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2016/07/14

  • この世界での私たちの本当の姿

    あなたへ あなたの夢を見ました。 夢の中のあなたは、 何故だか私のすぐ後ろにピタリとくっついて、 そのまま一緒に歩く夢でした。 現実世界であれば、とても歩き難い格好なはずだけれど、 私が歩き出すと、いつの間にか、あなたの気配は消えていて。 私ひとりで歩いているような感覚だったけれど、 夢の中の私は、 あなたがすぐ後ろにいてくれるから大丈夫って、 ピョーン!ピョーン!って軽快に飛び跳ねながら、 前へと進んだのでした。 現実世界であんなことをしたら、きっと転んでしまうだろうなって、 こうして思い出してみても、 笑ってしまうくらいに豪快な進み方だったけれど、 あなたが側にいてくれるから、私は絶対に転…

  • 我が子が巣立った後の親の仕事

    あなたへ あの子が巣立ち、少しずつ、私が着手し始めたのは、 あの子の部屋の片付けです。 なんて言ったら、あなたはどんな顔をするのだろう。 え?あの子は自分で片付けて巣立ったんじゃないの?って、 驚いた顔をするのでしょうか。 それとも、笑うのかな。 専門性が高く、 私にはよく分からないものから順番に片付けをしてくれたあの子は、 それらの類全てを処分してくれました。 今のあの子の部屋に残されているのは、 大きかったり、解体が必要であったりと、 面倒な工程を含むものもありますが、少しずつ時間を掛ければ、 私にでも処分の出来るものばかりです。 此処へ越して来る時に、 一度は随分と自分のものを処分したあ…

  • 緑茶と来世

    あなたへ 緑茶は苦いから嫌 僕は麦茶がいい ねぇ、あなたは覚えていますか。 これは、幼かった頃のあの子の言葉です。 あの子に初めて緑茶を飲ませてみたのは、いつの頃だったでしょうか。 あの時のあの子は、もの凄く嫌そうな顔をして、 あれ以来、絶対に緑茶を口にはしませんでしたっけ。 あの頃の印象が強く私の中に残ったまま、 あの子の成長を見守ってきた私ですが、 俺、緑茶飲めるようになったんだよって、 あの子のこんな声が聞こえたのは、あなたを見送ってから、 どれくらいが経ってからのことだっただろう。 いつの間にか、そんなところも成長していたことを知り、 とても驚いた日がありました。 麦茶が切れている時に…

  • たまご型のおもちゃ

    あなたへ 俺がいなくて寂しくなったら、これで遊んでよ 冗談混じりにこんなことを言いながら、 巣立ち前のあの子から手渡されたのは、たまご型のおもちゃでした。 あれは、此処から巣立ってしまう前にと、 あの子が友人たちとアミューズメント施設へ遊びに出掛けた日のことでした。 あの子が手渡してくれたおもちゃは、 あの日のあの子が挑戦したゲームの景品なのだそう。 ありがとう 泣きながら、これで遊ぶねって、 笑いながら受け取って、私の部屋に飾っておいたおもちゃを、 あの子が巣立ってから初めて、手に取ってみました。 柔らかな素材で出来たこれは、指で潰して離すと、音が鳴ります。 ピィ!ピィ!って。 意味もなく、…

  • もしも一度だけ、あなたに逢えるのなら -2023-

    あなたへ もしも一度だけ、あなたに逢えるとしたなら、 私は、どんな時を選ぶのだろう。 こんなことについてを真剣に考えたのは、 いつの頃の私だったでしょうか。 あの時の私は、様々に想いを巡らせながら、 夢を叶えて、 胸を張って最高の笑顔をあなたに見せる自信がついた時を選ぶのだろうって、 そんなふうに答えを見つけたのでした。 本当は、今すぐにでもあなたに逢いたいけれど、 一度だけであるのなら、今ではないんだなって。 今日のこちらでは、夕方から雨が降り出しました。 雨を降らす空を見上げながら、 ふと思い出したのは、あの子が巣立った日のことでした。 あぁ、そっか それは、今なんだな いつかの私が真剣に…

  • 早速の失敗

    あなたへ 新しい物事の大抵は、あの子に教えて貰っていた私ですが、 私ひとりでも、きっと大丈夫だと挑戦したのは、 携帯電話をかざすだけで手続きが完了出来る類の機械でした。 ちょっとだけ、ドキドキしながら説明書きを読んでみれば、 小窓に携帯電話の画面をかざしてくださいとありました。 小窓へ携帯電話の画面をかざせば、 音が鳴り、手続きが完了できるシステムのようです。 非常に簡単な操作ではありませんか。 早速、小窓であろう場所へと携帯電話をかざしてみましたが、 何故でしょうか。 全く反応しないのです。 え?なんで?なんでなの? 声にこそ出さなかったものの、 何十回携帯電話をかざしても、全くの無反応な機…

  • 桜の木が並んだ土手の上 -2023-

    あなたへ 今日のこちらでは、朝から綺麗な青空が広がりました。 気持ちの良い空を見上げながら、 ふと、あの場所へ行ってみようと思い立ったのは、 昨年の丁度、今頃の時期に、あの場所へ訪れた記憶が蘇ったからでした。 あの場所。 それは、いつかあなたと一緒に歩いてみたかった、 桜の木が並んだ土手の上です。 今年はもう、桜の時期は過ぎてしまいましたが、 あの場所は、桜の時期を過ぎても、私にとっての素敵な魅力のある場所。 今年の私も、きっとあの場所に、 新しい素敵なものを見つけられるのかも知れないなって、 こんな期待を込めて、あの場所へと出掛けました。 今日のあの場所に見えたのは、夏の色へと変わり行く途中…

  • コトバ -春- 2023

    春の風を 覚えていますか 春の色を 覚えていますか 春の匂いを 覚えていますか その髪を揺らす爽やかな空気を その瞳に映る鮮やかさを 鼻を擽る甘い香りを 覚えていますか いくつかの春を知り それまで知らなかった世界を知ったあの子の 無邪気な笑顔を覚えていますか 甘えるあの子を膝に乗せて 1日の出来事に耳を傾けるあなたの姿 あの子の頭を撫でながら 愛おしそうに笑顔を向けたあなたの姿も その声も 私は今でもよく覚えています いつの間にか 出来ることが増えて いつの間にか 使う言葉が増えて 人との関わりが増えたあの子の 目紛しい成長を あなたと2人 見守ることが出来た時間は 掛け替えのない大切な宝物…

  • いつか見てみたい景色

    あなたへ あの子の巣立ちの日まで、 後回しに出来ることは、全て後回しにしてきた私ですが、 漸く少しずつ、 自分のやらなければならなかったことに着手し始めました。 先日の私は、用事を済ませるために、 普段の私があまり行かない場所へと行ってきました。 あの辺りを通るのは、いつ振りだっただろう。 以前に通った時には、 何も植えられてはいなかったはずのその場所で私が見つけたのは、 きっと、植えられてからそう長くは経っていないのであろう、 まだ若い桜の木々たちでした。 満開の時期を過ぎたこの時期に見えるのは、 ヒラヒラと舞う、ピンク色の景色。 風に乗って散りゆく花びらを眺めた私に、 道沿いに沿って植えら…

  • あの夏の私が初めて持った目標

    あなたへ あの子が社会人になるまでは。 これは、あなたを見送った私が初めて持った、 生への目標でした。 まだ此方に来てはいけないよ 夢の中、こんなふうにあなたに言われたのは、 あなたを見送ってから、どれくらいが経った頃だっただろう。 あなたがいないこの世界で、 生きることに前向きになることが出来なくなったあの頃の私は、 あの子の笑顔を見つめながら、 そして、夢の中であなたがくれた言葉を反芻しながら、 やがて、初めて目標を持ったのでした。 あの子が社会に出るまでは、生きなければならないと。 それは、私が生まれて初めて持った、 生への目標でもありました。 あの子が無事に、入社式を迎え、 晴れて社会…

  • ベストパートナー

    あなたへ あなたと私は、2人でひとつだったんだね ひとりであの子に向き合いながら、 初めてこんなふうに気が付いたのは、 あなたを見送ってから、どれくらいが経った頃だっただろう。 もう此処にあなたはいないのに、 これまでと同じ子育ての仕方で良いのだろうかと悩んだのは、 あなたを見送ってから、どれくらいが経った頃だっただろう。 あの子と向き合いながら、 私ひとりで、あの子を育てていけるのだろうかと悩んだことは、 たくさんあったけれど、 でも、本当はきっと、そうではなかったんだね。 本当は、あの夏からの私も、 あなたと一緒に子育てをすることが出来ていたのかも知れません。 ねぇ、あなた あの時のアレっ…

  • あの子が巣立ってからの1週間

    あなたへ あの子が此処から巣立ってから、1週間が経ちましたが、 この1週間、ほぼ毎日、私のところに来るのは、 あの子からの電話です。 これ、どうすればいいの? これってどうやるの? これなんだけどさぁ 巣立って行くあの子が困らないようにと、此処にいる間に、 大体のことは教えたつもりでいましたが、 巣立たせてみなければ、 あの子が何を知っていて、何を知らないのかが、 明確には分からないものなのかも知れません。 そして、あの子自身もまた、 それらを明確に知る術はなかったとも言えるのでしょう。 俺、何も知らないんだなって思ったよ 幾番目かのあの子からの電話では、 こんな声が聞こえて来ました。 それで…

