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2016/10/28

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  • 『気候崩壊 次世代とともに考える』宇佐美誠 岩波ブックレット 感想

    あらすじ・概要 危機的状況にある気候崩壊。その原因である地球温暖化についての解説と、これから社会が何をすべきかを語っていく。高校生たちからの質問も交え、世代を超えた環境問題についての議論を試みる。 先進国が輩出した温室効果ガスの影響を発展途上国が負うという矛盾 読んでいて思ったのは、メディアで扱われている地球温暖化の問題は表面的であるということです。 温室効果ガスで温暖化しているということはわかっていても、現代において、温暖化がどんな危機的状況を生み出しているかは報道が足りないと感じました。 そして、メディアが伝える温暖化の問題はかなりふわっとしています。 そして、温室効果ガス削減を個人の努力…

  • 『やわいボンド』菊池真理子 A.L.C.DX 感想

    あらすじ・概要 最近犬を飼い始めた鈴音は、同じく犬を飼っている近所の人と仲良くなる。同時に、鈴音は友人の冴との関係に悩んでいた。意地悪で辛辣なことを言うようになった冴、さらに冴は、少年院を出所した殺人犯と交流を持っているらしく……。鈴音は友情と不信の間で揺れ動く。 ゆるやかなつながりが子どもたちを救ってほしい 宗教二世や毒親のインタビュー漫画で有名な著者。フィクションのほうはどうかなあと思っていましたが、面白かったです。 主人公、鈴音は最近友人の冴が変わってしまったことが気になっています。辛辣な物言いを繰り返し、前科持ちらしき人と交流を持とうとします。 鈴音はそんな冴に不快感や不信を覚えながら…

  • 『キャッシュ・フォー・ワーク 震災復興の新しいしくみ』永松慎吾 岩波ブックレット 感想

    あらすじ・概要 災害のとき、どのようにして被災者を助けるべきか……。著者が紹介するのはキャッシュ・フォー・ワークと呼ばれる概念だ。被災者に復興のための作業をしてもらい、給料を発生させることによって被災者を支える。その歴史や東日本大震災での実践についても述べる。 震災復興のために被災者が働き、それにお金を払う キャッシュ・フォー・ワークとは、「被災者に復興のための仕事をしてもらい、それにお金を払う」ということ。がれきの撤去や土木作業、復興のための小物づくり、遺品の創作など、本の中ではさまざまなキャッシュ・フォー・ワークが紹介されます。 賃金によって被災者を支えるとともに、「自分の手で復興した」と…

  • 『ONE PIECE(Netfix実写版ドラマ版)』を見たよ! 感想

    あらすじ・概要 海賊に憧れる青年ルフィは、海賊王の残した財宝、ワンピースを探して旅に出る。剣士のゾロ、航海士でスリのナミと出会い、さらにその土地を牛耳る権力者を倒していく。仲間を増やしてグランドラインを目指そうとするも、ナミには秘密があった。 実写なので実写でしかできないことをやるのは正解だよね ワンピース自体は大分前に原作を途中まで読んだきりなんですが、それでも面白かったです。 アクションドラマですが、個人的に印象的だったのは人間ドラマとしての側面です。人と人の関係性が全体的に大人びていて、心に染み入るような生々しさがあります。 ナミとゾロがお酒を酌み交わしながらお互いを知っていくところや、…

  • 無印良品週間で買ったものまとめ8つ(2024年3月)

    無印良品週間! セールを言い訳に無印で散財しても許される季節です。 というわけで今回の無印良品週間に買ったものをまとめました。 前回の記事は下記です。 honkuimusi.hatenablog.com バウムクーヘン ケーキ 麺にかける 味噌煮込みうどんスープ 靴下 なめらかブラタンクトップ 洗えるミラノリブ編みスキッパーポロセーター 七分丈レギンス PPクローゼットケース引出式・大 バウムクーヘン いつも買ってるやつ。今回ははちみつ味ときなこ味を買いました。 www.muji.com www.muji.com ケーキ こちらも食べたことのないものを選んでみました。おいしかったです。 www…

