1950年代のテキサス。孤児のジェシー・タッカーのいるベネディクト少年院では厳しい教育が行われていた。新任の音楽教師ジャック・ケイブの持っていたレコードのロ…
アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド 2022.1.15 ル・シネマ2
近未来を描く話は現実感を伴ってせまってくる。ロボットは人間をまねて作られる。歩いたり走ったりが可能になり、さらに進化している。この先は見かけが人間そっくりに…
世界一幸せな国、ブータンの人たちは自分たちも自覚し、外に向かってもそう宣告している。 幸せな国は本当だろうか。そう感じるならそうなのだろう。でもすべての国…
ロールはボーイッシュな少女、こう表現するとぴったりとする。でもこの言い方、直さなくちゃ。ではどうすればいいのか。 父、母、ロール、ジャンヌの四人家族が引っ…
選挙をこんなふうに描いてて面白い。初めての選挙映画と言えよう。選挙についてなんとなく知っていることや、たぶんあるだろうことがふんだんに出てくる。これは監督の…
山田洋次が「男はつらいよ」第1作で、観客が笑ってくれないのじゃないかと心配になり、映画館に行ったら、大いに笑っていたので安心したと話していた。天下の山田洋次…
映画館はつぶれやすい。映画産業は水商売だ。当たったり当たらなかったり、入ったり入らなかったり、金になったりならなかったり。安定した生活を求めるなら映画は見る…
子どものいる中年女性アブラと、妊娠中のサミアが意見を異とするのは年齢の差によることだけではない。夫を亡くし一人で娘を育てるアブラが、父親のいない子を産もうと…
これがイングマール・ベルイマンの両親の話だと知っているから、構えて見たかも知れないが、なるほど、こんな親ならこんな子供が出来るだろうと思う。とにかく、お互い…
とても通俗的な映画だと思った。俳優が上手いのか、それぞれがいかにもそれらしい役柄にぴったりの姿、顔で出ていて、いわば新派か何かの筋運びの通俗さと共通するもの…
「私が・棄てた・女」の再映画化。浦山桐郎のは原作とずいぶん離れた印象だったが、今度のはほぼ原作通りだった。ただ、時代が今になっている。映画の見始めでそれに気…
ここんとこ、香港や台湾の映画を見るようにしている。中国映画は今までずいぶん見てきたけど、新しい感覚の台湾のものもどんなものだろうか、と注目していたのだ。中国…
インドシナは今のベトナムを含む広範囲な地域を言う。植民地での宗主国の支配し統治される力関係が実際どうだったか。気になるところだが、この映画からは分からなかっ…
売りはシャルロット・ゲンズブールだけの映画。 恋愛映画はよくあるし、フランス映画ではくっついたり離れたりばっかりといっても良いくらいなのだが、それでいてい…
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1950年代のテキサス。孤児のジェシー・タッカーのいるベネディクト少年院では厳しい教育が行われていた。新任の音楽教師ジャック・ケイブの持っていたレコードのロ…
高校3年の夏、転校してきた保彦が美雪にある頼みごとをする。それは二人だけの秘密。ところが彼は。 書く材料があっても小説にするのは簡単ではない。そんな要請を…
アン・リーの作品で、彼の作風から推測したものとは違う印象を持った。台湾の人がアメリカにゆき、そこに住み着き、だが完全にとけ込んではいないが、台湾には帰るつも…
ブルゴーニュはパリの近くかと思っていたがパリからかなり遠い。日帰りで行けないことはないくらい。 フランスは農業の国だ。パリだって緑が多いと聞く。ここブルゴ…
23年も会っていない父親に会うために、二人の兄弟はNYからロングアイランドへ親捜しの旅にでる。荒廃が街を包んでいる。景気の良い話なんかどこにもありはしない。…
小西徹は大学生、キャンパスを歩いて教室に向かうが、晴れていても雨が降っても日傘をさしている。教室に入っても教師の話を聞いているのかいないのか、熱心には見えな…
人生はこれだ、と手の上に乗せて見せられるものではないし、生き方の決まりも手本もない。気ままに生きればいい。どう生きようともそれぞれの生き方に文句をつける必要…
元中学教師の滝井元之さんの発行する新聞から始まる。新聞というより大きめのチラシふうで手書きである。太さの違う筆ペンを駆使して上部から順に書いていく。色も変え…
映画館は若い人でいっぱいだった。彼らからすれば日常のスケッチが自分のものに重なる部分もあり、同調、同感するだろうが、20歳をダブルで過ごしてしまった私にはな…
制作期間22年という。そんなに長期間やってたんだ、と感心してた。そしたらそうではなかった。何のことはない、昔の映像を使って新たな話に当てはめていた。自分の撮…
これは前に見た「青島アパートの夏」に似ている。ある一つのアパートに暮らす住民の話だ。ただし題名からわかるように、こちらは北京。ただ私には青島と北京の違いは分…
下請け工場で働きながら、夜はバーでホステスとして働く19歳の野上芳江は、常連客の自称会社員の北見英次に夜の街に誘われ、興味本位でついていく。そのままホテルで…
