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  • 任務-松本清張未刊行短篇集 (松本 清張)

    いつも利用している図書館の新着本リストで目に付いた本です。松本清張さんは私の好きな作家のひとりですが、本書は、松本さんの没後三十年記念企画の1冊で、いままで未収録だった短編から10篇を選んで書籍化したものとのことです。小説なので、ネタバレになるような引用は控えますが、松本清張さんと言えば「点と線」「ゼロの焦点」等に代表される“社会派推理小説の巨匠”というイメージが大きく、せいぜい初期は歴史小説も手掛けていたということぐらいしか知らない私にとって、この10篇、それぞれに色合いが異なっていて、その筆の多彩さに素直に驚きました。そして、その作家としての開花までの道程の険しさを、本書の最後に収録されている自伝的小品「雑草の実」で読み知りました。日々の暮らしすら困難で文学とは距離を置いていた松本氏は昭和25年「週刊...任務-松本清張未刊行短篇集(松本清張)

  • 〔映画〕マイ・ニューヨーク・ダイアリー

    2020年に制作されたアイルランド・カナダ共作の映画です。タイトルからアメリカの映画のように思いましたが違うんですね。テイストとしては、主人公の成長を描いた“青春ドラマ”です。物語の流れや上司とのやり取りは「プラダを着た悪魔」を彷彿とさせるものがあります。メリル・ストリープの役まわりがシガニー・ウィーヴァーというわけです。この手のプロットには不可欠な“優しいおじさんサポーター”もしっかりついていて、ハートウォーミングな作品に仕上がっています。ステレオタイプ的で少々物足りないきらいもありますが、好感の持てる作品だと思います。マイ・ニューヨーク・ダイアリー[DVD]通常盤マーガレット・クアリーHappinet〔映画〕マイ・ニューヨーク・ダイアリー

  • 〔映画〕ゲイト・オブ・ザ・サン~終わりなき聖戦~

    2014年に制作されたアルジェリア映画です。珍しいですね、アルジェリアの作品を観るのは初めてだと思います。ジャンルとしてはアクション作品ですが、“可もなく不可もなし”といった普通の作品です。ラストのサプライズはかなり無理筋の唐突感がありましたが、それも何の工夫もなく解決している大胆さはちょっと驚きです。あと、驚きといえば、何と言ってもマイク・タイソンの出演ですね。こちらも何の脈絡もなく“本人役”で登場して去っていきました。全く意味不明ですが、エンターテインメントとしての話題作りという点では何でもありということですね。ゲイト・オブ・ザ・サン~終わりなき聖戦~[DVD]ザカリア・ラムダンアメイジングD.C.〔映画〕ゲイト・オブ・ザ・サン~終わりなき聖戦~

  • 〔ドラマ〕トム・クランシー/ CIA分析官 ジャック・ライアン(シーズン4)

    2023年に配信されたテレビドラマシリーズです。シーズン4の舞台は、アフリカ、メキシコ、ミャンマー、ヨーロッパと全世界にわたっていますが、ストーリーの基軸は、ジャック・ライアンのチームの活躍によるアメリカへのテロ行為の阻止です。物語自体、ある程度のところで見えてくる「悪役」がすべてお縄になる“勧善懲悪”ものなので、世界共通、老若男女に受け入れられますね。そして、このシリーズの魅力。ストーリー展開の鮮やかさは言うに及ばずですが、何よりジャック・ライアンを中心とした登場人物の多彩なキャラクターでしょう。シリーズ後半からのエリザベス・ライト、そしてこのシリーズ4にはマイケル・ペーニャが演じるドミンゴ・シャベスが加わり、ますます強力な布陣になりました。ちなみに、私は、飄々としていながらプロフェッショナル・スピリッ...〔ドラマ〕トム・クランシー/CIA分析官ジャック・ライアン(シーズン4)

  • 一旦、退社。~50歳からの独立日記 (堀井 美香)

    いつも利用している図書館の新着本リストで目についた本です。著者の堀井美香さんは、元TBSアナウンサー。2022年4月、50歳でTBSを退社しフリーとして歩を進めました。本書は、その節目を迎えてのさまざまな想いを綴った堀井さんのエッセイ集です。期待どおり私の興味を惹いたところは数多くありましたが、その中から特に印象に残った部分をいくつか書き留めておきます。まずは、最初の章「2月2日とりあえず、箱を借りた」から。(p17より引用)覚悟は自分で作っていく。背水の陣かもしれない。でも図らずもいい方法を見つけたとも思っている。“実行”に裏打ちされたいい言葉です。この“腹の括り方”は見事ですね。こういった“悟り”の決意は、本書のあちらこちらでお目にかかります。(p161より引用)捨て駒になっても、いなくていい存在と言...一旦、退社。~50歳からの独立日記(堀井美香)

