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コトバの試し斬り=(どうぶつ番外物語) https://blog.goo.ne.jp/s1504

斬新な切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設17年目に入りました。

自然と共生しながら、生きてきました。 ここでは4,000字(原稿用紙10枚)程度の短い作品を発表します。 <超短編シリーズ>として、発表中のものもありますが、むかし詩を書いていたこともあり、コトバに対する思い入れは人一倍つよいとおもいます。

正宗の妖刀
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2010/09/26

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  • 心に残る詩人たち 8

    今回は小説家であり詩人でもある佐藤春夫の「秋刀魚の歌」を読んでみよう。佐藤春夫秋刀魚の歌あはれ秋風よ情〔こころ〕あらば伝へてよ――男ありて今日の夕餉〔ゆふげ〕にひとりさんまを食〔くら〕ひて思ひにふけると。さんま、さんまそが上に青き蜜柑の酸〔す〕をしたたらせてさんまを食ふはその男がふる里のならひなり。そのならひをあやしみてなつかしみて女はいくたびか青き蜜柑をもぎて夕餉にむかひけむ。あはれ、人に捨てられんとする人妻と妻にそむかれたる男と食卓にむかへば、愛うすき父を持ちし女の児〔こ〕は小さき箸〔はし〕をあやつりなやみつつ父ならぬ男にさんまの腸〔はら〕をくれむと言ふにあらずや。あはれ秋風よ汝〔なれ〕こそは見つらめ世のつねならぬかの団欒〔まどゐ〕を。いかに秋風よいとせめて証〔あかし〕せよかの一ときの団欒ゆめに非〔あ...心に残る詩人たち8

  • 俳句川柳12

    〇総裁選アレ松虫か進次郎〇雌伏十年鬼の石破の目に涙〇収獲の秋には早苗〈高市〉時期遅れ〇祝・地区優勝大谷決めた勝ち越し打〇兵庫知事出直し選挙に賭ける意地俳句川柳12

  • 心に残る『グレートジャーニー・関野吉晴』

    アマゾン奥地の少数民族ヤノマミ族を初めて紹介したテレビ番組に毎週くぎ付けになった思い出がある。日本の探検家であり人類学者でもある関野吉晴氏が外科医師になったいきさつは今回初めて知った。少数民族と接触するうちに少しでも彼らの役に立ちたいという思いからだった。1976年一橋大学中退後1982年横浜市立大学医学部卒業。一橋大学在学中に自ら探検部を創設。大学3年次の1971年に1年間休学し、3人で部隊を組みアマゾン川全流域を下る。その後南米中を旅行する。早稲田大学探検部にも参加し、留年、休学、編入と、7年間大学に在籍。7年かけて法学部を卒業した後、一橋大学社会学部3年に編入して、探検家に必要な知識を身につけるため社会人類学のゼミを受講していた。しかし、旅先で世話になる現地住民の足手まといに、なっているとの思いから...心に残る『グレートジャーニー・関野吉晴』

  • 当世呆れ節10

    〇立憲民主の代表決まるアーソレソレ党員・議員が野田元総理を推したソレカラドーシタ今度は本気で政権撮る覚悟と息巻いた〇過去は言いたくないけれどアーソレソレ故安倍党首との討論でソレカラドーシタ挑発に乗って解散約束させられた〇党の現状見通せずアーソレソレ党勢拡大口にするがソレカラドーシタ自民の顔〈進次郎〉に顔負けして野党第一党もおぼつかない当世呆れ節10

  • 紙上大喜利69 『じじいの時事ばなし』

    〇「大相撲も終わったな。大の里の2敗目にはがっかりしたな」「立ち合いでつっかけたり気が逸っていましたね」〇「心技体の心がまだまだだな」「そりゃそうですよ。今どきの若者ですから」〇「ま、これからの伸びしろと考えれば納得か」「新大関になって2,3回優勝してすぐにその上に・・」〇「おい、ひとのお株を奪うな」「へいへい、ご隠居の真似をしてすみませんでした」〇「十両じゃ尊富士が優勝するし、言うことなしだ」「怪我からよく復帰しましたよ」〇「弱い大関二人は8勝7敗で踏みとどまったな」「貴景勝の引退で寂しくなった大関陣ですから頑張ってもらわなくちゃ」〇「立行司・木村庄之助も引退らしいな」「花束をもらって笑顔を見せていましたね。ほっとしたんでしょうね。いい光景でした」紙上大喜利69『じじいの時事ばなし』

