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2015/07/29

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  • 心筋梗塞が少ない日本人の食材

    私も含めてある程度歳をとると、ピンピンコロリを願う人がほとんどとなるようです。しかし実際に死期が近付いてくると、たとえ寝たきりでも1日でも長く生きたいと思うようです。ピンピンコロリのためには、心筋梗塞などが良いと感じますが、日本人は外人と比べて心筋梗塞が少ないというデータがあるようです。日本人が動脈硬化を起こしにくい原因のひとつと考えられてきたのが、善玉HDLが多いことです。日本人とアメリカの白人の血中脂質の濃度を比較した論文によると、悪玉LDLと中性脂肪の数値はほとんど同じくらいでしたが、白人の善玉HDL値は日本人より10%低くなっていました。善玉HDLは余ったコレステロールだけでなく、酸化LDLも引き抜いて肝臓に運んでくれます。この他に悪玉LDLを酸化されにくくする作用や、血管の内側の細胞を守る作用も...心筋梗塞が少ない日本人の食材

  • 肥満症のクスリ2種類登場、その違いは

    私は2月に新型コロナに感染し、間質性肺炎を発症して10日間入院しました。その後後遺症もなく元気になったのですが、かなり瘦せてしまった体重がなかなか戻りません。それほどひどくはないようですが、ベルトの孔が2つぐらい小さくなってしまいました。太っている人が体重を落とすのは大変なようですが、私のようなやせ型が太ることも思ったより大変なことです。さて肥満に加えて関係する病気などをかかえている状態を肥満症と呼んでいます。今年に入り、肥満の治療や予防のための薬が2種類発売されました。運動や食事の改善と併せて使うことで、体重を効果的に減らせるようになると期待されています。肥満は脂肪細胞に脂肪が過剰に蓄積した状態で、肥満の度合いを示すBMIが25以上を肥満、35以上を高度肥満と日本肥満学会は定義しています。国の2019年...肥満症のクスリ2種類登場、その違いは

  • 日本人にとっては意味がない健康法

    私は基本的には海外での結果であっても、人種差などはあまりなく日本人にも当てはまるだろうと思っています。確かに同じ日本人であっても個人差は大きく、効果が出やすい人や出にくい人は存在しますが、全く効果がないとは言い切れないような気がします。ここでは人種によって体質が異なり、体質が違えば病気のなりやすさや発症の仕方も変わります。見落とされがちであった体の人種差の視点から、日本人に有効な健康法を紹介します。健康法にも人種差の問題があります。メディアは欧米で流行している健康法を競って紹介しますが、日本人は欧米人とは異なる遺伝子を受け継ぎ、異なる環境要因のもとで生きてきました。欧米人に有効な健康法が日本人にも効果があるとは限らず、むしろ有害なことすらあるのです。無酸素運動は、大きな負荷をかけて瞬間的に力を入れるダンベ...日本人にとっては意味がない健康法

  • オンラインの囲碁教室に認知機能の低下抑制

    このブログでも定例囲碁会のことを書いたりしていますが、囲碁は手軽な趣味としてずっと続けていこうと思っています。私は特に勉強的なことはしていませんが、日曜日のNHKの囲碁トーナメントを、NHK+を使ってゆっくり見ています。NHK+で見ると途中止めて考えたり、見直すことができるので、かなり勉強になるような気がしています。後はタブレットやPCに対戦囲碁ソフトを入れてありますので、時々対局しますがやはり人との対局の方が面白いような気がしています。東京都健康長寿医療センターのグループが、囲碁が高齢者の健康に与える有効性について研究を開始しました。タブレットを用いてインターネット上で囲碁を学ぶ、オンライン囲碁教室プログラムによる検証を開始しました。この研究は湖山医療福祉グループの介護施設の協力により実施されました。こ...オンラインの囲碁教室に認知機能の低下抑制

