類つくを書いてます。 Perdre la vue ビスクドール投稿中！
アメブロでMIMOSAという 類つくのお話のブログを持ってます。 旧Yahooブログから引っ越しました。 お気に入り登録して頂ければお話は読めます。 どうぞ宜しくお願いします。
フランス クロエのアパート弁護士から違約金の請求書が舞い込んだ。「何ですって、これ何？違約金が・・850ユーロですって？冗談じゃないわ、何を考えてるの？そんなお金が何処にあるというの？あったとしても・・払うもんですか。払わないわ絶対に。ルイに逢わないと・・そうよ、ルイに逢ってこの金額は払えないと泣き付くしかないじゃない・・・。ルイだって責任はあるんだもの。私達に優しくしたのはルイじゃないの。勘違い...
カイトが予約したのはNYで今一番人気の京都料理の店だった。セレブしか行けない、高級なお店である。刺身の盛り合わせやNYで人気の鰻のかば焼き、鰆の西京焼き、ヘルシーブームで湯葉料理や、お豆腐も人気の店だ。カトリーヌは色彩豊かな日本料理を嬉しそうに眺めてはスマホでお料理の写真を撮る。その飾らない仕草にいつしか、つくしもしおんも一緒になり、ワイワイと写真撮影が始まった。カトリーヌは英語も勿論話せたが、フラン...
カトリーヌを連れてNYにケビンが戻って来たのはその2日後だった。「父さんが、明日の朝には帰って来るってさ。」「まあ、お父様ったら何処に今までいらしたのかしらね？」「さあ？何も言わずに明日戻るから迎えに来てくれってさ・・まあ、別に父さんが居なくても困るような案件は今は無いからいいんだけどね？」「でもしおんが喜ぶわ。しおんはすっかりおじいちゃまが好きになったみたい。逢えないから寂しいって泣いて言うのよ？...
類は元々それ程、食に拘りはなく美味しい不味いという味覚には敏感だがそれ程食事に重点を置いては居ないので、食も細い方だった。つくしと知り合ってからは、二人で食事することが楽しくて昔よりも食事を楽しむ事が出来るようになった。カトリーヌの作った牛肉の赤ワイン煮は柔らかく味が染みてとても美味しい本格的な料理だった。赤ワインのソースは、フランスパンに付けるととてもこくがあり美味しい。シャンパンを飲み終わり3...
類がシャルル・ド・ゴール空港に着いたのは夕方。夕方の混雑で人混みはかなり凄い。花沢の秘書と運転手が待っているのを見つけてその隣にいる人物に驚いた。「お義父さん・・。」「やあ、ルイつくしとしおんとは楽しく過ごせたかな？」「すみません、色々今回はご迷惑お掛けして・・。」「まあまあ、そんな事はいいんだがね？ルイに話があってここで待ってたんだがここじゃ話が出来ないから、ルイに逢わせたい人物もいるから一緒に...
類とつくしとしおん、それにカイト達はカリフォルニアからNYに戻って居た。さてどうすべきか？類は悩んでいた。つくしがあんなにフランスを嫌う原因を作ったのは勿論誰でもなく自分のせいだと分かっている。だが、今直ぐにフランスを出る事は無理だ。父の病気も無理をさせたく無い‥そう言いながら今回身動き出来ずに、俺の代理という事で結局父さんに頼んで急遽フランスに飛んで貰ったんだから‥本当に情けない。本来なら、俺はフラ...
クロエは動けないでいた。何が起きたのか・・弁護士の言葉が頭の中でぐるぐると駆け巡る。確かにクロエは自分の娘エレナを使い、類に近づいた。可哀想な親子を類の前で演じた。本当は教育費も十分な額を貰っていたが、それは言わなかった。あのバザーの日も実は、元夫が来る予定が前日になってキャンセルして来たのだ。その理由が新しい彼の妻のサリーが妊娠したかも知れないと言う物だった。エレナは泣きだし、クロエはその苛立ち...
