて作られました。その後、シギ・チドリ類やカモ類など多くの野鳥が観察されるようになりました。人工的に作られた干潟が成功した例です。2008年5月に行った観察会の記録です。海老江干潟で野鳥観察会(ナチュラリストクラブ2008)

  • ライントランセクト法 里山林を調べてみると

    ライントランセクト法里山林を調べてみるとライントランセクト法とは、森林とか草原などの植物の社会を一本の線か帯で切り取り、その断面(だんめん)、いわゆる構造を図で表して見る方法です。森林の場合、一番高い木の並んだところを第1層(高木層)と呼びます。低くなるにつれ、第2層(亜高木層)、第3層(低木層)、第4層(林床)などと呼びます。高木層を二層に分ける場合もあります。これを階層構造といいますが、階層が多いほど豊かな林とも言えます。また、そこに出現する種(植物の種類)が多いほど豊かな林とも言えます。三田市上深田の里山の断面図です。第1層はコナラカスミザクラコバノトネリコ(アオダモ)第2層はタカノツメネジキウリカエデミヤマガマズミ第3層はヒサカキアラカシコバノミツバツツジヤブツバキツクバネウツギヤマウルシモチツツ...ライントランセクト法里山林を調べてみると

  • 子どもの本がおもしろい㊳ うねゆたかの田んぼの絵本(全5巻)

    子どもの本がおもしろい㊳うねゆたかの田んぼの絵本(全5巻)宇根豊・作/小林敏也・絵定価:揃14,850円/各2.970円(税込)ISBNコード:9784540201011発行:2021/3出版:農山漁村文化協会(農文協)判型/頁数:AB各36ページ第1巻田んぼの四季なぜ赤とんぼは人間に寄ってくるの?第2巻田んぼの動物足あとにオタマジャクシが集まるのは?第3巻田んぼの植物草刈りしないといけないのはなぜ?第4巻田んぼの環境土に石ころがないのはなぜ?第5巻田んぼの文化なぜ正月はやってくるの?農文協の編集室から「全国の小学校で行われている、田植えや稲刈りの体験。でも稲作にかかわる四季の仕事のもつ意味や、それを田んぼやその周辺の動植物や環境とつなげて考えることはあまり多くありません。この絵本では農家(お百姓)と子ど...子どもの本がおもしろい㊳うねゆたかの田んぼの絵本(全5巻)

  • 猪名川中下流の魚たち3(「生きている猪名川改訂版」より

    猪名川中下流の魚たち3(「生きている猪名川改訂版」より中下流域は水温が高く、餌やすみかが豊富にあるため、様々な魚がすんでいます。イトモロコ(コイ科)体長約10cm。コウライモロコとよく似ていますが、側線上のウロコが縦に長いことと、ひし形の黒斑があるのが特徴です。コウライモロコ(コイ科)体長約12cm。イトモロコより下流側の流れがおだやかな砂礫底に群れています。雑食性で水生昆虫や石に付いた藻などを食べています。コウライニゴイ(コイ科)全長約50cm。口ひげが1対あります。コイとよく似ていますが、体がスマートで、特に顔が細長く口が下を向いているので区別できます。流れのゆるやかな場所の底にすんでいます。雑食性で水生昆虫、石についた藻、小魚などを食べます。コウライニゴイとニゴイは上からは見分けがつきにくく、下唇に...猪名川中下流の魚たち3(「生きている猪名川改訂版」より

  • 猪名川中下流の魚たち2(「生きている猪名川改訂版」より

    猪名川中下流の魚たち3(「生きている猪名川改訂版」より猪名川下流は平野部、都市部を流れる都市河川です。近年、時間経過とともに猪名川下流では陸の部分と川の流れの部分が固定化していまい、小石の川原が少なくなってしまいました。そのため、水域と陸の部分が増水のときには浸水の状態になるように工事がおこなわれました。本来の自然の持つ力を活用して環境の多様性を期待する礫河原再生事業がそれです。この工事でこれまで河川敷で大きくなったヤナギなどの木が伐採され、川原の環境が一変し、陸上の生き物に大きな変化がありました。河原の環境と水辺の環境が今後どのように変化するのかは、継続観察していく必要があります。また、猪名川(直轄管理区間)には8基の井堰・床固があります。大井井堰(藻川)、三ヶ井井堰、高木井堰、久代北台井堰、池田床固に...猪名川中下流の魚たち2(「生きている猪名川改訂版」より

  • 里山と里地里山 4月下旬の里地

    里地里山4月下旬里地の畦でめだつ黄色い花今年の花の動きは例年になく早い。しかし、農作業は農業暦にしたがって行われる。4月下旬になると里地の田んぼでは田植えの準備にはいる。まず、水路掃除がはじまる。いよいよ田んぼの準備の最初の一歩。水路掃除では、田に水を引き入れるのスムーズにするためですが、秋からたまった落ち葉や泥のかきだしをします。崩れている部分はなおして、田植えの水が順調にためることができるように作業がすすみます。田おこしが始まるまでの間、田や畦の植物がみられるのはもう少し。畦の草刈りがおわり、田に水がはるといよいよ田植えです。最近は田植えも5月上旬からはじまります。今、畦や田では、シロツメグサやハルジオンの白い花がさいていますが、白い花よりも黄色い花のほうが目立ちます。黄色い花はみんなタンポポとおもっ...里山と里地里山4月下旬の里地

  • 猪名川中下流の魚たち(「生きている猪名川改訂版」より

    猪名川中下流の魚たち(「生きている猪名川改訂版」より山間部から盆地にでると猪名川の流れが緩やかになります。周りの山々からの土砂がたい積して谷底平野ができます。流れが緩やかになると砂地の場所ができます。カマツカやニゴイは砂地の好きな魚類の仲間です。カマツカ(コイ科)体長約20cm。平らなおなかをしています。口ひげが1対あり、唇のまわりに小さな突起があります。砂や小石が混じる川底に住んでいます。雑食性で砂とともに水生昆虫などを吸い込み、えらあなより砂をはきだします。ニゴイ(コイ科)体約50cm。コイと似ているのでこの名前が付きましたが、コイよりスマートで、顔が長く、口が下を向いています。また、口ひげは1対です。流れの緩やかな砂地を好みます。雑食性で、水生昆虫や石についた藻などをたべます。ムギツク体長約10cm...猪名川中下流の魚たち(「生きている猪名川改訂版」より

  • 猪名川中下流の魚たち(「生きている猪名川改訂版」より

    猪名川中下流の魚たち(「生きている猪名川改訂版」より山間部から盆地にでると猪名川の流れが緩やかになります。周りの山々からの土砂がたい積して谷底平野ができます。流れが緩やかになると砂地の場所ができます。カマツカやニゴイは砂地の好きな魚類の仲間です。カマツカ(コイ科)体長約20cm。平らなおなかをしています。口ひげが1対あり、唇のまわりに小さな突起があります。砂や小石が混じる川底に住んでいます。雑食性で砂とともに水生昆虫などを吸い込み、えらあなより砂をはきだします。ニゴイ(コイ科)体約50cm。コイと似ているのでこの名前が付きましたが、コイよりスマートで、顔が長く、口が下を向いています。また、口ひげは1対です。流れの緩やかな砂地を好みます。雑食性で、水生昆虫や石についた藻などをたべます。ムギツク体長約10cm...猪名川中下流の魚たち(「生きている猪名川改訂版」より

  • 猪名川上流の魚(生きている猪名川改訂版より)

    猪名川上流の魚(生きている猪名川改訂版より)「河川水辺の国勢調査」は河川を環境という観点からとらえた定期的、継続的、統一的な河川に関する基礎情報の収集整備のための調査のことです。全国109の一級水系の直轄区間の河川(河川版)でおこなっている。その調査で猪名川の魚類を一覧にしたもの。その調査は定点を基本にして継続的に行われているので経年変化を記録をみることができます。定点観測ですので、すべての生き物が網羅さているわけではありませんが、不足を補う意味でも当会では、流域のすみずみまで調査して「生きている猪名川」にまとめました。「生きている猪名川」は増補版、改訂版と3冊を出版しました。今回はその3冊から魚類の紹介です。猪名川の上流域にすむ魚たち上流域は淵と瀬が連続するだけの単純な構造で、冷たい水を好む魚がすんでい...猪名川上流の魚(生きている猪名川改訂版より)

  • 猪名川上中流の魚(生きている猪名川改訂版より)

    猪名川上流中流の魚たち(「生きている猪名川改訂版」より山間部から盆地にでると猪名川の流れが緩やかになります。周りの山々からの土砂がたい積して谷底平野ができます。谷底平野は、猪名川では数か所あり、渓谷でつながっています。アカザ(ギギ科)水のきれいな上流中流域に生息します。体長約10cm。一見ナマズのこどものようにみえますが、口ひげが4対8本あるのと、体の色が淡い褐色をしていることで見分けがつきます。夏でも水温が低い場所をこのみます。昼間は市の下に身を潜め、夜になるとえさを求めて石の間をぬうように泳ぎます。肉食で、おもに水生昆虫などをたべます。背びれと胸鰭にとげがあり、不用意に触れると刺されることがあります。兵庫県ランク:地域限定貴重種;環境省ランク:VUギギ(ギギ科)体長15cm。河川の中流域に生息していま...猪名川上中流の魚(生きている猪名川改訂版より)

  • ウワミズザクラとイヌザクラ

    ウワミズザクラ今年の山の花の咲く時期ははやいフジの花も目にするようになり、ウワミズザクラも、ゴールデンウイーク前後に満開なのだが、10日ほどはやい。サクラのなかまとしてこれまでの生きているシリーズで紹介していたが、DNAの分類がすすみ、ウワミズザクラもウワミズザクラ属になりました。これまでは、ウメ、モモ、サクラはすべてサクラ属としてひとまとめになっていました。しかし最近では、DNA解析による分類によって、従来のサクラ属は、スモモ属、サクラ属(狭義)、バクチノキ属、ウワミズザクラ属の4つに分かれてしまいました。花が数個さいており、葉腋の芽が2個ならスモモ属、1個ならサクラ属、ウワミズザクラのようにブラシのような花が付き、落葉ならウワミズザクラ属、常緑ならバクチノキ属と別れました。ウワミズザクラはブラシのよう...ウワミズザクラとイヌザクラ

  • 京都府久美浜湾で海岸の植物

    京都府久美浜、小天橋の砂州の植物京都府の単語半島の付け根に位置する久美浜湾の北側には湾をふたをするように砂州が続いています。久美浜湾の広さは約7.1km2、最大の水深は20.6mで、汽水性の潟湖です。久美浜湾からは水戸口とよばれる人工水路日本海とつながっており、そこから船を海に出します。人工水路を作ったのは、1913年といいます。海岸からは砂がたまって出た砂州のようですが、砂の下には礫層があり、段丘になっています。段丘崖のうえに砂が海岸から風に乗って運ばれて、砂丘のようになっています。海岸の周辺にはクロマツやニセアカシアなどの植林地があり、畑や果樹園を砂から守っています。固定された砂丘地は農地に変えられ、サツマイモやメロン野菜などの栽培や、果樹園では梨やぶどうを育てる砂丘農業がおこなわれています。久美浜湾...京都府久美浜湾で海岸の植物

  • 栗柄の分水界 (生きている由良川より)

