地面を蹴り、同時に駆け出す。近づいたところで刀を振るい、何度か動きの読み合いをした後、鍔迫り合う。力はほぼ互角。いつもの俺なら力付くで押し切ろうとするところだが……。……わざと力を抜く。全力で力を込めていた兄弟の体勢が、不意に俺の力が抜けたことにより前のめりに崩れる。拮抗状態というのは互いが全力だからこそ成立する。どちらかが手を抜けば崩れるのは当然だ。崩れた彼の横をすり抜けるように背後に回り、無防備な...
刀剣乱舞で審神者として過ごす日々を綴っている本丸記録です。山城国所属の350Lv、初期刀は歌仙兼定。
初期刀:歌仙兼定 初鍛刀:秋田藤四郎 所属:山城国 就任日:2015年8月15日 カンスト後も鯰尾と骨喰は現役です。
審神者「本当にあった怖い話。夏の連隊戦期間中に電子レンジが壊れた」骨喰「それは怖い話なのか」審神者「怖い話だよ。連隊戦に集中したいのにジジジジジ……とか鳴り出すんだもん。でね、電気屋さんに寄って電子レンジ探したんだけど、これ良いなって思ったやつの横幅が今使ってるやつより2cm大きくて……。今日のところは一旦帰ってメジャーで測って確認したら入るには入るけど、スペースが狭くて多分コンセント抜けなくなっちゃ...
連隊戦 難易度:超難治金丸「っー……最後の最後で派手にやってしまったな……。だい兄とちい兄には黙っておいてくれよ」審神者「治金丸がそう言うなら黙っておくけど……。ごめんね。 最後、兵糧丸使ってあげれば良かったね。でも刀装なかったのに戦線崩壊しなくて偉かったよ」明石「う、あっ痛たた……ぅー……自分も、もう限界ですわ……。そろそろ屋敷に帰ってもええですか?」審神者「何言ってるの、明石。夏よ、海よ、これぞ休暇の過ご...
審神者「雷、埼玉、やばいwwwこれが埼玉県民の語彙力ですよ」鯰尾「もうちょっと他に言い方はなかったのかな」審神者「若者は大体のことをやばいで表現するからね。日本人の語彙力に歌仙が嘆きそう。……あー、どうしよう。 やばいにつられて私もやばい以外の単語浮かばなくなっちゃった」骨喰「歌仙が嘆くぞ」審神者「あっはは。 ですね。やばいって言葉マジでやばい」骨喰「あんたの住んでいるあたりは大丈夫そうか?」審神者「...
(審・ω・)たなばたけーしゅ?鯰尾「うん。 主が前々から欲しいって言ってたやつ、配られたよ。 良かったね」骨喰「受取箱の中にあるから受け取り手続きをするといい」審神者「うんっ。 ……でも、今、7月だっけ?」骨喰「6月だ」審神者「……早くない?」鯰尾「配布期間は7月の18日までみたいだし、色んな審神者が七夕前に受け取れるようにちょっと早めに配ったとか?当日配布だと万が一トラブルがあった時、メンテやら何やらでど...
連隊戦 難易度:超難審神者「今日のメンテでこれ直るかなぁー?」骨喰「さあな。 そもそも運営がこれを把握しているのかもわからない」ソハヤ「なんだ。 結局連絡入れてないのかよ」鯰尾「運営に連絡してる暇があるなら連隊戦を周回したいんだってさ」江雪「あなたは相変わらずなのですね」審神者「だ、だってぇ、ほら……海辺の陣は年に一度だしぃ……。表示が美しくないってだけで害があることじゃないからぁ!」篭手切「害がないと...
審神者「しゃーっ!」骨喰「一振りだけでも手に入って良かったな」審神者「だけ? だけじゃないよ! 千代金丸鍛刀はまだ終わらない!」鯰尾「まだやる気ぃ? やめときなよ。 一振り完成したんだからこれで満足しな」審神者「だって千代金丸もう少しで乱舞レベル7だし……」骨喰「もう少しとは言ってもこの分を習合してもあと8振りだろう。どう考えても今から入手するのは不可能だ」鯰尾「そーだよ。 次の入手機会が鍛刀じゃなくて...
※FF10関連のネタバレ含むちゃんとした考察というより駄弁りです知らない人の為にざっくりと今回の考察に使うFF10の要素を解説。FF10の召喚獣は召喚士が寺院で祈り子に祈りを捧げることで習得できる。祈り子の正体は1000年前に亡くなった人間で今は像の中で魂だけが眠っている。その眠る魂に召喚士が祈りを捧げることで召喚獣を得られる。そもそも、祈り子たちの存在理由は1000年前に滅んだ都市ザナルカンドをせめて夢...
