『朝鮮属国史』(宇山卓栄、扶桑社文庫)を読了。このあいだ書店で扶桑社文庫の本を探したとき近くに並んでいたので思わず買ったのだけれど、酷い中身だった。隣国の...
神保町シアターの夜の回で『ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~』を観た。「文学と恋愛――文豪たちが描いた「恋ごころ」の情景」という企画での上映だ。→https...
今年の韓国のテレビドラマ『無人島のディーバ』(tvN製作、原題: 무인도의 디바、英題: Castaway Diva)を観ている。12回シリーズなので、あ...
日本では年末に演奏されるクラシック音楽はベートーヴェンの第9と決まっているようなところがあるが、欧米ではヘンデルの「メサイア」が多いという。僕も「メサイア...
怖ろしく詳細な調査報告だった。『戦時下の地下鉄』(枝久保達也、青弓社)。副題は「新橋駅幻のホームと帝都高速度交通営団」。この本は第47回交通図書賞歴史部門...
文芸誌「ユリイカ」(青土社)1977年9月号の追悼特集では、吉田満、谷川俊太郎、中村稔、川村二郎、磯田紘一、清水徹、高橋英夫が吉田健一への追悼文を寄せてい...
聴いてもいないのにマリア・ドゥエニャスのことが気になっていた。西洋人なのに、その立ち振る舞いのそこかしこに或る種の「しな」が入っている。その自然なままの愛...
勤労感謝の日は、映画『JFK/新証言 知られざる陰謀』(オリバー・ストーン監督、原題:JFK Revisited: Through the Looking...
文芸誌「文藝」(河出書房新社)の1977年10月号での吉田健一追悼特集では、倉橋由美子、山本健吉、磯田光一、河盛好蔵、朱牟田夏雄、水上勉、菅野昭正が書いて...
文芸誌「すばる」(集英社)の1977年10月号では、吉田健一の「櫻の木」という短篇(絶筆)が掲載されたとともに、追悼を辻邦生、秋山駿、篠田一士が書いていた...
最近ときどき、1977年について思いを馳せている。あのころ僕は高校3年生で、一学期を終えると運動の部活は強制的に卒業となり、受験勉強に精を出さなければなら...
学生時代に西武美術館に行くと、ある種の高揚した気分が沸き上がった。時代の先端にいるような感じがそこにあった。それが堤清二による取り組みで、そしてまた彼が詩...
『昭和史百冊』(平山周吉、草思社)を漸く巻末まで辿りついた。最後は這々の体。しかし読んで良かった。100冊とあるけれど、短評までいれると400冊が紹介され...
ベザイデンホウトの2枚目のアルバムは、モーツァルトのハ長調のソナタK.330から始まる。音楽は壊れたおもちゃ箱を通して、場所も時間も遠いところで弾かれてい...
『小林秀雄と河上徹太郎』(坂本忠雄、慶應義塾大学出版会)を読了(難しい章は飛ばし飛ばしになったが)。坂本さんは1959年4月に新潮社に入社し文芸雑誌「新潮...
ベザイデンホウトのよるモーツァルトの最初の音盤を聴いている。これまで自分ではあまり聴かなかった曲が多い。との曲も音色が豊かだ。それとともに即興的な装飾音が...
僕はモーツァルトのピアノソナタは、ディヌ・リパッティによる第8番 イ短調 K.310や内田光子によるアルバムを一時期によく聴いたくらいで、そのほかは不真面...
以前、酒井順子の『金閣寺の燃やし方』を読んで、ああ、水上勉による金閣寺の作品も読まねばと思っていた。→https://hankichi.exblog.jp...
『たそがれ優作』(BSテレ東・土曜21時)の続きだ。→https://hankichi.exblog.jp/33140965/この、ある筋の人にしか分かり...
『大魔神』シリーズは必ず映画館に連れて行ってもらったのに、ゴジラものは『モスラ対ゴジラ』しか映画館に行かなかった。あまりにも怖ろしかったからだ。でも『ゴジ...
週の半ばから予告があって、ずっとそわそわしていた。仕事が手に付かないというのは久しぶりかもしれない。子のときも一目見るまで不安だった。そのまた子になっても...
オイゲン・ヨッフム指揮、ドレスデンスターツカペレによるブルックナーの交響曲第5番変ロ長調を聴いている。こちらもこれまで聴いて来た演奏家たちによる印象は、美...
久しぶりに小林秀雄を読んでいる。それも講演の収録を文字起こししたものだ。『小林秀雄 学生との対話』(国民文化研究会・新潮社編、新潮社)。講演のCDも聴いて...
