古代中国の思想家の一人に老子がいる。彼の考え方に「無為自然」というのがある。これは、自然の摂理に従い無理な力を加えないという考え方。もう少しわかりやすく言えば…
小さな外国語スクールの代表者が発信する日常的なエッセイ。 好奇心と知性的な笑いを心がけている。
2009年暮れよりはじめて、 どこまで続くかな? おっ、まだ続いている!
落語のネタに『こんにゃく問答』なるものがある。これは、禅寺などで行われている「禅問答」をパロディとして扱ったもの。実際に禅問答に奇妙なものが多い。例えば、有名…
パリパラリンピックが始まった。「素晴らしい開会式」という賞賛の声が聞こえてきた。ただ、額面通り「素晴らしい」場合と「反語」を意味している場合がある。「反語」は…
1970年に開催された大阪万国博覧会でそのシンボルとなったのは「太陽の塔」。その「太陽の塔」をデザインしたのは、岡本太郎。「芸術は爆発だ」という言葉でも知られ…
最近聞かなくなったものに「UFO」がある。かつては、時々、特集が組まれたりしたが、その熱狂は今は昔の感がある。この UFO が話題に登り始めたのは、第2次世界…
「ラヴレター(Love Letter)」 という文字を見ることが少なくなった。古い表現では「恋文」。ひらがなで表記すれば「こいぶみ」となる。三島由紀夫の掌編小…
近くの神社は、普段はひっそり閑としているが、時に賑わいを見せることがある。初詣では、かなりの人出。ただ、住宅地域のせいか参道に出店が出ることがなく、初詣の参拝…
「ボーイ・スカウトが名称変更」。こんなニュースが飛び込んできた。ボーイ・スカウトアメリカ連盟は、来年2月から名称を「スカウティング・アメリカ」に変更すると発表…
「近頃 都に流行るもの」という書き出しで『二条河原の落書(らくしょ)』は始まる。これは、鎌倉幕府の衰退の頃、政変が成された後の都の様子を表現したもの。この「チ…
わが外国人講師の一人であるアメリカ人講師と、パリオリンピックが話題となった。今回のオリンピックの「開会式」、「閉会式」については、かなり評価するということだっ…
「暦」では、暑さで身体も弱る今の時期のことを「三伏(さんぷく)」と呼んでいる。運気の強い「庚(かのえ)」の日のことを総称する言葉。運気か暑気か分からないが、ま…
時々百貨店などで「マイセン展」が開催される。白を基調としたこの種の磁器は、夏の日差しにも映える優美な味わいがある。このマイセン窯の誕生は、大航海時代、東洋から…
「金メダルを噛むしぐさ」一体誰が、そのパーフォーマンスをはじめたのか?気になるところである。日本の時代劇に、小判の真贋(しんがん)を確かめるために金の小判を噛…
プリニウスは古代ローマの時代に生きた人物。ローマ帝国の提督に一人でもあった。中でも、彼がよく知られるのは、全37巻にもなる『博物誌』を書いた人物であること。彼…
夏の風物詩に挙げられるものは、花火、浴衣、金魚すくい、蝉の鳴き声、かき氷など。そして、「怪談話」もその一つ。背筋がゾッとすることで涼を呼び込むところから、夏の…
古代ローマの五賢帝と呼ばれた皇帝の一人であるハドリアヌス帝は、古代ギリシャ彫刻をことのほか愛したという。別荘であるヴィッラ・アドリアーナ(Villa Adri…
「松籟(しょうらい)」 と呼ぶものがある。これは、海岸線などに自生する松の林が風を受けて作る音のことだという。松風は、古き時代の人には格別に聞こえた音のようだ…
アメリカ大統領選挙が近づいてきた。アメリカ大統領になるには、清廉であることも重要だが、どこか強権的なダークな側面を有していないと務まらないともいわれる。この大…
夏の日、お寺の境内や歩道の端っこに「アリ地獄」を見かけることがある。これは、直径が10センチに満たない臼状の砂地になっていて、蟻やダンゴムシが迷い込んで滑り落…
夏の夜空に、ひとつふたつと流れ星を見ることがある。今宵などは、ペルセウス座流星群が現れる日とも言われている。ただ、流れ星と言えば、不吉な象徴とされることが多い…
「体内時計」なるものがある。どんな生物も、この体内時計がありそれに則った生活をしているものらしい。同様に、人間の身体も外界の時間と密接な関わりがあるという。そ…
夜空を見上げると蠍(さそり)座の星々が輝いて見えた。この星座のちょうど真ん中に赤く見える星がアンタレス。見た目では、他の星たちと何ら変わらぬ星とも言えるが、実…
小説の中心主題に使われるものに恋愛は多いが、『怪談』で知られるラフカディオ・ハーンは、「恋愛なくても小説は衆目を集める文学になる」と語っている。事実、彼の小説…
パリオリンピックの熱い戦いが続いている。「さまざまな批判があっても押し切ってしまう」それがフランス流。イベントとしての開会式は、斬新で素晴らしかったと言えるが…