  • 〔映画〕ケイコ 目を澄ませて

    2022年に公開された日本映画です。耳が聞こえない元プロボクサー小笠原恵子さんの自伝を原案とした作品です。物語というより、主人公の日々をそのままに映した作りで、ドラマチックな演出等は皆無ですが、自然と惹き込まれるような魅力がありました。主人公を取り巻く登場人物の描き方がとても丁寧だったのが、その大きな要因だと思います。併せて、キャスティングも秀逸。主人公の岸井ゆきのさんを筆頭に、三浦友和さん、仙道敦子さん、三浦誠己さん、松浦慎一郎さん、佐藤緋美さんと、この作品のテイストに相応しいしっかりとした役者さんが揃っていましたね。ケイコ目を澄ませて岸井ゆきの〔映画〕ケイコ目を澄ませて

  • 〔映画〕ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結

    2021年に公開されたアメリカ映画です。DCコミックスの「スーサイド・スクワッド」をベースにしたスピンオフ的な作品です。全く私の好みではないのですが、こういった感じの映画がアメリカでは好まれるのでしょうか?登場するキャラクタがどれも濃くて、観ているだけでも結構疲れますし、登場する“怪獣?”も芸のない“どぎつい造型”で面白味がありません。ちょっと気になっていたハーレイ・クイン役のマーゴット・ロビーも今ひとつ役に冴えがなかったですね、残念です。ザ・スーサイド・スクワッド“極”悪党、集結[DVD]4548967461039ジェームズ・ガンワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント〔映画〕ザ・スーサイド・スクワッド“極”悪党、集結

  • 〔映画〕バーン・アフター・リーディング

    2008年に公開されたアメリカのコメディ映画です。ジョージ・クルーニーとブラッド・ピットに加え、私は知らなかったのですが、フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントンという二人のアカデミー賞を受賞した女優さんも出演しているというとても豪華なキャスティングです。ただ、作品は私にはまったく合いませんでした。ボタンの掛け違いがドタバタ劇を引き起こしていくのですが、正直、そのギャグ?のセンスに私の感性がついていけませんでした。こういうのが“面白い”のですかねぇ???バーン・アフター・リーディング[DVD]ブラッド・ピットHappinet(SB)(D)〔映画〕バーン・アフター・リーディング

  • からだの錯覚 脳と感覚が作り出す不思議な世界 (小鷹 研理)

    いつも利用している図書館の新着本リストで目についた本です。「ブルーバックス」は時折手を伸ばしたくなりますね。今回は「認知科学」関係の著作ですが、“錯覚”をテーマにした解説本ということで興味を持ちました。もちろん、私はこういった分野は全くのど素人なので、初めて知ることばかりでしたが、それらの中から特に私の関心を惹いた「第6章幽体離脱を科学する」の章での解説を覚えとして書き留めておきます。そこでは、小鷹さんは、「体の錯覚(フルボディ錯覚)」の一種として“天井を見下ろす”という「寝転がる姿勢での視点反転(重力反転)」が生じることを示したうえで、こう続けています。(p229より引用)幽体離脱は、この寝転がりの特異性を、想像世界におけるスペクタクルな対面の演出のために、単に都合よく利用しているのです。しばしば超常現...からだの錯覚脳と感覚が作り出す不思議な世界(小鷹研理)

  • 〔ドラマ〕シタデル

    2023年に配信されたアメリカのスパイ・アクションドラマです。第一印象はスマートな感じで期待度は高かったのですが、その期待の割には“今一歩”という印象ですね。ストーリー展開が現在と過去との往還によって進んでいくのですが、その場面転換が観ていてちょっと煩わしかったのと、二者対立の図式が基本であるがゆえに物語に拡がりがなかったように思います。とはいえ、出演していた俳優さんたちはみなさん個性的でなかなかよかったので、続編が配信されるようなら観たいですね。シタデルシーズン1:特別編お前が知っていることはすべてウソだRichardMadden〔ドラマ〕シタデル

