「実存主義哲学」なるものがある。実存主義というので有名なのは、フランスの思想家J・P・サルトルだが、その祖とされるのは19世紀のセーレン・キェルケゴール。今は…
小さな外国語スクールの代表者が発信する日常的なエッセイ。 好奇心と知性的な笑いを心がけている。
2009年暮れよりはじめて、 どこまで続くかな? おっ、まだ続いている!
「瓢箪(ひょうたん)から駒」という表現がある。これは、意外なところから意外なものが飛び出てくるという意味や、冗談で言ったことが意図せず実現すること、などの意味…
「おばあちゃん子」と呼ばれる子供がいる。核家族化が進む前までは、婆さんが子守りをすることが多かった。そんな婆さんは、甘やかすことより躾(しつけ)に重きを置く。…
「一人の天才が10万人を養う時代になってきた」この言葉は、サムスングループのかつてのオーナーであった李健煕(イ・ゴンヒ)氏が語ったもの。たしかに、一人の革新的…
富豪で知られるジョン・D・ロックフェラー(シニア)は、一代で、世に知られるほどの大富豪になったのにも拘わらず生涯、生活や身なりなどは質素なまま。それを代表する…
禅問答(ぜんもんどう)というのがある。禅寺で行なわれている「質疑応答」のようなもの。「師家(しけ)」と呼ばれる師匠の禅僧から公案(問題)を与えられる。たとえば…
日本の茶道や華道は世界的に有名で、さまざまな国で芸道に励む姿がある。それと並んで香道と呼ばれる芸道がある。この歴史はかなり古く、そのきっかけとなったのが推古天…
最近は見ることが少なくなったが、ちょっと便利なものには、「実用新案出願中」というものがよく表示されていた。特許とはどう違うのか?ある書に、鉛筆をたとえに、その…
落語のネタに『高津の富くじ』というのがある。簡単に紹介すると、借金に追われた男が宿をとった。いかにも金持ち然として、お大尽の風を装っていた。この男、その日の宿…
単身世帯は別にして、日本の48%の世帯は何かしらのペットを飼っているという。大半は犬か猫だが、中には蛇やトカゲなどの爬虫類や両生類や毒グモなど、こんなものがペ…
世界のあちらこちらに「ドラゴン伝説」がある。そのイメージはなぜか共通していて、かつて徘徊していたであろう恐竜の様相。イメージ的には、中世代に生きていたとおぼし…
現在、国際天文学会で認定されている星座は八十八組だそうだ。星座と聞くと思い浮かべるのは、星占いの星座たち。星占いに使われる星座は、その中の十二宮。これらの星座…
明治時代の思想家である内村鑑三の著書に『代表的日本人』というのがある。この著書は外国人に日本人および日本の心を紹介する趣旨としたせいか、まず日本文ではなく英文…
アメリカという国が青春だったと思えるのは、1950年代後半から70年に至る時代。音楽や映画、スポーツやカルチャーに至るまで、若者の聖地的な要素を持っていた。今…
日本では、「文系」人間、「理系」人間という分類をすることがある。そして、ほとんどの人は自分の脳の志向が「文系」か「理系」かの、どちらのカテゴリーに入るかを躊躇…
「モナ・リザ」の初期ごろに描かれたとおぼしき複製画がマドリードの美術館で発見され、真贋が議論され、本物とされたのは2012年のこと。ダ・ヴィンチ自身が描いたモ…
このシーズンになってくると特にキャンプインの話題など野球の動向が注目されるようになってくる。夏目漱石の友人であり俳人として知られた正岡子規は、大の野球好きだっ…
街を歩くとシーズンのせいか、チョコレートの新規ショップが目につくようになる。百貨店などはバレンタイン商戦酣(たけなわ)といったところである。コーナーには様々な…
詩集『悪の華』で知られるボードレールは、フランス近代詩を大きく変えた人物としてその名をとどめている。ダンディな人物として知られるが、父は、上院の議長を務めた人…
ピアニスト辻井伸行 さんがカーネギーホールで演奏している映像にしばらく見入っていた。2011年11月にデビューし、今年1月の演奏まで、何度か、この檜舞台に立っ…
イギリスの小説家チャールズ・ディケンズの生誕から二百年余りが経過した。『クリスマス・キャロル』『二都物語』などで知られ、今でもイギリスの国民的作家と言われてい…
寒波の襲来のあと、妙な暖かさが襲っている。こんな寒さの中でも「杉」花粉が次第に目覚めてきて、やがて猛威となる季節に突入する。いつの頃からか、花粉症のせいで「杉…
立春は古い暦で言えば、二十四節気(にじゅうしせっき)の一つ。今はまだ寒いのに、暦の上では春ということになるが、この表現、決して間違いではない。立春は、冬至と春…