毛利「やりましたー!偵察鍛錬、これにて完了です」審神者「おおー。 ってことは、いよいよ生存最大になれば極短刀全員、生存・偵察最大になるね!」毛利「はい。 なので今日からは手合わせの方でお願いします」審神者「おっけ、頑張ってねー。全員最大になるの楽しみだなぁ……」毛利「厳密に言うと北谷菜切くんや太閤くんもいるから、全員と言うにはまだ早いですけどね。でも、彼らが旅立つ前には仕上がるように努力します」審神者...
連隊戦 難易度:超難骨喰「終わったな。 治金丸、怪我は?」治金丸「なに、この程度かすり傷。 すぐに直るさ」鯰尾「お疲れー。 どう、実休。 強くなった感じするー?」実休「いやあ、一度も刀を抜かずに終わってしまったんだ。実感はこれと言ってないなあ……」岩融「がははは!俺も顕現して随分経つが刀を抜かずに鍛錬を終えた者など前代未聞だぞ」ソハヤ「水砲戦で粗方片付くからな。ま、これはこれで面白くて良いもんだ。普段は...
連隊戦 難易度:超難審神者「あぁ……そう……貴方も……」治金丸「鯰尾や骨喰たちと同じだな」巴形「記憶がないという意味では俺と静形も似たようなものだ」静形「ないと言ってくれるな巴形。俺たちもここで新たな記憶を色々と作っただろう」ソハヤ「今気づいたが、今日の面子は記憶が不確かなやつが多いな」鯰尾「今ここにはいないけど、いち兄も記憶がないし。記憶が曖昧でもなんとかなるって。そういった経緯も含めて全部今の自分な...
深夜2時つんつん審神者「……?」鯰尾「なに聴いてるのー?」(審神者はイヤホンを片方鯰尾に差し出した)鯰尾「……ギター? 綺麗だね」審神者「うん。 原曲も好きだけど、弦楽器って耳に馴染む」鯰尾「…………。 眠れない?」審神者「うん……。エアコンのカビ取りしてスーパー3往復したからそこそこ疲れて眠かったんだけど眠れなくてね。これとは別のうみねこの曲聴いてたら眠れたことが昔何度かあったから、探して聴いてたんだけど眠...
審神者「骨喰最高! ほとんど水砲兵じゃん! やったー!残りは報酬の札と日課任務で調整しよう。これだけあれば序盤余裕だわ。 本当、ありがとう骨喰」骨喰『上手くできて良かった。 他にやる事は?』審神者「んと……演練はさっきやったから、遠征指示。あと内番も入れ直して……それが終わったら刀装装備してそのまま連隊戦に出陣。メンツは鯰尾と骨喰と北谷菜と治金丸とソハヤと……あと一振りどうしよう……。篭手切……いや、これだけ水...
審神者「今どきがどうかは知らないけどさー。私が中学、高校ぐらいの時って「これは命令じゃなくてお願いよ」みたいなフレーズを好む子が多かったんだよ。二次小説とか見てると、よくヒロインがこの類の台詞を言って男がヒロインを好きになったりこの人はやさしいとか素晴らしいとかって評価する展開が多くてさ。私も……と言うか、ゆとり教育受けた世代は特に多いと思うんだけど、人に命令したりされたりするの好きじゃないんだよ。...
審神者「折角だから、今年はイマジナリーじゃない合宿っぽいことをと考えてね」骨喰「爆破はやめろ」審神者「しないよっ! あれは半分冗談だって」鯰尾「半分本気なところが怖いんだよ。んで、どんな合宿っぽいことを考えたの?」審神者「合宿って要は強化合宿でしょ?強化ってことは鍛錬でしょ? つまり!」骨喰「…つまり?」審神者「卯年に因み兎跳び。 8周年に因み本丸8周。これをみんなでやる、とか」鯰尾「うわ……やだ……...
審神者「ふぁっ!? さ・ん・ふ・り・めっ!!!だよね?オール700で40分は確定だよね!?」骨喰「ああ。 一振り目と二振り目も治金丸だったから700投入している時点で時間は同じでも他の脇差はできなのだろう」審神者「時間の時点で確定されるって良いわぁ……。やっぱここからのさ、「違うんだ……」が無いって良いね。これが北谷菜狙いで短刀の30分だったら絶対に北谷菜切じゃないもん」鯰尾「くじ引きで特賞を引いたらそ...
鯰尾「前にも話したことあったかもしれないけど、刀剣男士になってから……。正確に言うと、主と仲良くなって大切に思うようになってからかな。時々考えるんだ。 俺にとっての自分って何なんだろうなーって」骨喰「鯰尾藤四郎だろう」鯰尾「そうだけどさ。俺以外にも鯰尾藤四郎は沢山いて……でも、そいつらって今ここにいる俺とは違うだろ?他の鯰尾藤四郎を自分と捉えることはできても、自分と感じることはできない。他の俺が鯰尾藤...