  • 『すみません 素人でも仕事の写真を上手に撮影する方法ってないですか? できればスマホで』矢島直美 インプレス 感想

    あらすじ・概要 スマートフォンで会社の商品やハンドメイド作品を撮影したい。そんな需要に答えて、商品の撮影方法について解説。ちょっとした工夫から、本格的な照明技術まで、照明撮影のコツを語っていく。 小さな工夫から書いてくれているので試しやすい Instagramをやっているので読んでみました。まとまった内容で、面白かったです。 紙や布を背景に使った写真の撮り方が興味深かったです。今までなんとなくで撮影していたため、背景選びにもコツがあることを考えていませんでした。 背景に使う紙を長持ちさせる方法も、そのことについては解決策があること自体予想していなかったです。 改めてハウツーを読むことの重要性を…

  • 『はじめて学ぶ生命倫理 「いのち」は誰が決めるのか』小林亜津子 ちくまプリマ―新書

    あらすじ・概要 安楽死は許されるか、子どもの自己決定権はどこまで存在するのか、精子バンクから生まれた人たちが親を知る権利は……。テクノロジーの進歩によって、多様性によって生命倫理の問題に直面する医療従事者たち。現代の医療が抱える生命倫理の問題を紹介する。 技術の発展につれて問われる人間のモラル 安楽死の話題がよく語られるので、気になって読んでみた本です。 生命倫理の問題は、人間の自由意思をどこまで認めるべきか、という話に行き着きます。例えば親にカルト宗教で洗脳された子どもには自由意思があるのか、死の恐怖におびえる人に自由意思はあるのか? 人間は、常にやりたいことを選びとれるとは限りません。 精…

  • ジョジョの奇妙な冒険のアニメを見た感想 ダイヤモンドは砕けない/黄金の風

    『ジョジョの奇妙な冒険』のアニメを見た記録、ダイヤモンドは砕けない&黄金の風編です。 前回の記事はこちら。 honkuimusi.hatenablog.com ストーンオーシャンも見ようかと思っていたのですが、まだアニメで完結までやっていないようなので、五部までにしました。 第四部 ダイヤモンドは砕けない 東方仗助のもとに、年上の甥を名乗る男が現れる。彼の名は空条承太郎。祖父であるジョセフ・ジョースターの不貞による息子に会いに来たという。 孫が祖父の隠し子に会うところから始まる物語。ジョセフはもうちょっと自分のやったことに責任を持ってほしいです。 浮気、ジョナサンや承太郎はやらないと思うんです…

  • 『運動ざせつ女子が行きついた 1分スロージョギング』たかツキなほり KADOKAWA 感想

    あらすじ・概要 運動が苦手な著者は、スロージョギングという方法に行き着く。歩くぐらいの早さでゆっくり走り、疲れたら休んでもいい。運動が苦手でも、三日坊主でも続けられる、無理をしない運動方法とは。 やってみたいと思わせる語り口がよい スロージョギングについて興味があったので読んでみました。コンパクトにまとまった内容でよかったです。「私もやってみたい」と思える情報量と語り口です。 スロージョギングとは、歩くぐらいの早さでゆっくり走ることです。普段着で走ってもいいし、仕事の行き帰りに最寄駅まで走ってもいい。疲れたら歩いてもいい。そんな気楽なジョギングです。 運動のハードルを低くしてくれる内容が多く、…