    栗柄分水界由良川の6つの分水界があるといいましたが、そのつづきです。分水界があるのは栗柄峠という場所にあります。県道春日栗柄線は、つづれ坂の連続でしたが現在は道路が整備され解消されています。その峠を上がりきった場所に分水界の看板があります。峠の上は田畑の広がる盆地となっています。ここが分水界であることは、この標識がなければたぶんわからないでしょう。昔この場所は峠より西に急坂を下れば春日に、南になだらかに下れば篠山へ、北にあがれば京丹波へ向かう文字通りの交通の要衝になっていた場所でした。栗柄は三方を山に囲まれ、栗柄集落を境とし、つづみ峠に源を発する宮田川(加古川水系)と、無名峠(杉ヶ谷)に源を発する杉ヶ谷川が同じ谷内でわずか150m余りの幅をおいて平行に流れています。宮田川は、篠山川~加古川を経て瀬戸内海に...栗柄の分水界(生きている由良川より)

  • 資料を読むー「自然とともに」第37号(兵庫県環境政策課林務課)

    資料を読む「自然とともに」第37号平成9年3月28日発行—兵庫県一環境政策課•林務課〒650神戸市中央区下山手通5丁目10番1号「自然とともに」は兵庫県環境政策課林務課の会報誌。兵庫県のレッドデータの内容の一部が、ナチュラルウオッチャーの会員に配布されていた冊子に掲載された。この37号を最後にこの冊子は、ひょうご環境創造協会のほうに移管することになるが、兵庫県からは最後の号になる。県のレッドデータブックは平成7年3月に「兵庫の貴重な自然(兵庫県版レッドデータブック)」として出版された。先に「自然とともに」第33号がそのレッドデータを紹介したのが最初で、今回はその続き。広報紙は一度読むとそのままゴミ箱行きになることが多い。大事な事柄があっても薄いのでそのままどこかに消えてしまうのが普通だが、いろいろな内容の...資料を読むー「自然とともに」第37号(兵庫県環境政策課林務課)

  • 石生(いそう)の分水界

    石生(いそう)の分水界本州の中央分水界で最も低い分水界です。標高約95mの中央分水界です。一方は由良川に流れ日本海へ、もう一方は加古川にながれ瀬戸内海へと流れます。近畿の地形は太平洋プレートとフィリピン海プレートの二つのプレート運動に影響を受けています。とくに二つのプレートの力で丹波地域は東西方向に、山地と低地が交互に連なる「うねり構造」をしています。現在、由良川と加古川の流域は低地になっています。50万年ほど前の加古川は、現在の由良川の下流公庄付近まで広がっていました。それで、京都府の福知山盆地あたりが由良川との分水界になっていたと考えられています。50万~60万年前に六甲山地の隆起が激しくなり、氷上地域は周りに比べて低地となっていきます。そのため氷上や福知山は盆地となり湖や湿地となりました。そして、福...石生(いそう)の分水界

  • 山笑う コナラとクヌギ

    山笑うコナラとクヌギの花春の山の草木が一斉に芽吹きはじめた。例年より1週間以上早い。周辺の雑木林のコナラ、銀色の新芽から新しい葉を出したとおもったら、さっそく雄花をさかせています。クヌギもコナラの葉に比べて大きい葉をひろげると、コナラよりおおきな雄花をたらしています。コナラやクヌギは秋のドングリの時は注目される木々ですが、春はスルーされることが多いようです。コナラの雄花は黄緑色をして垂れ下がって咲いています。雌花は、茶色っぽい色をしています。コナラは伐採すると容易に萌芽するので、かつては薪炭材や水田の緑肥として重要な樹種でした。里山でも貴重な木でしたが、利用されずにどんどん大きくなっています。現在はシイタケ栽培のほだ木として利用される程度になっています。クヌギも同じような状況です。台場クヌギ川西市の黒川は...山笑うコナラとクヌギ

  • 動く大地 谷中分水界と河川争奪(生きている由良川より)

    谷中分水界と河川争奪(生きている由良川より)山に雨が降ると、稜線を境として、雨水は互いに反対方向に流れていきます。雨水が集まると川の源流となります。その先の稜線の反対側にも、別の源流があります。稜線を境として、それぞれの源流は別の川の始まりとなるのです。それぞれ別々の川の始まりが接する点を分水界といいます。また、分水界が山脈である場合には、分水嶺(ぶんすいりょう)と呼びます。降った雨が、太平洋側と日本海側とを分かつ分水界を、中央分水界といいます。一般的に、中央分水界の標高は1,000m~3,000mあり、本州の背骨になる山脈が分水界となっています。分水界はたいてい高い山々の尾根にあります。中央分水界は日本列島の北から南までつながっているので、この線を境に気候はもちろん、動物、植物の生態も特徴的なものになっ...動く大地谷中分水界と河川争奪(生きている由良川より)

  • 黄砂がやってきた

    黄砂がやってきた黄砂は韓国でも「今年最悪」警戒レベルを格上げ2023/04/12/12:11(テレ朝ニュース)―視界が黄色休校を呼びかけー最悪レベル中国の「黄砂」日本に飛来東京で観測なら4月として16年ぶり2023/01/12/9:34(テレ朝ニュース)と黄砂に関するニュースが飛び交っています。ここ兵庫県三田市でも午前中に降った雨が上がり、午後5時ごろは天気が回復。しかし、青空より、遠くぼけた様子が観測されました。予想図でも三田市もすっぽりはいっているので、このカスミは黄砂です。今回の黄砂はゴビ砂漠からの土壌・鉱物粒子が風に乗ってやってきました。海洋へも降下して、海洋表層のプランクトンへのミネラル分の供給をおこない、プランクトンが増えて海洋の生き物にも影響を与えている良い面もあるのですが健康被害が心配され...黄砂がやってきた

  • 土喰って虫喰って口渋い ツバメ

    ツバメ「土喰って虫喰って口渋い(つちくってむしくってくちしぶい)」ツバメのさえずりを、人間の言葉に当てはめると「「土喰って虫喰って口渋い(つちくってむしくってくちしぶい)」という言い方をします。(聞きなし)ウグイスを「ホーホケキョ」というのと同じです。ツバメはオスメス同色ですが、見分け方は尾が長いのがオスです。ツバメが春になるとあらわれるのはどうして?ツバメは3月から5月頃に空をすいすい飛び回るのを見かけるようになります。ツバメは冬の間、フィリピンや台湾、マレー半島やオーストラリアにいて、春になると、日本にやって来る渡り鳥です。どうして、春になると日本にやってくる理由は、エサと産卵のためです。夏の熱帯地域では日本などの温帯のほうがツバメにとってはトンボ、ハエ、蚊、蝶、蛾、またはこれらの幼虫などのエサを捕ま...土喰って虫喰って口渋いツバメ

  • モンシロチョウとスジグロシロチョウ このごろ事情

    モンシロチョウとスジグロシロチョウのこのごろの事情多くの学校では入学式が終わり、いよいよ学習に力がはいります。小学校3年理科では、5月に昆虫の体について学習します。多くの教科書で、昆虫の体で取り上げる昆虫はモンシロチョウ。それで、苦労するのが5月になって、モンシロチョウの幼虫青虫を集めること。今の間に、花壇にキャベツの苗を3株ほど植えておくと、モンシロチョウが産卵にやってくるので、青虫の観察にまにあいます。昆虫と植物の関係を勉強するのに、野外での観察は必須ですが、最近はタブレットで画像を見て終わりにすることができるので、虫の嫌いな先生にとっては便利なツールになっていまいました。さて、図鑑などでは「モンシロチョウは人家近くに多いのに対し、スジグロシロチョウは山地に多い傾向がある。」とあります。モンシロチョウ...モンシロチョウとスジグロシロチョウこのごろ事情

  • ヒバリ 天に歌う

    ヒバリ麦畑に巣をつくり、空高く舞い上がって一日中のどかにさえずる。昔は田んぼに米の収穫が終わると麦を植える。二毛作の様子がよくみられました。日本の麦が見られなくなったのは海外から安い小麦がはいってくるとだんだん作られなり、麦踏も過去のことばになっています。背の低い草地が、なくなってきたので、近年ではヒバリなどの草地性の野鳥も減少しているといいます。阪神間や播磨地域の、広い下流の河川敷では草刈りを定期的にするので、そのような場所ではふつうにみられます。春はヒバリにとって繁殖期です。オスは、メスを呼ぶために、空に舞い上がり、ホバリングをしながら「フィチフィチフィチ/ピージョルピーチョフチョフチョフ/ピージュルジュル…」とさえずります。滞空時間は20秒から1分ぐらいで、長いときには20分間もさえずり続けるといわ...ヒバリ天に歌う

  • 胞子で増える植物(3) スギゴケのなかま

    スギゴケのなかま苔庭のコケに使われて有名なのはスギゴケのなかま。スギゴケのなかま、蘚類に所属する種は、約13000種が記録されている(Magill2010)という。そのなかで、猪名川流域でみられるスギゴケのなかまを紹介する。(「生きている猪名川」旧版による)コダマゴケ樹の幹にかたまって生育しています。よくまわりを見ると、他の種類のコケも見られます。乾燥に耐える性質を持ったコケたちです。ハイゴケ日当たりのよい地上にマット状になります。芝地の間にもよく見られます。枕の詰め物に利用されたこともあり、属名は「睡眠」を意味しています。ヒジキゴケ日当たりのよい乾いた岩上によく見られます。コケはじめじめしたところを好むようにおもいますが、耐乾性を持った種類も多くあります。ギンゴケ日当たりのよい地上や岩上、コンクリート上...胞子で増える植物(3)スギゴケのなかま

  • 今日の滋賀県「海津」のサクラ

    ナチュラリストクラブ2023年度第1回「海津大崎の桜を見ながらハイキング」報告海津大崎は、琵琶湖八景「暁霧・海津大崎の岩礁」としても知られる景勝地です。今回は「日本のさくら名所100選」にも選ばれている海津大崎の桜を見に行きます。★日時:4月9日(日)10:00~15:00★集合場所:JR湖西線マキノ駅10:00★持ち物:弁当・水筒・その他必要なものJrのマキノ駅の到着が9時27分だったので、十分余裕でみなさん集合日曜日マキノ駅は6つぐらいの大小の団体でごった返していました。さて今日のサクラは先月、下見のころの写真とくらべてみていただくと、桜は残念でしたが成果はナチュラリストクラブのホームページで(報告は来週初めになると思います)https://barmam.sakura.ne.jp/naturalist...今日の滋賀県「海津」のサクラ

  • 胞子で増える植物!?(菌類)

    胞子でふえる植物(菌類)菌類にまつわる10の秘密、最新研究で明らかにヘレン・ブリッグス、BBCニュース(2018年9月13日)報告書「StateoftheWorld'sFungi(世界の菌類の状態)」の紹介だ。「菌界は地球生命にとって欠かせない存在」であると報告している。食用きのこや、ペニシリンを作り出すカビも菌類。菌ちゃん農法の植物が水や栄養素を土壌から吸い上げる手伝いを利用してことから無肥料で農業をおこなう実践も菌類。血中コレステロールを下げたり臓器移植を可能にしたりする薬になることがわかってきた。今回は「生きている猪名川(旧版)より」胞子で増える植物菌類から菌類は植物でも動物でもない第3の生物ということになってきていますが生物の世界は、界、門、綱、目、科、属、種の階級を設けて分類しています。現在知ら...胞子で増える植物!?(菌類)

