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2016/07/14

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  • 夢の中にいた私の姿

    あなたへ え?夢?夢だったの? もう!ガッカリだよ これは、今朝の私の大きな独り言です。 夢から覚めて、思わず大きく落胆してしまったのは、 夢の中の私が、スタイル抜群になった自分の姿に非常に満足しながら、 鏡を見つめていたからでした。 ウエストがキュッと締まったそのスタイルは、 ストレッチに励みながら、体型の維持をしていた頃よりも、 ずっと抜群のスタイルで。 夢の中の私は、鏡に映った自分の姿を恍惚と見つめながら、 これが頑張った結果であるのだと、 ここまで努力を重ねることが出来た自分を賞賛したのでした。 夢の中にあるものは、やはり、 この世界に持って来ることは出来ませんでした。 目が覚めた私は…

  • 生まれる前の私たちが交わした約束

    あなたへ あぁ、そっか。 そうなのかも知れないね。 ひとつだけを見つけて、 もうひとつを見つけることが出来なかった視点を、 漸く見つけることが出来た私は、 改めて文字を並べて、見つめていました。 ちゃんと成長して、素敵な私になるからね 必ず、今の私が持っていないものを持って、此処に還って来るからね これは、先日の私の中へと浮かんだ言葉です。 生まれる前の私は、あなたへこんな約束をしたのかも知れないと、 あの日の私は、ただ浮かぶままに文字を綴りました。 姿が見えなくても、必ず側にいるよ きっとあなたは、私にこんな約束をして、 この世界へと誕生したのだろうと、こんな視点を見つけたのは、 あの子が巣…

  • 最近の私の悩み

    あなたへ 筋トレを始めて、暫くが経った頃から、 実は私は、大きな悩みを抱えることとなりました。 筋トレを始めてから、どれくらいが経った頃からだっただろう。 なんだか私という存在が、太くなったような気がしていたのです。 少しくらい筋トレをしたって、太くならないから大丈夫だよ これは、筋トレについてを力説してくれたあの日のあの子の言葉です。 あの日の私は、 筋肉は、大きくすることをちゃんと意識して努力をしなければ、 太くなることは絶対にないのだと、こんな説明を受けていたのです。 確かに。あの子の筋肉を一緒に育てた日々を思い返せば、 あの子は、頑張ってたくさん食べて、体重を増やす努力をしていました。…

  • まだ食べていない

    あなたへ 2個食べても良いですか? 良いですよ これは、夢の中の私の独り言です。 夢の中の私が器へと移したのは、味付けたまご2個です。 これは、あなたのお父さんからいただいたものでした。 あなたのお父さんの夢を見ました。 それは、家に来てくれたあなたのお父さんから、 味付けたまごをたくさんいただくという夢でした。 きっとお父さんは、私に、 味付けたまごを届けるためだけに、来てくれたのでしょう。 いつの間にか、お父さんは、この家から姿を消していました。 この家に、再びひとりになった私はやがて、食事の準備を始めたのですが、 冷蔵庫内を確認しながら、 お父さんからいただいた味付けたまごを食べようと器…

  • 何度でもやって来る本当の気持ち

    あなたへ 新たな視点をひとつ見つける度に、大きな成長を感じて。 過去に見つけた視点と視点が、結び付いた時には、更に大きな成長を感じて。 自分の成長を見つければ、大きな喜びを感じると共に、 私の中へと見つけるのは、あなたに逢いたいという気持ちです。 あなたと出会うことが出来たから、今の私が此処にいるのだと、 私は何度でも、私と出会ってくれたあなたに感謝をしながら、 あなたはやはり、私の運命の相手であり、 掛け替えのない人なのだと、何度でも考えさせられて。 そうして私は、何処に伸ばしたら良いのかも分からないままに、 あなたを探して、手を伸ばしてしまいたくなってしまうのです。 もしも今、あなたと話を…

  • 私好みの夜

    あなたへ 夏によく似た季節の中で、 梅雨らしい空を見つめたのは、先月下旬のことでしたが、 あれからのこちら側では、再び晴れた日が続き、 連日に渡り、暑さを感じるようになりました。 夏の音もなければ、夏の匂いがすることもなく、 梅雨明けの宣言もまだ聞こえては来ませんが、 照り付ける太陽の光は、既に夏のそれであり、 今年は、誰にも気付かれないように、 静かに夏の始まりへと移行したのではないかと、 ここ最近の私は、密かにこんなふうにも感じていました。 連日の高い温度は、私の中では、 既に当たり前のものへと成りつつありましたが、 昨日のこちらでは、いつもよりも気温が低く、 夜には、涼し過ぎると感じる風…

  • ずっと先の未来の目標

    あなたへ もしもその時を迎えることが出来たのなら、 その時の私は、どんな景色を見ながら、何を感じるのだろう。 今日の私が思い描いていたのは、此処からずっとずっと先の未来。 いつかの私が、密かに掲げた目標を叶えた日のことでした。 あなたを見送り、 後ろ向きに座り込んで、必死にあの夏に手を伸ばし続けていた私が、 やがて、自分の夢を見つけたのは、いつのことだっただろう。 あなたが持たせてくれた夢をしっかりと胸に抱いて、 ゆっくり、ゆっくりと歩み出した私はやがて、 様々に、夢や目標を見つけられるようになりました。 いつか、ずっと先の未来、 この世界から、 そちら側のあなたへの10000通目の手紙を綴る…

  • 夢の中という世界

    あなたへ どうして? どうして無くなっちゃったの? 私の中へと不意に蘇ったのは、幼少期の記憶でした。 そう。あれは丁度、 今の私には見えないものが見えていたあの頃の私でした。 あの日の私が、どうして無くなってしまったのだろうかと辺りを探していたのは、 つい先程まで確かに手に持っていた筈のおもちゃでした。 つい先程まで見ていた夢の中での私は、 確かにおもちゃを手に持っていた筈なのに、 目が覚めたら、それを持っていないことがとても不思議で。 落としてしまったのだろうかと周りを見渡してみても、 見つけることが出来ないままに、 私はもう一度、夢の中へとおもちゃを取りに戻ったのです。 それなのに、どうし…

  • 繋ぐもの

    あなたへ ねぇ、あなた。 空ってさ、 大切に想う人たちみんなと繋がるものなのかも知れないね。 もしも今日、あなたと話をすることが出来たのなら、 こんな私の声に、あなたはどんな言葉を返してくれるのだろう。 例えば、あなたを想う時も、父を想う時も、 そして、6つ年上だった友人を思い出した時も、 私はいつでも空を見上げます。 それから、遠くの地で自分の道を歩むあの子を想う時も、 過去に出会ってくれた素敵な人たちを不意に思い出した時の私もまた、 無意識に空を見上げているのです。 同じ空の下、元気にしているかなって。 大切な人を想う時の私はいつでも、 空を見上げているような気がします。 ひとりひとり歩む…

  • 七夕 -2025-

    あなたへ あなたがいつでも、 幸せな気持ちで満たされていますように。 あの子が歩む道が、 いつでも明るく照らされた道であり続けますように。 私の目標が叶いますように。 家族3人ともが、いつでも笑顔でありますように。 この世界が、素敵な愛で溢れたものでありますように。 今年の私も、遠慮なく、たくさんの願いごとをしました。 今日は、七夕です。 今日のこちらでは、生憎の曇り空。 今夜は星を見つけることは出来ませんでしたが、 ベランダに出て、シャボン玉をしながら、空を見上げていました。 シャボン玉の中に詰めた願いごとが、きっと叶いますようにと、 こんな願いを込めて。 七夕の願いごとを空へと飛ばせば、 …

  • 私の失敗談

    あなたへ 何の脈絡もなく、不意に思い出したのは、 過去の私の大失敗の出来事でした。 どうにも堪えきれない笑いは後を引き、 今日の私の1日は、ひとり笑いから始まりました。 あれは、まだあなたと出会う前の頃このことでした。 友人たちとファミレスで食事を摂ったあの日、 友人と2人でトイレへ行ったのですが。 あの日の私たちが行ったのは、 トイレと案内表示のあるドアを開けて、通路を進むと、 右手に男性用トイレと案内のあるドアが、 そして、更に通路を道なりに進んで行けば、 女性用トイレと案内のあるドアが設置されている造りになっているお店でした。 トイレって、最も簡単で、 絶対に道に迷うことのない迷路みたい…

  • あの頃の私が知らなかった読書ペース

    あなたへ 読んでみたい小説を突然に見つけて、 早速、本を買いに出掛けたあの日から、1週間が経ちました。 読書と言えば、小説一択だったあの頃の私なら、 とっくにこの本を読み終えて、 読書欲に灯った火が消える前に、次の本を買いに出掛けて、 今頃は新しい本を読んでいる頃だったのに、 今の私は、あの頃みたいに上手く時間を取れないままに、 まだ、この本を読み終えることが出来ずにいます。 一冊の小説を読むのに、こんなに時間が掛かるだなんてと、 もどかしささえも感じてしまうのに、 本を開けば私はいつの間にか、夢の中へと入ってしまうようです。 読書をするのは眠る前。 私の読書時間はあの頃から変わらずに、夜の時…

  • あの子と私の関係性

    あなたへ はいどーも!元気だった? 電話の向こう側から、 こんなあの子の声が聞こえて来たのは、先日のことでした。 とても忙しくしていたのだというあの子との電話は、 1ヶ月と少し振りとなりましたが、相変わらずにあの子は、 前回からそれまでの自身についての活躍を、 とても楽しそうに話して聞かせてくれました。 あの子が手掛ける大きな仕事が、 漸く、第一段階を迎えることが出来たこと。 翌日からは、別な案件に忙しくなることと、 それに対する意気込み。 そして、超多忙な最中、あの子は、 社内コンペで賞をいただいたのだと、こんな弾んだ声も聞こえて来ました。 2倍3倍に魅せるだけのプレゼン能力がある。 これは…