  • 〔映画〕レイダース/失われたアーク《聖櫃》

    このところ配信サービスで観ている作品が今ひとつのものばかりなので、口直しに昔の定番シリーズを引っ張り出してきました。今ちょうど最新作が公開されているようですが、これは1981年に公開されたシリーズ第1作目の作品です。ジョージ・ルーカスの原案、スティーヴン・スピルバーグの監督という豪華な制作陣で始まり、このあと人気シリーズとして定着したこのシリーズ、何度見ても楽しめますね。まあ、正直なところ、今観直すと、この1作目の映像にはかなりショボいところが目につくのですが、それでも、これでもかとテンポよく次々にエピソードが展開する構成は流石にインパクト大ですね。このシリーズのあと、トゥームレイダー、ナショナル・トレジャーといった似たような宝探し的エンターテイメント作品が次々に登場して、ひとつの必勝パターンが作られてい...〔映画〕レイダース/失われたアーク《聖櫃》

  • 高千穂伝説殺人事件 (内田 康夫)

    かなり以前に読んだ内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら“浅見光彦シリーズ”の制覇にトライしてみようと思い始ました。この作品は「第9作目」です。舞台は“高千穂”。宮崎の方です。仕事関係では、以前勤めていた会社のお客様ご招待イベントで宮崎市は訪れていますし、熊本勤務時代は日南のあたりもドライブしました。また本作でも登場する“高千穂峡”は、遥か昔、高校時代に九州一人旅をしたのですが、そのときに訪れたことがあります。ネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、この作品は書籍としてのボリュームの割には、ミステリー本体は...高千穂伝説殺人事件(内田康夫)

  • 〔映画〕バッテリー

    2007年に公開された日本映画です。あさのあつこさんの小説が原作で、コミックやアニメにもなっているようです。もともとが児童文学だったこともあり、ストーリーは無難な展開で、ラストも八方丸く収まる予定調和。主役の林遣都さんもこれが映画初出演とのことで、初々しい演技がこの作品の雰囲気にはよく合っていたように思います。あと、キャスティングで光っていたのは、主人公の弟役の鎗田晟裕くん。等身大の演技は爽やかでした。バッテリー[DVD]林遣都KADOKAWA/角川書店〔映画〕バッテリー

  • 〔映画〕ウォーターワールド

    1995年に公開されたアメリカ映画です。海洋を舞台にしたアドベンチャー作品ですが、見応えのあるその雄大なスケールの割に興行的には厳しかったようです。確かに、ほとんどがCGで処理できる“スペース(宇宙)”ものと比較すると結構実写シーンも多く、撮影時の苦労は十分想像できますね。作品としてはどうでしょう。どういうマーケットをイメージしていたのか・・・。ストーリーは予定調和的ですし、リアリティは薄いので、観る人によっては物足りないと感じるでしょう。無難なファミリー向けエンターテイメント作品といったところだと思います。ウォーターワールド[DVD]ケビン・コスナージェネオン・ユニバーサル〔映画〕ウォーターワールド

  • 誰だって芸術家 (岡本 太郎)

    いつも利用している図書館の新着本リストで目に付いた本です。岡本太郎さんの著作は、かなり以前に「自分の中に毒を持て」を読んだことがありますが、予想どおり強烈なインパクトのある内容でした。本書は、岡本さんが“芸術”をテーマに新聞や雑誌等様々な媒体で語った原稿を再録したものとのこと。半世紀前のメッセージですが、私の興味を惹いたたくさんのフレーズがありました。それらの中からいくつかを書き留めておきます。まずは、岡本さんの若き日、18歳でパリに渡って、世界的抽象芸術家の集まりである「アプストラクシオン・クレアシオン協会」の運動に加わったころです。(p32より引用)私は確信していた。芸術表現は人間の存在、その運命全体を、無条件につき出すべきものであって、色と形の美を基準に安定する、いわゆる「美学」であってはならない。...誰だって芸術家(岡本太郎)

  • 〔ドラマ〕トム・クランシー/ CIA分析官 ジャック・ライアン(シーズン3)

    2022年に配信されたテレビドラマシリーズです。中東、南米に続いて、今回は、本命ロシアを中心としたヨーロッパが舞台です。実際、このドラマのような状況が生じうるのか、その場合CIAはこういった活動を実行するのか、そのあたりの可能性は全く伺い知ることはできませんが、サスペンス作品としてはよく出来ていると思います。もちろん偉大なるフィクションですが、主要人物にとどまらず画面に登場しているすべての人の表情や台詞がしっかり演出されているので、エンターテイメント作品としてのリアリティが感じられるのでしょう。これなら「シーズン4」も観たくなりますね。CIA分析官ジャック・ライアンシーズン3DVD-BOX4550510080635ジョン・クラシンスキーパラマウント〔ドラマ〕トム・クランシー/CIA分析官ジャック・ライアン(シーズン3)