  • 俳句川柳11

    〇祝50-50荒神〈あらがみ〉様の出現だ俳句川柳11

  • 紙上大喜利68 『じじいの時事ばなし』

    〇「大の里がただひとり11連勝痛中だ」「強いですね。大関昇進は確実ですね」〇「取り組み相手を考えると全勝優勝も見えてきたな」「ご隠居、勝負事は下駄を履くまでわからないといいますけど」〇「それはそうと、錦木が2敗で続いているのには驚いた」「一時は十両陥落かと心配しましたが、何があったんでしょうね」〇「相撲も面白いが、やっぱり大谷翔平はすごい。48号を打って48-48をクリアした」「あと残り11試合で2ホームラン2盗塁ですから50-50も夢じゃないですね」紙上大喜利68『じじいの時事ばなし』

  • 心に残る詩人たち〈7〉

    黒田三郎〈画像はウィキペデイア〉より黒田三郎といえば、詩の芥川賞といわれるH氏賞を取った『ひとりの女に』〈1954〉が有名である。東大経済学部卒という高学歴ながら、自分の弱さをさらけ出した詩風が共感を呼んだ。妻の入院中、父娘2人の生活をうたった絶唱『小さなユリと』(1960年)で現代詩を誰にもわかる平明なものにした。ほかに『時代の囚人』(1965年)など。詩集『ひとりの女に』の中の「賭け」という一篇を読んでみよう。五百万円の持参金付の女房を貰ったとて貧乏人の僕がどうなるものかピアノを買ってお酒を飲んでカーテンの陰で接吻してそれだけのことではないか美しく聡明で貞淑な奥さんを貰ったとて飲んだくれの僕がどうなるものか新しいシルクハットのようにそいつを手に持って持てあますそれだけのことではないかああそのときこの世...心に残る詩人たち〈7〉

  • 心に残る『ターシャ・チューダー』

    ポエム(268)『ターシャ・テューダーの庭』2020-12-0200:15:40 ポエム年老いた絵本作家のおばあさんが家族と接するように庭の花々に手を伸べる私の庭は「楽園」だと思うわ物にあふれた世の中とは別世界植物が満ち足りているかどうか見て確かめるのおばあさんの庭は四季を問わず風がすり抜ける季節によって咲く花の種類はちがうがどの花にも優しく語りかけるのだこのシャクヤク色が珍しいでしょう古い品種で種から育てているのが自慢なの中世のオランダ絵画に描かれているのよターシャ・テューダーバーモント州の絵と庭仕事が好きなおばあさんしわが目立つけれど気高い顔をしているんだ四人の子どもを女手ひとつで育て上げ古びた木造家屋に住むのは犬のメギーとおばあさんだけ今では子どもも孫もみなターシャのお手伝い崩れた玉石を前にしたエイ...心に残る『ターシャ・チューダー』

  • 統制呆れ節 9

    〇斎藤劇場はまだ続いてる?アーヤレヤレ県議団全会派が辞職要求したがソレカラドーシタ県民の支持があるから辞めないとのたもうた〇兵庫県知事につぎつぎ矢を射るがアーソレソレ証人喚問も辞職要求もどこ吹く風とソレカラドーシタ改めるべきは改めると深々と頭は下げる〇「ああいえば上祐」も呆れて口あけたアーソレソレ事件簿をさかのぼっても類型見当たらずソレカラドーシタ新典型の一つに登録した統制呆れ節9

  • ポエム394 『ひでり』

    天からのひとすじの慈愛めぐみの雨ふる歩くたびに靴をおおった土埃が雨を吸い込みやがて茶に染まる馬車道の轍も消え畑のみどりが蘇るなつかしい日照り天も地も慈愛に満ちていたポエム394『ひでり』

  • 紙上大喜利67 『じじいの時事ばなし』

    〇「おい。大相撲がはじまったぞ」「知ってますけど、何か変わったことがあったんですか」〇「大の里が熱海富士とのきわどい勝負に勝って白星発進だ」「よかったですね」〇「隆の勝が先場所から急に強くなったので魂消てる」「ほんとですね、豊昇竜を圧倒しましたからね」〇「きょうは以上・・変わったことはないな」「ご隠居、あっしの言ったことが気に障ったんですか」紙上大喜利67『じじいの時事ばなし』