  • 胞子で増える植物 ゼニゴケのなかま

    胞子でふえる植物(2)ゼニゴケのなかま今回はコケのなかまの紹介ゼニゴケのなかまは理科の教科書に、苔類の代表として掲載されている。人家の近く、特に家の北側など、やや湿った場所にみられるコケ。コケのなかま小さな緑もこの地域では200種類ぐらい見られます。1ミリにもみたない小型の種類から、10センチ以上になる大型のものまで小気候の環境下で様々な生育形態をしています。河川の下流部の開けたところは氾濫原として表土がかき回されるので短期に生育を繰り返す種類が多く見られます。中上流域になると、大小さまざまな岩が点在し、大きな樹木が育たない、開けた日照の厳しい環境下になりますが、そのなかでも耐乾性を持った種類がみられます。最上流域となると、谷も狭まり、空中湿度も高く、一般的なコケによい生育環境となり多くの種類が生育してい...胞子で増える植物ゼニゴケのなかま

  • 春の山菜

    春の山菜里山での作業で、冬に草刈りをした場所をみるとワラビがでていた。例年より2週間ほど早い。今年の暖かさは、半端じゃないなと思う。武庫川のサクラを見に行くときにすでにコゴミが大きくなっていたので早いなと思っていたが、ワラビまで里山での山菜はフキノトウ、ツクシ、ノカンゾウが終わればワラビ、そしてセリ、ヤマウド、タラ、筍と続く。山菜は、食べるときには“あく抜き”をします。「これ食べれるん?!」と家にもってかえるのはよいのですが、あく抜きを忘れると大変なことに。そのままだと、“えぐ味み”、“しぶ味”、“にが味”などの強つよい風味の“あく”でおいしくないといことになります。おいしく食べるためには「あく」を取とり除のぞくことが必要です(これを「あく抜き」といいます)。昔の人はこれらを食べる方法を知っていました。あ...春の山菜

  • 竹のなかま

    タケノコ3月から5月にかけて旬の「たけのこ」はモウソウチクのたけのこです。タケノコは竹の地下茎から出る若芽の部分をいいます。タケのなかまタケには節があります。枝の出ていない節の部分をよく見ると、タケによって違いがあることに気づきます。節をもとに竹の見分け方を紹介します。ハチクやマダケでは節が2本の環で出来ています。ハチクでは枝の第一節目をきると、つまっています。マダケでは空洞があります。ハチクは誤って「破竹」と書かれることがありますが、本当は表面が少し白い粉をつけたように白いことから「淡竹」と書くのが正しい名です。茶道で使う茶筅(ちゃせん)はこのハチクで作ります。また、ハチクのタケノコは苦味が無く食べやすく市場などにも出回ります。また、マダケは曲がりにくいので旗ざおなどに用いらてきました。タケの多くは中国...竹のなかま

  • コバノミツバツツジ 春を代表する花

    春を代表する花−コバノミツバツツジコバノミツバツツジ武庫川流域で見られる里山の花で春先、雑木林のなかで鮮やかな赤紫色の花が目に付きます。葉が出る前に花が咲くので目立ちます。コバノミツバツツジです。コバノミツバツツジで有名なのが武庫川下流の西宮市の広田神社。神社のコバノミツバツツジが昭和44年兵庫県指定天然記念物に指定されました。神社の敷地内に約2万株が群落を形成しているそうです。「おじいさんは山へしばかりに・・・」関西ではしばは、「コバノミツバツツジ」「山に柴刈り」の意味がわかない人も多いかと、ガス電気のない昔、煮炊き用の木を集めに山に取りに行くことを「柴刈り」といいます。最近の子どもは、ゴルフ場の芝を刈ると思っている話をきいて笑いましたが。岐阜県から中国地方にかけてみられるコバノミツバツツジです。兵庫県...コバノミツバツツジ春を代表する花

  • 春の花スプリングエフェメラル「ノウルシ」

    ノウルシ(トウダイグサ科)「生きている淀川」で紹介したノウルシ。最近自生地が少なくなり、淀川右岸鵜殿に春だけ見られる植物(春植物)です。花時には苞が黄色くなるので、花が咲いたように見えます。結実するころ、周りのヨシが成長するので、それにあわせて夏になると地上部が枯れてしまい、翌早春まで地下の根茎で過ごします。(スプリングエフェメラルといいます。)ノウルシは苞が花のように見え、花弁や萼片はありません。外花弁に見える部分は杯状花序(はいじょうかじょ)の基部にある総苞葉・苞葉になります。さて、兵庫県では三田市、西脇市、加東市、多可町、たつの市、丹波市でみられる貴重種です。武庫川では上流の日出坂付近でみられます。土手焼きのあとの川原で見られます。葉や茎を傷つけると出る白い乳液がでるのが漆の汁に似ている出のノウルシ...春の花スプリングエフェメラル「ノウルシ」

  • 里地里山の1年 4月上旬③春の里山

    春の里山③小川から春のたより「春の小川はさらさら行くよ/岸のすみれやれんげの花に/すがたやさしく色うつくしく/咲けよ咲けよとささやきながら」(作詞:高野辰之、作曲:岡野貞一)春の小川といえばどちらの川をイメージされるだろうか。最初の川は里山を流れる「小川」川岸にはネコヤナギがあり、川の両側にはアセビやクロモジ、ヒサカキの花が見える。谷にのれんのようにぶらさがって咲いているのはキブシ。もう一つは、4月上旬サクラ並木の武庫川上流部、藍本日出坂付近の川の様子河原には、土手焼きのあとにあざやかな緑と黄色が目に付くノウルシ(花序の下部の苞葉は倒卵形で、あざやかな黄色を呈し、遠くから見ると花弁のように見える。兵庫県Bランク)があった。そして、歌のようにレンゲ、土手には、タチツボスミレやキランソウが、やや湿ったところに...里地里山の1年4月上旬③春の里山

  • 里地里山の1年 4月上旬②ため池から

    春の里山②ため池から春のたより私たちの活動の場所に大小合わせて9枚のため池があります。田んぼで稲を作るのをやめてしまって、現代活用されているのはなし。土手の崩壊をさけるため、ほとんどの池の樋がこわされています。私たちが里山作業をするまえは、日の当たらない暗い池がほとんどでした。しかし、周りのササや低木を切り払い池に日の光をあてることによって、多くの植物や動物がもどってきました。春に見られたため池での生き物たち。2月下旬から池に来てたヒキガエルが生んだ卵がかえっておたまじゃくしがたくさんいました。池の周りでヒキガエルの親がないています。来月になると、1cmほどになって陸に上がってきます。他に水面にはメダカの群れが、冬の間は泥の中で冬眠していたのが、春の光とともに泳ぎだしました。植物ではショウジョウバカマ、ロ...里地里山の1年4月上旬②ため池から

  • 里地里山の1年 4月上旬

    里地里山の1年4月上旬一言でいえば里山は人と自然が共生する場所。人の手が加えることによって維持されてきた雑木林(コナラ林),アカマツ林,竹林,スギ林など里山林を保全していこうと20年近く活動してきました。人々の暮らしと深くかかわってきた里山林でしたが、次第にその林に人の手が入らなくなり、多様な生き物を育む場となってきた里地里山が,荒れたままの山林となり、生物の多様性が失われていきました。里山に手を加え自然との共生の手助けを実践してきました。私たちの活動の場所は、里山林の他に,耕作地(水田,畑),水辺(小川,ため池),人の住む集落があります。この4点セットで里地里山です。里山保全活動にくわえて、畑作活動、水田活動もシステムにいれて里地里山を多様な生き物を生む場所にしていきたいと思っています。春の里山4月はじ...里地里山の1年4月上旬

  • 子どもの本がおもしろい㊲

    子どもの本がおもしろい㊲今回は農業、学校で食育実践、肥料の代わりに野菜ごみをつかって育てるノンフィクション。「菌ちゃん野菜をつくろうよ」あんずゆき文出版社‏:‎佼成出版社;初版(2016/6/20)発売日‏:‎2016/6/20言語‏:‎日本語単行本‏:‎96ページ「虫はまずい野菜につく」退職金使い果たした有機野菜農家がたどり着いた驚愕の答え(2020年)「雑草があれば2カ月で有機野菜作り始められる」常識を覆した土作りの方法とは?(2020年)生ゴミコンポストの作り方|菌ちゃん先生の「生ゴミ漬け物投入法」(2021年)菌ちゃん(吉田俊道さん)に学ぶ自然農法の世界が日本を救う理由(2022年)とネットには山のように菌ちゃん農法があります。この本は、これは子ども向けに書かれたノンフィクション2016年のもの菌...子どもの本がおもしろい㊲

  • ナデシコのなかま

    ナデシコのなかまなでしこといえばなでしこジャパンが思い浮かびます。ナデシコの花は秋に目にするはなですが、春にさく小さな花の紹介です。カーネーションでおなじみのナデシコ科の植物はどれも葉が対生に付きます。春に見かけるのアは、小さいので目に付きにくいものが多いです。ナデシコ科の花弁は5枚です。花びらに深い切れ込みがあって、見ため10枚に見えます。ハコベ(コハコベ)春早くに小さな花をつけます。めしべの先が3つに分かれるのが特徴です。茎に一列毛があります。ウシハコベコハコベが咲き終わる頃、やや大きめの花をつけます。めしべの先が5つに分かれます。ツメクサ葉の形が細く、つめの先のようなのでツメクサといいます。アスファルトの間などにたくましく生えますが、小さいので見落とすことも多い花です。オランダミミナグサハコベに似て...ナデシコのなかま

  • 里山の貴重な両生類アカハライモリとセトウチサンショウウオ

    両生類の仲間多くのものが「水の中と陸の上J両方の環境で生活をすることから、この仲間の動物を両生類といいます。里山保全活動の場所の山の縁では田や畑が広がっています。この時期、アカハライモリとカスミサンショウウオが卵をうみにやってきます。里山さでの作業中に見つけました。山からの清水が山すそに流れ込み、小さな水路を作っている場所です。まず、水の中にアカハライモリを見つけました。その見つけたすこし上流に大きな卵かいが4から5こ見つけました。また、水の流れがほとんどない場所にはセトウチサンショウウオの卵塊がありました。山の中にある小さな水たまりで見つけたことはあったのですが、里山の縁で見つけたのは今年がはじめてです。アカハライモリ(有尾目イモリ科)アカハライモリは繁殖期(卵を産む時期)になると水の中にいます。ふだん...里山の貴重な両生類アカハライモリとセトウチサンショウウオ

  • すみっこぐらし 春のすき間の植物

    すみっこぐらし春のすき間に生えている植物種子が風にのって運ばれたり、雨に流されたりして、たどりついた安住の地。植物が成長するとき、細胞が膨らみます。その細胞の膨らむ圧力は、最大で16kg/cm2あるそうで、アスファルトは15kg/cm2の力がかかると、ひずみはじめ、最後には引きちぎられてしまうそうです。アスファルトから植物が生えているわけはそんなところもあります。春、道路の下の土にあった種子が芽を出して、アスファルトやコンクリートの隙間の「すみっこぐらし」する植物を紹介します。すみっこぐらし春のすき間の植物

  • 畑作業のめやす タムシバの花

    タムシバ(モクレン科モクレン属)落葉小高木、花期:3月末から4月半ば頃冬枯れの木々の間から白い花が点々と彩っています。遠くからもよく目立ちます。昔の農家の人たちはタムシバが咲いたから種を蒔こう、畑を耕す時期が来た、と農事暦の目安とされていました。コブシが有名なので、この白い花をみてコブシと呼ぶ人がいますが、但馬地方の一部をのぞいて、兵庫県下で自生しているのはタムシバです。(最近はコブシを公園や街路樹として植えられています。)コブシとタムシバ見分け方は、花の付け根に若葉があるかどうかで判断できます。若葉がある方がコブシ、若葉がない方がタムシバです。人の生活に近い樹木だったのでいろいろな呼び名があります。「カムシバ」、「噛む柴」という意味で、小枝を噛むとキシリトールみたいな甘味や、爽やかな香りがするため。東日...畑作業のめやすタムシバの花

