最近講演会でもよく取り上げられる等、論語が静かなブームです。その論語を語るときに外せない言葉として「恕(じょ)」というものがあります。子貢が「生涯を通して行うべきことを一語で表せるか」を問うと、孔子はそれは「恕」だと言いました。(衛霊公第十五412)「恕」とは「思いやり」のことで、「恕」という漢字が日本であまり使われていないのは、論語が伝えられた時代にはすでに大和言葉で「思いやり」という言葉が存在しており新たな言葉として取り入れる必要がなかったからだということです。孔子は「相手の身になって考え、話し、行動することが人生で最も大切なことだ」と語っている訳ですが、ロジャーズの説いたカウンセリングマインドと通じるところがあります。そして震災や風水害等の非常事態において、我が国が世界から高く評価された人々の行動様...論語「恕(じょ)」の意味