  • あれから8年後の景色

    あなたへ こうして初めて、 あなたへの手紙を綴った日のことを思い出していました。 中学3年生だったあの子の成長を見守りながら、 ゆっくり、ゆっくりと歩んでいたあの頃の私は、 不意に立ち止まっては、あの夏にいたあなたに手を伸ばして。 どんなにあの夏に手を伸ばしても、 あなたは決して私の手を取ってはくれなかったけれど、 それでも、こうしてあなたへの手紙を綴るというやり方を見つけた私は、 そちら側へ逝ってしまったあなたとの、 新たな関わり方を見つけられたような気がしていました。 こうしてあなたへの手紙を綴るのも、今日で8年目を迎えました。 あれからの私が、どんなふうに此処までを歩んで来たのかを振り返…

  • 不思議な朝

    あなたへ 朝、起きて、コーヒーを飲みながらも、 目が覚め切れないままにボーッとしてしまったのは、今朝の私です。 今日の私が、朝から酷く疲れを感じていたのは、 寝不足のせいであったのかも知れません。 筋トレを始めてからの私には、 少しずつ、良い変化が見られるようになりましたが、 睡眠不足というのは、それらを無かったことに出来る程の、 ある種の力のようなものが、きっとあるのでしょう。 気合いだけでなんとか起き出したものの、 いつもよりも重く感じる体は、 なんとか前を向こうとする私の思考を一時停止させて、 私にため息を吐き出させて。 気持ちの良い朝とは言えない朝を迎えてしまった今朝の私は、 今日1日…

  • 衝撃を受けた日の話

    あなたへ そう言えば。 今日の私が思い出していたのは、本を買いに出掛けたあの日のことでした。 あの日の私がショッピングモール内に入っている本屋さんへと出掛けたのは、 近所の本屋さんには、お目当ての本が置いていなかったからでした。 新刊のものであるにも関わらず、書店によって置いていないこともあるのだと、 新たなことをひとつ学んだあの日、 それならどこへ行けば買えるのだろうかとインターネットで検索をして。 ショッピングモール内の本屋さんであれば置いてあることが分かったのでした。 嬉々としながらショッピングモールへ足を運んで、 早速、本屋さんへと入ってみれば、直ぐにお目当ての本が見つかりました。 他…

  • 多夫多妻制

    あなたへ もしも俺が総理大臣だったとしたら、導入したいことがある こんな言葉から始まったのは、多夫多妻制、という、 彼独自の世界観に基づいた新たな家族の形の提案でした。 多夫多妻制度。 それは、互いに3人まで結婚出来る制度であり、 数か月程のローテーションで、一緒に暮らすパートナーが変わるシステム。 契約期間は3年間となっており、互いの意思確認の上で、 契約の延長なのか、または、解除なのかを決めることが出来るとする。 契約の解除を行った場合には、 また新たなパートナーとの契約をすることが出来るものとし、 常時3人までのパートナーとの契約が可能。 但し、パートナー以外との一線を超えた場合には、厳…

  • ワクワクが続く夜

    あなたへ 今日の私は、別な意味で寝不足なまま、朝を迎えました。 あぁ、そっか そういうことだったんだ 不意に新たな視点を見つけて、 様々に思考を重ねたのは、昨夜のことでした。 昨夜の私は、今夜は読書の時間を存分に楽しむのだと、 意気込んでいた筈だったのに、その時は突然に訪れてしまったのです。 私には時々このように、突然に、 探し続けていた答えへと辿り着く瞬間がありますが、 昨夜ばかりは、何故、今夜なのだろうかと、思わず苦笑いを浮かべてもしまいました。 こうして改めて思い返してみても、 昨夜のタイミングの悪さには、なんだか笑ってしまいますが、 それでも、見つけたばかりの新たな視点は、 私の視界を…

  • もしも本屋さんへ行かなかったのなら

    あなたへ 久し振りに小説を読みたい。 こんな気持ちを見つけたのは、先日のことでした。 私が小説の類を読まなくなったのは、いつからだっただろう。 ここ数年の記憶を辿ってみれば、私が最後に小説の類を読んだのは、 押し入れの中で見つけた、あの、見知らぬ本だったような気がします。 あなたの側にいた頃の私の読書と言えば、小説一択であった筈なのに、 あの夏を迎え、やがて、 どう生きたいのかと自分自身へ問い掛けるようになった私は、 それまで縁遠かったジャンルの本ばかりを読むようになりました。 今の私の部屋に並ぶのは、 今の私にとって必要な学びや知識を得るための本ばかり。 きっとあなたが今の私の部屋を見たのな…

  • あの夜の答え合わせ

    あなたへ あの日以来。 そう、あの日以来です。 視界の端に黒色が映る度に驚いて、飛び上がっていたはずの私でしたが、 それが起こらなくなったことにふと気が付いたのは、昨日のことでした。 視界の端に映る黒色が、あれ程までにもトラウマとなっていた筈なのに、 あの現象が起こっていたのは、 新たな視点を私に見つけさせる為であったのだと言わんばかりに、 あの日以来、私は、視界の端に映る黒色に飛び上がることがなくなりました。 あの、新たな視点を見つけた日の私は、 これからもきっと暫くは、 こんな日々が続くのだろうと覚悟していた筈だったのに、です。 Gとの戦いのあの夜から、10日程が経ちました。 時間と共に、…

  • 6月の空の色

    あなたへ 梅雨入りしたばかりである筈なのに、夏によく似た季節がやって来て。 青空の下を歩む日々にも、ただ風を感じることにも、 幸せな気持ちを感じながらも、 あなたと見ていた季節は、あの頃のままであってくれたらと願ったのは、 先日のことでしたが、 ここ数日のこちらでは、また雨や曇りの日が続くようになりました。 夏が好き。青空が好き。 こんな私だけれど、ここ数日の私が愛おしいものを見つめるかのように、 とても梅雨らしい空の色を見つめたのは、 先日の私が、季節という視点からこの世界を見つめてみても、 少しずつ、あなたが知らなかった世界へと変わり行くのかも知れないと、 こんな視点を見つけたからでした。…

  • 私を虜にするもの

    あなたへ あの子のゴールデンウィーク最終日。 あの子に勧めらるままに筋トレを始めてから、気が付けば、1ヶ月半が過ぎました。 私はもう、すっかり筋トレの虜です。 思えば筋トレを初めてからの私には、大きな変化がありました。 朝、起きるとね、とてもお腹が空いているのです。 晩ご飯を食べ忘れて寝てしまったのだろうかと思うくらいに、 お腹が空き過ぎているのです。 これまで感じたことのなかった変化に、 私の体はどうしてしまったのだろうかと戸惑いましたが、 やがて、これは筋トレによる変化であるのだと気が付いて。 筋トレというのは、 こんなところにも変化が現れるのだと、なんだか驚いてしまいました。 だって、朝…

  • あなたと交わした約束

    あなたへ あれ? あぁ、そういうことか そっか じゃあ、私は、あの姿だったあなたとは、一緒になれなかったってことなんだね 私が見つけた点と点が不意に結ばれたのは、昨夜のことでした。 あなたへの手紙を書き終えて、改めて、 私の中に見えた前世の記憶らしきものを反芻した私がふと思い出したのは、 いつか見た夢のことでした。 ねぇ、あなた。 前世の姿で、私に逢いに来てくれたのは、いつのことだっただろう。 私よりもずっと歳を重ねたあなたの姿もまた、とても素敵だったと、 あの夢の中を反芻しながら、こんな手紙を書きましたが、 あの日の私は、前世の私はきっと、あの姿のあなたと共に、 人生を歩んでいたのだと思って…

  • 何度でも恋をする相手

    あなたへ ねぇ、あなた。 次にこの世界で出会った私たちは、今度はどんな恋をするのだろう。 今の私が知らない私として生まれ変わった私は、 あなたとどんなふうに出会い、どんな時間を過ごすのだろうかと、 来世についてを考えるのは、これで何度目になるだろう。 来世の私は、あの頃のあなたが知る私よりも、 もっと素敵な私となって登場することが出来るのだと、 こんな自信を持つことが出来た私にとって、 次の人生を生きることもまた、より楽しみな時間となりました。 私はどんな私として、あなたの前に登場出来るかしら。 あなたはまた、私が聞きたい言葉を聞かせてくれるのかしらって。 人生が修行だと言うのなら、修行を終え…

  • 夏によく似た季節の風を感じながら

    あなたへ 部屋中を駆け巡る爽やかな風を感じながら、 なんだかとても幸せだなって、 こんな気持ちに満たされるのは、ここ最近の私です。 梅雨に入った筈なのに、晴れの日が続いて。 夏によく似た季節の中を歩む私ですが、爽やかな風を感じれば、 私の中にはただ、幸せな気持ちがいっぱいに満ちて、 なんだか、ため息が漏れ出てしまうのです。 幸せだなって。 夏が大好きな私は、毎年の夏を迎えると、 ワクワクと心が躍りますが、 今の私の中に満ちるのは、これまでの私が感じたことのないような、 または、ずっとずっと遠い昔の私が感じていた気持ちが蘇っているような、 そんな不思議な気持ちがする幸せなのです。 これが何で出来…