ケビンが動いた。愛する娘を悲しませたクロエに逢いにフランスに発ったのだ。「タクミか？今フランスに着いたがそれでクロエと言う女は何処にいるのかな？」「花沢の邸に呼んでいます。」「分かった、じゃあ、花沢の邸におじゃまするよ、後の事は全て私に任せてくれ。」「ケビン会長、態々類の為にフランスまで来て頂くような事になり大変申し訳ないと思ってます。」「いや、タクミには悪いと思って居るよ、タクミの仕事を奪ったよ...
類はしおんと一緒に、一日中パーク内で遊んで満足げだが大分お疲れのようだ。「ママただいま！面白かったよ。パパったらミニーちゃんにキスされてたよ？あゝそれとね、白雪姫とアリエルと・・それからだれだっけ？すごいんだよ！みんなパパをみると赤くなるのよ‥ママなんでなの？」「ふーん、パパは何処に行ってもモテモテなのね？」「つくし、そんな事は無いよ？あれって、皆にサービスでしてる事でしょう？」「サービスですって...
カイトにとっても、腹違いとはいえ可愛い妹のつくし。そのつくしを泣かせる人間を許せる筈がない。だが、昨日の類の姿をみているから、カイトも複雑な思いであったのも仕方が無い事で・・・。類は人に自分の弱みなど一切見せない男だと思って居た。それだけ今回の事は類にも、相当痛手だったんだろう。それならば・・何故？もう少し上手に立ち回る事が出来なかったのであろうか？類は、どうやら浮気等出来る器用なタイプではなさそ...
「ふふん、それで昨日は類と仲直りした訳だね？」「カイト、そんな厭らしい目で見ないでよね？・・・これはさ・・何というかその・・偶々そういう気分になってね？」「くくくっ、別に説明を求めちゃいないよ？」「もう・・ねぇカイト・・夫婦って何だろうね？愛って何だと思う？」「つくし、それを俺に聞くわけ？」「だって、カイトは私のお兄様じゃない？妹が真剣に悩んでいるんだから可愛い妹の為にアドバイスくらいはくれてもい...
つくしのまた細くなった身体を労わる様に優しく包み込むように抱きしめ何度も何度も深いキスを繰り返す。つくし・・こんなにまた小さくなって・・全ては俺のせいだね？ごめん・・あんたを大事に想ってるのに、俺って馬鹿だよね？大事に大事に想ってたのに。一番大事なものを傷つけるなんて・・・。最初は拒んでたつくしが漸く、類を受け入れて両手で類の背中をぐっと抱きしめたつくしの手のか弱さが何だか申し訳なく思う。こんなに...
類とつくしは部屋で向き合ったままで話をしている。類はつくしが小さく震えているのが分かった。「つくし？」「・・・ぐすっ・・・」つくしの双方の黒曜石の瞳から大粒の涙が零れる。「あっ・・。」それをみてしまった類はつくしに駆け寄り、強く抱きしめた。つくしは小さな身体で、一瞬類を押しのけようとしたが類の力には敵わない。「いや‥離して・・・類なんか嫌い・・。」「ごめん・・ごめん・・つくし・・。」「うっ・・うう...
つくしとしおんの居る部屋の前覚悟を決めた類が、チャイムを鳴らす。「誰？カイトなの・・？それともお父様？」「つくし、俺だよ。」「・・・。」「話があるんだ・・ここを開けてくれないか？」「・・・しおんには聞かせたくないから・・しおんをここから連れ出して貰うからちょっと待ってて。」「何処に？俺が連れて行こうか？」「いいの、トーマスに連絡するから。」暫くすると、部屋の前にケビンの秘書であるトーマスがしおんを...
その日は、眠れる夜を過ごしたつくしと類。朝になると、つくしの顔は泣いたせいで目は腫れてしまってそれを見たケビンが直ぐに、一番人気の腕の良いエステティシャンを数名部屋まで呼んだ。1時間半掛けて、プロの手でつくしの泣き腫らした顔は分からない程になった。類の方は、カイトの部屋で酒を飲んだが酔えなくてつくしやしおんの事を思うだけで落ち込みが激しい。最初は類を揶揄い半分で見ていたカイトも何だか最後には類に同...