  • 競争に負けるミジンコは休眠卵で生き残る

    動物性プランクトンであるミジンコは面白い生き残り戦略を持っているようです。東北大学などの研究グループが、異なるミジンコが共存している場合、飼育下では負けて絶滅する側の集団が、休眠卵を早めに産むことで長期に生き残る戦略をとっていることを明らかにしました。9年にわたる観測で休眠卵が不適な環境を乗り越えるだけでなく、競争による絶滅の回避や共存にも重要であることが分りました。ミジンコ類は湖沼に生息する代表的な動物プランクトンで、日本にいるミジンコは北米大陸からの侵入種です。オスとメスが交尾して子供ができることはなく、単為生殖によってクローンを生産し続けます。水温20度下では約3日のペースで全く同じ遺伝子を持つ卵を育房に産み、脱皮時にクローンである子供が外に出ます。子供は約1週間で成熟して卵を産むようになります。温...競争に負けるミジンコは休眠卵で生き残る

  • 厄介な定年後の夫による「夫源病」が話題に

    私は60歳定年でしたが、その半年ほど前に早期退職優遇制度を使って退職しました。失業保険も1年間出るため、受給しながらゆっくり第2の職場を探していましたが、すぐに大学の非常勤講師が2件見つかりました。また半年後には自宅と同じ市内の研究所への勤務が決まり、失業保険からも就職祝い金がかなり出ましたので、そこに派遣社員として行くことにしました。この研究所とは2,3年程度という話しでしたが、研究自身が割と面白く居心地も良かったため8年も勤務してしまいました。ここでちょっとおまけの話をしますと、私の世代は63歳から年金が全額出るようになりますが、収入があるため当然減額されていました。そこで社会保険事務所に行って色々相談したところ、本来教えられないがということで、裏技を教えてくれました。私は派遣でしたが、研究所の厚生年...厄介な定年後の夫による「夫源病」が話題に

  • 脳を若返らせるための生活習慣

    最近はタイトルのような一生ボケないようにするには、といった記事を多く見かけるようになりました。今回取り上げる記事もそれほど感心するようなことはなく、いわば最もよく言われているようなことで、少しは気にしてみようか程度のことです。認知症の兆しは40代、50代にあるという説があり、脳の衰えを実感したのならそこから脳のメンテナンスを始めるのが良いようです。認知症は食事、運動、睡眠などの生活習慣を見直すだけで、ある程度の予防をすることが可能です。脳血管性認知症を起こさないためには、脳血管障害を防ぐのが一番です。そのためには動脈硬化に繋がる高血圧や糖尿病などの生活習慣病にならないように気を付けることが必要です。アルツハイマー型認知症にも、生活習慣病の予防が効果があることが分っています。まず食事については、これを食べれ...脳を若返らせるための生活習慣

  • 漢方薬の原料になっている身近な食材

    私は漢方薬というと若干怪しげな感じを持っていました。これは長年合成医薬品の研究をしていましたので、そちらの方面の知識が多いためかもしれません。ただ漢方薬はほとんどすべてが人体実験によって効果が確認されているという点では、使ってみても良いのかもしれません。私が行っているクリニックで、数年前風邪の症状が出たときに、漢方薬を処方されがっかりしたことがありましたが、それなりに効いたような記憶もあります。最近は鍼や灸のツボが注目されテレビなどでも取りあげられてきました。またそのメカニズムの詳細が、西洋医学的な研究でも明らかになってきています。こういった流れから漢方薬も見直しても良いかという気がしています。私が現役のころ、漢方薬の有効成分を分離精製するというプロジェクトがありました。私は直接関与していなかったのですが...漢方薬の原料になっている身近な食材