骨喰「体調はどうだ。 少しは良くなったならいいが……」審神者「うん、寝てだいぶ楽になった」鯰尾「女の子は大変だね。でも、良かった。 最近様子が変だった理由がわかって」審神者「変だった?」鯰尾「うん。 ちょっと突き放されてる感じがして、なんでかなーって考えてた」審神者「……骨喰も?」骨喰「まあ、少しは。 確信はなかったが、違和感はあった」審神者「う……そっか、ごめん……。あんまり表に出さないようにはしてたんだけ...
青野原の記憶 五条篭手切「ふぅ、れっすん終了」鯰尾「お疲れ、篭手切。カンスト極脇差の世界へようこそ!」骨喰「顕現してから今日まで長かったな。改めて心強い仲間として歓迎する」篭手切「ありがとう、鯰尾、骨喰。これでようやく貴方たちと対等に肩を並べられた気がする。だけどここからが私の本番。これまでの経験を活かし、次のすていじに向けて邁進しましょう」ソハヤ「俺も負けていられねーな。都合よく強化期間中のこと...
審神者「右側の白いの何だろう」骨喰「水飛沫じゃないか?」審神者「なんでここに水飛沫描いたんだろう? 謎だ……。にしても夏の連隊戦まわりのお知らせは毎年豪華ね。心なしか運営も楽しそうに見えるよ」鯰尾「フォントが可愛いだけで、裏では不具合修正やらでひーひーしてるかもよ?」審神者「でも今回はメンテ明けに不具合修正の報告はなかったし、大方片付いたんじゃない?」骨喰「なんだかんだあれからもう一ヶ月以上経つから...
鯰尾「拡充もそろそろ終わるし、その健康に良いんだか悪いんだかよくわからない食生活そろそろ改めろよ」審神者「言われなくてもこれが最後のお野菜です。 もきゅもきゅ」骨喰「主殿がピーマンを丸齧りする姿も、段々と見慣れてきた……」鯰尾「ほら、白雪姫って貰ったリンゴを切らずに丸齧りするじゃん?うちのお姫様はそれがピーマンなんだよ」審神者「白雪なお姫様と比べないで下さい。私は審神者として周回数を増やす為に食事を...
子供の頃から私は名前を呼ばれない。身内からも、周囲の人間からも。そうしていたらいつの間にか、例え自分の名前を呼ばれてもそれを自分の事と思えずに鳥肌が立つような気持ち悪さと自分を呼ばれている感覚がない違和感を抱える自分に気づいた。本名とはほど遠いニックネームで呼び合う仲の友人に突然本名で呼ばれたら違和感と気持ち悪さを感じる感覚に似ている。その場合、普通の人は自分の名前をどこかで呼ばれているからそのう...
自分を愛してくれる人がいない。だからこんなに自己評価が高く自分で自分を認めているのに苦しいんだ。自己評価が高いからこそ、そんな自分を誰も素直に抱き締めてくれないのが苦しいんだ。これ以上に何を頑張れば、何を努力すれば、自分が認められるのか、自分が自分であるという、そんな当たり前のはずのことを、どうすれば他者からしっかりと認識してもらえるのか、どうすれば自分が「山姥切」だと
心と精神を好き嫌いの感情を除いた心で正当に見つめて想い、私たちの存在を認識して頷いてくれる他者がいない。それをしようと心掛け努力し、他者とコミュニケーションを取ろうとしている人間がほとんどいない。コミュニケーションを取らずに自分の考えや意見や価値観に同意してくれる存在しか自分の傍に置こうとしない。理解できる事しか理解しようとしないのは、何も理解しようとしていない証拠。誰も、他の誰かに真剣に目を向け...
知りたいけど、考えたくはない。ふわっと考えて考えたつもりになって、考えずに、感情のまま感じたままに生きたい。感情を、心だと誤認する。心にもない感情のままの言葉を深く考えずに口にする。だから自分の心もわからない。自分の心がわからないから、他人の心もわからない。心なんて多くの人々にとって真剣に考えるほど、重要で大切なものではないから。多くの人々にとって大切なのは様々な積み重ねで形造られた根幹の心ではな...
心もこれと同じ。目の前の相手の心にどれほどの過去と感情の重石が絡まって積み重なっているのか、目には視えない。だからこそ「どうしてこんなことで怒るんだ」。「この程度のことで感情的になるなんて心が狭い」と心を視ようとしない人たちは言う。その愛の無い言葉が更に重石となって心の中に蓄積し、人間への憎悪と不信感と嫌悪感を抱いていく。感情の切っ掛けは、切っ掛けだけが理由じゃない。寧ろ根深いところにこそ真の理由...
