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2016/08/19

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  • 『星からおちた小さな人』 佐藤さとる

    『星からおちた小さな人』 佐藤さとる

    『星からおちた小さな人』はコロボックル物語の第3作目にあたります。『だれも知らない小さな国』『豆つぶほどの小さないぬ』の前2作とは違って、コロボックルとは直接関係のない少年が主人公となる物語です。作者もあとがきで書いていますが、この作品はコロボックルのことをまるで知らない人間がふとした出来事からコロボックルの世界と関わりをもつこととなる点で、シリーズのターニングポイントとなります。言い換えれば、今まで一部の理解のある人間しか知られることのなかったコロボックル世界が、人間社会と関わりをもち始めることとなるのがこの『星からおちた小さな人』となるのです。作者はコロボックル世界の行き先について楽観的なイメージをもっているようです。もちろん、物語をつくる人なのですから、自分の思うように話を発展させていくことはできますし、...『星からおちた小さな人』佐藤さとる

  • 『ローマ帝国衰亡史』4 ギボン

    『ローマ帝国衰亡史』4 ギボン

    ギボンの『ローマ帝国衰亡史』の4巻。この巻ではローマ帝国衰亡の最大の原因となったゴート族の侵入が描かれます。ウァレンス帝率いるローマ帝国軍が無残な敗北を喫したハドリアノポリスの戦闘以降、ローマ帝国が軍事力によって敵を圧倒することはありませんでした。ハドリアノポリスで敗死したウァレンス帝のあとを引き継いだテオドシウス帝は、ゴート族を降伏させることに成功しますが、その勝利は戦場でもたらされたものではなく、巧みな外交政策によるものでした。それまでの例でいえば、ローマ帝国は戦場でどのような敗北をしようとも、後日必ずその報復を果たしてきたのです。しかし、「ハドリアノポリスでの敗戦は、その後テオドシウス帝の才幹をもってしても、ついに蛮族に対する決定的勝利の報復を果たすことはできなかった。」(『ローマ帝国衰亡史』ギボンより引...『ローマ帝国衰亡史』4ギボン

  • 『古代天皇制を考える』日本の歴史08

    『古代天皇制を考える』日本の歴史08

    講談社学術文庫の日本の歴史シリーズの8巻。天皇制が生まれた背景と歴史を7人の研究者が様々な視点から解説しています。なかでも私が興味をひかれたのが第五章の丸山裕美子氏による「天皇祭祀の変容」です。天皇の権威は、宮中の祭祀をもともと日本各地で行われていた祭祀とを組み合わせることで成立した、と筆者はいいます。そのために利用されたのが天孫降臨の神話です。天皇は、「天の原を統治する「天照らす日女の尊」の「皇子」として地上に降り立った「日の皇子」」(『「天皇祭祀の変容」』丸山裕美子より引用)であり、それまでの土俗の神々は「日の皇子」によって支配されるものという考え方を、各地で行われる祭祀に組み込んでいったというのです。武力による強制ではなく、祭祀という宗教行事を通して天皇による支配の正当性を広めていったというのは面白い視点...『古代天皇制を考える』日本の歴史08

  • 東京オリンピック開会式

    東京オリンピック開会式

    昨夜、東京オリンピックの開会式をテレビで観ました。国旗の掲揚の場面から観たのですが、BGMで「八重の桜」の劇中曲『輝かしい未来へのエール』が流れたので驚くとともに感動してしまい、最後まで観てしまいました。選手入場で流れたドラクエのテーマにも驚きましたが、「八重の桜」ファンの私からすれば、『輝かしい未来へのエール』が流れたことで、すっかりうれしくなってしまったのです。コロナ禍で開催の意義すら問われている今回のオリンピック。すでに100人を超える大会関係者が感染したとの報道もあり、安心、安全という言葉からはほど遠い状況になりつつあるようです。開会式での選手団の様子を見ていても、あんなに密になって大丈夫なのか、と不安をおぼえてしまいます。しかし、そのような状況のなかだからこそ、未来への希望をつなぐ、という意味で『輝か...東京オリンピック開会式