  • 日本で年間20万人以上を殺す病気とは

    このタイトルを見て内容がタバコの害であると分かる人は少ない気がします。私はもう50年以上も喫煙を続けていますが、77歳の今までナントかやっていますので死ぬまで喫煙するつもりです。こういったタバコや酒などの嗜好品の害は具体的にどう計算するのか、非常に興味があるのですがあまり具体的な方法が出ていません。公式に使われていますので、それなりに納得できる統計的手法があるのかもしれません。厚生労働省の研究班がまとめた「タバコ対策の推進に役立つファクトシート(2021年版)」によれば、日本でのタバコによる超過死亡数(2019年)は年間21万2000人となるようです。世界的にもタバコにより年間約870万人が亡くなっていて、世界では高血圧の死者よりタバコによる死者の方が多いとしています。厚生労働省の過去調査によれば、喫煙者...日本で年間20万人以上を殺す病気とは

  • 入浴中の死亡事故、交通事故の4倍以上

    私の家では必ず寝る前に毎日風呂に入っています。私の感覚としては冬は2日に1回ぐらいで良さそうですが、かみさんが毎日入る習慣があり私も付き合っているというのが実態です。実際は夏になると浴槽には入らず、シャワーで済ませてしまいますが、最近は気温が高いのでシャワーが多くなっています。私はしっかり石鹼で体を洗う日と、頭を洗う日を交互していますがこの程度で特に問題はないようです。風呂に入ってすぐ寝ると寝つきが悪いような気がしますので、大体2時間前ぐらいに入って出てきてから寝酒を飲むというのが日課になっています。このように心身をリフレッシュする入浴ですが、入り方をも違えると命にかかわることもあるようです。厚生労働省研究班が2014年に公表した報告書では、年間約1万9000人が入浴中に亡くなると推計されました。当時の交...入浴中の死亡事故、交通事故の4倍以上

  • ストレスを感じると食べ方が変わる

    一般的にストレスを感じると食事量が大量になる「過食」や、食欲がなくなってしまう「拒食」なることがあるようですが、食べ方にも変化が生じるようです。滋賀医科大学の研究グループが、ストレスを受けたマウスはエサの場所が複数あっても1カ所に片寄って摂食する行動を示すことを実証しました。今後ヒトにも応用できるか検討し、人工知脳とセンサーを使って、そのヒト固有の食べ方の些細な変化でストレスを可視化することを目指すとしています。ストレスによる過食や拒食は食事の量に着目していますが、個人差も大きいようです。研究グループは、食べる順序やどの食品を優先的に食べるかといった「食事の質」の変化にも目を向けてみました。実際にストレスや疾患で食べ方が変わるかどうかを科学的説明できる研究が無かったため、マウスによる実験を着手しました。通...ストレスを感じると食べ方が変わる

  • 長期間延期となった定例囲碁会

    昔の仲間との定例囲碁会は、大体2か月に1回程度開催していました。本来3月末に開催する予定でしたが、私がちょうど調子が悪くなってしまい、参加できないので私以外の3人でやって欲しいと連絡しました。これにSさんが全員そろってやりたいとのことで、延期になってしまいました。その後幹事のIさんも体調を崩したようで、結局3か月遅れでの開催となりました。当日は13:00に碁会所集合となっており、15分前ぐらい行ったのですがまだメンバーは誰も来ていませんでした。この碁会所は50面以上ありそうな広いところですが、平日のこんな時間ですので当然じいさんばかりでしたが、半分以上埋まっており囲碁人気も出て来たのかもしれません。私は喫煙所に行って一服していましたが、最近は本当に喫煙場所がなくなってしまいました。少し前までは駅前のちょっ...長期間延期となった定例囲碁会

  • 「腎臓ガン」の70%に未知の発ガン要因

    数年前大学の同級生が、腎臓ガンとなり片側の腎臓を摘出したと言っていました。多分すぐ残った腎臓もガンになると言っており、元気そうでしたが2年前に亡くなってしまいました。最近国立がん研究センターなどの研究グループが、世界11か国の腎臓ガン患者のガン細胞を全ゲノム解析したところ、日本人患者の7割に特有の遺伝子変異があったと発表しました。研究グループは、淡明細胞型腎細胞ガンの発症頻度の異なる日本を含む11か国から962症例のサンプルを収集し、全ゲノム解析を行いました。この962症例は日本から36症例、イギリスから115症例、チェコから259症例などとなっています。これらの症例を対象に、全ゲノム解析データから突然変異を検出して解析し、「変異シグネチャー」と呼ばれる、ガン細胞のゲノムに発生する様々な変異が要因で示され...「腎臓ガン」の70%に未知の発ガン要因

