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2014/10/11

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  • 陽気なギャングが地球を回す

    伊坂幸太郎/祥伝社文庫2006年2月20日初版、2012年11月21日第62刷。著者の作品は初めてお目にかかる。読み終わっても遂にお題の「地球を回す」が解らない。「陽気なギャング」までは良かったのだが、どこが「地球を回す」だったのだろう。著者は「強盗」が好きで、いわゆる「強盗モノ」をたくさん書いているらしい。「強盗」と言っても小説上で書かれた本作品のようなスマートでおシャレな強盗であって、極めて清潔で、グロい部分がほとんどないというものなのだ。普段、四人のメンバーは世俗の中で極めて庶民的に暮らしている。しかし、10人並みでないところにフィクションがある。この手の作品としてはどうしても特殊能力は必要なようで、超絶技の掏りや人間嘘発見器、高性能体内タイムカウンター、マインドコントローラーなどのちょっと変わった特技が...陽気なギャングが地球を回す

  • 鬼狂い

    西村寿行/講談社文庫1985年10月15日初版。著者の作品は初めて読む。9人の盗人婆集団、天狗のような呪術を使う鬼女、ちょっとコミカルでファンタジックなところもあるが4人プラス3人の凶悪犯脱走者との遭遇はそんなゆるい雰囲気も吹き飛んでしまう。美和は二人の娘であったことに変わりはなく、何年別居、或いは離婚していようとその事実は変わらない。どんな形であれ、子を失った親の気持ちをこれほど哀しく描いた小説は希だと思う。そして余命宣告を受けた妻を思う男の心情が切ない。それぞれの想いの形が絶妙に描かれているように思う。心と身体は一点でつながっているけれども別物である。執着し、去り難く、恨めしく思うのでは、それでも逃れられないと知ったとき、人は本当に諦念し、覚悟を決めることができるのだろうか。「何一つ徳を積むことのない人生だ...鬼狂い

  • 悪女の囁き

    ―七楽署刑事課長・一ノ瀬和郎―安達遥/角川文庫2015年9月25日初版。著者の作品は「美女消失」「悪徳探偵」に続く3冊目。主人公は副題の通り「G県七楽市七楽署の刑事課長」であるが、これが全く主人公らしくない。何の取柄もなく、ロクな活躍もしない。およそ話を進めるためだけの男である。お題の「囁き」は生方萌以という同市出身の女の寝物語り、工作員を逆手に取っての逆襲という話だが、これが主題という訳でもない。読み終えて、考えてみると、G県七楽市のこの田舎町で起きた、町の改革派・秋月久仁彦殺人事件という立派な推理サスペンスなのだった。町の有力者、権力者をおもんばかり、地元七楽署の面々はロクな捜査をしない。それではラチが明かないということで、G県警から若いキャリアの榊原警視が割り込んでくる。そして何とか事件解決に漕ぎつけるの...悪女の囁き

  • 竃河岸

    宇江佐真理/文春文庫-髪結い伊三次捕物余話15-2018年10月10日初版。空似伊三次似の男伊三郎流れる雲の影寄せ場帰りの佐平竃河岸次郎衛の岡っ引き車軸の雨次郎衛の父の死暇乞い家老・蠣崎昌年(波音)と伊与太ほろ苦く、ほろ甘く伊与太(結髪亭北与)、信州小布施へ月夜の蟹実のない菊蔵の顛末擬宝珠のある橋おてつの思い青もみじきいのおくに姉ちゃん久々の宇江佐作品。著者は60余冊の作品を残したが、髪結い伊三次シリーズは単行本で16冊、文庫本では15冊目が最後となるようだ。文庫本「竃河岸」はその最後の作品。単行本の「擬宝珠のある橋」は、文庫本のこの作品「竃河岸」に収録されている。最後だからといって特別なことはないけれども、やはり伊三次も少しずつ年を取っているような気がする。著者の事だからきっとあの世でこの続編を書いているに違...竃河岸

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