ご機嫌・・・・・・最悪になるくらい、あっついですね~ 汗が滲んでベタベタ、溶けてドロドロになりそうだわ。水道ひねっても出てくるのはぬるま湯です。 ですがクーラ…
― 金鉱教 ― 「じゃあ後は、アン教主をどうするかだね。」 そう言ったのはジェルミだった。 瘴気を払うにしても、この金鉱に留まったままでは何もできない。 …
― 金鉱教 ― 「ダメだ。」 身体に巻かれた布団のために、身動き取れずに喘ぐミニョの背を、テギョンの手は優しく押し上げたが、その声は無常な響きで否定した。…
― 金鉱教 ― 「アン教主、罪をお認めになりますか。」 シヌが掠れた声で訊いた。 「認めない。 認めるわけがない。」 アンは考えることなく答える。 即…
― 金鉱教 ― テギョンはジフンを見て、付け加えるようにこう言った。 「すべては、あんたの欲望が発端だ。」 「生きたいと思うのは欲望か。」 即座にアンが…
― 金鉱教 ― アン教主の目が泳ぐ。 額に手を置き、そんな簡単な事だったかと自問する。 だがこの問いはアン自身が何度も繰り返してきたもので、その答えはとうに…
「ブログリーダー」を活用して、海風さんをフォローしませんか?
指定した記事をブログ村の中で非表示にしたり、削除したりできます。非表示の場合は、再度表示に戻せます。
画像が取得されていないときは、ブログ側にOGP(メタタグ)の設置が必要になる場合があります。
ご機嫌・・・・・・最悪になるくらい、あっついですね~ 汗が滲んでベタベタ、溶けてドロドロになりそうだわ。水道ひねっても出てくるのはぬるま湯です。 ですがクーラ…
― 瘴気にむせる川 ― 決行の朝、誰もが無言で準備を始めた。 こういう時、状況察知能力の高いフニは、自分が役に立たないと分かっている為、率先して雑用を引き受…
― 瘴気にむせる川 ― 牛から馬、馬から徒歩で、瘴気の手前まで来たテギョンはドンジュンに瘴気の分析をするように言うと、時を計るのに天を仰いだ。 空はまだ青く…
― 金鉱教 ― 「じゃあ後は、アン教主をどうするかだね。」 そう言ったのはジェルミだった。 瘴気を払うにしても、この金鉱に留まったままでは何もできない。 …
― 金鉱教 ― 「ダメだ。」 身体に巻かれた布団のために、身動き取れずに喘ぐミニョの背を、テギョンの手は優しく押し上げたが、その声は無常な響きで否定した。…
― 金鉱教 ― 「アン教主、罪をお認めになりますか。」 シヌが掠れた声で訊いた。 「認めない。 認めるわけがない。」 アンは考えることなく答える。 即…
― 金鉱教 ― テギョンはジフンを見て、付け加えるようにこう言った。 「すべては、あんたの欲望が発端だ。」 「生きたいと思うのは欲望か。」 即座にアンが…
― 金鉱教 ― アン教主の目が泳ぐ。 額に手を置き、そんな簡単な事だったかと自問する。 だがこの問いはアン自身が何度も繰り返してきたもので、その答えはとうに…
― 金鉱教 ― 「事件・・・・・・たしか今、事件を紐解くと言ったが、それはどの事件の事だ。」 曖昧な解決が図れないと考えたアンは、ならばいっそこちらから追…
― 金鉱教 ― 「人ならざるモノが棲むという縹炎。 そこから来たファン宗主も、ユ・ヘイ嬢同様、姿を消すことが出来るのではないのかね。」 アン教主は、ゆった…
― 金鉱教 ― 教徒が案内したのは石造りの大きな部屋だ。 ガランとしたその部屋の、前方中央に置かれている豪奢な長椅子には毛足の長い敷物が掛けられ、その上にア…
― 金鉱教 ― アン教主は、まさかテギョンが生還するとは思っていなかったからか、狂喜乱舞するフニの後ろで複雑な笑みを浮かべていた。 シヌたちもテギョンが無事…
ご機嫌如何ですか。先日春をすっ飛ばして初夏か?って感じる日があったのに、ここ数日は冬に戻ったのかように寒い日が続いています。 このブログでは永遠の二十歳の海風…
― 金鉱教 ― シヌは、ジフンが継承者を名乗るのには能力が低いことを最初に見抜いていた。 しかし風林堂は聖人君子であり陰口や見下しといった行動は禁じていて、…
― 金鉱教 崖下 ― 落ちてくる砂や砂利、中にはつぶてとは言えない大きさの石も交じっていて、テギョンはそれらを防ぐように片手をかざして顔を上げた。 しかしそ…
― 金鉱教 ― 暗闇の中、目を覚ましたミニョは辺りを見回しても自分がどこにいるのか分からなかった。 そこは明かり取りの窓が閉じられているのか、とにかく暗くて…
