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海風の徒然なるままに https://ameblo.jp/fu16-kai19/

イケメンですねの本編の続きと別次元を書き、今はキャラをお借りしてパラレルを書いてます。

海風
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住所
八尾市
出身
生野区
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2011/07/06

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十五節⑨

    ― 風林堂 ―  節度や礼節を重んじる風林堂らしく、来客用の宿泊施設も男女に分けられてあり、女性用は比較的なだらかな平地に建てられているが、男性用は傾斜地に建…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十五節⑧

    ― 風林堂 ―  テギョンは自分の推測に漏れがないかを、迅速に黙考すると、そのまま思考しながら口を開いた。  「光焔教事件は噂が少ない、それがずっと疑問だった…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十五節⑦

    ― 風林堂 ―  フニとは別々に案内されたヘイは、部屋に入るなり案内してきた女堂徒にミナムはどこの部屋になるのかを訊いてくるよう言いつけていた。 困惑顔をしな…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十五節⑥

    ― 風林堂 ―  誰かが話している途中で、テギョンが口を挟む。 そんな事はこれまでに一度もなかった。 (もしここにフニ宗士がいれば、きっと信じられないって顔…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十五節⑤

    ― 風林堂 ―  序列に従っていない事に、カン堂主の眉は顰(ひそ)められたままだったが、テギョンたちの方は、共に旅をする間にいつの間にか序列を気にしなくなって…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十五節④

    ― 風林の宿 ―  翌朝、宗主の部屋に出発の確認に伺った宿の主人は、戸口の外まで聞こえてきたテギョンの声に驚いた。 宿の主人にあるまじき行為だが、彼はそろりと…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十五節③

    ― 風林 ―  シヌがカン堂主と話し始めた頃、ミナムたちは風林の都を夕餉をとる店を探しながら、ぶらぶらと散策していた。 風林の都は所々に朱の柵に囲まれた御社や…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十五節②

    ― 風林堂 ―  結局、ミナムが言った最初の部屋割り通りになって、重い荷を下ろし一息つこうと、ミナムが畳の上に大の字になって寝転がった頃、シヌは梵天山の山門で…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十五節①

    ― 風林の境界 ―  ミナムが目を覚ますとテギョンはすでに起きていた。 テギョンがゆっくり休めるよう、寝ずの番をするはずが、凭(もた)れ掛かっていたはずのテギ…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十四節⑪

    ― 風林の河原 ―  「それで、」シヌは言った後に一息置いた。  酒ではなく自ら淹れた茶を飲むと、静かに落ち着いた声で訊く。  「ファン宗主を助ける為とはどう…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十四節⑩

    ― 風林の河原 ―  二人の為じゃない、ミナムのこの一言は一気に場の空気を重くした。 しかし魚の焼けるおいしい匂いが漂い、荷の仕分けを終えたフニが手に甕を二つ…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十四節⑨

    ― 風林の河原 ―  テギョンが湯から上がると、ゆっくりとでも湯の温度は下がっていく。 それでも暫くは肩まですっぽり浸かっていたミナムだが、このままぬるくなる…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十四節⑧

    ― 風林の境界地 ―  ミニョは許嫁なのに―――ドンジュンのこの発言に誰もが驚いた。 特にジェルミは、ドンジュンの視線の先に眉をひそめ首を傾ける。 (どうして…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十四節⑦

    ― 風林の境界地 ―  「おまえは俺の後ろにいろ。」  襟首を掴まれたミナムは、テギョンの声に耳を疑った。 これでは、まるで庇護される子供のようだ。  「ヒ…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十四節⑥

    ― 三栗谷街道 最後の宿 ―  ミナムとテギョンが一人用の寝台で眠ったという事実は、当事者でない二人、フニとドンジュンによって隠蔽する事に決められた。 フニと…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十四節⑤

    ― 三栗谷街道 最後の宿 ―  三栗谷街道の外れには何軒もの宿が点在している。 山脈に沿った街道を出ても山地であることには変わりなく、道はこの先幾筋にも分かれ…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十四節④

    ― 三栗谷街道の宿 ―  ドンドンドンドン―― 朝から部屋の戸を叩かれて、機嫌よく寝ていたフニが飛び起きた。 横の寝台で寝ているだろうテギョンに目をやると、急…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十四節③