  • どうすることも出来ない痛み

    あなたへ 私は、今の私として、あなたの隣に立ちたい。 不意に見つけたその感情は、私の心を大きく揺さ振りました。 私の中へと見つけた感情は、今の私は既に、 過去の自分が目標とした自分になれていたことを教えると同時に、 過去の自分が知らなかった痛みを私に教えました。 胸の奥に感じる痛みに耐え切れずに、 痛みを逃すかのように、思わず心の真ん中へと手をやりながらも、 私は背筋を伸ばして、しっかりと前を向いたままで。 静かに目を閉じて、 矛盾した痛みを、胸の奥へと刻み付けるかのように、 私はそこに見つけた感情を、しっかりと感じ切りました。 今の自分のことが好きなのだと、あの子がこんな話を聞かせてくれたの…

  • あの夜が私に植え付けたもの

    あなたへ 何の前触れもなく突然に、 家の中に現れたGと立派に戦い抜いたあの夜からの私には、 異変が起こるようになりました。 視界の端に映る黒色に怯えるようになってしまったのです。 そう。例えば、テレビのリモコンなんかが視界の端に映り込んだ時や、 何かの影が視界の端に映り込んだ時。 その黒色に驚いて、私は飛び上がりながら、その黒色へと焦点を当てるのです。 そうして、その黒色の正体がG以外であることに安堵してから、 私はまた視線を元に戻すのです。 あの夜からの私は、もう何度くらい、視界の端の黒色に驚いて飛び上がっただろう。 洋服の模様、ノート、コンセント。 これまで意識することはありませんでしたが…

  • 夏によく似た季節

    あなたへ 梅雨入りしたばかりの筈なのに、ここ最近のこちらでは、 急に気温が高くなり、暑さを感じられるようになりました。 夏によく似た温度を感じれば、既に梅雨は明けて、早々に夏が来たのかと、 僅かに錯覚をしてもしまいますが、まだ、夏の匂いはしません。 きっと、此処にあるのは、夏によく似た季節なのでしょう。 気温が安定せず、肌寒さを感じる日もあるのが梅雨の時期。 私の中でのこの時期というのは、そのようなイメージがありますが、 思えば昨年の今頃の時期にも、夏によく似たものを感じながら、 歩んでいたような記憶があります。 わたし肌、という言葉が生まれた日のことを何度も思い出すのも、 あなたへのわたし肌…

  • 誰も気付かない新しい私

    あなたへ 今日はなんだか、髪が良い感じ。 髪を整えながら、いつもとは違うその感じに、満足していたのは今朝の私でした。 今日の私の髪は、いつもよりも纏まってくれて、 私の思った通りになってくれて。 そんな良い感じの髪なのです。 これは、昨日買ったばかりのコンディショナーのお陰なのかも知れません。 シャンプーとコンディショナーはお揃いのものを。 長年に渡り、私にとってはそれが当たり前でしたが、 いつの頃からか、シャンプーは肌に合った優しいものを、 そしてコンディショナーは、 使ってみたいものを試してみるというのが、私の新しい形となりました。 丁度、コンディショナーが切れて、 買ったばかりのコンディ…

  • 最も会いたくなかった訪問者

    あなたへ それは昨夜のことでした。 あなたへの手紙を送り、一息を吐いた私の視界の端に映り込んだのは、 絶対に、我が家に存在してはいけないアレでした。 G です。 なんと、この我が家にGが現れたのです。 なんということでしょうか。 たった一度だけ、我が家にGが現れたあれ以来の襲撃です。 視界の端に映り込んだ黒色に視線を向けた瞬間に、 びっくりし過ぎて飛び上がった私と、びっくりしたように逃げたG。 昨夜はこうして、Gと私の恐ろしい時間が始まったのでした。 え?あなた? あなたなの? あな・・・た? 放心状態のまま、こんな言葉を呟いてしまったのは、先日の夢のせい。 ですが、私はしっかりと目を覚まさな…

  • 前のめりに転ぶ

    あなたへ 日々、筋トレに励みながら、気分だけは筋肉隆々で、 自信を持って、前へと歩む私へと成長することが出来た私には、 次々に、私にとっての必要なものが、見つかるようになったような気がします。 新たな視点や閃きは、常に私を魅了し続けて、 やがて私は、もっと早く成長したいと考えるようになりました。 それなのにです。 もっと頑張りたいのに、 もっと早く前に進みたいのに、やる気が出ない。 そんな矛盾した気持ちを抱えながら、泣き出しそうな気持ちのままで、 ゆっくりと歩みを進めたのは、今日の私でした。 特に疲れているわけでも、 何か嫌なことがあったわけでもなく、 いつも通りの私である筈なのに、何故だか、…

  • あなたを待つ時間

    あなたへ 梅雨入りしたばかりのこちら側ですが、 今日は、雲の隙間から青空が見えました。 そうだ。散歩に出掛けよう。 窓から空を見上げながら、不意に思い立って、 いつもの公園へと散歩に出掛けた私でしたが、 何故だか不意に、あなたを待ってみたいと思いました。 待ち合わせの時間が、何時であるのかも分からないままに、 ベンチへと座って、空を眺めてみたり、通り行く人を眺めてみたり。 そして、私を呼ぶその声を探しながら、あなたのことを待っていました。 今日は、何処へ行こうか、 何を話そうかって、 あなたとのこれからの時間を考えてみたりして。 あなたは来ないと分かっている筈なのに、 ただあなたのことを待って…

  • そちら側という世界

    あなたへ こちらでは、先日、梅雨入りし、連日、雨や曇り空の日が続いています。 今日の私は、灰色の空を見上げながら、 そちら側でのあなたのことを考えていました。 今頃のあなたは、どうしているかしらって。 乗馬を始めたのだと、立派な馬を連れて、 帰って来てくれた夢を見たのは、あなたを見送ってから、 どれくらいが経った頃のことだったでしょうか。 窓からあなたの姿を見つけて、大喜びで、 玄関まで、あなたを迎えに行ったことも、 あの日のあなたの姿も、今でもよく覚えています。 そちら側の世界を案内してくれた日のあなたは、 ジオラマ作りに夢中になっていましたね。 とても大きなジオラマを見せてくれたあの日のあ…

  • 夜になると訪れる衝動

    あなたへ ねぇ、あなた チョコレートが食べたいな あなたへのこんな声を掛けたのは、昨夜のことでした。 昨夜の私は突然に、チョコレートが食べたくなって。 それなのに、家にはチョコレートが見当たらなくて。 どんなチョコレートが食べたいの?ってあの頃みたいに、 あなたの声が聞こえて来るような気がして、 思わずあなたに声を掛けながら、昨夜の私は、その声を探してしまいました。 ねぇ、あなた チョコレートが食べたいな あれは、あの子が生まれてから、どれくらいが経った頃の夜だっただろう。 突然にチョコレートが食べたくなったあの日の私は、 なんとなくそれを言葉にしてみたけれど、あなたは、 どんなチョコレートが…

  • 私が見つけた生き方

    あなたへ 私は、躊躇なく、堂々と後ろを振り返りながら生きる。 こんなふうに自分の生き方を決めたのは、 いつの頃のことだっただろう。 改めて、あの夏から先へと歩んだ私の道のりを振り返ってみれば、 あの頃の私が見つけた生き方は、 今の私の原点となるような考え方でもあったのかも知れないと感じています。 後ろを振り返り、あの夏にいるあなたに手を伸ばしながら、 ゆっくり、ゆっくりと歩みを進めた私はやがて、 死別の悲しみは、乗り越えるものではなく、向き合い続けることなのだと、 この人生に対して腹を括り、 その時々で感じる痛みとしっかりと向き合いながら生きるようになりました。 どこにも逃げ場のない痛みと向き…

  • あなたに惚れ直した日

    あなたへ あなたの夢を見ました。 絶対に見ました。 夢の中の世界から、僅かに現実世界へと近付いた場所にいた私は確かに、 その夢を反芻した筈なのです。 それはとても素敵な夢で、 やっぱり私は、あなたのことがとても好きだなって、 こんな気持ちで、見たばかりの夢を反芻した筈だったのに、 そこから僅かに眠りの中へと引き戻されて、次にしっかりと目が覚めた私は、 どんな夢を見たのかを、どうしても思い出せなくなってしまったのです。 あなたのことが、とても好き。 こんな気持ちにさせてくれた昨夜のあなたは、 私に、どんな時間をくれたのだろう。 素敵なものをひとつ、 夢と現実の間に、置いて来てしまったような気持ち…

  • 93年後のこの世界で

    あなたへ 次に逢えるのはいつですか。 空へ向かってどんなに問い掛けてみても、 何の答えも聞こえないままに、 それなら、100年後にまた逢おうと、 こんなふうに私が決めたのは、7年前の私でした。 100年後にまた逢おう。 こんな想いを、そっと風に乗せたあの日の私は、 あなたと出会った夏に吹いていた風と、よく似た風を感じながら、 指先さえも、触れることの許されないあなたを、 何処かに探しながら、ただ空を見上げたのでした。 あの日の私は、あなたに逢いた過ぎる故に、想いを風に乗せてみたけれど、 思えばこの今度の約束は、 これまでの私の大きな支えとなってくれました。 あの夏からの私は、ひとつひとつ、新た…

  • あの日の私の行動の意味

    あなたへ あぁ、そういうことだったんだ 思わず小さく呟いて、やはり私には、 覚悟を決めて向き合わなければならない何かがやって来たのだと、 こんなふうに改めて、納得せざるを得なかったのは、 あなたを見送ってからの私が、ずっと避け続けて来た筈の、 医療関連のテレビドラマを、何故だか再生した日を思い出したからでした。 今の自分にとって必要なものは、 実は過去に出会っているものなのかも知れないと、 私がこんな視点を見つけたのは、いつの頃のことだったでしょうか。 とても不思議な視点ではありますが、新たな視点を持ってみれば、 私の人生の中には、その視点を証明出来る数々の出来事がありました。 あの、医療関連…