  • 〔映画〕サイレント・トーキョー

    2020年に公開された日本映画です。佐藤浩市さん、石田ゆり子さん、西島秀俊さん、中村倫也さん、広瀬アリスさんと、キャスティングはかなり贅沢なのですが、その割には、今ひとつ冴えない作品でした。過去のシーンでの登場人物の年齢による役者さんの交替も、見た目も含めキャラクタがかなり変わってしまったので、観ていて不自然でしたね。作品自体は、サスペンスタッチなのですが、原作を映像化するにあたって、何かチューニングをミスったような感じを受けました。ストーリー展開もそうですが、致命的なのは「犯行の動機」と「犯行内容」との連関に納得性が薄かったところでしょう。その動機で、こういう行動になるのか?かなり無理筋で違和感が残ります。なので、ラストのどんでん返しのインパクトも薄れてしまったのだと思います。残念ですね。サイレント・ト...〔映画〕サイレント・トーキョー

  • 生きる意味 (姜 尚中)

    いつも利用している図書館の新着本リストで目に付いた本です。ご存じのとおり姜尚中さんは政治学者ですが、エッセイの達人でもあります。本書はコロナ禍が収まりきらない今日、心の安寧に誘うエッセイを採録したものです。姜さんの穏やかな言葉の中から私の心に響いたくだりを覚えとしてひとつ書き留めておきます。姜さんと中村哲さんとの関わりに触れた小文「『川上』に向かう生き方」より、新型コロナ感染症への対応の構えについて。当初医療活動で赴いたアフガンの地で、中村さんが井戸掘りや灌漑用水路の開削に邁進された理由を、姜さんはこう捉えました。(p34より引用)やがて中村さんは悟った。自分のやっていることは「川下」で対症療法的に格闘しているだけではないかと。もっと、「川上」に目を向けなければならない。そうすれば、問題はもっとシンプルな...生きる意味(姜尚中)

  • 〔映画〕マイル22

    2018年に公開されたアメリカ映画です。アクション作品なので、筋書はシンプルこの上なし、ともかく空港までの22マイルを移動するというミッションを映像化しただけです。ただ、そのためのナビゲーションは先進技術を駆使したもので、私としてはちょっと面白く観ることができました。お決まりの戦闘シーンですが、イコ・ウワイスが見せた格闘アクションはなかなかにスピーディーで迫力がありました。彼は、スタントマンでもあり武術家でもあるんですね。あとは、「mother」というキーワード。今回の出来事のきっかけも含め、なるほどそういうことかと、勝手に自己満足に浸りました。Mile22[DVD]CzechVersionDVDPAL(Region2MadeinEurope-pleasecheckyourDVDplayercompati...〔映画〕マイル22

  • 〔映画〕特捜部Q キジ殺し

    2016年に公開されたデンマーク映画です。シリーズものの第2作目、暗く沈んだトーンのサスペンス作品ですが、しっかりした出来でなかなか見応えがあります。出演している俳優の方々はまったく馴染みがない顔ぶれなので、いきおい作品のウリは「ストーリー」「演出」「映像」がどうかということになりますが、どれも私の感覚では及第点だと思います。あと、ヒロインを演じたダニカ・クルチッチさんの演技にはインパクトがありました。いい役者さんですね。特捜部Q~キジ殺し~[DVD]ニコライ・リー・コスアメイジングD.C.〔映画〕特捜部Qキジ殺し

  • 「65歳の壁」を乗り越える最高の時間の使い方 心と身体の健康を保つために何をすべきか (和田 秀樹)

    いつも使っている図書館のサービスの中に「電子図書館」があります。試しに使ってみようと登録して、借りられる本の中で最初に目についたのがこの本です。和田秀樹さんの著作は、10年以上前に「テレビの大罪」「大人のためのスキマ時間勉強法」を読んだことがありますが、最近は手に取っていません。このところの和田さんは「高齢者向け」の本を立て続けに出していますね。本書もタイトルに「65歳」という年齢が含まれていますが、ちなみに私も65歳が間近になってきたので、さてどんな“勧め”が書かれているか楽しみに手に取ってみました。もちろん、極々ありきたりのものもありますが、なるほどと改めて気づかされるようなアドバイスもありました。まずは、和田さんも、同様の啓発本と同じく、退職後は現役時代とは「時間の使い方の自由度」が格段に変わること...「65歳の壁」を乗り越える最高の時間の使い方心と身体の健康を保つために何をすべきか(和田秀樹)

