ドラマ内で主人公の御上が繰り返す「考えよう」という台詞。その言葉に導かれるように、とにかく考えさせられる作品だった。検索で拾ったような安易な答えに飛びつくよりも、まずは正面から向きあって何かに気づくこと、疑問を持つこと、そして答えは出ずともそれについて粘り強く考え続けること。そのほうがよほど重要であるというのは、誰もがなんとなくはわかっているはずだ。しかしいざそれを実践するとなると、それは教える側にも教わる側にも大きな負荷をかけることになる。ゆえに大人数をいっぺんに教えたり、中身よりもスムーズな進行を優先するとなると、「考える」というそのプロセスはどうしてもショートカットされることになりがちに…