chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
降りていくブログ https://kurahate22.hatenablog.com/

生きづらいものが生きていくために。回復とサバイバルについて考えていきます。

生きづらさは重い負荷ですが、それにより自分が生きるために必要なものへの意識や関心が深くなります。生きづらい人は誰のためでもなく、自分が生きていくために世間にまだ存在しないものを創りださなければいけない切実さを抱えています。生き抜くことは全く保証されていない。それにも関わらず生き残ろうとする人たちの創造は、通じる課題を持つ人たちの力となり、そして自身だけでなく、周囲の世界も回復させる力を持ちます。

ヨネ
フォロー
住所
北区
出身
新居浜市
ブログ村参加

2014/09/24

arrow_drop_down
  • 石井桃子『ノンちゃん雲に乗る』 もう一つの世界

    『人は、人を浴びて人になる』の著者が子どもの頃読んでいた本が、『赤毛のアン』と『ノンちゃん雲に乗る』だった。 ノンちゃん雲に乗る (福音館創作童話シリーズ) 作者: 石井桃子,中川宗弥 出版社/メーカー: 福音館書店 発売日: 1967/01/20 メディア: 単行本 購入: 4人 クリック: 63回 この商品を含むブログ (35件) を見る 赤毛のアンを読んだので、こちらも読もうと結構前から図書館に予約していたのだけれど、来るのが今頃になった。思っていたより文量があるので少し驚いた。 正直、赤毛のアンに比べると、入っていきにくかったけれど、そもそも僕は相性のあう本のほうが珍しくて、結構頑張っ…

  • ある活動のやりとり 吟味の重要性について

    ある活動を立ち上げようとしていて、やりとりをしています。 僕はちいさなものですが、今まで色々活動をはじめたり、運営したりしてきて、これが大事なんかなとか、これをやってたらあかんのやなとか、今も現在進行形で遅々としたものですが、そういうものも自分なりに積み重ねてきました。 その一つ、新しい活動をはじめる時に、本当に何がやりたいのか、本当に面白いと思っていることは何なのかということを吟味せず、明確化せずに場当たりに動きだすと、結果として大きなロスと少ない学びがやってくるという認識があります。 この吟味について、複数人でチャットでやりとりしたのですが、吟味の重要性についてはよく伝わってないような印象…

  • 神田橋條治さんの話しから思うこと

    精神科医の神田橋さんの『発想の航路2』を何年も前に読み、だいぶ面白かった記憶がある。 先週の私の探究・研究室に来られていた山口純さんに神田橋さんの『心身養生のコツ』を紹介してもらったので、またちょっとその周辺をながめていると、神田橋さんの講演を記録されているブログがあった。 shinagawa-lunch.blog.so-net.ne.jp 神田橋さんの話しを読んでいると思うこと。 記憶という止まった時間、繰り返し同じ反応がおこることを人間は抱えている。 止まった時間に対しては、言語がアプローチできるものもあれば、連動するイメージやリアリティそのものを利用する方法がある。 言語を介して認識して…

  • 境毅さんへの応答 論理的関係と倫理的関係・ブーバーの我となんじ・鶴見俊輔のサークルの研究・「時間」について

    境毅さんは、このブログでも何回も言及させていただきました。 ミヒャエル・エンデの『モモ』において、大島かおり訳では、時間とは生活であると訳されているのですが、境毅さんは時間とは「いのち」であると指摘され、その指摘は僕が熱心に読んでいた里見実の『パウロ・フレイレ「被抑圧者の教育学」を読む』で言及されていたのです。 僕はたまたま大阪高槻市で行われている「読む!倶楽部」の読書会に参加していたときに境さんとお会いしたのですが、まさかそのときにもらった名刺の境毅さんと里見実が言及する境毅さんが同じ人であったとは、ととても驚きました。 境毅さんとは縁があって、その後も「お金の絵本プロジェクト」などの研究会…

  • 「環境」ではなく躍動性に対する応答としての倫理を

    環境とは、自分を除いた周りのことなのだと思います。ところが自分というのは関係性なので、自分を除いた世界という時点で、この言葉を用いた問いはおかしくなります。 自分は環境に対して、外からの働きかけ手ということになります。人間がいなければ環境は健全だという思考になるのは、環境という言葉を批判なく受け入れた時点で必然です。あらかじめ含まれている前提が結論になるのです。 日本の原発の話しもそうですが、第二次世界大戦で毒ガスが使われ、何百年も人が住めなくなった地域があるそうです。 「環境問題」を考えるとき、自分が持っている潜在的な資源が減る、利用できなくなる、そんな世界はいやだ、そんなところで生きていた…