  • あの子と2人で泣いた夜

    あなたへ ねぇ、あなた。 もしも、あの日のあの子の言葉を、 あなたと一緒に聞くことが出来たのなら、 あなたは、どんな顔をしたのだろう。 これまでに見たこともないような顔で笑ったのでしょうか。 それとも、 あの子の言葉を噛み締めながら、そっと涙を流したのかな。 今日は、私の誕生日の夜に過ごしたあの子との時間を、 あなたにも話してみたいと思います。 あの日の翌日には、 朝から出掛ける予定になっていたあの子。 私の誕生日は、巣立ち前のあの子と、 ゆっくりと話をする最後のタイミングでもありました。 食事へと出掛けた帰り道、車の中で、あの子に伝えようと決めていたのは、 私たちの元に生まれて来てくれてあり…

  • 桜の景色を眺めながら

    あなたへ 気が付けば、桜の花が開き始めたと、 あなたへこんな報告をしたのは、 私の誕生日の日のことでした。 こうして改めて振り返ってみると、 あの頃の私の視界には、 あの子の笑顔しか入っていなかったのかも知れません。 あの子が巣立ち、改めて、此処に見える景色を眺めてみれば、 満開の時期を僅かに過ぎて、 少しずつ緑色へと変わりゆく桜の景色でした。 今日の私は、近所の公園へと立ち寄って、 桜の景色を眺めながら、 ゆっくりと、巣立ち前のあの子との時間を振り返りました。 巣立ちの日までを、あの子と2人、 バタバタと忙しない時間を過ごしましたが、 慌ただしく過ぎ行く時間の中には、 あの子との大切な思い出…

  • ただあの子が愛おし過ぎて

    あなたへ ねぇ、あなた。 こんな感情があるだなんて、これまで知らなかったよ。 ただ、あの子が愛おし過ぎて、涙が溢れてしまうだなんてさ。 あの子の巣立ちの日。 あの子が乗った電車が見えなくなるまでを笑顔で見送って、 ひとり、改札口を出ると、やがて涙が零れ落ちました。 拭っても、拭っても、すぐに景色は歪んでいき、 温かな粒が頬を伝い続けました。 家に帰り、支度を整えて、お布団に入ってからも、 翌朝、目が覚めて、窓から景色を眺めていても、 何をしていても、大粒の涙が零れ落ちるのです。 それは、寂しい、とも、辛い、とも違う、 私が知らない涙の温度でした。 私が流すそれらが、 どんな気持ちに該当する涙で…

  • ただあの子が愛おし過ぎて

    あなたへ ねぇ、あなた。 こんな感情があるだなんて、これまで知らなかったよ。 ただ、あの子が愛おし過ぎて、涙が溢れてしまうだなんてさ。 あの子の巣立ちの日。 あの子が乗った電車が見えなくなるまでを笑顔で見送って、 ひとり、改札口を出ると、やがて涙が零れ落ちました。 拭っても、拭っても、すぐに景色は歪んでいき、 温かな粒が頬を伝い続けました。 家に帰り、支度を整えて、お布団に入ってからも、 翌朝、目が覚めて、窓から景色を眺めていても、 何をしていても、大粒の涙が零れ落ちるのです。 それは、寂しい、とも、辛い、とも違う、 私が知らない涙の温度でした。 私が流すそれらが、 どんな気持ちに該当する涙で…

  • あの子の巣立ちの日

    あなたへ 昨日、あの子が無事に、此処から巣立って行きましたよ。 出発前、あなたに長い間、手を合わせたあの子は、 あなたにどんな話をしていたのでしょうか。 静かに手を合わせたあの子に、 あなたはどんな言葉を掛けましたか。 数件の用事を済ませてから、 あの子を駅まで送る段取りになっていた昨日は、 あの子と一緒に出掛けることから始まりました。 巣立つ間際まで、バタバタとしてしまうところは、 なんだかとても、私たちらしくて、笑ってしまいますが、 出発の時間までを家の中で過ごすよりも、 2人で出掛けていた方が、 より楽しい時間を過ごせているようにも感じていました。 車内では、いつもと変わらない談笑を。 …

  • あの子と過ごした21年間

    あなたへ この子はどんな道を歩むのかな。 この子はどんな大人になるのだろう。 小さなあの子を抱きながら、 私たちが初めてこんな話をしたのは、 いつのことだったでしょうか。 ねぇ、あなた。 あの頃の私たちには、全く想像もつきませんでしたね。 ただ小さな温もりをくれるあの子が、どんなふうに成長して、 どんなふうに、将来の夢を見つけていくのかだなんてさ。 あの頃の私たちにとって、それらは全て、 ずっと、ずっと先のことなのだと思っていましたね。 この子も、いつかは巣立って行くんだねってさ。 ねぇ、あなた ねぇ、あなた えっと・・・さ・・・ あぁ、なんだか、今日の私は駄目です。 胸の中に、たくさんの感情…

  • 年を重ねる -2023-

    あなたへ 無事にまたひとつ、年を重ねることが出来ました。 あなたよりも、5つ多くの年を重ねることが出来た今の私に見えるのは、 バタバタと過ぎ行く時間です。 あの子のことを最優先にしながら、家の中を整えていると、 こんな手紙を書いたのは、先日のことでしたが、 あれからの我が家では、 更に、慌ただしさが勢いを増していきました。 あっ!これやらなきゃ! あれもまだ終わってないよね 日を追うごとに、こんな会話も多くなり、 ある程度組んでいたはずの段取りには、 実はかなりの抜けがあることに気が付いて、 バタバタと、今日までの時間が過ぎ去りました。 我が子の巣立ちの時。 最初で最後の経験だからこそ、 これ…

  • 最近の私

    あなたへ 眠らない身体をください 誰にもとなく、思わずこんな言葉を呟いてしまうのは、 ここ最近の私です。 最近の私は、間も無く巣立ちの日を迎えるあの子と共に、 とんでもなく忙しい時間を過ごしています。 何故なら、少しずつ、部屋を片付けるあの子の姿を見守りながら、 そうだ!私も掃除をしよう!などと、思い立ってしまったからなのです。 あの子の巣立ちの時。 それは、私にとっても、 新しい出発の時という捉え方も出来るのでしょう。 それなら私も、部屋を整えて、 新しい出発の時を迎えたいと、思いついたのでした。 他にやりたいこともあるけれど、今後の私には、 十分過ぎるほどにそれらと向き合う時間があるのでし…

  • 新しく見つけた楽しみ

    あなたへ あの子と一緒に撮ったプリクラを眺めていました。 これは、先日、あの子の新居を見に行った帰りに撮ったものです。 こうしてあの子と一緒にプリクラを撮るのは、 思えば、あなたと家族3人で旅行へ出掛けた以来のことです。 旅行へ出掛けると、必ずと言って良いほどに、 家族3人でプリクラを撮るようになったのは、 いつの頃からだったでしょうか。 ほんの思いつきでプリクラを撮って以来、 楽しい旅の思い出の1枚の中に、 当たり前に加わるようになったそれもまた、 私たちにとっての家族写真の一部となっていきましたね。 プリクラを可愛く仕上げるのは、いつでも私だったけれど、 成長と共に、あの子がそれを担当して…

  • 認めてはならないこと

    あなたへ いや、これは違う 絶対に違う 気のせいだから! こんなふうに自分に言い聞かせるのは、 この人生の中で何度目だろう。 こちらでは、随分と暖かくなり、 次の季節の訪れを感じられるようになりました。 暖かくて気持ちが良いな ベランダに出て、穏やかな風に身を委ねてみれば、 なんだか、くしゃみが止まらずに、 ほんの少しだけ、頭がボーッとするような、 そして、ティッシュペーパーが手放せないような、 そんな気がしてならないのです。 それってさ・・・ こんなあなたの声が聞こえてきそうですが、それ以上、言ってはなりません。 だって、折角のこの時期に、 ほんの少しだけ憂鬱な気持ちになってしまうような気が…

  • 卒業式

    あなたへ あの子が専門学生として歩んできた、 この3年間を振り返っていました。 早く学校に行きたい! こんなあの子の声が聞こえてきたのは、 専門学校への登校が始まった頃のことでした。 お母さんのお陰で、今の俺がいるんだよ こんな言葉と共に、最高の笑顔を見せてくれた日は、 あの子の背中を押してあげることが出来て、本当に良かったなって、 こんな気持ちで、あの子の言葉を胸いっぱいに抱いたのでした。 何のために勉強をするのかが分からないと、 勉強に対して、あんなに後ろ向きだったあの子が、 懸命に勉強へと向き合うようになり、 深夜まで、或いは、明け方まで、 課題に向き合うあの子へと変わっていったのも、 …

  • 1000の手紙

    あなたへ あなたを想い、泣いてばかりいた私が、 そうだ。あなたへ手紙を書いてみようって、 こんなふうに思い立ったのは、 遺した人が、この先どんな人生を送るのか、少し気になると、 あなたが書き遺したこんな言葉があったからでした。 今日は、こうしてインターネットに載せて、 あなたへの手紙を届けることにしたきっかけを、 綴ってみようと思います。 あなたへの手紙を書くということを思いついた当初の私は、 あなたの場所の隣に、手作りのポストを置いて、 そこへ手紙を投函するというやり方を思いつきました。 いつの日か、私がこの世界を去る日が来たのなら、 ポストへ投函した手紙たちを一緒に、棺に入れてもらおう。 …