  • 耐えられるように出来ている

    あなたへ 人生には、耐えられる試練しかやって来ないのだと、 こんな言葉を初めて耳にしたのは、いつの頃のことだっただろう。 温かなあなたの大きな手を、ただ握り締めるしかなかったあの頃の私は、 あなたがいない人生など、私に耐えられる筈がないのだと考えていた筈だったのに、 私が唯一、絶対に耐えられないであろうと考えていた未来の形は、 私の現実として、目の前に現れました。 あなたがいない世界を生きることなど、私に耐えられる筈がないのに、 何故、あなたはこの世界から居なくなってしまったのだろうかと、 こんなふうに考えたことは、何度あっただろう。 私には、絶対に耐えることの出来ない試練がやって来てしまった…

  • 私が開いた新しい扉

    あなたへ 気が付けば、あれから1ヶ月が経ちました。 此処まで、ほぼ毎日、ちゃんと続けることが出来たので、 私が開いた新しい扉についてを、今日はあなたにも話してみようと思います。 筋トレはね、した方がいいよ 幸せな気持ちになって、前向きな気持ちになれるんだよ そして、自信も漲って来る 先ずは2週間試してみて欲しい 絶対にお勧めだから 筋トレがどれだけ素晴らしく、 良いことしかないのかをあの子が力説してくれたのは、 先月のゴールデンウィークの帰省が終わり、駅へと向かった車内でのことでした。 あの子の声に耳を傾けながら、先ずはやってみようかと思い立った私は、 あの子が此処から出発した日から早速、筋ト…

  • 真剣に生きるということ

    あなたへ どう生きたいのか。 どう在りたいのか。 自分自身へと問いかけて、 それは何故なのかと、自問自答を繰り返しながらも、 相変わらずに不器用に生きる私は、もう、何度くらい立ち止まっただろう。 どう生きたいのかという問いに対しても、 それは何故なのかという問いに対しても、 明確な答えを出すことが出来る私でありながら、 理想とする自分の姿へは程遠く、 疲れ果てては立ち止まり、もう無理だと泣きごとを吐き出して。 もっと楽な生き方を選ぶのも悪くはないのかも知れないと、 本当は、僅かにこんな気持ちを見つける日もあるけれど、 その都度、覚悟を決め直す私へと成長することが出来たのは、 一度は、自分の夢や…

  • 間違えてあなたの名前を呼んだ日

    あなたへ 間も無く眠りの入り口へと到着する頃に、 何故だか不意に記憶が蘇り、 思わず眠りへの入り口から引き返してしまったのは、昨夜のことでした。 蘇ったばかりの記憶を辿りながら、私は漸く、 あれは実は、あなたであったのであろうと、こんな視点を見つけて、 実は私の身に起きていた不思議な出来事を、何度も反芻してみたのでした。 あれは、あなたを見送ってから、どのくらいが経った頃だったでしょうか。 あなたを見送り、 バタバタと過ごさねばならなかった期間が過ぎて、 やがて日常生活へと戻った頃に、その日は訪れました。 何の話からそうなったのか、あの子に擽られて笑った私は、 何故だか、あなたの名前を呼んでし…

  • あなたが聞き続けてくれる最後の我儘

    あなたへ あなたと過ごした16年間の中に、 あの夏から先へと歩んだ私に必要なものがきっと全部詰まっているのだと、 こんな視点を見つけたのは、いつの頃のことだったでしょうか。 でも、よく考えてみれば、ひとつだけ、 あの16年間には収まってはいないものがありました。 いつかの私が、一生分の我儘と名を付けた私の我儘は、 あなたと過ごした16年間からはみ出た部分であると、不意に気が付いたのです。 夢の中で、家族3人で過ごしたい。 これは、この世界からいなくなってしまったあなたへの、 私の最後の我儘でした。 まだこっちに来てはいけないよ こんな言葉を私に伝えるために、夢の中にあなたが出て来てくれたのは、…

  • この人生の素敵なところ

    あなたへ パフェが食べたい! 突然にこんな気持ちが湧き上がって来たのは、昨日の帰り道でのことでした。 どうしてもパフェが食べたくて仕方がないままだったけれど、 ひとりでパフェを食べに行く勇気も出ないままに、 ハンドルを握りながら考えていたのは、あなたのことでした。 もしもあなたがいてくれたのなら、 パフェを食べに行こうよという突然の誘いにも、 きっとあなたは快く乗ってくれて、 今日の私は、これからパフェを食べに出掛けたのかも知れないなって。 今日、此処に行きたい 今、これをしたい 例えばこんな気持ちが突然に見つかった時に、 それを叶えてくれるのは、同じ家に暮らす家族だけなんだろうなって、 こん…

  • 息を引き取ったあなたに掛けた言葉

    あなたへ この世界には、存在する人の数だけの人生があり、 経験もまた、人の数だけ存在すると言えるのでしょう。 臨死体験。 あの日の私がこんな言葉に興味を惹かれたのは、 それが私の知らない世界であったからなのかも知れません。 あの日、私が偶然見つけたのは、臨死体験に纏わる動画でした。 怖い話は苦手な私ですが、不思議な話には、とても興味があります。 そのタイトルに惹かれるままに、これは是非とも観てみなければと、 迷わずに再生することにしたのでした。 体から魂が抜け出た後が、 どのようなものであるのを解説されたその動画の中で、 やがて語られたのは、自分の体に戻る方法というものでした。 私はまだ一度も…

  • 私にとっての特別な場所

    あなたへ いつもの公園内のルートには、 植木を正面に見て、右側を通るのか、左側を通るのか、 人それぞれ違う場所が1箇所だけあることを、あなたは知っていましたか。 あなたはね、あの植木のある場所に差し掛かると、 初めからそれが当たり前であるかのように、 左側を通っていたのよ。 この辺りで育った私にとってのいつもの公園は、 子供の頃から、深い馴染みのある公園ですが、 実は、あなたと一緒にあの公園へ行くまでは、 植木の右側を通ることが私にとっての当たり前のルートでした。 何度も行っていた公園である筈なのに、 私があの植木の左側を通ったのは、 実はあなたと家族になってからが初めてのことでした。 あなた…

  • 今日の私が真剣に考えたこと

    あなたへ あなたのことを考えるという夢を見ました。 あなたの夢はたくさん見るけれど、 夢の中であなたのことを考えるという夢は、初めて見たような気がします。 夢の中の私は、この人生を生きた私。 即ち、あなたとの死別を経験した、今の私でした。 さて、夢の中の私がどんなことを考えていたのかと言えば、 もしもGとして生まれ変わったあなたとなら、 もう一度、一緒にいることが出来るとしたのなら、 私は、このままあなたと逢えない人生を選ぶのか、 それとも、Gとして生まれ変わったあなたと過ごす人生を選ぶのか、 どちらを選択するだろうかということを、とても真剣に考えていたのでした。 夢の中にいられる時間には、限…

  • 長く一緒にいるということ

    あなたへ 2人で一緒にいる時間が増えれば増えるほど、 あの時ごめんね、とか、 あの時ありがとう、とか、 あの時嬉しかったって、 その時に伝えることが出来なかった言葉を、 伝えられるタイミングがやって来るものなのかも知れないな。 これは、先日の私の中が不意に見つけた視点でした。 2人で長く一緒にいることってきっと、 なんでもない時に、不意に思い出す過去があったり、 時には、それまで歩んだ道のりを2人で振り返りながら、 あの頃には素直に言えなかった言葉を、 不意に伝えられる瞬間がやって来るものなのかも知れません。 そう。例えば、子育てを終えて、 慌しかった日常が過去のものへと変わった時というのは、…

  • あの年のお盆の記憶

    あなたへ ねぇ、あなた 一緒に来て 何気なくテレビ画面を見つめた私の中へと蘇ったのは、 こんな私の声でした。 あの日の私が、あなたに一緒に来てとお願いしたのは、トイレでした。 そう言えばあの時。 蘇った声に思わず笑いながら、記憶を辿ったのは、 あなたと一緒に過ごした最後のお盆のことでした。 そう。あの年は、あなたのお父さんの新盆を迎えた年でした。 あなたの妹家族、それから、私たち家族。 あなたの実家へ皆で泊まり込んだお父さんの新盆は、 とても賑やかなお盆となりましたね。 たくさんの方がお父さんに会いに来てくれたあの年のお盆は、 とても忙しいお盆でもありましたが、 皆で寛いでいた時間もありました…

  • 緑色のお線香

    あなたへ お線香が入った箱の中をまじまじと見つめながら、 思わず驚いてしまったのは、昨夜の私です。 普段はあまり意識をせずに、お線香へ手を伸ばしていた私ですが、 何気なくお線香の箱を手に取って、中身を見てみれば、 なんと緑色のお線香だけが、やけに減っていたことに気が付いたのです。 1箱に4色が入ったこのお線香は、 順番を決めてあげていたわけではないけれど、 同じ色ばかりにならないようにと、なんとなく、色を意識していた筈でした。 それなのに、緑色だけがこんなに早くに減っているだなんてと、 思わず、まじまじと箱の中を見つめてしまったのです。 今日は緑色が良いと、 こんなあなたの想いを受け取ったのは…

