2017年2月
寒椿睨みて筆の止まりけりつや子冬座敷飾る北斎肉筆画孝之紅筆を丹念に引く初仕事みずえ千文字の三百拾い筆始米子福参り筆致流るる朱印帳タミ子初句会独り善がりの筆を置く邦洋待春やカバンも赤い文箱も恵子毛筆の賀状は朝日昇る夢英子寒鰤やななめに掛ける筆生姜ケイ小三治の間に取り込まれ初笑い秀治手になじむ万年筆や太く冬孝之茜の字太き筆字の賀状来るタミ子筆始太く合格と書いてみる恵子筆あらう水は飯豊の寒の水ケイ新宿の寒波これしき立ち飲み屋秀治照れながら幼渡すお年玉恵子雪雲や一筆書きのすゑかすれ孝元子ができた筆圧強き賀状来るみずえ雪舞いや画筆に残る紅の色つや子筆涸れの文の辿りし冬野かなケイ墨汁の匂ふ座敷も寒の内邦洋祖母の味母の味あり納豆汁恵子不揃ひの卵一盛寒卵タミ子落款は筆子と読めし冬の展邦洋街灯のふつとともりぬ雪をんなケイ書初めの...岩瀬俳句愛好会さんからの投句
黒猫ののったり過ぐる師走かな悦子笹鳴きや父の年齢疾ふに越えカンジ雪暮れて昏睡の山現はるる秀子手毬歌全部唄えるてんてんと久美子廃屋にひともと南天の実の明るミヨ子無口でも同心円よ七草粥しげおよるべなき風花の舞ふ昼下がりミヨ子良く笑ふ隣人逝きて師走かな久美子売物件師走の風に旗騒ぐ恵年玉をはいはいの児も貰ひをりタミ子極月やこんなところに白の骸秀子野良行くは父かもしれず初山河悦子はだか木や里の小部屋の忘れものマキ子師走には夢の中でもかけ回り幸二ためらひを見せないようにお年玉しげおゆっくりと我が心音や雪野原恵正月やよそ行きの顔揃えおりとしゆき人生は勘違ひから冬帽子まき子堰落つる水は師走の空の色タミ子松過ぎの硝子に児の手残りをり悦子年玉を掌で温めては渡しけりカンジ初散歩道も木立もひとり占め久美子かたはらにどうと日の落つ焚火か...葉月会さんからの投句
2017年2月
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