コリドラス飼育の基礎から見直す当企画。開始から一年、14本目の記事にして、ようやく底床の検討に入る。これまでの流れでお判りの通り、当ブログではアクアリウムで最も大切な要素は「濾過システム」だと考えている。一方、入門書やハウツー本などを拝見すると、濾過システムはフィルター単体と捉えている物が多い気がする。実際、物理濾過の大部分と生物濾過の一部、又は大部分はフィルターの濾材が受け持っている事は間違いが...
コリドラスの近代史(29) フィッシュマガジン2009年8月号
専門誌のコリドラス特集号を通して、コリドラスを取り巻く空気感や諸事情を振り返る当企画。初のコリドラス特集が出版された1981年から、フィッシュマガジン、アクアライフ、アクアマガジンのコリドラス特集号を網羅して来たけれど、残りは今回を入れて2回になる。「コリドラスの近代史」というタイトルの通り、このカテゴリーはアクアライフ2010年7月号を紹介して終幕とする。販売している書籍に関しては、勝手に紹介す...
4月某日。1200×600×600第1水槽を見ると、1匹のカラシンが真っ赤に鰭を染めている事に気付いた。青い眼が特徴の10cmほどになる小さめの中型カラシンなのだけれど、この日はご覧の様に美しく彩られていた。コリドラスのエロモナス症を思い出すから、鰓が透けて見えるレッドギルは苦手なのだけれど、こんな感じならば良いかもしれない。なかなか綺麗じゃないの。因みに、普段はこんな感じ。敢えて言うなら、頭部の形...
1200第1水槽(61) 時系列(2021年11月~2022年4月)
「アマゾンソードの森」を目指して、少しずつ手を加えて来た1200×600×600第1水槽。入門書に載っている水草レイアウトと比較して、こんなにも長い時間を掛けたのには理由がある。この水槽は、プルス川に生息する大型コリドラスを飼育する為に立ち上げた。狙ったのはプルス川の水質とされる、弱アルカリ性のやや硬水。具体的には水素イオン濃度(pH)が7.0~7.3、総硬度(GH)が4~5の辺りを目指した。使用してい...
1200第1水槽(60) 時系列(2021年5月~2021年10月)
「アマゾンソードの森」計画が軌道に乗った1200×600×600第1水槽。本日は2021年5月から2021年10月までの6カ月間を取り上げる。植え替えによる一時的な停滞期を脱して、アマゾンソードは素晴らしい葉姿を見せてくれている。同時に、安定した状態を維持している様子は、80年代に流行りそうになったけれど、やっぱり流行らなかったバランスト・アクアリウム(調和水槽)に近いかもしれない。長期間に渡って「...
1200第1水槽(59) 時系列(2020年11月~2021年4月)
漸く「アマゾンソードの森」を目指す環境が整った1200×600×600第1水槽。本日は2020年11月から2021年4月までの6カ月間を取り上げる。アクアリウス(旧エキノドルス属)だけにしてから6カ月。新たな環境に適応したアマゾンソードが、素晴らしい成長を見せる。2020年11月。移植から半年が経過して成長が加速して来た事から、少し手を入れる事にした。先ずは、底砂の厚さが6cmになる様に田砂を追加し...
最近の「前置き」的な記事を読んで、ピンと来た方もいたかもしれない。本日から数回に渡って1200×600×600第1水槽の時系列での変化を追ってみる。期間は2020年5月からの2年間。立ち上げ当初に植えていたバリスネリアやクリプトコリネ、ミクロソリウムを撤去して、アクアリウス(旧エキノドルス)だけで構成して以降・・・になる。当たり前だけれど、心躍る様な「事件」は全く無い。日常の些細な変化に対して、管理...
立ち上げから27カ月が経過した1200×600×600第2水槽。メンテナンス時に放り込んだマジックリーフが漂っているが、数日もすれば勝手に沈んでくれる。アマゾンソードを中心にした1200×600×600第1水槽とは異なり、流木に活着させたミクロソリウムsp.を配した陰性水草による構成にしている。本当はトライデント系の細葉のミクロソリウムを密植させたかったのだけれど、ミクロソリウムのブツブツ病が蔓延した...
