空を見上げると白い鳥が飛んでいた。壊れているのかもしれない、また思考に苛まれる。いつから自分の欠陥を、欠落を感じるようになったのだったか。物心ついたときには自分はどこか線の外側にはみ出しているように感じていた。○○○○の名と体を奪った化物。
いつまでも降り続ける花の、噎せかえる程の熟した甘い香りと君の亡骸。夜の淵に沈む君の、胸に空いた穴、そのがらんどうに種を植えて芽吹くカタチに愛と名付けよう 流れてゆく想いはやがて最果てへと辿り着く枯れた花が降り積もるそこで僕は佇む&
白い。何も聞こえないこの部屋で唯一の音楽、君の鼓動。吐息と、染まる思考が、旅路へと促す。嘆くのは何故か、銘々の感情の行く先は。あぁ、何もかもが白くぼやけてゆく。明瞭としないその輪郭を辿る指が落ちて。ぼたりと響いた。
夜が明けきらない街の、澄んだ水色に輝く空気の中を半透明な魚がゆらゆらと泳いでいる。ビルとビルの隙間。ひらりひらりとまるで舞うように旅する魚は、きっと。君の形をしている。 「レンズ越しに見た世界はあの海の底に住む魚の視界なのかもしれ
とけだした僕の躰が君を包み込み二人がひとつに混じり合う。君の目で見る街の、ビルは化物の形をしている。たった一人の神様のために獣を殺して生きてきた彼らは。そうして、自分の理想とする死に様を模索し、時に夢想し今日も生きる。暮れてゆく空を見上げる
球体関節人形作ってたのに、唐突にフェイスドール(?)作りたくなってしまったのでやっつけで作りました。はじめてだったので、自己流でちょっとあらが多いのですが…首曲がってるし…手は短いし…でもまぁまぁか
楽園へ 空高く 飛ぶように祝福を 驚くべき 奇跡にあの日 なくした 宝物が私のもとへと 戻ってきた祈りを捧げる その姿は まるで聖女あけてゆく空が 貴女を照らす一筋の光が地上へと伸びるその先には いつか 貴女を救った誰か昨日なくした魂と今日
まるで僕みたいと笑ったのは誰だったろうかいらないから捨てちゃえとそう言って投げ捨てたのは誰だったろうか
二人は落ちた、地獄の底。輝く星はもう見えない灰に澱んだ空の下、二人きり。此処に楽園を作ろう、と君。小さな家と、それから広い庭。その真ん中に大きな大きな林檎の木を育てよう一番小さい林檎を失くした君の、微笑みと輪廻から弾かれて永久に続く罪と罰の
九十九の月を越えて廻り着いた夜の下僕の顔で笑う星に会った水たまりの上の小さな僕君は何処までも何処までも登りつめてついに天へと辿り着いたのだろう金色に輝く君は凛として、その美しさは他のどの星も及ばぬ程の。あぁ、あんなにも君は遠くへ行ってしまっ
太陽が一度死に生まれ変わる日新しくうまれた光にやかれながら大きく重たい錨に繋がれて堕ちていく君手を伸ばせば届く距離にいるはずの僕の腕はそれでも君に触れることは叶わずぶくぶくと大粒の涙を零しながら深く、深く沈んでいく君をただただ見ていることし
もやもやします。うずうずします。スランプ?ふだんから、そんなにじょうずにはかけていませんが。かいて、よんで、なんかちがう。けして、かいて、よんで、なんかちがう。くりかえして。かきたいこと、かいてるはずなのに。なんかちがう。これじゃない。そん
かきたくて、でもかけなくてなんだか、ぐらぐらするのです。
風にはためいた白いレースのカーテンが鳩になってはとんでいくセピアに彩られた部屋の中央でロッキングチェアーに揺られる少女の人形その茶色い髪を風が撫でる初夏の昼さがり、まだ春の抜けきらない穏やかな日差しその光を浴びる本棚には日に焼け色褪せた背表
退廃と憂鬱の狭間の糸絡まり合って心に触れる少年と真珠その間にある点と線を繋いでいけばそこは銀河へと変わる紺色の夜間着の隙間からミルク色の肌を淡い橙に照らして揺らぐランプの灯り右手の鉱石は記憶の欠片左手の錆びた鍵は証一人きりの深夜特急 隣には
月明かりを受けてまるで透けるように光るその白い肌のどれ程儚いことか。月夜に輝く銀糸のどれ程綺麗なことか。あぁ、君が消えてしまう、と僕の心が憂いをおびる。僕の内に芽生えた何かを霧散させるように、君の体を強くかき抱いた。