今日、ブラジル-ポルトガル語の講師がスーツケースを持ってレッスンに現れた。レッスンの後、北海道に行くのだという。主な目的は「さっぽろ雪まつり」。コロナ禍で、こ…
この夏、一気に人気になりそうなのが1960年代初頭のファッションだという。ファッションのコンセプトを一言で表現するなら、小粋でスタイリッシュ。ウエストサイドス…
経営の神様と謳われた松下幸之助氏は「21世紀には、無税国家の実現を!」と提唱していた。今から思えば、非常に頼もしい言葉。そんな彼が悪癖として指摘していたのは、…
「生類憐(しょうるいあわれ)みの令」は、江戸時代の元禄期に出されたお触(ふ)れ。「生類憐み」という言葉だけを取り上げれば、素晴らしい名称と言うことができる。た…
シェイクスピアの研究で知られる18世紀の文学者サミュエル・ジョンソンは、ウィットに富んだ数多くの金言を残している。よく知られているもので言えば、「思慮分別は人…
最近起こった犯罪のことを考えていると、安部公房の小説集『壁』に収められた「魔法のチョーク」という短編小説が浮かんできた。安部氏は、この小説で昭和26年の上期、…
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「実存主義哲学」なるものがある。実存主義というので有名なのは、フランスの思想家J・P・サルトルだが、その祖とされるのは19世紀のセーレン・キェルケゴール。今は…
当方は四字熟語に、つい惹かれるところがある。漢字クイズなどで難解な文字が入った四字熟語が出題されると妙に燃える。例えば「喧々囂々(けんけんごうごう) 」と「侃…
先月の「休筆」から1ヶ月ほど経ったことになる。医師が施すべき処置が済み、自然治癒に任せるほどになったということで、一応の「癒え」に入って2週間ほど経った。人か…
こんなに暑くなるとビールが欲しくなる。ビールの誕生は、およそ紀元前4000年のメソポタミアでのことだという。誕生は、予期しないものが偶然生み出されるというセレ…
「なめんなよ」という表現は、あまり、紳士的な言葉とは言えない。今日の石破首相の発言「なめられてたまるか」という言葉が話題になっている。これは、トランプ大統領と…
我が地域の裏山に相当するところに六甲山(ろっこうさん)という山がある。931メートルという高さで、ケーブルカーなどもあり気軽に登れる山だが、意外に遭難も多々あ…
アイルランドと言えば、何かにつけてケルト人やケルト文化が取り上げられる。多神教の雰囲気を持った文化だが、そのケルトと言っても、それほどの昔の話ではなく、紀元後…
心の中にあることを言わないで溜めておくのは精神衛生上良くない。『徒然草』十九段に「おぼしき事言わぬは、腹ふくるるわざなり」と出てくる。著者・吉田兼好の時代には…
「もったいない」という言葉がある。漢字で表すと「勿体無い」となるが、この「勿体」という言葉はもともとは仏教用語で、「本来のあるべき姿」を意味する言葉。「もった…
芥川賞は、今はそれほど大きな話題とならないが、1969年の受賞作・庄司薫『赤頭布ちゃん気をつけて』は、大きな反響があった。この小説は、大学紛争のため東大の入試…
「ここがロードスなり、ここで跳べ」という言葉がある。これは、イソップの寓話に出てくる話。あるホラ吹きの男がいて「オレは、(ギリシャの)ロードス(島)にいた頃、…
いつの頃からか、スポーツニュースが始まると大谷選手の活躍から放映される。メジャーの選手とも伍して戦える日本の選手がいることが素直に誇らしく思える。もう、メジャ…
「不如意」という言葉がある。これは、漢文のように返り点をつけて読み下すと「意の如くなら不(ず)」となり、これを簡単に表現すれば「思い通りにならない」。この「不…
今年のカンヌ映画祭、最高賞のパルム・ドールは、イランの映画監督ジャファール・パナヒ氏の"Un Simple Accident" が受賞して閉幕した。世界には、…
「何もなければ、また来週」先週、わが外国語スクールの生徒さんが帰り際に外国人講師に発した言葉。言われた時には、その講師は真意が良くわからなかったが、すぐに納得…
時々話題になるものに学歴詐称がある。こと選挙になると、その時に提出した学歴に偽りがあると、当選しても無効となる。何人かの国会議員としての当選者が職を追われたの…