つくしは、ケビンが抱いて連れて帰ったしおんをベッドに寝かせると暫く、しおんの顔を見ていた。類にそっくりな寝姿に、今更ながら類の面影を見た。自分の左手の薬指には類から貰ったマリッジリングが嵌っている。類は花沢の仕事を始めて、1年後のクリスマスにエンゲージリングだ言ってとても綺麗なピンクダイヤの指輪をくれた。大きな一粒ダイヤの色は綺麗なピンク色でそれを取り囲むように一回り小さなダイヤ達がお花の形にデザ...
類は部屋をつくしに追い出されて、項垂れた。ホテルのロビーに座ったままで身動きも出来ずにいた。つくしが言った事は全てが正しい。俺が、つくしに相談しなかった事がそもそもの原因だった。何か問題が起きたらあれ程話し合い相談して決めようと約束したのに。それを破ったのは俺だった。つくしは本来頑張り屋だったから、フランス語がそんなに難しいなんて思っても居なかった忙しくて、つくしの話を聞いてやれなかったのは俺だ。...
ノックしてドアが開く。つくしもしおんも来客が来るなんて知らずに、ソファーでぐったり休んでいる。「あっ、パパだ！！ママ、パパだよ。」「えっ？何で・・？ここに？」「随分探したよ・・電話も繋がらないし、NYに行ったらここには居ないと言われた。ペントハウスはお嬢様とお孫様の為にリフォーム中だと言われたから慌てたよ？」「ペントハウスをリフォーム？お父様私は何も聞いて無いけど？」「・・さあ、私も何の事やら？」...
「父さん、お願いがあるんだ・・どうしても動きたいのに身動きが出来ない。」「類、何があった？」「つくしが‥俺がつくしを傷つけてた・・気付いて無かったんだ・・それでつくしはNYのケビン会長の元へ・・しおんを連れて行った。しおんの事も俺がどうやら傷つけたみたいなんだ・・。」「実は田村から連絡を貰っていたんだ・・私がフランスに飛ぶから類はNYにつくしさんとしおんを迎えに行きなさい。」「いいの？」「このままでは...
つくしは、ケビンのペントハウスに居た。つくしがここを出てから、今はカイトがケビンと暮らしている。「しおん、カイトおじさんが抱っこしてあげるおいで。」「カイトおじさま大好き。」カイトの柔らかな笑顔は昔の類によく似ている。カイトとは初対面なのに、初めからしおんはカイトに懐いた。カイトの膝の上に座り、笑顔を取り戻したしおんの姿につくしは安堵の表情を浮かべた。自分以上に傷ついたしおんを、あのままフランスに...
「はな枝教えてくれないかな？俺は何を間違えたんだろう？何かつくしに嫌な思いでもさせた？何でつくしは出て行ったの？」「・・・お分かりになりませんか？いえ、全ては私の所存です・・。私があのクロエ母娘をここに家庭教師として招き入れたのがそもそもの間違えでした。」「えっ、クロエも、エレナもいい子だよ？仲良くフランス語を習って居たんでしょう？」「それは類様の前だけではないのですか？私にはそうは思えません。よ...
私達は何を間違えたのだろうか？私は高校生なのに、しおんを産んだ・・。世間ではそれは冷たい目でみられるような事だと知った。だから、しおんが恥ずかしくないように馬鹿にされないように語学も身に着けて、花沢物産で経営者の跡取りとなる類の隣で堂々と笑って居られるよにと今まで努力して来た。日本から知り合いも居ないフランスに来るのは勇気も必要だった。慣れないフランス語にこんなに苦労するとは・・。フランス語での授...
日曜日の朝の事だった。珍しく類が早く目を覚ました。いつもならどんなに起こしても起きないのに。「類？もう起きたの？・・まだ7時前だよ？」「あっ、うん今日は用事があるんだ。」「用事？日曜日のこんな朝早くから？」「エレナと・・クロエに頼まれたんだ。」「エレナとクロエに？・・・・どういう事？」「エレナの幼稚園でバザーがあるらしい・・男手が足りないから手伝って欲しいって・・・。」「・・・ふーんそれで、そんな...