すこし前、友人がオイゲン・ヨッフム指揮ドレスデン・スターツカペレによるブルックナーの交響曲を聴いていた。その音盤を探していたら、なんと自分の書棚に入ってい...
週末に横浜で『井伏鱒二展』を観て来た訳だけれど、僕は井伏さんの小説は中学生時代の教科書に載っていた『山椒魚』が最初だった。→https://www.mit...
ハイドンの最後の弦楽四重奏曲集を聴いている。『ロプコヴィッツ四重奏曲』と呼ばれるものだ。僕はハイドンの生涯は殆ど碌に理解していないのだけれど、ライナーノー...
ブログ友達が観たといっていた映画『月』(石井裕也監督)を観てきた。→https://www.tsuki-cinema.com/作品では、主演の宮沢りえの物...
テレビドラマ『たそがれ優作』(BSテレ東、土曜夜9時)に嵌っている。→https://www.bs-tvtokyo.co.jp/tasogare/intr...
トモダチト マチアワセテ、「アチラコチラデブンガクカタル」トイウ フクダイガツイタ「井伏鱒二展」ニイッテキタ。テンジシリョウハ モリダクサンデイブセサンノ...
このあいだの神保町ブックフェスティバルで、ミニコミ誌『神保町が好きだ!』Vol.17(発行:本の街・神保町を元気にする会)が配られていた。昨日それを手に取...
死語、もはや使われなくなった言葉に興味がわいて、もう一冊読んだ。『【難解】死語辞典』(別冊宝島編集部編、宝島文庫)。この本は単純に各時代に流行った言葉を列...
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『朝鮮属国史』(宇山卓栄、扶桑社文庫)を読了。このあいだ書店で扶桑社文庫の本を探したとき近くに並んでいたので思わず買ったのだけれど、酷い中身だった。隣国の...
ことし生誕百年を迎える作家といえば三島由紀夫だけれど、もう一人、静謐にそれを迎えるのが辻󠄀邦生。1925年9月24日生(日付にちなんでクニ...
高峰秀子の最後の本だという『にんげん住所録』(扶桑社文庫)を読了。平成10年9月~12年12月まで「オール讀物」に連載されたものから纏めたものだそうで、肩...
友人から『藤田嗣治 日々の記録』という資料がWeb公開されていることを教わった。研究代表者∶古田亮、発行者∶東京藝術大学美術館、2022年3月31日発行。...
巌本真理弦楽四重奏団を招いたコンサートを学生時代の部活で企画したと、ずっと思っていた。当時の部長からそのような記憶はないと言われて、それは殆ど映画「砂の器...
久し振りに、これは読まねばと週刊誌を買い求めてしまった。「週刊新潮」7月17日号。→https://www.dailyshincho.jp/common/...
友人たちから、デジタルリマスタリングされたジョン・バルビローリ/ハレ管弦楽団によるシベリウスの交響曲全集が凄いという話を春に聞いていた。→https://...
友人が楽しんでいた『おいしい人間』(高峰秀子、扶桑社文庫)を読了。1950年代から1980年代にかけての文集で、食べ物だけでなく著名人との思い出がふんだん...
雑誌『東京人』の今年8月号の特集は「東京23区の「島」散歩」。島しょ部ではなく23区にそんなに島があったっけ、と思って読んでいくとなるほど、と感心する。ま...
吉村昭といえば父親の書斎にあった『戦艦武蔵』『零式戦闘機』。だからずっと戦記物の小説家だとばかり思っていた。最近、高校時代の友人からトンネルものも良いと言...
日曜日に訪れた美術展で買い求めた『藤田嗣治 パリを歩く』(清水敏男、東京書籍)を読了。美術評論家が藤田の足跡を追ってパリや周辺の町を追体験していくもので、...
熱帯夜に映画『ハルビン』(ウ・ミンホ監督、2024年、韓国)を観た。昨年の百想芸術大賞の作品賞大賞を得たものだ。→https://harbin-movie...
友人から話を聞いて、ああそうだったと慌てて出かけて来た。『藤田嗣治 絵画と写真』展 @東京ステーションギャラリー。→ https://www.ejrcf....
映画『国宝』(李相日監督、2025年)を漸く観に行った。→https://kokuhou-movie.com/小説を読んだときの記憶と異なるところが幾つも...
『今日もウルトラセブンのことを考えていた』(青山通、アルテスパブリッシング)に目を通した。読了した、と書けないのは、全く歯が立たなかったからで、二合目まで...
今年は成瀬巳喜男の生誕120年ということで雜誌「ユリイカ」の7月号特集となっている。普段の「ユリイカ」の特集ものとは違って一冊の殆どが成瀬巳喜男の論評に費...