8月7日は立秋。 暦の上では、この日から11月7日の立冬までが秋。それを過ぎた今日などでも、外に出るのが危険なほど暑い。こんな暑さの中で「秋」を見い出すなどと…
日々オリンピック競技を見ている。開会式から、さまざまな競技に至るまで、やっぱりエキサイティング。ただ、残念なのは競技のほとんどは、日本時間の夕方から明け方近く…
他愛ないおしゃべりをすることを「だべる」と言ったりする。この「だべる」を漢字にすると「駄弁る」となる。この「弁」の文字は、弁当などにあるように、どうも「食べる…
ウィリアム・モリス(William Morris =1834–1896)は、イギリスのデザイナーで詩人でもある。壁紙やデザインパターン図案などを数多く残してい…
Aビアスが著した『悪魔の辞典』には、内容的には冷笑的な記述が多い。もともとは「ウェブスター辞典」にヒントを得て、「コミック辞書」を書こうとしていたようだが、ち…
太宰治の代表的作品には『人間失格』や『斜陽』などがある。その作風から、いかにも孤高の人といったイメージだが、意外に「つき合いのいい人」だったという。友人などか…
人間には、視覚や聴覚、触覚など五感がある。もっと鋭い何かを持っているようだ。現代科学が注目しているのは、人間の神経系。これが大きな役割をになっているのではない…
英語表現に "If any" という用法がある。"Correct errors, if any."(誤りがあるなら、正しなさい)などで使う。一般的には、「もし…
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古代中国の思想家の一人に老子がいる。彼の考え方に「無為自然」というのがある。これは、自然の摂理に従い無理な力を加えないという考え方。もう少しわかりやすく言えば…
「乙(オツ)」という表現がある。昔の落語家なども、よくこんな言葉を使った。趣きがあって、ちょっといい感じ、と思わせるものに使う言葉。用法としては「乙(オツ)で…
「実存主義哲学」なるものがある。実存主義というので有名なのは、フランスの思想家J・P・サルトルだが、その祖とされるのは19世紀のセーレン・キェルケゴール。今は…
当方は四字熟語に、つい惹かれるところがある。漢字クイズなどで難解な文字が入った四字熟語が出題されると妙に燃える。例えば「喧々囂々(けんけんごうごう) 」と「侃…
先月の「休筆」から1ヶ月ほど経ったことになる。医師が施すべき処置が済み、自然治癒に任せるほどになったということで、一応の「癒え」に入って2週間ほど経った。人か…
こんなに暑くなるとビールが欲しくなる。ビールの誕生は、およそ紀元前4000年のメソポタミアでのことだという。誕生は、予期しないものが偶然生み出されるというセレ…
「なめんなよ」という表現は、あまり、紳士的な言葉とは言えない。今日の石破首相の発言「なめられてたまるか」という言葉が話題になっている。これは、トランプ大統領と…
我が地域の裏山に相当するところに六甲山(ろっこうさん)という山がある。931メートルという高さで、ケーブルカーなどもあり気軽に登れる山だが、意外に遭難も多々あ…
アイルランドと言えば、何かにつけてケルト人やケルト文化が取り上げられる。多神教の雰囲気を持った文化だが、そのケルトと言っても、それほどの昔の話ではなく、紀元後…
心の中にあることを言わないで溜めておくのは精神衛生上良くない。『徒然草』十九段に「おぼしき事言わぬは、腹ふくるるわざなり」と出てくる。著者・吉田兼好の時代には…
「もったいない」という言葉がある。漢字で表すと「勿体無い」となるが、この「勿体」という言葉はもともとは仏教用語で、「本来のあるべき姿」を意味する言葉。「もった…
芥川賞は、今はそれほど大きな話題とならないが、1969年の受賞作・庄司薫『赤頭布ちゃん気をつけて』は、大きな反響があった。この小説は、大学紛争のため東大の入試…
「ここがロードスなり、ここで跳べ」という言葉がある。これは、イソップの寓話に出てくる話。あるホラ吹きの男がいて「オレは、(ギリシャの)ロードス(島)にいた頃、…
いつの頃からか、スポーツニュースが始まると大谷選手の活躍から放映される。メジャーの選手とも伍して戦える日本の選手がいることが素直に誇らしく思える。もう、メジャ…
「不如意」という言葉がある。これは、漢文のように返り点をつけて読み下すと「意の如くなら不(ず)」となり、これを簡単に表現すれば「思い通りにならない」。この「不…