  • 奇跡みたいな景色

    あなたへ 部屋、決めてきたよ こんなあの子の声が聞こえたのは、 まだ梅の蕾が膨らむ前の頃のことでした。 内見をしながら撮ってきた動画や写真を、 嬉しそうに見せてくれたあの日のあの子は、 これから住むことになるその部屋が、 どんなに素敵な場所であるのかを、 とても楽しそうに話して聞かせてくれたのでした。 今回、あの子の巣立ちに当たり、 必要であろうことを教えながらも、 あまり多くの口出しをせずに見守ると決めたのは、 これまでのあの子の成長を振り返りながら、 あの子なら、大丈夫だと感じたからでした。 巣立ちの準備は、人生の中で一度きり。 初めて私の元から離れるともなれば、 色々とやってあげたくなっ…

  • 最愛の人の死

    あなたへ ねぇ、あなた 今日はね ねぇ、あなた 聞いて? あなたの遺影に向かって話し掛けることが当たり前になった私にとって、 これは、日常に溶け込んだいつもの時間であるはずなのに、 不意に違和感を覚えて、 あなたの遺影から位牌、そして、 お骨の入った箱までを順番に見つめるのは、これで何度目だろう。 どうして私は今、あなたの遺影に話し掛けているのだろう。 どうしてあなたは、なにも返事をしてくれないのだろうって。 そうして私は、 あの夏にいたあなたの温かな手を離した瞬間からの記憶を辿りながら、 此処まで歩んだ日々をもう一度、歩み直すのです。 死別の悲しみを乗り越える こんなニュアンスの言葉を聞いた…

  • 2月に感じた初めての気持ち

    あなたへ えぇ! よく考えたら2月って、28日までしかないじゃん! カレンダーを眺めて項垂れたのは、 2月に入ったばかりの頃の私です。 カレンダーをまじまじと見つめながら、こんなふうに、 2月の日数の少なさに対して、恨めしくさえも感じてしまったのは、 思えば、生まれて初めてのことかも知れません。 だって、2月が28日までしかないということは、 あの子と過ごす日数が、 少しだけ減ってしまうような気がするではありませんか。 なんてこんなことを言ったら、あなたはきっと、笑って言うのでしょう。 1年が365日であることに変わりはなでしょう?って。 それならせめて、今年が閏年であってくれたら良かったのに…

  • 21歳

    あなたへ この世界に誕生したあの子が、 初めて聞かせてくれた声を覚えていますか。 初めて見たこの世界の明るさに、 眩しそうに瞬きをしたあの子の姿を、覚えていますか。 初めてその腕に抱いた、 小さなあの子の温もりを覚えていますか。 笑うことを覚えたあの子。 あなたの足元に纏わりつくあの子。 幼稚園生だったあの子。 ランドセルを背負ったあの子。 家族3人でお祝いした、 12回分のあの子の今日を覚えていますか。 今日の私は、この世界に誕生したあの子が迎えた今日を、 順番に思い出していました。 1回目の今日。 3回目、5回目、10回目。そして、12回目。 そのどれもに家族3人の笑い声が聞こえました。 …

  • 季節の移り変わり

    あなたへ 近所の公園に、梅の木があることを初めて発見したと、 いつかこんな手紙を書きましたが、 先日、その梅の木に幾つかの花が咲いているのを見つけました。 ほんの少し前には、まだ蕾も膨らんでいなかった筈なのに、 目には見えないところで、ゆっくりと、着実に、 この世界に見える景色を変える準備を整えてきていたようです。 こちらでは、少しずつ暖かく感じられる日も増えてきて、 先日は、冬色の中に鮮やかな色をひとつ見つけましたが、 新たな色が少しずつ、増え始めました。 この時期の素敵なところは、 ほんの数日前とは別な景色を見つけられるところなのかも知れません。 寒さは苦手な私ですが、最近は、 少し前とは…

  • 運命の相手

    あなたへ この人だ。 やっと会えた。 あなたと出会った瞬間に感じた、 あの、なんとも言えない不思議な気持ちを思い出していました。 運命的な出会い。 運命の人。 こんな言葉を聞くと、そこにあるのは、 なんだか御伽話のような世界であるようにも感じてしまうけれど、 本当の運命の相手って、きっと違うんだね。 共に時間を過ごしながら愛を育む一方で、 遠慮なしに互いを研磨し合いながら、 形を整え合うことが出来るのが、運命の相手であるのかも知れません。 あなたは運命の相手であったと、 様々に私なりの証拠を集めては、 こうして、あなたへの手紙に書いてきましたが、 今日の私は、運命の相手という視点から、 あなた…

  • 遠回りの帰り道

    あなたへ 先日、散歩へ出た日のことでした。 近所の公園を散歩した後、急に思い立って、 遠回りをした帰り道、まだ小さな男の子を見かけました。 恐らくは、3歳くらいの子でしょうか。 私の姿を見つけてくれたその子は、元気に挨拶をしてくれました。 こんにちはって。 ねぇ、あなた。 あの子にも、あんな頃がありましたね。 挨拶を返しながら思い出していたのは、 あの子がまだ幼かった頃のことでした。 人が大好きな子に育ってくれたあの子も、 幼かった頃は、 あんなふうに見知らぬ方へも元気に挨拶をしていましたっけ。 知らない人とは話してはいけない 様々な観点から、こんな世の中になりましたが、 やはり挨拶は良いもの…

  • あなたによく似た後ろ姿

    あなたへ こんなところは、変わらないんだな あの夏からの変わらない自分を見つけて、思わず苦笑いをしたのは、 これで何度目だろう。 あなたによく似た後ろ姿を見つけると、 目が離せなくなってしまうところも、 つい、その顔を確認してしまうところも、 そして、 そうだよねって、ほんの少しだけ落胆した気持ちを見つけるところも、 私は、あの夏から変わっていないようです。 もしも、こんな私を何処かで見ていたのなら、 あなたもきっと、苦笑いをしているのでしょう。 予想外に目の前に現れる物事というのは、 胸の奥に上手に隠した筈だった本当の自分が、 顔を出してしまうものなのかも知れません。 年を重ねたあなたの姿を…

  • 朝の気温の確認方法

    あなたへ あっ、今日は固まっていないから、 少しだけ暖かいのかな。 今日は固まってるよ。だって寒いもんね。 これは、ここ最近の朝の私の心の声です。 最近の朝の私が、寒さの目安としているのは、 脱衣所に置いてあるオイルが、固まっているのか、いないのかです。 なんて言ったら、 あなたはどんな顔で笑うのでしょうか。 今年の年明けに、 ずっと気になっていたオイルを購入してみましたが、 このオイルは、低温になると凝固する特徴を持っているようで、 寒い朝は、見事に固まっているのです。 初めて、このオイルの凝固を確認したのは、 雪が降った頃のこと。 例年になく、変わった視点からの気温の確認に、 我ながら、な…

  • 8という数字と私たち

    あなたへ 8月に出会って、8月にいなくなってしまったあなた。 8月に出会って、16年間を一緒にいてくれたあなた。 私たちと、8という数字は、 とても深い繋がりがあるのかも知れませんね。 だって、ほら、 16を2つに分けると、8と8になるでしょう? あなたを見送ってからのこれまでのことを様々に振り返りながら、 あの夏からの8年間を節目として、 大きな切り替わりが起こっていると感じたのは、先日のことでした。 私が、新しい道へと大きな一歩を踏み出したのも、 あなたを想って涙を流すのは、これで終わりにしたいと、 こんな気持ちを初めて見つけたのも、 あなたのものを整理しようと決めたのも、 あなたを見送っ…

  • ありがとうの日2023

    あなたへ 今年のあなたのお誕生会も、とても楽しかったですね。 きっと今年もパーティに参加してくれたあなた。 ありがとう。 あなたをそちら側へ送り出し、ありがとうの日と名を変えて、 あなたのお誕生会をこうして開くのは、今年で9回目となりました。 あの頃と変わらずに、 あなたのお誕生会を開く提案をしてくれたあの子には、本当に感謝ですね。 あなたがこの世界に誕生した日に、 こうして家族3人での時を変わらずに過ごせたこと。 本当に掛け替えのない大切な宝物です。 あの子は間も無く巣立ちの時を迎え、 こうして、家族3人でのありがとうの日を過ごすことが出来るのは、 今年で最後となりますが、 あの子が此処まで…

  • 招待状

    明日、あなたのお誕生会を開きます。 あなたの好きなお食事を用意して待っています。 是非、来てくださいね。 日時:2023年2月5日(日)19時より 場所:家族の部屋にて 軽装でお越しください。 こうしてあなたのお誕生会を家族3人で過ごすことが出来のも、 今年で最後となります。 明日は、家族3人で、 思いっきり楽しい時間を過ごしましょうね。 あなたの妻、あの子より www.emiblog8.com

  • 節分 -2023-

    あなたへ 今年も、無事に節分の日を迎えることが出来ました。 今日の私が思い出していたのは、 買ってきた恵方巻きを見て、 大袈裟なくらいに項垂れた昨年のあの子の姿です。 あの日のあの子との、 笑ってしまうけれど、とても嬉しかったやりとりを思い出しながら、 今年は、気合を入れて恵方巻きを作りました。 勿論、あなたのところにもお供えを。 今年の恵方は、南南東。 もう少し厳密に言えば、南南東やや南、なのだそうです。 恵方巻きと、あなたの年の数だけの豆をお供えしましたが、 あれ?毎年の豆とは違うんだねって、 今年はこんなあなたの声が聞こえてきそうです。 そうなのです。 実は、いつものスーパーに、 毎年準…