  • 〔映画〕キングダム2 遥かなる大地へ

    2022年に公開された日本映画です。コミックやアニメで大人気の「キングダム」シリーズの第2作目。今年(2023年)、第3作目も劇場公開されたところですが、どこまでシリーズとして続くのでしょう。この第2作目についていえば、シリーズを意識した完全な「つなぎ」パートですね。第1作目では登場しなかったメインキャラクタのひとり「羌瘣」をメンバに加えるためだけといってもいいような位置づけです。ただ、原作での「羌瘣」のキャラクタのインパクトが大きかった分、清野菜名さんをもってしてもちょっと物足りない印象ですね。ストーリー面での面白さは何もなく、映像的にも冗長な戦場シーンがほとんどで、その出来も特筆すべきものではありませんでした。評判の高さに反して、かなり残念な作品だと思います。キングダム2遥かなる大地へブルーレイ&DV...〔映画〕キングダム2遥かなる大地へ

  • 〔映画〕忍びの国

    2017年に公開された日本映画です。小説が原作ですが、それをグッと半分程度に整理・圧縮して映画化したそうです。ストーリーはともかく、対人の戦いのシーンは見応え十分でした。このあたりは、嵐の大野くんの類稀な身体能力によるところが大きいですね。評判どおり見事です。観る前にはほとんど期待していなかったのですが、それだけでもエンターテイメント作品として楽しめるレベルでしたね。あと、キャスティング面でいえば、立川談春さん、でんでんさん、きたろうさんといった多彩な脇役陣とヒロインの石原さとみさんでしょう。特に石原さんは、こういった役どころも予想外?にはまっていましたね。登場するシーンごともっていく存在感はなかなかものです。「忍びの国」通常版[DVD]大野智TCエンタテインメント〔映画〕忍びの国

  • 廃墟に乞う (佐々木 譲)

    このところ気分転換に読んでいるミステリー小説は、読破にチャレンジしている内田康夫さんの“浅見光彦シリーズ”に偏っているので、ちょっと息抜きとして、今まであまり読んだことのない作家の方々の作品にトライしてみようと思っています。手始めに、これまた今まで意識的に避けていた「有名な文学賞」を受賞した作品からあたろうと考えて本作品を選んでみました。第142回直木賞受賞作、表題作も含め6つの短編で構成されている著作です。6編はそれぞれが独立した作品ですが、一連のものとしての流れも意識されているようです。さて、ミステリー小説なのでネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、読み終わった印象は“nagative”でした。すべての作品が揃って極くあっさりとラストを迎え、しかも動機や犯行の謎解きも中途半端。もちろん作者と...廃墟に乞う(佐々木譲)

  • 〔映画〕思い、思われ、ふり、ふられ

    2020年に公開された日本映画です。久しぶりに観た「コミック」原作の作品ですが、徹底的に“爽やか系”で貫き通したストーリーですね。4人の主要人物の誰もが主人公と擬することができるので、観る側の受容度は大きく広がります。その点では、合わない受け手を作らない映画です。それはキャスティングにも表れていて、主役級4名のアサインは成功でしょう。特に、浜辺美波さんは、最近こそ大きな役、さまざまなキャラクタの役にチャレンジして大きく成長しつつありますが、この作品では“等身大”の素直な演技でとても良かったと思います。(やはり「シン仮面ライダー」での役は、彼女の持ち味とはかなり違うんですね)思い、思われ、ふり、ふられDVDスペシャル・エディション浜辺美波東宝〔映画〕思い、思われ、ふり、ふられ

  • 〔ドラマ〕トム・クランシー/ CIA分析官 ジャック・ライアン(シーズン2)

    2019年に配信されたアメリカのテレビドラマシリーズです。シーズン1は、イスラムのテロリスト、今回は、南米の独裁政権が相手です。アメリカの抱いている南米諸国の地政学的位置づけを反映しているのか、今回のジャック・ライアンの思考や行動はかなり強引ですね。ここまで個人として突っ走るのは、演出としても少々行き過ぎの感があります。そのあたりは、最後のHappyEndとアメリカ本国の黒幕の逮捕でバランスをとっているのかもしませんね。CIA分析官ジャック・ライアンシーズン2[DVD]ジョン・クラシンスキーパラマウント〔ドラマ〕トム・クランシー/CIA分析官ジャック・ライアン(シーズン2)

