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現代俳句選抄 https://blog.goo.ne.jp/haiku_square

ご恵贈頂いた書誌から、五島高資が感銘した俳句などを紹介しています。

五島高資
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住所
宇都宮市
出身
長崎市
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2014/11/27

  • 大井恒行・句集『水月伝』ふらんす堂

    大井恒行さんより『水月伝』(ふらんす堂)を頂きました。心よりお礼申し上げます。覚悟なき死のおびただし核の冬大井恒行覚めているほかは眠りぬ鈴の風同ひかりなき光をあつめ枯れる草同赤い椿大地の母音として咲けり同行方わからぬ光放てり手の林檎同大井恒行・句集『水月伝』ふらんす堂

  • 「月鳴」第5号(狐尽出版)

    春満月戦車渋滞していたり中内亮玄微笑みの凄まじきこと落椿同曼珠沙華火の骨組みに緩み無く同「月鳴」第5号(狐尽出版)

  • 高橋睦郞・句集『花や鳥』ふらんす堂

    この星の春を盡すや又震ふ高橋睦郞踝に雲さやりつぐ川禊同變若水や有爲の奥山㝱深く同春惜む綾取りの橋壊しては同三界は火宅風宅三の酉同山や水有情無情や皆目覺む同高橋睦郞・句集『花や鳥』ふらんす堂

  • 「オルガン」33号

    菜種梅雨パレードにひつような橋田島健一山桜なにも言わずについてくる同人をさがしてと奉じてゐる遅日鴇田智哉菜の花の群れが空気を膨らます同つま先に春の闇から届く波福田若之ゆく春に折り目があれば分けやすい同ほんたうはつばきのなかにあることば宮﨑莉々香星ぼしや見えなくなつた手に手を振る同こゑが地に届いて枝垂桜かな宮本佳世乃ともに夜を生き桜蘂降りつづく同「オルガン」33号

  • 高橋亜紀彦・句集『異邦の神』朔出版

    何度開けてもないものはない冷蔵庫高橋亜紀彦仙人掌の永き夢から醒めて赤同曼珠沙華汝もサイコパスかも知れず同白梅や詩人は生くるために書く同長き夜や使ひみちなき砂時計同出目金の泪に誰も気づかざる同高橋亜紀彦・句集『異邦の神』朔出版

  • 俳誌「牧」第15号

    月に住む時代それでも白子干仲寒蟬入口のとなりに出口牡丹園同息止めて水着売場を抜けにけり同バイナップルすら爆弾に見えてくる同出目金の赤は黒より不幸せ同俳誌「牧」第15号

  • 越智友亮・句集『ふつうの未来』左右社

    雪もよい湯気のにおいのからだかな越智友亮気を抜くと雨粒こぼす春の空同噴水の水やわらかく水に消ゆ同駆け足や宇宙は秋の空の上同金木犀両手で握手して別る同数学をやめ台風を待っている同河童忌の鉄のにおいの掌よ同稲咲いて朝をくださる光かな同革ジャンの鈍きひかりやうまごやし同白玉や今が過ぎては今が来て同相槌うって君は話さずオリオン座同川幅に橋おさまらず枯葎同越智友亮・句集『ふつうの未来』左右社

  • 加藤哲也・句集『最終列車』角川書店

    わだつみの道の遠のく秋入日加藤哲也顔見世を出て風となる一と日かな同宵闇に紛れ込みたる夏館同新涼やロダンの肘のあたりより同大人にもこどもにも降る木の実かな同蠟梅や知覚過敏を憂ひつつ同菜の花や月光菩薩立ち上がり同加藤哲也・句集『最終列車』角川書店

  • 蜂谷一人 著・句集『四神』朔出版

    ぶらんこの裏まで見せて跳びにけり蜂谷一人心太突いて夜空を滴らす同龍骨のかたちに日本南吹く同林檎むくまあるくほどけゆく時間同もう土へかへる桜でありしもの同蒼き灯の底を聖夜の魚となる同蛤の舌夕暮に触れてをり同馬跳びの最後冬夕焼と遭ふ同ひぐらしや波の広がる心字池同空蟬を残して声となりにけり同昼点いて白熱灯や虚子忌なる同蜂谷一人著・句集『四神』朔出版