イラン映画はキアロスタミ監督の作品しか見たことがなかったので、今回のように別の監督の作品を見られるのは楽しみです。映画は、日本風に言えば大晦日の午後に始まり…
ウェン・シャンは脚本家としての夢がかなわず、葬儀場で弔辞の代筆業をしている。彼の弔辞は好評だったが、中途半端な状態に彼は悩んでいた。同居人のシャオインとの共…
人間、何の心残りもなく死を迎えることはない。長年のわずらいの後に亡くなるのなら、後始末をする時間を持てるかもしれない。だが、それも病気を抱えていては十分には…
港に置かれた出航予定の100トンほどの船が、突然の嵐により舫い綱が切れ、数千キロも流され未知の海岸に乗り上げる。船に乗っていたのは8歳から12歳の少年だった…
最近とみに作品に恵まれ、活躍している私のお気に入りであるティム・ロビンスとモーガン・フリーマンが出ている。どうやら「告発」に続く監獄もののようだ。これは見逃…
題名どおりの話、ステラのような人はいくらでもいただろう。自分が一番、助かるなら同胞だろうが売る。アンネ・フランクが隠れ家に暮らすことが出来たのは協力者の助け…
名前が題名だから、てっきり主人公の名前がジョージアだと思った。そしたらジョージアは姉の名前でした。姉は有名なカントリー歌手で、妹は姉の影に隠れているすね者。…
伴内国子の五歳になる一人息子 武は、山野モーターズ重役 柿沼久七郎の妻 絹子が運転する自動車にひき殺された。絹子の車には若い愛人が同乗していた。山野モーター…
小説と映画の違いはあまりない。映画化するにあたって、小説のこまかな部分がけずられたのは仕方のないことだし、全てを描く必要はない。文章と映像は表現方法が異なる…
父タイライ、息子リャオジエの暮らすアパートのオーナーはこの辺りの地主シャで腹黒いキツネ(オールド・フォックス)と呼ばれていた。彼は成金だ。成金であっても裸一…
第一話「箱の中」 箱とはエレベーターのことで、突然止まってしまったエレベーターに乗り合わせた男女がおかしな風になっていく。おかしなのは主に女なのだが、ひどく…
主役の三橋達也、大木実、青木富夫のうち突貫小僧こと青木富夫の顔ばかり見ていた。小津安二郎の初期のによく出ていた。 昭和初期の東京の郊外のいたずらぼう…
どこにも自分勝手な男はいるもので、インカに子供を生ませた男は、いわゆるプレイボーイみたいで、現に友人のアリョーシャがはるばる彼を探し当て、会いに行った先でも…
ふらりと家を出てそのまま戻って来ない。一つの家出のすがた、でもこれは違う。家を出たときは目的があった。手紙をポストに入れること、これだけのことだ。病気の友人…
山梨の高校生の夏休みの話。これが現代の高校生の本当の姿なのか。田舎ならこうかな、とも思えるし、時代を超越したような印象があった。高校最後の夏休み、進学す…
考えてみると学校は他の何より他人が行き来し長い時間を共にする場所だ。しかもある程度学生らを統制しなければならない。統制が強制に繋がるのは自然な流れで、昔は学…
題名が良くない。SPITFIRE GRILL が原題で、お店の名前というごくさりげないもの。題名はすべからくこうでなくてはいけない。あまりにも内容を言い表し…
この映画を見てて思い出した映画がある。 1954年「エノケンの天国と地獄」 ストーリーはこの世にいた時、悪事を働き地獄に落ちた男が10年の地獄の刑期を終え、…
五人の少女がそろって首を吊って死のう、という一種異様な話。でもこの映画を見れば、いたいけな少女たちが死ななくてはならない運命の下に生まれついていることが分か…
グアンタナモ収容所はアメリカにとって都合の良い場所にあり、使い勝手のある施設のようだ。アメリカ国内ではないので、キューバなのでなど言い訳が効く。どういう手段…
ボリス・バルネットの三本目、エイゼンシュタインの影響を受けていると思った。それはイメージの飛躍というか、思わぬ映像が時たま現われるところだ。 ロシアの二月…
6300キロの川の流れをさかのぼると源流に着く。その先のさきっちょの水源を見たい。その想いが彼をして長江に再挑戦させた。NHKの「長江 天と地の大紀行」は…
北京の鼓書芸人、方宝慶は兄の宝森、妻と2人の娘と暮らしている。鼓書芸人はひとりが弦楽器、もうひとりが太鼓を打ち物語を歌う芸人のことである。 日本でいえば、…
これはどうしても比較してしまう。比較せざるを得ない。山田太一の小説は好きで読んでいた。脚本家の書く小説らしく簡潔で分かりやすく、そのままシナリオになりそうだ…
北京の京劇クラブに所属する京劇役者の京京(チンチン)は、両親が別居し母方の祖父のもとに預けられることになった。祖父もかつては京劇の名優であった。初めのうちは…
1952年頃の日本はこんな状況だった。戦前を引きずっているし、戦後の勢いもある。特に女性の社会進出は凄まじかった? 新しい憲法のもと、変化が急速に行き渡っ…
イタリア映画で、向こうでは評判の原作で、という宣伝に乗せられたのが悪かった。内容は甘い甘い話。アメリカに留学しているマルタに祖母オルガが亡くなった知らせが届…
主人公二人の関係がわかりにくい。また彼らはレストランを開いているわけではないようだ。だったらなんで生計を立てているのだろう。貴族か何かで働く必要がないのだろ…