少年時代は川上に、青年時代は長嶋に憧れた巨人ファンの爺も、92歳の今は寝床に横になって観戦しながら眠りの世界へ導かれる。翌日の新聞で巨人勝利の記事だけを繰り返し読んでいる。爺と同年代の長嶋さんが旅立たれたのは6月3日、午前6時39分という、背番号「3」や3の倍数になっている、享年89を「やきゅう」と呼んだり野球と長嶋は常に繋がっている。長嶋が立教大学から読売巨人に入団したのは、爺の結婚した昭和33年である。当時はまだテレビのなかったが、巨人戦は終了するまでラジオから離れることなく実況放送を聞いていた。長嶋のデビュー戦は、昭和33年4月5日の国鉄(現ヤクルト)戦で4打席連続三振だった。試合後に長嶋曰く、金田投手の切れのいいカーブとドロップに手が出なかった、さすが金田さんと。巨人と長嶋