  • 私たちの成長

    あなたへ 帰っちゃったね 本当に帰っちゃったんだね つい先程まで、 確かにあの子が此処にいた痕跡を確認するかのように、 ウロウロと家の中を歩き回り、あの子の部屋を覗いて。 静まり返ったこの家の中に、 再び流れ始めた私の日常生活を何度も確認しながら、 寂しいねと小さく呟くのは、あの子を駅まで送った日の私です。 とても楽しくて、とても愛おしくて。 そんなあの子との時間は、かつては私の日常生活であった筈なのにと、 不意に此処から巣立つ前のあの子と過ごした日々に、 手を伸ばしてみたい衝動に駆られながら、 ギュッと胸の奥を締め付ける痛みを大切に感じ切って。 広くなったばかりの家中を見回しながら、 この胸…

  • 生きているから集めることが出来た景色

    あなたへ あれからの私は、 どれだけの掛け替えのないものを集めただろう。 この世界に流れる時間に必死に抵抗しながら、 あの夏のあなたに、 真っ直ぐに手を伸ばしていた筈だった私の手の中には、 随分とたくさんの素敵なものが集まりました。 あの子と笑い合った時間。 互いの夢についてを語り合った時間。 あの子の成長が、 どれだけ愛おしいものであるのかを感じ続けることが出来た日々。 そして、遠くで頑張るあの子を応援出来る今だって、とても愛おしい時間。 この世界にあなたの姿は見えなくとも、 あなたまでもが消えていなくなってしまったわけではないという数々の証拠。 あなたが私に託してくれたもの。 あの夏にいた…

  • 私にとっての祖母

    あなたへ 携帯電話のアプリを開くと、私の目に飛び込んで来たのは、 ばぁば、という文字でした。 特に珍しい言葉なわけではないけれど、 あの日の私にとってのそれは、きっと何かが違ったのでしょう。 その文字を見つめた私の中へと、不意に蘇ったのは、 祖母の言葉でした。 よく来たね ばぁばですよ これは、まだ幼かったあの子との初対面での、 祖母からあの子への自己紹介でした。 ねぇ、あなたは覚えていますか。 あれは、あの子が生まれてから初めて、祖母の家に行った日のことでした。 あの頃のあの子は、目に映るもの全てに興味津々で、 何にでも手を伸ばすから、片時も目が離せない時期でした。 これは駄目 これも駄目っ…

  • 私に訪れた大きな試練

    あなたへ 実は先日の私は、 あなたが息を引き取った病院へ行って来ました。 母の付き添いです。 本当は、もう二度と行きたくはない場所ではありましたが、 あの夏から、10年という月日の中で、私は、様々な覚悟を決めて、 前へと歩める私へと成長することが出来ました。 あの病院へ行けば、恐らく痛みを感じるのだろうけれど、 それは、あの夏の私が知らなかった、 穏やかな何かに包まれたものとなっているのかも知れないと、 あの日の私はこんなふうに覚悟を決めて、あの病院へと足を踏み入れたのでした。 あの日の私は、院内にあるコンビニエンスまで、 あなたと一緒に歩いた通路を歩きました。 パジャマを着たあなたの姿。 あ…

  • 物凄い発見

    あなたへ あの時、私を助けてくれたのは、実はあの子だったりしてね え?なにそれ?そんな訳・・・ でも、ちょっと待って よく考えてみれば、否定は出来ないのかも知れない だってきっと、目には見えないものって、 とても複雑に絡み合っているものだと思うから 不意に私の中へと浮かんだ新たな視点は、私を驚かせましたが、 それを強く否定するだけの材料を持ち合わせてはいない私は、 一旦それを受け入れ、採用してみることに決めました。 それは、ちょっと面白いからという理由からでもありましたが、 考えてみればみるほどに、 なんだか物凄い発見をしたようにも思えて来たので、 今日は、あなたにも、私が見つけた視点について…

  • 昨夜の私が絶対に見ちゃったもの

    あなたへ え?今、見たよ 見ちゃったよ 絶対に見ちゃったからね こんな私の言葉に、あなたはそれ以上に表情を変えることなく、 笑顔のままで、こちらを見つめ返すばかりだったけれど、 私は確かに見ました。 あなたの表情が変わった瞬間を、確かにこの目で見ちゃいましたよ。 それは、昨夜のことでした。 濃いピンク色と薄いピンク色、それから、オレンジ色と緑色。 一箱に4色が入ったお線香は、 ここ最近の我が家で使っているお線香の色です。 昨夜の私は、オレンジ色のお線香を手に取ったけれど、 あなたが今日は緑色が良いと言っているような気がして、 緑色のお線香に火をつけたのでした。 その瞬間、私の視界の端に捉えたの…

  • 魂の繋がり

    あなたへ ねぇ、あなた。 きっとさ、魂って繋がっているんだね。 上手くは言えないけれど、きっとさ、 この世界に生まれ落ちる前の私たちは、もっと強くに結ばれていたのかも知れないね。 この世界では肉体があるから、個であるように感じるけれど、 本当は、個ではなくて、もっと深い部分では、強固に結ばれているの。 そう。もしも、そうであったとしたのなら、 これまでの私が見てきた不思議な物事に、納得が行くようにも思うのです。 あの子って、不思議な子。 こんなふうに、あの子という存在を見つめてみるようになったのは、 思えば、あなたを見送ってからのことでした。 そう。例えば、 家にあることすら知らない筈だったの…

  • ひとりドーナツパーティ

    あなたへ 今夜の私が開催したのは、ひとりドーナツパーティです。 実はね、先日の母の日に、あの子が、 好きなドーナツと交換出来るチケットを贈ってくれたのです。 あの子はどうして分かったのだろう。 実は、ここ最近の私は、 なんだかドーナツが食べたいなって、そんなふうに思っていたのです。 なかなか買いに出掛けるきっかけを見つけることが出来ないままに、 日々を過ごしていましたが、 そんな私に届いたのが、このチケットなのです。 思えば、昨年の5月の私は、密かにアイスクリームに嵌っていました。 あの年の母の日にあの子が贈ってくれたのは、 好きなアイスクリームと交換出来るチケットで。 あの子から届いたチケッ…

  • 有限の生を装飾するもの

    あなたへ そっと静かにあなたのその頬に手を伸ばしてみたけれど、 やはり期待通りの感触を得ることが出来ないままに、 あなたがくれたペアリングを眺めていました。 右手の薬指。 このリングのかつての居場所で、その感触を確かめてみれば、 私の中へと蘇ったのは、このリングを初めて付けたあの日の気持ちでした。 あなたとのペアリングが、ただただ嬉しくて、隠し切れない笑みが零れ落ちて。 あれからの私は、右手の薬指にその形を確認する度に、 何度でも、あの気持ちを反芻したのでした。 時間という概念が存在するこの世界では、 ほんの僅かな瞬間さえも、 今を今のままとして捕まえておくことは出来ないけれど、 過去へと成り…

  • 死別者同士の話

    あなたへ 人は、死んだら何処に行くと思う? これは、彼女の言葉です。 彼女、とは、早い流れの中で出会った海外出身のあの彼女のことです。 私との共通点を持っていた彼女には、 実はもうひとつ、大きな共通点がありました。 彼女もまた、ご主人を亡くされていたのです。 それも、私があなたを亡くした頃と、同じくらいの時期に。 長く勤めた会社を去ってからの私には、本当にたくさんの出会いが訪れました。 私と年代が変わらない方との出会いもたくさんありましたが、 同年代であるにも関わらず、配偶者との死別を経験している方と出会ったのは、 彼女が初めてのことでした。 そんな彼女と一度だけ、多くの言葉を交わす機会があっ…

  • あなたと過ごした合計時間

    あなたへ ねぇ、あなた。 あの頃の私たちは、 合計で、どのくらいの時間を一緒に過ごしたのだろう。 あの頃の時間を、こんな視点から見つめてみることが出来たのは、 ある人との出会いがきっかけでした。 家に帰ることが出来るのは年に数十日程度。 先日の私には、こんな生活を送る方との出会いがありました。 仕事柄、1年の大半は、 日本中のあちこちを飛び回っているのだと言うその方は、 たまに家に帰ると、居場所がないのだと、こんな話を聞かせてくれましたが、 なんだかとても楽しそうに笑っていたことが、とても印象的でした。 多忙な日々を送るその方にはご家庭があるそうですが、 家族と一緒に過ごすことが出来るのも、そ…

  • もう二度と逢えない人

    あなたへ 今日も良い1日にするからね よし!しっかりと頑張ろう あなたに手を合わせて、 新しい1日の始まりを感じていた筈だったのに、 不意に私の中へと蘇ったのは、 この人生の中で、あなたはもう、二度と逢えない人なんだなって、 こんな気持ちでした。 あの夏からの私は、何度こんな気持ちと向き合って来ただろう。 あなたのその手を離さなければならなくなって、泣いてばかりだった私は、 やがて、自分にとっての前をちゃんと見つけることが出来て、 しっかりとこの人生を歩む覚悟だって、出来た筈なのに、 知ってしまった痛みはいつでも不意を突いて、私の中へと蘇って来るのです。 あなたはもう、二度と逢えない人。 こん…

  • 来世の自分に贈りたいもの

    あなたへ この人生の中では、 蘇る筈のないふたつの記憶らしきものを思い出していました。 こうして改めて、あの、記憶のようなものを思い返してみれば、 やはり、なんだかとても不思議な気持ちがしますが、 今日の私は、あの不思議な感覚を大切に反芻してみました。 もしもあの記憶のようなものが、過去世の記憶であるとするのなら、 本当なら、今世においては封印されるべきものであった筈なのでしょう。 何故、封印が解かれてしまったのかは分かりませんが、 胸の中が熱くなるようなあの感覚を思い出してみれば、 絶対に忘れたくないと、あの時、強く願ったからこそ、 今世に生まれ変わった私の中へも、蘇らせるのとが出来たのかも…