今年のカンヌ映画祭、最高賞のパルム・ドールは、イランの映画監督ジャファール・パナヒ氏の"Un Simple Accident" が受賞して閉幕した。世界には、…
「何もなければ、また来週」先週、わが外国語スクールの生徒さんが帰り際に外国人講師に発した言葉。言われた時には、その講師は真意が良くわからなかったが、すぐに納得…
時々話題になるものに学歴詐称がある。こと選挙になると、その時に提出した学歴に偽りがあると、当選しても無効となる。何人かの国会議員としての当選者が職を追われたの…
近未来を扱った映画の中でアンドロイドに向かって"Are you Real (human being) ?" と訊くシーンがある。本物の人間か、それともアンドロ…
このたび、肺炎のため10日間の休筆を行い、その間、皆様の応援がありましたことに感謝したいと思います。だけども、まだ快癒とまでは行っていなく、いまだにモヤモヤと…
「もうどうしようもない」という意味を表わすフランス語に"ニンジンが煮えてしまった(Les carottes sont cuites)" という表現がある。様々…
パリ・オリンピックも、いよいよ開幕間近となる。今回は、32競技329種目で熱戦が繰り広げられる。ロンドンでは、26競技302種目であったことから思えば、ブレイ…
松尾芭蕉の句に「這(は)い出(いで)よ かいやが下の ひきの声」とある。「かいや」は養蚕部屋。「ひき」とは蟇(ヒキガエル)のこと。これは、『奥の細道』の中で詠…
高村光太郎は彫刻家でもあるが、詩人としても知られる人物。彼の詩に「根付(ねつけ)の国」というのがある。「根付け」とは印籠(いんろう)などを帯と結ぶための紐(ひ…
四字熟語に『捲土重来 (けんどちょうらい)』 というのがある。ちょっとむずかしい表現だが、意味としては、「一度失敗した者が、再び勢力を盛り返してやって来る」こ…
イタリア料理のお店で「リストランテ」と呼ぶのは、高級なレストランで、大衆的な食堂は「トラットリア」と呼ばれるのが通例。「オステリア」は居酒屋を意味する言葉だが…
バイデン大統領の次期大統領選への出馬に関して日増しに反対の声が高くなってきている。現在81歳。もしトランプ大統領が返り咲いたらそれも恐怖だが、バイデン大統領が…
いよいよ大阪万博が近づいてきた。その大阪だが、江戸時代は、庶民が作った自由な街。幕府のお膝元、官僚的な江戸とは違う文化が形成された。当時の大坂は、公共事業に関…
思いを寄せている人に、「あなたのことは忘れました」と言われるとショックだろう。ところが、これを逆手に取ることによって、かえって想いの深さを表現する場合もある。…
『奇貨居(きかおく)べし』という言葉がある。「奇貨」とは、めずらしい貨幣のことで、これをとって置いておけば、値打ちが上がり大変なものとなるという意味。この言葉…
日本のプロ野球の優勝チームは、健闘を讃えて”ビールかけ”を催すが、アメリカのメジャーリーガーたちは、ビールではなくシャンパン。すなわち、"シャンパン・ファイト…
アフリカのタンザニアで1936年に撮られた写真には、奇妙な二人が写っている。これは、この地方に古くから伝わる呪術師。今でもタンガニーカと呼ばれる地域では様々な…
新紙幣がスタートした。20年ぶりとなる新紙幣。今日、銀行で預金を引き出すと全て新紙幣になっているのに驚いた。それで当然なのだが、こうやって少しずつ変えられてい…
オーロラや流星群など、自然が織りなす現象と都会とは相容れないところがある。自然現象を見たければ、極地の大平原に限るが、都会にあるビル群と自然とがタッグを組んで…
「洛陽(らくよう)の紙価を高める」という表現がある。これは、ベストセラーの本になることを婉曲的に表現する言葉。この語源となったのは、中国、魏蜀呉が擡頭していた…
「あべこべ」という意味をあらわす英単語に"topsy-turvydom" というのがある。明治時代になって日本を訪れたアメリカ人は、よくまあ、これだけ逆なもの…
初代・引田天功氏は、水中や爆発などの極限状態から脱出するというマジックで知られ、1970年代に命からがら「脱出」するといったパーフォーマンスで人気をさらった。…
梅雨の雨のことを五月雨(さみだれ)と呼ぶ。特に、静々と屋根を濡らすような雨のことをこう表現するようだ。今日も、五月雨の一日。こんな日は、ちょっと足を伸ばして海…
イタリアの映画監督フェリーニは、数ある映画監督の中でも、かなり特異な人物。その言動に含蓄があり、ふんだんに哲学的断片を感じさせる人物でもある。そんな彼の代表的…
"Longevity" なる単語がある。これは日本語にすると不老長寿の意味となる。この"Longevity" の名を冠した企業が誕生したりと、世のキーワードの…