青柳俊哉「ブドウを想う」ほか
青柳俊哉「ブドウを想う」ほか(朝日カルチャー講座、2023年09月18日)受講生の作品。ブドウを想う青柳俊哉広大な石の野で整然と水晶を啄む鳥たち羽の内部で地の百合の花の匂いと風景の背後から降るなにものかの囁きがやむ一面に響きわたる雨音渇いた深夜にひとつぶの甘美なブドウを想うすべて鳥たちは澄んでいく肉体の果てにひそやかな囁きを握りしめよどの行が好きか。「風景の背後から降るなにものかの囁きがやむ」「ひとつぶの甘美なブドウを。ひとつぶが印象的」「3連目全体。一行なら、ひそやかな囁きを握りしめよ。美しい風景が思い浮かぶ。鳥、羽、囁きが印象に残る」私はいくつかの「対比」と「呼応」がいいと思った。特に2連目が複雑でおもしろい。羽(飛ぶ、空)と地、内部と匂い(匂いは外に漏れると同時に内にこもる、ここではその、こもる静け...青柳俊哉「ブドウを想う」ほか
2023/09/27 22:01