  • あなたへの問題

    あなたへ この仕事、 きっとあなたに向いているんだろうな これは先日の私が見つけた新しい視点です。 高校生の時に見つけた夢に向かって、 真っ直ぐに歩んだあなたの過去を知っている私は、 その他の職業に対して、 こんなふうに考えたことなど、今まで一度もなかったけれど、 ふと、あなたならきっと、 こんな職業も向いていたんだろうなって、 初めてこんな視点からのあなたを見つめました。 あなたは、強くて、とても優しい。 いつでも冷静な視点を持っていたあなただけれど、 たくさんの優しさを持ったあなたなら、 冷静になり過ぎず、思いやりを持って、 きっとその仕事をこなしていくんだろうな。 あなたが持つその能力は…

  • 遺品整理の中に流れた不思議な瞬間

    あなたへ 先日の遺品整理の中に流れた、 不思議な瞬間を思い出していました。 あの子と一緒に、三箱の段ボール箱と向き合ったあの日。 一番最後に開けたのは、 病院から引き上げてきたものが入った箱でした。 ひとつずつ、中身を整理しながら、 やがてあの子が手に取ったのは、あなたの言葉が遺されたノート。 あの頃のあなたの文字を巡るあの子にね、 あの、なぞなぞみたいな言葉の意味を教えたの。 こうすれば、その言葉の全ての意味が分かるんだよって。 長い間、あのページを見つめていたあの子は、 やがて、ノートから顔を上げて言いました。 どうしてこんなに、ややこしい言葉を遺したのかなって。 あの子の言葉を反芻する間…

  • 巣立ちの前のあの子の笑顔

    あなたへ 楽しみだな あぁ!凄く楽しみだ! これは、ここ最近、 よく聞こえるようになったあの子の声です。 春になったら此処から巣立つあの子は、 社会人になることにも、 初めての一人暮らしにも、 胸を躍らせて、その時を楽しみに待っています。 こうして、あの子と過ごすことが出来るのも、あと僅か。 迫り来るあの子の巣立ちの時を考えては、 寂しさと喜びの入り混じった複雑な心境と向き合ってきた私ですが、 今、此処にあるあの子の笑顔に癒されながら、 不思議と、寂しさよりも喜びの気持ちの方が大きくなってきたようにも感じます。 もう、こんなふうに、 あの子と一緒に暮らす日々は終わりを迎えてしまうけれど、 あの…

  • あなたの名前

    あなたへ あっ、あなたと同じ名前だ。 これは、ここ最近の私の小さな独り言です。 頻繁にあなたと同じ名前を目にするようになったのは、 いつからだっただろう。 あなたと同じ名前に何度も反応しながらも、 然程気にすることのなかった私ですが、 やがてその頻度が上がり始めて、 偶然にしては何故こんなにと、首を傾げてしまうほどに、 1日のうちに何度も、あなたの名前を目にするようになりました。 あまりにもであることから、これを漸く、 必然なのかも知れないと捉えることにしてみましたが、 もしも、こんな私をすぐ側で見守っていたのなら、今頃のあなたは、 やっと気付いたよ なんて、苦笑いでもしているのでしょう。 こ…

  • あの子の中に眠っていた新しい手掛かり

    あなたへ 前にさ、お父さんが、 物凄く長い氷柱が出来ているところに、 連れて行ってくれたよね これは昨夜のあの子の声です。 一日中、気温が上がらずに、この冬の中で最も寒さを感じた昨日。 あまりの寒さに震えながら、 あの場所を思い出していた私と同じように、 あの子の中にも、あの頃の記憶が蘇っていたようでした。 あれは何処だったのかな お母さん、知ってる? 剣みたいに長い氷柱で遊んだ記憶を辿りながら、 あの子もまた、あの場所が何処であったのかを知りたがっていました。 あなたの実家から、そう遠くはない場所であると記憶したままに、 他の誰も知らないあの場所は、 私の中で、あなただけの秘密の場所として、…

  • ミノムシからサナギへと変わった朝

    あなたへ 昨日のこちらでは、雪が降りました。 一段と寒い朝だった今朝のあの子は、 寝惚けながらも、これまでにない行動を見せてくれました。 朝だよ 起きて 毎度のことですが、何度、声を掛けても、 なかなか目を覚まさないあの子のお布団を引き剥がせば、 今朝もまた、ミノムシ現象が見られました。 それでも懲りずにお布団を引き剥がしてみても、 何度でも、ミノムシへと変身してしまうあの子。 寒さとは、実に厄介なものです。 1年の中で、最も、あの子を起こすのが大変なのがこの季節なのです。 ほら!起きなさい! あの子ミノムシと戦うこと数分後、 今朝のあの子はなんと、 お布団をすっぽりと頭まで被ったかと思えば、…

  • 遺品整理

    あなたへ ねぇ、あの日のあなたは、 どうしてあんなに嬉しそうに笑っていたの? どんなに探してみても、その声は聞こえないままに、 それでも私には、何故だか、 あなたが喜んでいるようにも、 背中を押してくれているようにも感じてしまったよ。 だって、あの日のあなたは、 本当に優しい顔で私を見つめてくれたから。 あのね、 あなたのものを整理しようと思うんだけど、どうかな こんなふうにあなたに声を掛けたのは、先日のことでした。 あの日の私は、押し入れの中に重なった段ボール箱を見つめながら、 整理しても良いのかも知れないと、こんな気持ちで、 あなたのものと書いた自分の文字を、そっと指で辿ったのでした。 此…

  • あなたが見せてくれた悪夢

    あなたへ もう!なんで助けてくれないの? 寝起きのまま、ひとりで剥れながら、 あなたの顔をじっと見つめたのは、 悪夢にうなされながら飛び起きた先日の朝のことでした。 夢の中、私に向かって大きな虫が飛んできたのに、 隣にいたあなたは、助けてくれずに、 それをただ見ているだけだったの。 そうして私は、自分の体に止まった大きな虫を見つめて、 恐怖のあまりに、 言葉にならない叫び声を上げながら、飛び起きたのでした。 ここ最近の私は、強い冬眠願望に負け続き。 これではいけないと、 確かに、あの前日の夜、 眠る前に、私はあなたにお願いをしました。 明日の朝は頑張って起きるから、起こしてねと。 悪夢から醒め…

  • あなたと一緒に感じたかった気持ち

    あなたへ 寂しい 寂しいよ でもね、凄く、凄く嬉しいの こんな感情を胸いっぱいに抱いて、夜中にひとりで静かに涙を流したのは、 これで何度目だろう。 これは、あなたと一緒に感じたかった気持ちです。 俺、絶対にこの会社に就職したい 自分の夢を見つけて、一歩ずつ歩みを進めてきたあの子が、 次の一歩を踏み出したい先を見つけたのは、 昨年の、春を迎える頃のことでした。 とある企業に惚れ込んだあの子の話に耳を傾けながら、 枠に囚われることなく、自由な発想をするあの子に、 とても合っている企業だなと感じていました。 応援するよ 頑張ってね あれからの私は、 あなたの分と2人分、あの子の背中を押しながら、 就…

  • 空とあなたと私

    あなたへ 空へとカメラを向けながら、ふと、思い出していたのは、 あの日のことでした。 ねぇ、あなたは気付いてた? 私ね、空の写真を撮るのが好きなんだよ 可愛らしい雲の形を見つけて、空へとカメラ向けながら、 何気なく、こんな話をしたのは、 あの子の初めての運動会の日のことでした。 それまでもずっと、日常の中の何気ない写真を撮りながら、 合間に空の写真を撮っていた私だったけれど、 言葉にしたのは、あの日が初めてのこと。 ねぇ、あの日のあなたは、 どんな言葉を返してくれたんだったかな。 あの日のあなたの言葉を思い出せないままに、 あなたを見送ってからの私が、 これまでに見つけた幾つもの不思議な雲の形…

  • 冬眠願望とミノムシ現象

    あなたへ あぁ、このまま冬眠してしまいたい これは、ここ最近の私の朝の思考です。 なんてこんなことを言ったら、 あなたはどんな顔で笑うのでしょうか。 この冬はとても寒い気がすると、先月の私はこんな手紙を書きましたが、 ここ最近の私は、無意識に、お布団を頭まで被って眠っているようで、 朝、目が覚めると、頭までもがとても暖かです。 お陰で、この冬の、お布団から出たくない願望は、 より一層高まっているようにも感じるのです。 重い瞼を僅かに開いて、まず初めに、 このまま春まで眠っていたいと、 こんなことを考えてしまうここ最近の私の朝の思考を、 冬眠願望と名付けることにしました。 そして、ここ最近のあの…

  • 初めての大きな挫折

    あなたへ どこから話そうかと、書いては消してを繰り返し、 なかなか報告することが出来ずにいましたが、 あの出来事を、今日はあなたへ報告しようと思います。 ダメだった 落胆したあの子の声を聞いたのは、先月のことでした。 専門学生になってから、 大きな資格試験に向けて学んできたあの子ですが、 先月の合格発表で、不合格であったことが分かりました。 あの日のあの子は大きく落胆し、 これまでの時間が無駄にも感じると、こんな言葉を呟いていましたが、 そんなことはありません。 専門学生になってからのあの子は、 様々な資格試験に取り組み、たくさんの資格を取得してきました。 それらはきっと、これからのあの子にと…

  • 神様からのお告げ -2023-

    あなたへ 今日の私たちは、神社へお参りに行ってきました。 本当はね、 三が日の間に行くつもりで、一度神社へ向かった日がありましたが、 あの日は驚くほどの大渋滞。 それなら、別な日に出直そうと、こんな流れから、 今日の1月6日に改めることとなりましたが、 それは返って良かったのかも知れません。 なんとなく、2023年1月6日についてを調べてみれば、 暦の上で最上吉日とされる天赦日だということが分かりました。 そんな縁起の良い日にお参りへ行く流れになるだなんて、 あの日の大渋滞は、 偶然ではなく、必然であったとも言えるのかも知れませんね。 さて、今回の私たちも、参拝を済ませると、おみくじを引くこと…