片想いをした椿が、恋に堕ちるように水面に向かう「たとえこの身が散ろうともこの恋心は砕けない」赤い椿は酸素の泡を吐き出しながら宇宙のような暗い湖の中に沈む。沈む、沈む。深く。水底につくと星のやうに輝くたくさんの鉱石たちが広がっていた。「あら、
花が散るように指の先からはらはらと風に乗って遠くへと流れる夢想。息を、ほどいて。あぁ、私が燃えたあと、虹の灰になれたならそれはどんなに幸せなことだろうか。どうか、神様、いらっしゃるのであれば。せめて最後は美しいモノでありたい。
風に揺らぐ白いカーテン部屋のなかには積み重ねられた本。積み木、トランプイスの上には片目うさぎのぬいぐるみある夏の暑い日のことある暑い夏の午後のこと僕は天使を見た窓の外から部屋を覗く黄金色に輝く髪を持つ白い羽根の少年を窓越しの会話 弾む心。そ
ギムナジウムの箱の中 同じ形で笑う僕ら甘く輝く瞳で見つめる君の頬に接吻(キス)を一つ微笑む君から薫る稚さに仄かにまじる色をそのうなじに見る蜂蜜色の柔らかな髪のてっぺんから桃色の小さな貝のような足の爪の先まですべてが僕を捕らえて離さない僕らは
「月が綺麗だね」あまりにも月が綺麗な夜だったので、僕は一縷の望みにかけてそうつぶやいてみた。隣りを歩く君は僕をちらりと横目で一瞥し何も言わずにまた前を向いて歩き出す。わかっていた。そんな反応を返されるだろう事くらい。そもそも君は
王子は気付いていました。あの少年がかつて自分が恋した“ちいさなつばめさん”であることを。忘れる筈が、忘れられる筈がありません。深く、深く愛していたのですから。そして、その深く愛した彼を殺めてしまったのは自分なのですから。王子は怯えていました
「人はどうして汚れてしまうのかしら?」少女は伏し目がちにそう言った。僕の位置からは、彼女の薄桃色に染まった頬に長い睫毛の作り出す影が見える。「君にとっての汚れってどういうことなの?」僕は、その影をずっと見つめている。「それは、生きる と言う
例えば 僕が 夜に輝く星になったとしてもし 君が 泣いているのなら君の涙をさらって降り注ぐ雨の変わりにたくさんの金平糖を降らせよう例えば 僕が 水底に潜む貝になったとしてもし 君が 悲しんでいるのなら君の悲しみを吸い取って波に揺られ上り行く
小夜啼鳥(ナイチンゲール)は迷い込む誰もが羨む声で歌った夜に嘗て自分が歌った真夜中の舞台(ステージ)を見ている小夜啼鳥は夢を見るそれはそれは素敵で幸せな夢午後の日差しをあびながらテラスで一人、嘗ての世界を見ている真っ白だった歌声が闇夜を照ら
さぁ眠りなさい目を閉じてさぁ眠りなさいすべてを忘れて夢の中ならば誰かが貴方を救ってくれるでしょうそこはあなたが苦しまずにいられる世界大丈夫怖いことなんて 嫌なことなんてなにもないのだからさぁ夢の中へあなたの世界へ還りましょう
びーだまみたいな僕ら。炭酸水(サイダー)の海の中を泳いでいる。どこまでも透き通った水色の中でふぅわりと太陽の光を浴びる。僕の耳元で泡がはじける。ぱちぱち、ぱちぱちと音をたてて。僕の目の前で泡がはじける。はじけた泡は太陽の光をあびてキラキラと
目の前に青。一面の青。様々な青が折り重なり一つの生き物のようにゆらぁりゆらりゆぅらゆぅらと、たゆたう青の中に僕はいる君は誰?青い烏が言った逆さ歩きの烏は僕を見上げる僕ももちろん青烏を見上げた彼はにんまり笑ってフ、と消えた僕の思考も青くなるど
真夜中の世界で真夜中の世界に一人で ひとりで 立っているとね安心するの何故かしら?暗闇の中にひとりでも恐怖なんて感じないわ満たされているのとても不思議な感覚だわ暗くて くらくて 見えなくても…いいえ、きっと、見えないから私は私を偽らずにすむ
セピア色の日差しソファの上で丸まる黒猫風に揺れるレースのカーテンまるで映画のワンシーンのよう君が笑って僕も笑って幸せなひととき色違いのマグカップお揃いのピアス僕が「ただいま」と言えば君が「おかえり」と言って君が「ただいま」と言えば僕が「おか
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