クロエはブルーグレーの瞳に金髪の長い髪娘のエレナもクロエにそっくりな髪の色に少しだけグリーン掛った瞳が綺麗な子だった。「宜しく、クロエ・モローです。これが娘のエレナです。」「つくし・花沢です。娘のしおんです。主人はまだ戻って居ないの。」美しい母娘だわ・・フランス人形みたい。二人ともスタイルいいし‥綺麗な髪の色に綺麗な瞳・・・。「そうですか？週に3回お嬢さんにフランス語を教えるように言われたのですが...
つくしが、環境に慣れないのと同じようにしおんも環境に慣れなくて苦労した。そして、ついに我慢の限界が訪れてしまった。しおんは皆で歌を歌う時間だった。先生のオルガンで皆で歌を歌う。J’aime la galette,Savez-vous comment ?Quand elle est bien faite,Avec du beurre dedans.Tra la la la la la la la la l ere,Tra la la la la la lalala ,おいしいのってどんな風なの？ふっくら こんがり焼けたときよららら ららららら...
フランスでの生活は最初は順調に思えた。慣れない国での大学での授業と子育てと、類にはそれに加えてフランスでの仕事もある。それが、家族に少しの隙間風を巻き起こした。最初の発端は、しおんが幼稚園で問題を起こした事だった。しおんが通う幼稚園は大学の敷地内にあり、子供に何かあれば電話で親が呼び出される。最初はこの呼び出しが1週間に何度もあった。でもそれはまだ慣れない生活だから仕方ないと思って居た。フランス語...
そしてまた1年・・。しおんは3歳つくしは19歳大学2年類は20歳大学3年9月からフランスの大学に留学する事が決まっている類とつくし。しおんはフランスの私立幼稚園petite sectionに入る事が決まっている。向こうでの生活の準備もある為に大学が夏休みに入った7月にフランスに行くことが決まった。フランスに旅立つ前日、NYのケビンが態々つくし達をフランスまで送り届けると言い、プライベートジェット機でやって来た。し...
またあれから1年が経ちしおん2歳つくし18歳大学1年類19歳 大学2年しおんはおしゃべりが上手になった。「おかあしゃま、ピアノ？」「ごめんね、しおん今日は大学の日なのよ？はな枝さんと遊んで待ってて？」「はーしゃんと？うん・・わあった。」「おとうしゃまは？」「今日は会社だよ・・寂しいね？でも夜には戸倉先生が来るのよ？」「とくらじぃじ？」「そうよ、お父様のバイオリンの日だからね？じゃあ、はな枝さん皆さん今日も...
それから・・1年が経ちしおんは1歳の誕生日を迎えつくしはまだ17歳類は18歳で大学1年生この春2年生つくしは、大学1年になる。つくしの大学は色々考えて私立の女子大になった。英徳にしなかったのは、しおんの事もあるから出来るだけ誰もつくしを知らない大学にしたかった事と、男子学生が居ない学校と類が決めた結果である。ここで2年間語学を勉強して、大学2年になったら類と二人でフランス留学を考えている。花沢はフランスが本...
皆様こんばんは！今日はお知らせにやって参りました。暫く放置したままだった、Yahoo！ブログのふんわりのんびりですが、アメーバブログにお引越し致しました。その際にブログ名も「Mimosa」に変更致しました。https://ameblo.jp/gohannoritama/ まだお話は書いておりませんが・・・。お知らせだけしておきます。もしも、興味がある方は遊びにいらしてくださいね？にほんブログ村...
匠がそれから数日後に、邸に戻って来た。翌朝から、朝はつくしの味噌汁の匂いで目が覚める。「朝からいい香だな・・。味噌汁か？」「はい、旦那様・・朝だけはつくし様がお味噌汁とご飯それに玉子焼きに焼き魚等をお作りになるんでございます。類様も必ず朝食をお召し上がりになるようになりまして・・それにお昼には時々お弁当までお持ちになるのです。」「ほぉ・・あの偏食だった類が‥変われば変わるものだな・・。」「はい。つ...
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