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2013/08/29

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  • 仮の話

    夜中目が醒めて なかなか寝付けない 宝くじに当たったことでも夢想して 眠りにつこうと思った 買ってもいないが 3億円当たった事にした さて 誰にあげようか 次々に身内の顔が浮かんだ 我が子にやるのは当然だが 親類のA子には沢山あげたい B子や C男には やりたくないな 親類の誰彼を取捨選択しているうちに あることに気づく 思い浮かぶ顔の中に 夫の身内がいないのだ 夫の親類には お世話になった人達が沢山居り 親しく付き合ってもいる それでも ものを分け与える時は 血の濃いい者の方に 心がかたむいているのだ 公平無私と自認していたつもりが 無意識のうちに偏りの中にある自分を見つけ これは 亡き夫に…

  • 蜘蛛

    壁の隅に蜘蛛が張り付いているのに気付いた まだ 大人になりたてくらいで ひ弱そうだが 蜘蛛はクモだ 見ないようにして 離れた 息子に言って 始末してもらおう 用事に取り紛れて クモのことを忘れていた 「おかあさん ゴキブリがおった!」 用のある時以外 自分からは話かけもしない息子が 上ずった声で 私の居るところへ 足速に来た 「殺虫剤があったはずよ」 緊張した彼の顔をみて これは 蜘蛛の始末まで頼めるだろうか と思った にほんブログ村

  • 習う

    絵を習う ということについて 作品を1枚仕上げる のは目的に違いないが ただ 枚数を沢山描き上げることばかりを競うのは もったいない気がする 一枚の絵が完成するまでの過程をゆっくり楽しむために 月謝を払っていると思っている 完成した絵を見るのは嬉しいものだが それは いわば楽しみの 残りカスでもある 人生と同じ 苦も楽も 今を味わいつくして 終着点へ行きたいものだ にほんブログ村

  • 川鵜

    スーパーへの買い物の途中 川っぷちを歩いていると 雨の中 柵の側に立って私を手招きしている人がいる 顔見知りの奥さんだ 近寄ると川底を指差し 興奮した声で 「見てみて! 鵜が魚を獲っているよ」と言う 水の中から ほっそりとした黒い首が現れた からすより小柄な体付きだ 旋回したかとみる間に 水に潜り水中を矢のように進む 助走なしにあのスピードが出るのは どんな体の仕組みかと 感心しながら見る 「子供たちに見せたいねえ」と顔を見合わせる 小魚だけを狙っているらしく 太めの魚はゆうゆうと泳いでいる 喰うか食われるかの世界を垣間見て ちょっと背筋を正すおもい 奥さんは 次々に顔見知りを呼び止めて…

  • 捨てるもの

    毎日 何かを一つは捨てる を実行している 焦って一度にきれいにしようとしても無理と つくづく思う 遺しても誰も使いはしない物 ゴミとしか見えない物から始末する とりあえず 対象になるのは 裁ち残しの端布 裏地 芯地 古い型紙 また使うかもと古い服から取り外していたボタンやファスナー 40年前に買ったまま使っていないミシン糸 サイズが合わなくなった 縫いかけの子供服 裁ち台周りの未練いっぱいの品々だ 後5~6年の内に使用し尽くせる分だけ残すつもり 別の部屋には また別のガラクタたちがひかえている にほんブログ村

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