  • あなたみたいな大人

    あなたへ このペンケース、可愛いね これは、このゴールデンウィークに帰省していたあの子の、 ペンケースを見つけた私の声です。 うん、可愛いでしょ? こんな言葉と共に、あの日のあの子は、 仕事へ行く時には、必ず持って行くものなのだと話してくれました。 誰かのペンケースって、どうして、中身を見たくなってしまうのでしょうか。 思えば、子供の頃には、 友達と、ペンケースの中身を見せ合うという場面が多くありました。 あの子のペンケースを見つけたあの日の私の中へと蘇ったのは、 あの、誰かのペンケースの中身を見る時に感じる、 ワクワクとした気持ちだったのです。 ペンケースの中身、見てもいい? こんな私の言葉…

  • 雑草が蘇らせた日常の一コマ

    あなたへ コンクリートの隙間から生えた雑草を見つめながら、 思わず頬が緩んでしまったのは、 不意に蘇った一コマの中にいたあなたが、とても可笑しかったからでした。 ねぇ、あなたは覚えていますか。 幼いあの子と3人で、公園へ出掛けたあの日。 たくさん遊んでひと休みの時間には、 レジャーシートに座ってお茶を飲みながらお喋りをしたけれど、 あなたったら、何故だか突然に、 レジャーシートの近くに生えていた雑草を抜き始めて。 公園の雑草まで草取りしなくても良いんだよって、こんな私の声に、 え?あ、間違えた なんて、無意識に雑草を抜く自分に気が付いて、あなたは笑っていましたっけ。 あの日の前日は確か、3人で…

  • 私にとっての眩しい言葉

    あなたへ 今日はね、ダーリンが仕事だから、 家に帰っても誰もいないのよ あら、それは寂しいわね これは、先日の私の耳に不意に届いた、誰かと誰かの雑談でした。 ダーリン。 それは、知っているけれど、使ったことのない言葉であり、 知っているけれど、私の周りにも使っている人がいなかった言葉でした。 この方は、パートナーのことをダーリンって呼ぶのねと、 普段は聞くことのない言葉を、何度も自分の中で反芻しながら、 この方は、外では、ダーリンと呼ぶのかしら、 とか、 それとも、ダーリンを呼ぶ時にも、ダーリンと呼ぶのかしら、 などと考えつつ、ダーリンという言葉に、強く惹かれてしまったのは、 あなたの側にいた…

  • 特別なお菓子の味

    あなたへ 美味しいお菓子をひとりで食べながら、胸の奥がギュッてして。 楽しかったなって、 思わず小さな声で呟いてしまうのは、これで何度目だろう。 これは、あの子が買って来てくれたお菓子を、 ひとりで食べる時の私の小さな声なのです。 あの子が帰省する時にね、 いつもお菓子を買って来てくれるでしょう? 此処に帰って来たら、 先ずは、あなたにお菓子をお供えして、手を合わせて。 あの子の帰省は、いつでもそんなふうに始まりますが、 あの子が買って来てくれたお菓子をひとりで食べる時にはね、 胸の奥がギュッてなって、寂しい気持ちになってしまうんだよ。 つい数日前までは、此処に、 あの子の笑い声が聞こえていた…

  • 知らなかった痛み

    あなたへ あなたみたいに前髪を切れるようになったこと カー用品店へひとりで行けるようになったこと 電化製品をひとりで買いに行けるようになったこと それから、 ひとりで歩めるようになったこと あの夏からの私は、 どれだけのことをひとりで出来るようになっただろう。 インパクトドライバーを使えるようになって、 様々な手続きを自分で出来るようになって。 あなたがしてくれていたことを、ひとつひとつ出来るようになった私は、 なんだか誇らしくも感じていた筈だったのに、 随分と、色々なことが自分で出来るようになったことに気が付いてみれば、 不意に寂しい気持ちを見つけたのは、いつの頃だっただろう。 そう。車の取…

  • 大失敗してしまったこと

    あなたへ とても怖い夢を見ました。 これは、私のミスによるものです。 自分のミスで、怖い夢を見てしまうだなんて、思えば初めてのことですが、 こんなこともあるようです。 眠る前に、気になる動画を見つけた私が再生したのは、 タイムスリップを体験した方の不思議な話でした。 確かに途中までは話を覚えていますが、どうやら私は、 話を聞きながら、いつの間にか眠ってしまっていたようです。 いつの間にかその動画は終わり、次に自動で再生されたのが、 きっと怖い話だったのでしょう。 恐らく耳元で話し始めたその声は、 私の夢の中へと侵入し、私にそれを体験させたのです。 夢の中を反芻すれば、 恐らくはオムニバス形式で…

  • 巣立った我が子に持たせるお弁当

    あなたへ 私たちの非日常生活は終わり、 今日からまた互いに日常生活が始まりました。 今日の私は、お昼ご飯を食べながら、 今頃のあの子はお弁当を食べているだろうかと、 遠くの地で日常生活へと戻ったあの子を想いました。 今日のあの子はね、お昼には私が作ったお弁当を食べた筈なの。 あの子が此処から出発する時に、 お弁当を持たせるようになったのは、いつからだっただろう。 あの子が此処から出発する時には、 たくさん作ったおかずをパックに詰めて持たせていた私だったけれど、 不意に、お弁当を作ってしまった方が、あの子の明日が楽かも知れないと、 そんなふうに思い付いたのは、 あの子がいつも、連休最終日に此処を…

  • あの子のゴールデンウィーク終わりの日

    あなたへ あの子との非日常生活が、また終わってしまいました。 夕方に、あの子はこちらを出発しました。 このゴールデンウィークも、 互いにひとつ歳を重ねてから、初めての再会となりました。 お誕生日おめでとうを互いに言い合って、笑い合って。 そんなふうに、私たちのゴールデンウィークは始まりました。 23歳になったあの子も、相変わらずによく笑う良い子。 あの子の笑い声は、あなたのところまで届いたでしょうか。 いってらっしゃい 行ってきます 相変わらずに、出たり入ったりと忙しないあの子だったけれど、 家で仕事をする姿もありました。 真剣にパソコンに向き合うその横顔は、 あの子が立派な大人になったことを…

  • 前髪 -2025-

    あなたへ 前髪が伸び過ぎて、煩わしさを感じながらも、 なかなか切るタイミングを見つけることが出来ないままに、 暫くを過ごしていましたが、 漸く、前髪を切るタイミングを見つけることが出来たのは、先日のことでした。 切り立ての前髪を見つめながら、小さくため息を吐き出しながら、 なんだかなって、思わず小さく呟いて。 美容師さんから、前髪の切り方を教わったのは、昨年の夏と秋の頃のことでした。 あれからの私は、教わった切り方を真似て、何度も練習中ですが、 実は思っていたよりも、習得までに時間が掛かっています。 失敗はしていないけれど、成功とも呼べないままに、 毎度、少しだけ納得のいかない前髪を見つめるの…

  • 人が誰かと一緒にいる理由

    あなたへ 人ってさ、足りない何かを埋めるために、 誰かと一緒にいるのかも知れないな これは、不意に私の中へと浮かんだ言葉でした。 例えば、好きな人と一緒にいることって、 歪な形を限りなく丸い形に整えるようなことなのかも知れない。 好きになる相手ってさ、 自分には持ち合わせてはいない素敵なものを持っている人だったりもしてさ。 人には、持っているものと、持っていないものがあるから、 恋をするのかも知れないな。 不意に浮かんだ言葉から、 あなたに出会い、少しずつあなたという存在を知り、 更に惹かれ続けて行った日々のことを思い出していました。 あなたって、私が知らなかった価値観や、優しさ、 そして、強…

  • あの子が教えてくれた愛おしい気持ち

    あなたへ また寂しくなるんだな 思わずこんな言葉を呟いたのは、 今回のあの子の帰省2日目の夜、眠る前のことでした。 今回のあの子は、 カレンダー上のゴールデンウィークよりも、1日長くこちらにいられるようです。 まだまだあの子と一緒に居られるにも関わらず、 前回あの子が帰省した時の、 あの、なんとも言えない寂しさを不意に思い出してしまったのです。 どんなに望んでも、1秒は2秒にはならないし、 ほんの僅かにだけであっても、時間を止めることも出来ないままに、 どんどん、どんどん流れ行く時間はやがて、 あの子の帰省最終日を連れて来てしまうのです。 帰省最終日の、 あの子に持たせる食事を準備する時のあの…

  • 私が知らなかった愛の形を教えてくれた人の話

    あなたへ こんなお姉さんがいたら、きっと楽しいんだろうな。 こんな印象の彼女と出会ったのは、 早い流れの中のでのことでした。 彼女は、とても愛情深くて、面倒見が良くて、 とても綺麗で、チャーミングで、本当に素敵な女性でした。 ハンドメイドやお菓子作り。 何故だか、彼女と私は趣味がとてもよく似ていて、 なんだか驚いてしまいましたが、 だからこそ、私は彼女に強く惹かれるものがあったのかも知れません。 海外出身の彼女には、兄弟がたくさんいるのだそうです。 日本で暮らすのは彼女だけですが、 どんなに離れていても兄弟皆、とても仲が良いのだと、 いつかの彼女は、こんな話を聞かせてくれました。 そんな彼女は…