  • 元旦の空の色

    あなたへ 元旦は、毎年晴れている気がするんだよね だよね?俺も同じことを考えてたよ これは、今年の元旦のあの子と私の会話です。 毎年の大晦日から元旦に掛けて、 初日の出を見に出掛けるようになったあの子と、 ひとりで元旦の朝を迎えるようになった私。 別な場所から空を見上げながら、 今年の始まりの朝は、 あの子も私も、同じことを考えていたようです。 毎年の始まりの日には必ず、 朝一番に空を見上げているにも関わらず、 今年になって漸く、それに気が付くだなんてと、 なんだか笑ってしまいますが、 あの子と私が、別々の場所から空を見上げて、 同じことを考えていたように、 あなたもまた、 何処かで同じことを…

  • コトバ -冬- 2023

    冬の色を覚えていますか 冬の音を覚えていますか 冬の匂いを覚えていますか その瞳に映った景色 その耳で感じた季節 冬の澄んだ空気の匂いを 覚えていますか 幾つかの冬を知った 小さなあの子の 無邪気な笑顔と笑い声 その手に繋いだ 小さな手の温もりを 覚えていますか あなたのお布団に潜り込んだ小さなあの子に 笑い掛けるあなたの横顔 今日の出来事を一生懸命に話す あの子の声に 耳を傾けるあなたの笑顔 小さな両手を広げて 抱っこをせがむあの子に 優しく笑い掛けながら あの子を抱き上げたあなたの姿も 私は今でもよく覚えています どこにでもある小さな幸せを ただ抱き締めて 笑っていたあの頃の私は あなたに…

  • 空の彼方への年賀状 -2023-

    - あなたへ 俺には、年賀状が届かないんだね。 こんなあなたの夢を見たのは、 2年前、2021年が始まった日のことでした。 今年の年賀状も、無事にあなたの元へと届きますように。 そんな願いを込めて、この年賀状を作りました。 今年も、私が見つけた空を年賀状にしてみました。 これは、今日の空。 と言うよりも、今の空と言った方が良いのかも知れません。 今年1番に撮ったばかりの空の写真をあなたへ贈ります。 2023年の始まりの日のこちらでは、朝から青空が広がりました。 とても綺麗でしょう? 今のあなたは、どんな空を見ていますか。 あなたが見ている空も、素敵な空でありますように。 www.emiblog…

  • 2022年終わりの日

    あなたへ 2022年が終わりを迎えます。 今日の私は、この1年間をゆっくりと振り返りながら、 今年はなんだか、見える景色が次々に変わり行く、 ジェットコースターにでも乗っているような年だったなと、 こんなことを考えていました。 急上昇した時も、 急下降した時も、 そこでしか見ることの出来ない景色が広がっていて、 乗ってしまったからこそ、 知ることの出来た様々な景色との出会いがありました。 急上昇したかと思えば、急下降。 そうして、 突然に真っ暗闇のトンネルの中へと突入したかと思えば、 次の瞬間には、 想像もつかなかった最高の景色が広がっていたりしてね。 ひとつひとつの景色を存分に眺め尽くす前に…

  • ポストに届いたクリスマスプレゼント事件

    あなたへ え?え?えぇ?? 動揺を隠せずに、ポストの前で、ひとり、「え?」を連発してしまったのは、 先日のクリスマスの日の私です。 集合ポストの前で激しく動揺した私は、 更に、部屋に戻ってからも動揺したまま、 ポストに届いていたそれを何度も見つめました。 え?なにこれ? え?誰?誰なの??と。 ねぇ、あなた。 あの日のポストに、何が入っていたと思いますか? クリスマス用の可愛らしいお菓子です。 ただお菓子だけがポストに入っていたその様子からは、 郵送をされてきたわけではないことが伺えましたが、 何度確認してみても、メッセージなどは添えられておらず、 誰からであるのか、全く分からない贈り物が届い…

  • クリスマスパーティ 2022

    あなたへ 今年のクリスマスパーティも、とても楽しかったですね。 毎年こうして、家族の時間を大切にしてくれるあの子にも、 きっと毎年、パーティに参加してくれるあなたにも、 とても感謝してしています。 どんなに形が変わっても、今年もこうして、 家族3人の時間を持てたこと、本当に幸せに思います。 今日の私は、楽し過ぎて、幸せ過ぎて、 なんだか食べ過ぎてしまいましたが、 こんなふうに、お腹がいっぱいになることも、 とても幸せなことなのでしょう。 今年は、クリスマスパーティと忘年会を兼ねた、 新しいスタイルでのパーティを試みてみましたが、 我ながら、素敵な提案だったなと、自負しています。 だって、とても…

  • 招待状 -2022-

    招待状 クリスマスパーティのご案内です。 是非、来てくださいね。 日時:2022年12月27日(火曜日)19時00分より 場所:家族の部屋にて 軽装でお越しください。 先日お伝えした家族3人でのクリスマスパーティのご案内です。 年末に近付いてまいりましたので、 今年は、クリスマスパーティと忘年会を兼ねた、 ちょっと豪華なパーティを開催することにしました。 初めての試みです。 楽しみにしていてくださいね。 あなたの妻、あの子より

  • クリスマスの朝

    あなたへ クリスマスの朝は、 最高に良い顔で笑ってくれますように。 そんな願いを込めたクリスマスプレゼントは、 今年もあなたの枕元に届いたでしょうか。 毎年のクリスマスの朝の我が家には、必ず笑顔がありました。 枕元にプレゼントを見つけたあの子の笑顔。 そして、私たちの枕元に届いたプレゼントを見つけたあの子が、 パパとママにも、サンタさんが来てくれたんだねって、 私たちと一緒に笑ってくれました。 やがて、私たちの元に、 小さなサンタさんがやって来てくれるようになって、 私たちは、その存在に、最高の笑顔にされせられましたっけ。 クリスマスの朝は、いつでも、 家族3人の最高の笑顔がありました。 あの…

  • クリスマスパーティー(mini)-2022-

    あなたへ 昨年から始めた、あなたと私2人だけのクリスマスパーティ(mini)。 きっと今年も参加してくれてありがとう。 今年も、とても楽しかったですね。 ねぇ、あなたは、気付いていたんだね。 私たち2人だけのパーティの時のあなたの席を、 私の席のすぐ隣に準備していることを。 だって、特別な夜だものね。 すぐ側に、温かな気配が寄り添ってくれていたこと、 とても嬉しかったよ。 今夜は、素敵な時間をありがとう。 チキンも、ケーキも、美味しかったですね。 さて、今年の家族3人でのクリスマスパーティは、 12月27日を予定しています。 また改めて、招待状を送りますので、 楽しみに待っていてくださいね。 …

  • 強く冷たい風に吹かれながら

    あなたへ ここ最近のこちらでは、急に寒さが厳しくなりました。 気が付けば、間も無く年末を迎えますが、 それにしても、今年は寒さが厳し過ぎるような気がしてなりません。 一度、起きてしまえば、冬の朝の寒さも心地が良いものだと、 こんな視点を見つけたのは、早起きを心掛けるようになってからの私でしたが、 最近の寒さには、起きるのにも非常に勇気が必要なのです。 あぁ、もう朝か でもな、寒すぎて嫌だな あと5分だけってね。 毎日、寒い上に、今日のこちらは、 とても強く冷たい風が吹きました。 あまりの寒さに身を竦めながら、順番に思い出していたのは、 冬のあなたとの思い出。 温かなドリンクを手渡してくれたあな…

  • 招待状

    招待状 クリスマスパーティ(mini)のご案内です。 是非、来てくださいね。 日時:2022年12月24日(土曜日)20時00分より 場所:家族の部屋にて 軽装でお越しください。 昨年より始めたクリスマスパーティ(mini)を、 今年も開催したいと思います。 あなたと2人でクリスマスを過ごせること、 とても楽しみにしています。 あなたの妻より www.emiblog8.com

  • ジンクス

    あなたへ あぁ、くしゃみが出ちゃった それも、2回 不意に出てしまったくしゃみに、僅かに落胆したのは、 今週が始まったばかりの月曜日の私でした。 月曜日にくしゃみをすると、良くない出来事が起こるのだと、 こんな言葉を目にしたのは、いつのことだっただろう。 それから、 くしゃみが2回連続で出ると、悪い噂をされていると、 こんなジンクスがあることは、きっと、あなたも知っているでしょう。 あなたはきっと、私のこんな言葉に、笑うんだろうな。 そんなの迷信だよって。 私だって信じているわけではないけれど、 なんとなく、気になってしまうではありませんか。 良くない出来事が起こるとされた上に、 悪い噂をされ…

  • あなたブランド

    あなたへ あの夏から、1つ年を重ねたあなたは、 どんなあなただったのだろう。 あの夏から、2つの、3つの、4つの年を重ねたあなたは、 どんなあなただったのだろう。 そして、今、此処にいるはずだった、 あの夏から8つの年を重ねたあなたは、どんなあなただったのだろう。 あなたを見送ってからの私は、何度こんなふうに、 側にいる筈だったあなたの姿を思い浮かべたでしょうか。 もしも、あの夏の続きを、 あなたと一緒に生きることが出来たのなら、 今の私の側には、どんなあなたがいてくれたのかなって。 年を重ねれば、誰も同じなのだと思っていたのは、 若かった頃の私でした。 若い頃はどんなに格好良くたって、年を取…