  • 『ローマ帝国衰亡史』3 ギボン

    『ローマ帝国衰亡史』3 ギボン

    『ローマ帝国衰亡史』第2巻。マルクス帝亡き後の混乱により麻の如く乱れたローマ帝国でしたが、政治と軍事、両方にたけた皇帝たちが出るにおよんで、昔日の栄光を取り戻します。内乱をしずめ、蛮族を撃退、再びローマの平和を蘇らせることに成功したのです。特にペルシャ帝国との戦いでは空前の勝利をおさめ、かってのウァレリアヌス帝捕囚という屈辱をそそぎました。皇帝として注目したいのがディオクレティアヌスです。彼は帝国を4つに分割し、それぞれの地域を正帝2人副帝2人で統治するようにしました。この体制は彼が皇帝でいる間はうまく機能し、ローマ帝国は平和と繁栄を享受することができました。その治世は後年、もっとも成功したものの1つとまで云われるものだったのです。しかし、彼が帝位を退くと帝国は再び乱れ始めます。ディオクレティアヌスという重しが...『ローマ帝国衰亡史』3ギボン

  • 『風林火山』 井上 靖

    『風林火山』 井上 靖

    『風林火山』は実在はしましたが、その活躍については謎に包まれている武田家の軍師山本勘助を主人公にした歴史小説です。小学生のころ、父に連れられて『風林火山』の映画を観にいったことが思い出されます。三船敏郎演じる山本勘助の目に流れ矢が突き刺さる場面が印象的で、今でも覚えています。ただ、幼かったせいかストーリーはまったくわかりませんでした。迫力ある合戦場面が楽しくて最後まであきずに観ていたことが思い出されます。さて、この小説の印象をひと言でいうと、戦国おとぎ話というべきものでしょう。信濃攻略を進める武田信玄とその前に立ちはだかる上杉謙信。この戦国両雄の争いというだけでも歴史のロマンを感じさせるには十分ですが、そこに山本勘助という天才的軍師がまぎれこんでいることで、さらに夢が膨らむ気持ちがします。山本勘助は武田信玄と由...『風林火山』井上靖

  • 『ローマ帝国衰亡史』2 ギボン

    『ローマ帝国衰亡史』2 ギボン

    『ローマ帝国衰亡史』第1巻読了。「皇帝とはなにか?要するに兵たちの私利のため、暴力政府の手で選出された一行政官にしかすぎなかったのである。」(『ローマ帝国衰亡史』ギボンより引用)ある歴史家の著述の一部としてギボンが引用している文章です。私はこの指摘がローマ帝国を衰亡させた要因の1つだと思います。マルクス帝の死後、ローマ帝国は急速に衰亡への道をたどっていきます。その原因の1つが軍人皇帝の乱立とそれを可能にした軍隊、特に近衛隊の横暴です。平和が続き、本来厳格な規律をもってなる軍隊の性格が変質していきました。少々乱暴な言い方をすれば、守るべきは国家の安危よりも自分たちの安逸な生活。それも、より多くの報酬が見込めればなお良い。このような考えを持つ者たちが増えてきたのです。要するに金がすべて、というわけですね。そのため、...『ローマ帝国衰亡史』2ギボン

  • 『たのしいムーミン一家』トーベ・ヤンソン

    『たのしいムーミン一家』トーベ・ヤンソン

    何度も読み返している本ですが、いまだにわからないところがあります。それは飛行おにの魔法のぼうしから出てきてじゃこうねずみを驚かせたものは何だったのか、というもの。じゃこうねずみは自分の入れ歯をぼうしのなかに入れたのですが、それが別のものとなって現れたのですね。作者は注意書きとして、「(あなたのおかあさんにきいてごらんなさい。おかあさんはきっと知っていますよ)」(『たのしいムーミン一家』トーベ・ヤンソンより引用)と書いていますが、それがわからないのです。物語の進行に特段の影響を与えるエピソードではないのでわからないままになっているのですが。さて、この物語には飛行おにという魔物が登場します。この魔物が探しているのはルビーの王様と呼ばれる大きな宝石。これをムーミン谷にやってきたトフスランとビフスランという夫婦がもって...『たのしいムーミン一家』トーベ・ヤンソン