  • 生かされたと感じた出来事

    あなたへ 何の脈絡もなく、不意に私の中へと蘇ったのは、 あなたと出会う前の出来事でした。 そう言えば、あの時。 記憶を辿り、様々に考えを巡らせれば、 私の中へと聞こえたような気がしたのは、いつかのあなたの言葉でした。 俺は生きているんじゃなくて、生かされているのだと。 今日は、あなたと出会う前のあの日の出来事を、 あなたにも話してみたいと思います。 そう。あれは丁度、大人になることはきっとつまらないことなのだと、 そんなふうに考えていたあの頃のことでした。 あの日は、友人に、ドライブへ連れて行って貰った日でした。 あの日の天気は雨。 そのせいなのか、それとも、時間帯が関係していたのか、 他に車…

  • あの子のゴールデンウィーク

    あなたへ 昨日のあの子の元気なただいまの声は、 あなたのところにも届いたでしょうか。 夕方頃にこちらに到着予定とのあの子の言葉を頼りに、 昨日の私は慌ただしく買い物へ出掛け、両手に大荷物を抱えて帰宅し、 食事の準備を整えて、 あの子からの連絡を首を長くして待っていましたが、 夕方になっても、何の連絡もないではありませんか。 ごめん 少し遅くなりそう こんなあの子からのメッセージが届いたのは、 辺りが暗くなり始めてからのことでした。 どうやらあの子は、 昨日からゴールデンウィークのお休みに入った様子ですが、 寝てしまっていたのだそうです。 余程、疲れが溜まっていたのでしょう。 昨日は、予定よりも…

  • とても嬉しいお知らせ

    あなたへ あなたへとても嬉しいお知らせがあります。 今日、あの子が帰って来ることになりました。 明日、そっちに帰るよって、 あの子からのこんなメッセージが届いたのは、 昨夜の遅い時間のことでした。 思わぬあの子からの連絡に、 昨夜の私は、ひとりで舞い上がってしまいました。 今年のゴールデンウィークは、帰れないかも知れないと、 あの子のこんな声が聞こえて来たのは、 前回のあの子との電話でのことでした。 社会人3年目となり、 あの子の目標としていたポジションでの仕事がスタートし、 更に大きな仕事と向き合うことになったあの子は、更に忙しくなって行きました。 今年のゴールデンウィークは、お休みを取れな…

  • 本当はあなたに頼りたいこと

    あなたへ 先日の外出先でのことでした。 いつも通りに車のエンジンを掛けて走り出した私ですが、 不意にメーターパネルを見てみれば、 見たことのないマークがついていたのです。 え?何これ? 何かのトラブル? ねぇ、あなた これは何のマークだろう 思わず小さく呟きながらも、 なんだかとても不安な気持ちになってしまったのは、 いつもとは、ほんの少しだけ違う走り心地を感じたからでした。 そのまま家まで走るには、ちょっと距離があり過ぎて、 仕方なく、一旦、 コンビニエンスストアへ車を停めてみることにしましたが、 不安な気持ちを抱えながらも調べてみれば、 どうやら私は、通常よりも、 快適に走ることの出来るボ…

  • 今の私には必要がなくなってしまったもの

    あなたへ きっとさ、夫婦喧嘩にも、夫婦喧嘩の仕方があるのかも知れないね。 例えば、 上手な料理の仕方があるように、 上手な掃除の仕方があるように、 喧嘩にもきっと、上手な喧嘩の仕方があって、 あの頃の私は、あなたと喧嘩をすることがとても下手だったんだなって、 初めてこんな視点を見つけることが出来たのは、 あの頃のあなたとしたたくさんの喧嘩に対して、 ある種の到達点へと達することが出来たからなのかも知れません。 あの日の彼女がくれた視点や言葉は、 それまでの私が感じていたものを大きく覆し、私に新たな側面から、 あの頃の時間を見つめさせてくれました。 全くの別視点から、 あの頃の時間を見つめること…

  • 光合成をする時間

    あなたへ 晴れた空を見つけると、ほんの僅かにだけでも、 太陽の光を浴びたくなるようになったのは、 いつの頃からだっただろう。 お散歩へは出掛ける時間が取れなくとも、 ほんの僅かな隙間時間を見つけては、太陽の光を浴びて。 そんな時間を大切にするようになったのは、いつの頃からだっただろう。 今日のこちらは、少し風の強い日でしたが、綺麗な青空が広がりました。 今日は残念ながら、お散歩へ行く時間を取ることは出来ませんでしたが、 外に出て、太陽の光を浴びる時間を楽しみました。 目を閉じて、その暖かな光を感じれば、私の中へと突然に蘇ったのは、 子供の頃の自分の声でした。 今ね、光合成してるところなのって。…

  • 年齢という数字

    あなたへ 年下の方と関わる時には、全てが完璧でなくてはならなくて、 年上の方と関わる時だけは、 素の自分でいられるような気がしていたのは、若かった頃の私です。 あなたと出会った頃の私は、あなたよりも4つ年下で、 その差はあの頃の私にとって、安心できるものでもありました。 そんな私とは真逆の考え方を持ったあなたは、年齢など全く気にしない人でしたね。 そうそう。時々のあなたは自分の年齢を忘れていて、 俺って今、何歳だっけ? なんて聞かれたこともありましたっけ。 年齢なんて、ただの数字だよ いつかのあなたは、こんなことを言って笑っていましたね。 尊敬や敬意を示す相手に、年齢など全く関係ないのだと、 …

  • 朝の空気を感じ切る時間

    あなたへ 朝の空気が特別なものであると感じるようになったのは、 いつの頃からだっただろう。 朝という時間には、日中にも、夕方にも、そして夜にも、 感じることの出来ない特別な空気が存在しているような気がするのです。 朝の時間に少しだけ余裕があった今朝の私は、ふと思いついて、 ベランダに出て、朝の空気をただ感じ切る時間を作りました。 こちらでは、気が付けば、随分と薄着で過ごせるようになりましたが、 朝の澄んだ空気は、ひんやりと冷たくて、なんだかシャキッと目が覚めて。 そんな空気をしっかりと感じ切ることから始めた今日1日の私は、 なんだかとてもシャキッとした1日を過ごせたように思います。 朝という静…

  • 家族3人で過ごした最後のゴールデンウィーク

    あなたへ 何気なくテレビをつけると、私の目に飛び込んできたのは、 今年のゴールデンウィークの天気予報と、 過去十数年間のゴールデンウィーク中の天気についてでした。 表に纏められた過去の天気図を見つめれば、自然と私の目に留まったのは、 家族3人で過ごした最後のゴールデンウィークの天気でした。 そう。あの年のゴールデンウィークには、雨が降りましたっけ。 あの年の天気図に描かれた雨模様を見つめながら、 あの日の私が見た景色を思い出していました。 海に出掛けたあの日が、とても寒かったことや、 寒さから、頭痛を訴えながら、あなたが先に車へと戻ったこと。 それから、ショッピングモールへ行ったこと。 あの日…

  • 時々、ぶち撒けたくなる感情

    あなたへ 大人になっても甘えても良い相手ってさ、 きっと、ひとりだけなんだね。 あなたを見送ってからの私が初めて、こんな言葉を呟いたのは、 いつの頃のことだっただろう。 もっと強くなりたい。 もっと成長して、素敵な人になりたい。 あなたを見送り、少しずつ自分にとっての前を見つめられるようになった私は、 自分の目標を持って、 しっかりと前へと歩む私へと成長することが出来たように感じていますが、 そんな日々の中、不意に、誰かに甘えてみたいと、 こんな気持ちを見つけるようになりました。 強くなることは、ひとりで頑張り続けることなのだと、 その都度、自分に言い聞かせては、自分を奮い立たせて、 しっかり…

  • 振り返りたくなる出会い

    あなたへ 長く勤めたあの会社を去ってからの私に見える景色は、 どんどん変わり行き、 思えば私には、随分とたくさんの人たちと出会いが訪れました。 様々な人たちとの出会いは、私にとって、 この世界の本当の広さを知ることにも繋がり、 私に見える景色は、どんどん広くなって行きました。 今日の私は、 この世界の本当の広さを教えてくれた人たちを思い出してしました。 元気にしているかなって。 偶然どこかで会うこともなければ、 今、どうしているのかだなんて、もう、知る術もないけれど、 時々にはこうして思い出して、 私の中へと新たな色を染めてくれた出会いに、 そっと感謝してみるのです。 一時の出会いでありながら…

  • ある種の特殊な能力の開花

    あなたへ 桜の時期を過ぎ、一層暖かな風が吹く頃になると、 私が思い出すのがあの場所であるのは、 そこで見つけた春が、とても好きだったからなのかも知れません。 またあの場所へ行ってみたいと思いながらも、 すっかりと足が遠のいてしまったのは、やはり、 知らない男性から声を掛けられたあの恐怖の出来事を、 忘れることが出来ないからなのでしょう。 特に危害を加えられたわけではありませんでしたが、 周りに誰もいないという特別な場所での出来事というのは、 忘れられない恐怖心がしっかりと根付いてしまうものなのかも知れません。 あれからの私は、人がいる公園の良さを改めて見直すこととなりましたが、 空を見上げて、…

  • あなたを見送るまで知らなかった自分

    あなたへ もう駄目! 疲れた! 休みたい! 盛大にこんな弱音を吐きながらも、 目の前のことを熟し続けていたのは、ここ数日間の私でした。 実は、ここ数日の私は、 いつもよりも少しハードな時間を過ごしていました。 時には時間について行くだけで精一杯の日があったり、 疲れている筈なのに、 何故だか眠りの入り口を見つけることが出来ないままに、 寝不足のままで、朝を迎えた日があったり。 疲れ過ぎて、弱音を吐きながらも、 私は、今日の日を楽しみに待っていました。 今日だけは、絶対にゆっくり過ごすのだと決めて、 ここ数日のハードな日々を、なんとか乗り越えて来たのです。 今日の私は、ほぼ何もしていません。 少…