令和 某所審神者「っ!? ……っ!!」骨喰『……? どうかしたのか』審神者「ヤバ……あのね……ふぅ……。刀剣乱舞のグーグルのレビュー読んでたら珈琲噴きかけた」骨喰『何て書いてあったんだ』審神者「『限定鍛刀で資材が飛ぶから資材10万下さい』って」骨喰『…………。 レビューって評価や感想だよな?』審神者「うん。 言いたいことはわかるけどね……。私も資源くれは昔散々要望としては冗談で気持ちとしては本気で言ってたことだから...
ヽ(審>∀<)ノ芽ぇ~が~出ぇ~た~骨喰『主殿。 それは芽じゃなくて蕾だ』ヽ(審・∀・)ノ…………骨喰『………………』審神者「ま、そういうことだ」骨喰『適当だな』審神者「眠いの、朝なの、大般若がドロップしないの」骨喰『拡充なんていつもそんなものだ。前回と前々回の調子が良すぎたんだ』審神者「そんなもの(1500周大般若1振り)なのね……」...
目の前の山姥切を見つめる。苦しく歪んだその表情の奥にある心に想いを馳せると切なくなる。私のこの苦しみは、彼のこの苦しみと少しだけ似ている。――心の孤独。自分がいくら最善で、自分自身がそれを納得していたとしても。この孤独に……納得ができないのだ。どうしようもなく、これが苦しいのだ。私も彼も、孤独で仕方がない。自分が求める会話の席に、誰も着席してくれず、遠くできゃーきゃーと楽しそうに叫んでいる。刀剣男士を...
許せない……けど、赦したい。それをする心を、彼女たちの正しさを、否定せず拒否せず、拒絶せずに理解したい。いつか……いつか、そういう人たちと
尊重とは大切にすることだ。大切にするということは無視をすることじゃない。嫌なことがあっても、嫌なことをされたり言われたりしても、それでも相手を大切に思いながら共存する為に相手を傷つけないよう「自分はそれは嫌だ」と伝える、「嫌だからこうしてほしい」「これはここがおかしいと思う」そういった反対意見の者と傷つけ合わないように意思の疎通と会話を試みながら、相手の心の存在を無視せず蔑ろにせず耳を傾け心を尽く...
「互いを尊重しよう」と言いながら、それを訴える自分がまず最初に相手を尊重しようとしないやつが許せない。互いを尊重するということは、互いの存在を無視することとは全然違うのに……。彼女たちの言う「尊重」とは「無視」なのだ。なら正直に「互いを無視しよう」と言えばいいのに、そこは女の厭らしさ。自分を美化する為に「無視」ではなく「尊重」という正しく美しい言葉選びを無意識に無自覚にしたがる。尊重という言葉の意味...
山城国のとある本丸。ここで起きる日常と戦いの日々を記録します。
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地面を蹴り、同時に駆け出す。近づいたところで刀を振るい、何度か動きの読み合いをした後、鍔迫り合う。力はほぼ互角。いつもの俺なら力付くで押し切ろうとするところだが……。……わざと力を抜く。全力で力を込めていた兄弟の体勢が、不意に俺の力が抜けたことにより前のめりに崩れる。拮抗状態というのは互いが全力だからこそ成立する。どちらかが手を抜けば崩れるのは当然だ。崩れた彼の横をすり抜けるように背後に回り、無防備な...
こんな間合いから一方的に攻めることが出来るなんてすごいな。俺の刀では出来ない芸当だ。今手にしている刀が兄弟、鯰尾藤四郎だから……出来る。同じ持ち主が扱っても、刀が替われば出来ることも変わる。そして刀も……。持ち主の資質次第でその力は活かされもするし、殺されもする。「「過ぎたるもの」とか刀が呼ばれないように、君自身も気をつけなよ」いつか耳にした青江の言葉に、自分の主に対する警鐘と気遣いを感じる。あの時は...
……なるほど。兄弟の刀身は確かに軽くて身動きが取りやすい。自分の刀を振るうよりも遥かに体が軽くて動きに融通が効く。だが、自由なのは体だけ。刀を振るい攻めるとなると俺の刀よりも扱いが難しい。攻撃を仕掛けようとすると刀身が短い分、必ず自身が切られる間合いに入らなければならない。そして更にそこから踏み込まなければ攻撃が届かない。相手の方が常に一歩分有利。俺も太刀や大太刀を相手にする時は似た状況になるが、そ...
兄弟が高く跳び上がる。見上げれば、長い髪を揺らし舞う花びらと共に月を背負う幻想的な影姿。一瞬見惚れてしまいそうになるが、すぐに俺も兄弟の後を追って跳び上がる。月を背負い、星に見守られ、空中で振りかざす刃。地に足の着かない不安定な戦い。足元に地面のない状態では姿勢の制御が難しい。前後左右へ自在に動くことは出来ない。自分が跳び上がった位置からの攻撃と防御しか出来ない。思うように動ける地上での戦いとは全...