  • 時間に奪われた「時間」 私の探究・研究相談室発表原稿

    ◆「時間」とは? この鉤括弧つきの「時間」は、一般的に使われる時間という言葉に鉤括弧をつけることで、別の意味として使っています。鉤括弧のついていない、一般的な意味での時間という言葉には「時間に追われる」、「時間を気にして」などというふうにタイムリミットのような忙しいイメージがついてこないでしょうか。時間、時間、時間、と続けて発音してみると、焦っているような感じがしますよね。 「時間を忘れる」というときは、とても何かに集中しているときです。そういう状態になっているあいだは、自分がやりたいからやっているのであり、精神的には悪くなさそうですが、はっと気づくと締め切りがあったとか、「やらなければいけな…

  • 『ヨコハマ買い出し紀行』買い出し紀行

    デイサービス事業をはじめられたNPOさんのお話しを聞きに宇治へ。 行く途中の地下鉄で前に買った『こどものてつがく』を読む。クリシュナムルティが言及されていたので興味を持って買った本だったが、該当箇所読んだだけになっていた。しかし、ふと気づくとは林竹二についても言及されていたので、その林竹二の章を読んだ。 近鉄小倉駅で降りる。学部時代の大学はこの近くだったので懐かしい街の景色だった。知った場所にくるというのは、記憶のなかに入るということだと思う。思い出は追放されることのない唯一の場所である的なことを言ったのは誰だったか。 久しぶりの場所が、さして変わらずむかえてくれたという感じか。消えてかすれて…

  • 殻と変容について

    変容と殻について。 殻はそれ自体がある程度の自己保存しようとする傾向がある人間のOSで、過去からできている、と思う。 殻は同じことを繰り返す機械的なものであるけれど、もちろん大なり小なり殻の力を借りないと環境で生き延びていくことが困難になる。 一方で殻は現在の状態の繰り返しを続けようとするものであり、環境や状況に大きな変化があった場合、殻の自己保存傾向がむしろ変化を阻害し、新しく生きることを困難にする。 また殻はおそらく防衛反応として生まれているものなので、根本的な恐怖や不安を抱えていてもそれを抑圧したり、無視したり、感じなくしたりすることで、無理矢理乗り切ろうとする。 殻は他者に共感したり、…

  • 5/12 自給農法を学ぶ2 作業報告

    5/12 自給農法を学ぶ報告<10時からお昼休憩を含み15時まで作業を行いました。主な内容を紹介します。> ◆畑の変化一面にセイタカアワダチソウが生えていた草原が大分畑らしくなってきました。 去年11月の写真。これでも畑の半分以上刈っています。 そして5月現在の畑↓ 雑草も勢いよく生えてきましたが、イグサのような掘り起こすのに相当苦労する雑草よりは、窒素も固定してくれるマメ科のクローバーなら全然歓迎です。 ◆今回の作業 まず排水の確認・外周の草刈りから。 前回の作業後に、畑の低い場所(水がたまる場所)が川に近い南東角ではなく、西側中央であることがわかりました。わかったのは雨が降った後に、南東に…

  • 山口純さんへの応答 南区DIY読書会番外編 イリイチのアイデンティティとルーツ

    前書き:南区DIY読書会では、読書会の時間以外でもメッセンジャーでやりとりしたりもしています。読書会メンバーの山口純さんとのやりとりが読書会内だけのメッセンジャーのやりとりだと勿体無い気がしてきて、まず僕の応答だけでも公開しようかと思ってこちらに書いてみます。 ー 純さん 「DIYとギフトエコノミー」の建築協会の受賞おめでとうございます。 www.aaj.or.jp アクター・ネットワーク理論の二元論が異種混交のネットワークを隠蔽するという話し、「生産者と消費者」とDIYの関係でもあるのかなと思いました。DIYはみんなが生産者になるということより、規格化、画一化されていくネットワークによって疎…

  • 5/7南区DIY読書会発表原稿 奥野克己『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』第10章〜第11章

    2019/5/7 南区DIY研究室読書会 奥野克己『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』 概要:ボルネオの狩猟採集民プナン(西プナン)はマレーシア・サラクワ州政府に属し、自動車などの近代的な道具に触れながらも、狩猟採集をベースとした自分たちの文化を維持していた。彼らの子どもは学校も行きたくなければ行かない。結婚はパートナーがいる状態をさすだけで、次々と別のパートナーに変わることも珍しくない。子どもは実子と養子が入り混じる場合が多い。プナンでは、ありがとうに該当する言葉はなく、また反省するという概念がない。 ◆今回の発表 第10章 学校に行かない子どもたち 第…