  • 佐藤文香・アメリカ句集『こゑは消えるのに』港の人

    噛みてなほ七面鳥の皮の照り佐藤文香ぬかるみのあかるみを踏み友なりけり同にはとりのはぐれて一羽春の中同夏霧を鳥おりてきて馬となる同終の住処鉄扉に薔薇を這はせあり同こゑで逢ふ真夏やこゑは消えるのに同音楽のあをく膨らむ熱帯夜同佐藤文香・アメリカ句集『こゑは消えるのに』港の人

  • 「オルガン」35号

    事切れてまだ虫籠のなかにいる福田若之手に木の葉てんごくにも俳句はあるよ宮﨑凜々香木犀の届いてゐたる自動ドア宮本佳代乃心地よく浮かぶ月かたむき沈む田島健一星あかり豆腐の壁にゆきあたる鴇田智哉「オルガン」35号

  • 髙野公一 著『芭蕉の天地「おくのほそ道」のその奥』朔出版

    髙野公一先生よりご著書を頂きました。お手紙では、拙著『芭蕉百句』への温かいご批評を賜り、重ねて心よりお礼申し上げます。先生は「芭蕉の天地」で、ドナルド・キーン賞優秀賞を受賞された碩学にして恐縮至極に存じます。いずれにしましても、現代にあって、芭蕉の俳諧精神を探求する者同士として心強い思いがしました。深謝まで。髙野公一著『芭蕉の天地「おくのほそ道」のその奥』朔出版

  • 俳句雑誌「ハンザキ」2024年1月号

    冬の蝶まばゆき方へ飛びゆけり橋本石火鳶の輪の崩れて小春日和かな同父の空母の空あるなづな粥同俳句雑誌「ハンザキ」2024年1月号

  • ユプシロン第6号

    卒業の丘からのぞむガスタンク小林かんな来た路を金魚とともに引き返す同にんじんの太くて書架にトルストイ同大人になってからの友達梅三分仲田陽子ピーマンの中へ本音を詰めておく同白鳥の遺伝子をもち自由なる同灰色の象の背に乗る朧月中田美子フラスコに残る触媒昼の月同黄落のあちらこちらに庭師立つ同少しづつ空気を吐いて百合の花岡田由季数へ日の母はさつさと助手席に同初旅の関東平野のびてゆく同ユプシロン第6号

  • 中原道夫・句集『九竅』エデュプレス

    ここのつの竅の明け暮れ年つまる中原道夫鶏卵の冬日を両手囲ひなる同納豆の糸切る顔も回しけり同古墳には松の傾く日永かな同断崖に柵なく夏の終はりたる同深山にて蝶より人に会はざりし同みどりなす那須塩原を次で降り同天辺にまだ上のある曼珠沙華同中原道夫・句集『九竅』エデュプレス

  • 杉山久子・句集『栞』朔出版

    しやぼん玉息もろともにかがやくよ杉山久子魚の眼みなこちら向く寒さかな同三日月を栞としたるこの世かな同聖樹の灯人待つ人を照らしをり同ミサイルが来る風呂吹に箸の穴同杉山久子・句集『栞』朔出版

  • 黒田杏子・句集『八月』(角川書店)刊行!!

    ご夫君の黒田勝雄様よりご恵贈頂きました。生前のご厚情を思い出しては目頭が熱くなります。心より深くお礼申し上げます。兜太待つ秩父往還まむし谷黒田杏子ゆく年のどの星となく慕はしく同春雷の那須野をわたりくるこだま同兜太詩語銀河しづかに溯り同音立てて天に到れる花篝同日が昇る枕元まで青田波同一ツ火のおほむらさきのいろの闇同黒田杏子・句集『八月』(角川書店)刊行!!

  • 仲 寒蟬・句集『全山落葉』ふらんす堂

    海底に沈む神殿月日貝仲寒蟬がまの穂と答ふがまの穂かと問はれ同向日葵はおのが後ろの闇知らず同朝顔育て宇宙飛行士志望同名を付けてすぐに忘れて熱帯魚同峰雲の中に峰ある昏さかな同稲びかり猫の喧嘩に割つて入る同核弾頭ほどの筍いただきぬ同木枯に顔を置き忘れて来たり同鯉幟降ろせば太陽のにほひ同螢火や水音のして水見えず同凍滝の芯に月まで行く梯子同額の字を誰もが読めぬ敗戦日同瓢箪にくびれ作りし神を信ず同仲寒蟬・句集『全山落葉』ふらんす堂

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