― 金鉱教 ― 「話さないよう言ったでしょう。」 アン教主以外誰も入れないはずの私室で、突然ヘイの声が響いた。 振り返ったアンは開いた管の蓋を手をで押さえ…
― 金鉱教 ― ―――どこで計画が狂ったか。 問われたアン教主は声も発せず眉を寄せて立ち尽くしていた。 そのような言葉が出るはずがない、知る由もないはずだと…
― 金鉱教 ― 暗く引き攣った顔で、開いた門扉から出てきた若い教徒はテギョンを見てギョッとした。 ミニョを抱きしめていたからだ。 赤らめた顔を慌ててそらし声…
― 金鉱教 ― 「アン教主は問題の起きた模諜から来られた以上、すぐにはお会いできないとの事で、三つの質問に答えて頂いた後、お会いするかどうかをお決めになられ…
― 西京の盛り場 ― 「ファ・・・・・・ テギョン!」 シヌはとっさに宗主と呼ぶのをやめて名を呼んだ。 宗家の者が暴力事件となれば厄介だが、場所が場所だ。…
― 西京の宿 ― 噛みしめられていたヘイの唇が、ゆっくりと弧を描くと閉ざされた戸に向かって動く。 「テギョンさん、ミニョさんの事で話があるの。」 固く閉…
― 模諜枢教 ― 「コ・ジェヒョン門主は元気だったかしら。 久しぶりに会って来たのでしょう。」 何かを思い出したように微笑んだファランは、口の端に笑みを残…
― 西京の宿 ― テギョンに問われたジフンは、どう答えるかを考える前にそっと目だけを動かしてヘイに助けを求めてみた。 しかしすぐに諦めて視線をテギョンの足元…
― 模諜枢教 ― 広々とした堂閣、その一辺に壇上があり、壇上に置かれた背面の高い椅子にモ教主ファランが座っている。 四方の壁は丹念に磨かれた黒檀で、天上に向…
― 西京の門 ― ジェルミも言ったように西京の門は模諜宗家の管理下にない。 そして模諜枢教と対立している宗家も西京の宗家ではないのだ。 とはいえ何かと交渉す…
― 苔むす山寺 ― テギョンは夢を見ていた。 一見いつもと同じ夢に見えるが、目の前にいるのはミニョの前世ではなくてミニョ自身だ。 戸惑い困惑する表情も、キョ…
― 西京の門 ― 夜が明けると柔らかな日差しが馬車を包み込んでいた。 ここに着いた時は、まだ水滴を落としていた馬車も今では薄っすらと朝露が滲む程度だ。 馬車…
― 西京の門 ― 山寺を出発したばかりの頃は雨足も強くなかったから、馬も軽快に走って馬車を引っ張ってくれていたが、雨が強くなるにつけ立ち止まる事が多くなった…
― 苔むす山寺 ― ミニョとジェルミを見送った五人は、テギョンを起こさないようテギョンの眠る部屋から、一番離れた所に集まっていた。 といっても各々がそれぞれ…
― 模諜への道外れにある山寺 ― ミニョの説得で山寺に向かう事になった一行は、かつては光焔だった模諜の地を後にした。 とはいえ行く先である山寺は、かつての光…
― かつての光焔 ― 手を上げたジフンに顔を向ける。 どの顔も不思議そうな表情だ。 ジフンがこの場で何か言う事があるとは想像すらできないからだ。 一瞬の迷い…
― かつての光焔 ― いざ寝ようという段になると、テギョンがミニョとは夫婦だからと突然一部屋を要求してきた。 誰もが声も出せないほどに驚いたのは当然だが、そ…
― かつての光焔 ― 「その模諜の都へは、祭りが始まる前に行くのかしら、それとも終わってからかしら?」 ヘイは小首を傾けて、しなを作りながら立てた指を顎に…
― かつての光焔 ― テギョンの酷い物言いに、ジェルミは顔を真っ赤にして「失礼だ!」と憤った。 だがテギョンはそれすらも小馬鹿にしたように笑うから、隣でミニ…
― かつての光焔 ― 「あの~、もしかしてずっと起きてました?」 フニは奥の間にいる二人を気にして、シヌに近づいてからかなり小声でそう訊いたが、聞いていた…
― かつての光焔 ― フニは引き戸の前に座っていたが、そこは小さな窓があるだけの、いわば奥の部屋の前室だ。 座った時はまだ外からの陽射しが届いていたが、いつ…
― かつての光焔 ― 昨夜と同じ部屋(続き間の大部屋)をそのまま使える事になると、テギョンたちはする事がなくなった。 これまでは宗家に身を寄せた時以外、連泊…
― かつての光焔 ― そっその笑顔は反則よ――テギョンから目を背けたミニョは顔が熱くなっているのを感じる。 さらには胸に広がる喜びや嬉しさに、自然と顔が緩ん…
― かつての光焔 ― ミニョが言わんとする事はジェルミにだって分かっていた。 「だけど、ミニョだって疲れてるのに・・・・・・」 ミニョの膝で眠るテギョ…