屋久島に行った際に出会った林芙美子。林芙美子本人に会ったのではなく、たまたま通りがかった屋久島山荘と言うホテルに、林芙美子が滞在しこの「浮雲」を執筆したという。事に出会ったのだ。約3か月経って読んでみようと思い立った。1903年(明治36年)生まれの林芙美子が、幼児期から不遇であった自らの生い立ち「放浪記」を書いたのが、1928年(昭和3年)である。この大ヒットで人気作家となった。浮雲(新潮文庫)芙美子,林新潮社「浮雲」は1951年(昭和26年)に屋久島で書かれた。物語は1943年(昭和18)にベトナムにタイピストとして渡った「ゆき子」が主人公であり、ベトナムでの仕事で知り合った農林省の役人で植物の専門家である富岡との愛憎劇である。富岡は日本に残した妻がありながら、現地人のメイドとも関係し、ゆき子とも不倫...「浮雲」林芙美子