  • あなたの戒名の意味

    あなたへ え?まただよ 降り出した雨を見つめながら、それが、 また、であることを振り返ったのは先日の私でした。 雨が降るだなんて、そんな予報はなかった筈なのに、 外に出た途端に、または、車に乗り込んだ瞬間に、 或いは、何処かへ到着したと同時に雨が降り出す。 こんな不思議なタイミングの雨を見つめるようになったのは、 いつからだっただろう。 辿った記憶が正しいとするのなら、恐らくは、 あの、長く勤めた会社を去ってからだったような気がします。 あの会社を去り、私に見える景色は大きく変わり行きましたが、 こうして雨を見つめてみると、 あれからの私を纏う何かが変わったと言うことも出来るのかも知れません。…

  • 幻になってしまわぬように

    あなたへ あの道を通る時。 そう。いつかの私たちが、奇跡的とも呼べる確率の中で、 偶然、外で出会ったあの道を通る時に、 右折する車が止まっているのを見つけるとね、 もしかしたら、あの頃のあなたが、 あの時みたいに笑って、こちらを見ているかも知れないと、 そんな気がして、私はつい運転席に座る方の顔を確認してしまうのです。 あなたが乗っていた車とは、全然違う車なのにね。 なんだか笑ってしまうよね。 あなたの隣で笑っていた頃の私は、 同じ場所に違う車を見つけても、 いつかの奇跡みたいな瞬間を思い出しながらも、 真っ直ぐに前を見つめていた筈だったのにさ。 あの道で、右折車が止まっているのが見えて、 い…

  • コトバ -春- 2025

    春の風を覚えていますか 春の色を覚えていますか 春の匂いを覚えていますか その髪を揺らす爽やかな空気を その瞳に映る鮮やかさを 鼻を擽る甘い香りを 覚えていますか 春という季節が 私たちにとって あの子の成長を感じる季節へと 変わって行ったのは いつからだったでしょうか いつの間にか 手を貸して助けることもよりも 2人で見守ることばかりが増えて いつの間にか少しずつ 自分の道を切り開く練習をするかのように ひとりで挑戦しようとする様子が増えて いつの間にか いつの間にか あの子の成長を見つめながら 私たちの中での いつの間にかは 何度も繰り返されて行きました 大きくなったね 2人並んで あの子…

  • 夜のシャボン玉時間

    あなたへ シャボン玉をしたい。 こんな気持ちを大切に、 私だけのシャボン玉の場所を見つけることが出来たあれからの私は、 もう、何度くらい、シャボン玉時間を楽しんだだろう。 何処へ出掛ける必要もなく、 私だけのプライベート空間で完結出来るということは、 例えば、5分だけシャボン玉をするという楽しみ方も出来るのです。 それ故に、あれからの私は、穏やかな夜を見つけると、 シャボン玉を持ってベランダへと出るようになりました。 私が初めて、夜のシャボン玉時間を楽しんだのは、 まだ春の暖かさを感じる前のことでした。 あの日の私は、シャボン玉に夢中になって、 随分と長い間、その時間を楽しんでいましたが、 い…

  • この生をリアルに生きるための私のやり方

    あなたへ 過去ってさ、なんだか幻みたい 生きるって、幻みたいなものなのかも知れないな 私はいつからこんなふうに、 この世界に流れる時間を見つめるようになったのだろう。 どんなに此処に留まっていたいと望んでも、 ほんの少しも、今を今のままで捕まえることが出来ないままに、 私の手の中からすり抜けてしまう今を見つめながら、 過去は幻みたいで、 生きることは、幻みたいなものなのかも知れないと、 時々の私は、こんな気持ちで、今を見つめてみるのです。 何の疑いもなく、時間という概念に沿って生きていた筈の私が、 こんな視点を持つようになったのは、 本気で時間を止めることを望み、 まるで努力をすれば、そこに留…

  • 2人分の桜の景色

    あなたへ 2人分の桜の景色を集めよう。 自分の中で、改めてこんな目標を立て直したのは、 今年の桜が咲き始めた頃のことでした。 こちらでは、満開になった桜の花が少しずつ散り始め、 鮮やかな緑色が少しずつ見え始めました。 この春の私は幾つくらいの桜の景色を見つめただろう。 ひらひらと風に舞う小さなピンク色を見つめながら、 この春に集めた桜の景色を、ひとつひとつ思い出していました。 あなたと一緒に歩きたかった土手の上はね、 川のこちら側と向こう側で、桜が開くタイミングが少しだけ違うのよ。 毎年の私が歩くこちら側の方が、少しだけ桜の開花が遅いの。 あの場所は、他の場所よりも、ほんの少しだけ長く、 桜の…

  • あなたを待つ時間

    あなたへ 指先を綺麗に整えたばかりだと言うのに、 タブのついた入った飲み物を買ったのは、先日の私でした。 折角ネイルをしたのに、どうしてタブのついた飲み物を選んだの?って、 こんなあなたの声が聞こえてきそうですが、 これはね、態とです。 だってさ、 ネイルをした私が、タブのついた飲み物を持っていたら、 もしかしたら、 あなたが開けてくれるんじゃないのかなって、そんな気がしたから。 僅かに期待を込めたまま、 5秒が経ち、 10秒が経ち、 20秒が経って、30秒が経って。 期待した時間はもう、 私にはやって来なかったけれど、でも、それでもいいの。 大丈夫。 だって本当は、 そんなことは分かり切って…

  • 密かに楽しみにしていること

    あなたへ こちらでは、随分と暖かく、過ごしやすい時期となって来ました。 だからでしょうか。 今朝の私は、思いっきり寝坊をしてしまいました。 時計を見て飛び起きて、思わず頭を抱え込みながら、 思い出していたのは、いつかの春の季節に聞こえた声でした。 あなた、そんなに眠れるの? まだ若い証拠ねって。 これは、今よりもずっと若かった頃の私に掛けられた言葉でした。 あの日の話題は、睡眠時間についてでした。 春になると何故だか眠くなることや、 眠ろうと思えば、何時間でも眠っていられるという話をした私の声に、 それはまだ若い証拠だと、こんな言葉が返って来たのでした。 年齢と共に、そんなには眠れなくなるのよ…

  • 携帯電話が壊れた本当の理由

    あなたへ この瞳に映る星空が、本当の星空なのだと思い込んでいた私は、 随分と長い間、それを当たり前かのように見つめていたけれど、 本当の星空は、実は全然違っていて。 その衝撃を忘れることが出来ないままに、何度でも、 星空の写真を撮っては、そこに映る本当の星空を見つめながら、 私は様々な視点を集めて来ましたが、 この世界もまた、星空と同じなのかも知れないと、 私はいつの頃からか、こんなふうに考えるようになりました。 そう。例えば、 目に見えないものは存在しないのだと考える人もいれば、 目に見えないものは存在するという考え方をする人もいます。 前世などないと考える人もいれば、前世はあると考える人も…

  • 前世の私のこと

    あなたへ 不思議な声が聞こえたのは、眠りから覚める直前のことでした。 その声の主は、前世での私の名前と、 前世の私も、春生まれであったことを教えてくれました。 それは、夢を見たと言うよりも、 潜在意識が私に教えてくれた、という表現の方が、 近しい感覚であったようにも感じています。 過去世というものには興味がありながらも、 前世での自分の名前や、どの季節に生まれたのかだなんて、 一度も興味を持ったこともなかった私にとって、 それは思いもしなかった声でしたが、 ここ最近の私の中には、時々、 不思議な記憶のようなものが蘇る瞬間があります。 それらひとつひとつを集め続けて行けば、 やがてそれらは、一本…

  • いつかまた会いたい人

    あなたへ 見上げた青空がとても綺麗だったから、 何気なく写真を撮ってみれば、 太陽の光に触れて、綺麗な虹色を放つ雲の写真を撮ることが出来ました。 撮ったばかりの写真を見つめれば、不意に蘇ったのは、 かつて私を強く惹きつけた彼女の言葉でした。 蛍光灯の光が虹色に見えるよ 眼鏡が曇っているせいかなって。 これは、彼女の後ろを、 ひな鳥のようについて回っていたあの頃に聞こえた声でした。 あの時の私は、彼女の声に相槌を打ちながら、 同じ空間にいながらも、彼女は今、 私とは全く違う景色を見ているのだと、 なんだか少しだけ、羨ましくも思ったのでした。 あれから、暫くの時が経ち、 私は、彼女とは全く違う景色…

  • 心霊現象 -2025-

    あなたへ それは、昨夜のことでした。 静まり返った家の中で突然に聞こえたのは、 カサッという何かが落ちる音でした。 あなたの場所の辺りから聞こえたような気がして、確認しに行けば、 お供えしたお菓子が落ちているではありませんか。 驚きながらもお菓子を元に戻して、 あの子に連絡をしてみようと考えたのは、 それが虫の知らせ的な何かであるのかも知れないと考えたからでした。 あの子にメッセージを送り、返信を待つ間に、 あなたの顔をじっと見つめてみれば、 なんだかあなたが、とても嬉しそうな顔をしているように見えて。 あなたのその表情から、 あの子は大丈夫って、そんなふうに感じると間も無くに、 あの子からの…

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