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2017/11/17

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  • 233

    フロリダに着いた時にはすでに昼を過ぎていた。そこからタクシーでメープルへ向かう。するとエントランスは凄い人だかりで規制線が張られ、警備員も立っていた。感嘆の声が聞こえる事から、今まさに生け花パフォーマンスが行われていると分かる。だが人が多くて見ることが出来ない。仕方なく先にチェックインを済ませることにした。生け花パフォーマンスが行われるときの宿泊は満室になっているらしい。だが椿姉ちゃんの電話一本で...

  • 232

    「何で逃げる訳? ホント情けない! そんな事でつくしちゃんを守れるの?」「ごめん。」「つくしちゃんも何でこんなだらしない男が良いのかしら? 類には勿体ないわ!言っとくけど、つくしちゃんはモテるのよ? 今まで何人に言い寄られた事か。でも鈍感なのか純粋なのか全く見向きもしないの!外泊しても良いって言ってもまっすぐ帰って子供の相手をしてくれるし。」類はつくしが誰とも付き合っていないと知り内心嬉しく思う。...

  • 231

    ロスに着いた類は、タクシーに乗り込むと椿の家へ向かった。驚いたのは椿だ。「えっ? 類? どうしたの? 突然。」「牧野は? ここに牧野が居るんだよね?」類は椿に問いかけながらも腕の中に居るアイラをジッと見る。黒い髪にぱっちりとした瞳。椿によく似た愛らしい顔だ。一方のアイラは知らない男性にジッと見つめられ椿にしがみつきながら泣く。その姿は空港で見た牧野と赤ちゃんの姿に瓜二つだ。ここであの時の赤ちゃんは...

  • 230

    ロスに戻ったつくしは、一週間の休暇を貰い家でレオとアイラと遊んだ。子供の相手は体力を使う。おかげで夜は何も考える事無くぐっすり眠れた。そして一週間後、ロバートが一か月の予定表を持ってきた。移動日、仕事日、休養日、そして移動を繰り返している。『つくしの人気がうなぎ登りで、日本の服飾メーカーがスポンサーになった。そこが袴一式を提供してくれる。 すでにホテルへ運んでる。もちろん終わればそこで回収され洗濯...

  • 229

    部屋に入った類は、心穏やかではない。少々佳代が誤解している物の、俺がごみ箱に捨てた指輪とハンカチを牧野に返している。正直に『ごみ箱に捨てていた』と話しただろう。だから牧野は俺はもう牧野の事を思っていないと捉え、昇華という言葉を使った。でも疑問は残る。空港で見た外国人の男性と子供は誰だ?この家にも牧野は一人で来た。もし既に結婚したのであれば、夫と子供も連れてくるはずだ。とにかく総二郎に聞かないと。既...

  • 228

    類はリビングに置いている写真立てを手に取る。そこには袴姿のつくしの姿。場所はどう見てもここフランス邸の玄関だ。そこに使用人がやってきて急いで窓を閉め倒れた写真立てを戻し始めた。『ちょっと教えて欲しいんだけど、この写真は何時撮った?』『約二週間ほど前でしょうか?』二週間前?という事は、牧野はここに居た?袴を着ているが卒業式か?いや、フランスには卒業式という物は無く、卒業の許可が出たら大学に卒業証書を...

  • 227

    フランスに着いた類は、その足で家へ向かった。「いらっしゃい類君。」「ただいま。」ニコニコした笑顔で出迎えた麗だが、類の表情がイマイチであれ?と思う。予定ではニヤニヤした笑みが押さえきれず、ルンルンとした足取りで開口一番『牧野ともう一度付き合うことにした!』と報告すると思っていた。それが全く違い、サッサと自室へ入っていった。つくしちゃんがここに来たとき、類君と会ってみると言っていた。その為、フランス...

  • 226

    つくしは電車を乗り継ぎお台場まで来た。そして自由の女神に向かって歩く。一年半前もそうだが、この付近はやたらとカップルが多い。みんな仲良く手を繋いで歩いている。自分も以前は同じように温かい手をしっかり握っていたのに、、と思うと、今更ながら辛い。ただあの時の自分の選択を後悔したくない。あの気持ちのままでは類に向き合えないし笑う事すらできなかった。けど今の気持ちになるまでに時間がかかりすぎた。西門さんも...

  • 225

    茶道の後、蕎麦屋で昼食を取り、つくしはロバートとレオを連れ葉山の家へ向かった。今、どういう状態になっているのか見たかったからだ。すると管理をしてくれる人が待ってくれていた。麗に任せっきりでどういう人が管理しているのか知らなかったが、気さくな女性で安心する。家も雨戸を開け空気の入れ替えやこまめに掃除をしてくれていた。「ありがとうございます。」「いえ。 どこか気を付けて欲しい所とかありましたらおっしゃ...

  • 224

  • 223

    道明寺邸に到着すると、タマに出迎えられる。「お帰り。 つくしさん。」「タマさん。 お久しぶりです。 お元気でしたか?」二人はしっかり握手する。つくしの目には、また一回り小さくなったように見えるタマだが、まだメイド服を着て現役のようだ。「あぁ、なんとかね。 それにこんなかわいい子供たちを見られたし、まだまだ長生きしないとね。」「はい。 是非是非。」つくしは客室に荷物を置くと、早速庭からバラの花を数本...

  • 222

    つくしとロバートが羽田空港に到着した。『日本は治安が良くて助かる。 ずっとつくしを気にすることなく観光が出来たから。』『確かにその点は良いよね。 それに親切な人が多いし。』と言いながらゲートを出る。するとそこには椿とレオ、そして椿の腕の中にはアイラがいた。『つくし! こっち! 待ってたよ!!』『つくしちゃ~ん。』手を振る三人の元へつくしは駆け寄る。『お久しぶりです! 椿お姉さん。 レオ君、元気にし...

  • 221

    9月になった。類は、フーと大きく息を吐き、首をコキコキ鳴らす。既に20時を超えそろそろ帰ろうかというところだ。一週間後にフランス出張がある。それまでに国内の仕事を片付けておきたい。その前に北海道出張もある。約三年前にオープンした施設の現状把握だ。既に数店舗空きが出ており、これ以上の撤退は避けたいところだが、新たなテナントは何を誘致すれば良いか、それが纏まらない。とりあえず現地へ行って考えるつもりだ...

  • 220

    つくしは麗と共に花沢邸へ。その車中もロスでのつくしの生活を麗が聞きまくる。椿とその夫によくしてもらい、子どもたちに癒され楽しい日々だと分かりホッとする。言葉の壁も楓が家庭教師を雇い、大学が始まるまでにとりあえず何とかなった事。その大学には留学生が多く、同じように英語に不慣れな学生たちもいた事。その学生たちにアメリカのクラスメイトが手を差し伸べ充実した学生生活が送れ、無事卒業できた事などを伝えた。麗...

  • 219

    フランスに着いたつくしを出迎えたのは麗だ。「つくしちゃん! 久しぶり~!」その声にボディガードがサッとつくしをガードするように前に出る。今回は初めての海外巡り。治安が良くない地域もあるし、少しずつ人気が出てきたつくしのファンが押し寄せる可能性もある為、ロバートは二人のボディガードを同行させた。『大丈夫です。 危険人物じゃありませんから。』それはロバートにも分かる。相手の女性もボディガードが付いてい...

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