  • 【笑える・面白い】コメディライトノベルのおすすめ15選

    コメディジャンルについての記事は人気があるので、他の媒体もまとめることにしました。 今回はライトノベル編です。ライトノベルかどうかは、基本的にレーベルで判断しています。 書影をクリックするとAmazonに飛べます。 ビーズログ文庫 『神抱く凪の姫』響野夏菜 『となりの魔王』雪乃下ナチ 『家電彼氏』雪乃下ナチ 角川ビーンズ文庫 『重装令嬢モアネット』さき ルルル文庫 『人形姫と身代わり王子』みどうちん 電撃文庫 『ロミオの災難』来楽零 『ラノベ作家になりたくて震える』嵯峨伊緒 ガガガ文庫 『人類は衰退しました』田中ロミオ 『AURA~魔竜院光牙最後の闘い~』田中ロミオ 『ほま高登山部ダイアリー』…

  • 『三宅島島民たちの一年』三谷彰 岩波ブックレット 感想

    あらすじ・概要 2000年6月に噴火した三宅島。住民たちは、どのようにして全島避難に至ったのか。噴火直後の混乱や、行政の不手際、住民同士の反発、そして避難後の生活をコンパクトにまとめる。ケアワーカーの人が三宅島噴火の姿を描く。 近いようで遠い、東京の離島での噴火記録が生々しい 三宅島噴火についてよく知らなかったので、新鮮な内容で面白かったです。 東京都に属する離島のひとつ、三宅島での噴火について、現地にいたケアワーカーの人の視点で説明してくれます。 印象的だったのが行政の対応が後手後手に回り、住民に先んじた判断ができなかったことです。防災訓練はやっていたのに、いざとなったら頼りになりません。全…

  • 『王様のプロポーズ4 黄金の巫女』橘公司 富士見ファンタジア文庫 感想

    あらすじ・概要 <庭園>の教師、アンヴィエットの前に娘を名乗る謎の女の子、ニーリヤが現れる。アンヴィエットは隠し子の疑惑を否定するが、何だかんだニーリヤの面倒を見てしまうようだ。やがてニーリヤは、アンヴィエットの妻の死に関わっていると判明する。 ラブロマンス好きにおいしい回 今まで脇役だったイケメンが100年前に妻を亡くした男やもめだったことが判明し、そのイケメンが娘を名乗る謎の女児に振り回され、回想では亡くなった妻のラブラブシーンが描かれます。男女カプ好きの見た都合のいい夢夢かと思いましたよ。 一見チャラくて悪そうですが、作中で一番の常識人というアンヴィエットのキャラクターがよかったです。正…

  • 『砂糖の世界史』川北稔 岩波ジュニア新書 感想

    あらすじ・概要 お菓子にやコーヒー、紅茶に甘味を加えるために使われている砂糖。その歴史は、植民地支配と深く関わっていた。砂糖をめぐる欧州の国々と植民地の関係、そして、コーヒー、紅茶、チョコレートという他の商品作物との関係を説明する。 砂糖がどのように社会を変えていったかが面白い 岩波ジュニア新書の名著として何度も紹介されている本です。有名なだけあり、面白くわかりやすかったです。 砂糖の栽培は、植民地支配に強くかかわっています。欧州の国々は奴隷労働によって多くの富を得ました。それは、現地の経済や文化を破壊することでもありました。 砂糖の大規模栽培の前にも格差はありました。しかし砂糖によって、格差…

  • 『キレる私をやめたい~夫をグーで殴る妻をやめるまで~』田房永子 バンブーコミックス エッセイセレクション 感想

    あらすじ・概要 夫にキレる衝動を抑えられない著者。ちょっとしたことで怒鳴り散らしてしまい、自己嫌悪に陥る日々だ。これではいけないとキレない方法を試しても、上手くいかない。そんな中、ゲシュタルトセラピーというものに出会い、著者の価値観は変わっていく。 良い人ってわけではないけどこういう漫画も必要 コミックエッセイの問題作としてよく名前が上がるので、一度読んでみなければと思っていました。読んでみると思ったよりもまともでちゃんとした内容でした。 著者は普段は内気すぎるぐらいなのに、恋人や夫など距離感の近い相手にはキレてしまいます。言葉だけならまだしも、暴力が出てしまうことも。著者は何度もそんな自分に…