立ち上げから58カ月が経過した1200×600×600第1水槽。先週のメンテナンスの際に、古くなって光量が落ちた蛍光灯(20W×4本)を全て交換した。信じられないかもしれないけれど、この水槽では未だに蛍光灯を使用しているのだ(苦笑)。ニッソー製のアルミ・カラーライト1200。別にLEDが嫌いな訳ではないのだけれど、買い換える理由を見付けられないまま既に20年近く使用している。蛍光灯は光量低下が激しい...
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コリドラス飼育の基礎から見直す当企画。開始から一年、14本目の記事にして、ようやく底床の検討に入る。これまでの流れでお判りの通り、当ブログではアクアリウムで最も大切な要素は「濾過システム」だと考えている。一方、入門書やハウツー本などを拝見すると、濾過システムはフィルター単体と捉えている物が多い気がする。実際、物理濾過の大部分と生物濾過の一部、又は大部分はフィルターの濾材が受け持っている事は間違いが...
本日は初めて紹介されたビファシアータス(Corydoras bifasciatus Nijssen, 1972)のバリエーションを。ポチっとお願い致します。にほんブログ村...
コリドラスのエサ問題として冷凍アカムシを取り上げたのは2020年12月の事だった。コリドラスのエサ問題(4) 冷凍アカムシ当時、突然巨大化したキョーリンの「UV赤虫」に困惑して、同じキョーリン製の「クリーン赤虫」と比較してみた。これが問題の「UV赤虫」。・・・釣具屋さんで売っている釣り餌用のアカムシに近いサイズなのではないだろうか。因みに「クリーン赤虫」がこちら。使用しているシャーレは同一の物だから...
今年、コリドラス界隈での最大の話題と言えば、セミロングノーズ・スーパーシュワルツィの繁殖成功だったのではないだろうか。吉川達雄氏による、恐らく世界でも二例目となる繁殖事例は、アプローチから稚魚の育成まで全てのデータが公開された。繁殖データ(5) SLNスーパーシュワルツィの繁殖(前編)繁殖データ(6) SLNスーパーシュワルツィの繫殖(後編)ただでさえ成功事例の殆ど無いセミロングノーズ・タイプの繁殖の上、そのノウ...
立ち上げから34カ月が経過した1200×600×600第2水槽。当初、この水槽はビファシアータスの繁殖用水槽として立ち上げた。「中性・やや軟水・クリアウォーター」とされるタパジョス川の水質を目指してセッティングした事になる。具体的には、水質に影響しないとされる田砂を敷き、ミクロソリウムを活着させた流木を配置した。別注の1200×200×250上部濾過槽とレイシーP-425を組み合わせ、流れを作るだけの...
今から32年前の1990年。フェアウインド(アグアプロダクションの出版部門)から、一冊のカラシン特集号が発行された。真っ赤な表紙が印象的なアクアマガジン1990年SUMMER「特集/南米小型カラシン」。アクアマガジンが満を持してリリースしたカラシン特集号は、当時のカラシンマニアのバイブル的な一冊になった。カラー写真で紹介されたのは、もしかすると世界初だったかもしれない。ハイフェソブリコン・コペラン...
本日は、この未記載種(たぶん)を。ブロードバンド・アクセルロディ(Corydoras sp.)昨年2月の初入荷時には、コリドラス界隈の一部で話題になった。ロングボディ&ショートノーズの体形、特徴的なライン模様、雌雄で異なるサイズ等、一瞥して新着種である事が分かる。ところが・・・。アクセルロディ(Corydoras axelrodi Rössel, 1962)として輸入されたからだろうか、輸出したシッパーだけでなく、輸入した問屋、販売した小...
立ち上げから65カ月を迎えた1200×600×600第1水槽。先ずは、先日追加したヤマトヌマエビの働きについて。植え替えによってアマゾンソードの成長が鈍化した事で発生した茶ゴケだったけれど、ヤマトヌマエビを追加してから僅か4日で文字通り消滅した。これでアマゾンソードの葉が古くなって枯れるまでトリミングの必要はなくなる。つまり、それぞれの株の葉数が多くなるから、より見応えが出て来る・・・はず。もう一枚...
本日は小さめの中型カラシン、ブリコノプスsp.”リオ・クルア”についての続報。いくつか新しい情報があったので、自分用のメモを兼ねて報告しておく。これね。ブリコノプスsp.”リオ・クルア”(Bryconops sp.”Rio Curua”)余り馴染みの無いブリコノプス属だけれど、その分布域は広く、ペルー、コロンビアからブラジルにかけてのアマゾン川水系のほぼ全域に分布しているとされる。調べた限りでは、現在までに18種が記載されて...