  • ヒトiPS細胞から卵子と精子のもとを作製

    ヒトの命の誕生を巡る研究が、基礎研究から生殖医療研究に向けてさらに踏み出しました。京都大学の研究グループが、ヒトのiPS細胞を利用して卵子と精子のもとになる生殖細胞を大量に作製することに成功したと発表しました。このニュースは色々なメディアで取り上げられていますが、iPS細胞の性質から見るとそれほど難しいことではないような気がします。ただしヒトの卵子や精子を実際につくって生殖に使う段階までには、技術的、倫理的に重要な課題が多くあり、生殖医療応用までにはまだ距離があるようです。現在iPS細胞を使った受精卵操作は国の指針で禁止されています。iPS細胞は皮膚や血液などの体細胞に人工的に遺伝子を導入するなどして、さまざまな細胞に変化できる能力を持たせた細胞です。iPS細胞はケガや病気などで失われるなどした組織や臓器...ヒトiPS細胞から卵子と精子のもとを作製

  • 糖尿病になりやすい「食習慣」が判明

    私の友人知人の中にも糖尿病と診断され、薬を飲んでいるのが何人かいます。日本人の10人に1人が患っているとされていますので、この歳になると(77歳)やむを得ないのかもしれません。京都府立医科大学の研究グループが、約13万人を10年間にわたり追跡調査した研究結果を発表しました。4つの「食行動」が発症リスクを高めることが分ったとしています。研究グループが行った追跡調査は、2008年〜18年の10年間に健康診断を受けた糖尿病履歴のない12万8594人を対象にしたもので、「食行動」と2型糖尿病の発生率との関係を調べました。追跡期間中に、6729例(5.9%)が2型糖尿病を発症しました。2型糖尿病の発症は、生活習慣が大きく関わっていました。追跡調査の結果、「朝食を抜く」(週3回以上)、「夕食後の間食」(週3回以上)、...糖尿病になりやすい「食習慣」が判明

  • 小型装置によるガン放射線治療に新たな道

    私の友人は肝臓ガンから膵臓に転移してしまい、重粒子線治療という最新の放射線治療を受けました。それによって膵臓ガンは縮小したのですが、残念ながら昨年帰らぬ人となってしまいました。こういった放射線治療は可能な施設が本当に少なく、装置が大型であることがネックとなっているようです。量子科学技術研究開発機構などのグループが、細かい孔が多数開いたガラス板にレーザー光を当てると放射線の一種である高エネルギー電子線が発生することを実証しました。手のひらサイズの小型レーザー装置と内視鏡を光ファイバーで結ぶことで、被爆の少ないガン放射線治療が期待できるようです。量研機構では瞬間的に光を放つパルスレーザーを出す小型装置を用い、ガスや固体の材料に当ててエネルギーの高い電子やイオンを発生させる研究をしています。2021年には大型施...小型装置によるガン放射線治療に新たな道

  • 受動喫煙による肺ガン発症のメカニズム解明

    ずいぶん前から受動喫煙という言葉が注目されています。喫煙をしない人が周囲に流れるタバコの煙を吸うことですが、この量などは場合によって大きく異なり、その害を解析することは難しいのではと思っていました。国立がん研究センターなどの研究グループが、受動喫煙による肺ガンの発症は、能動喫煙とは異なるメカニズムの遺伝子変異を誘発していることを明らかにしました。炎症により特定のタンパク質が活性化することで変異が生じるようです。タバコを吸うと肺ガンになりやすいとされています。例えば発がん性物質の一種であるベンゾピレンがDNAに作用し、DNA中のシトシンがアデニンに変異してしまいます。この「タバコ型変異」によりガンが発症します。一方受動喫煙については肺ガン発症のリスクとなっていることは認知されていたものの、発症に至るメカニズ...受動喫煙による肺ガン発症のメカニズム解明

