禅問答と呼ばれるものがある。その一つに「隻手音声(せきしゅのおんじょう)」というのがある。これは「両の手で叩けば音がする。では片手ではどんな音がするか?」とい…
小さな外国語スクールの代表者が発信する日常的なエッセイ。 好奇心と知性的な笑いを心がけている。
2009年暮れよりはじめて、 どこまで続くかな? おっ、まだ続いている!
夏を迎えるとテーブルの上の食器が、涼感を呼ぶせいか、ガラスの器が増えてくる。このガラス食器が日本に入ってきたのは江戸時代だという。当時は、ビードロと呼ばれたり…
禅宗の寺で行なわれる「行」の一つに禅問答というのがある。悟りを開くために行う問答で「公案」とも呼ばれる。そんな禅問答の一例を挙げると、「隻手声あり、その声を聞…
「飛んで火に入る夏の虫」という言葉がある。この意味としては、よく知られているように、自ら敢えて危険に飛び込んでひどい目にあう事をいう。街灯のまわりに蛾が舞って…
梅雨のシーズンだが、今は降雨の心配より熱中症の方が気にかかる。今年は電力の逼迫などの懸念もあり、例年通り長い梅雨の方がいいぐらいなのだが、こんな年に限ってこう…
落語に『長屋の花見』というネタがある。貧乏長屋の大家が、みんなを連れて花見に行く噺(はなし)。ただ、大家が大盤振る舞いする訳ではない。貧乏な長屋の住人が、持ち…
競馬の用語にダークホースというのがある。本命馬ではないが、ひょっとして勝つかもしれないと目される穴馬のこと。はっきり勝つとは言い切れない馬というところから、”…
戦中、戦後にジャーナリストとして活躍した大宅壮一氏が晩年に「美しく死ぬことは易しい。美しく老いることは難しい」という言葉を残している。老いるということ、それだ…
最近、昔の知人から突然の電話があったりすることが続いている。かつて、年賀状を交わしていた相手などは、まだわかりやすく、「ご無沙汰でした」ぐらいで済むが、20数…
先日フランスの総選挙が行われた。この総選挙ではマクロン大統領を支えるハズの与党が大敗。すなわち中道右派の与党が惨敗し、極左と極右が大勝する結果となった。我がス…
歴史を探ってみると「連歌(れんが)ブーム」なるものがあった。その期間は決して短いものではなく、鎌倉時代にはじまり、室町時代に最盛期を迎え江戸時代まで続いたとい…
日本を席巻した寒波の襲来に思わず身震いする思いだった。今年も杉花粉が猛威を奮った。いつの頃からか、花粉症が席巻するようになって、「杉」は、ちょっと悪役っぽい立…
ミツバチの社会は、女王蜂を中心に数多くの働きバチが蜜を集めていく構造になっている。そして、新しい女王蜂が誕生すると、その巣から仲間を連れて出て行き、働きバチと…
いよいよ参議院議員選挙が近づいてきた。今回の選挙は新型コロナの影響やウクライナへの軍事侵攻など、さまざまな変数が転がっている。思わぬ落とし穴が待ち受けているか…
人間のタイプ分けの造語に、「草食系」や「肉食系」という表現がある。マスコミ上での初出は2006年のことだそうだから、日本語としては比較的に新しい表現とも言える…
「サヴァン症候群」というものがある。いわゆる知的障害者のうち、ごく特定の分野に限って際立った能力を発揮する症状を指す。たとえば、膨大な量の書籍を一回読んだだけ…
東京スカイツリーが開業10周年だという。この東京スカイツリーは、しっかりとした現代技術の粋を尽くして建設されているもので、地震、大風などに対する様々な安全配慮…
「都市伝説」なるものがある。これは基本的には現代発祥の噂話で、根拠が曖昧であったり不明であるものを言う。昔話の伝説は、場所や年代など、ありえないと思える話ばか…
睡眠中は必ず夢を見ているが夢の大半は起きるとともに忘れてしまうそうだ。それはまるで夢の国に旅立ち、そこから戻って来る時に「楽しかった? 苦しかった? いずれで…
日本では、夏になると怪談話と相場が決まっている。その一つには、納涼の意味がある。暑い最中に怪談話を聞くと、背筋がゾ〜っとしてきて、暑さも吹き飛んでしまい、時に…
古びた街を歩けば目につくのがシャッター街。薄暗くなった通り。ほとんどの店のシャッターが降りている場合もある。そんな中で、開いているお店を見るとリラクゼーション…
ゆたかな長い髪をたたえていた女性が、ある日、バッサリと髪を切ってあらわれる。昨日まで屈託のない笑みを浮かべていたのに、今日は、かすかな笑みさえも消え失せて、人…
世の中には「秘伝のタレ」など、「秘伝の~」という名を冠したものが無数にある。本当に「秘伝」か「にわか仕立て」なのかは、調べる手だてがないのでわからないが、どう…