立ち上げから18カ月が経過した450×300×360第3水槽。相変わらずビファシアータス(Corydoras bifasciatus Nijssen, 1972)の単独種飼育を行っている。これから年末にかけて、メダカ界隈では常識になっている「飽和給餌」の考え方を取り入れてメスの抱卵を促す予定。言うまでもなく、以前ご紹介した吉川達雄氏のセミロングノーズ・スーパーシュワルツィの繁殖から学んだ事だ。繁殖データ(5) SLNスーパーシュワルツィの...
2016年の初夏。タパジョス川の支流、ジュルエナ川から見慣れないカラシンが輸入されて来た。その時の画像がこれ。アスティアナックスsp.”リオ・ジュルエナ”(Astyanax sp.)スレンダーな体形、レッドアイ、体側に入るライン等、特徴が多い割には同定に繋がる情報が少なく特定する事は出来なかった。アスティアナックス属であるのは間違い無さそうだけれど、現時点でも147種が記載されている一大グループである上に、未記...
何だか雨の日が多く、蒸し暑かった9月が過ぎて、急に気温が下がって来た。秋の到来、である。読書の秋、スポーツの秋、そして、モクズガニとブラックタイガーが東京湾奥のいつものポイントに岸寄りする秋だ。こんな場所。念の為、背景にはモザイク処理を施した。何処にでもある船着き場なのだけれど、この手の採集記事の場合、場所が特定される事は避けるべきだろう。過去記事はこちら。東京湾のノコギリガザミ(前編)東京湾のノ...
立ち上げから33カ月が経過した1200×600×600第2水槽。ペルー、コロンビア、ブラジル北西部に生息するコリドラスを飼育する為に、酸性・軟水のブラックウォーターの水景を目指してセットしたのだけれど、酸性になっていないのはこれまでに報告した通り。。pH値を下げるのであれば薬品を使うのもアリなのだけれど、目的はpH値を下げる事ではなくコリドラスの長期飼育だから、もう一工夫してみる予定。マジックリーフ...
アマゾンソードの移植を行った1200×600×600第1水槽に、茶ゴケが発生していると報告したのは2カ月ほど前の事だった。有茎草と異なり、根から養分を吸収するタイプの水草の場合、移植直後にあれこれ手を入れるのは極力避けたい。移植に伴い切除した「根」が再生してアクアリウム全体が落ち着くまでは弄りたくないのだ。逆に言えば、根が再生して新しい葉が展開してくれば、そろそろ変更を加えるタイミングが来たと言う事...
立ち上げから64カ月が経過した1200×600×600第1水槽。少し早いけれどサーモスタットとヒーターの作動確認を行った。まず、水道水を使用して25%、100リットルの換水を行う。塩素を中和した20℃の水道水を注水すると、飼育水の水温は概ね24.5℃前後になる。次に、サーモスタットの温度を25℃に設定してヒーターを作動させる。チェック項目は二つ。一つはサーモスタットの設定温度が正確かどうか。もう一つは...
常設のトリートメントタンクとして使用している450×300×360第1水槽。そろそろ南米からの輸入量が増えるから、いつお目当てが来ても良い様にメンテナンス頻度を上げている。30%換水の直後だから、マジックリーフを用いたブラックウォーターはかなり薄くなっている。この水槽では2~3週間に一度の割合で古くなったマジックリーフを取り除き、新しい葉と交換している。抗菌(と思われる)作用を期待しているのだけれど...
ロブスタスを受け取りに行ったつきみ堂さんで、ちょっと変わったアクセルロディを見付けたのは、昨年10月の事だった。あれから一年。成長した姿が、こちら。アクセルロディvar.(Corydoras axelrodi var. Rössel, 1962)背鰭の黒班は、一年が経過しても薄くなる事は無かった。ここに来て背鰭第一棘と第一軟条が伸び始めているのだけれど、ちょっと楽しみな変化だったりする。真横から見ると、こんな感じ。体側の模様はアクセ...
一般に、アマゾンソードを殖やすには以下の方法がある。①実生(みしょう:種子から発芽する事)による。②シュートに付く子株を分離する。③根茎に付く子株を分離する。一方、植栽から数年を経過すると株が分かれる事がある。1200×600×600第1水槽のセンターに植えているアマゾンソードも、株が分かれ始めていたのは既報の通り。放っておいても問題はないのだけれど、見た目的には微妙になったから植え替えを行う事にした...