  • 13歳からの地政学: カイゾクとの地球儀航海 (田中 孝幸)

    SNSで紹介されていたので読んでみました。いつもの図書館にも収蔵されていましたが、予約は40人を超える待ち行列でびっくりしました。かなり話題になっているようですね。私も「地政学」にはちょっと興味があるので、こういった入門的な本はとても助かります。まったくの初学者なのでどの項目も勉強になったのですが、特に私の関心を惹いたところをひとつ書き留めておきます。「絶対に豊かにならない国々」との章。アフリカ諸国の社会構造や労働環境に言及しつつ、“安くて良いものの危うさ”をカイゾクさんはこう説きました。(p168より引用)「買う側からしたらそうだろう。だが異常に安くて良い物は、なんらかの人々の犠牲がともなっている物だと考えてみてもいいだろう」これは“フェアトレード”への関心を惹起させるコメントですが、本書では、“国の地...13歳からの地政学:カイゾクとの地球儀航海(田中孝幸)

  • 〔映画〕もののけ姫

    1997年に公開されたスタジオジブリ映画です。観るのは何度目かになると思うのですが、あまり記憶にありません。ジブリ映画の中では、特にストーリー性やメッセージ性が強いですね。そのせいもあり、宮崎駿作品の中でもとても評価の高い作品のようですが、私にはあまり響きませんでした。「絵」の水準も最近のジブリ作品と比較すると正直“今ひとつ”で、やはり古さを感じざるを得ません。ただ「声の出演」の方々のお名前をみると、森繁久彌さん、森光子さん、美輪明宏さん・・・、圧倒的な存在感をもった役者さんたちで、こればかりは驚かざるを得ません。もののけ姫[DVD]宮崎駿ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社〔映画〕もののけ姫

  • 〔映画〕ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

    2007年に公開されたアメリカ映画です。ご存じの人気シリーズですが、私としては特段の思い入れもないので、テレビ放映されたものをちょこちょこ観ているといった関わり方です。なので、物語の流れもほとんど把握していませんし、当然、過去のエピソードや登場人物間の人間関係、さらには細かな伏線のようなものも全く理解しきれていません。それでも、このシリーズの作品の場合、ある程度は楽しめますね。ストーリーの出来を脇に置いても、映像やキャスティングがしっかりしているからでしょう。とはいえ、そもそもの期待値が高い分、可もなく不可もなしという印象になってしまうのですが・・・。ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団[Blu-ray]ダニエル・ラドクリフワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント〔映画〕ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

  • ミライの源氏物語 (山崎ナオコーラ)

    いつも聴いている大竹まことさんのpodcastの番組に著者の山崎ナオコーラさんがゲスト出演していて、本書についてお話ししていました。山崎さんは大学時代の卒論で「『源氏物語』浮舟論」をテーマにしたとのこと。それから20年以上を経て、今度は「源氏物語」を材料に、そこに描かれた登場人物たちの言葉や思考を現代の社会規範からの視点(問題意識)で感じるところを記していきます。数々の興味深い指摘がありましたが、まずは、山崎さんが語る「源氏物語」の形式的な特徴です。(p178より引用)『源氏物語』の登場人物は、読者によって付けられたあだ名で現在の多くの人に認識されていますが、作中には名前がほとんど出てきません。そうなのですね、本文中に名前がなくても、文脈と敬語の使い方で特定できたということのようですし、今に伝わる登場人物...ミライの源氏物語(山崎ナオコーラ)

  • 〔映画〕チケット・トゥ・パラダイス

    2022年に公開されたアメリカ映画です。“ロマンティック・コメディ”ですから、ストーリーは完全にステレオ・タイプです。なので、物語としては何も言うべきところはありません。見どころはといえば、舞台となった“バリ島”の美しい風景とキャスティングでしょう。ともかく、この作品は、ジュリア・ロバーツとジョージ・クルーニーの共演に尽きます。こういうノリの役作りは二人にとってはそれこそ手慣れたものですね。サプライズはありませんが、安心して楽しませてくれます。チケット・トゥ・パラダイス[DVD]4550510082318ジョージ・クルーニーNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン〔映画〕チケット・トゥ・パラダイス

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