  • 『ローマ帝国衰亡史』1 ギボン

    『ローマ帝国衰亡史』1 ギボン

    ギボンの『ローマ帝国衰亡史』を読み始めました。既に一度読んではいるのですが、再び読了にチャレンジしようと思います。このようなことを書くのは、1巻から通読していないからです。10巻ある作品のうち、興味をもてた巻から順々に読んでいったのですね。アシモフが『銀河帝国の興亡』を書くにあたってこの作品からインスピレーションを受けたという逸話があります。学生時代にこの逸話を聞いてから『ローマ帝国衰亡史』に特別な思い入れをもつようになりました。大学の図書館でこの作品をみつけたときにはすぐに借り出して読み始めたものです。しかし、岩波文庫版の『ローマ帝国衰亡史』は、旧かなで書かれていて、当時は読めない漢字も多かったせいか、あえなく挫折。それでもあきらめきれずに何度か挑戦しましたが、そのたびに途中で投げ出す結果に終わりました。その...『ローマ帝国衰亡史』1ギボン

  • 『だれも知らない小さな国』佐藤さとる

    『だれも知らない小さな国』佐藤さとる

    佐藤さとるの『だれも知らない小さな国』を読み返しました。有名なファンタジーですが、私がこの作品を初めて読んだのは社会人になってからのことです。同じ作者の『ファンタジーの世界』という本を読み、そこで言及されていたコロボックルに興味をもったため、この作品を手に取りました。ひと言でいえば、楽園創造の物語といえるでしょう。幼いときに遭遇した「こぼしさま」の幻影とそのおりに出会った小さな女の子。作品のなかでは、この二つの思い出が大人になった主人公の眼の前で現実のものとなり、さらにそこから新たな物語が紡ぎ出されていきます。その昔、土地の人々の間で「こぼしさま」と呼ばれていたコロボックルたちは、気ままな生活を楽しんでいました。しかし、あるとき強欲な人間につかまった仲間がひどい目にあってからというもの、彼らは人間の目から隠れて...『だれも知らない小さな国』佐藤さとる

  • 『勝海舟』(六)明治新政 子母沢 寛

    『勝海舟』(六)明治新政 子母沢 寛

    江戸城が新政府軍に渡って以後の江戸の町の混乱が描かれていきます。上野戦争や旧幕府海軍の脱走など、歴史に残る事件から市中の押し込み、強盗といった類いまで、細かな描写はないものの幕府倒壊後の混乱が目に浮かぶようです。この巻には大村益次郎が登場します。合理主義の塊のようなこの男に対して作者の筆は否定的です。「あ奴の論でいけあ、将来日本国はちったあ強くなるだろう。間違うなよ、ほんのちっとだよ、井中の蛙の強さだが、そ奴が馬鹿にはちょっとわからねえから、それに自惚れて、遂には盲目になり、気が違い、どんな無茶をやり出すか知れねえのだ。その為に、五十年後百年後には元も子もふいにするような事になる。」「大村という野郎は、この日本国という車が、将来兵隊の勢いでどっちへでも廻るという時勢を生む種子を蒔きやがる男だ」(『勝海舟』子母沢...『勝海舟』(六)明治新政子母沢寛

  • 『海は甦える』第五部 江藤 淳

    『海は甦える』第五部 江藤 淳

    日本海軍の創設者、山本権兵衛の落日。シーメンス事件はシーメンス社だけではなく、ヴィッカース社をも含めた海軍の一大疑獄事件へと発展。山本権兵衛だけではなく日本海軍そのものが激しい非難に晒されていきます。汚職に対する非難ならば、当然のことですが、なかには事件とは直接環形のないことがらを強引に事件と結び付け政権批判の武器にする人物も登場します。太田三次郎という予備海軍大佐は現役時代に自分が行った技術上の献策が取り上げられなかったことを海軍腐敗の温床として糾弾。驚いたことにシーメンス事件とはまったく関係のないこの批判が事件と結びついて政権攻撃の有効な刃となっていきます。ちょっと理解に苦しみますが、同時代の人々にはそれが同じものと見えたのでしょう。また、政権批判を是とする野党やマスコミに煽られ乗ぜられたのかもしれせん。極...『海は甦える』第五部江藤淳