  • ボクシングレッスンとあの子の才能

    あなたへ あの子コーチによるボクシングレッスンでは、 回数を重ねるごとに、 上手だよというお褒めの言葉をいただけるようになりました。 褒めて貰えるというのは、本当に大きな自信へと繋がるものです。 あの子がたくさん褒めてくれるから、 私のパンチは、なかなかに強くなったのかも知れないと、 こんな勘違いに気が付かないままに、 私は、夢見るようになったのです。 また、あの場所を散歩したいと。 あの場所。 それは、今年の初夏の風を感じる頃に、 見知らぬ男性から声を掛けられて以来、足が遠のいてしまった川沿いの堤防です。 あの件があってからの私は、 あの場所に変わるような場所を探してみましたが、 どうやら、…

  • 前世の私たちの今度の約束

    あなたへ ねぇ、あなたは、 私たちが出会った日付を覚えていますか。 私にその日付を改めて確認する機会が訪れたのは、 私たちの結婚式で配ったプロフィールを見つけた昨年のことでした。 このプロフィールを作った頃の私は、確かにその日付を覚えていたはずなのに、 やがてその記憶が薄れて、いつの間にか、すっかり忘れてしまったのは、 きっと私には、もう必要がなくなった記憶であったからなのでしょう。 だって、あれからの私は、あなたと家族になり、 次々に見える新しい景色たちを、 拾い集めることに夢中になっていたのですから。 あなたと出会ったのは、いつだったかな。 あなたを見送ってからの私は、時々、こんなふうに思…

  • 我が子の中にお守りを詰め込む時間

    あなたへ 私はいつから、 あの子を諭すことも、叱ることもしなくなったのだろう。 課題に取り組むあの子、 趣味に没頭するあの子、 日々の生活の中でのあの子の振る舞いを知った時、 あの子の考え方に触れた時、 そこに大きな成長を感じては、 あの子を褒める時間だけが増えていくようになったのは、 いつからだったでしょうか。 心を込めてあの子を褒める時間を、大切に過ごしていきたいなって、 あなたへのこんな手紙を書いたのは、 昨年の、あの子の冬休みが明けたの頃のことでしたが、 こうして振り返ってみると、 子育ての終盤というのは、 もう、諭すことも叱ることもなくなり、 ただ褒める時間だけが残るものなのかも知れ…

  • 冬支度 -2022-

    あなたへ 最近、寒くなったね こんなあの子の声に、部屋中を見回してみれば、 今年の我が家では、まだ冬支度を整えていないということに、 はたと気付いたのは先日のことでした。 大きな一歩を踏み出して、試行錯誤をしながら歩む日々。 まだ慣れないことも多いけれど、楽しく歩む毎日は、 思えば、これまでの私が経験したこともないような、 時間の流れの中にいるようにも感じます。 寒さも感じないほどに物事に没頭していたわけではないけれど、 寒いなと思いながらも、頭の中は、常に前へと歩むことでいっぱいの私は、 冬支度にまで気が回らずに、 此処までを歩んで来てしまったようです。 寒がりな私にとって、寒さへの対策は、…

  • この世界を後にする前にあなたがくれた贈り物

    あなたへ 例えば、新しい物事を始めた時や、 過去の時間をゆっくりと振り返った時に、 そこに思わぬことが隠されていることを知ることができる場面があります。 あなたを見送ってからの私は、 何度こうして、あなたからの想いや贈り物にふと気が付いて、 思わず涙を溢したでしょうか。 あの子が生まれる前のあなたとあなたと過ごした時間や、 あの子が生まれてから、共に成長を見守った時間を、ゆっくりと振り返りながら、 やがて蘇ったのは、 まだこのお腹の中に、あの子がいた頃のあなたの言葉でした。 あなたは、間も無く生まれてくるあの子に、 パパやママ、お父さんやお母さんではなく、 名前で呼ばれたいと、こんな夢を持って…

  • 電子マネーアプリ

    あなたへ おサイフケータイ 初めてこんな言葉を耳にしたのは、いつのことだったでしょうか。 ガラケーと呼ばれる機種が一般的であったあの頃、 携帯電話を使って支払いが出来るだなんてと、 あなたとこんな話をしながら、驚いた日がありましたね。 その新しい機能に驚きながらも、 私たちにとってのそれは、まだまだ縁遠く、 なんだか、他人事のようにも感じていましたね。 電子マネーアプリが、 私にとって身近なものへと変わって行ったのは、 あの子が高校生になってからのことでした。 丁度あの頃から、あの子が電子マネーアプリを利用するようになり、 それに関する機能についての話を聞きながら、 それまで縁遠く感じていたも…

  • 生きるってなんだろう

    あなたへ ねぇ、あなた。 生きるってなんだろう。 こんなふうに問い掛けたのは、いつの頃だったでしょうか。 生きるとは、 時に、とても矛盾していて、悲しくて、苦しいものなのだと、 こんな答えを見つけたのは、 あなたよりも、ひとつ年上になった私でした。 きっとそこに、明確な答えはなくて、 どんな答えを導き出そうとも、全てが正解である問いなのかも知れません。 そして、明確な答えが存在しないからこそ、 永遠に違った答えを導き出せる問いであるとも、 言い換えることが出来るのかも知れません。 あなたを見送ってからの私は、様々に考えを巡らせては、 その時々に見つけた正解を私の正解としてきましたが、 生きるっ…

  • あの子コーチによるボクシングレッスン

    あなたへ やだ!なにこれ!楽しい! 叫び声にも近い私の歓声は、 あなたのところまで届いたでしょうか。 あの子のボクシンググローブを、 興味本位で付けさせて貰ったことから始まったのは、 あの子コーチによるボクシングレッスンです。 はい、ワンツー!ワンツー!ワンツーフック! 脇を締めて! 拳は顔の前だよ! ガードを意識して! ちゃんと狙って! あの子コーチの声に合わせて、パンチを出します。 フォームを意識して、狙いを定めて。 何度も繰り返すうちに、ほんの僅かにずつではありますが、 なんとなくコツが掴めてきました。 そうして私は、思わず歓声を上げたのです。 やだ!なにこれ!楽しい!と。 考えてみれば…

  • あの夏からの私

    あなたへ 明確な理由も分からないままに、 私はきっと、もう長くは生きられないのだと思っていたのは、 あなたを見送ったばかりの頃の私でした。 あなたの年齢と並ぶこともなければ、 あの子が大人になる姿を見届けることも、きっと出来ないのだろうって。 新しい明日など、もういらない。 そんなふうにさえ考えていたあの頃の私は、 せめてあの子が社会人になるまではと、初めて生への目標を持ち、 辛くても生きなければいけないのだと、 時には自分に鞭を打つような歩み方でもあったけれど、 無理矢理に自分を奮い立たせては、 一歩ずつをゆっくりと歩みながら、 やがて、明日も生きたいと思える私へと変わっていきました。 何気…

  • 味の好みと目玉焼き

    あなたへ 天ぷらに、天つゆではなく、塩を好むようになったのも、 紅茶よりも、コーヒーを好むようになったのも、 あなたと結婚してから変わった私の好みでした。 結婚する前の私と、 結婚してからの私の味の好みが変わったように、 思えば、あの夏からの私の好みもまた、更に変化をしてきました。 あの夏にいた私は、目玉焼きにはお醤油が好きだったけれど、 今の私は、塩が好み。 因みに、今のあの子は、ブラックペッパーが好みです。 特に好まなかったお味噌汁が好きになったと、こんな手紙を書いたのは、 あなたよりも、ひとつ年上になった私でした。 シナモンは好まなかった私だけれど、 美味しいと感じるシナモンもあることを…

  • あの日食べたアップルパイの味

    あなたへ 涙が零れ落ちないように、 口いっぱいに詰め込んだアップルパイの味は、 私の中に強烈なインパクトを残したまま、 決して消えない痛みとなって、私の中に止まり続けました。 あの時、ごめんね。 あなたに、そう伝えることが出来ないままに、 アップルパイを口いっぱいに詰め込んだのは、 あなたを見送ってから、どれくらいが経ってからだったでしょうか。 私の胸の奥深くまで、痛みを刻み付けたあの日のアップルパイの味は、 やがて、未来の私に、 ほんの少しの勇気を持たせてくれる痛みへと変わっていったのだと思います。 あの時、こんなことを伝えることが出来て良かった。 あれからの私は、少しずつ、 そう思える方を…

  • あの子の新しい挑戦

    あなたへ 俺、今度は何か別なことやってみたい こんな話を聞かせてくれたのは、 長く続けていた武道を卒業することに決めた頃のあの子でした。 あの子が格闘技に興味を持ち始めたのは、 丁度、あの頃からであったように思います。 こちら側の現状などから、 なかなか新しい習い事へ踏み出せずにいたあの子ですが、 遂に新しいことへの挑戦の一歩を踏み出しました。 キックボクシングへの挑戦です。 武道と格闘技は全然違う 難しいけれど、凄く楽しかったよ 初めてのボクシングから帰ってきたあの子は、 こう言って、最高の笑顔を見せてくれました。 これまでとは全く違う世界を知り、 あの子は、本当に楽しそうに過ごしています。…