  • 水と絵の具のように 状態と環境の一体性

    対話とは何かについて話しました。以前、対話とはするものではなく、おこるものではないかということを書きました。 kurahate22.hatenablog.com 意識的に何かをすることは、同時に壁をつくることでもあります。一方、もし対話という変容のプロセスがおこっているという状態があるなら、そこでは変容を阻害する壁は取り払われていると思います。 壁がないということは、自意識が予期して準備をしていないということであると思います。その無防備な部分、あるいは無防備な状態において、変容は自然におこるのではないかと思います。 絵の具のついた筆を水に接触させるとぱっと絵の具が水に溶けて混ざっていくように、…

  • 「文化」は人の尊厳より重要だろうか? 台湾タイヤル族の宜蘭クレオールと多文化主義の欺瞞

    クレオールの動画、見ました。 www.youtube.com 日本軍が台湾に攻め入り、少数民族の人たちに日本語を教えました。少数民族にとっては、日本語は少数民族間の共通語のようにもなりました。日本軍は去りましたが、日本語は残り、現地の言葉と混ざって、クレオール語になりました。 クレオール言語(クレオールげんご、英: creole language)とは、意思疎通ができない異なる言語の商人らなどの間で自然に作り上げられた言語(ピジン言語)が、その話者達の子供たちの世代で母語として話されるようになった言語を指す。公用語や共通語として使用されている地域・国もある。 ピジン言語では文法の発達が不十分で…

  • 勝ちについて

    負けるということがどういうことなのか、何度かこのブログでも考えてきました。 熾(おき)をかこむ会に参加してくれた方が、ブログでの負けることについての投稿に言及してくれました。 自分で書いたこと、考えたことも人から聞くことによって、今まで気づかなかったことに気づかせてもらうのだなと思いました。 自分のなかに強く根付いている、生きていかねばならないのに、生きていける力が足りないという恐怖。またこの社会の仕組みをいかに逸脱していくかという考え。 これらもまた勝つことなのだと気づかされました。生きていくこと、うまくこの世間をすり抜けることもまた勝つことでした。気づけば当たり前なのですが。 苦しみから楽…

  • 今日の報告と次回の南区DIY読書会(6/1(土)19:45〜)

    南区DIY読書会次回は6月1日(土)19:45〜、場所はちいさな学校鞍馬口です。 DIY読書会は、主宰はカサルーデンスなので、自分の催しという感じでなく、一参加者として参加していた感じでした。 www.facebook.com 自分が催しするとなると何人かは人に来てもらう必要がありますが、自分以外の人の催しだと主宰の人たちは確実に来るわけなので、安定しているというのもあります。 自分一人でやる催しよりは、誰かか、あるいはどこかと組んでやる方が面白いし、その方が自分にはいいなと思います。 DIY読書会が面白いのは、知識のやりとりではなく、それぞれのフィールドなり、体験や感覚に根ざしたやりとりにな…

  • 【催しもの】5/8 (水) 14時〜 熾(おき)をかこむ会

    星の王子さま読書会の進行役、臨床哲学者の西川勝さんと一緒に話しをする場です。初参加の方も参加できます。 ■熾をかこむ会 時間 5/8(水)14時〜 (以後毎月第二水曜日14時〜 6月は12日) 場所 茶山KPハザ(白いマンション「洛北館」の西向かいの駐車スペースを奥に入った左手が入り口です。) 話しの場というもの自体にそんなにイメージがある人も多くないかなあと思います。 僕にとって話しの場とは変容のプロセスをおこす場です。変容のプロセスはおこすというか浮かび上がってくるものであって、そのプロセスの求めに応答することでプロセスは進んでいきます。 そのプロセスが浮かび上がってくるためには、あんなこ…

  • 『赤毛のアン』とモンゴメリの傷

    『赤毛のアン』、かなり興味深かったのでもう少し書きます。 多分この物語の多くの読者は、まだ若い女性で、アンに自分を重ねて楽しむのだと思います。僕はアンを引き取ったマリラであるとか、アンのことを好きになる気難しい老婦人バリーとか、そちらの心理のほうに心を動かされます。 モンゴメリもまた孤児だったと先の記事に書きましたが、アンとモンゴメリの共通点はかなり多く、『赤毛のアン』は筆者が自分自身を回復させるために書いたものでもあるのだなあと思いました。 僕が読んだ山本史郎訳の『注釈版 赤毛のアン』は本の最後の3分の1ぐらいは全部資料や注釈、解説です。そこでモンゴメリと父の関係が分析されています。 赤毛の…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、ヨネさんをフォローしませんか?

ハンドル名
ヨネさん
ブログタイトル
降りていくブログ
フォロー
降りていくブログ

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用