立ち上げから17カ月が経過した450×300×360第3水槽。ビファシアータス(Corydoras bifasciatus Nijssen, 1972)の繁殖を狙って、単独種での飼育を継続している。ただし、今シーズンは産卵誘発を見送ったのは既報の通り。中途半端に「その気」にさせてしまうと、寿命を縮めてしまう危険性があるからだ。詳細は以下の記事を参照の事。ビファシアータスの繁殖実験(1)ビファシアータスの繫殖実験(2)ビファシアータスの繁殖...
立ち上げから32カ月が経過した1200×600×600第2水槽。マジックリーフが水面を漂っているけれど、数日の内には沈むから気にされない様に。以前は抽出液を作ったりしていたけれど、最近は面倒になってそのまま放り込んでいる。420リットルの水量に対して10枚くらいを使用している。現在の水質は、以下の通り。水温 : 26℃水素イオン濃度(pH) : 6.8総硬度(GH) : 4亜硝酸濃度(NO2⁻) : ...
本日は初めて紹介されたビファシアータス(Corydoras bifasciatus Nijssen, 1972)のバリエーションを。ポチっとお願い致します。にほんブログ村...
コリドラスのエサ問題として冷凍アカムシを取り上げたのは2020年12月の事だった。コリドラスのエサ問題(4) 冷凍アカムシ当時、突然巨大化したキョーリンの「UV赤虫」に困惑して、同じキョーリン製の「クリーン赤虫」と比較してみた。これが問題の「UV赤虫」。・・・釣具屋さんで売っている釣り餌用のアカムシに近いサイズなのではないだろうか。因みに「クリーン赤虫」がこちら。使用しているシャーレは同一の物だから...
今年、コリドラス界隈での最大の話題と言えば、セミロングノーズ・スーパーシュワルツィの繁殖成功だったのではないだろうか。吉川達雄氏による、恐らく世界でも二例目となる繁殖事例は、アプローチから稚魚の育成まで全てのデータが公開された。繁殖データ(5) SLNスーパーシュワルツィの繁殖(前編)繁殖データ(6) SLNスーパーシュワルツィの繫殖(後編)ただでさえ成功事例の殆ど無いセミロングノーズ・タイプの繁殖の上、そのノウ...
立ち上げから34カ月が経過した1200×600×600第2水槽。当初、この水槽はビファシアータスの繁殖用水槽として立ち上げた。「中性・やや軟水・クリアウォーター」とされるタパジョス川の水質を目指してセッティングした事になる。具体的には、水質に影響しないとされる田砂を敷き、ミクロソリウムを活着させた流木を配置した。別注の1200×200×250上部濾過槽とレイシーP-425を組み合わせ、流れを作るだけの...
今から32年前の1990年。フェアウインド(アグアプロダクションの出版部門)から、一冊のカラシン特集号が発行された。真っ赤な表紙が印象的なアクアマガジン1990年SUMMER「特集/南米小型カラシン」。アクアマガジンが満を持してリリースしたカラシン特集号は、当時のカラシンマニアのバイブル的な一冊になった。カラー写真で紹介されたのは、もしかすると世界初だったかもしれない。ハイフェソブリコン・コペラン...
本日は、この未記載種(たぶん)を。ブロードバンド・アクセルロディ(Corydoras sp.)昨年2月の初入荷時には、コリドラス界隈の一部で話題になった。ロングボディ&ショートノーズの体形、特徴的なライン模様、雌雄で異なるサイズ等、一瞥して新着種である事が分かる。ところが・・・。アクセルロディ(Corydoras axelrodi Rössel, 1962)として輸入されたからだろうか、輸出したシッパーだけでなく、輸入した問屋、販売した小...
立ち上げから65カ月を迎えた1200×600×600第1水槽。先ずは、先日追加したヤマトヌマエビの働きについて。植え替えによってアマゾンソードの成長が鈍化した事で発生した茶ゴケだったけれど、ヤマトヌマエビを追加してから僅か4日で文字通り消滅した。これでアマゾンソードの葉が古くなって枯れるまでトリミングの必要はなくなる。つまり、それぞれの株の葉数が多くなるから、より見応えが出て来る・・・はず。もう一枚...