  • 『いちえふ 福島第一原子力発電所労働記』竜田一人 モーニングコミックス 感想

    あらすじ・概要 福島第一原子力発電所での廃炉作業に興味を持った著者は、原発の作業員として働き始める。過酷な原発における労働と、作業員同士の友情、放射能をめぐるあれこれ。廃炉作業の最前線を描き出す。 原子力発電所の廃炉作業に行ってみたらすごかった 分厚い防護服を身にまとい、熱中症の危険と戦いながら、廃炉作業に従事する人々。リアルでひりつくような状況に、心を奪われます。 廃炉作業と聞いても、具体的にどういうことをしているのか想像がつかない人がほとんどだと思います。壊すためにさらなる工事をするという不思議な状況に、他の建築物とは違うものを感じました。 被ばくを防ぐため何重にも服を着こむため、漫画の中…

  • 『あの日からのマンガ』しりあがり寿 ビームコミックス 感想

    あらすじ・概要 しりあがり寿が見た震災とは……。朝日新聞に掲載された震災発生前後の四コマと、震災にまつわる漫画を収録。放射能や原発事故を比喩で表すなど、「震災後」を意識した作品集。 震災を受けて考え方を変えざるを得なかったあのころを思い出す 『地球防衛家のヒトビト』は親が朝日新聞を取っていたので、ちょくちょく読んでいた思い出があります。 もっともこの時期は東京で一人で暮らしていたので、四コマは読んでいませんでしたが。 物語として面白いというよりも、東日本大震災を受けて、否応なく価値観を変えなければならなかった当時の世界を思い出します。 安全神話が崩れ、エネルギー政策について何を信じればいいのか…

  • 事務員やってるブロガーが最近買った文房具7つ

    前に書いた文房具についての記事が閲覧数回ってたので、細菌買った文房具をまとめることにしました。 リンクはAmazonが多いですが、店頭で買ったり、ネットで買ったり、いろいろです。 ソニック まずコレふせん OMOクリップ ブッククリップ ミドリ メッシュペンポーチ 呉竹 筆ごこち TSUKURIRO ミニ6穴 カラーリングバインダー ミニ6穴サイズ カードホルダー 無印良品 リフィルノート 本体 無印良品 ナイロンメッシュ書類ケース ソニック まずコレふせん ふせんとカバーのセットです。カラビナでポーチやかばんに着けて運べます。忘れっぽいのでこういうメモはすぐ買ってしまいます。 便利です。しか…

  • 『ふくしまノート』井上きみどり バンブーコミックス 全3巻 すぐパラセレクション 感想

    あらすじ・概要 著者が福島に暮らす人たちにインタビューを行い、東日本大震災後の福島の姿を描く。農業や漁業のこと、子育てのことなど、放射能に振り回される福島の人たち。原発事故は、確かに日常を変化させてしまった。 東日本大震災後の福島県の人たちの葛藤と希望 自分がどれだけ福島県について知らないか重い知らされる漫画でした。こういう人々のリアルな感情は、知ろうとしなければたどり着けないのだと思います。 登場する福島の人々の思いはさまざまです。もう福島は安全だと思う人、放射能の被害を恐れて県外に逃れた人。 福島を出た人ですら、かつての故郷のことを考えて葛藤し、罪悪感を覚えています。 また、『ふくしまノー…

  • 『被災地・神戸に生きる人びと 相談室から見た七年間』牧秀一 岩波ブックレット 感想

    あらすじ・概要 阪神大震災から七年後、相談室で被災者が語ったことを元に、復興と被災者の心について振り返る。人間関係のこと、住まいのこと、町並みや仕事のこと……。被災者のリアルを描く本。 7年後の神戸のリアルに考えさせられる あえて悪いことを書いている部分もあるでしょうが、復興の裏側にある人々の葛藤や苦しみが知れて興味深ったです。 阪神大震災から七年後の神戸。そこに生きる人たちの悩みや葛藤を具体的なエピソードとともに語ります。 専門的な話というより読み物という感じですが、取っつきやすい内容だと思います。 災害対応における行政のミスも書かれています。 災害が起こったあと、「がんばって復興しよう」と…