月を隠していた雲が徐々に晴れ、兄弟の姿が再び見えるようになる。月光が照らし出したその顔は、想像通りの笑顔だった。自分の顔なんてわからないが、俺も恐らくほとんど変わらない同じ笑顔を浮かべているに違いない。互いの心、互いの想い、互いの愛。それを真剣に語り合うように共に刀を振るい、共に戦い、共に生きる。なんて充実した、楽しいひと時なのだろう。……だが、楽しいだけでは終われない。骨喰藤四郎として、俺自身とし...
互いにぶつかり、打ち鳴らす音はまるでカスタネット。青い片方だけでも、赤い片方だけでも音を鳴らせない。俺たちが互いにぶつかり合うことでしか生まれない音。それは笛や琴のような楽器のように、自らの音階を行使して美しい曲を奏でることは出来ない。何かの曲を形作る楽器としてではなく、子供が叩いて遊び、その音に笑い、その一瞬を楽しみ、ある程度叩いたら飽きて……。ただ音を鳴らすだけの一瞬の楽しい時間を生み出す、玩具...
お互いに背を向け離れ、距離を取り。……そして再び向かい合う。俺がすべてを壊してしまう前に、正してくれてありがとう。いつも俺の心に手を伸ばし続けてくれて、ありがとう……兄弟。……音が聴こえる。ぽつり、ぽつりと静かに何かを語り出すような音が。聴こえる……。骨喰藤四郎の音色が。その音色に合わせるように、自らの刀を構える。骨喰「俺は、骨喰藤四郎。振るえば骨喰む鋭き刃、今は主殿のためにこの力を振るおう」言葉に込めた...
兄弟に「そんなことは気にするな」と言われてしまわなくて良かった。こいつは気にしていなさそうだから、本音では俺のこの悩みを馬鹿馬鹿しいと思っているのかもしれない。それでも……それなのに、そんな自分を隠して俺に心から寄り添おうとしてくれる、その気遣いが嬉しい。鯰尾「もしも骨喰藤四郎が主じゃない別の誰かに愛を囁きながら「あんた以外に愛しいと思うやつはいない」「あんたがいれば他には何もいらない」なんて言い始...
月の光に照らされて、淡く白銀に輝く骨喰藤四郎。いつも軽々と扱い大して重量を感じていなかったその剣が、やけにずしりと重く感じる。この刀は、今までこんなにも重かっただろうか……。重量は何も変わっていないはず。変わったのは、この刀を持つことへの俺の覚悟と責任感だ。心に伸し掛かるそれが、刀に重く伸し掛かっているのだろう。俺は今までこれを、この重さを……。何も感じずに、この刀を振るっていたんだな。『骨喰藤四郎』...
骨喰「……………」頭の中でぐるぐると。天体が回るように、星が飛び交うように。いくつもの物語の欠片が縦横無尽に駆け巡る。皆が語る言葉。その言葉に宿る、輝く想い。それは夜空に浮かぶ星のようにひとつひとつはバラバラで……。だけど、繋がる。繋がる部分が確かにある。夜空に星と星を結ぶ線はない。だから星座の知識がない者が空を見上げても、そこに何の星座も見つけられない。そこに星座があっても星座があると、認識できない。...
兄弟は一向に俺が差し出す刀を受け取ろうとしない。うーん……。これはこれで困ったなぁ……。どうすれば兄弟はこの刀を受け取ってくれるのか。頼みまくる、説得する、良心に訴え掛ける、黙って傍で待ち続ける。色々考えてみたけど、どれも上手くいく情景が浮かばない。となれば、その方向性で考え続けるのは時間の無駄。「今の兄弟は刀を受け取れない」ということを、まずは俺が理解しよう。兄弟は今、そんな自分の心を示してくれてい...
鯰尾「俺は、ここにいる! 兄弟も、ここにいる! ここに在る!」骨喰「だが俺たちは、俺たちではない!」鯰尾「本物の骨喰藤四郎ってやつがそんなに重要なのかよ!」骨喰「重要に決まっているだろう」鯰尾「ああ、そうだね、重要だ。骨喰藤四郎と鯰尾藤四郎は俺たちの大事な物語だ。主が愛した俺たちだ。主が求める俺たちだ。俺たちが今ここに存在する上で不可欠な俺たちだ。過去の記憶と同じように俺たちは、俺たちの物語を自分...
激論を交わすように激しく火花を散らして音を響かせる剣戟。まるで地上の流れ星のように、刀が右から左から次々と振り下ろされては打ち合って、ぶつかった瞬間一瞬だけ輝き、消える間もなく次の輝きが生まれる。骨喰「はぁ……、っ」鯰尾「どうしたの、兄弟。 もう限界? 息が上がってるよっ!」骨喰「そっちこそ。 下手な芝居はやめたらどうだ」鯰尾「兄弟は、いつもわかってないなあ……」骨喰「何をだ」鯰尾「物語の、楽しみ方!...