  • 難治性の水虫、胃酸抑制剤が効くことを発見

    私の周りには、水虫に悩まされている人は全くいません。私自身数年前足の指の間がかゆくなり皮がむけていたので、市販の水虫薬を使ったところすぐに治った記憶があります。武蔵野大学などの研究グループが、難治性の白癬(水虫)に胃潰瘍などの治療に使われる高濃度の胃酸抑制剤が効くことを発見しました。水虫は真菌の一種が人間の皮膚で増殖することで発症しますが、近年これまで効果があった抗真菌薬が効かない患者が見つかっています。今回は実験室のシャーレ上での成果で、直接人に効くわけではないのですが、新しい治療薬の開発の足掛かりになりそうです。白癬菌は水虫の原因菌となるカビで、国民の5人に1人が水虫を発症するといわれ、増殖が遅いために遺伝子改変等の実験が難しい菌とされています。抗真菌薬「テルビナフィン」を飲めば治り、安価で副作用の少...難治性の水虫、胃酸抑制剤が効くことを発見

  • 脳は「老化」ではなくむしろ「成熟」している

    最近はヒトの名前が本当に出なくなり、顔を思い出すのですが名前は出ないことが多くなりました。年齢を重ねるにつれて人間の脳は老いていくと考えて、脳の老化と向きあっています。しかし年齢とともに脳は「成熟」していき、若いころよりも的確な判断が下せるだけでなく、人生をより充実したものとして楽しめるという説もあります。また将来技術的には、脳と外付けのメモリをつないでおくことで、必要に応じて過去の記憶を引き出して読み込むことが可能になるでしょう。そうなればもうもの忘れで悩むことはなくなるはずです。しかし技術の力を借りて脳の機能を維持することで失われるものもありそうで、自然に年齢を重ねて成熟していく脳にこそ魅力があると考えることもできそうです。たしかに高齢者は、レスポンスが遅くなることがあります。たとえば様々な写真を見せ...脳は「老化」ではなくむしろ「成熟」している

  • 怒りは紙に書いて捨てると鎮められる

    私は感情の起伏が少ないようで、あまり怒ったことがないような気がします。何かに怒ってもすぐ他の興味あることをやり、忘れてしまうようです。名古屋大学の研究グループが、怒りの感情を紙に手書きし物理的に捨てると気持ちが落ち着くことを実証しました。怒りを抑える手法はこれまで「気の持ちよう」といったものに留まり、実験や客観的事実を基にしたものは確立されていませんでした。名古屋大学の研究チームは、50人の大学生のグループと46人の大学生と20代の社会人が混在する2グループに分けて実験を行いました。まず「学費の値上げについてどう思うか」や「路上喫煙についてどう考えるか」などいくつかの社会課題について論述してもらいました。それぞれの課題について添削を行い、「知性がある」「親近感がわく」などの項目について1〜9点をつけ、平均...怒りは紙に書いて捨てると鎮められる

  • 皮膚の細菌バランスが健康と病気を左右する

    近年腸内細菌の研究は活発になってきましたが、同じように多種の菌が存在するとされる皮膚の常在菌はあまり研究されていないようです。腸内といういわば袋の中にいる微生物は扱い安く、皮膚という外部に面した部分の微生物は扱いにくいのかもしれません。皮膚の細菌数に関しても研究者によって若干異なるのですが、ヒトの皮膚には約1000種類、100兆もの細菌が生息しているとされています。皮膚はどんなに滑らかに見えても、実際は無数の穴が存在し、その中に多数の常在菌が生存しているようです。こういった皮膚の常在菌は、単に皮膚の表面に存在しているだけではなく、免疫システムと密接に関わり合いながら、皮膚の恒常性維持に重要な役割を果たしています。近年の研究によって、皮膚細菌叢のバランスが崩れることが、様々な皮膚疾患の発症に関与していること...皮膚の細菌バランスが健康と病気を左右する