  • 春、菜の花 アブラナのなかま

    アブラナの仲間寒い冬が終わり、青空にぽっかり白い雲。ヒバリがピーチク鳴きながら高く舞い上がるそんな春の淀川の土手は一面黄色い花に被われます。セイヨウカラシナは秋から冬にかけて大きな鋸歯のある葉を広げて冬を越し、春他の植物が伸び出す前に花茎を伸ばして花をつけます。このような植物を2年草とか越年草といいます。アブラナの仲間はみんな花びらが4枚で十文字に見えることから十字架植物とも呼ばれます。種子から油をとるために栽培されているのがアブラナです。また、アブラナもセイヨウカラシナも外国から入ってきた植物ですが、栽培されるだけでなく自然に広がったものを帰化植物〈外来種〉といいます。セイヨウカラシナは種子が辛いのでカラシナといいます。セイヨウカラシナはアブラナに比べて花びらが細いのと、葉には大きな鋸歯がありますが、ア...春、菜の花アブラナのなかま

  • 兵庫県で自生するサクラの種類

    兵庫県のサクラようやく兵庫県でもサクラの開花が始まりました。近畿の各県から比べて遅くなりましたが、サクラの名所は全国各地にありますが、ほとんどかソメイヨシノを代表としたサクラの栽培品種です。兵庫県下に自生するサクラ(バラ目バラ科サクラ亜科)は5極類で、開花の順に並べるとキンキマメザクラ、エドヒガン、ヤマザクラ、カスミザクラ、オオヤマザクラです。これらの中で葉が開く前に開花するのはキンキマメザクラとエドヒガンです。サクラの仲間の葉を並べて特徴を調べてみました。兵庫県では、瀬戸内海と日本海をサクラでむすぶ全長170キロメートルの「ふるさと桜づつみ回廊事業」を実施し、阪神、丹波、但馬の各地域ごとに、桜の回廊、桜の名所、桜の巨木などを紹介した楽しい「さくらマップ」を発行しています。(兵庫の林業第222号兵庫の樹木...兵庫県で自生するサクラの種類

  • ヌートリアが兵庫県でひろがったわけ

    ヌートリアネズミ目ヌートリア科ヌートリア属の動物で、南アメリカが原産です。哺乳類げっ歯目カブロミス科。南アメリカ原産の動物で、本来の名はコイプ。ヌートリアはその毛皮をさす。体長50cm尾長40cmほどで、体形はドブネズミに似るが、はるかに大きい。水辺にすみ,岸に直径20cm,深さ数メートルの巣穴を掘って生活する。植物食で、イネ、イモ類のほか畑作物を荒らす。加工した毛皮は水に強く、1900年ごろは国際的に高価に取引された。日本への渡来は明治40年(1907)、最初の繁殖は昭和13年(1938)に淡路で成功している。その後,加工の困難さや毛色から毛皮獣としての価値が低下したが、日本では軍用毛皮用として飼育が推奨された。しかし、次第に野生化し、農業害獣になっている。兵庫県下でも飼育が行われていたが,野生化してい...ヌートリアが兵庫県でひろがったわけ

  • ヌートリアが兵庫県でひろがったわけ

    ヌートリアネズミ目ヌートリア科ヌートリア属の動物で、南アメリカが原産です。この写真は、伊丹市の昆陽池で撮ったものです。20年ほど前から市民にはなじみの動物です。「哺乳類げっ歯目カブロミス科。南アメリカ原産の動物で、本来の名はコイプ。ヌートリアはその毛皮をさします。体長50cm尾長40cmほどで、体形はドブネズミに似るが、はるかに大きい。水辺にすみ,岸に直径20cm,深さ数メートルの巣穴を掘って生活する。植物食で、イネ、イモ類のほか畑作物を荒らす。加工した毛皮は水に強く、1900年ごろは国際的に高価に取引された。日本への渡来は明治40年(1907)、最初の繁殖は昭和13年(1938)に淡路で成功している。その後,加工の困難さや毛色から毛皮獣としての価値が低下したが、日本では軍用毛皮用として飼育が推奨された。...ヌートリアが兵庫県でひろがったわけ

  • オオイヌノフグリが日本中に広がったわけ

    オオイヌノフグリが日本中に広がったわけ春一番畑で見られる花はこれオオイヌノフグリオオイヌフグリをネットで調べると、オオイヌノフグリは明治の初めにヨーロッパから日本に伝わってきた帰化植物。明治時代の初期にヨーロッパから渡ったものが同20年頃、植物学者の牧野富太郎氏、大久保三郎氏らによって東京で発見された。牧野富太郎は東京ではまれな存在であると述べている。(大場秀章道端植物園平凡社新書)牧野富太郎博士が命名オオイヌノフグリを「千葉県の柏あたりではホシノヒトミ(星の瞳)とよぶ方言がある」などでは、次のような話をご存じだろうか?『「ベロニカ、草丈四、五寸、早春より可憐愛すべき溜璃色の小花をつぎつぎに開く花壇の縁とりなどに最適」もっとうまい広告文だったように思います。奈良県にある大きな種苗会社のカタログで読んですぐ...オオイヌノフグリが日本中に広がったわけ

  • ツクシとスギナ

    ツクシが大きくなると、スギナになる?と考えている人が結構いるみたいです。ツクシは知っていてもスギナはご存じない人も多いので、ツクシとスギナの関係を知っているのはすごい人です。ツクシとスギナは地下でつながっており、同じ植物です。地下茎の節から地上に出ている茎に「ツクシ」と「スギナ」があります。スギナを「栄養茎」、ツクシを「胞子茎」と呼びます。栄養茎が出る前にツクシ「胞子茎」が出てくるので、注目されます。スギナはシダ類なので、花は咲きません。種子ではなく胞子でふえる植物です。ツクシは胞子を作っている場所になります。スギナはシダ植物トクサのなかまといいましたが、トクサのなかまの化石がのこっています。石炭紀といういまから3億年前、森林時代のときに栄えた植物の一つです。化石になったトクサのなかまロボク(カラミテス:...ツクシとスギナ

  • ひとはくキャラバン 2002年

    ひとはくキャラバン2002年宝塚大橋での水辺の生き物観察会ひとはくキャラバンとは「人と自然の博物館では、兵庫の自然・環境・文化のすばらしさを一人でも多くの方と共有し次世代に伝えてゆきたいと考え、平成14年(2002年)度から「ひとはくキャラバン」として、多彩なメニューを用意し、事業を展開しています。「ひとはくキャラバン」では、研究員が県下各地に出張し、展示活動やセミナー、リサーチプロジェクトなどのプログラムを通じて、各地の県民やNPO、行政などが取り組む、地域の自然・環境・文化についての学習や活動をサポートします。ご参加くださったみなさまから、新しい"ひょうごの自然・環境・文化"が発信され、ひょうごに住む一人ひとりにそのすばらしさが伝わるような、そんな「ひとはくキャラバン」の活動にご期待ください。日頃お付...ひとはくキャラバン2002年

  • 兵庫県立人と自然の博物館夏の教員向けセミナー

    兵庫県立人と自然の博物館夏の教員向けセミナーセミナーで昆虫を取り上げている。虫が嫌いな先生でも指導できます。昆虫採取からはじめて、観察のポイントや昆虫の特徴などを実際に参加者が採取した昆虫で話が進みます。今、学校での課題を指導要領からひも解いて、より指導につなげる内容になっています。教員向けセミナーでの内容「アクティブラーニング」と「昆虫と季節と生き物の学習」1・2時間目昆虫•植物の観察•採集(実技中心のながれ)採集する事前説明…自然観察に向けての諸注意と準備採集(ネットの準備)と「理科」での「アクティブラーニング」とは3・4時間目座学と部屋での観察の方法「昆虫の体のつくりについて」等とアクティブラーニング今回取り上げる指導の内容は(小学校指導要領理科より)B生命•地球(小学第3学年)(1)身の回りの生物...兵庫県立人と自然の博物館夏の教員向けセミナー

  • 淀川 三川合流 サクラ

    サクラ三川合流サクラの開花が大阪でも始まりました。今日は淀川がはじまり、三川合流の堤のサクラの話です。淀川は桂川、宇治川、木津川の三川が合流するところから始まります。この三川合流地点の京都府八幡市付近の背割地区はサクラの名所として有名です。この背割りは明治時代の初めの木津川付け替え工事でできた淀川右岸の堤防が明治30年からの宇治川改修を経て出来た堤で、もともとは松並木だったものを松枯れの進行により1978年に当時の建設省により、ソメイヨシノ250本が植えられたそうです。今はそれらが大きく育って見事な桜並木となっていますが、ソメイヨシノは江戸時代後期に江戸染井町(現在の東京都豊島区駒込~巣鴨周辺)作られたとされています。中部日本や関東を中心に分布するエドヒガンと伊豆半島、伊豆大島、房総半島に自生するオオシマ...淀川三川合流サクラ

  • 大和川調査で出会ったスミレ

    大和川調査で出会ったスミレ名前の由来は花が大工道具の「墨入れ」に似ていることから、という説がある。3月から5月にかけて大和川流域での調査で出会ったスミレの紹介。源流部でではサクラスミレ奈良市内ではコタチツボスミレ、スミレ、ノジスミレ金剛山ではシハイスミレ、ツボスミレ、ニオイタチツボスミレ、タチツボスミレサクラスミレ花は日本のスミレ属中最大の大きさ。雌しべが見えない咲き方が特徴のひとつ。コタチツボスミレシーボルトが弟子たちに採集させたものに与えられた名スミレ根元から多数の葉や花茎を伸ばして咲いている。ノジスミレスミレに似ているが、葉はスミレより基部が広く、やや三角に近い。シハイスミレ葉の裏面が紫色をしているツボスミレ湿った山地にはえるニオイタチツボスミレ開花の初期は花は地面近くから、花の最盛期にやがて茎をの...大和川調査で出会ったスミレ

  • 笹部新太郎 と サクラ

    笹部新太郎1887~1978)とサクラ笹部新太郎については「生きている武庫川」で武田尾から廃線跡の観察下では入り口近くにある桜の園(亦楽山荘)の説明、「生きている猪名川」では、川西市の多田神社の西に隣接する西方寺にお墓があることなどで、桜の話をするときには必ず紹介する人物である。武田尾から桜の園方面を望む。観察かいの様子生きている猪名川では「笹部新太郎氏は、東京帝国大学(現東京大学)法学部に在籍するころより、独学でサクラの研究に取り組みました。父親の「月給取りにはなるな、この世に生を受けた甲斐のある事をのこして死ねば本懐ではないか」ということばを受け、卒業後私財をなげうち、兵庫県宝塚市武田尾の旧国鉄福知山線の武庫川渓谷に、ヤマザクラやエドヒガンなど在来の野生種のサクラを集めた桜の園(亦楽山荘)を作り、サク...笹部新太郎とサクラ