近未来を扱った映画の中でアンドロイドに向かって"Are you Real (human being) ?" と訊くシーンがある。本物の人間か、それともアンドロ…
このたび、肺炎のため10日間の休筆を行い、その間、皆様の応援がありましたことに感謝したいと思います。だけども、まだ快癒とまでは行っていなく、いまだにモヤモヤと…
クルマを車検に出した。いつもお願いする自動車整備工場は、いかにも車好きのメンバーで構成されている。車検が通るまでの間、いつも代車を用意してくれるが、そこの整備…
先日の日曜日、近所散策をしていると、向かいからくるTシャツ姿の男性の顔に見覚えがある。誰だっけ? 最近、半ボケのせいか思い出せない。と、そばを歩いていた若い男…
松尾芭蕉の句に「這(は)い出(いで)よ かいやが下の ひきの声」とある。「かいや」は養蚕部屋。「ひき」とは蟇(ヒキガエル)のこと。これは、『奥の細道』の中で詠…
高村光太郎は彫刻家でもあるが、詩人としても知られる人物。彼の詩に「根付(ねつけ)の国」というのがある。「根付け」とは印籠(いんろう)などを帯と結ぶための紐(ひ…
四字熟語に『捲土重来 (けんどちょうらい)』 というのがある。ちょっとむずかしい表現だが、意味としては、「一度失敗した者が、再び勢力を盛り返してやって来る」こ…
イタリア料理のお店で「リストランテ」と呼ぶのは、高級なレストランで、大衆的な食堂は「トラットリア」と呼ばれるのが通例。「オステリア」は居酒屋を意味する言葉だが…
バイデン大統領の次期大統領選への出馬に関して日増しに反対の声が高くなってきている。現在81歳。もしトランプ大統領が返り咲いたらそれも恐怖だが、バイデン大統領が…
いよいよ大阪万博が近づいてきた。その大阪だが、江戸時代は、庶民が作った自由な街。幕府のお膝元、官僚的な江戸とは違う文化が形成された。当時の大坂は、公共事業に関…
思いを寄せている人に、「あなたのことは忘れました」と言われるとショックだろう。ところが、これを逆手に取ることによって、かえって想いの深さを表現する場合もある。…
『奇貨居(きかおく)べし』という言葉がある。「奇貨」とは、めずらしい貨幣のことで、これをとって置いておけば、値打ちが上がり大変なものとなるという意味。この言葉…
日本のプロ野球の優勝チームは、健闘を讃えて”ビールかけ”を催すが、アメリカのメジャーリーガーたちは、ビールではなくシャンパン。すなわち、"シャンパン・ファイト…
アフリカのタンザニアで1936年に撮られた写真には、奇妙な二人が写っている。これは、この地方に古くから伝わる呪術師。今でもタンガニーカと呼ばれる地域では様々な…
新紙幣がスタートした。20年ぶりとなる新紙幣。今日、銀行で預金を引き出すと全て新紙幣になっているのに驚いた。それで当然なのだが、こうやって少しずつ変えられてい…
オーロラや流星群など、自然が織りなす現象と都会とは相容れないところがある。自然現象を見たければ、極地の大平原に限るが、都会にあるビル群と自然とがタッグを組んで…
「洛陽(らくよう)の紙価を高める」という表現がある。これは、ベストセラーの本になることを婉曲的に表現する言葉。この語源となったのは、中国、魏蜀呉が擡頭していた…
「あべこべ」という意味をあらわす英単語に"topsy-turvydom" というのがある。明治時代になって日本を訪れたアメリカ人は、よくまあ、これだけ逆なもの…
初代・引田天功氏は、水中や爆発などの極限状態から脱出するというマジックで知られ、1970年代に命からがら「脱出」するといったパーフォーマンスで人気をさらった。…
梅雨の雨のことを五月雨(さみだれ)と呼ぶ。特に、静々と屋根を濡らすような雨のことをこう表現するようだ。今日も、五月雨の一日。こんな日は、ちょっと足を伸ばして海…
イタリアの映画監督フェリーニは、数ある映画監督の中でも、かなり特異な人物。その言動に含蓄があり、ふんだんに哲学的断片を感じさせる人物でもある。そんな彼の代表的…
"Longevity" なる単語がある。これは日本語にすると不老長寿の意味となる。この"Longevity" の名を冠した企業が誕生したりと、世のキーワードの…
白眼視という表現がある。これは、無視したり、冷たい視線を投げかけることを言う。逆に、愛想よく迎えることを青眼視と呼ぶ。この「白眼」「青眼」という表現は、中国の…
パリ・オリンピックが近づいてきた。フランスは長い歴史がある国だが、大きな出来事として挙げられるのに紀元800年のシャルルマーニュ(シャルル大帝)の西ローマ皇帝…