  • 合計特殊出生率1.20へ低下、少子化対策の必要性

    このブログでも少子化問題を取り上げ、婚姻率を上げる対策の必要性を取りあげました。6月の厚生労働省の発表によると、2023年の出生者数は72.7万人と前年比4.3万人減少し、過去最低水準を更新しました。また合計特殊出生率(一人の女性が一生の間に出産する子供の人数)は、1.20と2022年の1.26からさらに低下しました。1947年に統計を取り始めて以降最低水準であり、前年を下回るのはこれで8年連続となります。都道府県別の合計特殊出生率は、すべての都道府県で前年を下回りました。最低となったのは東京都で、0.99とついに1を下回りました。次いで北海道が1.06、宮城県が1.07でした。最も高かったのは沖縄県ですがそれでも1.60と2.0よりかなり少なくなっています。次いで宮崎県と長崎県が1.49、鹿児島県が1....合計特殊出生率1.20へ低下、少子化対策の必要性

  • 地球に「生命の材料」を運び込んだのは

    このブログでも何回か書いていますが、私は宇宙にほとんど興味はありません。ただ生命発生の中に宇宙説がありますので、可能性は低いと思いますが若干注視しています。隕石の中には火星や月から来たことが分かっているものもありますが、多くは小惑星から来たものであると考えられてきました。2003年5月内之浦宇宙空間観測所から、探査機「はやぶさ」が打ち上げられました。目的は小惑星に着陸し、そこから試料を持ち帰ることでした。この小惑星は「イトカワ」と名付けられました。この後色々あったようですが、はやぶさの着陸時の衝撃でイトカワの試料が少量ながら採取できたことが帰還後に分かりました。地球帰還は大幅に遅れましたが、2010年6月に地球大気圏に突入、サンプルカプセルは無事に回収されました。イトカワはコンドライトという分類ですが、炭...地球に「生命の材料」を運び込んだのは

  • 生命の初期段階の細胞分裂を動画で可視化

    私は高校時代生物部に所属しており、近くの海辺まで採集に行きウニの卵などの分裂を顕微鏡でみたりしていた懐かしい思い出があります。沖縄科学技術大学のグループは、脊椎動物の生命の初期段階である胚細胞で起こる細胞分裂を、メダカの受精卵を一定間隔で写真撮影しコマ送り動画にした「タイムラプス」で観察することに成功しました。これまで難しかった生きたまま胚形成中の細胞を追跡できる手法を確立しました。細胞分化が比較的進んでから起こる体細胞分裂とは違う仕組みであることが分りました。細胞分裂は、皮膚細胞や筋肉細胞のような特殊な機能を持つ体細胞での研究が進んでいます。細胞分裂装置となる紡錘体の中心的役割を担う細胞小器官で2個ある「中心体」それぞれからタンパク質線維が集まってできた紡錘糸が伸びて細胞の真ん中で染色体にくっつき、分裂...生命の初期段階の細胞分裂を動画で可視化

  • 目は脳の一部、実は危険な「紫外線疲労」

    現在は眼から入る情報が大部分ですので、眼の健康には気を付けていますが幸い今のところ問題はありません。通常メガネをかけていますが、視力は悪くないのですが歳のせいか老眼が進み近くが見えにくくなっています。老眼鏡を常に持っているのも面倒なので、遠近両用メガネをしているのが現状です。ここでは紫外線の話ですが、紫外線は日焼けの原因程度に思っており、あまり気にしていませんでした。しかし紫外線疲労という言葉もあり、注意すべき事項のようです。紫外線を浴びると、細胞内に大量の活性酸素が発生します。過剰な活性酸素は細胞を錆びつかせ、細胞の機能を一時的に低下させ、これが疲労の正体です。皮膚が紫外線を浴びると「筋肉疲労」を起こします。それに対し目から入った紫外線は、自律神経と筋肉の両方に影響を与えるので、精神的な疲労と肉体疲労の...目は脳の一部、実は危険な「紫外線疲労」