  • お味噌汁の味噌の量

    あなたへ お味噌汁の味噌の量は、そのうち、 味見なんてしなくたって、分かるようになるものよ これは、かつて一緒に働いていた先輩の言葉でした。 料理が苦手な私に、様々な料理を教えてくれていた先輩は、 具材によって、 ちょっとだけ濃い味のお味噌汁を作る時も、そうでない時も、 味見などしなくても、味噌の量を調節することが出来るのだと、 こんな話を聞かせてくれました。 あなたも、いつかは出来るようになるから 先輩は、こんなふうに言ってくれていましたが、 なにぶん、料理が苦手な私です。 きっと私には、到底、習得できることのない技であるのだろうと、 あの頃の私は、ただただ先輩の持つ技に驚きながら、話に耳を…

  • 休息の時間と知らない本

    あなたへ 大きな一歩を踏み出してからの私は、 日々、目の前の課題に取り組みながら、自分なりの一歩ずつを歩んできました。 時には、目の前の課題に途方に暮れながらも、 歩みを止めることはなかった私ですが、 突然に集中力が切れて、脱力感と共に、 何も手に付かなくなってしまったのは、先日のことでした。 疲れたなって、大きなため息ばかりが漏れ出てしまうばかりで、 全然、前に進めない。 こんな重苦しい気持ちに、どうしたら良いのか分からずに、 それなら、少しだけ休んでみようと思い立ちました。 時間帯は既に夜。 限られた休息の仕方の中で、私が選んだのは読書でした。 此処へ越してきてから、 押し入れに仕舞ったま…

  • 初めてのイベント

    あなたへ 入学式の延期のお知らせから始まったあの子の専門学生生活は、 交流の輪を広げるためのキャンプも、 スポーツ大会も、海外研修も、職場体験も、 楽しそうなイベントは全て中止が発表され、 ただ、勉強に向き合うだけの日々となりました。 あの学校へ行くことが出来て良かったと、こんな話してくれたのは、 漸く、学校へと登校出来るようになってから、 少しの時間が経った頃のことでしたが、 あれからもずっと、日々の学生生活の中での楽しい話は尽きることはなく、 あの子なりに、 そこにたくさんの楽しさを見つけて此処までを歩んで来ました。 こちら側の現状から、 このまま卒業を迎えることも仕方がないようにも感じて…

  • コトバ -1年前の私へ-

    貴女からのエールは 此処にちゃんと届いているよ ありがとう 穏やかで優しい風に そっと言葉をのせてみる 元気ですか?ってこんな言葉も 一緒にのせてみようかと思ったけれど やっぱりやめておこうかな わざとらしいな なんて こんな貴女の苦笑い混じりの声が 聞こえてきそうだから 私はそこから365歩を歩んだ貴女です 貴女の言う通り 相変わらず そこから先も 前を向いたり 後ろを向いたり 忙しなく日々を過ごした私だったけれど あの時の貴女も あの時の貴女も ちゃんと逃げずに 自分と向き合い続けて 勇気を出して歩むことが出来たから 今の私が此処にいるんだよ 今の貴女が抱えているその傷は ちゃんと前へと歩…

  • 秋の公園でみつけたもの

    あなたへ 今年の秋の私が、 近所の公園で新しく見つけたものを数えていました。 金木犀の木。 それから、あの頃の私には見つけられなかったどんぐりの木。 そして、いつの間にか変わっていた遊具。 ねぇ、あなたは、気付いていましたか。 遊具のある広場から一番離れた公園への入り口に、 金木犀の木があったのよ。 あの頃の私だって、金木犀の香りが大好きだったはずなのに、 大好きな香りに、全く気付かなかっただなんてね。 あの子の成長と共に、一度は足が遠のきながらも、 やがてひとりでの散歩を楽しむようになったはずだったのに、 やっぱり、そこに金木犀の木があるのことに気が付かないままに、 何度もそこを通り過ぎてい…

  • あの子がこっそりと憧れたあなたの姿

    あなたへ 俺の手、見て? マメが出来たんだよね お父さんと同じでしょう? こんなあの子の声が聞こえてきたのは、先日のことでした。 嬉しそうに自分の手のひらを眺めていたあの子が話してくれたのは、 実はあなたの手に出来ていたマメに憧れていたという話でした。 仕事柄、よく、手のひらにマメを作っていたあなた。 あなたは、いつもマメが出来てしまうことを気にしていたけれど、 そんなあなたを見つめていたあの頃のあの子は、 実はこっそりと、憧れを持っていたそうです。 あの子の言葉には、なんだか笑ってしまいましたが、 あの子曰く、男らしくて格好良いのだそう。 どんな些細なところにも、 あの子はあなたに憧れて育っ…

  • 黄色のてんとう虫

    あなたへ 「キイロテントウ」 こう呼ばれる黄色のてんとう虫がいることを知ったのは、 先日のことでした。 あの日、車に乗り込もうとドアを開けたら、 てんとう虫によく似た形の黄色の虫が、 突然に、車内へと飛んできました。 虫が苦手な私だけれど、何故だか、その虫に対しては、 嫌悪感を抱くこともなく、外に出してあげることが出来たのは、 何か特別なものを感じたからだったのでしょうか。 虫が苦手なはずの私が、 可愛らしいとさえ感じていたのだから、なんだかとても不思議でした。 これは、てんとう虫なのかな。 それとも、別な虫なの? 初めて見つけたその色がとても気になって、調べてみると、 キイロテントウと呼ばれ…

  • あの子の車の窓ガラス

    あなたへ 車上荒らしの被害に遭ってしまったあの子の車ですが、 先日、無事に直ったことをあなたにも報告します。 ねぇ、あなた。 凄いでしょう? あの子ね、自分で窓ガラスの取り付けをしたのよ。 これまでに車のドアを外したことはなかったけれど、 どうすれば直せるのかを自分で考えて、 やってみたら意外にも、そんなに難しくなかったのだとか。 事情を知ったあの子の友人の助けもあって、 作業はスムーズに進み、短時間で取り付けることが出来たそうです。 あの子の声に耳を傾けながら、 私が感じていたのは、あの子の成長でした。 乗り物好きではあるけれど、 まさか、車の窓ガラスまでもを自分で取り付けてしまうだなんてね…

  • コトバ -秋- 2022

    秋の色を 覚えていますか 秋の音を 覚えていますか 秋の風を 覚えていますか その瞳に映った景色 その耳で感じた季節 その肌で感じた温度を 覚えていますか 幾つかの秋を知った 小さなあの子を真ん中に 3人で見つけた 秋の景色を覚えていますか 何処までも続く秋の景色を楽しむように 追いかけっこをした秋の公園 小さな両手いっぱいにどんぐりを集めて 嬉しそうに笑ったあの子 黄色く色付き始めた銀杏の木の下での ひと休み 家族3人で見つけた秋は 笑顔と笑い声がたくさん詰まった ただ愛おしい時間でした 小さなあの子と楽しそうに遊ぶ あなたの笑顔も その声も 私は今でもよく覚えています カメラの画面越し 2…

  • 暗闇の車内の中で

    あなたへ あの子の車が車上荒らしの被害に遭い、 私に戻ってきたのは、専属運転手の日々。 主に、私の出番となるのは、あの子のアルバイト先への送迎です。 あの子を乗せてアルバイト先へ向かう時間は、楽しくお喋りを。 そうして、 あの子を降ろした帰り道では、気持ち良く歌を歌いながら。 慌ただしく過ぎ行く毎日の中、 こんな感じで、あの子の送迎の時間を楽しんでいた私が、 ふと、要らぬことを考えてしまったのは、冗談のつもりだったのです。 それは、あの子をお迎えに向かっていた時のことでした。 あの子のアルバイト先へ行くには、 車通りの少ない山道を通らなければなりません。 あの子のアルバイトの終わりの時間帯は、…

  • 車上荒らしに遭って感じたこと

    あなたへ 俺の車が荒らされてる こんな言葉に驚いて、 急いであの子のところへ向かったのは、先日のことでした。 あの日は、朝からアルバイトの予定だったあの子。 いってらっしゃい 行ってきます 玄関で、いつも通りの挨拶をして送り出してから間も無くに、 あの子からの電話が鳴ったのでした。 いつも綺麗にしていたあの子の車は、 窓ガラスが割られ、車内は酷い状態に。 驚きながらも、平常心でいられたのは、 あの子がとても、落ち着いていたからだったのかも知れません。 現場検証を終え、車内の掃除を手伝いながら、 思い出していたのは、この車が納車されたばかりだった頃のこと。 わざと遠回りをして、運転することを楽し…

  • 虹色の光を見つめながら

    あなたへ わぁ、綺麗! ねぇ、あなた 見て? こんな私の声は、あなたの所まで届いたでしょうか。 先日の私が家族の部屋で見つけたのは、 窓際に置かれたあの子の定規に太陽の光が当たって、 床に出来た虹色の光でした。 それとも、 虹色の光が出来た時に、実はあなたが呼んでくれていたのでしょうか。 こっちに来て見てごらん 虹色が出来ているよって。 思えば、 夕日が綺麗に見えるのも、 壁を使って影遊びをすることが出来るのも、 あなたがいてくれるこの部屋だけ。 この部屋には、特別なものが、たくさん詰まっているような気がします。 そっか。 この場所へは、やはりあなたが連れてきてくれたんだね。 床に出来た綺麗な…

  • 虫との遭遇という視点から

    あなたへ 夏は大好きだけれど、 夏の公園も、夏の自然の中も、勿論、好きだけれど、虫は苦手。 自然に囲まれた静かな場所へと好んで散歩に出掛けながらも、 虫がいないかと、ドキドキしてしまうのもまた事実。 だってほら、特に自然の中にいる彼らって、存在感が半端ない。 一般家庭用なのか、業務用なのか。 例えばそのくらいに差があるように見えるのは、 彼らが育った環境が大きく影響するからなのでしょうか。 夏に散歩へ出掛ける時は、実はいつでもちょっとだけ、 ドキドキしながら出掛ける私ですが、 改めて、これまでのことを振り返ってみると、 ひとりで散歩に出掛けた私が虫に驚いて、 その場を去ることが一度もなかったの…

