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2011/01/21

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  • 辰刻の雫 ~蒼い月~ 第188回

    『辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~』目次『辰刻の雫~蒼い月~』第1回から第180回までの目次は以下の『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページからお願いいたします。『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページ辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~第188回「紫さま、本領はいかがでしたか?やはり宮を出られたのですか?」「はい、マツリとはすれ違いだったけど、楽しかったです」「え?一緒に居られたのではないのですか?」「一緒に居たのは・・・どれくらいだっけ?」「ゆるりとしたのは、今日と・・・あとは時を合算して一日はないか」「え!?何日も本領に行ってらしたのに、それだけですか?」「はい、行った途端すれ違いだったから」「本領でお忙しくされておられるのですか?」「ああ、それもあって母上と姉上が待っておられんということでな、準備を進めていく...辰刻の雫~蒼い月~第188回

  • 辰刻の雫 ~蒼い月~ 第187回

    『辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~』目次『辰刻の雫~蒼い月~』第1回から第180回までの目次は以下の『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページからお願いいたします。『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページ辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~第187回紫揺が宮を出る前にもう一度、医者部屋を訪ね男達を視た。何の変化も視られなかった。男達に異常が無いことを告げ、その後、客間で着替えている時になりようやく澪引とシキが訪ねてきた。「どれだけマツリが六都のことを言っても、婚姻の儀に関することは進めていきますからね、東の領土に戻ったら領主によくよくお話して頂戴ね」「私も頃合いを見て東に飛ぶわ」「え?あの、シキ様はもう・・・その」何と言っていいのだろうか。「ふふ、本領領主のお手伝いで飛ぶわけではないわ。それはもうお役御免になったけど、...辰刻の雫~蒼い月~第187回

  • 辰刻の雫 ~蒼い月~ 第186回

    『辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~』目次『辰刻の雫~蒼い月~』第1回から第180回までの目次は以下の『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページからお願いいたします。『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページ辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~第186回アッシー君と化したマツリが回廊を歩く。何故だか昨日と違ってすれ違う誰もが微笑んで回廊の端に寄っている。回廊を歩いているとマツリに先を譲るのは当たり前だ。誰もが端により頭を下げる図は何度も見た。だが今は・・・違う。頭は下げているが・・・その顔が微笑んでいる。「マツリ?何かおかしくない?」「おかしいのは紫の顔色だ」「そうかな?それ程でもないと思うけど」「それ程?そう言うだけで十分だ、自覚があるということではないか。どれだけ無理を重ねた」「ちゃんと休憩は入れてたって」マツリの歩み...辰刻の雫~蒼い月~第186回

  • 辰刻の雫 ~蒼い月~ 第185回

    『辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~』目次『辰刻の雫~蒼い月~』第1回から第180回までの目次は以下の『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページからお願いいたします。『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページ辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~第185回“色なき風”花やかな色や艶が無い。中国の陰陽五行説により秋の色は白。そこからきていると習った。足元には緑一面が広がっている。もう秋だというのに足首までのびのびと背を伸ばしている。目の前には緑と空色しかない中に一人ぽつんと立っていた。色なき風に髪を揺られる。下を向き左の掌を見た。掌には半透明とまではいかないが、黄色く丸い物が握られている。(なんだろう、いつ手にしたんだろう)顔の高さまで上げる。すると黄色く丸い物の中に少女の姿が見える。(あ・・・コウキ)黄色く丸い物の中に高妃が...辰刻の雫~蒼い月~第185回

  • 辰刻の雫 ~蒼い月~ 第184回

    『辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~』目次『辰刻の雫~蒼い月~』第1回から第180回までの目次は以下の『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページからお願いいたします。『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページ辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~第184回ゆっくりと下半身を視る。一ケ所以外どこにも異常が無かった。異常というか、気になるものが視えたのは・・・頭の中だけ。「お布団をかけてあげてください」そう言い残すと場所を移動して残りの二人も同じようにして視る。医者はあくまでも布団を剥ぎその後布団をかけるという単純な助手役に終わっていた。三人目を視終ると、一人目の寝台の横に置かれていた椅子に腰かける。「三人はちょっと疲れたかな」三人と言っても、休憩を入れたとしても朝から高妃を入れて四人だ。紫の目で四人も視れば疲れるだろう。「無理...辰刻の雫~蒼い月~第184回