暑い季節は、キレのいいビール。あのホップの苦み、あのスッキリした爽快感に勝るものはないなどと思う。ビールの歴史と辿ればメソポタミアの時代まで遡(さかのぼ)って…
6月に結婚式を挙げる花嫁を「ジューン・ブライド (June bride=6月の花嫁)」と呼び、この月に結婚式を挙げると幸せになると言われている。その謂(いわ)…
愚かな人のことを称する言葉として「アンポンタン」というものがある。このヘンテコな呼び方の語源には諸説ある。一つは、「阿呆」のことを子供用語で「アッポ」と言い、…
「余の辞書には、不可能の文字はない」ナポレオンの言葉として有名だが、実際のフランス語の言葉は”Impossible n'est pas français.” …
世界最初の大帝国を築いたアレクサンドロス(アレクサンダー) 大王が、地方の国家に過ぎなかったマケドニアを世界大帝国へと導いたのは、僅か10年での出来事。20歳…
『百人一首』に収められている河原左大臣の歌に、「陸奥(みちのく)の 信夫文知摺(しのぶもちずり) 誰ゆえに 乱れ染めにし われならなくに」この歌の意味は「みち…
どんな地方の市役所や区役所、町村役場や出張所でも、「戸籍課」は基本的に一年365日、24時間あいていて婚姻届を出すことができるという。24時間としているのは、…
「蝶のように舞い、蜂のように刺す "Float like a butterfly, sting like a bee" 」カシアス・クレイの名前でリングに上が…
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禅問答と呼ばれるものがある。その一つに「隻手音声(せきしゅのおんじょう)」というのがある。これは「両の手で叩けば音がする。では片手ではどんな音がするか?」とい…
「一世風靡(いっせいふうび)」という言葉がある。この意味を探れば、「一世」は、その時代の意で、「風靡」は草木をなびかせること。すなわち、ある時代に大いに流行す…
フランスの画家・ゴーギャンの作品に『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』というのがある。この作品は南太平洋の島タヒチで描かれたもの。こ…
今年もNYのメトロポリタン美術館で"MET GALA" が開催された。これは、同美術館のコスチューム・インスティテュートが主催するもの。スタートは1995年。…
「天国にいちばん近い島」と呼ばれるのは、今も南太平洋に浮かぶ島・ニューカレドニアを指す言葉として使われている。厳密に言えば、ニューカレドニアの離島であるウヴェ…
ヒバリという鳥を漢字では、「雲雀」と書く。漢字に当てられているように「雀」とは、色合いもよく似ている。雀と大きく違う点は、その飛び方。空に向かって垂直方向にグ…
寿司は今や世界に知られる日本料理になっているが、ひと頃までは、ナマ魚を食べるという習慣を奇異なものとして見られていた。その外国人が来日して、寿司をつまむ光景を…
山で修行をしている山伏たちが、法螺(ホラ)貝をもち、それを吹くことがある。ボーッという音が出るが、それは、もっぱら場の邪気を払うのが目的だという。戦国時代には…
先日のニュースに「パセノール」という森永製菓が開発した食品素材が、「長寿遺伝子を増やす」とする記事が出ていた。言ってみれば、アンチエイジングを促進する食品素材…
「幸福な家庭はどれも似たものだが、不幸な家庭はいずれもそれぞれに不幸なものである」これは、トルストイの小説『アンナ・カレーニナ』の書き出しの言葉。小説の冒頭を…
芥川龍之介の著書に『侏儒の言葉』というのがある。この侏儒とは、「見識のない人をあざけていうこと」すなわち、言葉や出来事などをそのような視点で思いつくまま表現し…
ヴェネツィア・カーニバル(Carnevale di Venezia)は、世界三大カーニバルの一つ。今年も開催され、300万人の来訪者があったという。これはヴェ…
ダンテの『神曲』地獄篇十三歌には、天上世界を具現化するためとして北斗七星を描いた部分が出てくる。夜のうちに弧度を描いてゆく。そんな様子が天上の一部を暗喩してい…
時々マスコミを賑わすものに学歴詐称問題がある。今もトレンドとなる話題の一つでもある。実際、世の中に学歴詐称は結構あるものだと思う。大谷選手の通訳を務めた水原一…
イスラエルによるガザへの軍事行動に対して、学生の抗議活動が続いている。先日はアメリカのコロンビア大学で、そして、フランスのエリート教育機関であるパリ政治学院(…
今度のアメリカ大統領選挙でバイデン大統領が再選されるのも、トランプ氏が返り咲くのも歓迎されないところがある。この二人には、老害も気になるところであり、お互い、…