  • もうすぐ花見 猪名川流域で見られるサクラ

    猪名川流域で見られるサクラ今年は例年より桜の開花がはやくなるというニュースが聞かれます。猪名川流域でもつぼみがふくらんできたようです。猪名川のサクラについて紹介します。私たちの身近な公園や学校の校庭、街路樹にはソメイヨシノが植えられ、4月初旬に満開となり、私たちの目を楽しませてくれます。しかし、ソメイヨシノは江戸時代末期に現在の東京都豊島区染井町の植木職人が作り出したものです。江戸時代末期ですと今から100年少ししか経っていません。ソメイヨシノは、花つきはいいのですが、雑種であるため種からあたらしい世代を作ることができません。ソメイヨシノの親として考えられているのがエドヒガン(アズマヒガン)とオオシマザクラです。エドヒガンは各地に樹齢400年から600年を超えるものがあり、各地の名所のひとつになっているも...もうすぐ花見猪名川流域で見られるサクラ

  • 太陽の寿命の求め方

    小学3年生で太陽と地面の様子を学習する。日陰の位置と太陽の動き、地面の暖かさや湿り気の違い。6年で月と太陽の関係を学習する。月の位置や形と太陽の位置について中学3年で、太陽系と恒星について、太陽の様子、惑星と恒星(銀河系の存在を含む)サイエンス雑誌をよくしっている小学生は太陽の寿命100億年のことを自慢して教えてくれます。どうやって100億年がわかったの?。突っ込みができます。今回は太陽のはなし。「天球上で、恒久的にその位置を変えない」と言う意味から名づけられた恒星は、「自分から輝いている星」と教えられてきました。これをもう少し詳しく「原子核融合反応をして、光やエネルギーを放出している星」と定義します。こうすると、我々の生命活動の全エネルギー源となっている太陽は、最も身近な恒星であることに気がつきます。太...太陽の寿命の求め方

  • 水の中の小さな生き物 夏の教員向け講座

    毎年夏休みに「水の中の小さな生き物」を題に兵庫県立人と自然の博物館で教員向けのセミナーをおこなっています。私たちのNPOが教職員向けにセミナーを始めたのは、もう25年まえになります。現在の理科の指導では6年理科「生物と環境」のなかで・生物と水、空気との関わり・食べ物による生物の関係(水中の小さな生物を含む)・ヒトと環境の指導内容のなかでプランクトンを指導します。そこでは、「食べ物による生物の関係」=食物連鎖についても学習します。プランクトンが小さい魚に食べられ、その魚は中型の魚に食べられ、それらは、大きな魚に食べられる。ただ、教科書だけでは、子どもたちの満足は得られないでしょう。子どもは自然に対する興味はたくさんあるけど、そのことに対応できる教員はどのくらいいらっしゃるのか?。講座では水の中の小さな生き物...水の中の小さな生き物夏の教員向け講座

  • 兵庫県のタンポポの秘密

    兵庫県の在来タンポポ田んぼの畦や山のへりではタンポポが咲き始めている。早いのがセイヨウタンポポ、寒い冬のなかでもみられた。そのなかに、白い色のタンポポも、今回はタンポポ調査から兵庫のタンポポのことについて北のヤマザトタンポポ、南のカンサイタンポポタンポポ調査が2015年西日本で行われました。兵庫県では人と自然の博物館が兵庫県のタンポポ調査を集約しました。大阪で1975年にはじまったタンポポ調査は全国各地で広がりました。しかし、90年代に入って在来種と外来種のタンポポの間に雑種が形成されていることがわかりタンポポ調査の意義について疑問が出されたこともあり,あまり行われなくなりました。タンポポ調査を西日本では継続的に行われ、2014~2015年に行われた調査報告があます。タンポポの花のつくりからカンサイタンポ...兵庫県のタンポポの秘密

  • 大和川ウォッチング 春の植物

    大和川ウォッチング春の植物大和川の上流の奈良盆地には156本の支川が流れ込みます。出口は奈良県の王寺町で1本になります。一本になった大和川は亀の瀬と呼ばれる渓谷を経て大阪へ流れていきます。亀の瀬は、大和川の水が奈良から大阪へ流れるたったひとつの出口です。亀の瀬で地すべりが起こって大和川がふさがれると、奈良盆地は水没し、大洪水になってしまいます。その水は、やがて鉄砲水となって大阪平野を襲い、大阪平野も水没してしまいます。過去の地すべりの際には亀の瀬付近の地形も変わっています。王子のところで紅葉で有名は竜田川が合流しますが、古代から江戸時代まで、亀の瀬付近の大和川は、龍田川と呼ばれていました。現在の竜田川は、平群川を竜田川に変えたものです。の名称を与え、紅葉を植えて名所としたものです。亀の瀬で見られた植物春ク...大和川ウォッチング春の植物

  • 牧野富太郎と兵庫県の花

    牧野富太郎と兵庫県の花ノジギク日本の植物分類学の父といわれる牧野富太郎博士が、朝のNHK連続テレビ小説の主人公のモデルになって今年の4月放送されという。牧野富太郎と兵庫県の花ノジギクの関係について紹介する。晩秋、一年の遅くまで花を咲かせる菊の花がノジギク。ノジギクの分布は、豊後水道に面した四国西岸(高知県、愛媛県)と九州東岸(大分県、宮崎県、鹿児島県)を中心とし、一部は瀬戸内海に面した地域(山口県、広島県)にも生育し、その東限は兵庫県(姫路市等、淡路島)となっています。かつては、塩田の間を縦横に走る水路(澪みお)の土手に、枝いっぱいに咲き乱れていました。また、八家•的形•大塩の山々には、真っ白に見えるほど群生していました。しかし、今では開発が進み、少なくなってしまいました。県レッドデータブックはCランク(...牧野富太郎と兵庫県の花

  • アマゾン自然学校 テキスト(12) アセロラ

    アセロラAcerola(キントラノオ科)「ビタミンCが豊富な赤い果実」として、アブラジルの北東部で栽培されており、主に飲料に使用されています。日本でもセロラドリンクの名で清涼飲料水として販売されているのをご存じでしょう。熱帯の食用果実のなる常緑低木又は高木、高さ2~3(6)m、幹は短く、枝を広げる。葉は対生、単葉、葉柄は短い。メキシコ、南アメリカ(ベネズエラ、コロンビア、エクアドル、グアテマラ、ベリーズ)原産ブラジルは世界最大のアセロラの生産国および輸出国です。90以上の品種があるといわれています。15世紀にスペイン人やイギリス人によって世界に広まりました。カリブ海の島々でも非常に人気があり、アセロラを「バルバドスの桜」と呼ばれています。日本へは1958年に沖縄にはいってきました。沖縄はアセロラ栽培の北限...アマゾン自然学校テキスト(12)アセロラ

  • 大和川源流のシダ植物と源流探検

    大和川源流調査とシダ植物の観察都祁高原での大和川の源流調査。悪天候のなかでの調査となった。丘陵を上り、水の流れを見つける。丘陵地の尾根筋をみつけ左右に水の流れを確認。ここを境にして木津川水系と大和川水系に分かれる。大和川水系側の水の流れを追う。この日は小雪交じりの小雨模様、地面にしみた水が水路となり、この水の流れは見つけやすい。水の流れの先に、「大和川の水源」の標識を見つける。我々より数日前に大和川源流を探るイベントがあり、源流を定めた。水が湧き出て場所を辛くも源流部として確認した次第。そこより水路をたどるとため池に出会う。本来これが大和川の源流部と紹介されている。ため池から水路の流れは葛神社の前を流れて、やがて初瀬川となる。都祁高原で大和川源流を調査の際、観察したシダ植物を紹介するクジャクシダ(ホウライ...大和川源流のシダ植物と源流探検

  • 春の使者ミヤマセセリ

    春の使者ミヤマセセリ(セセリチョウ科)里山での作業しているときに、今日(3月8日)、ミヤマセセリを見つけた。春の使者です。ミヤマセセリは、写真のようにはねを水平に広げて止まることが多いようです。ムラサキシジミやテングチョウなどは成虫で越冬する蝶ですが、ミヤマセセリは幼虫で越冬し、春早く蛹になって羽化します。スミレの蜜をすうミヤマセセリ幼虫はコナラ、クヌギ、カシワ、ミズナラなどのブナ科の葉を食べて育ちます。ミヤマセセリの卵は新芽の付け根あたりに産み付けられ、やがて孵化し、柔らかい新葉を食べ育ちます。ゆっくり成長し、夏になっても食べ続け、晩秋にやっと成熟し、木を降りて落ち葉中で冬を過ごすことになります。春の使者ミヤマセセリ

  • 満月 ワームムーン

    二十四節で、3月6日は「啓蟄(けいちつ)」。冬ごもりから目覚めた虫が、顔を出す頃。そして3月7日は満月。アメリカでは「ワームムーン」と呼ばれているとか。さて、子どもたちに月の話をしていると、月までの距離は38万キロというのは、図鑑大好き小学生はよくしっています。物差しで測れない月までの距離はどうして測ったのだろうと質問すると「?、、、」今回は月までの距離の求め方から月までの距離現在ではレ-ダ-の電波を月面に当て、電波が往復にかかった時間を調べて距離を求めます。それによると地球に最も接近した時……35.6万km〃離れた時……40.7万km地球~月の平均距離……38.4万kmとなっています。レーダーの発達する以前は、下図のようにして求めていました。AとBは、同一経度線上にあります。両地点で同時刻に、月の天頂距...満月ワームムーン

  • 大和川の源流を探る 都祁高原

    大和川の源流を探る都祁高原都祁高原は奈良盆地と伊賀盆地に挟まれた位置にある。かつては「東山中(ひがしさんちゅう)」と呼ばれ、大和地方のなかでも早くから人が住み着き、小さな文化圏を形成していたので、大和朝廷とは異なる文化・文明が栄えた地域であったといわれる。それは、都祁高原一帯には、山岳信仰を根本とした祀り場の跡や独特な伝承が多く残っていることがその理由だ高原に降った雨は、西の奈良盆地には流れ込む水系(大和川水系)と木津川水系にわかれる。冬季は極寒の地として近畿地方で最低気温が紹介される場所でもある。都祁水分神社(つげみくまりじんじゃ)「水分神社」とは、字のごとく「水分=水配り」と言う意味をもつ。読み方は「みくまり」。「みくまり」神社とは、流水を分かち配ることを司る神「天之水分神(あめのみくまりのかみ)」を...大和川の源流を探る都祁高原

  • 武庫川源流の常緑のシダ植物

    武庫川源流部武庫川源流を上ると愛宕山(標高400m)にでます。愛宕山はツガ、モミ、サカキ、ヒサカキ、ヤブツバキ、ミヤマシキミ、ユズリハ、ウラジロガシ、アオキなどの林になっています。源流部にある龍蔵寺付近はスギやヒノキの植林地になっています。北向きに斜面があり、丹波帯の地層で泥岩や砂岩でできた地層が広がっている場所です。カミガモシダ(チャセンシダ科)京都府では準絶滅危惧種にしてされている。園芸用に乱獲されることから種の存続への圧迫が強まっている。本州(中部)以西に分布するシダ。林床や岩上などに生育する常緑性の小型多年草。葉の羽片はやや深裂する。コウヤコケシノブ(コケシノブ科)コケのサイズのシノブということで名がついた。青森県以南の本州、四国、九州、琉球列島に分布する。細いけれども地下茎をもっており、高い樹幹...武庫川源流の常緑のシダ植物