兄弟の刀と自分の刀が交わる度に、かつての想いが蘇る。それはまるで兄弟の刀に込められた想いが、ぶつかった瞬間、俺の刀身の響いて、その音が、衝撃が。懐かしい思い出話をするかのように、言葉もなくこの身に語り掛けてくるみたいだ。嗚呼……兄弟の剣を受けるほど、奥底から湧き上がり、溢れてくる。俺にとっての鯰尾藤四郎という存在が。その存在が俺の心に残してくれた沢山の足跡の思い出が。涙と共に、内側から溢れてくる……。...
鯰尾「頼むよ、兄弟。俺の話を聴いて! 俺のことを信じて……!俺は兄弟の味方だ。 そして主の味方だ。ふたりを騙して誤魔化して、その心を貶めるような真似は絶対にしない!俺はお前が俺と主の幸せを願ってくれていることを信じて疑わない。お前を信じた上で、お前にこれを伝えているんだ。俺とお前の願いは同じだろう?同じだと、俺はお前を信じてる。お前の心を否定したいんじゃない。お前の心を信じているから、手加減なしで真...
鯰尾「兄弟のその気持ち、わからない訳じゃないよ」骨喰「…………」鯰尾「俺だって同じ立場だ。自分のしていることや自分の考えていることが本当に正しいのかなんてわからない。もしかしたら俺よりも、お前の方が正しいのかもしれない。あるいはどっちも正しくないのかも」骨喰「…………」鯰尾「ねえ、兄弟。 綺麗なものってなんだと思う?」骨喰「は? 綺麗なもの?」鯰尾「そう。 俺たち刀剣男士が守らなきゃいけない、綺麗なもの」...
繰り出される一撃一撃が自分の目の前に立ち塞がるものどころか、空間ごと何もかも切り裂いてしまいそうなほど重い。それは刀の一撃と言うよりも、宇宙にあるとかいうブラックホール。ほんの数回でもまともに受けてその衝撃を真正面から食らったら、そのままずるずると一気に引きずり込まれて何もかもすべてを呑み込まれて終わる。この攻撃は受け止めちゃいけない。なるべく回避して、受け流さないと――後方へ跳び、見切って適切に左...
鯰尾「……先に確認。 お前、命懸けてる?」骨喰「ああ。 兄弟こそ」鯰尾「俺は常に主のために命懸けで生きてるから」骨喰「相変わらずの減らず口だな」刀を引き抜いて互いにその切っ先を相手に向け合う。伝わってくるのは悪意とも敵意とも殺意とも違う、研ぎ澄まされた真剣な想い。青く深い暗闇の中、月の光が宿るように静かに煌めく刀と瞳。風が吹き、木々から、地面から、花びらが舞う。俺にとっては追い風。兄弟にとっては向か...
骨喰「…………」鯰尾「あっ、兄弟。 戻って来たんだ? おかえりー」審神者「おかえり、骨喰。……ちゃんと面と向かって会うの久し振りだね?」骨喰「…………。……主殿。 頼みがある」審神者「うん?」骨喰「俺の……。…………、………………」鯰尾「……?」骨喰「………………、…………。………………、俺の想いを消してほしい」鯰尾「はあ!? ちょっと兄弟。久し振りに戻ってきたと思ったら、何言ってんの?」骨喰「兄弟は黙っていてくれ。主殿、あんたは以前、そ...
藤薙「……戻った」骨喰「…ぅ………」藤薙「一振り目? どうしたんだ。この匂いは……、…………酒?………っ! なんだ、この量」骨喰「ふじ、なぎ……どうして、俺は……」藤薙「待ってろ。 すぐに水を用意する」骨喰「…………いんだ…」藤薙「え?」骨喰「消え、ないんだ……。俺の、中から……俺ではないものが……消えないんだ……」藤薙「…………」骨喰「骨喰藤四郎として語るべきではない、思いや願い……。どろどろとした気持ちの悪い欲望が……溢れて……。この...
審神者「あーーーーーーっ!!」鯰尾「わっ!? 何? どうしたの、急に」審神者「買い忘れた……」骨喰「買い忘れ?」(審´;Д;)単2電池買い忘れた!鯰尾・骨喰「「単2電池?」」審神者「単2の予備まだある(`・ω・´)キリッって感じで電池をセットしようとしたら単2じゃなくて単1だったの……。なんとか入らないものかと頑張ったんだけど駄目だった……」骨喰「電池が違うのなら入らなくて当然だ。 何故頑張る」審神者「頑張ればいける...