  • 辰刻の雫 ~蒼い月~ 第183回

    『辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~』目次『辰刻の雫~蒼い月~』第1回から第180回までの目次は以下の『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページからお願いいたします。『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページ辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~第183回宮の回廊を何度も曲がって歩き、小階段を降りると履き物を履く。後ろを歩いていた紅香と世和歌がすぐに紫揺の衣装の裾を持つ。そのまま歩いて門を潜る。それからも歩きもう二度門を潜る。大きな建物の出入り口に武官が四人立っている。「ここで待っておれ」建物の前でマツリに言われ紫揺が建物を見上げる。こんな所に高妃がいるのかと。高妃は“宮”と言っていた。ここが宮となるのかどうかは分からないが、それでもマツリたちの居る宮とはかけ離れたところにあるし、建物が随分と違う。マツリに呼ばれ中に入って行...辰刻の雫~蒼い月~第183回

  • 辰刻の雫 ~蒼い月~ 第182回

    『辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~』目次『辰刻の雫~蒼い月~』第1回から第180回までの目次は以下の『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページからお願いいたします。『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページ辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~第182回マツリではなく、早馬が着いたと屋舎の様子を見ていた杠の元に文が持って来られた。紫揺を東の領土に送り届け、呉甚と柴咲の話を聞いてすぐに六都に戻ってくるはずだった。そのマツリが日が明けたにもかかわらずなかなか戻って来なかった。そして早馬での文。杠に早馬の文がくるのは四方かマツリ以外にない。何があった?すぐに文を広げるとマツリからであった。呉甚と柴咲のことにも触れられていたが、宮であったことが書かれていた。そして紫揺が倒れたとも。熱が出て夜半には熱が下がりだしたが、今だにふらつき...辰刻の雫~蒼い月~第182回

  • 辰刻の雫 ~蒼い月~ 第181回

    『辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~』目次『辰刻の雫~蒼い月~』第1回から第180回までの目次は以下の『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページからお願いいたします。『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページ辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~第181回悲しい顔で紫揺が笑った。「シユラ?」「リツソ君が居てくれたからマツリと会えた。リツソ君のお姉さんになってもいい?」どういうことだ。シキの従者と千夜が大きく目を見開いた。「・・・シユラ?」「ずっとずっと、リツソ君のお姉さんでいる。シキ様にはかなわないけど、それでもリツソ君のお姉さんになってもいい?頑張るから」紫揺には兄弟も姉妹もいない。それを知っている。“頑張るから”知らないことを頑張るから・・・己の為に。リツソの目に涙がたまり、すぐにポロポロと流れ落ちる。そんな事に頑張って...辰刻の雫~蒼い月~第181回

  • 辰刻の雫 ~蒼い月~ 第180回

    『辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~』目次『辰刻の雫~蒼い月~』第1回から第170回までの目次は以下の『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページからお願いいたします。『辰刻の雫~蒼い月~』リンクページ辰刻の雫(ときのしずく)~蒼い月~第180回身体の汗を拭き着替えが終わった。だからと言って汗が止まったわけではない。これから何度もこの繰り返しをしなければいけない。マツリが紫揺の身体を支え座らせると、口に湯呑をあてる。「紫、ゆっくりでよい」マツリが紫揺に白湯を飲ませている。その姿を見られることが嬉しい。いや、紫揺の身体は案じている。だがこの二人が寄り添っている姿を見られることが・・・。「マツリ様はほんに紫さまをご心配されて・・・」「ええ、マツリ様がどれほど紫さまのことを想っておられるか」「これで紫さまがマツリ様に心を...辰刻の雫~蒼い月~第180回

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