  • 『勝海舟』(五)江戸開城 子母沢 寛

    『勝海舟』(五)江戸開城 子母沢 寛

    『勝海舟』の5巻では、勝海舟、高橋泥舟、山岡鉄舟、幕末の三舟と呼ばれた男たちによる江戸開城までが描かれます。読んでいて、人間力、という言葉が頭に浮かびました。地位とか財産とかいったものとは関係なく、その人自身がもっている物事を成し遂げる力のことをいうのですが、この3人こそは人間力で江戸城の無血開城を成し遂げた者たちではなかったか、と思うのです。当時の状況からいって厳重な警戒網を突破して西郷に会うだけでも大変なのに、そのうえ、慶喜の助命嘆願の談判まで行うというのは、普通に考えて無理な相談ではないか。また、たとえ、西郷と会えたとしてもその後の談判がうまくいくのかどうか。実際、天璋院、静寛院、輪王寺宮による嘆願はことごとく失敗していますから、当時者の目からはかなり悲観的な見方がされていたのでしょう。そこを突破したのが...『勝海舟』(五)江戸開城子母沢寛

  • 『この世をば』 永井路子

    『この世をば』 永井路子

    藤原道長を描いた小説です。道長というと、政敵を蹴落とし、のし上がってきた傲岸な権力者というイメージがありますが、この作品ではそれとはまったく違う人物として描かれます。彼には権力への野望はありません。兄の道隆の死がなければ、歴史に名を残すこともなく藤原一門の一人として平凡な人生を生きたかもしれません。しかし、道隆の死によって状況は一変。彼の意思とは関係ない場所で道長の人生が大きく開けていきます。時代は彼のもつ抜群なバランス感覚を必要としていたのです。ただ、その過程は決して順風満帆ではありませんでした。作品のなかで道長が何度もいうせりふに「何たること、何たること」(『この世をば』永井路子より引用)というものがあります。道長の思惑が外れて窮地に陥ったときに使われるのですが、これが道長の性格を見事に表現しています。思い...『この世をば』永井路子

  • 『海は甦える』第四部 江藤 淳

    『海は甦える』第四部 江藤 淳

    『海は甦える』第四部は、山本権兵衛を志なかばで蹉跌に追い込んだシーメンス事件が描かれます。帝国海軍を揺るがしたこの疑獄事件が明らかとなったのは、カール・リヒテルというシーメンス社の社員が盗み出した書類をもとにシーメンス社を恐喝しようとしたことによります。彼が盗み出したのはシーメンス社による日本海軍の将官に対する贈収賄について記載した書類でした。恐喝は失敗し、リヒテルは警察にとらえられるのですが、そのことによって海軍の腐敗が明るみになったのです。当然、世論は激高。それまでの山本内閣に対する高評価は180度変わってしまいました。権兵衛が海軍のトップであることは周知の事実ですから、彼もこの疑獄には当然関わりがあるのだろう、という根拠のない風説が国中を覆ったのです。読んでいて思うのは、このような事件が起き、それが少しで...『海は甦える』第四部江藤淳

  • 『行人』夏目漱石

    『行人』夏目漱石

    『行人』については、以前書かせて頂きました。その後、再び読み返したおりに感じた点について書いてみたいと思います。この作品で書かれているのは主人公一郎の他人に対する徹底した不信感です。言い換えれば、明治日本が、近代化を急ぐことによって磨滅化していく人間性が悲鳴をあげている、といったことなのでしょう。本来100年の時間をかけて蓄え、消化していく知識をわずか10年ほどで飲みこんだのが近代日本であり、消化不良を起こすのは当たり前だと漱石はいいます。この消化不良が他者への不信という形で表れているのが一郎ということになるのでしょう。「「自分のしている事が、自分の目的になっていない程苦しい事はない」~中略~兄さんの苦しむのは、兄さんが何をどうしても、それが目的にならないばかりでなく、方便にもならないと思うからです。ただ不安な...『行人』夏目漱石