  • 自然豊かな揖保川源流部

    生きている揖保川源流探検(1)揖保川の源流は、中国山脈に連なる藤無山(標高1,139m)。揖保川流域面積は、約810K㎡。源流部の調査は2000年4月22日におこない、それらの結果を「生きている揖保川」にも反映している。。今回はその調査の画像から動植物を紹介します。2000年4月22日源流調査藤無山に向かって川沿いをすすむ。川幅が細くなり、湿地がみられた。源流付近では、ザゼンソウの花がしていた。多くの花は終了し、葉が出ている。動き始めたアオダイショウ。セツブンソウやカタクリの花が斜面に咲いている。木立の間に見られたのはミツマタ。エイレンソウの花が終わりかけていた。その他、ワサビ、アオイスミレ、オオタチツボスミレ、タチツボスミレ、エビネ、コスミレ、コブシ、ネコノメソウ、チャルメルソウ、ハクサンハタザオ、ホソ...自然豊かな揖保川源流部

  • しだれウメ150本が見ごろをむかえる 京都城南宮

    古都に春の訪れを告げる城南宮(京都市伏見区)の「「しだれ梅と椿まつり」が今開催中。境内に植えられた約150本の梅があり、降り注ぐように咲く姿は圧巻。甘い香りに包まれて、参拝者らは春の彩りを眺めたり、写真撮影で春を楽しんでいた。見ごろは今月下旬ごろまでとかツバキ150種400本の見頃はもう少し先のようでした。拝観は午前9時~午後4時半(最終受け付けは4時)。拝観料800円(おとな)が必要。問い合わせは城南宮(075・623・0846)。しだれウメ150本が見ごろをむかえる京都城南宮

  • 鵜殿のヨシ

    ヨシ(アシ)・セイタカヨシ高槻市の鵜殿では、毎年2月、新しいヨシの生育を促す目的で、ヨシ原に火を入れ、ヨシを焼く行事があります。淀川の下流域にはこうしたヨシの群生エリアが5か所あります。この鵜殿地区は最も広い範囲で群生しており、古くから歴史にも登場します。水辺を代表する植物のひとつであるヨシ。アシとも言いますが、「アシ=悪し」となるのを嫌って江戸では「葦(よし)」と言われました。吉原(よしわら)などと言うのは江戸の地名。大阪では「アシ=足(お金)」という意味にとらえ、あまり嫌わなかったようです。環状線には芦原橋(あしはらばし)という駅があります。ヨシは茅葺屋根の材料や、ヨシズとしてかつては使われましたが、現在は瓦屋根に、ヨシズはカーテンに変わってしまい、その需要や屋根を葺く技術の継承者も少なくなりました。...鵜殿のヨシ

  • 月の話

    次の歌は、いつ頃の状態の月を歌ったものでしょう。菜の花や月は東に陽は西に与謝蕪村によって詠まれました。正解は満月。小学校の理科の本や国語の本に載っています安永3年(1774年)、蕪村が、摩耶山(まやさん)を訪れたときの句です。菜の花がお店にならびはじめました。今回は、菜の花ではなく「月」もっとも近い天体「月」。小学校では、月の見え方の指導には随分と苦慮なさっておられるのではと思います。小学生に月の動きや見え方を指導するとすれば、ハタと困ってしまうことでしょう。特に、フツ-のお父さん、お母さんでは理解できないような問題もあります。まことに今は理科嫌いを作るにはもってこいの教育をしているのでは、と考えてしまいます。大学生に「三日月」がどうしてこのような形にみえるのか絵や図をつかって説明をもとめた報告があります...月の話

  • 「コケ活」コケがアツい!

    「コケ活」「コケ女」「苔ガール」「苔テラリウム」コケが注目を集める昨今。コケを研究する人はほんとに少なくてと聞いて、観察会をしていたころとはずいぶん様変わり。今回は2013年度の活動から吉城園での観察会から2013年6月30日(日)奈良「吉城園」のコケ今日は奈良の「吉城園(よしきえん)」でコケの観察です。奈良駅前から東に向かって歩いて約15分程。吉城園に到着。ここは「興福寺古絵図」によると同寺子院の摩尼珠院(まにしゅいん)があったところとされ、大正8年に現在の庭園と建物が作られ、県の所有になりました。そして庭園鑑賞とお茶会に広く利用してもらうために平成元年に開園したそうです。コケの先生の必殺飛び道具。押すと霧が飛び出します!?乾いた苔にこれをシュッと吹きかけると、みるみるうちにきれいな緑に緑に変わりコケが...「コケ活」コケがアツい!

  • 今日の一番星

    ★一番星(いちばんぼし)★お日さまが西の空に沈(しず)んで夕やけがしています。さあ、星のかがやきはじめる時間になりました。一番星をさがしてみましょう。夕方になって最初(さいしょ)に見えはじめる星が一番星です。今週(こんしゅう)は、どの星が最初に見えるでしょうか。では、寒(さむ)くないようにして、夕方の6時すぎぐらいに外に出てみてください。まだ、うすあかりが残(のこ)っていますよ。まわりに街灯(がいとう)や自動販売機(じどうはんばいき)などの明かりがあるところをさけて、お日さまの沈んだ方向(ほうこう)からにぎりこぶし4個(こ)ぶんほど左斜(ひだりなな)め上の空をさがしてください。明るくかがやく星があります。イチバンボーシミーツケタ!きょうは二つ。金星と木星です。3年に1回。特に今年は「夕方で見やすい」位置に...今日の一番星

  • さわらびは、その滝のどこにある、ワラビ

    ワラビ「石走る垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも」先日野鳥観察でいった平磯公園にあった石碑にあった歌です。万葉集巻八の冒頭を飾る、志貴皇子(しきのみこ)が詠んだ歌です。この歌は、小学校の教科書にも載っています。小学校では鑑賞するのに、教師からつぎのような問がでます。「作者はどこからこの情景を見ているのでしょう。滝の上、真ん中、下から見上げている場所から」「教科書の解説文には「滝」と載っているけれど、どんな滝だとおもいますか。」「さわらびは、その滝のどこにあるのでしょう」「植物の萌え出ずる春の到来を歓んで詠んだ歌」を感じ取ればいいと思うのですが、視覚的に理解を深めるのが小学校の勉強なのでしょうか。植物学者はまた別の視点でこの歌を見ます。「さわらび」です。滝のある場所には、ワラビは生えないだろう...さわらびは、その滝のどこにある、ワラビ

  • まどいぼし とは?

    天文のニュースから「金星と木星が接近きょう2月27日(月)から3月5日(日)かけて、夕方から宵の西の空で、金星と木星が接近します。国立天文台によりますと、最接近は3月2日(木)頃で、2つの明るい惑星が寄り添う光景が目を引くでしょう。」最近夕方西の空に二つの輝く星が見られます。金星と木星です。木星は双眼鏡でもしっかり観察できます。木星の衛星が目のよい人には見えるかもしれません。夕方が観察のチャンスです。二つとも数時間後には沈んでしまいます。今回は天文教室での「まどいぼし」の話をさせていただきます。★まどいぼし★もうすぐ春。もう夜8時ごろには、オリオンざ座やふたご座などの冬の星座をおいかけるように、おおぐま座やしし座など、春の星座が地平線(ちへいせん)からあらわれてきています。1年をつうじて、規則正しく星座は...まどいぼしとは?

  • 公園で観察 地衣類

    「酸性」「アルカリ性」の実験で使ったリトマス試験紙。「リトマス試験紙に「リトマスゴケ」という、苔の一種から取り出した特殊な成分染み込ませてつくってあります。」と学校で習ったとおもいます。リトマスゴケと聞いて、どんな苔かと調べた子どもは、たぶんいないと思います。緑色の道やカベに生えているやつかなと想像できればまだ優れた方でしょう。街なかの地衣類ハンドブック(大村嘉人著:文一総合出版;2016年)を見ると、リトマスゴケは日本にはありませんと書いてありました。そして、いま使っているものは化学的に合成してつくられているとか。そして、何よりも大事なのは苔ではなくて地衣類であることです。(小学生はコケとつけば苔とおもうのはあたりまえですよね。)地衣類については中学で学びます。地衣類は道路脇の塀や街路樹の幹など街中でも...公園で観察地衣類

  • ザゼンソウ

    ザゼンソウ大学受験がいまがピーク。これは中学入試問題、ザゼンソウの出題がある。2021年西武学園文理中学校入試問題にザセンソウが出ている(問題)生き物と温度の関係に興味をもった文太君は、動物と温度、植物と温度、おもしろいと思った生き物についてまとめました。次のまとめを読み、以下の問いに答えなさい。*********************************************************************************(文太君のまとめ)【動物と温度】恒温動物……気温などまわりの温度が変化しても体温は一定の動物変温動物……気温などまわりの温度が変化すると体温が変化する動物ヒトの場合、さまざまな器官で生じる熱が体温に使われる。【植物と温度】植物の発芽には、空気・水・適度な...ザゼンソウ

  • アマゾン自然学校 群馬の森で

    野生生物を調査研究する会の「アマゾン自然学校」とは2003年(平成15年)JICAにおいて「ブラジル国アマゾン自然学校プロジェクト」が採択された。活動期間は2003年〜2006年。活動内容は①現地に即した環境教育テキストの制作②森林インストラクターの養成とその森林インストラクターによるアマゾン自然学校の開催③日本からのエコツアー④アマゾン自然学校の開催である。これまでのテキストはインストラクターにむけてのテキストの一部を紹介している。今回は実施した自然学校1日目の様子から紹介する。「アマゾン自然学校1日目2005年1月21日(金)7時半、インストラクター達がパラ州立イルダ・ヴィエイラ学校に到着すると、校門には自然学校に参加する10人の子供とその保護者の皆さんが集まっていました。子供たちが簡単な自己紹介をし...アマゾン自然学校群馬の森で

  • アマゾン自然学校 テキスト(11)

    マモン(Mamão)(パパイヤ)沖縄ではパパイヤを野菜として利用しているそうです。沖縄の収穫時期は7月から9月。野菜と利用するというのは、熟す前の青い果実を収穫し、煮てたべます。大根のような食感があるそうです。沖縄には中国から台湾を経て、18世紀に伝わったといいます。今、熟す前の青パパイヤ、茨城県の水戸パパイヤ栽培研究会の農家が栽培して健康食品として注目されています。さて今回はパパイヤブラジル語ではマモン。青いパパイヤは食べたことはありませんが、熟したパパイヤはおいしくいただきました。パパイヤ(CaricapapayaL.)は、メキシコ南部からニカラグア北部の地域でスペイン人によって発見されました。ブラジルには1587年に入ってきたといわれています。成長に適した気温は22°Cから26°Cで、9月から2月に...アマゾン自然学校テキスト(11)

  • アセビ 春先に咲くツツジの花

    アセビ2月中旬、雪の降る日。すでにアセビの花が咲き始めていました。アセビはツツジの仲間です。一年で一番最初に咲く花です。漢字で書くと「馬酔木」、葉っぱを食べた馬が中毒してしまうことからこのように名付けられたそうです。厚生労働省のサイトの「自然毒のリスクプロファイル」を見ると、「ツツジ科の植物には毒をもつものが多く、蜜にも毒性成分があることがあり、注意が必要」とあり、アセビ、ネジキ等のツツジ科の植物に含まれる植物毒はグラヤノトキシンとのことがわかります。毒があるのはシカが食べないところからもわかります。奈良公園では有名な話です。但馬の山では、春先アセビの花がめだってきたといいます。シカが増えすぎ、食べ残したのがアセビ。目立つようになったといいます。アセビの毒を昔の人は害虫防除に利用しました。慶長5年(160...アセビ春先に咲くツツジの花