映画『秘顔』(原題:히든 페이스、英題:Hidden Face、キム・デウ監督、韓国)を観た。→https://synca.jp/higan/オーケストラ...
『ルポ・韓国戒厳令』(日本経済新聞社 ソウル支局編、日本経済新聞出版)を読了。昨年12月3日の事件の背景とその後についてだ。戒厳令は、次のような時期に早く...
社会、会社、組織、学校、家族、趣味、部活など、様々な組織のなかで生きてきた。ひとは生まれてから死ぬまでずっとそういう組織の一員として、或いはそこに属した意...
僕の父親は鋼板を剪断する大型機械を設計製造する仕事をしていた。晴海で開かれていた国際見本市にも出展していて毎年連れていって貰ったし、ときどき会社にも連れて...
弱冠二十歳になったばかりの若きヴァイオリニスト平野友葵(ゆき)のデビュー・コンサートを聴いた。→https://kioihall.jp/20240718k...
『長い読書』(島田潤一郎、みずず書房)を読んでいる。全く知らなかった著者なのだけれど、どうしてか素直に心に入ってくる。読書や本、そして書くことについてのエ...
学生時代からハイドンマニアだった友人に、このあいだ42年振りに会った。静かに昔話から始まったのだけれど、盃を交わし始めたらいつの間にかあのころと同じ口調の...
初めてジョージ・オーウェルの『動物農園』を読んだ。吉田健一訳、ヒグチユウコ画、中央公論新社刊のものだ。この作品を愛するNumabeさんによると、邦訳本は1...
昨夕は何とはなしに身体が怠く感じていた。そんななか、お祭りに行きがてら夕飯を共にしようということになり、家人たちとそぞろ外を歩く。空気が重い。風邪をひいた...
『なぜ日本は没落するか』(森嶋通夫、岩波現代文庫)を読了。Saheiziさんが読まれていて思わず惹き込まれたのだ。共感したところに僕も同様に感銘する。→h...
テレビドラマの『おいハンサム!!』シリーズを楽しく観てきた(監督:山口雅俊、製作:東海テレビ・日本映画放送)。シリーズ1(2022年)→https://w...
オットー・クレンペラー指揮のブルックナー交響曲第9番(第3楽章)を聴いたとき以来久しぶりに心にひどく警鐘を鳴らされた気がした。ほんわかした気持ちで毎日楽し...
古今亭志ん生の『びんぼう自慢』(ちくま文庫)を読了。高校時代のクラスメートの友達だという男が、僕の馴染みにしていた日本橋の小料理屋に通っていたことをSNS...
『日本茶の実践マーケティング』(前田冨佐男、キクロス出版)を読了。このあいだの静岡旅行の際に買い求めた一冊だ。日本茶について僕は殆ど何も知らなかったことに...
静岡の二日目。製茶問屋が営むお茶とお菓子の店「茶町KINZABURO」を訪問した。→https://kinzaburo.com/静岡駅から15分ほど歩いた...
昨日は静岡まで足を伸ばす。県立美術館にはオーギュスト・ロダンのブロンズ彫刻が非常に沢山あって、間近にそれらを眺めているとその量塊に圧倒される。→https...
『なぜBBCだけが伝えられるのか』(小林恭子、光文社新書)を読了。副題は「民意、戦争、王室からジャニーズまで」。帯にはジョージ・オーウェルの言葉が書いてあ...
友人に誘われて現代音楽とテクノ音楽(クラブ音楽)の演奏会を聴いた。フランチェスコ・トリスターノによる「Piano 2.0」と題するプログラムだ。→http...
月曜ドラマ『海のはじまり』(フジテレビ)の初回を観た。→https://www.fujitv.co.jp/uminohajimari/夜に観終えたあと床に...
坪内祐三が毎日新聞に連載した文章が先月末に久しぶりに上梓された。『日記から 50人、50の「その時」』(本の雑誌社)。2005年4月からの1年間、毎週さま...
ベルリン映画祭で銀熊賞を5度も受賞しているホン・サンス監督の作品を観たのはこれが初めてだった。『Walk Up』(韓国題名:탑、2022年、韓国)。「탑」...
ミン・ジン・リーの小説『パチンコ(Pachinko)』がドラマ化されていることは知っていたがなかなか観ることが出来なかった。ようやくその機会が訪れて一気に...
『国家と音楽家』(中川右介、集英社文庫)を読了。「週刊金曜日」に2011年から二年間に亘って連載されたものに大幅に加筆された力作だった。ナチスに協力したと...