  • 『勝海舟』(四)大政奉還

    『勝海舟』(四)大政奉還

    『勝海舟』第四巻。十五代将軍に徳川慶喜がなりますが、世の中の動きはいよいよ急を告げていきます。諸物価の騰貴、治安の悪化、さらにはいわゆる「ええじゃないか」の流行など混乱を極める世情のなか、ついに慶喜は大政奉還を断行。薩摩長州がもくろむ武力討幕の芽をつぶすのでした。しかし、そのままでは収まらないのが薩摩長州。幕府側から最初に手を出させることで武力行使のきっかけを作ろうとします。そのために彼らが行なったのが江戸の治安を混乱させ、社会不安をあおることでした。『勝海舟』第四巻は、その多くが江戸を舞台にして展開していきます。この時代の政治の中心となった京都についての描写は多くありません。坂本竜馬の死と、それに続いて起きた新選組の「油小路の決闘」といったところです。そのせいか、この巻はとても興味深く読むことができました。先...『勝海舟』(四)大政奉還

  • 『海は甦える』第三部 江藤 淳

    『海は甦える』第三部 江藤 淳

    明治天皇の崩御と乃木希典の殉死から始まる『海は甦える』第三部は、第一次護憲運動の高まりのなかで倒壊した桂内閣のあとを引き受ける形で、山本権兵衛が首班となって内閣を組織するまでが描かれていきます。江藤淳は「立憲主義と統帥権独立」の両立が日露戦争後、早くもあらわになったことを指摘しています。日露戦争後、増大するロシア軍に備えるため陸軍は二個師団の増設を図りますが、当時の西園寺内閣はこれを拒否。対するに陸軍は陸軍大臣を辞任させて後任の大臣を出さないという方針をとります。大日本帝国憲法上、陸軍から大臣が任命されなければ内閣は組織できないこととなっていました。陸軍が大臣を出さなければ組閣ができず、政治は止まってしまいます。明治時代、この問題については当時の為政者たちが知恵を絞りつつ乗り越えてきたのですが、日露戦争後に顕在...『海は甦える』第三部江藤淳

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    『勝海舟』(二)(三)子母沢 寛

    『勝海舟』(二)「咸臨丸渡米」(三)「長州征伐」を続けて読みました。読んでいて感動してしまうのは当時の日本人の気質です。(二)「咸臨丸渡米」では日本人だけで太平洋の荒波を乗り切り、アメリカに向かう場面が描かれます。そこに登場する人たち全員が未来の日本を築く礎になるためには死をも厭わないのです。富蔵という漁師が登場します。体の具合が悪いのをおして乗り込みますが、航海の途中で病状が悪化、アメリカで死んでしまうのです。ただ、彼が死ぬ間際に、自分は日本海軍の水主として一番先に太平洋を渡り、アメリカの土になる、ということをいいます。私は、この言葉に志半ばで散っていく先覚者の思いを感じます。実際に富蔵という漁師がいたかどうか、私にはわかりませんが、身分に関係なく当時の日本人がもっていた心の置き所がわかるような気がするのです...『勝海舟』(二)(三)子母沢寛

  • 『海は甦える』第ニ部 江藤 淳

    『海は甦える』第ニ部 江藤 淳

    『海は甦える』第ニ部ではいよいよ明治日本最大の危機、日露戦争が描かれます。読んでいて気付くのは山本権兵衛の情勢判断の的確さと対応力の良さです。いわゆる「六六艦隊」の構想も単に海軍力の増強だけが目的ではなく、敵国の状況を見据えてのことでした。当時、日本への侵攻を企図する敵艦隊が通るルートはスエズ運河かもしくは喜望峰のいずれかしかありませんでした。スエズ運河を通るほうが早いのですが、そこを通過する軍艦の大きさは限られたものとなります。スエズ運河を通ることができる軍艦よりも強力な軍艦を持つことで、スエズ運河からの来航をあきらめさせ、喜望峰ルートをとる以外の選択肢をもてないようにすることが、この構想の眼目だったのです。喜望峰ルートは時間がかかるうえに当時の燃料だった石炭の補給が困難でした。そのため、海からの日本への侵攻...『海は甦える』第ニ部江藤淳

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