審神者「思うところ?」ソハヤ「まーその……なんだ。こう見えてオレも色々と考えてるんだ。こないだ山姥切国広と話してさ。……あいつ、変わったな」審神者「そう? あんまり変わってないよ彼は。強いて言えば布を取って前よりもっと綺麗に見えるようになっただけ」ソハヤ「……なるほどな。 あんたはあいつをそう見てるのか。俺には取る布なんざねーがひょっとしたら心の方にはあるのかもしれない。自分の在り方ってやつに思うところが...
審神者「あーあ。 買い物してご飯作って余裕を持って明日開催されるであろう拡充に挑むつもりだったのにな。星乃珈琲のミートパスタは好きだけれども」鯰尾『雨降る前にお店に入れて良かったじゃん。今、外すごいことになってるよ。水たっぷりの大きなバケツをひっくり返したみたい。さすがの主でもこの中帰るのは嫌だろ』審神者「そうね。 これ食べ終わる頃に止むかな?」鯰尾『どうだろう。止まなそうな気もするし……。でも、これ...
相手の気持ちと同じぐらい、こちらも気持ちを真摯に向けないと相手の心には届かないのです。誰かに悩みを聴いてほしい人に「私が聞くよ」と言ってただ聞くだけでは、相手は自分の話を聴いてもらえた気がしないのです。そして実際、ただ話を
自分の本丸に帰りたい。強く強くその心(ハート)を胸に秘めた審神者が心に従って歩いていると、扉のついた二本の木を見つけました。試しにドアノブを回して二つの扉を両方開いてみましたが、なんとどちらも同じ場所に続いています。しかも不思議なことにそこは同じ場所なのに、同じ場所ではないのです。一体どういう事なのかと説明を致しますと、扉の向こうに広がる景色が左右どちらの扉とも寸分違わず
審神者「もうちょっと夢を見ていたかった……」鯰尾「ん? 良い夢だったの?」審神者「血生臭い良い夢ではなかったけど……。最後の最後に気を失ったら四畳ぐらいの狭い畳の部屋にて、そこに大きなブラウン管テレビがあったのね。なんとなく電源を入れたら鯰尾がいて何か言っててさ。言葉の最後の部分だったから鯰尾が何言ってたのかはわからなかったけど、やけに声が耳に残って……。次に長谷部がアップで映って三日月もいたっけ……6振...
骨喰「そうだ。 この前借りた本、読み終わったから返す」審神者「ありがとう」鯰尾「お、兄弟も読み終わったんだ。 どうだった?」骨喰「……難しかった。 ふたりの感想を聞きたい」以下、少女地獄とクラブ・スーサイドのネタバレあり。...
鯰尾「そういえば次の極ソハヤなんだね」審神者「意外ではないけど意外だった」骨喰「どっちだ」審神者「順番的には全然意外じゃないんだけど、大典太と一緒じゃないんだーとか、このタイミングでなんだーって意味で意外だった」鯰尾「大典太も近々修行許可下りるのかな?」骨喰「どうだろうな。 あいつも天下五剣だから」審神者「でもソハヤが来たなら大典太も近々来なきゃ順番的にあれよ。ま、遅くても来年の正月までには大典太...
審神者「ずっと貴方たちに言えなかったの……。前の資源の表示が業火に焼かれるピクミンに見えるって」鯰尾「冷却材の画像で残して赤色で線を引いているあたりに主のやさしさを感じるよ」審神者「ありがとう。 ね、見えるでしょ、ピクミンに」骨喰「そう言われるとそうも見えるが……。いつもそんな事を気にしながらこれを見ていたのか?」審神者「うん」鯰尾「あっはは。 一新される前に言ってくれれば良かったのに」審神者「だっ...
ヽ(鯰>∀<)ノやった!八億!八周年!八年目!審神者「これぞ鯰尾年って?」鯰尾「うんっ! この調子でどんどん行くよ! 次は十億!」骨喰「十億の前に九億だ」審神者「きっと今年中に達成できちゃうんだろうな~。……あれ? バージョンアップの時、ここにカンマついてたっけ?資源についてて、こっちについてなくて「つけるならこっちだろー!」って心の中でささやか!!!!!!!!にツッコミを入れた記憶があるのだけれど」骨喰...
(審´;∀;)美しい光景だ……!骨喰「感動しすぎだ」安定「まさか畑当番の重要度が落ちるなんてね。何が起きるかわからないものだ」加州「はぁー……久しぶりの畑当番、疲れたぁー。安定は俺に全然やさしくしてくれないし」安定「なんで僕が加州にやさしくしなきゃならないのさ。大体、サボりを認めるのはやさしさじゃないだろ」審神者「加州も安定もお疲れ様。誰にするか悩んでなんとなく貴方たちにしちゃったけど、お陰で今後のプラン...