  • あなたと過ごした16年間に詰まった時間

    あなたへ さぁ、おじいさん、食事の時間ですよ ふざけてこんなことを言いながら、あなたの口へヨーグルトを運んだのは、 私たちが出会ってから、どのくらいが経った頃だったでしょうか。 あの時のあなたは、 あぁ、いつもすまないねぇなんて言いながら、 弱々しく口を開けて、ヨーグルトを食べたのよ。 突然にあの日のことを思い出して、 堪え切れずに笑ってしまったのは、先日の私です。 あれはまだ、結婚する前の私たち。 コンビニエンスストアで食べたいものを買い込んで、 ドライブに出掛けたあの日のことを、あなたは覚えていますか。 目的地に着いて、私の隣に寝転がっていたあなたの姿も、 あの日、あなたと一緒に食べたのが…

  • 不思議な雲の形

    あなたへ 眠る前に、あの公園で撮った写真を眺めながら、 そこに顔のような形の雲を見つけたのは、昨夜の私です。 あれ?この雲、なんだろうって、 ある一部分が急に気になって、拡大して見てみると、 そこが顔のように見えてしまったのです。 拡大したり、元に戻したり。 昨夜の私は、何度こんなことをしていただろう。 顔に見える。 一度そんなふうに見えてしまえば、 私には、もう、どうしても顔にしか見えなくなってしまったから、 これをあなただと決めてみました。 これが、そちら側のあなただとするのなら、 この時のあなたは、どんな言葉を掛けてくれていたのだろう。 散歩に来たの? 元気そうだね 俺は此処にいるよ こ…

  • 19年後のあの場所で

    あなたへ あの日、3人で一緒に見た空を覚えていますか。 カメラの画面越し、 あの頃のあなたの瞳に映った私たちの笑顔を覚えていますか。 19年前の丁度、今日。 9月29日に撮った数枚の写真を見つけました。 暑いなって、 今にもこんなあなたの声が聞こえてきそうなあなたの笑顔。 木陰でひと休みしながら、あの子に話し掛ける私の姿。 スポーツドリンクを両手で抱えて、一生懸命に歩くあの子の姿。 そして、 あの日、3人で見上げた青空。 間も無く10月を迎えるというのに、とても暑かったあの日の私たちは、 近所の公園で家族3人の時間を過ごしました。 あの日は、広い芝生の上で、 3人で追いかけっこをして遊んだのよ…

  • あの子の手

    あなたへ お母さん見て? 俺の手、お父さんの手に凄く似てる こう言って、自分の手をまじまじと見つめていたのは、先日のあの子です。 手が大きくて、甲の感じはあなたに似ているけれど、指は、私似。 こんな感じで成長し続けてきたあの子ですが、 あの子と一緒にその手を見つめてみれば、 いつの間にか、爪の形だけを私に似せたまま、 あなたの手に、より近付いていたのでした。 20歳を迎えたあの子の姿はもう、 完成されたものなのだと思っていました。 でも、こうして日々僅かにずつ、成長する部分もあるようです。 本当だね お父さんの手と凄く似ているね こう呟きながら、私は、あなたのことを想っていました。 もしも、此…

  • 私たちの季節の感じ方

    あなたへ ねぇ、あなた アイスコーヒーがいい?それともホット? 思わずあなたにこう声を掛けたのは、先日のことでした。 こちらでは、気が付けば随分と日が短くなって、 朝晩には、肌寒さを感じるようになりました。 この時期に迷うのは、あなたへのコーヒーの温度。 アイスが良いのか、ホットが良いのか、 思わずあなたに声を掛けてしまうところは、 あの頃と、全く変わってなどいないのだと、 先日の私は、こんな自分を見つけて、思わずひとりで笑ってしまいました。 あなたの声が聞こえないままに、 分かった。わたし肌ね。 なんて返事をしてしまうところもまた、 私はあの頃のまま、何も変わってなどいないようです。 だって…

  • キーパーソン

    あなたへ どう生きたい? これまでの私は、 何度こんなふうに自分に問い掛けてきただろう。 私にとってのこの問い掛けは、今や当たり前のものとなりましたが、 思えば、こう問い掛けるようになったのは、 前職で共に働いていた先輩の存在がきっかけでした。 あの日の彼女が私に話して聞かせてくれたのは、 若かった頃に体験した出来事でした。 思わぬ大きなトラブルに巻き込まれ、途方に暮れた彼女が、 それをどのように解決したのか。 こんな内容のものでしたが、 それは、どんな相槌を打てば良いのかさえも分からないような、 壮絶で、とても過酷なものでした。 あの頃の私はね、 こんなに長く生きられるだなんて思っていなかっ…

  • 朝の戦いへと挑みながら

    あなたへ どんなに筋肉を褒めてみても、 宥めてみても、 励ましてみても、 何をしても、なかなか目を覚まさないのは、ここ最近の朝のあの子です。 起きて?朝だよ あの子を揺すって、何度も声を掛ければ、 漸く聞こえてくるのは、あの子の小さな声。 そこに線引いてもいいの? え?それって模型に使えるの? 頭の中の殆どを乗り物率で占めていたはずのあの子の寝言に、 勉強の内容が出て来る日が来るだなんてね。 関心したら良いのか、 心配した方がいいのか、 複雑な気持ちにもなりますが、 すっかりと目を覚ましたあの子は、寝惚けて発した言葉を覚えていて、 それを笑っているのだから、きっと心配はないのでしょう。 これま…

  • ヘアアイロン

    あなたへ えー?またですか?嘘でしょ? 一旦は、気のせいだと思い込むことにしてみたものの、 やはり気のせいではなかったことを認めなければならなかったのは、 ヘアアイロンの調子の悪さです。 遠赤外線搭載なるヘアアイロンに嬉々としながら、 あなたへの手紙を書いたのは、昨年の、 秋の季節を感じるようになった丁度、今頃の時期のことでした。 あれからの毎日、私の髪へ、 遠赤外線を当てて、ケアしてくれていたヘアアイロンとは、 もう少し長くお付き合いができるものと考えていましたが、 その時は、突然にやって来ました。 これまでは、 数年に一度ほどのペースで買い替えの時期が訪れていたヘアアイロンが、 今回は、こ…

  • 初めて見た景色

    あなたへ もう、この夢を手放さない。 あなたへの手紙を書きながら、 一度手放してしまった夢を、もう一度、 しっかりと抱き締めた日のことを思い出していました。 あれからの私は、小さな一歩を積み重ねながら、 ゆっくりと歩みを進めてきました。 私の歩み方は相変わらず、笑ってしまうほどに不器用だったけれど、 私は漸く、此処まで歩みを進めることが出来たのだと感じる瞬間が訪れたのは、 ある日突然のことでした。 恐らく、此処が私にとって、 大きな一歩を踏み出すタイミングなのだと。 これまでの私がずっと、超えられないと思っていた壁を乗り越えて、 その先へ飛び込む決心を固める時間がそれほど必要なかったのは、 確…

  • 季節の匂い

    あなたへ 春の爽やか風の匂い 夏の熱が溶け込んだ空気の匂い 秋の涼しい風の匂い 冬の澄んだ空気の匂い かつては当たり前の日常の中の一部だったはずの季節の匂いに、 愛おしい気持ちを抱くようになったのは、いつからだっただろう。 そこに季節の花など咲いていなくとも、 季節には異なった匂いがあるのだと、改めて感じながら、 それらはこの世界に存在する美しいものの一部であると、 そんなふうに気付かされたのは、いつのことだっただろう。 時間を見つけては公園へと出向いて、 そこにある季節の匂いを感じる時間は、 いつの頃からか、私なりのこの世界の楽しみ方のひとつとなりました。 公園の一画、 誰もいない場所でマス…

  • 7歳だったあの子が見ていた景色

    あなたへ 先日のあの子が突然に、押し入れから引っ張り出してきたのは、 あの子が小学生の頃に使っていたゲーム機でした。 勉強に筋トレと、日々、忙しく過ごしているあの子ですが、 たまには息抜きにと、 突然、あの頃のゲームをしてみたくなったのだそう。 ねぇ、これ見て 暫くの間、ゲームを楽しんでいたあの子が見せてくれたのは、 ゲーム機の中に収められていたあの頃の写真でした。 日付を見てみると、それは13年前。 あの子がまだ、 7歳だった頃に流れていた時間が切り取られたものでした。 7歳だったあの子を見つめていた私たちは、 本当にいい顔で笑っていました。 おやすみ また明日ね おはよう いってらっしゃい…

  • 最期に思い出すこと

    あなたへ 私がこの世界を去る最期の瞬間は、 どんな景色を見ているのだろう。 私は最期に、何を思い出すのだろう。 最期に、何を思い出したいのだろう。 あなたを見送ってからの私は、 何度、自分にこんな問いかけをしただろう。 最期に思い出すのは、 大切な人の最高の笑顔と、楽しかったたくさんの思い出。 それから、あなたが持たせてくれたこの夢を叶えて、 今が一番最高だと思える瞬間の気持ちを、もう一度、感じてみたい。 例えば、夢を叶えた瞬間を振り返る時には、 きっとそこへ辿り着くまでの失敗も、 恥ずかしかったことも、そんなの別にどうでも良くて、 そこに大切なのはきっと、 やったのか、やらなかったのか。 挑…

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