ゴールデンウィークの恒例企画で『つちのこフェスタ』というのがあり、今年も開催されたという新聞記事が出ていた。これは幻の生物「ツチノコ」を探すという企画で岐阜県…
CNN news を検索していると驚くニュースが出ていた。それはマイクロソフトが新しく開発したAIモデル。その名は、"VASA―1" と呼ばれるもので、顔の静…
シンガーソングライター小椋佳が1975年にリリースした『めまい』と題する歌がある。これは、女性の悲恋を描いた歌詞が綴られている。その一節に「♫ さよならを書こ…
♫いつか、君と行った〜映画がまた来る〜授業を抜け出して〜二人で出かけた〜シンガーソングライターのユーミンの歌『いちご白書をもう一度』は、このような冒頭部分から…
フランス語で ”Faire Zen” などの表現がある。この"Zen" という言葉は「禅」を意味する言葉。そして、"Faire" は「行なう」の意味になるから…
古代の人は「夢は、神のお告げ」と考えていたようだ。日本の『古事記』『日本書紀』『風土記』などには、いい夢を見るために、斎戒、沐浴をして、浄められた寝室で『神床…
「大岡裁き」なるものがある。江戸町奉行であった大岡忠相(おおおか ただすけ) が活躍していたのは八代将軍・徳川吉宗の頃。吉宗が進めていた享保の改革を町奉行とし…
「ウソ」という少し大きめの鳥がいる。別名を弾琴鳥と綴る。ソラ (虚) で琴を弾くように鳴くところから「ウソ」と命名されたという。世の中には、ソラんじる如くにウ…
新茶の出回る季節になった。立春から数えて八十八夜を前後する頃、すなわち4月からゴールデンウィークあたりに摘んだお茶を一般的に新茶と呼ぶ。いつから日本で、お茶を…
将棋界は、AIの出現により大きく様変わりをした。かつてならば、有力棋士に弟子入りをして多くの棋譜を学び少しずつ力をつけていく。それが、通常のコースだった。それ…
落語家は、一つの話を何度も語ることによって次第に自分の味が出て、自分の持ちネタに仕上げていく。その様子を、小説家の大佛次郎(おさらぎじろう)は、「噺家(はなし…
山で修行をしている山伏たちが、法螺(ホラ)貝を吹き鳴らすことがある。もっぱら、場の邪気を払うのが目的だという。法螺貝は、戦国時代、合戦の合図や戦意高揚のために…
「恐怖症」と呼ばれるものがある。これは、あるものに対してことさら心理学的生理学的に恐怖の反応を示す精神疾患を言う。英語では「フォビア (phobia)」 と呼…
"Ninja(忍者)" という言葉は、いつの間にやら世界で通じるようになってきた。独特の装束を身につけ、あの忍者走りと呼ばれる走法や水に潜ったりする水遁(すい…
「天変地異」という言葉がある。一般的には、自然界に起こる異変のことを意味するが、もともとは、「天変」とは日蝕のこと、そして「地異」は地震を表す言葉。古代中国で…
鎌倉時代に編纂された『古今著聞集』の中に「鏡」をのぞいて未来を占う話が出てくる。それによると、九条大相国が身分の低かった頃に、宮中にある井戸の底を覗き込むと、…
琥珀(こはく)は、宝石の一つであるが、もとは樹脂が地中で固化したもの。我々が目にする樹脂と言えば、木から滲み出た松脂(やに)などだが、そんなものが地中に落ちる…
WBC効果なのか、メジャーリーグや日本のプロ野球の情報も多くなった。プレーする選手やチームへの関心が高まっている。プロ野球チームの監督を見れば現役の選手時代に…
「遺品整理します」というチラシが郵便受けに入っていた。亡くなった後の遺品を整理しましょうというということらしい。一人の人が亡くなると、抱えていた遺品が10トン…
風薫る五月と言われる如く、さわやかな風が吹き渡る季節になった。昨今、山ガールなどの言葉が注目を浴び、登山に対する根強い人気もある。5月は、エベレスト登山の最適…
映画「007」の原作は『ジェームズ・ボンド』と題する小説。フレミングが1964年に発表したものが最初。彼が亡くなってからも他の作家で今なお新作が続いている。映…
ブランド力(りょく)とロゴマークは密接な関係にあると言える。例えば、世界で不動ブランド力を有しているのは、”コカ・コーラ”だと言われている。あのロゴマークを見…
ウグイスを別名で「春告げ鳥」と呼んだりする。取り合わせの良いものとして、梅にウグイス、などの言い方がある。梅の花がほころび、その小枝にウグイスが止まり、絶妙な…
『論語』が編纂され広く知られるようになったのは、前漢ごろ。紀元前100年ごろには成立していたとされる古い書物。自分自身の修養こそ重要だというコンセプトで描かれ…