  • 2022年の里山活動

    2022年は作業日は雨が多くて例年の半分ほどしか作業ができませんでした。ネザサの多いところ、常緑の低木の多いところとありますが、作業地を4年計画で、順番にかっていきますので、4年後は侵入できるように道づくりから始めるポイントも多いです。1月今年初めての里山作業です。いつもの位置からの写真は、先月とほとんど変わらず。作業は前回の続き(多分)、この辺りの木を切って道幅を広げます。トタン板は昔この辺りが栗畑だった時に、イノシシの侵入を防ぐ為に設置されたものです。そして最後になりましたが山の神様にお参り。ほんとは最初に行くはずが、サッと作業に移ってしまったので・・・「山の神様におこられるかもしれへんなぁ~」と言いながらも無事お参りを済ませました。アセビのつぼみがついていました。来月の作業日には、気の早い花が見られ...2022年の里山活動

  • 春の歌のはじまり森もにぎやかに

    先日の暖かい日、もうヒバリの「さえずり」をきくことができました・近くの公園では、5月の若葉の開くころまで、野鳥の姿を観察するのにいちばん楽しい時期です。春の繁殖期に向けて、求愛やなわばりの主張のため、鳥の声が「地鳴き」から「さえずり」に変わってきてにぎやかになります。「野鳥の声を覚えたい。」ちょうど今からが良い季節です。とくに、里山を公園にした場所では、いつもこの森で暮らしているカラ類やキツツキなどの留鳥の声を聴くことができます。里山の野鳥の声が聴き分けられると、春になって移動してくる夏鳥の声も、いつも聞くのとは違ってきけるでしょう。散歩でであえる野鳥たちのさえずりを聴きながら歩くのが楽しみな季節になりました。春の歌のはじまり森もにぎやかに

  • こどもの本がおもしろい㊱

    こどもの本がおもしろい㊱カメの甲羅はあばら骨ジュニア版人体で表す動物図鑑著:川崎悟司出版社:SBクリエイティブ発行日:2021年07月07日ISBN-10‏:‎4815611971ISBN-13‏:‎978-4815611972小学校4年の理科で骨の学習をする。主な学習内容は関節と筋肉の学習だが、人間とほかの動物の骨格の比較についても学習する。そこで、問題。上図の牛の人間の「かかと」にあたる部分はAかBか?多くの子どもの場合は「B」と答える。自信をもって、わけは人間とくらべて位置関係から絶対だってこたえる。正解はAである。なぜ、このような問題をすぐに解決してくれる本がこれ。馬のページをみれば、人間だったらつま先立ちで大変だなとすぐわかるようになっている。他に、小学校4年生では、手にはどのくらいの骨がある。...こどもの本がおもしろい㊱

  • アマゾン自然学校 テキスト(10)

    アサイAçaí(ヤシ科)ブラジルの奇跡アサイ、アマゾンの黒い真珠アサイー原産地ブラジル–アマゾン地域のヤシの実を紹介しているのは「株式会社フルッタフルッタ」。神戸三宮でジュースバーを開店、「アグロフォレストリーの産物でお客様の美と健康に貢献する革新的な商品をつくり、利益をアグロフォレストリーに還元することで経済と環境が共存共栄する持続可能な社会の実現を目指す」会社として発展。特にアサイを積極的に日本に紹介している企業だ。詳しくはホームページをご覧いただくとして、今回はアサイの紹介アサイーはアマゾン地域の代表的なヤシの木です。川の浸水した地域や氾濫原でよく見られます。高さは25mにもなり、幹の直径は15~25cmになり、通常は群生します。もともとアサイは川沿いの人々の主食で、魚、エビ、または肉に関連するキャ...アマゾン自然学校テキスト(10)

  • ブナ林の林床のシダ植物

    ブナ林で有名なのは白神山地のブナです。兵庫県にもブナがあります。日本海側に氷ノ山のブナと、太平洋側では六甲山や妙見山山頂付近で見られます。ブナは恐竜が絶滅した6500万年のあと新生代第三紀に誕生したといわれている。第三紀は地球全体が温暖化しており平均気温が20度を超えていた。北極周辺にはセコイアやマツ、トウヒなどの針葉樹。南側にブナをはじめとしてカエデ、ミズナラ、カツラなどの落葉樹が生えていました。(周極第三紀植物群)第四紀になり氷河期と間氷期を繰り返し起こるようになると、針葉樹が南下をはじめ、ブナの群落に入り込み、ブナの群落は分断されました。東アシア、ヨーロッパ、北アメリカの東部に群落は残り、それぞれの地域で生き残り、進化をとげました。日本のブナ林にはブナ林でよくみられるシダ植物があり、オシダ(オシダ科...ブナ林の林床のシダ植物

  • シダ植物の進化

    小学校で植物のつくり「根・茎・葉」を学びます。その後、中学1年でコケ・シダについて学びます。シダの根・茎・葉はどれと先生に聞かれて答えるとたいてい間違ってしまいます。植物の学習のむつかしいところです。(見えているところは「葉」で茎は地面の下)シダは種子をつくらず胞子でと、顕微鏡でみせてもらうと小ささがわかるけど、教科書だけで学ぶと、テスト対策で胞子ということばさえおぼえればOK。でも、自然の不思議なしくみ「胞子」のイメージがつかめるだろうか。野外の観察でもシダ植物は見分けにくい植物です。花がなくて地味な存在です。今回はシダ植物の進化の話です。陸上植物の化石は、古生代オルドビス紀前期(約4億7000万年前)のゼニゴケの仲間の化石です。(胞子の化石が見つかっています。)陸上にはコケ植物の世界でした。その後、植...シダ植物の進化

  • アマゾン自然学校 テキスト(9)

    アンジェリンペドラ(angelimvermelho)里山で見られるアカマツの木の高さは平均で15m前後、立派な松の木で25mもあればひと昔なら家の梁につかうこともできそうでだ。スギの木でも20~30mなら立派な林だ。秋田県には秋田杉が有名だが、樹齢250年、50mのスギの林がある。アマゾンでは木の平均の高さは40~50mで、今の日本の森に比べて樹高がずいぶん高い。そんなアマゾン地域の森林で最も高い木がみつかった。場所はアマパ州とパラ州の州境の乾燥地で見つかった。木の高さ88.5m、幹の周囲9.9m。(2019年)。この木の樹齢は500年以上あると推定されている。。実は2019年に見つけたけど、衛星写真からの確認で、現地で確認したのは2022年去年の9月。(世界一高い樹木は米カリフォルニア州のセコイアで、樹...アマゾン自然学校テキスト(9)

  • こどもの本がおもしろい㉟

    こどもの本がおもしろい㉟こどもの本のうち社会科に関係する絵本は寿命がみじかい。いま、新しく求められる視点はSDGs。川の絵本はこれまでたくさん出版されている。「調べ」学習につかえる本として、学校図書館や地域の図書館で採用されるように編集された本だ。調べてわかる!日本の川(全3巻)一級河川ってどんな川?いのちと暮らしを守るために地域社会とのかかわり出版社:汐文社/発行年月:2022-03/ISBN:9784811313269出版社からのおすすめ文「昔から人や文化と密接な関係を持ってきた一級河川ですが、近年各地の河川による自然災害の発生頻度も多くなり注目を集めることとなっています。一級河川とはなにか、その歴史や治水、生活や産業とのかかわりなどを解説します。」全国の一級河川についてその歴史や治水、生活や産業との...こどもの本がおもしろい㉟

  • マガモとアヒル

    風呂に浮かべて楽しむアヒルのおもちゃ「ラバー・ダック(RubberDuckゴムのあひる)」19世紀の後半ごろからヨーロッパでつくられたゴムの玩具。黄色いアヒルですが、ひなを模したのでしょう。アヒルですが、北京ダックなどの料理が有名。もとはマガモを飼いならしていたものだそうです。アヒルの語源ですが江戸時代「和漢三才絵図」(1713年)のなかに、「足がひろい」ので「あひろ」との記述。「あひろ」から「アヒル」に変化したというのが有力です。中国で飼われているアヒルというイメージが強いですが、中国北部で3000年前に始まっていたといい、。ヨーロッパでも2000年前には飼い始めたそうです。日本では本格的に飼い始めたのはアメリカから入ってきたペキンアヒルを明治以降ですが、記録には平安時代には飼っていたようで、豊臣秀吉が...マガモとアヒル

  • 伊丹天王川や天神川の合流地点みられる岩石

    河原の石の観察天王寺川や天神川は長尾連山にその源はあります。川原では、長尾連山をつくっている岩石が小石になって運ばれてきたと考えられますが、そのほかに伊丹台地をつくっている岩石がまじっている場合もあります。伊丹台地は武庫川や猪名川が運んできた泥や砂や小石でできています。武庫川は流紋岩や凝灰岩、猪名川は泥岩(けつ岩)やチャートをたくさん運んできます。川原では過去や現在流れてきた小石のほか、工事によって使われた石もあります。他にも、人間が作り出したものがまじっています。植木鉢や瓦、レンガやアスファルトのかけらなどもまじって川原をつくっています。流紋岩マグマが地上または地上近くで急激に冷え固まった岩石。火山が爆発したときにくだかれた石のかけら(火山れき)が入っているものもみられます。岩石の中に白いアルカリ長石や...伊丹天王川や天神川の合流地点みられる岩石

  • ナメクジ

    ナメクジ庭でイチゴを楽しみしていたら、ナメクジに食べられてしまった経験をした人は多いかもしれません。ナメクジは、捕食者の目にとまりにくいよう、夜行性。イチゴを夜の間に食べに行きます。イチゴだけでなく、ピーマン、ナスサルビア、シソ、ハクサイ、キャベツ、マリーゴールド、ペチュニア、レタスカンキツ類、腐りかけた有機物などなんでも食べてしまうので、「防除対策」のホームページがたくさんあります。当会で「生きている猪名川改訂版」(下生きている猪名川改訂版)でカタツムリのなかまの紹介で唯一ナメクジを掲載しています。多くの川を調査してまとめた「生きている」シリーズの本で載せているのはこの本だけです。今イチゴをたべにくるのがチャコウラナメクジ。活発に動くのが5月〜7月、特に梅雨時期がいちばん。イチゴの収穫と重なるのでよくわ...ナメクジ

  • 世界の侵略的外来種ワースト100になってしまったチガヤとは

    チガヤイネ科。チガヤは東南アジアなど広く分布し、日本では北海道から沖縄まで日本各地に分布します。最近チガヤを、茎の節に毛があるフシゲチガヤと、毛の無いケナシチガヤの2つの変種に分けるようになりました。普通によく見られるチガヤはフシゲチガヤ(節に毛があり)です。二つの花期にもちがいがあり、フシゲチガヤの花期は5~6月で、ケナシチガヤ(節に毛がない)は花期3~4月頃です。ケナシチガヤはやや湿った場所に多い傾向があります。チガヤは古くから身近にあった植物で、生活で利用されていました。近くでは田植えの時期にチガヤの穂をなめておやつ代わりにしたと先輩から聞いたことがありました。万葉集にも次のような歌があります。「わけがためわが手もすきまに春の野に抜ける茅花(つばな)そ食(を)して肥えませ」(万葉集)「あなたのために...世界の侵略的外来種ワースト100になってしまったチガヤとは

  • アマゾン自然学校 テキスト(7)