  • 『虐待父がようやく死んだ』あらいぴろよ バンブーコミックスエッセイセレクション 感想

    あらすじ・概要 暴力、暴言など、虐待家庭で育った著者。いつも殴られている母親のことを心配し、気にかけていた。大人になっても、虐待の記憶はよみがえり著者を苦しめる。やがて、著者は母親の歪みに気づくのだった。 虐待について話し合える人がいるのは幸運だ 以前の漫画の内容とかぶるところもありましたが、面白かったです。家族の問題の複雑さを感じました。 著者は父親から性加害未遂に遭っています。たとえ未遂であっても、子どもの心に深い傷を残すのだなあと感じました。 父親が自分に性加害をしようとしていると気づいた著者は、頭を丸刈りにしたり、いつでも逃げられるように靴を履いたまま寝るようになります。未成年の子がこ…

  • 『半ダース介護』井上きみどり 集英社 感想

    あらすじ・概要 主婦として生活している女性は、夫側の家庭の複雑さゆえに、一気に6人もの老人の介護を一気にすることになる。自由奔放な彼らに振り回されながらも、必死に日々の世話を続ける。しかし、徐々に体の限界を感じるようになる。 早く福祉に頼ってほしいが人間について考えてしまう面白さ 結論から言うと「こうなる前に福祉に頼ってほしい」としか言いようがないですが、それでも面白かったです。 周囲の人間ももっと主人公が抱え込んでいることを気にしたほうがいいです。どう考えても過労になりますよ、これは。 とはいえ、「介護は嫁の仕事」という思い込みがあるのは社会の責任でもあります。だから「この漫画がだけがおかし…

  • 『コンフィデンスマンJP 英雄編』田中亮 感想

    あらすじ・概要 信用詐欺師・ダー子は仲間と詐欺による勝負をすることになる。今回の「オサカナ」は「踊るビーナス」像を持つ元マフィア。三人の師匠であり、伝説の詐欺師「三代目ツチノコ」をめぐる物語も絡んでくる。三人はインターポールの目をかいくぐり、詐欺を成功させることができるのか。 テンプレだけど新しい価値観を提示するところが好き コンフィデンスマンJPはスカッと系で、筋自体は特別ではありません。社会の「こうあるべき」というモラルを解体し、本当にそうなのか?と問いかけるところが面白いです。 「英雄とは何か」と視聴者に問いかけ、制作側自身の答えを提示してくれるところが良かったです。 この世界に英雄など…

  • ジョジョの奇妙な冒険のアニメを見た感想 ファントムブラッド/戦闘潮流/スターダスト・クルセイダーズ

    Netflixで『ジョジョの奇妙な冒険』のアニメを見ていました。この記事はそのアニメの感想です。 本当は最後まで見てから投稿したかったのですが、思ったよりも話が長かったので三部までの内容にしました。続きも書けたらいいなと思います。 第一部 ファントムブラッド 貴族の息子ジョナサンは、父親の恩人の息子だというディオと暮らすことになった。明らか悪意のある行動を取るディオにジョナサンは困惑する。やがてふたりは大人になり、石仮面という不思議な古代のオーパーツによって道を分かつことになる。 9話と意外とサクッと終わります。しかし内容は濃厚でした。 ディオとジョナサンをめぐる運命の物語。正反対のようでよく…

