間違えてあなたの名前を呼んだ日
あなたへ 間も無く眠りの入り口へと到着する頃に、 何故だか不意に記憶が蘇り、 思わず眠りへの入り口から引き返してしまったのは、昨夜のことでした。 蘇ったばかりの記憶を辿りながら、私は漸く、 あれは実は、あなたであったのであろうと、こんな視点を見つけて、 実は私の身に起きていた不思議な出来事を、何度も反芻してみたのでした。 あれは、あなたを見送ってから、どのくらいが経った頃だったでしょうか。 あなたを見送り、 バタバタと過ごさねばならなかった期間が過ぎて、 やがて日常生活へと戻った頃に、その日は訪れました。 何の話からそうなったのか、あの子に擽られて笑った私は、 何故だか、あなたの名前を呼んでし…
2025/06/05 22:38