    ブラジルのナツメグ、プシュリ(プクスリ)プシュリの使い方はナツメグと同じで、少量をすりおろす。その香りと風味は独特で、クローブ、スターアニス、カルダモンが少し混ざった香りでいろいろな料理に利用できる。独特の香りと風味は、甘口にも辛口にもよくあう。ホワイトソース、プリンシロップ、ベイクドポテト、海老の味付けにもさて、テキストよりリオ・ネグロ流域原産のクスノキ科の樹木であるが、材質は日本のクスノキと同じで、家具用材としては貴重木である.。成長は緩慢で、適地(半湿地)でも20年で胸高直径20~25cmしかならないが、40年経つと50cmにはなる。この木は、カンフルを多く含み、とくに種子は薬用としての価値が高く、近年の代替医療薬としては貴重なものとなることは確実である。当地では種子の利用が余り知られていないが、ノ...アマゾン自然学校テキスト(7)

  • 里山と里地里山

    昨年、環境講座をおこなったとき「里地と里地里山はどうちがうのか」という質問をうけた。里山という用語は、四手井綱英氏が、昭和30年代後半に、「専門用語で農用林と呼ばれていた農家の裏山の丘陵や低山地帯の森林を指し、奥山との対比を意識し里山」という。阪本寧男氏は、「人里近くに存在する山を中心に、隣接する雑木林・竹林・田畑・溜め池・用水路などを含み、人びとが生活してゆく上で様々な関わりあいを維持してきた生態系」をさす。「里地里山」は環境省が定義している。まず、里地だが「雑木林やマツ林などの二次林、つまり薪炭林や農用林、加えて採草地と限定した上で、セットとして伝統的農村景観を構成してきた里山・農地・集落・水辺を含めた全体」をさす。環境省の『日本の里地里山の調査・分析について(中間報告)』という報告書に、「里地里山」...里山と里地里山

  • アマゾン自然学校 テキスト(7)

    カカオカカオは、アオイ科の常緑樹。カカオノキ、ココアノキとも呼ばれる。チョコレートやココアの原料として栽培されている。チョコレートを贈るのは日本だけ。1950年代後半に始めたチョコレートキャンペーンがきっかけらしいが、1970年代後半には「女性が好きな男性にチョコレートを贈る日」として定着しました。そのチョコレートの原料がカカオです。カカオの木は、ペルーからメキシコにかけての熱帯アメリカの熱帯雨林地域に由来します。カカオの栽培はアメリカ大陸各地域に広がり、地域ごとに個性が生まれ、きさまざまな風味と食感の特徴を持つ品種になりました。カカオの木は、農場では高さ05から08メートル、樹冠直径04から06メートル程度の大きさですが、森の真ん中で成長すると、高さ20メートルに達することがあります。カカオの収穫は難し...アマゾン自然学校テキスト(7)

  • 「クズと民俗学」そして外来種問題

    2023年2月12日第11回ナチュラリストクラブ記念講演『ひとくらし自然民俗学の視点からその14』で「クズと民俗学」の内容で講話した。今回、植物民俗学の視点から「植物がどのように使われるのか」だけではなく、「どのように認識され使いこなされているか」、「人間社会とその依存する植物との間の互恵的関係」が主な内容だ。植物は見方によっては役立てば栽培植物になり、害があれば雑草であり、同じ雑草でもあるときは有用であると認めれば野草となる。雑草とひとくくりにするなと、「雑草という草はない」といったのは牧野富太郎博士の言葉を紹介し話はすすむ。クズであるが、縄文の時代からでんぷんを利用する植物の一つであった。そして、縄文土器に付着する布片の圧痕や編み衣様の布片の出土からクズも衣になっていた。くず粉の料理本は鎌倉時代にすで...「クズと民俗学」そして外来種問題

  • 伊丹天王川や天神川の合流地点の植物

    伊丹天王川や天神川の合流地点の植物の移り変わり桜台コニュニティー協議会が夏の終わりにリバーサイドフェスタを開催する。天王川や天神川の合流地点で環境調査を何年もおこなっている。野生生物を調査研究する会も水生昆虫や河原の植物調査に協力させていただいている。記念を作るということで、植生や植物の移り変わりをまとめてみた。今見られる土手の植物は四季によっても違いますし、長い時間でみるとまた違っています。現在の土手も定期的に、草刈りなど人の手によって、今まで成長してきた植物がいったんはなくなってしまったように見えますが、その中で、必死で環境に適応している植物がいます。そのような毎年おこる繰り返しの中で、生き残る植物と今は見られなくなった植物もあります。春には、ヨモギやギシギシ、アカツメクサやシロツメグサ、ナズナ、黄色...伊丹天王川や天神川の合流地点の植物

  • アマゾン自然学校 テキスト(6)

    アブラヤシ2010年を超えてトメアスに向かう途中、今まで牧場だったところがアブラヤシに変わっている。アブラヤシの場所がたくさんあることに気づいた。前回ブラジルに来たときはバイオ燃料でトウモロコシが注目されていたが、つぎはアブラヤシに変わってきたのだ。アブラヤシは西アフリカが原産、19世紀後半に東南アジアへ、プランテーションで栽培された。その後ブラジルへ。果実からパーム油を抽出し、マーガリンや揚げ物用の油など食用に、石鹸や化粧品など工業用に利用されている。ブラジルではバイオディーゼルの生産に多用されている。ブラジルの主な生産地は北部と北東部である。アマゾンの森が焼き畑のため火がつけられて失われていくニュースは日本でも流れる。森林火災は焼き畑が目的だけなく、牛の生産や大豆の栽培、水力発電ダム、および鉱業の開発...アマゾン自然学校テキスト(6)

  • アマゾン自然学校のテキスト(5)

    パリカマメ科の植物。アマゾン、ペルー、コロンビアで自生する木です。ブラジルでは中南部地域で見られ、成長が非常に早い木で、樹齢18ケ月で、高さ4m、目通り直径10cmになります。まっすぐな幹は、高さ25メートルに達し、目通り直径は最大40cmになります。春には、独特の美しさの黄色い花を咲かせます。その木材は淡い黄白色で、時には淡いピンク色をしています。その表面は絹のように滑らかで、多かれ少なかれ光沢があり、合板、紙の製造などに広く使用されています。パリカは合板の製造に適しています。1本の木から、長さ2メートルの丸太が3~4本できます。旋盤でパリカを加工して合板をつくります。現在、パリカはアグロフォレストリーシステムで植えられており、一年生の農作物(米、トウモロコシ、豆、キャッサバ)または多年生植物(クプアス...アマゾン自然学校のテキスト(5)

  • 第11回ナチュラリストクラブ記念講演『ひとくらし自然 民俗学の視点から その10』

    第11回ナチュラリストクラブ記念講演『ひとくらし自然民俗学の視点からその10』今日は「民俗学の視点からクズ」の話を行う過去の様子がナチュラリストクラブの報告があるので紹介する。節分と植物今日は節分にまつわるお話でした。節分とは季節の分かれ目の事。立春2月4日(旧暦1月11日)、立夏5月5日(旧暦9月13日)立秋8月7日(旧暦6月18日)立冬11月7日(旧暦9月22日)があり、この中で冬→春の分かれ目の立春の前日を節分と称して豆まきなどの行事が行われています。一年の初めの節分には邪気が入り込みやすいと考えられ豆まきやヒイラギ飾りが行われたのだそうです。ヒイラギの枝に焼いたメザシの頭を刺して玄関に飾るのはよく知られています。そして節分に飾るのはヒイラギだけではなくトベラなども使われる地域があるそうです。トベラ...第11回ナチュラリストクラブ記念講演『ひとくらし自然民俗学の視点からその10』

  • アマゾン自然学校のテキスト(4) マンゴー

    マンゴートメアスに向かうにはベレンからバスに乗ります。アマゾン川河口部の一部をなすパラ川の下流にある港湾都市です。そのベレンの文化遺産になった木がマンゴー「CidadedasMangueiras」の木です。写真はベレンのマンゴーの街路樹、歩いている人と比べると20mぐらいありそうです。マンゴーの木は、もとはブラジルにあった木ではなく、東インドからフィリピンにかけてのアジアが原産の木です。ブラジルには16世紀にポルトガル人によって持ち込まれました。マンゴーの実は、おいしくて香りがよく、赤色、緑色、黄色、オレンジなどのさまざまな色があります。マンゴーはこの地域の暑さを和らげる街路樹として導入されました。ベレンでは、地域よっては百年以上の樹齢の街路樹があります。大きい木では高さ約25メートルになっているそうです...アマゾン自然学校のテキスト(4)マンゴー

  • 昆虫食 伊丹昆虫館企画展

    雨の日、昆陽池の野鳥は留鳥がほとんど。寒くもあり、昆虫館へ。伊丹市昆虫館は企画展示「むしのうんこ展」を開催中。フンを通じて昆虫の成長の過程や多様性を学んでもらおうと、2004年から始まり今回で5回目だとか。入口をはいった自販機の前に蚕のフンを染料の染めものが置いてある。蚕のフンを乾燥したものを蚕沙(さんしゃ)というらしく、漢方薬でもあり染料としても使えるようです。塩野屋のホームページ(http://www.shiono-ya.co.jp/enjoy/archives/000247.html)を見ると、2008年昆虫館の「毛虫から緋色を染めるという津和野地方の風説を知り、ならば植物を食べる虫のうんこからも染められるだろうという浅はかな思いつきから”虫のうんこ染め”は始まりました」とある。蚕沙はほかにも抹茶ア...昆虫食伊丹昆虫館企画展

  • スプリング・エフェメラル セツブンソウ

    セツブンソウ節分のころに花が咲くのでこの名前があります。キンポウゲ科に属する多年草で日本の固有種です。その昔、春先関東から西の各地で、一帯を白く彩ったと言われています。近年、自生地が減少し、長野県千曲市を北限として埼玉県小鹿野町や兵庫県丹波市青垣町、広島県庄原市総領町など数えるほどになりました。「関東地方以西の石灰岩地域」で見られるとセツブンソウをネットで調べると結構出てきます。気になるのが「石灰岩地域」で見られるところが強調されている点。ネタもとがおそらく石灰質の土壌で...と書いてあって、それが広がったのしょう。自生地をみると必ずしも石灰岩地域ではないところも、今回見に行った丹波市もそうです。牧野の植物図鑑には石灰岩は少しも出てきません。保育社の図鑑も書いてありません。岡山県や滋賀県など石灰岩地帯で見...スプリング・エフェメラルセツブンソウ

  • アマゾン自然学校のテキスト(3)アマゾンの樹木

    (3)イッペ(イペー)【キバナイペー】)ブラジルの国花として愛されるイペー。サクラのように花が咲き終ってから葉が出てきます。花色は、主に黄色やピンク、紫色などで、桜の木のように満開時はとても華やかです。原産地はブラジル、アルゼンチンなどの南米地域で花色から黄色系イペーと紅紫色系イペーの大きく二つに分けられます。黄色系は一季咲きで、紅紫色系は二季咲きです。(画像は二季咲き)日本では沖縄県、鹿児島県、熊本県や福岡県、山口県などで、街路樹や公園、道の駅などに植栽されています。ブラジルからの労働者が多く居住する茨城県や、千葉県、神奈川県、静岡県などでもみられます。画像はピンクのイペーアマゾン自然学校でのテキストを見てみよう。ノウゼンカズラ科タベブイア属に含まれる顕花植物の木であるが、ブラジルに広く分布し、種類も多...アマゾン自然学校のテキスト(3)アマゾンの樹木

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