  • 『日の鳥』こうの史代 日本文芸社 全2巻 感想

    あらすじ・概要 妻を探している雄のニワトリは、東日本大震災以後の東北を旅する。震災の遺構、東北の町、雄大な大自然など、ニワトリはさまざまなところをめぐる。被災地を描くスケッチ集。 東日本大震災後の東北を描いたスケッチが美しい 風景画が抜群にうまいです。私は美術的な技法には詳しくないんですが、引き算の美というか、書き込むところと力を抜くところのバランスが素晴らしいです。 手書きらしいぶれのある線です。しかし雑には見えない、絶妙なイラストです。 文章部分はふたつに分かれていて、上にニワトリの物語が、下に作者のコメントが書かれています。 東北の牧歌的な風景を旅するニワトリがかわいらしい一方、作者のコ…

  • 『Instagram 基本+活用ワザ できるfitシリーズ』 いしたに まさき ・田口 和裕 インプレス 感想

    あらすじ・概要 画像投稿を主とするSNSInstagram。その機能を基本的な部分から解説。投稿のことから、閲覧、セキュリティの問題など、Instagramでできること、設定できることを教えてくれる本。 意外と何でもできるInstagramというサービスが面白い 最近Instagramにハマっているので、改めて機能を知りたくて読みました。 今のInstagramは機能が多すぎてどこに何があるかわからないので、まとまった本で読めてよかったです。とはいえ、最新の機能には対応していないらしく、掲載されていない機能もあります。新機能については新しい本を読まないとだめですね。 読んでいて思うのは、Ins…

  • 『神戸 難民日誌』津村喬 岩波ブックレット 感想

    あらすじ・概要 神戸の埋め立て地、ポートアイランドに暮らしていた著者は、阪神大震災を経験する。当時の神戸の雰囲気、人々の姿を文筆家の立場から語る。被災者から見た、震災後の神戸の希望とは。 良くも悪くも当時の文章、とある文筆家の日記 良いところも悪いところもある本でした。同時に当時の人しか書けない内容で、資料としての価値が高いです。 文筆家である著者は、阪神大震災以後について詳細な日記を残していました。その日記をまとめた本です。 著者が暮らしていたのは神戸のポートアイランド周辺で、被害の少ないほうでした。文章中では食料に困った様子もありません。 少し被害が少ないだけで、こんなにも変わるのかと驚き…

  • 『凹凸あるかな?わたし、発達障害と生きてきました』細川貂々 平凡社 感想

    あらすじ・概要 大人になってから発達障害に気づいた著者。彼女は自身の人生を振り返る。空気をうまく読めなかったこと、人の意見を真に受けすぎていたこと……著者の近くの発達障害の人々も紹介し、発達障害の人々の悩みを考える。 相手が言葉を真に受けるからってからかってやるなよ 成長の段階に沿って、著者の過去が語られます。 4コマなのでボリュームが多く、たくさんエピソードが読めるのもよかったです。 淡々としつつ、善悪織り混ぜた内容でしたが、著者らしい作風でよかったです。メッセージが明確な話より、こういう内容の方が著者に合っていると思いました。 著者の周りの発達障害の人々についても語られます。 伴侶に発達障…

  • 『イラクの戦場で学んだこと』岸谷美穂 岩波ジュニア新書 感想

    あらすじ・概要 紛争地帯の人々を支援するNGOで働く著者は、20代にしてイラクの紛争地域に行き、現地チームのリーダーとなる。現地スタッフとのコミュニケーションに悩み、政治のごたごたに巻き込まれ、戦争や治安悪化により自らの命もあやうくなる。 紛争地の支援の甘くない事実と、それでも助けたいという気持ち 若者向けとは思えないほどの重たい内容でした。NPOのなんとなくかっこいい雰囲気を打ち砕く作品です。 20代の若い女性が戦地におもむき、そこでリーダーとして振る舞わなければならなかったのです。心労がすごかったでしょう。 なおかつ、家父長制のクルド人社会では、家長として振る舞う方が信頼を得られます。著者…

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