高砂熱学工業は、月面用水電解装置フライトモデル(FM)の開発を完了し、月面輸送サービスを手掛ける宇宙スタートアップ企業のアイスペースへ引き渡した。近年、月に水資源がある可能性が示されている。将来的に月面で採取した水から水素と酸素を生成すれば、水素はロケットなどの燃料として、酸素は人が月面で生活するために利用できる。同社は、建物で利用するエネルギーとして水素に着目し、約20年前より水素製造技術の開発を始めた。地上用の水電解装置を開発し、空調設備事業で培ったエンジニアリング力で、再生可能エネルギー由来電力を用いたグリーン水素利用システムの社会実装に取り組んでいる。新たな領域での研究を進めるべく、2019年12月には、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のコーポレートパートナー契約を締結し、アイスペースと...●宇宙探査●高砂熱学工業、世界初となる「月面用水電解装置」完成し月への輸送を担うアイスペースへ引き渡し