  • 心に残る詩人たち〈6〉

    石垣りん〈ウェブ無料画像〉よりくらし食わずには生きてゆけない。メシを野菜を肉を空気を光を水を親をきょうだいを師を金もこころも食わずには生きてこれなかった。ふくれた腹をかかえ口をぬぐえば台所に散らばっているにんじんのしっぽ鳥の骨父のはらわた四十の日暮れ私の目にはじめてあふれる獣の涙。まず最初に代表作の一つを読んでいただいた。平易な言葉だが人間の本質を抉り出している。くらし・・という日常を描きながら台所には非日常が散らばっている。これが石垣りんの世界だ。1920年(大正9年〉生まれ2004年〈平成16年)没。東京市赤阪(現在の東京都港区)生まれ。銀行員として働きながら、詩を次々と発表。主な詩集として、『私の前にある鍋とお釜と燃える火と』(1959年)、『表札など』(1968年)、『略歴』(1979年)、『やさ...心に残る詩人たち〈6〉

  • 心に残る詩人たち〈5〉

    草野心平〈写真はウィキぺデイア〉より草野心平といえば「蛙の詩人」で知られている。オノマトベ〈擬音〉という技法でカエル語を表現したり蛙を詠んだ詩が多いからだろう。しかし、本人はそう呼ばれることに満足していたわけではなく、「僕は蛙をそんなに愛していない」と抵抗感を示すこともあった。草野心平は他に「富士山」「天」などの対象物、語句が好きで、しばしば詩の中に詠みこんでいる。享年85歳という活力に満ちた生涯の中から傾向の異なる2編を選んでみた。「夜景」コウノトリの。鳴き声の。あと。音なく。一切なく。ここは地球の。ドまんなか。動かない。天の。戸鎌の。月。「窓」波はよせ。波はかへし。波は古びた石垣をなめ。陽の照らないこの入江に。波はよせ。波はかへし。下駄や藁屑や。油のすぢ。波は古びた石垣をなめ。波はよせ。波はかへし。波...心に残る詩人たち〈5〉

  • 心に残る詩人たち〈4〉

    中原中也〈写真はウィキぺデイア〉より中原中也の「汚れちまった悲しみに・・」も知らない人がいないぐらい有名である。一部分だけが印象付けられているが、せっかくだから全文を読んでみたい。汚れつちまつた悲しみに……〈青空文庫からコピー〉汚れつちまつた悲しみに今日も小雪の降りかかる汚れつちまつた悲しみに今日も風さへ吹きすぎる汚れつちまつた悲しみはたとへば狐の革裘かはごろも汚れつちまつた悲しみは小雪のかかつてちぢこまる汚れつちまつた悲しみはなにのぞむなくねがふなく汚れつちまつた悲しみは倦怠けだいのうちに死を夢む汚れつちまつた悲しみにいたいたしくも怖気おぢけづき汚れつちまつた悲しみになすところもなく日は暮れる……感覚が素晴らしい。人の心を引き付ける天性の才を持っていたのだろう。中原中也は1907年4月29日、山口県(現...心に残る詩人たち〈4〉

  • 心に残る詩人たち〈3〉

    田村隆一〈写真はウィキぺデイア〉より前2回と比べると少し長めの作品だが田村隆一詩集の中でもよく知られた『四千の日と夜』から取り上げる。『四千の日と夜』一篇の詩が生れるためには、われわれは殺さなければならない多くのものを殺さなければならない多くの愛するものを射殺し、暗殺し、毒殺するのだ見よ、四千の日と夜の空から一羽の小鳥のふるえる舌がほしいばかりに、四千の夜と四千の日の逆光線をわれわれは射殺した聴け、雨のふるあらゆる都市、熔鉱炉、真夏の波止場と炭坑からたったひとりの飢えた子供の涙がいるばかりに、四千の日の愛と四千の日の憐みをわれわれは暗殺した記憶せよ、われわれの眼に見えざるものを見、われわれの耳に聴えざるものを聴く一匹の野良犬の恐怖がほしいばかりに、四千の夜の想像力と四千の日のつめたい記憶をわれわれは毒殺し...心に残る詩人たち〈3〉

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