  • 変革の瞬間を迎えた、AIが科学を加速

    私は現役のころは色々な科学雑誌に論文を投稿していましたが、その査読者からのコメントに対応するのは大変でした。それがたぶん40代ぐらいになると、査読を頼まれるようになってきました。もちろん有名ではなくどこかの国の化学会誌というようん雑誌ですが、ボランティアのような扱いで時間と手間が非常にかかるものでした。勤務していた研究所はこういったいわば公的な仕事を優先して良いという了解がありましたが、年に1.2回とはいえ結構負担に感じていました。最近この査読を将来的にAIが行う可能性が議論されているようです。査読は学術論文を掲載する前に、独立した専門家が内容や学術的な意義をチェックする仕組みです。査読者は先行文献と比べ、どこに新規性があるのか、論理的な矛盾はないか、適切な方法で適切なデータを集めているかなどを見てコメン...変革の瞬間を迎えた、AIが科学を加速

  • この先病気では死なない時代がやって来る

    病気は早期発見が重要で、いかに早く見つけて適切な治療を受けるのが重要とされています。これからは致死的な病気を治すだけでなく、病気の原因そのものを断って病気にかからなくする「予防医学」が発達していきます。その分野で大きな役割を果たすのが「遺伝子解析技術」です。遺伝子解析技術と個々の病気の治験を組み合わせて遺伝子の異常を調べ、早期に特定の病気を察知して、予防に繋げることができるようになっています。アメリカ人俳優の話しが有名ですが、彼女は乳ガンと卵巣ガンの発生率が高くなるとされる原因遺伝子であるBRCA1に変異が見つかり、今後乳がんになる確率が87%と診断されました。母親が56歳の若さで卵巣ガンによって亡くなっていることもあり、彼女はまだガンになっていない両側の乳房切除を決断し、実際に手術を受けています。患者の...この先病気では死なない時代がやって来る

  • 体脂肪を燃やすスイッチとなる漢方薬

    私はあまり漢方薬は好きではありませんが、先日NHKも漢方薬を特集しており、注目が集まっているようです。漢方薬などの東洋医学は、全て人間を対象とした人体実験の結果選ばれたものという説もあり、その効果を西洋医学でも解明しようとしているようです。ここで取りあげるのは「防風通聖散」です。抗炎症作用を持つオウゴンやボウフウ、鎮静作用を持つシャクヤクなど18種類の生薬が含まれています。防風通聖散は、便秘や肥満などの改善に処方される漢方薬で、臨床試験では肥満症患者の体重を減少させる効果などが報告されています。そのメカニズムについては大変興味深いものがあありますが、注意点もあります。効能の中に肥満というキーワードが入っているため、いわゆる「やせ薬」と勘違いして多用されるケースが多いようです。しかし副作用として、間質性肺炎...体脂肪を燃やすスイッチとなる漢方薬

  • 認知機能の衰えない高齢者「スーパーエイジャー」

    私は77歳となりましたが、それほどもの忘れなどは出てきていないような気がします。ただ昔から苦手だった人の顔と名前が本当に覚えられなくなりました。テレビの連続ドラマなどでは、出演者が先週何の役だったかが分からず、ストーリーを理解するのに時間がかかったりしています。新しい研究結果によると、「スーパーエイジャー」と呼ばれる少数の幸運な高齢者は、実年齢が80歳を超えているにもかかわらず、脳の健康状態は50~60代と同等の水準を維持しています。今回スーパーエイジャーは同年代の一般的な人と比べて、記憶力や認知能力に関連する大脳組織である白質の減少が少ないことが明らかになりました。ヒトの脳は灰白質と白質という2種類の組織で構成されています。認知に関する議論や研究でよく話題になり脚光を浴びるのは灰白質です。灰白質はニュー...認知機能の衰えない高齢者「スーパーエイジャー」

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