    ― 金鉱教の孤城 ― 縹炎が赤い砂地なら、金鉱は険峻(けんしゅん)な山々で囲まれている。 金鉱教の城閣は、都から離れた岩山に巨大な石を積み上げて作った要塞だ…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十四節②

    ― 三栗谷街道の宿 ―  宗家の宿と違って、全員が集まると一杯になりそうなこの部屋は二人で一部屋だ。 ミニョを寝台に寝かせると、テギョンとフニは後をヘイに任せ…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十四節①

    ― 三栗谷街道 ―  天界には、侵してはならない不文律がいくつかあるのだが、その一つが天界の情報を漏らしてはならないだ。 人間界に降りた天の使いは、様々な者に…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十三節⑤

    ― 三栗谷街道 ―  ミニョから離れたテギョンは、これまで陥っていた迷いの袋小路から脱却しつつあった。 ミニョとのやりとりが功を奏したのだ。 なにより一番不安…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十三節④

    ― 三栗谷街道 斐水の宿 ―  宿に着くと、フニがミニョの前に立ち塞がった。  「宗主はお部屋にいらっしゃいますが、お休みになられてます。」  テギョンの部屋…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十三節③

    ― 三栗谷街道 ―  伽藍堂から、茫然としているテギョンを引っ張る様にしてそのまま梅香楼を出た一行は、今夜の寝床となる斐水の宿に向かって歩き始めた。 夕闇迫る…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十三節②

    ― 梅香楼 楼閣 ―  大きな音と共に駆け込んで来た四人は、閉めた戸にへばり付いて息を切らしている。 聞き耳を立て、追ってきたはずの女たちが諦めたのを確認する…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十三節①

    ― 梅香楼 呪(まじな)いの堂宇―  空が色を変え始める頃、一行は梅香楼の門前に到着した。 だがその門には扁額が掛かってない。 門は梅香楼という名のごとく梅…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十二節⑤

    ― 三栗谷街道 ―  「ファ・・・・・・」  早朝の街道、ヘイを乗せた馬車のさらに後ろを歩くミニョは、口に手を当て大きな欠伸をして、目を擦った。  「夕べ眠れ…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十二節④

    ― 三栗谷街道 風林の宿 ―  宿に戻ると、フニが不満そうな顔で待っていた。  「行くなら行くと、言ってくださいよ。」  テギョンは訴えるフニをしり目に、近く…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十二節③

    ― 山賊の根城 ―  テギョンの言葉一つに、エンたちは二十年以上も昔に引き戻されてしまった。 過去の事象として記憶しているのと、当事者に戻って思い出すのとでは…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十二節②

    ― 山賊の山 ―  山賊の根城である小屋からミニョを救出したシヌは、当初安全な場所までミニョを連れて行った後で、また戻って来るつもりでいた。 だが思うようには…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十二節①

    ― 山賊のいる山 ―  テギョンとジェルミ、そしてジフンの三人は、宿を出ると文に記された道を通って、山の麓に訪れた。 そこはあの抜け道の煙の上がった先ではない…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十一節⑦

    ― 山賊の根城 ―  ミニョはとっさに身構えた。 だけど手足は縛られている為、その姿勢はとても妙な形だった。  「何してるんだ。」  首領らしき男が怪訝な顔で…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十一節⑥

    ― 三栗谷街道の幽霊屋敷 ―  抜け道を見つけたテギョンは、宿に行こうと言い出した。  「どうして宿に行くんだ? ミニョが攫(さら)われたのは、ここなんだぞ。…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 外伝②

    ― 十年前の三栗谷街道 ―  光焔の村の入り口で、フニと別れた少年テギョンは、迷うことなく真っすぐ三栗谷街道に入った。 初めて見る活気のある人々に目を瞠る。 …

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十一節⑤

    ― 三栗谷街道の幽霊屋敷 ―  テギョンたちは傷のある棺の蓋を探し始めた。 一つ一つ、蓋を開けて中を見るのが一番手っ取り早いのだが、死者の眠りを妨げる事にもな…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十一節④

    ― 三栗谷街道の幽霊屋敷 ―  「ミニョがいない!」  ジェルミの声が、まだ薄っすらと霧の残る中で響いた。 すぐさまジェルミを睨む者、無視する者、呆れている者…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十一節③