審神者「ふたりにご質問があるのです」鯰尾「ん?」骨喰「なんだ」審神者「刀が持ち主を「主」と慕ってくれるのは感覚的にわかるの。そして貴方たち刀剣男士がそちらを重視していることも……」骨喰「ああ。 それで?」審神者「でも、貴方たちは神様で、私は人でしょ?神格が低い人間を主と敬うって……にどういう感じなの?」骨喰「どういうと言われても……。…………、……どう説明するべきだ」鯰尾「んー……。……例えばさ。 生き物の中で一番...
鯰尾「庭、綺麗だったね」審神者「うん。春も楽しみ」骨喰「……。 夜に変えないのか?」審神者「もうちょっと見てたい。多分、ここで変えたらもう二度と……とは言わないけど、滅多なことじゃ変えなくなるだろうし」骨喰「わかった。 では、もう少し新たな庭を楽しもう」鯰尾「よっと。 ふたりともー、隣隣ぃ~」ヽ(審>∀<)ノとなりぃ~っ鯰尾「わっ、もう……それ隣じゃなくて背後だろ?」審神者「向きの問題。 位置的には問題ない。...
※ダンガンロンパのネタバレありいつものメモ帳に書いたやつを人様向けにちょっとアレンジしました。メモ帳コピペそのままの箇所もそれなりにあるので、読み辛かったらすみません。真実=ダンガンロンパは物語の世界 嘘=ダンガンロンパは現実の世界物語の開幕は暗闇=物語(真実)のはじまりはそこから。これは物語(嘘)の世界を見る現実(真実)の世界の私たちの視点から見ても間違いなく真実であり、物語(嘘)であることがダ...
審神者「BGM集にも入ってなかったクラブ・スーサイドのエンディングやんけ!前にユーチューブ探した時はなかったよな……。え……ってかもしかしてこれ、投稿してるの作者さん本人……?」鯰尾「やったね、主。 感想送れるじゃん」審神者「コメントオフになっていますし、仮に書けてもさすがにユーチューブのコメ欄にゲームの感想書くのはちょっと……」骨喰「動画へのコメントを書くところにゲームの感想を書くのはな……。未プレイのやつの...
審神者「こんな感じで、上の刀種の名前を押すとその刀種が表示、もう1回押すと非表示って感じで直感的に操作できるようにしてほしいのよねぇ……。今の絞り込み押すのすごく手間で、今まで頁数でどの辺にどの子がいるのか覚えてなるべくやらないようにしてたけど、バージョンアップから頁じゃなくて下へスクロール形式になっちゃったから、スクロールだと下の方の子呼び出すの滅茶苦茶大変で、昇降切り替えしてもそのままだと顕現さ...
※本当は検非違使のことを考えていた考察メモだったのに、途中で重大なことに気づいて検非違使の話が消えました「罪は許されるべきだ」検非違使は正しい歴史の中に紛れ込む異物を排除する。罪=正しい歴史における罪(謀反とか、虐殺とか、悪政とか、世界大戦とか、未来で結果的に「やらない方がよかった」「なかった方がよかった」「間違っていた」「過ちだ」と評される正しい歴史)→検非違使は正しい歴史(罪)を守る=罪は許され...
青野原の記憶 五条審神者「こんのすけ……お前、ほんと変わったな……」こんのすけ「はて?」骨喰「ふたりとも、下がっていろ」こんのすけ「はい(シュタッ」審神者「ちょ、なんでいつも私より先に逃げるかなあ!あ……篭手切!」篭手切「大丈夫。 問題ありません。私も主の刀剣男士ですから」審神者「うん、頼んだよ」鯰尾「俺たちもいるから安心して。検非違使の相手なんて朝飯前さ」山姥切国広「……来るぞ」安定「くっ……ひひっ……あ、っと…...
審神者「なるほど。最大になったら特に最大とは表示さず、こんな感じで表示されるのね。ありがと、日向くん、参考になったよ」日向「こちらこそ。 主のお陰で限界まで自分の能力を伸ばすことができたよ。石田の兄上も顕現して正宗の刀も増えたことだし、僕もその一振りとして恥ずかしくないい働きをしなきゃね」謙信「ぼくも、小豆やほかのみんなにまけないようにがんばる。きっとぼくにもできるはずだから……。つぎのとうばんはだ...
審神者「ふぅー……あ、ショートカット機能に遠征を追加するって今回のバージョンアップに関係ある内容かな。微妙だなぁ……そこ自体は何も変わってないけど、バージョンアップで移動先が変わって今は上も下も出陣になっちゃってるから、どっちか遠征にしてほしいんだけど……うーん……」骨喰「主殿、茶が入った。 少し休め」審神者「ありがと、骨喰」骨喰「下書きの方はどうだ?」審神者「だいぶ書けた。見落としも……ありそうだけど、書...