    ― 三栗谷街道の幽霊屋敷 ―  それが第一の理由、テギョンはそう言ってまた歩き出した。 腕を引っ張られたミニョは、半歩後ろを歩いていく。 一見従順に従っている…

  • 八月の悪夢が再来

    私のコロナ日記、そろそろ一年と書こうとしてたんだけど・・・・・・、悪夢の再来と書きましたが、どうやら、 またまた、 我が家の長男が、  コロナです。 病院で…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十一節②

    ― 三栗谷街道の橋 ―  宿を出て歩き続ける一行の前から、途絶えることなく続いていた店も露店も姿を消し、家屋はおろか小屋の一つも見当たらなくなった。 街道から…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十一節①

    ― 三栗谷街道 ―  翌日、ミニョはテギョンの近くにいて、その顔はなんというか、一見普通に見えながら、どこか沈んでいるとも言えるし、困ってるようにも見えた。 …

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十節⑪

    ― 三栗谷街道 金光教の宿 ―  目を覚ましたミニョは、そこが寝台の上だと気づいて身体を起こした。  (初めて見る部屋、ここはどこ? 私は・・・・・・)  何…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十節⑩

    ― ユ・ヘイの馬車 ―  御車台に座る事の出来なかったテギョンは、腕組をした身体を馬車の側壁に預けて目を閉じ、微動だにせず座っていた。 ヘイとは人一人分の間が…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十節⑨

    ― 三栗谷街道の川 ―  すっかり忘れてしまっていた鉄砲水が、頭の中でぐるぐるし始めた。 二つの事が同時にできないミニョは、一つの事を考え始めた為に、雨の中で…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十節⑧

    ― 宿 大部屋の中の個室 ―  その夜、どうやって戻ったのかミニョは全く覚えていなかった。 目を覚ますと、瞼が重く腫れていて、頭は重くすっきりしない。 起き上…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十節⑦

    ― 三栗谷街道の路地裏 ―  外に出ようとして誰かにぶつかったとたん、口を塞がれた。 叫び声を上げる事も出来ずに黒い布で覆われて、何も見えないまま担がれて連れ…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十節⑥

    ミニョは、話が模諜枢教やモ教主に及ぶと、ジェルミの事が気になり始めた。 ミニョの知っているジェルミは、モ教主の庇護のもと、模諜枢教から出るにはモ教主の許可が…

  • ブログを始めて12年目に入りました。

    ご機嫌如何ですか。 突然このようなタイトルで浮上し、驚かせてしまいました。まさかの更新と思われた方、ごめんなさい。 実際のところ、自分で言うのもなんだけど、な…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十節⑤

    ― 宿の大部屋 ―  水が豊富な斐水では、湯あみではなく水浴びをする。 だから熱い湯で湯あみをしたのは、模諜枢教が初めてだったと、ミニョは湯に浸かりながら思い…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十節④

    ― 宿の大部屋 ―  フニが衣服屋の店主から聞いたとおりに行くと、宿はすぐに見つかった.。 だがそこは、八人も泊まれば一杯になりそうな宿だ。 テギョンは宿を前…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十節③

    ― 三栗谷街道 衣服屋 ―  昼下がりの街道は、旅人や商人たちの足取りも先を急いで早くなる。 その中をゆっくりと進んでいた馬車が止まった。 ユ・ヘイより先に降…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十節②

    ― 三栗谷街道 ―  「やっちまえ!」の声と同時に、「やめろ!」と飛び込んできた男の声が響いた。 振り上げた武器を持つ手が止まって、さすがに身構えたテギョンた…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第十節①

    ― 三栗谷街道 ―  山道を下ると街道に出た。 左は三栗谷街道唯一の歓楽街だが、右は何もない林道で、先に進んで右に上れば光焔の村、そのまま進めば模諜と金鉱の境…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第九節④

    ― 狩り人の山道 ―  フニは滔々(とうとう)と話し続ける。  「何日も歩き続けて、模諜の外れに着いた時も、宗主はまだ茫然としていて、とても仕事のできる状態じ…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第九節③

    ― 狩り人の山道 ―  日が落ち切ると辺りは一気に暗くなった。 ジェルミたちが立てる小さな話し声の中、テギョンは幾度も寝返りを打ったが目を覚ます事はなかった。…

  • 縹炎と斐の水沫 第三章 邂逅に揺蕩う 第九節②

    ― 狩り人の山道 ―  テギョンは、二人に言うだけ言って、何もなかったように元の場所に戻って行く。 それを待ってユ・ヘイは、フニにテギョンを探るよう話しかけた…

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